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    元スレ八幡「キスだけでどこまでいけるか・・・」雪乃「最低ね・・・」

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    201 = 160 :



    八幡「じょ、冗談だよな……」


     プリクラって恋人だけじゃなく友達同士だって撮るだろ。女子同士に言うのはまだ分かるが男子同士にも言う……あ。

     男子だけの利用は禁止って、そういうことだったのか!!


    川崎「ま、まじでやらなきゃなんねーの?」


     珍しく焦る川崎。

     実際、プリクラがゲームであればこっちが指示に従う必要なんてない。

     だが、俺の最終目的があれである以上、このルートは通っておいて損はないはず。


    八幡「……みたい、だな」


     俺は、そっと左手を差し出す。

     プリクラ機がカウントダウンを始めた。

     3、


    川崎「だ、だけど、男と手をつなぐなんて」


     2、


    川崎「い、いや、でも……」


     1、


    川崎「………っ」


     ――ぱしゃり。


     顔を真っ赤にして映る美少女と、相変わらず無表情で映る八幡の姿がそこにはあった。

    202 = 165 :

    サキサキの口調こんなんだったっけ?原作読んでくる勘違いだったらすまん。

    203 = 160 :



    川崎「ふん、やってみればどうってことないね」


     額にかいた汗をぬぐう川崎。どんだけ緊張してんだこいつ。


    プリクラ「次は恋人のポーズ! いつものように抱き合っちゃおう♪」


    二人「」


     ここで、俺の脳内で神速の会議が始まった。

    204 = 160 :

    >>199 せやったか。ちょっと記憶になかったわ。

    >>202 原作が今手元にないからあれだけど、なんか~~だけど。とか、そういうぶっきらぼうな言いまわしが多かったような。

    205 = 160 :


     小町コレクションルール的には、

     2、基本的にはキスのみ。
     (ただし、キスをメインとした演出はオッケー)
     例:キスをしながらのペッティングなど。


     と、ある。

     この場合、キスをするために抱きつくなら問題なさそうだが、抱きつくために抱きつくのは……。


    八幡(キスするためだし、問題は……ないか?)


     結論、


     川崎沙希に抱きつく。


     会議終了。

    206 :

    >>192
    ってことは屋上のはやはち書いた人か?
    ならこの文章力も納得だわ。

    嗜虐心はつまらなかったが

    207 = 160 :



     3、


    川崎「な、なぁ早くない?///」


     2、


    八幡「………」クンカクンカスーハースーハー


     1、


    川崎「//////」



     ――パシャリ。


     川崎の首筋の匂いを嗅ぐ変態が、そこにいた。



    208 = 160 :



     結局、そのあとの指示は仲良しポーズや元気なポーズなど曖昧なものが多かったため、照れた川崎に近づくことはできなかった。


    川崎「……なんかすごく疲れた」


     お互いプリクラのお絵かき機能なんて使いこなせる自信もなく、証明写真のような無機質なプリクラを半分に分けた。


    川崎「で、これで満足なの?」


    八幡「は? んなわけねーだろ」


     間違えた。


    川崎「これ以上あたしに何を望んでるんだよ」


     小さいため息を吐きながらも、その表情はまんざらではない。


    八幡「そりゃあ、……公園デートとか?」


     さすがに、平塚先生の時とは条件が違う。今日はこれくらいにするべきだ。

     その後、公園を少しだけ歩いた俺たちは、暗くなったのでその場で解散となった。

    209 :

    >>川崎「な、なぁ早くない?///」

    なぁとかこんな男口調は使わないと思う

    210 = 151 :

    サキサキの口調が男前過ぎる
    まぁ可愛ければなんでもいいけど

    211 = 160 :

    >>209参考にした!

    実は川崎さんをヒロインにしたことがないので、違和感あったらすまん。

    徐々に皆の理想の川なんとかさんにして見せる!

