私的良スレ書庫
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元スレゼロ「我々は行政特区日本に参加する」
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ブリタニア兵「くそっ、このイレブン共が!騒ぎ立てるな!講演会は中止だ、散れ!散れ!」
市民「ひっ、にっ逃げろ!殺される」「止めてくれ!友達が押しつぶされてしまう!」
扇「なっ、KMFで市民に危害を与えるだと!?」
扇「くっ、カレン!ブリタニア側のKMFを止めてくれ」
カレン「くそ、ブリタニアは無抵抗な市民にまで」
ゼロ(C.C)「カレン、間違ってもブリタニア側の兵士を[ピーーー]ようなことはするな。動きを抑えるだけでいい」
カレン「でも、ゼロ、あいつらはKMFで市民を!」
ゼロ(C .C)「市民の避難は黒の騎士団が誘導する。今我々はブリタニア側なんだ。例え溝があってもこちら側から進んで軋轢を作るようなことは避けなければならない。今後の活動を考えても。分かるな、カレン」
カレン「っ!ですが、なるべくとしか言えませんよ。絶対とは保証できません」
ゼロ(C.C)「それでいい」
ゼロ(C.C)(面倒ごとは避けたかったが・・・このような状況では仕方ないか。ルルーシュが帰国するまでは私がここを支えなければ)
中華連邦・とある一室
星刻「ふむ、キュウシュウでの工作はある程度は成功したとみるな」
洪古「しかし小規模なデモ程度でしたがよろしいので?」
星刻「小規模だからこそかえって都合がいい。むしろ大規模であるほど裏を念入りに洗われるからな。重要なのは行政特区日本に反対するものが都市規模で存在するというという
事実が知れ渡ればいいのだ。今の日本、いやエリア11に」
洪古「なるほど」
香凛(周香凛)「その事実があるだけでブリタニアの特区反対派は盛り返すでしょう。目論見通りですね」
星刻「ああ。エリア11が内戦状態であるほど我らにとって都合がいい。エリア11はブリタニアがこちらに侵攻する際の前線拠点と成り得るからな。内患を抱えてる間はこちらに牙が向くことはそうそうないだろう」
香凛「少なくともこちらのクーデターが成功するまでは日本に眼が向けられたままでいて欲しいですね」
星刻「ああ、曹と澤崎の起こしたキュウシュウでの反乱があれほどまでに短期間で制圧されることは予想外だったが・・・、まだまだ日本には付け入る隙はいくらでもある」
洪古「こちらに亡命してきた旧日本人はそれなりにいますからね。今回も帰国を名目に送り付けた日本の間者が行った工作ですし」
星刻「ああ。手駒はいくらでもある。これからもエリア11の動向には注意を向け、可能であればこちらから火種を作らなければな」
星刻「天子様を大宦官からお救いするためにも外患を増やすわけにはいかないのだ。エリア11の工作は引き続き頼む」
ルルーシュ「・・・そうか。キュウシュウで市民の反対運動が起こったか」
C.C「私としては出来る限り手を打ったつもりだが・・・カレンはブリタニアの兵士を[ピーーー]ことは無かったが数名軽傷を負わせたためブリタニア側には軋轢を生んだし、黒の騎士団にもブリタニア側への不信感は増大してると思うぞ」
ルルーシュ「C.Cの責任ではない。俺がいても同じことだっただろう。ブリタニアを信用していない日本人が行政特区を素直に受け入れるはずがない。これは起こるべくして起こったとしか言う他ないだろう」
ルルーシュ「黒の騎士団には帰った後にフォローをしておく。つらいだろうが俺が帰るまで頼む、C.C」
C.C「ふっ、問題ない。ただし、これから一週間はピザを自由に食べさせてもらうぞ。異論は受け付けないからな」
