元スレ京太郎「ホームレスになった……」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★★
301 = 1 :
……
白糸台部室
菫「なるほど……猫の化け物か」
淡「へー。私全然覚えてないや」
誠子「宮永先輩は?」
尭深「三時のおやつを食べに帰った……」ズズ
菫「嘘っぽい話だが……君の腕の傷痕を見る限り、どうやら本当のようだな」
京太郎「はい……。ほんと死ぬかと思いました」
誠子「でもどうしてそんなのがでてきたんでしょうか。淡、お前まさか猫を虐めたりした?」
淡「そんな事するわけないじゃないですか」
京太郎(なんで淡は誠子さんにだけ敬語なんだろう)
尭深「幽霊とか沢山いると、そういうのが集まりやすくなるって聞いたことがある……」
菫「ふむ。京太郎が言うにはとてつもなくやばい物件らしいし、そのせいだろうな」
菫「これでインハイで不調が出ても困る。とっとと部屋ごとお祓いしてもらえ」
淡「え!嫌だよ!絶対にいや!」
尭深「淡ちゃん……?」
菫「なんで……。どうせ悪霊の類なんだろ。とっとと祓ってもらったらどうだ」
淡「悪霊じゃないもん!トイレの女の子も押入れの女の人も天井裏の男の子も壁の中の女の子も天井の蜘蛛女さんもベッドの下の男の人も、みんないい人だもん!」
京太郎「」
302 = 1 :
尭深「……やっぱうちに泊まる?」
京太郎(ていうかやっぱりベッドの下にいたのかよ!)
菫「どう考えても呪われてるだろ。早くしないと大変な事になるぞ」
淡「そんなことないもん!なんでわかってくれないの!?スミレのバカ!アホ!マヌケ!偽おもち!」ダッ
菫「誰が偽おもちだ!……行ってしまったか。少し言い過ぎたか……」
尭深「淡ちゃん……」
京太郎「俺、追いかけてきます」
誠子「京太郎君……。お願い」
……
屋上
淡「スミレのばか……」グスン
京太郎「こんなところにいたのか淡」
淡「お兄ちゃん……」
京太郎「菫さんも反省してたよ。部室に戻ろう」
淡「……私ね、規律とか集団行動とか苦手で、寮に入らずに一人暮らししたの」
京太郎「……ああ」
淡「でも一人は寂しくて、たまに泣いちゃう時があったんだ。そしたら、壁の中や押し入れ、天井やトイレやベッドの下からみんなが話しかけてくれたの」
淡「それで、一人でもみんなが一緒にいてくれるから、今は全然寂しくないんだ」
淡「だからみんながいなくなるなんて嫌だよ……」
京太郎「淡……」
京太郎「淡、俺にいい手がある」
淡「ほんとう……?」
京太郎「ああーーーお兄ちゃん任せろ」
303 = 1 :
……
深夜
淡?「……」スクッ
淡?「……」ペロペロ
淡?「!!なんだこの味!?」
京太郎「その中はネクターに変えておいたよ」
淡?「……お前」
京太郎「流石に油は不味いだろうからな」
京太郎「……あんた、俺を怖がらせて追い出す為に化け猫のふりをしてるんだろ?」
淡?「……ばれてたのかい」
京太郎「昨日淡の部屋を片付けた時、油をみたから覚えてるよ……まったく減ってない事をな」
京太郎「多分淡の事だから、調理器具や調味料各種揃えたけど、面倒臭くて自炊なんかしてないから、全然減ってないんだな」
京太郎「それなのに昨晩化け猫が現れて油を舐めた。つまり、昨日初めて油の舐めたって事だ」
淡?「……へぇ」
京太郎「そして俺の怪我をわざわざ手当てして布団で寝かせてくれていた。それは、[ピーーー]気は無くとりあえず怖がらせて追い出そうって事だ」
淡?「……正解だよ。そこまでわかってるんなら、この家から出て行ってくれないかい?」
京太郎「……すまない。それはできないんだ」
京太郎「どうしても、助けたい人達がいる。そのためには、淡の協力が不可欠なんだ」
淡?「……何か事情がありそうだね」
淡?「昨日あんたは、自分の危機なのにこの子に手をかけず、あまつさえ自分よりこの子の心配をしていた……。悪い人じゃないんだろうさ」
淡?「とりあえず話をきかせてくれるかな?」