    212 = 160 :



     翌日、教室へ入った俺は、いつもと違う空気に嫌な予感がした。

     どうやら、その予感は的中したようで、席に着くなり前の席の性悪女が嬉しそうにこっちに話しかけてくる。


    相模「あんたら昨日楽しそうに歩いてたけど、そういう関係なん!?」


     あからさまな態度の変化にかなりイラついたが、隣の川崎に迷惑をかける訳にもいかないので、適当に相槌を打つ。


    八幡「ああ、放課後遊ぶような友達関係だよ」


     否定するでもなく、大きく肯定する訳でもない適当な返事。

     どうやら、それがお気に召さなかったようで、相模は美人な顔を醜く歪ませて、


    相模「やだぁ、そんなはぐらかさなくてもクラスメイトなんだしぃ、教えてよぉ」


     と、囃したてる。

     どんなに興味がない相手でも、さすがにここまで騒げば野次馬が集まるのも必然。


    葉山「何の話してんだ?」


     と、三浦の近くにいた葉山が割り込み、


    戸部「つーか、気になるっしょ!」


     と、葉山の取り巻き軍団が盛り上げる。


    川崎「………」


     川崎は相変わらず無表情で黒板を見つめていた。

     どうするのが正解なのか……。

    213 :

    >>165
    題名詳しく

    214 = 160 :



     ―――ガンッ!


    一同「!?」


     突如、鳴り響いた大きな音に全員が振り向く。

     俺だけは振り向かない。……だって音の発生源は俺の下だし。


    三浦「つーか、朝っぱらからうぜーんだけど」


     どうやら、三浦優美子が俺の椅子を蹴りあげたらしい。なんだこの女王様。


    相模「い、いや、だって気になるじゃん?」


     クラスカーストの観点から三浦に全く頭の上がらない相模は、へこへこと取り繕う。


    三浦「あ? つーかあんたヒキオのこと好きなん?」


     その言葉に、相模の表情が一気にひきつった。

     どうやら、というかどう考えても、俺のことを好きだということにされるのは心底嫌らしい。


    相模「そんな訳っ!!」


     大きな声をあげた瞬間、もう一度ガンという音が鳴り響く。……ケツいてぇ。


    三浦「なら、もう黙れし」


     その一言で、決着がついてしまった。

     ああ、男前三浦優美子女王。


     

    215 = 160 :

    いったん離れます!

    つーかこのssの落とし所が見えないっしょ!

    216 :



    結末?アラサー以外の女は全員ハメてハーレム生活だろ?違うの?

    217 :

    ガキは糞して寝てくれ

    218 :

    川崎さんは男前系の喋りというより言葉足らず系の喋り方なイメージ
    自分も読んだの大分前だからあんまおぼえてないけど
    ぶっきらぼうな感じなのは間違いない

    219 = 165 :

    サキサキはもっとこう……不器用なせいでぶっきらぼうになってる女の子って感じの口調だった。わかりにくくてすまん。

    全員のキスまでを書くならその過程書いてから結末は安価にしてみるのもいいかも。展開とかじゃなくてキャラの安価な。

    数人だけならもう小町でいいと思うよ。長文失礼。

    220 :

    何であーしさんの好感度こんな高いんだww
    現時点でも単純な好感度だけなら小町の次ぐらいあるだろww

    221 :

    八股先輩があーしさん推しだからね

    222 :

    嗜虐と後輩になるの読んだ!どっちも面白い!嗜虐は続きなりなんなりもっと見たい感じ!

    これが似てる感じなのかな?

    223 :

    2巻読んでもサキサキの口調つかめん。。。。。。

    >>220>>221、見た目はさがみんの方が好きなんだけどな、なんでだろうな。。。

    >>222 あざます! これがリメイクというか別パターンみたいな感じです! これ終わったら後輩八幡やるかも?


    では、続きー

    224 = 223 :



     教室中が静まりかえる。


    三浦「隼人ぉ、あんたも普段ヒキオとつるんでない癖に、何が気になるんだし」

    葉山「あ、いや、まぁ」

    戸部「それもそだなー」


     全員に加害者意識があったのだろう、一斉に散り散りになる。

     俺はこの席なので逃げる訳にもいかないし、どうすればいいか迷っていると、


    三浦「ヒキオ、あんたももっと男らしくなりな」


     なんだこの人、抜刀術の師匠か。


    川崎「………」


    225 = 223 :