ルルーシュ「ふっ、安い女だ。これが終わればデラックスだろうが何だろうがいくらでも頼ませてやる」
ルルーシュ「それではな」ピッ
乙
メール欄にsagaっていれれば殺す死すにフィルターかからなくなるよ
メール欄にsagaっていれれば殺す死すにフィルターかからなくなるよ
ルルーシュ「キュウシュウでの反対運動・・・。ある程度反発が起こることは想定の範囲内だったが・・・何か匂うな。何だ・・・。何が引っかかっている・・・。」
ルルーシュ「・・・待てよ。そうか、そういうことか。キュウシュウでの澤崎の反乱といい、地理的な意味もあるだろうがキュウシュウは何かと中華連邦の影響が強い場所だ。あの反乱もそう簡単に鎮圧されるだろうとは向こうも思っていなかっただろうし今回の件ももしかしたら向こうが裏から手引きしている可能性はあるな。エリア11における実質的な反ブリタニア最大勢力の黒の騎士団は表向きにはブリタニア指揮下に入っているわけだしな。もっとも推測の域を過ぎないが可能性はある、か。一応情報を集めておくか」
ルルーシュ「さて、そろそろエリア11に戻らなければならないわけだが・・・ここに来た収穫はそれなりにはあったとみていいか」
ルルーシュ(俺としては優先事項はナナリーと俺が平穏に暮らせること、そしてエリア11、日本を今よりも安定化させ、場合によっては独立をさせることだが、その為には俺が総督としてエリアを少しずつ変えていくしかないがそれだけでなく現在のブリタニアの考えを変えるしかないな。)
ルルーシュ(この本国滞在中にシャルルを殺すという手もあったが・・・奴を殺したところで本当に良くなるのかという疑問がある。勿論奴には俺自身恨みもある。血のつながりでは親かもしれんが奴のやったことは到底許せるものではない。だがこの国の思想はトップを変えたところでそう簡単に変わるものではない。もっと根は深い)
ルルーシュ(奴が帝国主義、格差社会を押し広めたのは事実だがこの思想はこの国が成立する以前からのもの。そう、まだイギリスという国であったころのものだ。奴からオデュッセウスやシュナイゼルに変わった所で国の根本がそう簡単に変わるかというと疑問だ。まあだからと言って奴を殺さない理由にはならんが迂闊にはギアスは使えない)
ルルーシュ(気になるのはマオのこととバトレーの研究。マオの件からずっと考えてたこと。いやそれ以前に俺がギアスを使うようになってから思っていたことか。それはギアスを使えるのは俺だけか、ということ。そしてギアスを与えることが出来るのはC.Cだけなのか、ということ。マオは昔C.Cが与えたという形だったが俺以外のギアス保持者の存在がいたということに変わりがない。往々にして権力者のもとには多岐にわたる才能を持ったものが集まる。バトレーの研究もそうだがクロヴィスがC.Cを拘束していたことからブリタニアにはギアスに関する情報を抱えている可能性がある。ここでギアスを使うということに今一つ踏み切れないのはその為だ)
ルルーシュ(どのような力も全能なものは存在しない。そう思えても信じてはいけない。そして謁見で改めて思い知らされた奴の威圧感。果たして奴が本当にギアスを知らないだろうか。ギアスに対する対策が本当になされていないだろうか。きりがないが慎重にならざる負えない。事が事だけにもし失敗したらどうなるかなど想像に難くない。その辺の奴にギアスを使うのとはわけが違う。だがC.Cにギアスについて話してもはぐらかされるだけ。そしてC.Cにはギアスに効かないし打つ手がない。勿論ある程度信頼はしているが・・・ギアスに関しては俺が独自で情報を集めるしかない)
ルルーシュ「エリア11に戻るのは三日後。少なくとも今出来る範囲で可能な限り動かなければ。今一度ジェレミアに接触するか」
前提条件がユフィのときに暴走してなければだからね
