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    元スレ提督「クソったれなこの世界で」

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    1 :

    金剛「Hey提督ぅ! 今日も今日とて無事任務遂行してき痛ぁ! なんでいきなり叩くデース!?」

    提督「うるせぇんだよ娘っ子、毎度毎度お前が帰還してから最初にする仕事は俺の鼓膜をダメにすることか?
        少しは声のボリューム下げろって何回言やわかるんだよこのポンコツ」

    金剛「酷いっ!? それが戦果を上げて意気揚々と帰ってきた女の子に言う台詞デスか!?」

    提督「女の子? おいおい面白れぇ冗談だな。今この部屋のどこにレディがいるってんだ、撃つ機械の間違いじゃねーか?」

    「レディと聞いて!」

    提督「呼んでねーよ」

    金剛「う、撃つ機械!? Noooooo! 提督、その発言は聞き逃せないネ! 今すぐ謝罪の記者会見を開くべきデース!」

    青葉「ご入り用ですか?」

    提督「呼んでねーよ」

    SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1423386174

    2 = 1 :

    金剛「大体提督はいつもいつも私たちに厳しすぎマース! 今日は一言物モース!」ズズイ

    提督「とかなんとか言いながらさりげなく身を寄せてんじゃねーよ顔近ぇんだよ離れろポンコツ」

    金剛「なっ、こ、これは別に不可抗力であって別に提督に近づくチャンス! とか考えてたわけじゃ……」アセアセ

    提督「俺の半径1メートル以内に入るなとも前に言ったはずだ、その辺のわんころの方がまだマシな学習能力持ってるぞ」

    金剛「え、いや、提督? ほらほら、私今あからさまに顔赤らめてマスよー?」

    提督「言ったはずだ」

    金剛「そ、その、『まさかこいつ俺に気があるんじゃ……! なんてこった、これからはもっと優しく扱ってやらなければ!』みたいな
        展開は……?」

    提督「言ったはずだ」

    金剛「(´・ω・`)」

    提督「言・っ・た・は・ず・だ」

    金剛「うううぅぅぅ……」

    金剛(そもそもさっき叩いたときは自分から近づいてきたくせに……)

    3 = 1 :

    提督「――うむ、ご苦労さん。さがっていいぞ、娘っ子」

    金剛「失礼しましたネー……」ガチャ

    金剛「はぁ、疲れた……」

    雪風「あ、金剛さん! 報告お疲れ様でした!」

    金剛「Oh、雪風、待っててくれてたんデスか?」

    雪風「はい!」ペカー

    金剛「うう、笑顔がまぶしいネ……この天使のようなスマイルをいつも仏頂面の提督が1パーセントでも見習ってくれたら……」

    雪風「え? 司令官ってよく笑いません?」

    金剛「え?」

    雪風「え?」

    5 = 1 :

    金剛「……提督の話デスよね?」

    雪風「はい、司令官の話です」

    金剛「実はこの鎮守府では『提督』と『司令官』は別の人物のことを……?」

    雪風「指さない、と思いますけど」

    金剛「…………」

    雪風「…………」

    金剛「……ああ、ナルホド!」

    雪風「なにかわかりました?」

    金剛「雪風は冗談が上手ですネー」ケラケラ

    雪風「考えた結果がその結論!?」

    6 = 1 :

    金剛「だって雪風、提督ですよ? あの提督。あの人が笑ったのなんて私がヘマして帰ってきて
        失敗しちゃいましたてへぺろ☆ って言ったときに回し蹴りを叩きこんできたときくらいデスよ?」

    雪風「……なんていうか、どっちもどっちなやりとりですね」

    雪風「でもおかしいですね、司令官私と話すときは結構にこにこしてる印象ですけど」

    金剛「……ロリコンなんデスかね? あの人」

    雪風「違うと思いますけど……」


     * * * * *

    提督「っくしょい!」

    提督「なんだよ畜生、誰か俺の噂でもしてやがるのか」ズビー

    提督「…………」

    提督「なんとなくあの娘っ子を蹴り倒したくなってきたな、なんとなくだが」

    7 = 1 :

