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    元スレ京太郎「ホームレスになった……」

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    151 :

    乙です

    もしやれるようなら別ルートやってもらいたいな

    152 :

    乙でした

    キャップとかもみたい

    153 :

    乙 もう咲さんを当て馬にしないでね

    154 = 1 :

    アテ(馬)にしてるぜカイン

    次のホームレス先>>156

    155 = 148 :

    岩手

    156 :

    鹿児島

    157 :

    遅かったか・・・岩手をとりたかったけど姫様も好きだからいいか

    158 :

    咲さんはヒロインと言うよりラスボスだから当て馬になるのは仕方がないね。

    159 :

    俺が全部好きだから全ルートやろう(提案)

    160 :

    また誰かホームレスになってるのかな?ヒロインは巴さん希望

    161 :

    >>25で大体言われてるぞ、鹿児島は姫様ルートだな

    162 :

    鹿児島は姫様ルートだと言ったな。すまん、ありゃ嘘だ

    163 = 1 :

    前回までのあらすじ

    「いけーカピ!」

    カピ「スバラ!」

    164 = 1 :

    鹿児島

    京太郎「さて、とりあえず見切り発射感で日本の最南端の九州まで逃げて来たわけだが、もうだいぶ暗くなったな」

    京太郎「そして適当に歩いてたら山の中に入ってしまって道に迷った……」

    京太郎「駅で食べるものくらい買っておけばよかったな……」ギュルル

    京太郎「ああ、俺はここでもう終わりだ……」パタッ

    京太郎「さよなら咲。俺がいなくても一人で頑張れよ。優希、タコスばっか食べ過ぎると太るぞ。部長、もう買い出しできなくてごめんなさい。まこ先輩、なんだかんだ部内で一番俺の面倒を見てくれたのはあなたでしたね。ありがとう」

    京太郎「和……和……俺は……最後に……」

    京太郎「お前のおもちを、揉みたかっ……た……」ガクッ

    165 = 1 :

    ……

    「あら、なんか人が倒れてますよ」

    「あらあら、この山で遭難したのかしら」

    「死体遺棄かも……」

    京太郎「」ピクピク

    初美「あ、まだ生きてるみたいですよー」

    小蒔「と、とりあえずうちに連れて帰りましょうか……」

    「うーん、でもうちは男子禁制だから……」

    「そういえば庭にテントを張ってましたね。そこで介抱しますか?」

    初美「でも得体の知れない男の人を連れて帰るのはちょっと危険ですよー?」

    「そうねぇ……。春ちゃん、ちょっと調べてくれないかしら?」

    「わかった……」ピト

    「サイコメトリー!」

    説明しよう。はるるは相手に触れることでその人の記憶を映し出すことができるのだ!

    166 = 1 :

    小蒔「これは、この人が倒れる直前ですね」

    「どうやら本当に野たれ死にみたいですね」

    京太郎『ブツブツ……』

    初美「あ、なにか喋ってますよー」


    京太郎『和……和……俺は……最後に……』


    「和……好きな人か誰かかしら?」


    京太郎『お前のおもちを、揉みたかっ……た……』ガクッ


    「」

    小蒔「」

    167 :

    あ、ダメだこれ

    168 = 1 :

    「最後の言葉がそれって……まごうことなき変態ですね」

    初美「ただのケダモノですよー」

    「このままここに放置しておきましょうか」

    「まって。もう少し戻してみる」


    京太郎『さよなら咲。俺がいなくても一人で頑張れよ。優希、タコスばっか食べ過ぎると太るぞ。部長、もう買い出しできなくてごめんなさい。まこ先輩、なんだかんだ部内で一番俺の面倒を見てくれたのはあなたでしたね。ありがとう』

    「……」

    「……」

    小蒔「そんな悪い人では無さそうですね」

    初美(この後おもち発言に繋がるんですけどねー)

    「今でた名前……。この人、清澄の人でしょうか」

    「……しょうがないわ。連れて行きましょう」ヨッコラセット

    初美(一人で男子高校生を担いでますよー)


    テント

    「ふう。それじゃあ私と巴ちゃんは夜のお勤めに行ってくるから、三人はこの人の事お願いね」

    小蒔「わかりました」

    「わかった……」ポリポリ

    初美「夜のお勤め(意味深)」(わかったですよー)

