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元スレ京太郎「俺が三年生?」恒子「ねぇねぇ、お姉さんの相方やってみない?」
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久「さて、今日も始まったわね」
京太郎「そうだな」
久「というわけでよろしく頼むわ」
京太郎「久ちゃん、俺は思うんだ」
久「なによいきなり」
京太郎「準備で散々頑張ったから自由があってもいいんじゃないかってな」
久「内木くん、捕まえて!」
一太「えっ?」
京太郎「おさらばっ!」ガラッ
久「くっ、逃げられた……!」
一太「あー、これはぼくのせいか?」
久「そんなわけないわよ。七割ぐらいじゃない?」
一太「それ大半だよね!」
「会長どうします? 須賀くんのお茶がないと何人かのモチベーションが……」
「で、でも私たちで先輩捕まえるのはちょっと難しいと思うんですけど……」
久「うーん、なにか餌でも用意しとけばよかったかな」
美穂子「すみません、竹井さんは――」
久「餌、来た!」
美穂子「え?」
京太郎「追手は……来ないみたいだな」
京太郎「ふぅ……手伝いだけで学祭潰すのはさすがにな」
京太郎「さて、どこ行こうかなー」
京太郎「まこっちゃんのとこでも冷やかしに行くか、咲とか和のとこに顔出すか……」
「い、いきなり会いに行って迷惑やないかな?」
「せやからここまで来といてなに言うとんねんて」
京太郎「なーんか見覚えある声と後ろ姿」
京太郎「声かけてみるか? でも人違いだったらただのナンパだよな……」
京太郎「今の俺の身の上でそれはちょっと……いや、かなりまずい」
京太郎「とりあえずもうちょっと近づいて確認しよう、そうしよう」
「君たち、なんか予定とかある?」
「えっと……」
「なんやお兄さん、ナンパ?」
「ナンパじゃなくて客引き。うちの店の売上に貢献してくれよー」
京太郎「あ、キャッチに捕まった」
京太郎「でもこれではっきりしたな。遊びに来てたのか、あの二人」
京太郎「とりあえず助け出すか」
「ねぇねぇ、行こうよー。いっぱいサービスするからさー」
京太郎「おいこら、いかがわしい店の客引きに聞こえんぞ」
怜「あ、須賀くん」
竜華「え、須賀くん!?」
「あ、あんたがあの伝説の……」
京太郎「伝説?」
「すいませんっした! 先輩の彼女さんたちでしたか」
竜華「か、彼女……」
怜「その言い方やと複数人と付き合うとるみたいやな」
「それはもう――」
京太郎「おいお前、ちょっと顔貸せ」グイッ
京太郎「名前は?」
「一年の高久田誠っす。できればもてる秘訣なんかを教えてもらえると……」
京太郎「高久田な。よし、あとで覚えとけ」
誠「マジっすか……」
京太郎「お待たせ。とりあえず移動しようぜ」
竜華「う、うん」
怜「オーケーやで」
誠「早速両手に花……くぅ~、俺もあやかりたい!」
怜「久しぶりー」
竜華「うん、インハイのとき以来」
京太郎「遊びに来るなら言えよ。そしたら色々用意したのに」
竜華「そんな、気にせんでもええよ」
怜「そうそう、竜華はもう目的の一つ達したようなもんだしー」
竜華「こ、こらっ」
京太郎「まぁいいや、久ちゃんたちのところは……ほとぼりが冷めるまでダメだな」
竜華「喧嘩でもした?」
京太郎「いや、自由への脱走」
怜「なんや、サボりかいな」
京太郎「ちげーよ、俺はあくまで手伝いだから。散々準備手伝ったんだからもういいんだよ」
怜「とにもかくにも今はフリーなんやな。良かったやん、竜華」ポン