今後暴走しないとは言ってないけど
今後暴走しないとは言ってないけど
アッシュフォード学園
教室
モブA「なあ、今日のニュース見た?」
モブB「ああ、ルルーシュのことだろ。新聞にも見開きの一ページ前面に載ってたもんな」
モブC「「朗報。長らく消息不明であったルルーシュ皇子、ナナリー姫の行方がようやく判明する」ってやつだろ。俺も見た。そんでそのあとニュースも見たよ」
モブA「ここが日本って国だったころに友好の証として暫く遊学なさってい皇子と姫がいらっしゃったというのは随分前に聞いたことがあったがまさかそれがルルーシュとその妹のナナリーだったなんてな。おっと、今は様をつけないといけないか」
モブB「まあそこはおいおいだな」
モブC「A、お前はその当時に皇子と姫の名前知っていたなら何で気づかなかったんだ?まあ俺は陛下のお子自体数えきれないほどいるからそもそもこの話しに余り詳しくなかったが、知ってたなら名前でピンとくるもんじゃないのか?」
モブA「バカいうなって。姓も違うしファーストネームで同じっつたって分かるかよ。ルルーシュっていう名前もナナリーっていうのもジャックやハリーとかエヴァ、オリヴィエみたいにどこにでもいるってわけじゃないが探せばいくらでもいるだろ」
モブB「まあそりゃそうだな」
モブC「ていうかさ、このニュースなんだけど・・・・・・」
リヴァル(おーー。学園来たけどやっぱこの話しで教室は持ち切りか。そりゃそうだわな、同級生が実は皇子様でしたなんて普通あるわきゃねえし。小説とか漫画の世界だよな、こういう展開がまかり通るのって)
リヴァル(実際俺も新聞見たときはビックリしてルルに確認の電話を直ぐに送ったもんだぜ。電話ではルルも事実を知った俺とどう会話すればいいか少し距離を掴み兼ねてたようだけど・・・まあそれであいつと距離を置くなんてことはしちゃだめだよな。それもあいつの親友を自負してる俺が、さ)
リヴァル(例えルルが皇族でもいつも通りの関係を壊したくもないし、あいつも俺も・・・そして生徒会の皆もそういうことになるのはやだよな。って何考えてんだろ、俺。それよりもスザクだ、スザク。あいつはどこにいるかなっと・・・)
リヴァル「おっ、いたいた。おーーい、スザク」
スザク「あっ、リヴァルか。おはよう」
リヴァル「おうおはよう。ってそんなことよか今日のニュースだよ、ニュース。ルルのことだよ」
スザク「ああ。皇族復帰の件か」
リヴァル「随分長期間学園休むなぁって思ってたらまさかルルが本国でこういうことをやってたなんてな」
スザク「・・・そうだね、僕も驚きだよ」
リヴァル「あいつの周りも・・・こういっちゃ何だが今まで通りにはいられなくなるだろうな。それこそ皇族なんだし」
スザク「・・・・・・」
リヴァル「・・・でも俺らは今までの態度を崩すようなことはしないでやろうぜ。あいつも気の置けない奴が少しは必要だろ」
スザク「・・・リヴァル。ああ、そうだね。それがルルーシュのためだ」
スザク(リヴァル、本当にルルーシュの親友だったんだね。君のような友人がいれば、ルルーシュも今後どんなつらい思いをしても、大変な道を進もうとしても耐えられるに違いない)
シャーリー(ルルが、皇族。・・・知らなかった。でも知ると妙に納得する。ルルは不思議な雰囲気を持ってるし。普通の人とは違う何か、特殊な・・・)
カレン(キュウシュウの暴動鎮圧に駆けずり回ってようやく一息と思ったらこの騒ぎ。嫌になる。でもそのおかげであの暴動のことが大きく新聞に取り上げられなかったからある意味ホッとしたけど)
カレン(・・・それにしてもルルーシュが皇族、か。あのブリタニアの皇帝の息子。ブリタニアの・・・)
カノン「殿下・・・諜報員からの報告ですが、どうやら対象はあのアリエスの離宮にてバトレーと被献体に接触したようです」