    初美「あっ」

    「あらあらうふふ……」ゴゴゴ

    初美「お、お花を摘みにいってくるですよー!」ピュー

    「まったくあの子は……。それじゃあ頼んだわよ」

    「……(コクン)」ポリポリ

    169 = 1 :

    ……

    京太郎「うーん、ここは……」

    初美「あ、目が覚めたみたいですよー」

    京太郎「うわっ、痴女!?」

    初美「失礼ですよー!」プンスコ

    小蒔「あ、急に起き上がらない方がいいですよ」

    「あなたは今まで倒れていた……」ヒザマクラ

    京太郎「巫女さん……?そうか、俺はついに天国に……ていうか顔に黒糖の食べカスがめっちゃ落ちてる!」

    小蒔「ここは天国ではありません。鹿児島の永水の神社です」

    「あなたはこの近くで倒れてた……」

    京太郎「おお、特大のおもちが目の前で揺れてる……(ありがとうございます)」

    京太郎「あっ」

    「……」スクッ

    京太郎「へぶし!」ドカッ

    小蒔「春ちゃん、いきなり立ち上がったら……」

    初美「変態には当然のむくいですよー。それで、なんであそこで倒れていたんですか?」

    京太郎「あー、実は一家離散してホームレスになってとりあえず知り合いに会わないよう日本最南端を目指して……」

    小蒔「そんな、可哀想……」

    京太郎「はは……。倒れたのは自業自得ですよ。なにも考えずに来てしまったんですから」

    京太郎「のたれ死になんて嫌ですからね。助けてもらって本当に感謝してます」

    170 = 1 :

    初美「逆にどんな死に方ならいいんですかー?」

    「初美ちゃん……めっ」ポリポリ

    京太郎「そうですね……」

    京太郎「俺、死ぬ前に小学生の頃を、一日でいいから、またやってみたいです
    わいわい授業受けて、体育で外で遊んで、学校終わったら夕方までまた遊んで
    空き地に夕焼け、金木犀の香りの中家に帰ると、家族が「おかえり~」と迎えてくれて
    TV見ながら談笑して、お母さんが晩御飯作ってくれる
    お風呂に入って上がったらみんな映画に夢中になってて、子供なのにさもわかってるように見入ってみたり
    でも、全部見終える前に眠くなって、お部屋に戻って布団に入る
    みんなのいる部屋の光が名残惜しいけど、そのうち意識がなくなって…そして、死にたいですね」

    初美「うわぁ……」

    「具体的すぎる……」ポリポリ

    小蒔「でもそれなら叶いますよ?」

    京太郎「えっ」

    初美「えっ」

    「」ポロリ

    171 = 1 :




    京太郎「ホームレスになった……」
       第二章 時をかける男女



    .

    172 = 1 :

    京太郎「どういうことですか……?俺、死ぬんですか?」

    小蒔「死にはしませんけど、御座江ノ神という神を降ろせば、時を遡りタイムリープして、子供の頃の追体験ができます」

    小蒔「この時間軸とは違う閉鎖時間を作り出すので、過去になにをしても今を変えることはできないんですけどね」

    京太郎「ほ、ほんとですか!?」

    初美「あー、その手がありましたか。いいんじゃないですかー?」

    小蒔「言ってしまえば幸せな夢を見ることができる程度ですけど、どうでしょう?」

    京太郎(うーん、言ってみただけで、本当に体験したいかと言われると微妙だが……)

    京太郎(でもこんな体験二度とできないだし、いいだろこの際)

    京太郎「それじゃあお願いします」

    小蒔「はい。春ちゃん、後のことは頼みましたよ?」

    「……」コクン

    小蒔「それじゃあいきますね。しーきーえーぶーつーとーがんしゅーじょーたーいーげーだーいどーはーつむじょーい……」

    京太郎「おお、なんかそれっぽい……」

    小蒔「タキオン・トランスミグレイション!」カッ

    京太郎「うおお!か、身体が何かに吸い込まれて……」

    小蒔「それじゃあ、行ってらっしゃいませ」

    京太郎「うわあああぁぁぁ!!」

    173 = 1 :

