私的良スレ書庫
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元スレ利根「提督よ、お主なかなか暇そうじゃの?」 金剛「…………」
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>>902
滅茶苦茶心配になって調べてみましたが、同名のサークルさんであって違うお方のようです。
金曜日の東C36aも「STYX」というサークル様です。まさか同じ名前だとは思わなかったので驚きました。
ブログの方にサンプル画像やページ数などのちょっとした詳細も乗せましたので、詳しくはそちらをご覧下さいませ。
滅茶苦茶心配になって調べてみましたが、同名のサークルさんであって違うお方のようです。
金曜日の東C36aも「STYX」というサークル様です。まさか同じ名前だとは思わなかったので驚きました。
ブログの方にサンプル画像やページ数などのちょっとした詳細も乗せましたので、詳しくはそちらをご覧下さいませ。
利根「……のう、提督。これは何の冗談じゃ?」
飛龍「これまた凄い量ですね……。通常業務の書類に加えてダンボール三つ分ですか……」
提督「総司令部の嫌がらせか何かだと思ってしまうよ」
飛龍「まあ……提督が居ない間の作戦の資料がほとんどのようですから、読むだけでしたら一週間もあればいけるのでは?」
提督「……面倒だ」
飛龍「諦めて読みましょう、ね?」
提督「…………面倒だ」スッ
飛龍(そうは言っても、ちゃんと読むんですよね。──さて、私はお茶の用意をしますか)トコトコ
提督「利根。お前はいつものように書類の整理を頼む。私も並行してやるが、今日は時間が掛かると思え」
利根「…………」
利根(……我輩が頑張れば、提督はその分だけ楽になるはずよの)
提督「どうした、利根」
利根「ん、なに。ただ単にいつも以上の働きをしようと心に決めておったのじゃ」
提督「そうか。無理はするなよ」サラサラ
利根「うむ。倒れてしまってはお主から何を言われるか分かったものではないからのう」カキカキ
提督「寝ている横で小言を言い続けてやろう」
利根「小言に我輩の身体を気にしている姿が容易に想像できるぞ」カキカキ
提督「そうだな。まず間違いなくそうなる」サラサラ
利根「提督は優しいからのう」カキカキ
提督「さて、早速寝言が聴こえてきたな」
利根「寝言なのじゃから素直に受け取ってくれても良いのじゃぞ?」カキカキ
提督「叩き起こしてやろうか」サラサラ
利根「し、仕事中じゃから後での」カキカキ
提督「後なら良いのか」
利根「イヂメるでないぞー……」カキカキ
飛龍(……仲、良いなぁ)
…………………………………………。
飛龍「これまた凄い量ですね……。通常業務の書類に加えてダンボール三つ分ですか……」
提督「総司令部の嫌がらせか何かだと思ってしまうよ」
飛龍「まあ……提督が居ない間の作戦の資料がほとんどのようですから、読むだけでしたら一週間もあればいけるのでは?」
提督「……面倒だ」
飛龍「諦めて読みましょう、ね?」
提督「…………面倒だ」スッ
飛龍(そうは言っても、ちゃんと読むんですよね。──さて、私はお茶の用意をしますか)トコトコ
提督「利根。お前はいつものように書類の整理を頼む。私も並行してやるが、今日は時間が掛かると思え」
利根「…………」
利根(……我輩が頑張れば、提督はその分だけ楽になるはずよの)
提督「どうした、利根」
利根「ん、なに。ただ単にいつも以上の働きをしようと心に決めておったのじゃ」
提督「そうか。無理はするなよ」サラサラ
利根「うむ。倒れてしまってはお主から何を言われるか分かったものではないからのう」カキカキ
提督「寝ている横で小言を言い続けてやろう」
利根「小言に我輩の身体を気にしている姿が容易に想像できるぞ」カキカキ
提督「そうだな。まず間違いなくそうなる」サラサラ
利根「提督は優しいからのう」カキカキ
提督「さて、早速寝言が聴こえてきたな」
利根「寝言なのじゃから素直に受け取ってくれても良いのじゃぞ?」カキカキ
提督「叩き起こしてやろうか」サラサラ
利根「し、仕事中じゃから後での」カキカキ
提督「後なら良いのか」
利根「イヂメるでないぞー……」カキカキ
飛龍(……仲、良いなぁ)
…………………………………………。
金剛(……さて、そろそろ焼き上がる時間デス。オーブンから取り出しまショウ)スッ
金剛「ふむ……ふむふむ。見た目はグッドです。後は味の方デスが……」
金剛「…………」モグモグ
金剛「……甘味が無くて、私の口には合わないデス。メープルシロップを掛ければ美味しいと思いマスが……」
金剛「うーん……。テートクは美味しいと言って下さるでショウか……」
コツッ──コツッ──コツッ──
金剛(! テートクですかね?)ソワソワ
カチャッ……ガチャ──パタン
提督「調子はどうだ、金剛」
金剛「私は元気デス。テートクは……なんだか雰囲気が少し暗いデスね? 何かあったのデスか?」
提督「まあ……ちょっとした総司令部からの面倒事だ。段ボール箱三つ分の書類をいきなりドカンと送られてきた」
金剛「み、三つ……。大人の人でもスッポリ入れそうなアレですよね……?」
提督「そうだ」
金剛「……お疲れ様デス」ペコッ
提督「長年サボっていたツケだろう。──ところで、何か作っていたのか? スコーンを焼いているような匂いがするが」
金剛「!! 分かるのデスか?」
提督「多少はな」
提督(『金剛』がよく作っていたからな……)
金剛「ぁ……」
提督「ん? どうした」
金剛「い、いえ……」
金剛(…………きっと、テートクの『金剛』も同じようにスコーンを作っていたのデスね……。失敗しまシタ……)
提督(……ああ……この子はたぶん『金剛』の事を考えているんだな。さて……どうしようか……)
金剛「ふむ……ふむふむ。見た目はグッドです。後は味の方デスが……」
金剛「…………」モグモグ
金剛「……甘味が無くて、私の口には合わないデス。メープルシロップを掛ければ美味しいと思いマスが……」
金剛「うーん……。テートクは美味しいと言って下さるでショウか……」
コツッ──コツッ──コツッ──
金剛(! テートクですかね?)ソワソワ
カチャッ……ガチャ──パタン
提督「調子はどうだ、金剛」
金剛「私は元気デス。テートクは……なんだか雰囲気が少し暗いデスね? 何かあったのデスか?」
提督「まあ……ちょっとした総司令部からの面倒事だ。段ボール箱三つ分の書類をいきなりドカンと送られてきた」
金剛「み、三つ……。大人の人でもスッポリ入れそうなアレですよね……?」
提督「そうだ」
金剛「……お疲れ様デス」ペコッ
提督「長年サボっていたツケだろう。──ところで、何か作っていたのか? スコーンを焼いているような匂いがするが」
金剛「!! 分かるのデスか?」
提督「多少はな」
提督(『金剛』がよく作っていたからな……)
金剛「ぁ……」
提督「ん? どうした」
金剛「い、いえ……」
金剛(…………きっと、テートクの『金剛』も同じようにスコーンを作っていたのデスね……。失敗しまシタ……)