竜華「だ、だからっ」
京太郎「よし、せっかくだし俺が案内しよう。前に案内してもらったしな」
まこ「で、うちに来たと」
京太郎「グッドなアイディアだろ?」
まこ「まぁ、構わんがの」
怜「竜華、このチャイナドレス着てみーひん?」
竜華「ちょっとこれはスリットが深すぎるような……」
怜「そこがええんやん。すぐに太ももすりすりーってできるで」スリスリ
竜華「ちょっ、くすぐったいっ」
京太郎「……いいなー」
まこ「こら、本音本音」
京太郎「おっと」
まこ「それにしてもあの二人、たしか千里山の」
京太郎「遊びに来たらしくてさ。せっかくだし案内してる」
まこ「まーたあんたは他校の女子に粉かけて」
京太郎「かけてないかけてない」
怜「店員さーん、注文ええかな」
まこ「はいはい、なんでしょうか」
竜華「ふぅ……」
京太郎「お疲れだな」
竜華「あはは、怜に振り回されてる気がするわぁ」
京太郎「それで今日はこっちにか」
竜華「まぁ、それだけやないけどね」
京太郎「なんでもいいよ。ついででも会いに来てくれたんだったら嬉しいしさ」
竜華「え……う、嬉しかった?」
京太郎「メールとか電話もいいけど、やっぱり顔合わせたいじゃん」
竜華「うん、うちもそう思う」
怜「お二人さんは何頼む?」
竜華「えっと……」
京太郎「あー、俺は……」
美穂子「京太郎さん?」
京太郎「あれ、みほっちゃん?」
怜「……ふむ」
竜華「……」
竜華(みほっちゃん?)
竜華(たしか風越の福路美穂子……いかにも仲良さげやん)
京太郎「来てたのか。今日は久ちゃんに?」
美穂子「はい、それと京太郎さんにも……」
京太郎「そ、そっか」
怜(……あかんなぁ、これ)
怜(むこうが意識しとるのは見え見え、しかも須賀くんの方もちょっと……)
怜(まさかの強敵出現やん……どないしよ)
美穂子「あの、もしよかったらなんですけど……」
「須賀先輩、発見しました!」
「捕まえろ!」
京太郎「げっ」
美穂子「あら?」
京太郎「あのさ、もしかして久ちゃんと話した?」
美穂子「はい、京太郎さんを探してるなら人を貸すって……私は遠慮したんですけど」
京太郎「くそっ、そういうことか!」
京太郎(俺がみほっちゃんに会えば油断することを見越して……!)
京太郎「悪い、また今度な!」ダッ
「逃がすなっ!」
美穂子「あっ」
竜華「……」
怜「竜華、行ったれ!」
竜華「え、怜?」
怜「いいからはよっ」ゲシッ
竜華「わっ……っとと」
怜「うちはこの店でダラダラしとるから気にせんでなー」
竜華「……うん、ありがと」
竜華「はぁ、はぁ……追って来てない?」
京太郎「そうだな……てか、一緒になって逃げることなかったのに」
竜華「もう、案内してくれるって言ったやん」
京太郎「まぁ、そうだけどさ。園城寺、置いてきちゃったな」
竜華「うん……ちょっと心配かな」
京太郎「しかし、マークされてそうだから戻るのは危険か」
京太郎(まこっちゃんがいるから大丈夫だろうけどさ)
竜華「……」
京太郎「やっぱ戻るか?」
竜華「ううん……怜の好意に甘える」
京太郎「好意?」
竜華「な、なんでもない……行こ」ギュッ
京太郎「あ、ああ」
京太郎「ここならいいんじゃないか? 屋上」
竜華「休憩スペースと……ステージ?」
京太郎「なんかライブとかやるらしいな」
竜華「へぇ、演劇とかは?」
京太郎「うっ、頭が……」
竜華「え、大丈夫?」
京太郎「ただの黒歴史だから気にしないでくれ……いや、本当に」
竜華「そう?」
京太郎(まさかここで公演したりはしないよな?)
