私的良スレ書庫
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元スレゼロ「我々は行政特区日本に参加する」
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ユーフェミア「でも、私の杞憂だったようですね。何にせよ、ルルーシュも本国での滞在期間を楽しめたようで良かった」
ルルーシュ(相変わらずだな。ぽやけているようで変に鋭く、そして人を、俺もだが、引きつけてやまない。その眩しさが羨ましいよ、ユフィ)
ルルーシュ「ああ、いい滞在期間だった。帰ってきて良かったと思ったよ。いや、これも気を使ってくれたユフィのお蔭かな」
ユーフェミア「そっ、そんなこと///」
ルルーシュ「これからエリア11でお互いに総督、副総督としての公務が始まると思うとやや鬱屈した気分になるがそれでもユフィと一緒ならなんとかなりそうな気がしてくるよ。でも、疲れたときはまた、買い物にでも付き合ってくれないか?」
ユーフェミア「!ええ、勿論です。お互い、頑張りましょう」
ルルーシュ「ああ」
ランペルージ邸
ルルーシュ「ただいま、ナナリー。元気にしてたかい?」
ナナリー「お兄様!ようやくお戻りになられたのですね」
ルルーシュ「ああ。少しの間留守にして気がかりだったけどナナリーはいつも通り元気そうで何よりだ」
ナナリー「私も、お兄様が何事もなくこうしてお帰りになられて嬉しいです。帝都での滞在期間も長かったですし様々な出来事があったと思います。帝都でのお話、お聞きしたいです」
ルルーシュ「そうだな。帝都では色々なことがあった。ナナリーに楽しんでもらえる話もいくつかあるし、他の皆にもな」
ルルーシュ「ああ、そうだ。これは帝都でのお土産だ。ちょっとした菓子だが折角だしここで皆で食そうか」
ナナリー「わあっ、ありがとうございます」
アーニャ「クッキー、ですか。これは美味しそうです」
咲夜子「紅茶に合いそうですね。少しお待ちください、皆さまの分の茶を入れてきます」
ルルーシュ(これが平穏、か。こうしてナナリーに再開して話しをして改めて思う。ここが帰るべき場所なのだと。・・・俺はここを守りたいんだということを)
ルルーシュ(ナナリーとの楽しい団欒を満喫出来たが、少し手持ち無沙汰になったな。荷物でも片付けていようか)
ルルーシュ(うん?あそこにいるのはアーニャ、か。何故、俺の部屋の前にいるんだ?)
ルルーシュ「どうしたんだ、アーニャ。こんなところで」
アーニャ「あっ、ルルーシュ様・・・」
ルルーシュ(アーニャの部屋と俺の部屋は逆方向。だというのにここにいるということは・・・)
ルルーシュ「俺に、用があるんだな」
アーニャ「・・・はい」
アーニャ「ルルーシュ様が帝都に行かれる前にお伝えした、私のことについてです」
ルルーシュ(アーニャのこと、か。滞在中も気にはかけていた・・・が、結局何の情報も得られなかった。いや、勿論収穫は無くはない。だが、記憶を失い、手掛かりを求めて俺に頼みこんだ彼女に、俺は納得の出来る答えを与えることは・・・出来はしない)
ルルーシュ「・・・すまない、アーニャに関することは滞在中に調べた。だがアーニャの情報を得ることは出来なかった」
アーニャ「・・・そう、ですか」
アーニャ「そう、ですよね。私自身、随分と前から調べているのに何の情報も掴めていないのですから・・・」
ルルーシュ「っ・・・」
ルルーシュ(いや、ある程度の、確証とも言っていい、推測は俺の中に出来ている。だが、これをアーニャに言っていいのか・・・)
アーニャ「ありがとうございます。私の為にお時間を割いて下さって。私は・・・これで・・・」