    雪風「あ、でもでも、ロリコンっていうのも違うんじゃないでしょうか」

    金剛「なんでデース?」

    雪風「だってこの前島風ちゃんが提督に『おいおいまた大破かそんなに風呂でゆっくりしてぇのか連装砲ちゃんとやらの
        浮き輪は風呂でぷかぷかするためについてるのか優雅だなぁおい速いのはぼろぼろにされて帰ってくるスピード
        だけかあぁん?』って言われてましたし」

    金剛「鬼デスかあの人は……」

    雪風「島風ちゃん、涙目でぷるぷるしてたなぁ……さすがに提督もそれ見たらちょっとばつが悪そうな顔してましたけど」

    金剛「なんと、提督にもばつが悪そうな顔をするくらいの人間らしいさが残っていたとは」

    雪風「え、そっち?」

    金剛「だって私が蹴り倒されて悶絶してるときだって『おうおう痛ぇかでもな蹴った俺の脚だって痛ぇんだぞちなみに俺は今
        拳の方も痛くしたい気分だ』って言いながらシャドーボクシング始めてマシたし」

    雪風「鬼ですねあの人は……」

    8 :

    雪風提督か?

    10 = 1 :

    >>7の雪風の台詞の提督は司令官に脳内補完よろしく

    金剛「それにしてもデース、さすがに半径1メートル以内に入るなー、なんていうのは酷い話デスよ!
        さすがの私だって傷ついちゃいマース」

    雪風「半径1メートル……?」

    金剛「これも言われてないんデスか? おっかしいナー、私嫌われてるのかナ……」

    雪風「いえまあ言われてはないんですけど……だけど」

    金剛「なんデース?」

    雪風「言われて困ります? それ」

    金剛「……What?」

    11 :

    雪風「だって司令官って執務室からめったに出てこないですし、自分から近づこうとしなければ
        半径1メートルに入ることってない気がするんですけど」

    金剛「そ、そうデショウか?」

    雪風「顔を合わせるのも、特に用事がなければブリーフィングと報告くらいですか。どちらにせよ
        近づかなくても支障はありませんよね」

    金剛「やー、でも、その……」モジモジ

    雪風「……まあ実際そう言われたこと自体がショックっていう部分もあるんでしょうけど」

    金剛「それ! それデース!」ペカー

    雪風「そもそもどんな流れでそんなこと言われたんです?」

    金剛「え? そ、それは――」

    12 = 1 :

    雪風「――なんというか。結構大胆なんですね、金剛さんって」

    金剛「Why?」

    雪風「だって『あからさまに顔赤らめてマスよー』とか、もう告白みたいなものじゃないですか。
        無反応な司令官も朴念仁ですけど、金剛さんもなかなかですねえ」

    金剛「…………」

    雪風「それにしてもなるほど、たしかに好きな人からそんなこと言われたらショックですよね。
        あ、私は応援しますよ、金剛さん!」

    金剛「…………」プルプル

    雪風「……金剛さん?」

    金剛「わ、私――告白しちゃいマシタ!?」

    雪風「あ、無自覚だったんだ……」

    13 = 1 :

    金剛「アワワワワワ……」

    雪風「で、でもでも、話を聞く限り司令官も気づいてないみたいですし、大丈夫ですよきっと!」

    金剛「!」

    金剛「そ、そうデースよね! あのにぶちんな提督のことデス、気づいてるはずありまセーン!」

    金剛「いつもいつもそうデス、私がどんなにアプローチしたって提督全然気づいてくれないデース……」

    雪風「気持ちを知ってほしいのか知ってほしくないのかどっちなんですか……」

    雪風「あ、だけど気づいててスルーしたって可能性もありますよね。もしそうなら脈は残念ながら……」

    金剛「雪風はさらっとえげつないデース!」

    雪風「ご、ごごご、ごめんなさい!」

    14 :

    いいねこういうの

    15 :

    クソったれなこの世界で何や、言ってみろよ

    17 = 1 :

    雪風「それで……伝えないつもりなんですか? 司令官に」

    金剛「それ、は」

    雪風「つらくないんですか?」

    金剛「提督の私への態度から察するに伝えたほうがつらい現実が待ってそうな気がしマース……」

    雪風「…………」

    金剛「黙らないデー! 否定シテ―!」

    18 = 1 :