シュナイゼル「・・・そうか。それは興味深い」
シュナイゼル「引き続きルルーシュの動向を見張っていてくれないかな。特に、バトレー、もしくは被献体との接触には念を入れて」
カノン「・・・何を、なさろうとしているのですか?」
カノン「ルルーシュ皇子は今だ表向きは世間から生存が確認されたばかりで政治的な勢力もなければ傀儡にするほどの人々を惹きつけるカリスマもない。あなたがそれほどまでに執着なさる理由が私にはわかりません。本来皇帝の身辺を探るために私財と投じて育てた子飼いの密偵をお使いになるなどと」
シュナイゼル「・・・ふふ、本当はある程度見当がついてるだろうに。何も知らない風な口ぶりで僕に説明させようとするそういうチャーミングなところは君のいいところだよ」
カノン「ふふ、茶化さないでください。今回は本当に少し読めないのですよ」
カノン「彼がエリア11で評判のゼロ、だからですか?ですがそれだけなのでしょうか」
シュナイゼル「別にそれはどうでもいいんだ。前々から彼に目を付けていた僕にとってはそんなことはどうでも」
シュナイゼル「・・・いや、訂正しよう。彼がゼロであることでより彼に関心が向いたのも事実だ」
シュナイゼル「彼がより一層、僕にとって必要な駒に成り得るという意味ではね」
カノン「それは以前からおっしゃっていたあれのことですか?」
シュナイゼル「・・・そう。父上の持つ切り札。彼の行ったキャスリングを崩す最後の鍵をバトレーらに探らせていたけどもしかしたら鍵はルルーシュになるかもしれない。そう思っているから虎の子を出したのだよ、僕は」
カノン「だから接触させて確かめると」
シュナイゼル「そう、もしも彼のゼロとしての活動が父上の持つ不可思議な力と同じ類の力を持って行っていたとしたら」
シュナイゼル「そう考えると彼のことを放置は出来ないだろう」
カノン「ぜひそうであってほしいですね」
シュナイゼル「ああ、これ以上父上の思惑通りに世界を差配されるわけにはいかないからね。僕と、他ならぬ彼のためにもね」
首都ペンドラゴン 市民街
ルルーシュ「おや・・・待ち合わせ時間にはまだ二十分もあるがもういるのか」
ジェレミア「おおっ、ルルーシュ様。オハやいご到チャクで」
ジェレミア「ルルーシュ様をマタせるなどとんでもない。フショウ、このジェレミア、ルルーシュ様の提示したジカンより一時間前にはここに立っておりました」
ルルーシュ「それは・・・何と言えばよいだろうか・・・。忠義いたみいるとでも言えばいいのだろうか」
ルルーシュ「それにしても二日前より大分流暢に話せるようになったな。前は言葉を自分の中で翻訳しなければならなかったが今はイントネーションが若干おかしい以外は違和感がなくなっている」
ジェレミア「ソウですか!それは誠に喜ばしいことだ」
ジェレミア「ルルーシュ様にアッタあの日、ワタシはルルーシュ様に次にオアイするときはもっときちんとハナせるようになりたいと思いバトレーにナンとかならないかと相談したのです。それで脳のゲンゴヤだけ調整を早めてモラいました」
ジェレミア「おっと、話しが長くなるとボロがデやすくなる。それで今日ワ、どのようなご用件でしょうか?」
ルルーシュ「ああ、それなんだが・・・立ち話では私的な話しも興が乗らないだろう。席のある飲食店、もしくはちょっとした茶店にでも入らないか?」
ジェレミア「わかりました」
ルルーシュ(ふむ・・・十時半、そろそろか)
ルルーシュ「ジェレミア卿、ここなどはどうかな?」
ジェレミア「中々洒落た茶店デスな。支店モあり、テレビでも宣伝サレテいるような店ではナイですが店が小さく落ちツけそうな雰囲気がタダヨッテおります」
ルルーシュ「では入ろうか」
ジェレミア「・・・どうやら席が埋まってイルようですな。別の店もアタリましょうか」