    ……



    「ーーーさい!」

    京太郎「う、うーん……」

    「ーーなさい!起きなさい!」

    「起きなさい、京太郎!」

    京太郎「か、母さん!?」

    「やっと起きたのね。ご飯できてるから早く顔を洗って食べなさい。学校に遅刻するわよ?」

    京太郎「えっ……母さん、若!?」

    「あらやだ、当たり前じゃない。私は永遠の17歳よ」

    京太郎「」

    「馬鹿なこと言ってないで早くしなさい」

    京太郎「は、はーい……」

    京太郎「ここは、俺の部屋……?俺の体も小さくなってる!?」

    京太郎「あんまり信じてなかったけど、本当に時間を遡ったのか……」

    (姫様の力はホンモノだから、当たり前)

    京太郎「滝見さん!?」

    (春でいい……)

    京太郎「じ、じゃあ春さん。どうしてここにいるんですか?」

    (助言と説明と、あなたをこの世界から戻す時に、必要になる。ちなみに私の姿はあなた以外には見えない。スタンドのようなもの)

    京太郎「さ、さいで……。ていうことは時が戻るってのは本当だったんだ!今日一日、少年時代を過ごせるんですね!?」

    (……)コクン

    京太郎「ヒャッホォォォウ!!」

    「一人ではしゃいでないで早く来なさい!」

    京太郎「はーい!」

    174 = 1 :

    ……

    京太郎「ランドセルを背負って登校かぁ。三年ぶりかな」

    (ちなみにこの世界は七年前。あなたは小学三年生)

    京太郎「そうかー。みんな元気かなぁ」

    「うーっす京太郎!」

    京太郎「おお、久しぶり!この頃はお前もまだ可愛げがあったな」

    「は……?」

    京太郎「あっ」

    (……バカ)

    「夏休みが近いからってボケてんじゃねーのか?」

    京太郎「はは……すまんすまん」

    (別に未来に影響は無いからいいけど、あまり不用意な発言はしない方がいい)

    京太郎「はい……」


    学校

    先生「えーこの問題がわかる人ー」

    京太郎「はい!」

    先生「お、やってみるか京太郎。この問題は難しいぞ」

    京太郎(高校生なんだから小学校の授業くらいわけないさ!)

    京太郎「これは……あれ?」

    京太郎(わ、わからない……)

    (小学生の頃の気持ちをしっかり懐かしめるように、学力を当時まで落としてある。姫様の粋なはからい……)

    京太郎(そ、そんな……)

    京太郎「すいません、わかりません」

    クラス「HAHAHA!!」

    175 = 1 :

    ……

    「おい京太郎!家に帰ったら海鳴グラウンドに集合な!みんなでサッカーやろうぜ!」

    京太郎「おう、わかった!すぐ行く!」

    (楽しい?)

    京太郎「ほんと最高です!神代さんも春さんも、本当に感謝しています!」

    「……」テレッ


    ……

    京太郎「母さんただいまー」

    「お帰りなさい京太郎。手を洗ってきなさい」

    京太郎「はーい」


    ……

    京太郎「はー。食った食った。やっぱ母さんの作るご飯は美味しい」

    京太郎「お、今日の金曜ロードショーは天空の城ラピュタか」

    (楽しみ……)

    京太郎「春さんも見るんですか……」

    「……」コクン


    ……

    ムスカ『みろ、人がゴミのようだ!』


    京太郎「……」ウツラウツラ

    「京太郎、寝るんなら部屋で寝なさい」

    京太郎「はーい……」

    (私はこれを最後まで観る。そしてあなたが寝てる間に元の時間に戻る)

    京太郎「わかりました。父さん、母さん、おやすみなさい」

    「おやすみなさい」

    「ああ。おやすみ」

    京太郎(父さん、母さん。過去の世界だけど、また会えて嬉しかったよ)

    京太郎(楽しかった一日もこれで終わりか。本当に、楽しかった……)

    京太郎(ZZZ……)

    176 = 1 :