ルルーシュ「待て。・・・確かに俺はアーニャに関することを調べられなかった。だが、手掛かりという程ではないが、一つ分かったことがある」
アーニャ「・・・何ですか、それは」
ルルーシュ(俺は何を言っている。・・・いや冷静に考えろ、これはある意味チャンスだ。もし、もしもこれが上手くいけば・・・)
ルルーシュ「これは俺の推測に過ぎない。が、的を得ていると俺は思っている」
ルルーシュ「ただアーニャ、君はある領域を踏みこまなければならない。それは危険な領域だ。そして君にはこれから言うことを聞かないという選択肢もある」
ルルーシュ「だが聞いてしまったら、君は俺を狂人と思うか、はたまた俺に叛するか。勿論そうなったら俺にもそれ相応の備えはあるが・・・アーニャ、君はどうする?」
アーニャ「・・・・・・」
ルルーシュ(アーニャの件はひとまず片付いたと言っていいか。いや、勿論問題はこれから、と言えるが。目下の懸念はそれだけではない)
ルルーシュ(黒の騎士団をこれからどうしていくか。ここの総督となる以上、特区の統治政策と騎士団との調整をしつつ俺の都合のいいように動かしていかなければな。中華連邦の干渉もある。考えるべきことは多い)
ルルーシュ(が、エリア11の総督のルルーシュと裏のゼロという仮面、使いこなしてみせる)
>>256 訂正
アーニャ「そう、ですよね。私自身、随分と前から調べているのに何の情報も掴めていないのですから・・・」
ルルーシュ「っ・・・」
ルルーシュ(いや、ある程度の、確証とも言っていい、推測は俺の中に出来ている。だが、これをアーニャに言っていいのか・・・)
アーニャ「ありがとうございます。私の為にお時間を割いて下さって。私は・・・これで・・・」
ルルーシュ「待て。・・・確かに俺はアーニャに関することを調べられなかった。だが、手掛かりという程ではないが、一つ分かったことがある」
アーニャ「・・・何ですか、それは」
ルルーシュ(俺は何を言っている。・・・いや冷静に考えろ、これはある意味チャンスだ。もし、もしもこれが上手くいけば・・・)
ルルーシュ「これは俺の推測に過ぎない。が、的を得ていると俺は思っている」
ルルーシュ「ただアーニャ、これを聞いてしまったら君はある領域を踏みることになってしまう。それは危険な領域だ。そして君にはこれから言うことを聞かないという選択肢もある」
ルルーシュ「だが聞いてしまったら、君は俺を狂人と思うか、はたまた俺に叛するか。勿論そうなったら俺にもそれ相応の備えはあるが・・・君が真実に近づく可能性は高まるだろう。さて、アーニャ、君はどうする?」
アーニャ「・・・・・・」
ルルーシュ(アーニャの件はひとまず片付いたと言っていいか。いや、勿論問題はこれから、と言えるが。目下の懸念はそれだけではない)
ルルーシュ(黒の騎士団をこれからどうしていくか。ここの総督となる以上、特区の統治政策と騎士団との調整をしつつ俺の都合のいいように動かしていかなければな。中華連邦の干渉もある。考えるべきことは多い)
ルルーシュ(が、エリア11の総督のルルーシュと裏のゼロという仮面、使いこなしてみせる)
取りあえず今回の投下はここまで
五月は割と時間も取れるので五月中はなるべく投下をしたいと思います
五月は割と時間も取れるので五月中はなるべく投下をしたいと思います
アッシュフォード学園
リヴァル「よう、ルルーシュ。久しぶり!」
ルルーシュ「リヴァルか・・・、久しぶりだな」
リヴァル「聞いたぜ、これから総督様になるんだってな。公務とかもるだろうし、学校とかこれから不定期登校になるのか?それとも・・・今後は来なくなるのか?」
ルルーシュ「リヴァル・・・心配しなくてもいいさ。確かに色々とやることが増えてお前とも遊ぶ機会は今よりも減るだろう。だが・・・学校には、不定期にはなるだろうが来るようにはする。生徒会のことも、中途半端に役を投げ出したりするわけにはいかないからな」