京太郎「はい。幾らでも……」
淡?「みんなの前で」
京太郎「みんな……?」
ベッドの下の男「へぇ、姐さんが人間の話を聞くなんてね」モゾモゾ
押し入れに潜む女「それだけいい男なんだろうね」ガラッ
トイレの少女「この人、優しそう……」ガチャ
虐待されて天井裏に閉じ込められた少年「この人、怒らない……?」ガタッ
壁に埋められ死体遺棄された少女「多分大丈夫ですよ」ドンドン
京太郎「」
淡?「はは。やっぱりびっくりしたかい……淡に化けてたのはこの私」シュルッ
天井に住み着く蜘蛛女「蜘蛛女だよ」
京太郎(予想以上にお化けの見本市……普通の生活させてーな)
304 = 1 :
……
淡「テルー、そのプリンは私の……ZZZ」ムニャムニャ
ベッド男「へぇ……。幼馴染の姉妹不仲を解消する為に兄妹のフリか」
壁少女「私はてっきり淡ちゃんに、お兄ちゃん呼びをさせる変態かと思いました」
押し入れ女「同感。それで淡を守る為に、追い出さなきゃって思っちゃった」
蜘蛛女「ごめんねぇお兄さん」
京太郎「いえ、いいんですよ……どうせ俺は変態にしか見えませんから」
トイレ少女「お兄さん……元気だして……。生きてればいいことあるよ」
京太郎「ありがとう……死んでる君に言われると言葉が重いけど」
京太郎「ていうか、みんな淡を護りたかっただけなんですね」
天井裏少年「うん!だって淡お姉ちゃん、凄く優しいもん!」
押し入れ女「本当はここは、私たち化け物の住む部屋。それを邪魔されないよう、誰かが越してきても、驚かせて追い出すのよ」
トイレ少女「私達は、静かに、平和に暮らしたい……」
蜘蛛女「そしてあの子が引っ越してきたんだけど、一人が寂しいって急に泣き出してね……脅かす気も失せたのさ」
京太郎「……確かにあいつは、泣くより笑ってる方が似合いますからね」
ベッド男「んでまあ、ある日暗い顔で帰ってきて、ただいま……って呟く淡に、壁少女が見るに見兼ねて、お帰り。って言っちゃったのさ」
壁少女「そしたらあの子、すっごく笑顔になったんです……。相手は私達、化け物なのに」
押し入れ女「それ以来、なんだかんだ気に入っちゃってね。淡が寂しそうな時は、私達で物音立てて元気付けてるのよ」
京太郎「……淡が言ってた通り、みんないい人なんですね」
蜘蛛女「私達、人じゃないけどね」
みんな「HAHAHAHA!!」
305 = 1 :
……
朝
淡「ムニャムニャ……朝……?」
京太郎「おはよう、淡」
淡「おはよう、お兄ちゃん。昨日の夜はどうだった?」
京太郎「化け猫の問題は解決したよ」
淡「ほんと!?さっすがお兄ちゃん!」
京太郎「それと」
淡「??」
京太郎「淡の言ったとおり、この部屋のみんな、いい人だな」
淡「!!」パァァァ
淡「でしょ!お兄ちゃん、話がわかる!」
京太郎「朝ご飯作ったぞ。ベーコンエッグだ」
淡「すごーい!私、高校入って初めてこんな美味しそうな朝ご飯みたよ!」
京太郎「それじゃあ、食べるか」
淡「うん!いただきまーす!」
306 = 1 :
……
深夜
京太郎「ZZZ……」
淡「タカミーのおもちやわらかーい……ZZZ」
ガタッ
強盗「ザルい施錠だぜ。さて、金目のものは、と……」
ガシッ
強盗「!?な、なんだ?足が動かない……」
ベッド男「寝かせてやれ。この子はインハイの練習で疲れてるんだ」
強盗「ヒッ……!?モガモガ」
蜘蛛女「声を出したらこの子達が起きちゃうじゃないか……。静かにしてな」
強盗「んー!んー!」
押し入れ女「こいつ、駄目な男ね」ガラッ
天井裏少年「この人怖そう……」
強盗「……!」白目
……
白糸台部室
誠子「そういえば今日の朝、強盗の常習犯が交番の前でぐるぐる巻にされて放置されてたらしいですよ」
菫「ほう。どこかに忍び込んで返り討ちに遭ったのか?」
淡「へー。何があったんだろうね」
307 = 1 :
京太郎(……そういえば菫さんは淡の家の事を知らなかったんだよな……)
京太郎(だったらなんであの時意味深な顔を……?)