     昼休みに入り、いつものようにボッチ飯を楽しもうかとした途端、呼び出しを食らった。

     中庭に行くと椅子に座っている女子生徒がいた。

     小説だろうか、教科書くらいの本を顔が隠れるくらいの高さで読んでいる。


     色とりどりの落ち葉を背景に、ゆっくりとページを捲る姿は、正直美しいと思った。


    八幡「で、肝心のあいつは……」


     待ち人を探すが、見当たらない。


    八幡「どこにいるんだよ――」



     と、声を上げた瞬間――、



    由比ヶ浜「あ、ヒッキー来てたんだ」



     本をおろし、笑顔を見せる少女の姿があった。



    226 = 223 :



    八幡「お、お前、本なんて読めるのかよ?」


     それ以前に文字読めたのか。


    由比ヶ浜「酷いよヒッキー!」


     悲しそうな表情を見せる由比ヶ浜。

     日頃の行いだろ、と憎まれ口を叩こうとしたが、由比ヶ浜の嬉しそうな顔を見て思いとどまった。


    八幡「なんで嬉しそうなんだよ」


     と、尋ねると、満面の笑みを浮かべながら、


    由比ヶ浜「えへへ、ヒッキーと久しぶりに話せたから///」


     危ない危ない、久々のビチヶ浜パワーを受けて好きになるところだった。

     
    八幡「で、話ってなんだよ」

    由比ヶ浜「うん、あんさぁ……ヒッキーって……その…」


     モジモジとはっきりしない由比ヶ浜は珍しい。

     こういう時は、


    八幡「どうした、俺のウンコタイムに興味があったのか」


     まったく別方向のボケをかませば、


    由比ヶ浜「違うよ! ヒッキーの好きな人の話をしようとしただけ!」

    八幡「は? 俺の好きな人?」

    由比ヶ浜「あ……」


     相変わらずちょろい女である。

    227 :

    川崎の口調や性格を理解するにはゲームをやるといいぞ

    228 = 223 :

    >>227VITAか……やりたいな…

    229 = 223 :



     どうやら、ここ最近の行動が俺に好きな人ができたからだと思った由比ヶ浜は、今朝の流れから誰を好きか分かったらしい。


    由比ヶ浜「あ、あのね、私ね。最初はヒッキーはゆきのんが好きだと思ってたんだ」

    八幡「いや、さすがに俺もジャイアンを好きになったりしねーよ」

    由比ヶ浜「ゆきのんは少し正直なだけだよ……」

    八幡「で、お前は俺が誰を好きかと勘違いしてるんだ?」

    由比ヶ浜「か、勘違いじゃないし! 絶対間違いないんだから!」

    八幡「戸塚か? もちろん間違ってないぞ」

    由比ヶ浜「なんでそうなるの!? しかもそれ自分でいう台詞!?」

    八幡「いいから早くしろよ」


     どうせ川崎だろ。

     そもそもが川崎とデキているという噂から発展した事件なんだから、それ以外ないだろ。


    由比ヶ浜「さがみんのこと、好きなんだね」

    八幡「へーへー、それでい……え?」


     伏兵現る。


    由比ヶ浜「……やっぱりそうだったんだ…」

    八幡「おーい、由比ヶ浜さーん」


     このままじゃまずい。非常にまずい。


    230 = 223 :



    由比ヶ浜「ヒッキーの好きな子ほど苛めたくなる体質ーーーー!」


     俺の性質を一ミリたりとも理解してない叫びと共に走り去るなーーーー!


    八幡「……ま、いいや。これ以上変な噂されても気にならねーし」


     次の相手を見つけるのが若干難しくなるだけだ。

     その時は、そう思っていた。



     だが、異変は午後の授業から起きる。


    相模「………」チラッ

    八幡「………」

    相模「………」チラッ

    八幡「………」

    相模「………」チラッ


     なんだこれ。

     さっきからチラチラと見すぎだろ、思春期か? ……思春期か。

    231 = 223 :



     休み時間。


    「比企何とか君が文化祭で相模さんのこと苛めてたの、好きだかららしいよ」

    「えー、それって子供過ぎない!?」

    「うわー、きもー」


    八幡「………」


     気にしない気にしない。

     俺の底辺だった評価に色が着いただけだ。何の問題もない。

     それよりも、だ。


    三浦「………」ゴゴゴゴゴゴ

    川崎「………」ゴゴゴゴゴゴ

    戸塚「………」ゴゴゴゴゴゴ


     なんだか俺の周りだけスタンド能力が発動してるみたいなんだけど。


    相模「………」チラッ


     こいつはこいつでさっきから人のことをちらちらと……。


    232 = 220 :