客A「あっ、それなら私たちは丁度今出ようと思っていたところでしたのでお二人方どうぞ」
ルルーシュ「おや、そうですか。ありがとうございます」
ルルーシュ「どうやら席が空いたようだな。あそこに座ろう、ジェレミア卿」
ジェレミア「それにしテも平日の昼前というの二ここは随分と込み入っておりマスな。以外と有名店ナノでしょうか?」
ルルーシュ「そうなのかも知れないな。有名所のチェーン店よりもこういった所のほうが飲食物の質がいいということはよくあることだ。そうでなくとも店の内装の独特な雰囲気を好んだ固定客が多い店なのかもしれない」
ルルーシュ(っとでも言っておけば納得するだろうな。ジェレミアはここには来たことはないし、この店を一々調べるような細かい男でもないだろう)
ルルーシュ(この店は前にユフィとジノと出かけた際に入った店だが休日午後で漸く席が三分の二埋まればいい方の閑散とした店だ。今日これほど埋まっているのも・・・丁度良く俺たちが入ったときに客の一人が席を立ったのも全てギアスによる仕込み)
ルルーシュ(周囲にはギアスの掛かった意識がなく内容のない話を時々行うだけの客。今日ここに寄ったのも俺以外の者にはあくまで偶然。これなら俺とジェレミアの会話を盗聴の類を除いて誰にも聞かれるということはない、はずだ)
ルルーシュ「そういえばジェレミア卿は母上を敬愛しているとのことだがどのようなところに卿は惹かれたのだ?」
ジェレミア「・・・そうですな。挙げろと言われレば沢山挙げられマスが、一番というよりも最初に惹かれたのはあの気高さデスな」
ルルーシュ「気高さ?」
ジェレミア「そう。マリアンヌ様ヲ最初に見たのはKMFに乗っている姿デス。ああ、当時私は仕官学校の訓練兵でしタ。その時の光景をイマでもワタシは覚えています」
ジェレミア「操縦が巧みで誰モ寄せ付けズ・・・そう、今のナイトオブワン、ビスマルクですら寄せ付けないあの強さ。閃光のマリアンヌと巷では呼ばれましタが、ワタシが感動したのはマリアンヌ様の乗ったKMFの一種の芸術的な機動を見たとき、そしてそれをこなした後、機体から姿を現したマリアンヌ様は汗一つかいておらず、優雅に私を含めた兵士たちに手を振っておられました。それが何とも、ナンとも気高い存在にミえた」
ルルーシュ「・・・・・・」
ルルーシュ「俺の中の母上は、俺やナナリーにいつでも笑顔を向けてくれる優しい母上だ。勿論、母上が閃光のマリアンヌという異名を持っていたほどKMFに長けた凄腕のデバイサーであったことも、意外とシャルル・・・父の妻の中でも武断派であったのは資料で知ってはいたが・・・」
ルルーシュ「やはり付き添って来た母の家臣に直接、俺の知らない母上の違った側面を聞くと受け取り方が違うな。実感ともいうべきか」
ジェレミア「・・・・・・」
ルルーシュ「話しを折ってすまない。続けてくれ」
ジェレミア「はい、それでは」
ジェレミア「ワタシはマリアンヌ様に一度操縦の教えを受けたことがアリます。その時のワタシは、今よりもまだまだ未熟で新兵にも達しない素人に毛がハエた程度の腕デした」
ジェレミア「そのときは実践形式のシミュレータをツカッた訓練でして横でマリアンヌ様がみてオラレたのですが・・・かなりシごかれました。この一回の戦闘でオマえはゴカイは死んでいる、ターゲットだけを注視セズに操縦してイルときは周りの味方の位置ヲ把握シロ・・・。苛烈ナお方デ鉄拳制裁も辞さなイ方でした。ですが、一人一人に最後に決まって言うのでス。だけどお前はここが良かった、っと」
ジェレミア「飴と鞭と思うかもしれませんがマリアンヌ様は本当に最後は褒めて終わって下さッタ。苛烈ではありましたが、その実、一人一人に対する慈愛も持ち合わせてオラれた」