提督(……ああ……この子はたぶん『金剛』の事を考えているんだな。さて……どうしようか……)
金剛「……………………」
提督「…………」
金剛「…………」
提督「…………」ポン
金剛「…………?」
提督「……ありがとう」ナデナデ
金剛「……ごめんなさいデス」
提督「どうして謝る?」
金剛「私は、気を遣わせてしまっていマス……。本当でしタラ、テートクが喜べるようにするべきなのに……」
提督「その気持ちだけで充分だ」ナデナデ
金剛「でも──」
提督「充分だよ、金剛。そう思ってくれるだけで、私は嬉しい」ナデナデ
金剛「……ハイ」
提督「なあ金剛。そのスコーン、一つ貰っても良いか?」
金剛「え──。勿論デスけど……」
提督「けど?」
金剛「…………いえ、ぜひ召し上がって下サイ! とっても久し振りデスが、上手く出来まシタ!」
提督「ああ、頂く」ヒョイッ
金剛「…………」ドキドキ
提督「…………」モグ
金剛「……お口に合いマスか?」ドキドキ
提督「……うむ。良いな、これは。美味い」
金剛「リアリー!? やったデース!」
提督「金剛、確かに防音になっているとは言ったが、少し声を抑えてくれ」
金剛「あぅ……ソーリィ……」シュン
提督「だが……」
金剛「…………?」
提督「やっぱり、お前はそうやって明るい方が似合っている。正式にこの鎮守府に籍を置く事になった時は、素を出してくれ」
金剛「──ハイッ」
提督「うむ。良い返事だ」
提督(私としても、暗い金剛を見るのは辛いからな……)
…………………………………………。
提督「…………」
金剛「…………」
提督「…………」ポン
金剛「…………?」
提督「……ありがとう」ナデナデ
金剛「……ごめんなさいデス」
提督「どうして謝る?」
金剛「私は、気を遣わせてしまっていマス……。本当でしタラ、テートクが喜べるようにするべきなのに……」
提督「その気持ちだけで充分だ」ナデナデ
金剛「でも──」
提督「充分だよ、金剛。そう思ってくれるだけで、私は嬉しい」ナデナデ
金剛「……ハイ」
提督「なあ金剛。そのスコーン、一つ貰っても良いか?」
金剛「え──。勿論デスけど……」
提督「けど?」
金剛「…………いえ、ぜひ召し上がって下サイ! とっても久し振りデスが、上手く出来まシタ!」
提督「ああ、頂く」ヒョイッ
金剛「…………」ドキドキ
提督「…………」モグ
金剛「……お口に合いマスか?」ドキドキ
提督「……うむ。良いな、これは。美味い」
金剛「リアリー!? やったデース!」
提督「金剛、確かに防音になっているとは言ったが、少し声を抑えてくれ」
金剛「あぅ……ソーリィ……」シュン
提督「だが……」
金剛「…………?」
提督「やっぱり、お前はそうやって明るい方が似合っている。正式にこの鎮守府に籍を置く事になった時は、素を出してくれ」
金剛「──ハイッ」
提督「うむ。良い返事だ」
提督(私としても、暗い金剛を見るのは辛いからな……)
…………………………………………。
ヲ級「出来た!」
伊良湖「は、初めてにしては早いですね……。しかも、味付けも良いです」
間宮「包丁などは流石に不慣れが目立ちますけれど、一ヶ月か二ヶ月くらいもすれば教えなくても良くなりそうね……」
ヲ級「えへー」ニパッ
空母棲姫「まさか、この子にこんな才能があるとは思わなかった……」
間宮「空母棲姫さんも充分に凄いですよ。包丁の扱いなんて本当に初めてなのかと思ってしまうくらいです」
空母棲姫「……なぜかは知らないが、包丁を昔どこかで使っていたような気がするんだ」
間宮「そうなのですか?」
空母棲姫「ああ。必死になって覚えたような……そんな記憶だ」
伊良湖「不思議な事もあるんですねー……」
間宮「ええ。もしかしたら前世の記憶かも? なんてね」
空母棲姫(……そういう事ですか。この二人は、深海棲艦は元々艦娘だったというのを知らないのですね。……混乱や同情を招きかねませんし、ここは黙っていましょうか)
間宮「それにしても、教えながらなのにいつもと同じ時間に出来上がるなんてビックリしました。これでしたら、すぐに戦力になりますね」
ヲ級「戦力? 私と、姫、戦うの?」
空母棲姫「この場合は役に立つという意味だ。私達はもう戦わなくて良いのだから、戦闘の事は忘れてしまえ」
ヲ級「はーい!」
伊良湖「空母棲姫さんは盛り付けが頭一つ抜けていて、ヲ級ちゃんは調理が良い感じになりそうですね」
間宮「ええ。お二人のこれからが楽しみです」
空母棲姫「……………………」
間宮「? どうかしましたか?」
空母棲姫「……いや、お前達は私達の事が怖くないのだろうかと思っただけだ。こうして深海棲艦に料理を教えるなど異常なこと極まりないだろう?」
伊良湖「あー……えっと……」
間宮「うーん……」
伊良湖「は、初めてにしては早いですね……。しかも、味付けも良いです」
間宮「包丁などは流石に不慣れが目立ちますけれど、一ヶ月か二ヶ月くらいもすれば教えなくても良くなりそうね……」
ヲ級「えへー」ニパッ
空母棲姫「まさか、この子にこんな才能があるとは思わなかった……」
間宮「空母棲姫さんも充分に凄いですよ。包丁の扱いなんて本当に初めてなのかと思ってしまうくらいです」
空母棲姫「……なぜかは知らないが、包丁を昔どこかで使っていたような気がするんだ」
間宮「そうなのですか?」
空母棲姫「ああ。必死になって覚えたような……そんな記憶だ」
伊良湖「不思議な事もあるんですねー……」
間宮「ええ。もしかしたら前世の記憶かも? なんてね」
空母棲姫(……そういう事ですか。この二人は、深海棲艦は元々艦娘だったというのを知らないのですね。……混乱や同情を招きかねませんし、ここは黙っていましょうか)
間宮「それにしても、教えながらなのにいつもと同じ時間に出来上がるなんてビックリしました。これでしたら、すぐに戦力になりますね」
ヲ級「戦力? 私と、姫、戦うの?」
空母棲姫「この場合は役に立つという意味だ。私達はもう戦わなくて良いのだから、戦闘の事は忘れてしまえ」
ヲ級「はーい!」
伊良湖「空母棲姫さんは盛り付けが頭一つ抜けていて、ヲ級ちゃんは調理が良い感じになりそうですね」
間宮「ええ。お二人のこれからが楽しみです」
空母棲姫「……………………」
間宮「? どうかしましたか?」
空母棲姫「……いや、お前達は私達の事が怖くないのだろうかと思っただけだ。こうして深海棲艦に料理を教えるなど異常なこと極まりないだろう?」
伊良湖「あー……えっと……」
間宮「うーん……」
空母棲姫「……すまん。変な事を言ってしまった」
伊良湖「い、いえいえ! そんな事ないですよ!?」
間宮「……私は、お二人の事を怖くは思っていませんね」
ヲ級「提督と、一緒!」
間宮「いえ、提督はきっと本当に怖く思っていないだけです。……私は、正直に言うと料理を教えるまでは怖く思っていました」
空母棲姫「……過去形か」
間宮「はい。料理を覚えて貰っていく内に、そんな気持ちは無くなりました。だって、お二人とも凄く一生懸命になって覚えようとしてくれているんですから」
空母棲姫「そんな理由でか……?」
間宮「はい。物事に対して一生懸命になれる人に悪い人は居ません」