リヴァル「そっ、そうか。大変そうだけど、それならいいんだ。俺も、だけど会長もシャーリーも、スザク、ニーナ、カレン・・・皆、お前に会いたがってるよ。お前がいないと、なんつーか物足りないしな。授業の後の何気ない会話でも、ないとやっぱ寂しいだろ?」
リヴァル「そうだ、帝都に行ったときの話しでもしてくれよ。朝一の授業まではまだちょっと時間あるしさ」
ルルーシュ「ああ、そうだな」
ルルーシュ(リヴァル、俺の立場が変わったというのに変わらずに接してくれる。教室に来るまでの間、周りがどんな目で俺を見るようになったか、それが分かるだけにこういう配慮をしてくれるのは素直に嬉しいな)
ルルーシュ(むっ・・・)
リヴァル「おっ・・・スザク、おはよう。ルルーシュが来てるぜ」
スザク「・・・ルルーシュ」
ルルーシュ「・・・スザク」
スザク「お帰り。これから大変だと思うけど、君ならそれも出来るはずだ。前も言った通り、僕はいつでも君に手を貸す。君の、そしてユフィのいう日本人の為の統治の為に、ね」
ルルーシュ「ああ、頼らせてもらう。お前の力はこれから先、必要だからな」
カレン(・・・ルルーシュ。ブリタニアの皇帝の息子。ふんっ、あいつに私たちのことを想った統治が出来るものか。・・・こんな特権階級で、そもそもがブリタニア皇族として育ったあんな青瓢箪如きに・・・私たちのことを本当に想った・・・)
カレン(やっぱりゼロしかいない。結局、ここ(租界)で日本人の惨状を知らない奴らは自分たちの都合でしか動かないんだ・・・。キュウシュウの講演会の時もそう。結局ブリタニア人は私たちなんかイレブンとしてしか見てない。ゼロ、ゼロしかいない。・・・だけどなら何故ゼロは行政特区なんかに。本当にそれを信じているの?分からない・・・)
授業中
ルルーシュ(さて・・・、学校に来たはいいが・・・授業時間という何事にも縛られぬ時間を有効に活用せねばな)
ルルーシュ(スザク・・・白兜、あのランスロットのデバイサーとして散々煮え湯を飲まされてきたが・・・。改めて思うとやはりあの力は脅威的だな。PCでの戦闘データを眺めるだけでのその突出した戦闘力が分かる。勿論、戦いは数で本気で戦争をするなら単騎での戦闘力等戦術レベルでの問題に過ぎないが・・・俺は大規模な戦争を起こしたいわけではない。そんな博打なぞ打ちたくもない)
ルルーシュ(だが・・・一騎当千の戦闘力はそれ自体を保有しているだけで十分優位となる。有事の際に備えるのは必要だ。スザクはなんとしてもこちらで確保しておきたい)
ルルーシュ(となると・・・一番妥当なのは、総督の護衛として特派から人事を移動してもらうと言った所か。スザクの場合、シュナイゼルが人事権を持っているのか?それとも、スザク自体は特派のデバイサーの実験に参加という形だから特派の責任者が持っているのだろうか?ロイドとか言ったか、彼に後ほど打診しておこう)
ルルーシュ(後は・・・黒の騎士団のことだな。C.C.は上手くやれてると言ったが・・・正直不安だ。書類の処理や方針は帝都からでも連絡出来たが・・・団員の雰囲気などは直接会って感じ取らなければ分からぬしな)
ルルーシュ(おっと、授業は終わりか。学校が終わったらナナリーに顔を出した後、騎士団のアジトに向かうとするか)
カレンは兄の意志を継ぐ行動をして自分の家庭等の鬱憤を晴らしたいだけで日本の為に動いてる訳じゃないからな
スザクが脳筋なりに罪悪感で足掻いて空回ったのと違って誰かに依存してでしか動けない脳筋ってのがまた
スザクが脳筋なりに罪悪感で足掻いて空回ったのと違って誰かに依存してでしか動けない脳筋ってのがまた
黒の騎士団本部