京太郎(あの脚本家が諦めたとは思えないんだよなぁ)
京太郎「まぁ、ちょっと休憩しようぜ。飲み物買ってくるよ。なにがいい?」
竜華「あ、それならうちも一緒に行く」
京太郎「わかった」
竜華「……」
怜『竜華のふとももはもちろん、胸も武器になるんやで?』
竜華『いきなりどしたん?』
怜『たとえばやけど、こうやってムギュって押し付けたら大抵はイチコロやねん』
竜華(前もしたことがあるって言うても、足痺れてたからやし)
竜華(でも、男の人は喜ぶって怜も……)
竜華「――えいっ」ムギュッ
京太郎「……清水谷?」
竜華「な、なぁに?」
京太郎「えっと、また足痺れたのか?」
竜華「そ、それは……ちょっと疲れたというか」
京太郎「なら休んでた方がいいと思うけど」
竜華「とにかく行こか。ほら、ジュースなくなるでっ」
京太郎「そ、そうか……」
竜華(うちの意気地なしぃ!)
竜華「……はぁ」
京太郎「幸せゲット」
竜華「ふふ、怜と同じこと言っとる」
京太郎「ネタ被りかよ……地味にショックだ」
竜華「そない気になるん?」
京太郎「それよりそっちのため息だ。退屈させてるのかって思っちゃっただろ」
竜華「あ……そ、そんなことない!」
京太郎「なら悩み事とか……そうだな、恋愛に関してとか?」
竜華「――っ」ギクッ
京太郎「なんてな。そんなことまでわかったらエスパーだよ、俺」
竜華「あ、あはは……」
京太郎「ま、話したくなったら話してくれよ。聞くだけなら俺でもできるからな」
竜華「じゃあ――」
コンマ81以上 竜華、結構勇気出す
竜華「す、須賀くんて、好きな娘はおらへんの?」
京太郎「好きな娘……」
竜華「も、もしだれもおらんかったら、その――」
「その機材、こっちに運んでー!」
竜華「あ、なんか始まるみたいやな」
京太郎「ふむ、あれは……げっ」
「彼を主役に迎えられなかったのは残念だったけど……気合入れていくわよ!」
竜華「あのセット……演劇」
京太郎「あわわわ……やばいってこれ」
竜華「え、どしたん?」
京太郎「俺の天敵の登場だ……」
京太郎(屋上のドアから逃げようとしたら確実に見つかる)
京太郎(かといってステージの方からは屋上のどこにでも目が届く)
京太郎(どうする……いや、待てよ?)
京太郎「こっちだ!」グイッ
竜華「ど、どこ行くん?」
京太郎「あそこ、登るぞ」
福与アナが出るかどうかは安価とコンマしだい……
他にも出る可能性があるとしたらすこやんか他のプロ、アナウンサーが選ばれた場合ですかね
こっちの方は絶対とは言い切れませんけど
それじゃ、もうちょっとしたら昨日の続きから始めます
他にも出る可能性があるとしたらすこやんか他のプロ、アナウンサーが選ばれた場合ですかね
こっちの方は絶対とは言い切れませんけど
それじゃ、もうちょっとしたら昨日の続きから始めます
京太郎「ん、ここなら大丈夫そうだな」
竜華「たしかにここならむこうから見えへんな」
京太郎「貯水槽がこんなところで役に立つなんて……」
竜華「でもここって普通に立ち入り禁止やない?」
京太郎「非常事態だからいいんだ。悪いけどしばらく待機な」
竜華「ううん、ここも案外悪うないし」
竜華(他の誰もいない二人きりなとことか)
京太郎「ひやひやしたぜ……ふぅ」
竜華「ふふ、幸せもらい」
京太郎「あ、パクんな」
竜華「怜とネタ被りやん」
京太郎「ぐふっ」
竜華「じゃあ……はい、どうぞ」ポンポン
京太郎「えっと……膝枕?」
竜華「幸せもろたから、そのお返しってことで。他にすることもあらへんしな」
京太郎「……だな、じゃあ失礼して」