    意外な伏兵の登場にワロタww
    ビチヶ浜さんちょっと暴投すぎんよ~

    233 = 223 :


     午後の授業も、チラチラと振り返る相模に、変なオーラを放つ横と後ろと天使。

     そんな異質な空間の中心にいる俺は、正直な話限界を迎えていた。


     だが、それよりも気になるのが、葉山隼人の存在である。

     いつもなら、俺みたいな底辺オブ底辺でもフォローに回るはずが、今回は傍観者に徹している。


     こつんこつん。


     椅子の下に響く振動。

     どうやら、後ろの女王が俺に用があるらしい。

     すこぶるめんどくさいが、無視する方が後々面倒なことになりそうだ。


     振り向いてみると、両腕を組んだ三浦が一枚の紙を差し出した。

     そこには……なんだこの数字。


    八幡「……これ、何?」


     小声で聞くと、


    三浦「ラインのIDに決まってるし」


     ライン……ID?


    三浦「は? もしかして、ラインやってねーし?」


     なんだよ、その未登録宇宙人を見つけたときのような反応は。


    八幡「よくわからんが、オンラインゲームならやらんぞ」


     オンラインゲームですらボッチになる自信があるからな、えへん。


    234 = 223 :


     ゲームを進めるのは諦めたのか、三浦はルーズリーフに何かを書きなぐる。

     そして、背中に思い切りたたきつけてきた。……少し目覚めそうだった。


    八幡「なんだこれ?」


     そこには荒っぽい字でデカデカと、


    『アンタ川崎のことが好きなんじゃなかったし』


     と、書かれていた。


     ああ、そういう設定になっていたか。

     この場合の返答はどうすればいいものか……。

     とりあえず、三浦の紙に書いたら怒られそうだったので自分のノートを千切ってメッセージを返す。


    『ああ、すまん。あれは嘘だ』


     人間認めることが大事だ。

     だから俺は正直に答えた。

     しかし、


    三浦「はぁ!?」


     女王がバァンッと、机をたたいて立ち上がった。

     クラス中の人間が彼女に注目する。

    235 = 223 :



    八幡「お前のせいで追い出されたじゃねーか」


     ノートの落書きを指摘され、追い出された俺たちは、とりあえず校舎裏に来た。というより三浦に引きずられてきた。


    三浦「はぁ? ふざけんなし。あーしはあんたが川崎を好きだって言うから!」


     そこまで言って、ストップした女王。

     そしてゆっくりと顔を赤くしていき、ゆでだこのように赤くなる。


    八幡「どした、大丈夫か?」


     とりあえず熱があるか測ろうとおでこに手を当てる。小町が熱の時によくやった方法だ。

     しかし、この時の俺は相手が女王だということを完全に忘れていた。


    三浦「……ぁ………なっ…///」


     プルプルと震える三浦。やっぱ風邪ひいたのか。


    八幡「保健室行けよ」

    三浦「……だ、大丈夫だし」

    八幡「……ちげーよ。俺が移されたくねーだけだ」

    三浦「………」


     なんだよ。女王の癖になんでそんな寂しそうな顔してんだよ。


    三浦「……そうするしっ!」


     これでいい。

     今の俺は最低最悪の底辺オブ底辺。

     トップカーストの三浦優美子が仲良くして良い相手じゃねーんだよ。


    八幡「……さて、何して時間つぶそう……」


     と、思った瞬間、


    平塚「………」ゴゴゴゴゴ


     今度はアルター使いが現れたのだった。


    236 = 223 :


     これはいわゆる一つのモテキなんだろうか。

     常に命の危険を感じているが。


     生活指導室に入った途端、強い衝撃と共に来客用の椅子へと押し倒された俺は、借りてきた猫のように縮こまった。


    平塚「……ハチ君。私の言いたいことが分かるか?」


     長い髪の毛が鼻に当たってむず痒い。

     だがそれを指摘する勇気がない俺は、視線を落として平塚先生の胸を覗くことしかできなかった。


    平塚「ハチ君と付き合って56時間記念日だというのに、もう二股されるなんて……」


     56時間記念日。この人頭弱いのか?