ルルーシュ(ゼロ)「ふむ・・・都での行政特区への参加者は着々と増えているな。だが地方での講演会の効果はまずまずといった所か」
ディートハルト「まあ富士周辺に住んでいるものやトウキョウ等の差別がより激しいところでは参加の意欲も高いですが、地方では今一つ実感が持てないのも仕方がないでしょう。その為のゼロと黒の騎士団メンバーらによる講演会でしたが・・・キュウシュウでの騒動もあり、地方のものらは様子見の姿勢でいるようです。こればかりは成果を出さぬ以上は難しいかと」
ルルーシュ「インフラなどはクロヴィス政権のときの政策が続いてるおかげか未だ戦前の状態を保っており、制限が少なく地方の者も参加しやすいはずではあるのだが・・・やはり実績を示さねば地方からの移入はそう簡単には行かないか」
扇「行政特区建設のセレモニーでは全国からかなりの人たちが来てくれてはいたのだが・・・実際にそこに住むとなったらそれなりに抵抗感もあるのだろう」
扇「キュウシュウでのデモでもそうだ。あれによる死傷者はそこまで多くはない。だが、ブリタニア人の兵士が民間人をKMFで踏みつぶすという残虐行為を平気で行ったことでキュウシュウに住む日本人とブリタニア人との間の溝は更に深まることとなった。ブリタニア側も情報規制を行ってはいるがあくまで情報が広まるのを遅らせることしかできない。こんなことを平気で行うブリタニア側を俺たちが信じろと皆に言っても信じてくれるだろうか」
ルルーシュ「・・・こればかりはどうしようもないな。そもそもの時点でブリタニア側と日本人の間には溝が出来ていた。我々がそれを埋めるには年単位で活動していかなければならないのはこの政策の参加を表明したことで皆には言ったはずだ。だが、安心してほしい。現政府との折衝を私に一任すれば必ずこちら側に有利な政策を行わせてみせる」
ディートハルト「となると鍵は新総督のルルーシュ皇子となりますか。ゼロはユーフェミア皇女と繋がっておられるそうですが・・・」
ルルーシュ「それに関しては既に手を打ってある」
ディートハルト「そうですか、それなら何も言うことはありません。私が考える程度のことなぞゼロが考えぬはずがありませんから。ですが・・・こればかりはお気を付けて下さい。ただ、黒の騎士団内で情報操作を一任されている私の個人的な意見ですが、今、日本の民のブリタニアへの猜疑心が高まっております。そしてそれを擁護する現在の黒の騎士団にも懐疑的な目で見られ始めているのです」
ディートハルト「日本の民たちも馬鹿ではありません。特区政策がただの体裁を整えた隔離政策であれば現政権への今あるわずかばかりの期待も、我々が築いてきた黒の騎士団への信頼も全て失われます。それを常々忘れないでください」
ゼロ「肝に銘じておく」
藤堂「・・・・・・」
ゼロ「どうした?藤堂」
藤堂「いや、何でもない。全てはこれからの動向次第だな。我々がこのまま伏しているのも、直接的な行動を取るのも」
ゼロ「・・・どういうことだ」
藤堂「どういう、という程のことでもない。ゼロの言った通りだ。当面はこのままでいい。ゼロには今までの実績があるからな。だが・・・私は今まで通り有事の際に備え戦力を整えておく」
ゼロ「・・・早まったことはするなよ、藤堂」
藤堂「しはせんよ。部下はきちんと抑えておく。ただ、精力的に働いてもブリタニアのためだけになっているのではないかと疑心暗鬼になっている部下もいることを頭の中に置いておいてほしい」
ゼロ「ああ。頭にとどめておく」
カレン「・・・・・・」
乙
黒の騎士団の弱点はレジスタンスやテロリストの集まりだからか武力的な方面、短期的活動や破壊活動が出来る人材は居るけど
長期的な方面での政治的活動が実戦レベルなのはルルーシュしか居ないってのが痛いよな