空母棲姫「その言葉をあの方が聞いたら反論されそうだな」
間宮「……確かにですね。悪い事に一生懸命になる者も居るぞーって言いそうです」
ヲ級「姫、提督の事、よく、知ってるね?」
空母棲姫「特殊な方ではあるが、なんだかんだで分かりやすいからな」
伊良湖「ほえぇ……」
間宮「あらあら」
空母棲姫「……なんだ?」
間宮「いえいえ、何でもありませんよー。──それよりも、あと少しで艦娘の皆さんが来ますけれど、一緒に配膳しますか?」
空母棲姫「それはまだ早い。もし目の前に立つとしても、私達の料理が良くなければ信用もされにくい」
空母棲姫「やるのならば私達の料理を気に入って貰ってからだ。……どうせあの方と同じように特異な艦娘ばかりだとは思うが、騒ぎになる要素は限りなく排除しておきたい」
間宮「はい。分かりました。それでは、明日に使おうと思っている材料の灰汁抜きのやり方を教えておきますので、艦娘の皆さんの食事が終わるまでの間はそれをお願いしますね」
ヲ級「はーい!」
空母棲姫「ああ、分かった」
間宮(……さてさて、提督を理解するのが早いように思いますけれど、それは信頼しているからなのか……それとも……?)
間宮(どっちでしょうかねー?)ニコニコ
……………………
…………
……
伊良湖「い、いえいえ! そんな事ないですよ!?」
間宮「……私は、お二人の事を怖くは思っていませんね」
ヲ級「提督と、一緒!」
間宮「いえ、提督はきっと本当に怖く思っていないだけです。……私は、正直に言うと料理を教えるまでは怖く思っていました」
空母棲姫「……過去形か」
間宮「はい。料理を覚えて貰っていく内に、そんな気持ちは無くなりました。だって、お二人とも凄く一生懸命になって覚えようとしてくれているんですから」
空母棲姫「そんな理由でか……?」
間宮「はい。物事に対して一生懸命になれる人に悪い人は居ません」
空母棲姫「その言葉をあの方が聞いたら反論されそうだな」
間宮「……確かにですね。悪い事に一生懸命になる者も居るぞーって言いそうです」
ヲ級「姫、提督の事、よく、知ってるね?」
空母棲姫「特殊な方ではあるが、なんだかんだで分かりやすいからな」
伊良湖「ほえぇ……」
間宮「あらあら」
空母棲姫「……なんだ?」
間宮「いえいえ、何でもありませんよー。──それよりも、あと少しで艦娘の皆さんが来ますけれど、一緒に配膳しますか?」
空母棲姫「それはまだ早い。もし目の前に立つとしても、私達の料理が良くなければ信用もされにくい」
空母棲姫「やるのならば私達の料理を気に入って貰ってからだ。……どうせあの方と同じように特異な艦娘ばかりだとは思うが、騒ぎになる要素は限りなく排除しておきたい」
間宮「はい。分かりました。それでは、明日に使おうと思っている材料の灰汁抜きのやり方を教えておきますので、艦娘の皆さんの食事が終わるまでの間はそれをお願いしますね」
ヲ級「はーい!」
空母棲姫「ああ、分かった」
間宮(……さてさて、提督を理解するのが早いように思いますけれど、それは信頼しているからなのか……それとも……?)
間宮(どっちでしょうかねー?)ニコニコ
……………………
…………
……
今回はこれで終わりです。また一週間後くらいに来ますね。
熱い溶ける灰になる。皆さんも夏バテには注意して下さい……。
熱い溶ける灰になる。皆さんも夏バテには注意して下さい……。
>>917-918
きもっ
きもっ
利根「…………」コックリコックリ
提督(ん? ──ふむ。もうそんな時間か)チラ
飛龍「……提督、利根さんをどうしますか?」ヒソ
提督「寝かせてやろう。何年もこのくらいの時間には寝ていたんだ。眠くなるのも仕方が無い」ヒソ
飛龍「分かりました。毛布を取ってきますね」ヒソ
提督「いや、ベッドで寝かせてやろう。このままでは寝ても疲れる」ヒソ
飛龍「……………………」
提督「……すまんな」ポン
飛龍「いえ……大丈夫、で──あっ」
利根「…………」ゴンッ
利根「むがっ……!?」パチッ
提督「む。起きてしまったか」
利根「す、すまぬ! 寝てしまっておった! むぐぐ……ど、どこまでやっていたのか……!」
提督「利根、今日はもう寝てしまえ」
利根「いや、出来る所までやるぞ。提督も忙しいじゃろ」
提督「ならばこう言おう。その状態でどれだけの事が出来る。ミスは限りなく減らせるか?」
利根「む……む、むぅ……」
提督「いつもならばこのくらいの暗さになっていると寝ていただろう。無理はするな」
利根「むう……むむむむむ……」
提督「……珍しく聞き分けが悪いな」
利根「……我輩が頑張れば、その分だけお主が楽になるからじゃ」
飛龍(ああ、だから頑張っているんですね)
提督「体調を崩してしまえばその分だけ負担が掛かるぞ。それに、この調子ならば時間はまだある。心配するな」
利根「……………………」
提督「まだ理由が必要か?」
利根「…………むぐぅ……。分かった……。この一枚を最後にするのじゃ……」スッ
提督「そうしておけ」
提督(ん? ──ふむ。もうそんな時間か)チラ
飛龍「……提督、利根さんをどうしますか?」ヒソ
提督「寝かせてやろう。何年もこのくらいの時間には寝ていたんだ。眠くなるのも仕方が無い」ヒソ
飛龍「分かりました。毛布を取ってきますね」ヒソ
提督「いや、ベッドで寝かせてやろう。このままでは寝ても疲れる」ヒソ
飛龍「……………………」
提督「……すまんな」ポン
飛龍「いえ……大丈夫、で──あっ」
利根「…………」ゴンッ
利根「むがっ……!?」パチッ
提督「む。起きてしまったか」
利根「す、すまぬ! 寝てしまっておった! むぐぐ……ど、どこまでやっていたのか……!」
提督「利根、今日はもう寝てしまえ」
利根「いや、出来る所までやるぞ。提督も忙しいじゃろ」
提督「ならばこう言おう。その状態でどれだけの事が出来る。ミスは限りなく減らせるか?」
利根「む……む、むぅ……」
提督「いつもならばこのくらいの暗さになっていると寝ていただろう。無理はするな」
利根「むう……むむむむむ……」
提督「……珍しく聞き分けが悪いな」
利根「……我輩が頑張れば、その分だけお主が楽になるからじゃ」
飛龍(ああ、だから頑張っているんですね)
提督「体調を崩してしまえばその分だけ負担が掛かるぞ。それに、この調子ならば時間はまだある。心配するな」
利根「……………………」
提督「まだ理由が必要か?」
利根「…………むぐぅ……。分かった……。この一枚を最後にするのじゃ……」スッ
提督「そうしておけ」
利根「提督は眠くないのかの?」カキ
提督「少しだけだ。寝ようと思えば寝られる程度といった所か」ペラ
飛龍「提督も無茶はしないで下さいね?」カリカリ
提督「ああ。飛龍、お前もな」ペラ
利根「……よし、終わりじゃ。飛龍、ここまで進めておいたぞ」スッ
飛龍「ふむ……分かりました。ゆっくり休んで下さいね?」
利根「すまぬ。後は頼む……」トコトコ
利根「おやすみじゃー……」モゾモゾ
飛龍(あれ……。当然のように提督のベッドへ入りましたね……)チラ
提督「…………」ペラ
飛龍(提督も気にしていない様子ですし……それがもう当たり前なんですかね……?)
