私的良スレ書庫
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元スレ京太郎「俺が三年生?」恒子「ねぇねぇ、お姉さんの相方やってみない?」
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こんばんはー
始める前に安価
風越、鶴賀、龍門渕から一つどうぞ
下5まで
そんでもうちょっとしたら始めます
始める前に安価
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さっぱりしたところでコンマ判定
龍門渕:コンマ末尾が1-6
風越:コンマ末尾が7-8
鶴賀:コンマ末尾が9-0
直下
龍門渕:コンマ末尾が1-6
風越:コンマ末尾が7-8
鶴賀:コンマ末尾が9-0
直下
・三年、秋、仮装麻雀大会
咏「あー、つっまんねー」
えり「何言ってるんですか、打ち合わせ進めますよ」
咏「ん~、アドリブでいいんじゃね?」
えり「真面目にやってください!」
咏「えりちゃんさぁ、そんなカッカしてると疲れない?」
えり「誰のせいだと?」ピキピキ
咏「小じわ増えちゃうぜぃ?」
えり「黙りなさい!」ギリギリ
咏「いひゃいいひゃい!」
咏「まったく……福与アナを少しは見習ってほしいねぃ」ヒリヒリ
えり「彼女とあなたを組ませたら色々と終わりでしょうに」
咏「この組み合わせがいいってこと?」
えり「遺憾ながら」
咏「またまた照れちゃって」
えり「はいはい、それより仕事の話ですけど」
咏「打ち合わせなら十分したっしょ」
えり「それはまた後です。これ、どうですか?」ペラッ
咏「なになに……ハロウィン麻雀大会? ああ、あの仮装してやるやつ」
えり「チームの方にも何件かオファーが来てるみたいですね」
咏「今すぐやれるんなら万々歳なんだけどねぃ……これ月末じゃん」
えり「今すぐなにかといっても難しいですよ。この時間だって仕事の合間なんですから」
咏「というかさ、えりちゃん最近マネージャーじみてきてね? 知らんけど」
えり「こうして組まされることが多ければそうもなるでしょう……お互いの性格をふまえても」
咏「うふっは! そりゃそうだ!」ケラケラ
えり「笑い事じゃないですよ!」
えり「それで、ハロウィンの件はどうします?」
咏「試合もないし、出ても構わないけどねぃ……ん?」ペラッ
えり「返事は最低でも明後日までに――」
咏「出るよ」
えり「――してほしいと……出るんですか?」
咏「どこのに出るかはこっちで好きなの選んでいいんでしょ?」
えり「そうですね、リストに載っているのなら」
咏「じゃあ決まりだねぃ、長野のにする」
えり「長野ですか……今は紅葉のシーズンですね」
咏「ひっさしぶりだな~、ハメはずしていい?」
えり「いいわけないでしょう」
京太郎「……はぁ~」
「大きなため息ねぇ。神代の姫様と喧嘩でもしたの?」
京太郎「なんでそうなるんだよ……全然違うって」
「ならなに、恋の悩み? 相談乗るわよ?」
京太郎「あんたも大概頭の中ピンク色だなっ」
「いいからお母さんに話しちゃいなさいよ」
京太郎「……チケット外れた」
「チケット?」
京太郎「はやりんのハロウィンライブの」
「ああ、はやりんね。あんた昔っから好きよねぇ」
京太郎「いいだろ、別に」
「チケットなら本人に頼んでみればいいじゃない。一緒にテレビに映ってたんだし」
京太郎「むこうが誘ってくれるならともかく、自分で頼むのはなんか違うだろ」
「変なとこで律儀ねぇ」
京太郎「律儀っつーか常識だと思うけど」プルルル
「電話ね、あんたのじゃない?」
京太郎「ん、そうみたいだ」
『三尋木咏』
京太郎「……」
「なになに? 女の子?」
京太郎「いや……女の子ではないな」
「じゃあ内木くん? あんた男友達少ないんだから大事にしなさいよ?」
京太郎「はいはい、わかってるって」ピッ
「切っちゃっていいの?」
京太郎「うんまぁ、嫌な予感がするもんだから」プルルル
「またかかってきたわね」
京太郎「……」
「出ないの?」
京太郎「しょうがない……ちょっと話してくる」