R2なら神久耶も居るからマシだけど一期時点だとその面での活動はルルーシュの指揮なしにはほぼ無理だし
総督とゼロの二枚の草鞋をどうにかする為にもその面での活動が出来るC.C.、ユーフェミアに次ぐ新たな共犯者が必要か
黒の騎士団の弱点はレジスタンスやテロリストの集まりだからか武力的な方面、短期的活動や破壊活動が出来る人材は居るけど
長期的な方面での政治的活動が実戦レベルなのはルルーシュしか居ないってのが痛いよな
R2なら神久耶も居るからマシだけど一期時点だとその面での活動はルルーシュの指揮なしにはほぼ無理だし
総督とゼロの二枚の草鞋をどうにかする為にもその面での活動が出来るC.C.、ユーフェミアに次ぐ新たな共犯者が必要か
神楽耶も1期時点、特区日本でも居るぞ
むしろこういう時ことキョウト六家の威光を使うべきなんだが
むしろこういう時ことキョウト六家の威光を使うべきなんだが
そういやカグヤって枢木家預かり時代のルルーシュと会ってるんだよな
それが切っ掛けでただの権力乱用我儘御嬢様から実力を伴った権力者になったと言う
それが切っ掛けでただの権力乱用我儘御嬢様から実力を伴った権力者になったと言う
一期時点のルルーシュが駒でしかない黒の騎士団の面々を案じているのが不思議
これ見てると本編で黒の騎士団として戦い勝利し続けても先がなかったような気がするなあ
これ見てると本編で黒の騎士団として戦い勝利し続けても先がなかったような気がするなあ
ボッチの状態で急に頼られまくったら、ヤレヤレな感じで嬉しくて尽くしちゃう状態
本気で「捨て駒」扱いだったのはサイタマまでで、ナリタ以降は必要な「駒」として見ていると思うよ?>騎士団
じゃなきゃ、わざわざあんな演説ぶってまで覚悟させる必要は無いし
キョウトに関してはもったいない設定だったし、是非とも有効活用してほしいな
作者さん頑張ってくれ
じゃなきゃ、わざわざあんな演説ぶってまで覚悟させる必要は無いし
キョウトに関してはもったいない設定だったし、是非とも有効活用してほしいな
作者さん頑張ってくれ
ゼロの私室
ルルーシュ「長い間ごくろうだったな。キュウシュウでの騒動も聞いたが、無難に対処してくれたようで助かった」
C.C「ふっ、お礼なんていいぞ。私たちは共犯者だからな。お前に今倒れてもらっては困るからこそ私はお前の身代わりを務めたというだけの話しだ。それよりも何だ、そのお土産のお菓子とやらを早く広げろ」
ルルーシュ「せっかちだな。ほらっ、貴族階級御用達のシフォンケーキだ。ここらでは中々手に入らない上物だぞ。ピザばかりではなくたまにはこういうのもいいだろう。ゆっくり味わえ」
C.C「ふむ、悪くは・・・、いや中々」
C.C「まあそれはさておきとして、どうするんだ?これからは」
C.C「元はといえばなし崩し的に特区に入ったわけではあるしこのまま年単位でここを何とかしていく気か?お前の目指す、自分とナナリーを脅かさない優しい世界とやらを作るために」
ルルーシュ「嘲笑を隠しきれてないぞ、ピザ女。俺は大真面目だ。ナナリーの為にこそこんな馬鹿げたことをやっている」
C.C「そうでなくては今までの自分をも否定してしまうから、か?」
ルルーシュ「・・・何が言いたい?」
C.C「いや、何でもない。お前は妹想いの優しい兄だよ。続けてくれ」
ルルーシュ「・・・まあいい。だが、俺は特区自体は手段であって目的ではない。つまりは状況によっては切り捨てるし、そもそも全部が全部上手くいくとは思ってもいない」
ルルーシュ「それに大前提として、奴、ブリタニアの現皇帝シャルルをこのままにはしておけない。奴は帝国主義を推し進め、いずれはこの世界の頂点に君臨するつもりだ。奴について行けるのは、オデュッセウスのようなイエスマンや、腹は黒くても有能であり、利害が一致する間は信用の置けるようなシュナイゼルのようなもののみ。気に喰わぬものは排斥する」