飛龍「……良いなぁ」ボソッ
提督「……………………」
提督「利根、すまんが自分の部屋で寝てくれるか」
利根「ぬ?」
提督「時と場を弁えろと言っているんだ」
利根「む、そうじゃった。すまぬ」モゾモゾ
利根「では、また明日じゃ提督、飛龍よ」
提督「ああ、良い夢を」
飛龍「おやすみなさい」
ガチャ──パタン
飛龍(利根さんって、本当に提督と一緒に居るのが当たり前になってるんだなぁ……)
提督「飛龍」
飛龍「? 何ですか?」
提督「さっきの事だが、一応釘を刺しておく。誰にも言わないでくれ。私の注意不足だ」
飛龍「え、は、はい……」
飛龍(注意不足……? どういう事ですかね……?)
提督(……この書類に集中していて、利根がベッドに入るのを何とも思わなかったとは。私も島暮らしで色々と鈍ったという事か……)
……………………
…………
……
提督「少しだけだ。寝ようと思えば寝られる程度といった所か」ペラ
飛龍「提督も無茶はしないで下さいね?」カリカリ
提督「ああ。飛龍、お前もな」ペラ
利根「……よし、終わりじゃ。飛龍、ここまで進めておいたぞ」スッ
飛龍「ふむ……分かりました。ゆっくり休んで下さいね?」
利根「すまぬ。後は頼む……」トコトコ
利根「おやすみじゃー……」モゾモゾ
飛龍(あれ……。当然のように提督のベッドへ入りましたね……)チラ
提督「…………」ペラ
飛龍(提督も気にしていない様子ですし……それがもう当たり前なんですかね……?)
飛龍「……良いなぁ」ボソッ
提督「……………………」
提督「利根、すまんが自分の部屋で寝てくれるか」
利根「ぬ?」
提督「時と場を弁えろと言っているんだ」
利根「む、そうじゃった。すまぬ」モゾモゾ
利根「では、また明日じゃ提督、飛龍よ」
提督「ああ、良い夢を」
飛龍「おやすみなさい」
ガチャ──パタン
飛龍(利根さんって、本当に提督と一緒に居るのが当たり前になってるんだなぁ……)
提督「飛龍」
飛龍「? 何ですか?」
提督「さっきの事だが、一応釘を刺しておく。誰にも言わないでくれ。私の注意不足だ」
飛龍「え、は、はい……」
飛龍(注意不足……? どういう事ですかね……?)
提督(……この書類に集中していて、利根がベッドに入るのを何とも思わなかったとは。私も島暮らしで色々と鈍ったという事か……)
……………………
…………
……
金剛「…………」
金剛(流石に少し暇になってきまシタ。……そういう時はベッドで横になるのが一番デス)ギシッ
金剛「んー……♪」コロン
金剛(なぜかは分かりまセンが、このベッド、とても気分が良くなる時があるデス。何か特別な何かがあるのデスかね?)
金剛(誰かに護られているというか……そんな不思議な気分デス)
コツッ──コツッ──コツッ──
金剛(! テートクですか?)ガバッ
カチャッ……ガチャ──パタン
提督「元気にしているか」
金剛「イエス。コンディションはグッドデース」
提督「そうか、良かった。……すまんな」
金剛「何がデ──」
金剛(ああ……間宮が言っていた『私をここへ押し込んだと思っている』の事デスか)
金剛「問題ナッシング。これからはテートクの艦娘として頑張れるデス!」
提督「…………」ポン
金剛「?」
提督「ありがとうな、金剛」ナデナデ
金剛「────────」
金剛「──はい。ありがとうございます、テートク」ニコ
提督「…………」ピタッ
金剛「? どうしたデスか?」
提督「……いや、なんでもない」スッ
金剛「…………?」
金剛(流石に少し暇になってきまシタ。……そういう時はベッドで横になるのが一番デス)ギシッ
金剛「んー……♪」コロン
金剛(なぜかは分かりまセンが、このベッド、とても気分が良くなる時があるデス。何か特別な何かがあるのデスかね?)