    雪風「というか。金剛さんがとかいう問題でなく、司令官が誰かの告白にOKを出す姿を
        想像できません」

    金剛「さっきの話を聞いた限りだと雪風の告白にはOK出しそうな気もしマース」

    雪風「あっはっは」ケラケラ

    金剛「ゆ、雪風?」

    雪風「ありえませんから」

    金剛「急にマジな顔で否定しないでくだサイ! ちょっと怖いデース!」

    19 = 1 :

    雪風「まあ私と司令官のつきあいもそこそこ長いですからねぇ。今いる艦娘の中ではひょっとして私が最古参?
        って感じですし」

    金剛「Oh、それは初耳ネー。私が来た時にはすでにいましたがそこまで大先輩だとは」

    雪風「だから経験もそこそこ積ませてもらってるんですけどね。やっぱり駆逐艦だと戦力としては
        限界があるみたいで……最近も重用はしてもらってますけど、戦艦や空母のみなさんに
        比べたら出番は減ってます」

    雪風「まあ、そんなわけで司令官が私によく笑うのだってそんなに深い意味があるわけじゃないですよ。むしろ
        最近金剛さん任務に出ずっぱりじゃないですか。司令官に気に入られちゃってたりするんじゃないですか?」

    金剛「そ、そうデスかね……」テレテレ

    金剛「…………」

    金剛「冷静に考えたら気に入ってる相手にあそこまでの仕打ちをするなんて人間の所業じゃない気がしマース……」

    雪風「まあ小学生が好きな女の子にイタズラするレベルではないですよね……」

    20 = 1 :

    金剛「うう……考えれば考えるだけ告白なんてできなくなっちゃいマース」

    雪風「よし。それならもうあれですね」

    金剛「アレ?」

    雪風「提督の方から告白させます」

    金剛「……Pardon?」

    雪風「いえ、いっそのことプロポーズさせましょう!」

    金剛「……ぱーどぅん?」

    21 = 1 :

    雪風「司令官が誰にもなびいていないってことは、言いかえればまだ誰にもチャンスはあるってことじゃないですか!」

    金剛「むしろ誰にもチャンスが無いようにしか見えないネー……」

    雪風「…………」

    金剛「だからそこで黙らないデ! 『確かに……』みたいな顔しないデー!」

    雪風「とにかく! 司令官を振り向かせるんです! 司令官の笑顔をゲットするんです!」

    金剛「……その目標だと目下のライバルが雪風になっちゃいマスけど?」

    雪風「はうっ!?」

    22 :

    ここの齧歯類はかしこいなー。

    23 = 1 :

    金剛「……デモ、雪風の言う通りかも知れマセン」

    雪風「おぉ?」

    金剛「うん、決めました! 私、提督にもっともっとアプローチしマース! いつか提督が私のことを見てくれるその日まで!」

    金剛「……あ、さげすむような視線でならしょっちゅう見てくれてマシたネ……」

    雪風「ちょくちょくネガティブ挟むのやめません!?」

     * * * * *

    提督「…………」ブルッ

    提督「なんだ今の寒気」

    提督「…………」

    提督「やっぱり鳩尾に正拳づきの方がいいな、うん」

    24 = 1 :

    導入終了
    こんな感じで不定期にぼちぼち金剛が提督にいじめられる様を書いていきます

    25 :

    乙です。
    期待してます。

    26 :

    おつ

    28 :

    最初からこの態度だったとしたら金剛は一体この提督の何処に惚れたんだ……

    29 :

    背中から誤射されても文句言えないレベル

    30 :

    >28
    髪にいもけんぴが付いてたのをとってあげた

    31 :