    八幡「ちょ、ちょっと待ってください」

    平塚「もう、待てるわけないだろ。分かるだろ?」


     ちゅっ、という音が部屋に響く。

     どうやら首筋を吸い付かれたようだ。ジンジンと痛みが広がる。


    平塚「はぁはぁ/// ハチ君、す、好きだよ///」


     ちゅっちゅっという音と共に、痛みが増えていく。

     もしかして、このまま喰いちぎられるんじゃね。


     そう思った瞬間、


    戸塚「あ、あのっ、八幡いますか!?」


     天使が舞い降りたのだった。


    八幡「」

    戸塚「」

    平塚「んっ/// はち……くぅん///」



    237 = 220 :

    このまま行くと、静先生のアルターはマタニティ・エイトになりそうだな(白目)

    238 = 223 :



    戸塚「な、なななっ///」


     顔を真っ赤にして、両手で顔を覆うがしっかりと隙間から覗く戸塚。可愛いぞ。

     だが、今はそんなことより、この悪霊を退治してほしい。

     そう願いをこめて見つめ続けると、戸塚はにっこりと笑顔を浮かべ、


    戸塚「………」パクパク


     えっ、


    戸塚「………」パクパク


     ぼ・く・の・は・ち・ま・ん?


    戸塚「………」スゥ…

    239 :

    ババアのくせにめんどくさいな

    240 = 223 :





    戸塚「僕の八幡に何してんのさぁあああああ!」



     と、叫んだ。

     もはや俺の青春は間違っているどころか五回くらい裏返ったんじゃないかと思う。



    平塚「……よく言ったな戸塚」ゴゴゴゴゴ



     いや、その前に教職生命心配しましょうよ。

     ゆらりと立ち上がるその姿は、スタンド使いでありアルター使いであった。



    戸塚「いくら先生でもやっていいことと悪いことがあるよ平塚先生」


     
     落ち着け二人とも。このssはバトルものでもなければギャグでもないぞ。ってとうとうメタ発言まで始めちゃったよ。



    八幡「落ち着いてください二人とも」


    平塚戸塚「「八幡(ハチ君)は黙ってて!!」」


    八幡「」


     もう、どうにでもなれって感じだった。


    241 = 223 :



     君たちは不思議に思ったことはないだろうか。


     なぜプラスとプラスをかけたらプラスに、プラスとマイナスをかけたらマイナスになるのに、


     ――マイナスとマイナスをかけたらプラスになるのか。


     だって俺と材木座がフュージョンしたって絶対にプラスの存在にはならないだろ。


     だが、この時ばかりはその疑問の答えを見出した気がした。




    平塚「じゃあ、そういう事でいいか」

    戸塚「はい、ありですね」



     どうやら、結婚できない戸塚とバレたら教職生活が終わる平塚先生の利害が一致したらしい。

     偽装結婚というわけではないが、俺と平塚先生が結婚して三人で幸せに暮らす。

     そんな未来(地獄)が待っているらしい。


     ――いや、まったくもう……ごめんだ。


    242 = 223 :



     説得しても無駄だと悟った俺は、とりあえず指導室から逃げ出した。

     待てぇ、とか、逃がさない、とか、ホラー映画レベルの叫びが聞こえたけど、俺は振り返らずに走り去った。



    八幡「はぁはぁはぁ……」



     屋上へ飛び出すと、思い切りドアを閉める。

     どうやら、ついては来てないみたいだ。

     俺はずり落ちるように座り込んだ。


    八幡「勘弁してくれよ……」

    川崎「何を勘弁するの?」


     空から声が降ってきたので顔を上げるとそこには――、


    八幡「黒の……レース」


     見覚えのある光景があった。

    243 :

    戸塚…じゃなかった天使は小町的八幡の嫁候補に入ってないんだっけ?

    244 = 223 :


     隣に座った川崎からはとてもいい匂いがした。

     しばらく心地よい風に心を癒していると、川崎が口を開く。


    川崎「ねぇ、あんた本当にあのショートカットが好きなの?」

    八幡「はぁ? お前の眼は節穴か?」

    川崎「……だよね」


     なんだ最初の間は。


    川崎「好きな奴がいるのにあたしとプリクラ撮ったりしないよね」


     うんうんと頷く。

     なんだかいつもと違う川崎に、俺は少し戸惑う。


    八幡「えっと……」


     言葉に迷っていると、川崎の指が俺の指先に触れる。


    川崎「………///」


     顎に手のひらを置いて、そっぽを向く川崎の顔は赤い。

     やはりモテキなのか? それとも死ぬのか?