クイクイ
京太郎「?」
照「京ちゃん、お菓子が無くなった」
京太郎「あ、じゃあ買いに行ってきますね」
照「私も行く」
菫「京太郎、絶対に照から目を離さないでくれよ」
京太郎「わかりました」
……
京太郎「照さんを見失った……」
京太郎「とりあえず近くのスイーツ店を辿って行けば見つかるハズ……」
男A「ねぇそこのお嬢さん、俺たちと遊びに行かない?」
照「このお菓子はあげない」モグモグ
男B「とらねぇよ!」
京太郎「あ、照さんそこにいたんですか」
照「京ちゃん、迷子にならないで」モグモグ
京太郎「迷子になってたのは照さんですよ……」
男A「照……?もしかしてこの人……」
男B「白糸台の宮永照じゃねぇか!」
男達「すいませんでした!!」ピュー
照「それじゃあ帰ろう」モグモグ
京太郎「はい」
……
京太郎「それじゃあ俺は職員室に外出届を出してくるので、照さんは先に部室に戻ってください」
照「うん」モグモグ
……
京太郎「ただいま戻りました」
誠子「あれ、宮永先輩は?」
京太郎「あれ?先に部室に帰らせたハズですが……」
菫「ば、馬鹿者……!照は、あいつは校舎内でも迷うんだ……」
京太郎「」
京太郎(そうか、チーム虎姫の雑用って)
京太郎(照さん係なんだ……)
To be continue →
308 = 1 :
続く。油化なんて書かれなければこんな展開にはならなかった
309 :
おつ
とよねぇと胡桃はあの部屋普通に馴染みそうなんですが
310 :
胡桃「そこ!油舐めない!」
豊音「ほっちじゃないよぉ」
311 :
おつ
ほっこりした
312 :
足洗邸を彷彿とさせる。乙
313 :
乙
なんか淡の部屋がとんでもない事になってしまっている
314 :
あわいい
315 :
前回までのあらすじ
玄「よくぞここまできた。ドラゴン使いならおもちの試練を受けるですのだ」
仁美「」ペターン
煌『すばらくない……』
怜『竜華なら楽勝やな』
竜華「任せて怜!」
316 = 1 :
白糸台部室
淡「お兄ちゃん、お菓子ちょうだい!」ヒザノウエノッカリ
京太郎「ほら、あーん」
淡「あーん」
京太郎「美味しいか?」
淡「うん!」
照「……」
……
菫「今日の部活はこれで終わりだ」
淡「お兄ちゃん、一緒に帰ろう!」
京太郎「ああ。今日の晩御飯の食材を買わないといけないから、スーパーに寄って行くぞ」
淡「私ハンバーグが食べたい!」
京太郎「また子供っぽいメニューを……」
淡「子供じゃないもん!高校百年生だよ!」
京太郎「はいはい」ナデナデ
照「……」
……
誠子「京太郎君は?」
淡「職員室だってさ」
照「……ねぇ淡」
淡「なあにテルー?」
照「……お兄ちゃんがいて、今幸せ?」
淡「うん!すっごく楽しいよ!」
照「そう……」
菫(……これは)
317 = 1 :
……
淡「っていう事があったんだよ」パクパク
京太郎「へー。これなら成功するかもしれないな」パクパク
京太郎「咲もやっと念願の照さんと仲直りができるんだ。よかったよかった」パクパクゴックン
淡「……ねえお兄ちゃん」カチャ
京太郎「ん?」
淡「そんなに……サキって子の事が大切なの?」
京太郎「まあ……大切な幼馴染だしな。幸せになって欲しいさ」
淡「……それって私よりも?」
京太郎「……?どうしたんだよ淡」
淡「ごめん……私も、自分でもよくわかんない」
淡「でも……なんか、すっごく胸がムネムネするの」
京太郎「本当によくわかんないな……。明日からインハイだろ。それで緊張してるんじゃないのか?」
淡「そうかもね……。ごちそうさま」
淡「お風呂はいってくるね」
京太郎「ああ」
バタン
京太郎「……明日はインハイ。うまくいけば照さんは咲と和解する」
京太郎「そうなるとこの生活も終わりか……。淡じゃないけど、胸がムネムネするな」
ベッド男「名残惜しいか少年」
京太郎「ベッド男さん……いや淡に手を出そうというんけじゃ……」