    『プレゼント』

    ~入渠ドック~

    チャポーン

    金剛「ふあぁぁ、作戦の後の入渠は体に染みるネー……」

    金剛「それにしても……雪風との会話ではつい勢いに任せて言ってしまったケド」

    金剛「提督に……アプローチ……」

    金剛「…………」カァァァ

    金剛「アーモウ! 考えるだけで顔がVery hot! ネー!」

    金剛「…………」カァァァァァァ

    金剛「……イヤ、単純にお湯のせいですかネ」

    金剛「のぼせる前に上がるとしマースか……」ザバァ

    金剛「…………」チャプン

    金剛(上がっても顔がHotなママだったら……お湯のせいにできないネー……)

    金剛「もうちょっとゆっくりしますかネ」

    32 = 1 :

    金剛(提督、テイトク、てーとく)

    金剛(考えれば考えるほど酷いお人デース)

    金剛(顔を合わせればいつも第一声は「口を閉じろ」)

    金剛(ちょーっと提督への想いが声の音量に現れてるだけなのに)

    金剛(かといって近づいてみたら「寄るなポンコツ」)

    金剛(ちょーーっと隙あらば抱き付こうと思ってるだけなのに)

    金剛(挙句の果てには見てるだけで「こっち見るな気色悪い」ッテ!)

    金剛(ちょーーーっと視線でLove beamを発射してるだけなのに!)

    金剛(…………)

    金剛(酷いお人デース)ウンウン

    33 = 1 :

    金剛(そんな、酷いお人、なのに――)ポケー

    金剛「なーんで好きになっちゃったんでショ?」ポツリ

    比叡「なんのお話です? お姉さま」

    金剛「ひっ!? エーイ!?」

    比叡「ひえぇっ、急に大きな声を出さないで下さいよ!」

    金剛「オ、Oh、Sorryネー……」

    金剛(び、ビックリしたネー! よりによって比叡に聞かれるとは……)

    金剛(決して悪いコではないですケド、普段から私のこと慕ってくれてることを考えると……)

    金剛(……サイアク、血の雨が降りますネー……)

    比叡「それにしてもお姉さまも入渠ですか、奇遇ですねー」

    金剛「そ、そうですネー、ハハハ……」

    金剛(勘付かれないようにしないと……!)

    比叡「ところで誰が誰を好きになっちゃったんですか?」

    金剛「…………」ブクブクブクブク

    34 = 1 :

    金剛「き、聞いてたんデスかー!?」

    比叡「そりゃお姉さまの言葉ですもん、一言一句聞き漏らしませんよ」

    金剛(Oh my god! これで私が提督にLoveだなんてことがばれたら……!)

    ――――――――――

    提督『ほう……比叡、提督であるこの俺に楯突こうってか? 言うこと聞いて弾ぶっ放すだけが取り柄の
        ポンコツが謀反たぁ世も末だなぁおい』

    比叡『軽口を叩いていられるのも今のうちですよ、提督……! 今日こそ己が拳のみで、あなたを討つ!』

    提督『面白れぇ、上等だ。青タン程度で済むなんて思うなよ……!』

    比叡『望むところです! 恋も戦いも負けません!』

    ――――――――――

    金剛「…………」

    金剛「思ったよりいつも通りの鎮守府ですネー」

    比叡「なんか酷いこと言われてる気がするけどお姉さまだし許しちゃう!」

    35 :

    この比叡さんに目のハイライトはあるのかしら(震え声)

    36 = 1 :

    比叡「――で。ごまかされませんよ、お姉さま」

    金剛「うぐっ」

    比叡「まったく、私の方がよーっぽどお姉さまのこと好きな自信があるのに……よりによって
        誰よりもお姉さまをいじめてる提督に取られちゃうなんて」

    比叡「あーあ、やっぱりあの人には恋も戦いも勝てないなぁ」

    金剛「そ、そう落ち込まないでほしいね比叡。別にあなたのことが憎いわけでも――」

    金剛「――What?」

    比叡「お姉さまってあれですか、マゾってやつなんですかね? サドになるのがベストアンサーだったなんてなぁ」

    金剛「ちょちょちょ、ちょっと待つネ、比叡」

    37 = 1 :