     とにかく、こんなシチュエーションに慣れていない俺は、動くことができず……。


     ぎゅっ、


     と、手をつなぐのであった。

    245 = 223 :


    小町「んー、なんだか大変なことになってそーだなー」

    クラスメイト「どうしたの小町ちゃん」

    小町「あ、ううん、何でもない」

    クラスメイト「?」

    小町(小町的にいつまでも優柔不断な態度とってると、最悪の結末を迎えちゃうぞお兄ちゃん)

    246 = 223 :



     何をするでもなく、ただただ手を繋ぎ空を見上げる時間を共有した俺たちは、別々にクラスへと戻ることにした。

     教室のドアを開けた瞬間、混沌とした光景が飛び込んできた。


    相模「最初っからむかついていたのよ!」

    三浦「はんっ、ビビッて何もできなかった癖して!」

    葉山「二人ともやめろよ!」

    戸部「そうだぜ! 落ち着けよ!」

    三浦「あんた達は黙ってるし!!」

    相模「そうだよ! ウチらの問題だし!!」

    葉山「ぐっ……」


     あの葉山さえ苦労している。

     ということは俺の出る幕はないな。うん、かえろ――、


    由比ヶ浜「あ、ヒッキー!」


     あー、そういう奴だったよお前は由比ヶ浜。


     由比ヶ浜が指さした瞬間、全員が一斉にこちらを向く。


    八幡「えっと……その……」


     原因も状況も分かってない俺に何を求めているんだ。


    戸部「お、お前がわりーんじゃね!? ヒキタニ君!」

    八幡「……は?」

    247 = 223 :


    大岡「そうだ! お前が調子に乗らなきゃよかったんだし!」

    相模「そうだよ! ウチはあんたのせいでどんだけ迷惑食らってんだし!」


     葉山集団と相模集団の同時攻撃に乗せられて、クラス中の空気が俺を責める雰囲気になっていた。

     慣れていると言えば慣れているが、いくら慣れていても解決できるわけじゃないのが面倒だ。


    戸部「どう責任取ってくれんだよ!」


     ぐいっ、と襟元をつかむえっと……葉山の取り巻き。


    由比ヶ浜「ヒッキー!」


     由比ヶ浜が叫ぶ。

     しかし、どうしてこんなになっても葉山は何も言わないんだ。

     まぁいい、ここは使えないヒーローより己の力だ。


    八幡「……はぁ~~~~」


     クラスメイト全員に聞こえる声でため息を吐く。


    戸部「な、なんだよその態度は!」


     戸部が殴りかかろうとしてきたので、俺はグイと戸部の襟元を引き込む。


    戸部「……えっ」

    248 :

    妻が平塚先生で嫁が戸塚 そして妹が小町
    何も問題はない完璧な布陣

    249 = 223 :



     柔らかい感触が唇に広がる。……ていうかデコきれいだなこいつ。


    戸部「んーーーっ!?」


     教室に悲鳴が駆け巡る。なんだか喜びの叫びも聞こえるが気にしない。

     言っておくが葉山の取り巻きよ。

     俺は中途半端な男じゃないぜ。


    戸部「!?」


     さすがに描写は割愛するが、葉山の取り巻きはおそらく生まれて初めての感覚に驚いているだろう。

     ふん、経験人数二人とはいえ内容は濃かったんだ。お前みたいな薄い恋愛してきた奴を骨抜きにするくらい訳ないんだよ。


    戸部「………んっ///」


     ……いや、さすがにその甘い吐息は引くぞ。

     これ以上やったらあへ顔ダブルピースさえやりかねなかったので、俺は襟から手を離した。


     しばらく呆然と立ち尽くす戸部だったが、我に返ったのか顔を真っ赤にして出て行ってしまった。


    由比ヶ浜「ヒッキー……」


     全員から突き刺さる異常者を見るような視線。

     俺じゃなきゃきっと逃げるか泣き崩れるかしただろうな。


    三浦「………」イライライライラ


     

    250 :

    やったぜ


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