金剛(誰かに護られているというか……そんな不思議な気分デス)
コツッ──コツッ──コツッ──
金剛(! テートクですか?)ガバッ
カチャッ……ガチャ──パタン
提督「元気にしているか」
金剛「イエス。コンディションはグッドデース」
提督「そうか、良かった。……すまんな」
金剛「何がデ──」
金剛(ああ……間宮が言っていた『私をここへ押し込んだと思っている』の事デスか)
金剛「問題ナッシング。これからはテートクの艦娘として頑張れるデス!」
提督「…………」ポン
金剛「?」
提督「ありがとうな、金剛」ナデナデ
金剛「────────」
金剛「──はい。ありがとうございます、テートク」ニコ
提督「…………」ピタッ
金剛「? どうしたデスか?」
提督「……いや、なんでもない」スッ
金剛「…………?」
提督「話は変わるが、明日は金剛を正式にこの鎮守府の艦娘とする予定だ。その上の話だが、初めは多少の手を抜くという事を頼む」
金剛「着たばかりなのに強いのはストレンジだからデスか?」
提督「そういう事だ。いくら戦艦だからとは言っても、私達が向かう海域は錬度が足りない艦娘によるゴリ押しは出来ないような所だからな」
金剛「了解デース。フォローできるようなミスを少しするように心掛けマス」
提督「それと……初めはあまり良い空気が流れないと思う。その事は覚えておいてくれ」
金剛「……覚悟はしていマス」
提督「どうしても辛かったら言うんだぞ?」
金剛「イエス。その時はテートクを頼りにするデス」ニコ
提督「では、もう一日だけ我慢していてくれ。後で瑞鶴と響が来るはずだから、少しは寂しくなくなるだろう」スッ
金剛「あ、待って下サイ」ヒョイ
提督「うん?」
金剛「今回はクッキーを焼いてみまシタ。ティータイムの時にお茶菓子として皆と食べて下サイ」スッ
提督「……悪いな。ありがとう」スッ
金剛「今の私はこのくらいしか出来まセン。少しでも皆さんの、そしてテートクのお役に立ちたいデス」
提督「充分だよ」ポンポン
金剛「他にも何か出来る事があったら言って下サイね?」
提督「ああ。──では、私は戻る」
金剛「行ってらっしゃいませ」
ガチャ──パタン
金剛「……明日、デスか。大丈夫……きっと、大丈夫デスよね」
…………………………………………。
金剛「着たばかりなのに強いのはストレンジだからデスか?」
提督「そういう事だ。いくら戦艦だからとは言っても、私達が向かう海域は錬度が足りない艦娘によるゴリ押しは出来ないような所だからな」
金剛「了解デース。フォローできるようなミスを少しするように心掛けマス」
提督「それと……初めはあまり良い空気が流れないと思う。その事は覚えておいてくれ」
金剛「……覚悟はしていマス」
提督「どうしても辛かったら言うんだぞ?」
金剛「イエス。その時はテートクを頼りにするデス」ニコ
提督「では、もう一日だけ我慢していてくれ。後で瑞鶴と響が来るはずだから、少しは寂しくなくなるだろう」スッ
金剛「あ、待って下サイ」ヒョイ
提督「うん?」
金剛「今回はクッキーを焼いてみまシタ。ティータイムの時にお茶菓子として皆と食べて下サイ」スッ
提督「……悪いな。ありがとう」スッ
金剛「今の私はこのくらいしか出来まセン。少しでも皆さんの、そしてテートクのお役に立ちたいデス」
提督「充分だよ」ポンポン
金剛「他にも何か出来る事があったら言って下サイね?」
提督「ああ。──では、私は戻る」
金剛「行ってらっしゃいませ」
ガチャ──パタン
金剛「……明日、デスか。大丈夫……きっと、大丈夫デスよね」
…………………………………………。
提督「──本日の任務は以上だ。加えて、この鎮守府に新しくやってきた艦娘を紹介する。……入ってきてくれ」
比叡「ッ──!!」
榛名「────────」
霧島「…………」
金剛「英国で生まれた、帰国子女の金剛デース! よろし……」
全員「……………………」
金剛「…………く……」
金剛(……やっぱり、混乱しているようデス。どうしまショウか……)
長門(やはりこうなるか……)
比叡「……司令、一つよろしいですか」
提督「……許可する」
比叡「嫌な予感はしていましたけど、これは一体どういう事ですか?」
提督「見ての通りだ」
比叡「また……私は一緒に出撃しなければならないんですか……!」
提督「……行く行くはそうするつもりだ」
比叡「っ!!」グッ
霧島「比叡!?」
パァンッ──!
提督「…………」
比叡「…………!」ギリッ
金剛「ひ、比叡……?」
比叡「!」ハッ
比叡「……すみません」
提督「予想はしていた。グーでなかっただけ良かったと思っている」ポン
比叡「…………」
比叡「ッ──!!」
榛名「────────」
霧島「…………」
金剛「英国で生まれた、帰国子女の金剛デース! よろし……」
全員「……………………」
金剛「…………く……」
金剛(……やっぱり、混乱しているようデス。どうしまショウか……)
長門(やはりこうなるか……)
比叡「……司令、一つよろしいですか」
提督「……許可する」
比叡「嫌な予感はしていましたけど、これは一体どういう事ですか?」
提督「見ての通りだ」
比叡「また……私は一緒に出撃しなければならないんですか……!」
提督「……行く行くはそうするつもりだ」
比叡「っ!!」グッ
霧島「比叡!?」
パァンッ──!
提督「…………」
比叡「…………!」ギリッ
金剛「ひ、比叡……?」
比叡「!」ハッ
比叡「……すみません」
提督「予想はしていた。グーでなかっただけ良かったと思っている」ポン
比叡「…………」
提督「お前がどれだけ金剛の事を慕っているのかは分かっているつもりだ。……この後、執務室へ来るように。利根と飛龍は午後から執務に入ってくれ」
利根「わ、分かった」
飛龍「……はい」
比叡「……………………」
提督「良いな、比叡?」
比叡「……分かりました」
提督「よろしい。──榛名と霧島は金剛にこの鎮守府の案内を頼んで良いか?」
榛名・霧島「は、はい!」
提督「頼む。……色々と話しても構わん」
榛名「提督……」
提督「以上だ。朝礼は終わりとする」ツカツカ
比叡「…………」トコトコ
金剛「……テートク」
提督「なんだ?」
金剛「どうか……お手柔らかにお願いしマス」
提督「勿論だ」ツカツカ
金剛「…………」
榛名「……あの」
金剛「……ハイ」
霧島「これから、この鎮守府の案内をしますね。……それと一緒に、なぜ比叡があんな行動を取ったかの説明もします」
金剛「分かりまシタ。お願いするデス、榛名、霧島」
榛名「お任せ下さいね。……金剛、お姉様」
金剛(……これは、予想以上に受け入れられるのが難しいかもしれまセンね)
金剛(無理もないのは分かりマスが……少し、辛いものがあるデス……)
…………………………………………。
利根「わ、分かった」
飛龍「……はい」
比叡「……………………」
提督「良いな、比叡?」
比叡「……分かりました」
提督「よろしい。──榛名と霧島は金剛にこの鎮守府の案内を頼んで良いか?」
榛名・霧島「は、はい!」
提督「頼む。……色々と話しても構わん」
榛名「提督……」
提督「以上だ。朝礼は終わりとする」ツカツカ
比叡「…………」トコトコ
金剛「……テートク」
提督「なんだ?」
金剛「どうか……お手柔らかにお願いしマス」
提督「勿論だ」ツカツカ
金剛「…………」
榛名「……あの」
金剛「……ハイ」
霧島「これから、この鎮守府の案内をしますね。……それと一緒に、なぜ比叡があんな行動を取ったかの説明もします」
金剛「分かりまシタ。お願いするデス、榛名、霧島」
榛名「お任せ下さいね。……金剛、お姉様」
金剛(……これは、予想以上に受け入れられるのが難しいかもしれまセンね)