蜘蛛女「心配しなさんな。いまさらあの子に手を出そうとしたところで、あんたを追い出そうとはしないよ」
押し入れ女「だってあなたがきてから淡ちゃん、凄く楽しそうだもの」
京太郎「そ、そうかな……でも、これが終わったら俺はもう……」
天井裏少年「お兄ちゃんいなくなるの?」
壁少女「簡単な事ですよ。兄妹ごっこが終わったのなら、今度は兄妹ではなく、本物の関係を作ればいいだけです
トイレ少女「……」コユビタテル
京太郎「俺が淡と……?」
京太郎「そんな事、考えたことも無かったな……」
ベッド男「君たちはまだ若い。好きなだけ悩むがいいさ少年」
蜘蛛女「青春だねぇ」
318 = 1 :
ガチャ
淡「お兄ちゃん、お風呂あいたよ」
京太郎「ああ。その前に髪を乾かしてやるからそこに座れ」
淡「はーい」トテトテ
ポスン
京太郎「……なんで俺の膝の上に乗るんだよ」
淡「えへへ……お兄ちゃんの膝の上って、なんだかすっごく安心するもん」ニコッ
京太郎「!!」
淡「どうしたの?顔真っ赤だよ?」
京太郎「いや……なんでも。ほら、ドライヤーかけるからむこう向け」
淡「はーい」
京太郎(さっきみんなが変な話をしたせいで、淡を意識しちまってる……)
淡「~♫」
京太郎(淡と、恋人関係か……)
京太郎(……)
319 = 1 :
……
深夜
京太郎(眠れないな……)
ベッド男(眠れない時は星の数を数えるといい。全てを数えるには人生はあまりにも短すぎる)
京太郎(……それ言いたかっただけでしょう。室内じゃ星は見えませんよ)
ベッド(ふっ……そうだな。だが、そこに一つ星があるだろう?)
京太郎「えっ?」
淡「ねぇ、お兄ちゃん……。起きてる?」
京太郎「淡……まだ起きてたのか」
淡「うん……あんまり眠れなくて」
淡「ねぇ……一緒に寝てくれない?」
京太郎「ファ!?」
京太郎「まて淡。そういうのはまだ早……うわぁ、身体が勝手に持ち上がってベッドの方に行ってる!」
蜘蛛女「~♫」シュルシュル
ベッド男(グッドラックだ少年)グッ
京太郎「んなベッドの下から手だけ出されても……」
ポスン
京太郎「わかった。今日だけだぞ」
淡「うん……ありがとう」
京太郎「……」
淡「……」
京太郎「インハイで緊張して眠れないのか?」
淡「うんう……。そうだと思ったけど、多分違う。私、お風呂の中で一生懸命この気持ちを考えたの」
淡「そしたらわかったんだ。インハイが終わって、テルが仲直りしたら、お兄ちゃんが……キョータローが、この家を出て行っちゃう……そしてサキの所に行っちゃうから」
京太郎「淡……?」
淡「私とキョータローは、テルが仲直りするまでの関係だから、もうすぐ終わっちゃうから……。キョータローの大切な、サキの所に行っちゃうから……」
淡「私……私……」エグッエグッ
京太郎「淡……」
京太郎(俺は……>>322)
淡を抱きしめる
淡に何も答えない
320 :
抱く
321 :
だきしめ
322 :
抱きしめる
323 :
お前ら淡に甘過ぎだろ
少しは宮永姉妹のことも考えようぜ
全力で抱きしめる
324 :
前回までのあらすじ
私事ですが資格試験に合格しました
325 = 1 :
ギュッ
淡「キョータロー……?」
京太郎「……確かにインハイが終われば、兄妹ごっこも終わりだ」
京太郎「かといって俺たちの仲が終わるわけじゃない」
京太郎「俺はここ数日お前と一緒に過ごしてたんだ……。俺にとって、淡は凄く大切な人なんだ」
京太郎「だから……もし照さんと咲が仲直りしても、淡さえよければ、俺はお前といたい」
淡「キョータロー……。ありがとう」ギュッ
淡「でも……」
京太郎「?」
淡「私とサキ、どっちが大切なの?」
京太郎「え……?」
淡「もしサキが大事なら、長野に帰れるなら……サキの所にいくの?」
京太郎「……わからん」
淡「なにそれー!さっき私と一緒にいたいって言ったじゃん!」