竜華「んっ……」
京太郎「やっぱいいな、これ」
竜華「そう?」
京太郎「園城寺がご執心なのもなんとなくわかる」
竜華「怜はなぁ……怠けとるだけだったりして」
京太郎「はは、そうかもな」
竜華「……」
京太郎「……」
竜華「ため息で幸せが逃げて、それをもらえば幸せが増える」
竜華「なら、もし……もしやけどね? キスしたらどないなるんかなーって」
京太郎「……清水谷、なんか発想がエロい」
竜華「え!?」
京太郎「だってそれ、ため息通り越して唾液の交換だろ。うん、エロい」
竜華「ちっ、ちがうからっ」カァァ
京太郎「一瞬だけ誘われてるかと思ったぞ、マジで」
竜華「それは、なんというか……」モジモジ
京太郎(え、なにその反応)
京太郎(これじゃまるで――)
竜華「もっかい聞くけど、須賀くんて好きな娘……恋人、おらへんの?」
京太郎「恋人ならいない、てかいたこともないけど――」
竜華「ならその……うちじゃダメ?」
京太郎「ちょっと待て、いきなりすぎて戸惑うから待ってくれ!」ガバッ
竜華「わっ」
京太郎「それはつまりあれか、俺のことが……」
竜華「うん……好き」
京太郎「マジか……」
竜華「やっぱ迷惑やった? それとも他に気になる子が……」
京太郎「ごめん、正直言うといっぱいいる」
竜華「むぅ、浮気者やん」
京太郎「それに関しては返す言葉もないけどさ……」
竜華「でも……んっ――」
竜華「これでうちのことも見てくれる?」
京太郎「……やりすぎだ」ギュッ
竜華「あんっ」
京太郎「そこまでされると抑え、きかなくなるだろ」
竜華「ふふ、怜が言ってたとおり。押せばいけるって……ね、もっかいキスせぇへん?」
京太郎「清水谷……」
竜華「ダメ、竜華って呼んで」
京太郎「りゅう、か……」
「そこでなにをしている!」
京太郎「――っ」ビクッ
竜華「――っ」ビクッ
「もう逃がさないぞ、覚悟しろ!」
「くっ、見つかったか……!」
京太郎「びっくりした……劇のセリフか」
竜華「あ、あぁ……」カァァ
京太郎「……大丈夫か?」
竜華「う、うちなにしとったんやろ……」
京太郎「あー、正気に戻ったみたいな?」
竜華「あれじゃ痴女やん……ごめん」
京太郎「まぁ、忘れた方がいいなら忘れとくけど」
京太郎(俺も思いっきり流されそうになったしな)
京太郎(いや、ホント危なかった)
竜華「……でも、嘘は言うとらんというか……」モジモジ
京太郎「そっか、わかったよ……なんつーか、ありがとう」
京太郎「お、もうすぐ演劇の方は終わりそうだな」
竜華「戻る?」
京太郎「時間も経ったし、もう大丈夫かもな」
竜華「怜、大丈夫かな?」
京太郎「俺の後輩を信じろ」
竜華「うん、そやな」
京太郎「ところでどうだった?」
竜華「なんの話?」
京太郎「キスしたらどうなるかって言ってたろ」
竜華「あ……あ、アホっ」カァァ
怜「うぅーん、これもなかなか……」スリスリ
美穂子「あ、あの、そろそろ開放してくれると……」
怜「ごほっ、ごほっ……」
美穂子「だ、大丈夫ですか?」
怜「すいません、こうしてると楽なんやけど、やっぱ迷惑ですよね……ごほっ」
美穂子「……わかりました、それであなたが楽になるなら」
まこ「どうみても演技……風越の元主将はどこまでお人好しなんじゃ……」
怜「竜華は不動の一位やけど、福路さんのも悪うないで」
美穂子「えっと、ありがとうございます?」
まこ「やれやれ、この茶番はいつまで続くんだかの」
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