咏『いきなり切るとか常識なくね?』
京太郎「そこはいつも通り知らんけどで流してください」
咏『ま、いっけどね~。というわけであなたの咏さんだぜー』
京太郎「それで、用件は?」
咏『あらま、ドライだねぃ』
京太郎「ドライかどうかはともかく、少し警戒はしてる。この前もひどい目にあったし」
咏『あっはっは、酔っ払い二人の相手ごくろーさまっ』
京太郎「あんたが酒強いのはわかったけどさ……」
咏『酒は飲んでも飲まれるなってね』
京太郎「で、用件は?」
咏『ハロウィン麻雀大会って知ってる?』
京太郎「仮装してやるやつか? 今度に日曜だっけ」
咏『長野でやるやつにあたし出るから、お兄さんも出ること。おっけー?』
京太郎「え、やだよ」
咏『即決で断るとか失礼じゃね?』
京太郎「今更あんた相手に失礼もなにもないだろ」
咏『ふーん、ま、いっけど……ところで保留にしてたの、取り立てちゃってもいいかね?』
京太郎「保留……なんだっけ?」
咏『サインの件。タダとは言ってないっしょ』
京太郎「……ああ、あれか」
咏『てわけで、拒否権はないぜぃ』
京太郎「マジか……」
咏『ダメ押しに野依さんと朝食中の写真が……』
京太郎「よし、出るぞー!」
咏『うふっは! 決まりだねっ』
京太郎「なんてこった、こんなことになるなんて……」
京太郎「ハロウィンとか……照ちゃんにお菓子せびられた覚えしかないんだけど」
京太郎「……どうすっかなぁ」
「なになに? 電話終わったの?」ヒョコッ
京太郎「うわっ、勝手に部屋に入ってくるなよ」
「またお母さんが知らない子?」
京太郎「……年上の社会人」
「へぇ、珍しい。あんたってどっちかって言うと年下に好かれるようなタイプだと思ってたのに」
京太郎「好かれるとかそういう問題じゃないと思うけどな……ところでさ」
「なぁに?」
京太郎「ハロウィンの仮装、なにがいいと思う?」
咏『んじゃ、お兄さんの仮装、楽しみにしてるぜぃ』プツッ
京太郎「なんてこった、こんなことになるなんて……」
京太郎「ハロウィンとか……照ちゃんにお菓子せびられた覚えしかないんだけど」
京太郎「……どうすっかなぁ」
「なになに? 電話終わったの?」ヒョコッ
京太郎「うわっ、勝手に部屋に入ってくるなよ」
「またお母さんが知らない子?」
京太郎「……年上の社会人」
「へぇ、珍しい。あんたってどっちかって言うと年下に好かれるようなタイプだと思ってたのに」
京太郎「好かれるとかそういう問題じゃないと思うけどな……ところでさ」
「なぁに?」
京太郎「ハロウィンの仮装、なにがいいと思う?」
京太郎「仮面にマントにスーツ……いや、なんか違うな」
久「何悩んでんの?」
京太郎「ああ、ちょっと仮装について」
久「仮装? そういえばもうすぐハロウィンね。なんかやるの?」
京太郎「ハロウィン麻雀大会ってあるだろ。あれに出ることになってさ」
久「また珍しい。優勝賞品はお菓子だし、瑞原プロが来るってわけでもなさそうだし」
京太郎「色々あるんだよ……久ちゃんも出ない?」
久「パス、用事あるし」
京太郎「そっかぁ」
久「まこ誘えば……って修学旅行中か」
京太郎「一年生たちは三人で出かけるんだってよ……仲良いよな」
久「内木くんは?」
京太郎「あいつなんかずっと様子がおかしくてさ、包帯が……とかつぶやいてたけど」
久「病気とか怪我かしら?」
京太郎「まぁ、ある意味年中病気みたいなもんだけど」
久「ならあんただって病気みたいなものでしょ」
京太郎「なんだよ、俺は大きい方が好きだってば。はやりんみたいな」
久「それがそうだって言ってんの!」
京太郎「で、どうしたらいいと思う?」
揺杏『にーさんさぁ、いきなり言われても困るんだけど』
京太郎「そういうのに詳しそうだからさ」
揺杏『ま、否定はしないよ。衣装作るのに色々見てるのもたしかだし』
京太郎「何か意見だけでももらえたらすっごい助かるんだよ」
揺杏『意見ねぇ……それはいいけど、人にお願いするんだったらそれなりの態度ってもんがあるっしょ』
京太郎「まぁ、そうなるよな」
揺杏『やっりぃ。じゃあさ、にーさんの全身写ってる写真、撮って送ってよ』