京太郎「すまん……。インハイが終わるまでには、答えを出しておく」
淡「むー。返事、待ってるからね!」
京太郎「ああ。もう寝ようか」
淡「うん……キョータロー」
京太郎「うん?」
淡「今夜は、ずっとこうしてていいかな……?」ギュッ
京太郎「……ああ」
蜘蛛女「イメージ加速しーてーゆーくーみらーいにー」
ベッド男「爪爪爪」
326 = 1 :
……
インハイ会場白糸台控え室
菫「例によって例の如く照が迷子になったから、京太郎……と淡。探しにいってきてくれ」
京太郎「わかりました」
淡「はーい。行こう、お兄ちゃん」
バタン
尭深「どうして京太郎君はともかく、淡ちゃまで行かせたの……?」ズズ
菫「……多分あの二人、できている」
尭深「」ブフウッ
誠子「うわ、汚な!」
菫「同い年の若い男女が一緒に暮らしてるんだ。おかしくはなかろう」
誠子「だから二人きりにしてあげたんですね」
菫「まあな」
……
インハイ会場廊下
京太郎「あ、みつけましたよ照さん」
照「去年と会場の中が変わってる」モグモグ
淡「変わったのはテルの記憶だよ!」
京太郎「早く戻りますよ。照さんが迷子になって不戦敗なんて一番ありそうな負けパターンなんですから」
照「うん」モグモグ
照「……あれは!」ゴックン
咲「うう……ここどこ……」
.
327 = 1 :
京太郎「さ、咲!」
咲「京ちゃん……!」ダッ
ダキッ
咲「京ちゃん……!よかった、生きてたんだね!部長に京ちゃんが学校辞めて行方不明って聞いて……もう会えないかと思ってた……!」
淡「むー。お兄ちゃん、その子が咲?」
京太郎「ああ」
咲「……お兄ちゃん?ねえ京ちゃん、どういうこと?」
京太郎「あーそのだな……そういえば照さんは……?」
照「……」コソコソ
京太郎「……照さん、俺の後ろに隠れないでください」
咲「照さんってもしかして……お姉ちゃん!」
照「!」ビクッ
咲「あ、そのお姉ちゃん……」
照「……」
咲「ひ、久しぶりだね……お姉ちゃん」
照「咲……その……」
京太郎(照さん、頑張ってください!)
淡(頑張れテルー!)
咲「ご、ごめんお姉ちゃん、京ちゃん……私もう行くね……」
照「咲!今までごめん!」
咲「!!」
照「今まで意地をはって咲を避けてて、東京に会いに来てくれた時も、どうすればいいかわからなくて、追い返しちゃって……」
照「でも、もう逃げない。咲さえよければ、これからは姉妹仲良くしたい」
咲「お姉ちゃん……」
咲「私も……私もお姉ちゃんと仲良くいたい!ずっとずっと一緒にいたい!」
照「ありがとう、咲」ダキッ
328 = 1 :
京太郎「おめでとう。咲、照さん」
淡「イイハナシダナー」ボロボロ
照「ありがとう。これも全部京ちゃんと淡のおかげ。二人を見てて、咲と仲直りしようと思った」
京太郎「あー、それはですね……」
照「?」
……
照「そう……。二人ともごめん。迷惑かけた」
咲「ごめんね京ちゃん」
京太郎「こういう時は、ごめんね。じゃなくて、ありがとう。だろ」
淡「テルーの為なんだもん。お安いご用だよ!」
咲「……」
咲「京ちゃん、もう白糸台に……淡ちゃんと一緒にいる必要は無いんだよね?」
京太郎「咲……?」
淡「……」ギュッ
咲「じゃあ……長野に帰ろう?」
咲「学校は部長がなんとかするって言ってたし、住む所も、私が用意するよ?」
京太郎「……」
淡「キョータロー。聞かせて、この前の夜の答えを」
京太郎「……俺は」
京太郎(実は結論はほとんどでかかっていた)
京太郎(それを答えたくなかったのは、咲がまだ照さんと仲直りできてなかったからだ)
京太郎(同情や憐憫で、判断が鈍ったまま結論を出したくなかった)
京太郎(でも、今なら決めれる)
329 = 1 :
京太郎「咲、ごめん!俺は長野には帰れない」
咲「え……?」
京太郎「俺は……。白糸台に、淡と一緒にいるって決めたんだ。だからごめん、咲」
淡「キョータロー……!」