金剛(無理もないのは分かりマスが……少し、辛いものがあるデス……)
…………………………………………。
確かに提督もやらかした…が吊るさないなんて言ってない(ゲス顔)
ガチャ──パタン
提督「さて比叡」
比叡「……はい。どんな罰も受けます」
提督「そうか。ならばソファに座れ」
比叡「はい」スッ
提督「さて……お前には話さなければならない事がある」スッ
比叡「…………?」
提督「憶えているかは分からないが、あの金剛や瑞鶴、響は一度会っている」
比叡「会ってる……?」
提督「憶えていなかったか。私と利根が居た島──そこに居た三人があの三人だ」
比叡「……そうですか。──って、あの三人は別の鎮守府の艦娘じゃありませんでした?」
提督「そうだ。三人の希望もあってこの鎮守府に籍を入れる事となった」
比叡「……………………」
提督「私はあの三人を放っておく事が出来ない。共に支え合って暮らしてきた事もある。だから私は受け入れたんだ」
比叡「……もう『前の』お姉様達を、忘れるという事ですか?」
提督「いいや、忘れんよ。……むしろ、細かい部分まで思い出しているくらいだ」
比叡「ならばなぜ……!? 司令はどうして三人を受け入れようと思ったんですか!?」
提督「……三人に頼まれたから──というのもあるが、言われた事もあるからだ」
比叡「何をですか……?」
提督「もし自分達が沈んだ立場だったら……立ち止まらず、忘れずに前に進んで欲しい」
比叡「────────」
提督「私に付き従ってくれていた三人だったら、確かにそう言うだろうと思ったよ。いつまでも過去に囚われていて身動きが取れなくなっている姿を見せたら悲しまれそうだ」
比叡「…………」
提督「お前はどう思う、比叡」
提督「さて比叡」
比叡「……はい。どんな罰も受けます」
提督「そうか。ならばソファに座れ」
比叡「はい」スッ
提督「さて……お前には話さなければならない事がある」スッ
比叡「…………?」
提督「憶えているかは分からないが、あの金剛や瑞鶴、響は一度会っている」
比叡「会ってる……?」
提督「憶えていなかったか。私と利根が居た島──そこに居た三人があの三人だ」
比叡「……そうですか。──って、あの三人は別の鎮守府の艦娘じゃありませんでした?」
提督「そうだ。三人の希望もあってこの鎮守府に籍を入れる事となった」
比叡「……………………」
提督「私はあの三人を放っておく事が出来ない。共に支え合って暮らしてきた事もある。だから私は受け入れたんだ」
比叡「……もう『前の』お姉様達を、忘れるという事ですか?」
提督「いいや、忘れんよ。……むしろ、細かい部分まで思い出しているくらいだ」
比叡「ならばなぜ……!? 司令はどうして三人を受け入れようと思ったんですか!?」
提督「……三人に頼まれたから──というのもあるが、言われた事もあるからだ」
比叡「何をですか……?」
提督「もし自分達が沈んだ立場だったら……立ち止まらず、忘れずに前に進んで欲しい」
比叡「────────」
提督「私に付き従ってくれていた三人だったら、確かにそう言うだろうと思ったよ。いつまでも過去に囚われていて身動きが取れなくなっている姿を見せたら悲しまれそうだ」
比叡「…………」
提督「お前はどう思う、比叡」
比叡「……私は…………」
提督「……………………」
比叡「…………いえ。私も、お姉様達に囚われないようにしなくちゃいけないかもしれませんね」
比叡「そもそも、私たち艦娘はいつも死と隣り合わせなんです。どれだけ錬度を積み重ねても、圧倒的な暴力の前では沈むのも当たり前です。……どうしてでしょうかね。いつの間にか、心の底では沈まないって思っていました」
比叡「いえ、何があっても、司令ならば沈ませないって思ってしまってました」
提督「…………」
比叡「……でも、私達がやっているのは戦争です。むしろ、お姉様達が沈むまで誰一人として欠ける事が無かったのが奇跡だったんです」
比叡「沈ませているのだから沈む事もある。総司令部からの伝達でも毎月に何人も何十人も沈んでいるってあったのに……本当、沈むのなんて当たり前の事だったんですよ」
比叡「それが……たまたまお姉様達だっただけの話なのに……」ジワ
提督「……比叡」
比叡「!」ゴシゴシ
比叡「──引っ叩いてごめんなさい、司令。私は、もう大丈夫です! 改めて罰を与えて下さい」
提督「…………」スッ
比叡「? どうかしましたか、しれ──」ポン
提督「……今まで耐えてくれてありがとう、比叡」ナデナデ
比叡「ぇ────」
提督「…………」ナデナデ
比叡「…………」ジワ
提督「…………」ナデナデ
比叡「ぅ、ぁぁ……」ポロポロ
比叡「酷い……酷いですよぉ……! 司令は厳しくしていれば良いんです……! 優しくするのは、金剛お姉様にだけで良いんですよ……!」ポロポロ
比叡「なんでいつもみたいに吊るそうとしないんですか……! なんでいつもみたいに、罰を与えようって……言わないんですかぁ……。なんで……なんで……?」ポロポロ
提督「今のお前に罰を与えるほど鬼ではないつもりだ」ナデナデ
比叡「うあぁぁ……ぁああぁぁぁ……」ポロポロ
…………………………………………。
提督「……………………」
比叡「…………いえ。私も、お姉様達に囚われないようにしなくちゃいけないかもしれませんね」
比叡「そもそも、私たち艦娘はいつも死と隣り合わせなんです。どれだけ錬度を積み重ねても、圧倒的な暴力の前では沈むのも当たり前です。……どうしてでしょうかね。いつの間にか、心の底では沈まないって思っていました」
比叡「いえ、何があっても、司令ならば沈ませないって思ってしまってました」
提督「…………」
比叡「……でも、私達がやっているのは戦争です。むしろ、お姉様達が沈むまで誰一人として欠ける事が無かったのが奇跡だったんです」
比叡「沈ませているのだから沈む事もある。総司令部からの伝達でも毎月に何人も何十人も沈んでいるってあったのに……本当、沈むのなんて当たり前の事だったんですよ」
比叡「それが……たまたまお姉様達だっただけの話なのに……」ジワ
提督「……比叡」
比叡「!」ゴシゴシ
比叡「──引っ叩いてごめんなさい、司令。私は、もう大丈夫です! 改めて罰を与えて下さい」
提督「…………」スッ
比叡「? どうかしましたか、しれ──」ポン
提督「……今まで耐えてくれてありがとう、比叡」ナデナデ
比叡「ぇ────」
提督「…………」ナデナデ
比叡「…………」ジワ
提督「…………」ナデナデ
比叡「ぅ、ぁぁ……」ポロポロ
比叡「酷い……酷いですよぉ……! 司令は厳しくしていれば良いんです……! 優しくするのは、金剛お姉様にだけで良いんですよ……!」ポロポロ
比叡「なんでいつもみたいに吊るそうとしないんですか……! なんでいつもみたいに、罰を与えようって……言わないんですかぁ……。なんで……なんで……?」ポロポロ
提督「今のお前に罰を与えるほど鬼ではないつもりだ」ナデナデ
比叡「うあぁぁ……ぁああぁぁぁ……」ポロポロ
…………………………………………。
比叡「…………」
提督「落ち着いたか?」
比叡「……司令に泣き顔見られました」
提督「まあ、そういう事もあるだろう」
比叡「なんだかすっごく恥ずかしいです……」
提督「そうか」
比叡「……司令もなんだかんだで寂しそうな雰囲気だった癖に、いつもの調子に戻ってますし」
提督「宥めていた側だからな」
比叡「……もー」フイッ
提督「…………」
比叡「…………」チラ
提督「お前も、受け入れてくれるか?」
比叡「……時間が掛かりますよ」
提督「いくらでも掛けて良い。前に向かってくれるのならば」
比叡「…………はい。私、頑張ります!」
提督「ああ、頼んだぞ」