ルルーシュ「幼いころ、奴の逆鱗に触れ、ここに飛ばされ、ここを蹂躙してきたときに奴の考えてることを悟った。奴にとっては血族さえも自分に従うもの、従わぬもの、自分の意に添えられるもの、添えられるものの二極でしか考えていないということがな。そしてどうやら俺とナナリーは奴には煩わしかったようだ」
ルルーシュ「だから、だ。俺は奴の存在を看過出来ない。いつ奴にこの身が脅かされるか知ったものではないからな。奴を力を奪った上で社会的に抹殺、いやこの世からも、か。そうすれば、少なくとも次期皇帝の権力争いに巻き込まれなければ俺もナナリーも安寧を得られるだろう」
C.C「成るほど、では特区に参加すること自体も単なる口実か。黒の騎士団のゼロと皇族のルルーシュを使い分けるための。いずれは皇帝を退けるための、力を蓄えるための期間に過ぎないと」
ルルーシュ「ああ。そして奴の私設部隊のラウンズの隊員であるアーニャは既に手のうちにある。ジノも時間をかけてこちら側に引き込もう。そして、本国にいるジェレミアと特区のユフィ、この二人をどの程度までこちらに引き込めるか、だな。まだまだ手駒は少ないがじっくりと奴を追い詰めていく」
ルルーシュ(そして、懸念がシュナイゼル。何を考えているのか読めん上に俺をゼロと、少なくとも騎士団の関係者と決め込んでる上で放置している。だが・・・今は俺から打てる手が無い以上はひとまず放置だ)
C.C「随分と僧上慢にも思えるが、自信に溢れ、理想を追い求めるお前のそういうところは嫌いじゃないぞ。まあ今しばらくは私も協力しようじゃないか」
ルルーシュ「そうか、すまないな。頼りにさせてもらう」
ルルーシュ「それで、だがいくつか聞きたいことがあるが・・・いいか?」
C.C「何だ?」
ルルーシュ「まず、前にも聞いたことだと思うが、ギアスについてだ。俺のギアスはお前から与えられた。そして俺と同じくマオもお前からギアスを与えられたものだったな」
ルルーシュ「ということは、俺以外にもギアスを使うものがいるということが考えられる。それに関しては前にお前に聞いたら、以前はノーコメントだったな。では質問を変えよう。お前以外にギアスを人に与えられる者はいるか?」
C.C「ふむ、そうだな。質問の答えとしては・・・イエスだ。ギアスは私以外にも継承させられるものはいる。最も今はどうしているかは私は関知していないがな」
ルルーシュ「・・・では、お前はお前が与えた以外のギアス持ちの人間を関知していないということだな」
C.C「そうだな。私が与えた者以外は私は知らん。それに、深くは言えんがギアスは真に望みのある者に、力を渇望するものにのみ与えられる。お前の時もそうだっただろう。それに能力はその者の望みに適した能力が与えられる。マオは人を理解したいために思考を読むギアス、お前は他者を自分の支配下に置きたいために絶対服従のギアス」
C.C「つまりはそうそう能力者は生まれぬし、能力がお前の脅威に成り得るとは限らないということだ。だから、あまりギアスの影に怯えずに大胆に行動したらどうだ?手っ取り早く奴に闇討ちでもかければいいのではないか?」
ルルーシュ「俺は博打は打ちたくはない。やるなら確実に、だ」
ルルーシュ(C.Cは本当のことを言っているのか?・・・だが俺にはそれを確かめる手段はない。やはりギアスの情報に関しては別口で得る他はないか)
ルルーシュ邸
ナナリー「まあ、そうなんですか。帝都では今そのようなことが・・・」
ユーフェミア「ええ。友達も皆そこのブランドの装飾品に夢中になっていて。最近私服で出かける際にこっそり付けているんです。そしたら爺やに見つかって、それはもうカンカンに怒られて」