    比叡「あ、サドでもマゾでもいけるクチでしたか?」

    金剛「そんな話してないネー! なんで私の想い人が提督だってわかるデスか!?」

    比叡「え? それはもちろんお姉さまの部屋に監視カもとい24時間お姉さまのこと見てるからに
        決まってるじゃないですか!」

    金剛「マイルドに言い換えてますけどどっちにしろドン引きですからネ!?」

    比叡「まあ冗談はさておいて」

    金剛「……冗談、なんですよね」

    比叡「…………」

    金剛「だからなんでみんな大事な時に黙るデース!」

    38 :

    比叡「いやでも冗談抜きにしても、気づいてる人は結構いると思いますよ? お姉さま積極的ですし」

    金剛「やっぱり積極的に見えるデスか……」

    比叡「『あの』提督にあれだけ自分から関わり持とうとしてる艦娘がそもそも少数派ですしねぇ」

    比叡「その中でもお姉さまのアピールっぷりときたら。ほんと妬けちゃいますよ」

    金剛「そ、そうデース?」

    比叡「そうでーす。ま、それに気づかない提督もなかなかに鈍感ですね」

    比叡「あるいは気づいてないフリとか? でも気づいててなおあの態度ってことは……」

    金剛「…………」ウルウル

    比叡「あーうそうそ! 絶対気づいてないですって!」

    39 = 1 :

    金剛「……たしかに今は手厳しい提督デース」

    金剛「デスが! それもいずれは過去のお話!」

    金剛「これから始まる私の猛烈アッピールにより!」

    金剛「提督も私のことを気にし始めるハズ!」

    金剛「そしていつかは――」

    金剛「提督に、その笑顔を見せてもらうんデース!」

    比叡「え? 提督って結構笑いません?」

    金剛「…………」ブクブクブクブク

    比叡「ひえぇ、お姉さま轟沈しないでー!」

    40 = 1 :

    金剛「……ちなみに提督はどんな時に笑うデース?」

    比叡「え? たとえば昨日私が提督の執務室に道場破りをしにいった時なんかは……」

    金剛「シチュエーションがすでに理解できないデース!」

    ――――――――――

    比叡『たのもー!』

    提督『あんだ、娘っ子の妹か。手前ぇら姉妹艦のやかましさはどうにかならんもんかねぇ』

    比叡『ごたくはのーさんきゅー! 今日こそあなたを己が拳のみで討ち倒し、その席をいただきます!』

    提督『へっ、こんなけったいな席いくらでもくれてやらぁな』

    提督『それに姉貴の真似だか知らんが無理な英語なんて使うもんじゃねぇよ、だっせぇだけだ』

    比叡『なっ、私のお姉さまに対する畏敬の念を侮辱するつもりですか!』

    提督『かっかっか、あんなののどこに尊敬する要素があるってんだよ』

    比叡『えぇい、前置きはここまでです! 提督、お覚悟を――!』

    ――――――――――

    比叡「という具合です」

    金剛「私、自分の知らないところでも存分にdisられてるんですネ……」

    41 = 1 :

    金剛「ちなみに戦いの結果はどうなったデース?」

    比叡「もちろん、ワンパンで決着でしたよ!」

    金剛「おお! あの提督に一撃食らわせなおかつ沈めるとは、比叡もなかなかやるデース!」

    比叡「え? やられたの私ですけど」

    金剛「敗戦結果をどうしてそこまで偉そうに語れるデース!」

    比叡「いやぁ、危うく陸上で轟沈するハメになるところでしたよ」ケラケラ

    金剛「それ笑い事じゃないデスからネ!?」

    42 = 1 :

    比叡「しかし艤装無しとはいえいくつもの修羅場を潜り抜けてきた艦娘を一撃でノックアウトさせるとは、
        つくづくあの提督も人間離れしてますよね」

    比叡「あれだけの力の持ち主ならあと腐れなくお姉さまを譲れるってものです」

    金剛「もともと比叡に譲られるいわれもないデース……」

    比叡「しかしお姉さま、猛烈アッピールとは具体的になにをなさるつもりで?」

    金剛「それはまだ、その、考え中で……」ゴニョゴニョ

    比叡「ふむ、それなら不肖比叡、お姉さまに提言いたしましょう!」

    比叡「殿方の心を掴む秘訣……それはずばり、プレゼントです!」

    金剛「プレゼント?」

    43 = 1 :