京太郎「俺の写真を? まさかお前、それで夜な夜な……」
揺杏『うっわセクハラ……マジぱねぇ』
京太郎「冗談冗談」
揺杏『マジレスすると、それ使って衣装とか考えるから』
京太郎「俺のを?」
揺杏『イメージトレーニングみたいなもん。いつもユキのばっか考えてるのもあれだし』
京太郎「なるほどな。送っとくから意見も早めに頼む」
揺杏『それだったら今すぐにでも』
京太郎「是非聞かせてくれ」
揺杏『そうだね……悪魔で執事みたいな?』
京太郎「あくまで執事?」
揺杏『この前こっち来た時、燕尾服着てたっしょ。それでどうかなーって思って』
京太郎「執事か……たしかにそれだったらやりやすいかも」
揺杏『にーさんとは結構キャラ違うけど、格好真似るだけなら十分じゃん?』
京太郎「キャラってコスプレかよ。ちなみにどんなやつなんだ?」
揺杏『まー、一言で言えば完全無欠?』
京太郎「完璧超人か……」
京太郎(それだったらハギヨシさんが最適な気がするけども)
京太郎「ありがとな。お礼に追加でセクシーショットも送っとく」
揺杏『キモイからやめて』
京太郎「ちょっ、そのマジレスは心に刺さるっ」
『揺杏は京太郎の写真(非セクシーショット)を手に入れた!』
京太郎「こんなもんか……どう思う?」
「……ふーん」
京太郎「あのさ……まだ拗ねてんの?」
「拗ねてないですよーだ。お母さんの意見なんてどうでもいいんだもんね」
京太郎「思いっきり拗ねてるじゃん……意見は聞いただろ」
「全っ然反映されてないじゃない!」
京太郎「だってさ、あれを再現とか無理でしょ。なんだよ触手って」
「クリーチャー枠?」
京太郎「せめて人型が良かったよ……」
京太郎「じゃ、そろそろ出るから」
「いってらっしゃい負けて泣いてらっしゃい」プイッ
京太郎「おいアラフォー」
「ぐふっ」
京太郎「行ってくる」
「こうして息子は巣立っていくのね……」ヨヨヨ
京太郎「いや、何の話だよ」
京太郎「さて、ここだよな?」
京太郎「さすがに人が多い……」
京太郎「お菓子目的でこんな人が集まるとは思えないけど……」
「これで優勝してチビ達のおやつゲットだし!」
京太郎「なんだか」
「わはは、ゆみちんの機嫌のためにもここは優勝するしかないなー」
京太郎「知ってるやつが」
「よろしくて? 賞品は二の次、重要なのはいかにして目立つか……この一点ですわ!」
京太郎「いそうな気が……」プルルル
『三尋木咏』
京太郎「もしもし」
咏『約束通り来たみたいだねぃ、感心感心』
京太郎「こういうのは半強制って言うんだよ」
咏『わっかんねー、なんのことだかさっぱりわっかんねー』
京太郎「はぁ……てかよくいるってわかったな」
咏『当然っしょ。後ろにいるし』
京太郎「は?」
咏「ども~、あなたの咏さんだぜっ」
京太郎「ふむ……」サワサワ
咏「いきなり耳触るとか」
京太郎「どうせ偽物だろ、この猫耳」
咏「まぁねぃ、猫又ってやつだ」
京太郎「それで尻尾が二本か」
咏「どう、似合う?」フリフリ
京太郎「とても大人には見えないくらい似合ってる」
咏「なーんか馬鹿にされた気がすんだけど」グリグリ
京太郎「痛いから、それ地味に痛いから」
えり「三尋木プロ、あれだけ勝手に出歩かないようにと……!」
えり「あれ……あなたは」
京太郎「どうも、お久しぶりです」
えり「え、ええ……この前は迷惑をかけてしまってすみません」
京太郎「いやいや、針生さんって親しみやすい人なんだなって思いましたよ」
えり「自分でもなにをしたかとかははっきりとは覚えていないんですけど……」
京太郎「それよりその格好、婦警さんですか?」
えり「こういう企画なのは分かっていましたけど、まさか私まで仮装することになるなんて……」
京太郎「いやぁ、正直に似合ってますって。針生さん真面目な人だから本物に見えるぐらいだし」
えり「ふふ、褒め言葉として受け取っておきますね」
京太郎「受け取っちゃってください」
えり「それじゃあ戻りましょうか」
咏「えー? まだ時間はあるっしょ」
えり「あなたは目を離したらどこ行くかわかりませんからね」
京太郎「まぁ、俺が責任もって戻らせますから」
えり「わかりました、お願いしますね」