ジェレミア「そしてそれはルルーシュ様、ナナリー様に接してこられた母の側面にも通じます。ですから私はなお気高い存在にオモエた」
ジェレミア「これが私が敬愛する理由デス。惹かれたブブんというところデスな」
ルルーシュ「・・・そうか」
ルルーシュ「卿の言葉で少しだけより母上のことを知れた気がする」
ジェレミア「とはイえこれは私の視点からのマリアンヌ様の姿デス。人が変われば、ソウ、視点が変わればまた違うでしょう」
ルルーシュ「そうだな。・・・話しは少し変わるが、ジェレミア卿からみてあの事件・・・そうアリエスでの母上の暗殺事件だ。あれをどう見る?」
ジェレミア「ドウ、とは?」
ルルーシュ「あの事件、誰が何故起こしたと思う?俺が知っているのはあの日の警備を担当していたのがジェレミア他数名の母上の派閥とコーネリア姉さんの派閥。そして死体の処理を行ったのがシュナイゼルの手によるものということだが」
ジェレミア「・・・分かりませぬ」
ジェレミア「正直にイエば・・・そう、意外かもしれませぬガあのお方は味方も多ければ敵も多かった。コーネリア様ほどではアリませぬが。苛烈な側面だけを敵視している方々。皇帝陛下の寵愛を気に食わぬ側室、その皇子皇女の派閥等。誰の手かは特定デキませぬがあの事件、その様ナ者たちノ手という可能性ガ高いでしょう」
ルルーシュ「やはり、か。俺個人としては寵愛を気に食わぬ派閥だと思ってはいるが・・・」
ジェレミア「コノ事件は皇帝陛下モ真相の追求にカナリ力を入れていたようでス。ですから私よりも陛下が事情ヲ知ってイルでしょう。そしてその陛下デスラ追及を打ち切り二したのですから真相は闇トしか言えませぬ」
ルルーシュ「・・・本当に真実を掴めなかったのだろうか。父は」
ジェレミア「と言いますと?」
ルルーシュ「俺は・・・奴が真相を握り潰しているようにしか思えないんだ。事件は大事だったにも関わらずシュナイゼル他数名の皇族に秘密裏に捜査を行ったにしては早々に打ち切っている。そして事件から程なく俺やナナリーを日本に送る。まるで宮から遠ざけるかのように・・・」
ルルーシュ「あいつは真相を既に握っていてそれを握りつぶしたという風にしか俺には思えない。この事件、俺の考えている以上に根が深い気がするんだ」
ジェレミア「では真相ヲ究明シタイと?」
ルルーシュ「できれば、だが俺にはそのような力はない。個人で出来ることなどたかが知れている」
ルルーシュ「それに今はナナリーと今の俺自身のことで手いっぱいだ。そんなことをする余裕もないさ」
ルルーシュ「ただ母上の敵対派閥が俺やナナリーの方に矛先を向けてきたらどうすればいいか、皇帝に未だ疎まれていて更なる不遇を受け入れねばならぬことになるのではないか、という懸念を抱き矮小なこの身を嘆いてはいるがな」
ジェレミア「・・・・・・」
ジェレミア「・・・ルルーシュ様おひとりではありマセン」
ジェレミア「かつてマリアンヌ様に付き従った不肖、コノ、ジェレミアゴッドバルトがおります。私がいる限り、ルルーシュ様の、そしてナナリー様の御身を害する輩を近づけさせることはサセませぬ」
ルルーシュ「ジェレミア・・・」
ルルーシュ「・・・ありがとう。そう卿が、いやあなたが言ってくれるだけでも俺は嬉しく思う。だがあなたは今は兄上の下にいる。母上のことは・・・もう過ぎたことだ。今の主をないがしろにしてはならない。あなた程の人物ならば次代皇帝と目されている兄上の下にいれば、今は不運が重なり燻っているが、いずれ帝国に己の錦を飾ることも出来るだろう」
ルルーシュ「あなたが俺たちに尽くしてくれたとして兄上程の報いを与えることは俺には出来ない」
ジェレミア「・・・確カにシュナイゼル殿下にハ生死を彷徨ってイタ私を救って頂いた御恩が御座いまス。そしてルルーシュ様のオッシャル通リ、殿下にお仕えスレば・・・好機に恵まれレば中央にて立身栄達モ叶うやもシレマせぬ」