比叡「少しずつ、ですけどね」
提督「金剛も分かってくれるだろう。悪い子ではない」
比叡「そうですよね! なんたって『金剛お姉様』には違いないのですから!」
提督(……言っている意味はなんとなく分かるのだが、艦娘と人間の感性の違いだろうか)
比叡「どうかしましたか、司令?」
提督「いや、特に。──では、戻って良いぞ比叡」
比叡「はいっ! 今回はお話が出来るように頑張ります!」
提督「ああ」
提督(……私も、しっかりと心の整理をしなければな)
……………………
…………
……
提督「落ち着いたか?」
比叡「……司令に泣き顔見られました」
提督「まあ、そういう事もあるだろう」
比叡「なんだかすっごく恥ずかしいです……」
提督「そうか」
比叡「……司令もなんだかんだで寂しそうな雰囲気だった癖に、いつもの調子に戻ってますし」
提督「宥めていた側だからな」
比叡「……もー」フイッ
提督「…………」
比叡「…………」チラ
提督「お前も、受け入れてくれるか?」
比叡「……時間が掛かりますよ」
提督「いくらでも掛けて良い。前に向かってくれるのならば」
比叡「…………はい。私、頑張ります!」
提督「ああ、頼んだぞ」
比叡「少しずつ、ですけどね」
提督「金剛も分かってくれるだろう。悪い子ではない」
比叡「そうですよね! なんたって『金剛お姉様』には違いないのですから!」
提督(……言っている意味はなんとなく分かるのだが、艦娘と人間の感性の違いだろうか)
比叡「どうかしましたか、司令?」
提督「いや、特に。──では、戻って良いぞ比叡」
比叡「はいっ! 今回はお話が出来るように頑張ります!」
提督「ああ」
提督(……私も、しっかりと心の整理をしなければな)
……………………
…………
……
利根「提督よ、書類の処理が終わったぞ!」
提督「そうか。今日もご苦労だった利根、飛龍」スッ
飛龍「教えた事もしっかりとこなせるようになっていますし、処理速度も充分ですよ」
利根「本当か!? 頑張った甲斐があったのじゃ!」
飛龍(……ええ。寂しいですけど、もう利根さん一人でも秘書として務められそうですね)
飛龍「ですので、明日からはもう利根さん一人でも大丈夫だと思います」
利根「む? 何を言っておるのじゃ?」
提督「……ああ。確かにそうだな」
利根「む? むむ?」
飛龍「利根さん、私がここに居るのは利根さんのサポートでしたよね?」
利根「……そういえばそうじゃったの。という事は……」
提督「そういう事だ。利根、明日からは私と二人で書類を全て終わらせるぞ」
利根「……………………。のう、飛龍よ。飛龍はそれで良いのか?」
飛龍「良いも悪いもありません。これは決まっていた事です。提督の秘書は一人だけ……。私はあくまで利根さんの教育をしていたに過ぎません」
利根「……提督」
提督「規則を変えるつもりは無いぞ」
利根「むう……」
飛龍「提督、利根さん……ありがとうございました」ニコッ
利根「…………」
提督「今まで良く利根を教育、サポートをしてくれたよ飛龍」
飛龍「いえいえ。私も楽しんでいましたから」
提督「……そうか」
飛龍「はい」
利根「……………………」
提督「そうか。今日もご苦労だった利根、飛龍」スッ
飛龍「教えた事もしっかりとこなせるようになっていますし、処理速度も充分ですよ」
利根「本当か!? 頑張った甲斐があったのじゃ!」
飛龍(……ええ。寂しいですけど、もう利根さん一人でも秘書として務められそうですね)
飛龍「ですので、明日からはもう利根さん一人でも大丈夫だと思います」
利根「む? 何を言っておるのじゃ?」
提督「……ああ。確かにそうだな」
利根「む? むむ?」
飛龍「利根さん、私がここに居るのは利根さんのサポートでしたよね?」
利根「……そういえばそうじゃったの。という事は……」
提督「そういう事だ。利根、明日からは私と二人で書類を全て終わらせるぞ」
利根「……………………。のう、飛龍よ。飛龍はそれで良いのか?」
飛龍「良いも悪いもありません。これは決まっていた事です。提督の秘書は一人だけ……。私はあくまで利根さんの教育をしていたに過ぎません」
利根「……提督」
提督「規則を変えるつもりは無いぞ」
利根「むう……」
飛龍「提督、利根さん……ありがとうございました」ニコッ
利根「…………」
提督「今まで良く利根を教育、サポートをしてくれたよ飛龍」
飛龍「いえいえ。私も楽しんでいましたから」
提督「……そうか」
飛龍「はい」
利根「……………………」
飛龍「それではお二人とも、私は先に失礼しますね」スッ
提督「ああ。ゆっくり休んでくれ」
利根「……おやすみじゃ」
飛龍「はい、おやすみなさいませ」
ガチャ──パタン
利根「……のう、提督よ」
提督「どうした」
利根「飛龍は、これで良かったのかのう」
提督「どちらかと言うと、良くなかっただろうな」
利根「やはりか……」
提督「だが、これからも飛龍はあまり変わらないかもしれん」
利根「そうなのかの?」
提督「執務の時間は確かに無くなったが、私と接する機会などいくらでもあるからな」
利根「なるほどのう。その機会の時を狙うという訳じゃな」
提督「そういう事だ」
コンコンコン──
利根「む?」
提督「こんな時間に珍しいな。──入れ」
ガチャ──パタン
瑞鶴「やっほー提督さん」
響「遊びに来たよ」
金剛「失礼しマス」
ヲ級「こんばんはー♪」
空母棲姫「お邪魔します」
利根「おお? 珍しいのう」
提督「遊びに来たというのも気になったが、この面子が揃ったのも気になるな」
提督「ああ。ゆっくり休んでくれ」
利根「……おやすみじゃ」
飛龍「はい、おやすみなさいませ」
ガチャ──パタン
利根「……のう、提督よ」
提督「どうした」
利根「飛龍は、これで良かったのかのう」
提督「どちらかと言うと、良くなかっただろうな」
利根「やはりか……」
提督「だが、これからも飛龍はあまり変わらないかもしれん」
利根「そうなのかの?」
提督「執務の時間は確かに無くなったが、私と接する機会などいくらでもあるからな」
利根「なるほどのう。その機会の時を狙うという訳じゃな」
提督「そういう事だ」
コンコンコン──
利根「む?」
提督「こんな時間に珍しいな。──入れ」
ガチャ──パタン
瑞鶴「やっほー提督さん」
響「遊びに来たよ」
金剛「失礼しマス」
ヲ級「こんばんはー♪」
空母棲姫「お邪魔します」
利根「おお? 珍しいのう」
提督「遊びに来たというのも気になったが、この面子が揃ったのも気になるな」
響「私はいつものように部屋から抜け出して外で海を眺めていたよ」
瑞鶴「そこに、なんだか眠れなくて外を歩いてた私と会って」
金剛「ナイトの鎮守府を歩いていた私が二人を見つけまシテ」
空母棲姫「久し振りに海へ出たいと、せがんだこの子に手を引かれた所で鉢合わせしました」
ヲ級「したの!」
利根「……凄い偶然じゃのう」
響「金剛さんと瑞鶴さんはともかく、私と空母棲姫さん達はいつか会ってただろうね」
利根「二人はどうして今日に限って外に出たのじゃ?」
瑞鶴「だって……今この鎮守府の空気って凄く重いし」
金剛「私も気を遣われているのが居た堪れなくなりまシテ……」
空母棲姫「食事中も静かなようでしたし、貴方の『金剛』がそれだけ影響を与える立ち位置に居たというのがよく分かります」
利根「婚約もしておったからのう……」
瑞鶴「……え!?」
響「そうなの?」
提督「ああ。そうだ」
金剛「デモ……私、テートクがリングを指に付けている所を見た事が無いデス。……私や瑞鶴のように仮では無いのデスよね?」
提督「結局、渡せずに居たからな」スッ
瑞鶴(指輪を入れる箱……。まだ保管してたって事は、つまりそういう事よね?)