咏「あっれー? あたしよりこいつの方が信用されてるっておかしくね?」
京太郎「いやぁ、眼福だった。針生さん綺麗だもんなぁ」
咏「……ていっ」ゲシッ
京太郎「いって! なにすんだよっ」
咏「さぁ、足が滑ったんじゃね? 知らんけど」
京太郎「そこは知っとけっ」
咏「さて、今日ここに呼んだ用件だけど」
京太郎「やっと本題か」
咏「適当にからかって遊ぼうと思ってたけど、やっぱやめた」
京太郎「なんかもうすでに色々と聞き捨てならないんだけど」
咏「まぁまぁ、お兄さんにとっても悪い話じゃないと思うぜぃ?」
京太郎「……内容は?」
咏「あたしが言う条件を達成できたら、あの写真のデータはそっちに渡す」
京太郎「条件?」
咏「ま、大したことはないから安心してもいいんじゃね? 知らんけど」
咏「ズバリ、この大会で優勝すること」
咏「いやぁ、楽勝っしょ」
京太郎「誰基準でもの言ってんだ!?」
咏「ちなみに優勝できなかったら今日はあたしの言いなりってことで」
京太郎「拒否権は?」
咏「さぁて、写真の行方が気にならないんだったらいいんじゃね?」
京太郎「くっそ、優勝すりゃいいんだろっ」
咏「頑張れ頑張れ~」
京太郎「優勝とか……俺の麻雀の勝率見て言ってんだろうな……!」
一「あれ、京太郎くん?」
京太郎「一か。お前も大会に?」
一「ううん、ぼくたちは立ち寄っただけなんだけどね」
京太郎「ぼくたち?」
一「透華がエントリーしに行くって……」
京太郎「なるほどな……どうりで普段着なわけだ」
一「君もある意味普段着だね」
京太郎「これか? 着やすくって助かってるよ」
一「無難なとこに落ち着いたって感じだけどね」
京太郎「そういや仮装はどうすんだ? してないとエントリーできないけど」
一「それならハギヨシさんが」
京太郎「大体わかった」
咏『んじゃ、適当に頑張って優勝しちゃったらいいんじゃね?』
えり『ハロウィン麻雀大会、開催です』
京太郎「始まっちまったか」
一「始まっちゃったね」
京太郎「こうなりゃ腹をくくるしかない……にしても」
「うーたーたーん!!」
京太郎「あそこで叫んでるミイラ男……あの声にあのメガネ」
一「知り合い?」
京太郎「いや、俺の勝手な推測で混乱させたくない」
一「ねぇ、それ余計気になるんだけど」
えり『それでは、割り当てられたアルファベットと同じ卓へ移動してください』
京太郎「俺は……Bの卓か。他の面子は……」
一太「……」
京太郎「……」
一太「な、なんで君がここに……」
一「やっぱり知り合い?」
京太郎「知らない知らない、俺にミイラの知り合いなんていない」
一太「ま、まさか君も優勝して商品を受け取る時、うたたんから手渡しされることを知って……!」
京太郎「ふざけんなぶん殴るぞこの野郎!?」
一「試合始まるよ?」
京太郎「ふぅ、どうにか勝ち残ったぜ……」
一太「ああ、でも次の卓は一人しか勝ち残れない……手加減はしないよ?」
京太郎「それはこっちのセリフだろ」
一太「同じ目標を持つ者同士、正々堂々とやろう」
京太郎「だからちげーっつってるだろうが」
京太郎「つ、ツモ……500・1000」
一太「そんな、まさか……!」
京太郎「ギリギリ俺の一位抜けだ」
一太「くっ……ならせめて、せめて!」
一太「うたたんの写真を撮ってきてくれぇっ」
京太郎「お前さ、なんかだんだんなりふり構わなくなってきてないか?」
京太郎「いよいよ決勝……」
京太郎「どうにかこうにか勝ち上がって来れたけど……正直、運を使い果たしたような気がするな」
京太郎「まぁ、相手がたいしたことなかったってのもあるけど」
京太郎「でも決勝は決勝だ。あと一回勝てば――」
華菜「よーし、サクッと勝ってお菓子をゲットだし!」
智美「わはは、ユミちんに許してもらうためにもうひと頑張りだなー」
透華「この決勝という舞台……目立つのにこの上ない場ですわ!」
京太郎「……」
華菜「なんだ、お前も出てたのかよー」
智美「須賀くんにはお世話になってるけど、今回ばかりは引けないぞー」
透華「あなたと打つのは久しぶりですわね……よろしい、かかってらっしゃいな」
京太郎(アカン、無理ゲーだこれ)