ジェレミア「ですが、私にはそれでも忠義が勝ル。このジェレミア、生涯仕えると決めた方の遺児をないがしろ二はシマせぬ。ワタシの剣はマリアンヌ様に捧げました。ソして生前にもしもの事あらバ、ルルーシュ様、ナナリー様のお力になって欲しいとも言われたのデス」
ジェレミア「であるカラして、殿下に恩を返しキッたと判断シタ其の時には、ワタシは必ずやルルーシュ様の下へと馳せ参じマス。マリアンヌ様を救えズ、エリア11でハ幾度もの失態を繰り返したコノ非才な身でアリマスが・・・どうかコノ剣、来るべき日のため、受け取っテはもらえませぬでしょうか」
ルルーシュ「ああ。今の俺には重く、腰に付けるのも分不相応な剣だが・・・あなたの忠義に、赤心に恥を欠かせない為にも有り難く受け取らせてもらう。いつかあなたを使いこなせるだけの大器になるまで、兄上の下で待っていてくれ」
ジェレミア「アあっ、ルルーシュ様。わかりマシタ。その日が来るのを心待ちにシテオリまする」
ルルーシュ(ふっ、これでシュナイゼルの事情を俺に知らせてくれる駒が手に入ったな。ギアスを使えば帝国の情報をある程度は手に入れられるが催眠のようなギアスの強制力による駒は思考が読めないし扱いづらい。そしてそうではない理性的な判断の出来る駒は中々得難い物だがまさかこの短期間で手に入れることが出来るとは・・・)
ルルーシュ(オレンジ・・・いや、ジェレミアがここまでも俺に固執するのは亡き母上への贖罪のつもりなのだろうか。会話の所々にそう思わせるような部分が見え隠れしていていっそ哀れとすら感じるな。だが今はそれを利用させてもらう。何せ皇族ルルーシュには勢力的基盤がないのだからな)
ルルーシュ(シャルル、シュナイゼルもか、奴らに対抗できる力が必要だ。結局、ユフィの件も契機に過ぎない。いずれは俺やナナリーは表舞台に立たなければならなかった。それが早まっただけだ。奴らが俺たちをそのままにしておく保証はないわけだし・・・俺自身が信じられぬから)
ルルーシュ(ナナリー・・・必ず俺がお前の為に優しい世界を作ってやる)
明朝・ペンドラゴン中央空港
ユーフェミア「なんか、あっという間でしたね。本国に帰ってきたのがつい先日のよう」
ジノ「ユーフェミア様は此度の本国での滞在を随分と楽しんでおられたのですからそう感じるのも無理はないでしょう。久方ぶりに会う御兄妹との会話や本国でのルルーシュ様との買い物などが御座いましたから」
ルルーシュ「俺も久しぶりに本国に帰って来て・・・ユフィとペンドラゴンのあちこちを歩き周れて楽しかった。ユフィと同じく俺もここに来たのがつい先日のように思うよ」
ユーフェミア「そっ、そうですか!それなら良かったです」
ユーフェミア「・・・正直、私は本国に招聘されると聞いたとき・・・ルルーシュのことを気にかけていたのです」
ルルーシュ「っと言うと」
ユーフェミア「日本に送られたのは・・・皇族という身分を考えればやむを得ぬことと納得できるかもしれない。ただ、それから程なくして、不運にも日本と開戦することになって、随分と窮屈な思いを強いられたのですから、本国に余りいい思いをしていないと私も思います」
ユーフェミア「だから・・・もしそうなら、どんなことがあってもここはルルーシュにとって故郷なわけだし、そんな気持ちに縛られてるとしたら楽しい思い出で塗り替えようと私は思ってた」
ルルーシュ(成るほど・・・だからやたらと俺と一緒に街に出かけたがっていたのか)
ジノ(ルルーシュ様とただデートがしたいだけでは無かったのですか・・・。意外とこのお方も考えていらっしゃるのだな)
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