    比叡「いくら提督といえども所詮は男、女の子からのプレゼントを貰えばイチコロです」

    比叡「それがお姉さまのように美しい女性ならばなおのこと!」

    金剛「そういうものデスか……」

    比叡「そういうものです! 少なくとも私は嬉しいです!」

    金剛「男とか関係なくなってマセン?」

    金剛「まあ……好意を示すのに手っ取り早いのはたしかデース」



    44 = 1 :

    金剛「だけどプレゼントするにも理由は必要デース。提督の誕生日は半年先デスし」

    比叡「さりげなく提督の誕生日を知ってるのがガチっぽいですね……」

    比叡「しかし心配には及びません! お姉さま、明日はなんのにかご存知ですか?」

    金剛「明日? ……ああ、ナルホド!」

    比叡「いえーす! 明日は年に一度の女の子の祭典、バレンタインデーでーす!」

    比叡「これはチャンスですよお姉さま! 年に一度のビッグチャンス! スペシャルなお手製チョコレートをプレゼントして
        提督を胃袋から轟沈させるのです!」

    金剛「そのチョコ明らかに混ぜるな危険的ななにかが混入されてマース……」

    45 = 1 :

    金剛(手作りチョコレート……デスか)

    比叡「チョコレート。なんて甘美な響きなんでしょう! ちなみに私は甘いもの大好きです!」

    金剛(材料はあるし、時間も……寝る時間を削ればいけそうネー)

    比叡「手作りといっても簡単なものなら溶かして固めるだけ。お手軽簡単! ちなみに友チョコならぬ姉妹チョコって
        私はアリだと思います!」

    金剛(私が一生懸命作ったら……提督、食べてくれるカナ?)

    比叡「ぎぶみーちょこれーと! ぎぶみーちょこれーと!」

    金剛「比叡はちょっと黙ってなサーイ」

    比叡「あ、はいごめんなさい」

    46 = 1 :

    金剛「――ヨシ、善は急げと言いマース! 早速作成に取り掛かるネー!」

    比叡「その気になりましたねお姉さま! 微力ながら私もお手伝いさせていただきます!」

    比叡「いえ、いっそ榛名と霧島も召集しましょう! 金剛型4姉妹の総力戦です!」

    金剛「それは素晴らしいアイデアデース! 榛名の純朴さと霧島の頭脳が加わったチョコレートはきっと無敵ネー!」

    比叡「私は!? 私はなんの役に立てますかお姉さま!?」

    金剛「応援よろしく……いやそれも鬱陶しそうなので隅っこでおとなしく見ててくだサーイ」

    比叡「お姉さまの辛辣な41㎝連装砲が私の心に突き刺さる! だけどそれも悪くない!」

    金剛「…………」

    比叡「あ、リアルに引くのはやめてください結構きついです」

    47 = 1 :

    ~金剛ルーム~

    金剛(ふぅ、ちょっとのぼせてしまったネー……)ホコホコ

    金剛(比叡が榛名と霧島を連れてくるまでちょっと時間がありマース)

    金剛(…………)

    金剛(なんだか今日は目まぐるしく事態が進行してしまいマシタ)

    金剛(そばにいて何気ないやり取りをできるだけで満足だったあの提督に、プレゼント……)

    金剛(ううん、それだけじゃありまセン)

    金剛(雪風はああ言ってマシタが……やっぱりこの気持ち、伝えたい)

    金剛(……自分の、口で)



    金剛「提督――愛してマス」

    48 :

    榛名「なるほど。榛名、状況把握完了です!」

    霧島「私の頭脳を働かせるまでもありませんね」

    比叡「そういうわけよ、二人とも。お姉さまの恋の成就のため、金剛型戦艦、出撃よ!」

    三人「おー!」

    金剛「なっ、三人ともいつの間に!?」

    比叡「え? それはもちろんばれないようにこっそりと」

    榛名「匍匐前進したり?」

    霧島「ころころ転がったり?」

    金剛「高速艦のスキルを無駄遣いしないでくだサーイ!」

    49 = 1 :

    日付も変わったのでここまで

    50 :

    おつおつ


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