咏「あっはっは、いやぁ、惜しかった惜しかった」
京太郎「うるせぇ、こうなるのわかってたくせによ」
咏「お兄さんが本当になりふり構ってなかったら、なんとかなってたんじゃね? 知らんけど」
京太郎「……」
京太郎「あーもう! 煮るなり焼くなり好きにしろ!」
咏「言われなくってもそうするっての」
京太郎「ウボァー」
咏「いや、さすがに命まではとらないって」
京太郎「じゃあなにすんだよ」
咏「んー、じゃあとりあえず四つん這いになって」
京太郎「四つん這い!? 何させる気だよっ」
咏「写真写真」
京太郎「くっ……これでいいかよ」
咏「よいしょっと……案外座り心地いいんじゃね?」
京太郎「な、なんて屈辱だ……!」
えり「三尋木プロ? この後の予定は――」
咏「あっ」
京太郎「……」
えり「……」
咏「よし、転身して前進」
京太郎「要するに逃げるってことな!」
咏「ほらほら、あさっぷあさっぷ」
京太郎「ちくしょー!」
えり「な、なにか見てはいけないものを見てしまったような……」
京太郎「はぁ、はぁ……」
咏「お疲れさん、中々の乗り心地だったぜぃ」
京太郎「いいご身分だなっ」
咏「よっと……さて、次はなにさせっかねぃ」
京太郎「そうだよな、まだあるんだよな……」
咏「そんな気落ちしなくっても悪いようにはしないっての」
京太郎「いや、もう腹くくった。なんでも言ってくれ」
咏「おっ、いい度胸じゃん。じゃあ次は――」
京太郎「……」トン
咏「はい当たり。ロン、12000」
京太郎「……」トン
咏「通んない通んない。ロン、16000」
京太郎「……」トン
咏「あらま、おっしいねぃ。ロン、24000」
京太郎「なに? 俺の精神を削る算段?」
咏「人がせっかく見てやってんのに、随分な言い草だねぃ」グリグリ
京太郎「あー、ありがたき幸せですー」
咏「棒読み厳禁なー」グリグリ
京太郎「あざっす!」
咏「とは言っても、基本は出来ちゃってる感じなのがつっまんねーの」
京太郎「随分な言い草だなっ」
咏「それでも中々勝てないってなると、最早持って生まれたもんの差だね」
京太郎「それもう自覚してるから……」
咏「それならそれでやりようってのはあるけどさっ」
咏「今からそこらへんレクチャーしてやるかねぃ」
京太郎「本当に指導する気なのか」
咏「自分の能力を使うってんなら話は別だぜぃ?」
京太郎「それは……」
咏「ま、そーゆーこと」
京太郎「わかったよ、よろしくお願いします」
咏「よろしい」
京太郎「」プシュー
咏「さて、こんなとこかね?」
京太郎「し、死ぬかと思った……」
咏「ま、ネト麻なり生打ちなりで復習はしといたほうがいいんじゃね?」
京太郎「今日はもういいや……」
咏「ところが最後にもう一回」
京太郎「まだやるのかよ……」
咏「今日一日の試験としてあたしから直撃取ってみ」
京太郎「……トライできる回数は?」
咏「半荘中に一回でも達成できたら合格。箱割れしても続行。簡単じゃね?」
京太郎「わかった、やってやるよ……!」
コンマ81以上 まさかの逆転勝利
京太郎「ロン、16000! 逆転だ!」
咏「……まさか」
京太郎「これで半荘終了だよな? 俺の勝ちだよな!?」
咏「……」グリグリ
京太郎「ちょっ、無言でグリグリはやめろって」
咏「じゃあもう一回行っとこうか」
京太郎「はぁ? 最後って言ったろ」
咏「いいから」ビシビシ
京太郎「あーもう、わかったから叩くなっ」
京太郎「ロン、16000! 逆転だ!」
咏「……まさか」
京太郎「これで半荘終了だよな? 俺の勝ちだよな!?」
咏「……」グリグリ
京太郎「ちょっ、無言でグリグリはやめろって」
咏「じゃあもう一回行っとこうか」
京太郎「はぁ? 最後って言ったろ」
咏「いいから」ビシビシ
京太郎「あーもう、わかったから叩くなっ」
京太郎「」チーン
咏「快勝!」ケラケラ
咏「じゃあ次行こっか」
京太郎「……今度はなんでございましょうかねぇ?」
咏「お兄さんの家」
京太郎「は?」
咏「だから、お兄さんの家だっての」
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