咲「……そっか。いいの。長野じゃなくても、京ちゃんが元気にやっていけて……幸せで生きていけるなら」
京太郎「……ごめん、咲」
咲「いいんだよ。それに、私にはもう、お姉ちゃんがいるしね」
照「咲……」
咲「淡ちゃん、京ちゃんの事お願いね」
淡「うん……任せて」
咲「それじゃあ、ばいばい。京ちゃん」
京太郎「ああ……。それじゃあな、咲」
照「……私、咲を慰めてくる」
京太郎「お願いします、照さん……。俺じゃあ、力不足です」
照「任せて。私はーーーお姉ちゃんだもの」タッタッタ
淡「……やっぱり本物の姉妹っていいね」
京太郎「そうだな……妹のお前も、悪くなかったけどな」
淡「……ねえキョータロー」
京太郎「ん?」
淡「私を、選んでくれたんだよね」
京太郎「……ああ」
淡「それなら……もう一度、しっかり聞かせて。キョータローの、想い」
京太郎「……淡。好きだ。俺と付き合ってくれ」
淡「それだけ?」
京太郎「淡の笑顔が好きだ、俺もつられて笑ってしまう。淡の甘えてくる顔が好きだ、どんなお願いでも叶えたくなる。淡の泣き顔も好きだ、守ってあげたくなる」
京太郎「淡や、淡の部屋のみんなと、ずっと一緒にいれば……きっと楽しいと思うんだ」
淡「ありがとう……。私、すっごく嬉しい!」
ガバッ
京太郎「今度は妹として抱きついてるんじゃないよな?」
淡「うん。私、京太郎の事が大好きだから」
淡「ずーっと一緒にいようね、京太郎」
京太郎「ああ。ずっとずっと、一緒だ」
カン!
330 = 1 :
京太郎「……」
淡「どうしたのキョータロー」
京太郎「照さんに咲を迎えにいかせる……迂闊だった」
咲「ここどこ……」
照「ここどこ……」
もいっこカン!
331 :
迷子に迷子が合わさり最強に見える
332 :
乙
マイナスにマイナスを掛けたらプラスになるとかそんなことはなかった
333 :
マイナスにマイナスは掛けるか引くかしないとプラスにはならない。
この状態はマイナスにマイナスを加えただけだから仕方がない。
334 :
だれうま
335 = 1 :
天井の蜘蛛女「淡にオトコができるなんてねぇ」
押入れの中の女「羨ましいわぁ~」
虐待されて天井裏に閉じ込められた少年「お姉ちゃんおめでとう!」
トイレの少女「おめでとう……」
壁の中に死体遺棄された少女「これでもう寂しく無いですね」
ベッドの下に潜む男「泣かせたら承知しないぞ少年」
窓ガラスに張り付く男「幸せにしてやってください」
京太郎「一人増えてる……」
次のホームレス先
>>338
336 :
茨城
337 :
吉野川上流
338 :
岩手
339 = 1 :
岩手か……ふむ
340 :
速攻で凍死とかしそうだな
341 = 1 :
ほとんどホームレスってのは口実で、京太郎全国巡り的なストーリーになってきた
ていうか>>336とか>>337みたいな巫山戯た輩がいるんじゃ安価混ぜる都合上やってけんわ
342 = 336 :
すこやんが茨城の実家住みだから書いただけなのに……
343 :
なんでや!茨城にはすこやんおるやろ!
344 :
吉野川だって阿知賀、特に穏乃辺りを狙ったつもりじゃないの? 無理なら無理と言えばいいし、>>1は安易に安価内容に文句つけない方が良いと思う
345 :
そうか・・・お疲れ様。楽しかったよ
346 = 343 :
最初に奈良選択で阿知賀かと思ったら晩成だったしな
347 = 1 :
茨城は俺の無知が悪かった。でも普通に>>1から選んでくれ
だが吉野川。てめーは駄目だ
348 :
今まででいちばん面白かった
349 = 332 :
>>344
選択肢出してるのにそれ以外出すのはそれはそれでどうかと思うわ
350 :
まぁ気持ちはわかるけど書き手はやんわり対応しよう
みんなの評価 : ★★★
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