ナナリー「そうなんですか」くすくす
ガチャッ
ルルーシュ「んっ、ユフィ、来てたのか」
ユーフェミア「あらっ、お帰りなさい、ルルーシュ」
ナナリー「お帰りなさい、お兄様」
ルルーシュ「ただいま。それで・・・今日はただ来ただけじゃないんだろう、ユフィ。要件は明日のことについてか?」
ユーフェミア「まあ。ナナリーやルルーシュとお話しをしに来るのも私にとっては大事なことなのに!」
ルルーシュ「あー・・・俺が悪かった。そう機嫌を悪くしないでくれ。ナナリーもだ」
ユーフェミア「くすっ、分かってますよ、ルルーシュに悪気がないくらい。いえ、むしろルルーシュがこれから就く立場を考えれば私心無く公的な立場のあるお方が面会してきたなどと考えない方がいいというものです」
ユーフェミア「それでですが、今日ここに来たのは、勿論こうしてナナリーやルルーシュとこのような取り止めのない会話を楽しみたい、という気持ちもありますが・・・メインは明日についてのことをルルーシュに確認しておきたかったのです」
ルルーシュ「明日・・・俺がエリア11の総督として行う行政特区日本に関する総会だな」
ユーフェミア「そうです。ルルーシュにとっては初の仕事となりますね」
ルルーシュ「と言っても、政策案は既に大半が可決済みのもので、その経過報告が殆どと聞いたが・・・」
ユーフェミア「そうですね。私たちの役目としては最終的な案の認可の決定のみです。そもそも特区施設建設の事業に関する実務は専門家が行うものですし、法律関係は官僚らが既に整えています」
ユーフェミア「勿論、私たちの身分ならある程度は我を通せます。ただ・・・他の官吏らからの信頼は失われますけど」
ルルーシュ「そうだろうな・・・となると・・・」
ルルーシュ「んっ、ナナリー、少し席を外してくれないか。少し踏み込んだ話をしなくてはならないからね」
ナナリー「分かりました。お話しが終わりましたらまた呼んでください、お兄様」
ルルーシュ「・・・行ったか。それでは話を戻そう。前に会ったときに渡してくれた前回の総会についての書類や進行中の議題や可決済みの議題については目を通した。それで、だが・・・俺の感じた限りでは正直このままではただの箱庭による隔離政策だな」
ルルーシュ「蔑称の禁止はいいが、特区内でも特区外から入るブリタニア人の優遇具合が酷い。露骨なまでに隠れた差別が見え隠れしている。総会とやらは保守派がやはり多いのだろうな」
ユーフェミア「ええ。実のところ、私のこの政策も何度も握りつぶされそうになりました。私の側近たちが頑張ってくれたおかげでここまでこぎつけることが出来ましたけど・・・」
ルルーシュ「何とか保守派の官吏らをコントロールしなければな。となると・・・やはりキーはゼロ、か」
ユーフェミア「・・・ゼロの立場であれこれと総会を掻き回す、ということですか?」
ルルーシュ「ああ、取りあえずは日本人寄りの発言をゼロに言わせ、官吏らとの議論を激化させる。そして平行線に行ったところで妥協案を俺やユフィの立場から、もしくはユフィの側近から提示する。議題を保守よりな政策から上手く中庸へとシフトさせていくにはこれがいいと俺は思う」
ユーフェミア「そうですね・・・それなら今のうちに明日の議題についてゼロの提示案と私たちの提示案を考えておきましょう」
ルルーシュ「うん。ゼロの提示はなるべく極端な方がいい。そして受け入れやすい案も考えておこう」
ルルーシュ(終わったらC.Cにも意見を聞いておかねばな)
特区が犯罪者の駆け込み寺になってしまい砂上の楼閣でしかないと、他の小説で書かれてたりもしたな・・・
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