提督「だが、いい加減に決別するべきだろう。今度、海で眠っている三人の所へ花と一緒に供えるか」
瑞鶴(……と思ったけど、大丈夫そうね。ちゃんと気持ちの整理、出来たのかしら)
響「その時は私も付いていって良いかな」
提督「ん? 構わないが、どうしたんだ」
響「ちゃんと挨拶しておきたいからね。これから司令官のお世話になります──って」
瑞鶴「あ、それ私も行きたい。提督さん、良い?」
提督「ああ。金剛はどうする?」
瑞鶴「そこに、なんだか眠れなくて外を歩いてた私と会って」
金剛「ナイトの鎮守府を歩いていた私が二人を見つけまシテ」
空母棲姫「久し振りに海へ出たいと、せがんだこの子に手を引かれた所で鉢合わせしました」
ヲ級「したの!」
利根「……凄い偶然じゃのう」
響「金剛さんと瑞鶴さんはともかく、私と空母棲姫さん達はいつか会ってただろうね」
利根「二人はどうして今日に限って外に出たのじゃ?」
瑞鶴「だって……今この鎮守府の空気って凄く重いし」
金剛「私も気を遣われているのが居た堪れなくなりまシテ……」
空母棲姫「食事中も静かなようでしたし、貴方の『金剛』がそれだけ影響を与える立ち位置に居たというのがよく分かります」
利根「婚約もしておったからのう……」
瑞鶴「……え!?」
響「そうなの?」
提督「ああ。そうだ」
金剛「デモ……私、テートクがリングを指に付けている所を見た事が無いデス。……私や瑞鶴のように仮では無いのデスよね?」
提督「結局、渡せずに居たからな」スッ
瑞鶴(指輪を入れる箱……。まだ保管してたって事は、つまりそういう事よね?)
提督「だが、いい加減に決別するべきだろう。今度、海で眠っている三人の所へ花と一緒に供えるか」
瑞鶴(……と思ったけど、大丈夫そうね。ちゃんと気持ちの整理、出来たのかしら)
響「その時は私も付いていって良いかな」
提督「ん? 構わないが、どうしたんだ」
響「ちゃんと挨拶しておきたいからね。これから司令官のお世話になります──って」
瑞鶴「あ、それ私も行きたい。提督さん、良い?」
提督「ああ。金剛はどうする?」
金剛「……そうデスね。私も行くデス。紅茶とスコーンを用意して、三人がティータイム出来るようにしマス」
提督「きっと三人も喜ぶだろう。日程が決まったら伝えよう」
ヲ級「私も、作りたい!」
空母棲姫「貴女は黙っていなさい」ポン
ヲ級「? どうして?」
瑞鶴「えーっと……」
響「…………」
提督「すまないヲ級。また今度作ってきてくれないか? 近い内に今ここに居る者達でお茶会を開こう」
ヲ級「あ、お菓子、作ってきてるよ!」パッ
利根「おお? では今から茶の時間かの?」
提督「ふむ。たまにか良いか」
金剛「それでは紅茶を淹れてくるデース!」
瑞鶴「金剛さんの紅茶とかすっごく久し振りよね」
響「うん。本当に久し振りだ。司令官、長門さんも呼びたいのだけど良いかな?」
提督「寝ていなかったら構わん」
響「そっか。じゃあ呼んで来るね」タタッ
提督「心配無いとは思うが、誰にも見付からないようにな」
響「勿論だよ。──じゃあ、行ってくるね」
ガチャ──パタン
…………………………………………。
提督「きっと三人も喜ぶだろう。日程が決まったら伝えよう」
ヲ級「私も、作りたい!」
空母棲姫「貴女は黙っていなさい」ポン
ヲ級「? どうして?」
瑞鶴「えーっと……」
響「…………」
提督「すまないヲ級。また今度作ってきてくれないか? 近い内に今ここに居る者達でお茶会を開こう」
ヲ級「あ、お菓子、作ってきてるよ!」パッ
利根「おお? では今から茶の時間かの?」
提督「ふむ。たまにか良いか」
金剛「それでは紅茶を淹れてくるデース!」
瑞鶴「金剛さんの紅茶とかすっごく久し振りよね」
響「うん。本当に久し振りだ。司令官、長門さんも呼びたいのだけど良いかな?」
提督「寝ていなかったら構わん」
響「そっか。じゃあ呼んで来るね」タタッ
提督「心配無いとは思うが、誰にも見付からないようにな」
響「勿論だよ。──じゃあ、行ってくるね」
ガチャ──パタン
…………………………………………。
今回はここまでです。また一週間後くらいに来ますね。
八月の頭になったらブログの方にでも夏コミ本のサンプルページを何枚か置いておきます。お気に召して下さると幸いです。
八月の頭になったらブログの方にでも夏コミ本のサンプルページを何枚か置いておきます。お気に召して下さると幸いです。
乙です
URLもブログ名も分かるけど、本人の許可なしに晒していいのか判別しかねるから……すまない……
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