    ……



    京太郎「うーん……。ここは……公園?」

    京太郎「元の体に戻ってる……。帰ってきたのかな?」

    京太郎「でもここはどこだろう……あ、春さん!」

    「ZZZ……黒糖がいっぱい……幸せ……」

    京太郎「起きてください春さん……うわぁ、俺の指は黒糖じゃないですよ!口に咥えないで!早く起きてください!」

    「うーん……京太郎……?」

    京太郎「倒れてたんですけど、大丈夫そうですね……」

    「ここはどこ……?」

    京太郎「俺にもわかりません……。あそこの案内板を見ればわかるんじゃないですかね?ちょっと見てきます」


    子供「ガブ厨ポケすぎてつまんねー」

    子供「催眠厨[ピーーー]」


    京太郎「ガブが厨ポケとか催眠術が厨技とかいつの時代だよ……」

    「きょ、京太郎……」

    京太郎「どうしたんですか?選挙ポスターなんかみて……え?」

    177 = 1 :

    京太郎「2007年県知事……はぁぁ!?」

    京太郎「なんでこんな昔のポスターを……いや、真新しいぞ!?」

    「ここは本当に、七年前の世界……?」

    京太郎「でもさっきと違って俺たちの体は元の時代のまま……」

    「……多分、七年前の世界からタイムリープを解除する時に失敗して、七年前の世界にタイムスリップしてきた……」

    京太郎「そ、そんな……。じゃあ俺たちは過去の世界にさ迷い込んだんですか!?」

    「……ごめんなさい」

    京太郎「い、いえ!元はと言えば俺が過去に戻りたいなんて言い出したから……」

    京太郎「と、とにかくここはどこなんでしょう?」

    「選挙ポスターに書いてある……」

    京太郎「あ、ほんとだ。>>179県県知事か」

    178 :

    奈良

    179 :

    長野

    180 :

    のほほん姫様ルート改め時かけはるるーとかな?
    期待

    182 = 158 :

    ころたんの両親が事故死しなければ、元の時間で歳相応の外見に成長したころたんが見れるかも。

    183 :

    >>182
    その手のタイムパラドックスものも考えたんだよ
    けどなんだかんだころたんは両親を失った結果、龍門渕のみんなと出会えたわけだから、安易に変えない方がいいと思った

    184 = 180 :

    都合の悪いことを変えたからといって幸せになれるほど過去改変は簡単じゃないしな

    185 = 158 :

    ころたんの場合は両親がいる方が良いと思うけど、どうなんだろう。

    龍門渕メンバーは和に対抗する為か目立つ為にとーかが集めそう。

    186 :

    ???「なかったことにしてはいけない」
    ???「やりなおしなんか、できない。死者は蘇らない。起きた事は戻せない。そんなおかしな望みなんて、持てない 」

    187 :

    事故回避したけど別の要因で逝きましたとか色々歪んで代わりに衣が逝きましたとかあるのが過去改変だしなー

    188 :

    前回までのあらすじ

    京太郎「確かに過去のこの世界を変えれば、天江さんや部長、そして咲を助けれるかもしれません……
    でもアスト……春さん、それって本当に俺たちの未来なんですか?
    どんなに辛くても苦しくても、逃げ出さずに必死になって戦ってきた……
    その一瞬一瞬の積み重ねに、俺たちの未来があるんじゃないですか?」

    『そう……その通り。遊……京太郎。そんなものにはなんの価値もない』

    絹恵「こい、京太郎!私には姫松みんなの想いが懸かってる!

    189 = 1 :

    京太郎「ここは長野か……。タイムリープしてきたのが長野だし、当然か」

    京太郎「でもこの公園は見覚えがないな」

    「とりあえず夕方になったし、どこか寝れるところを探さないと……」

    京太郎「大丈夫ですよ。俺は一応ある程度お金が……」


    樋口「やっほー」


    京太郎「だめだ……旧札がない……」

    京太郎「俺はこのまま過去の世界でも野たれ死にするのか……」

    「……」

    190 = 1 :

    「大丈夫。神の力を使ってお客さんを困らせたなんて六女仙人の名折れ」

    「あなたは必ず、私がなんとかする」

    京太郎「春さん……」


    京太郎「黒糖の袋、逆さまですよ」


    「……!」

    京太郎(春さんも知らない時間軸に知らない場所で動揺している……)

    京太郎(なら、男の俺がなんとかしないと)

    京太郎「大丈夫です春さん。この場所は見当がつきます」

    「……?さっき知らない公園って……」

    京太郎「あそこの銭湯の煙突は俺の見知った風景なので、それを目印に俺の地元まで行けます」

    京太郎「ついてきてください」

    「……うん」ポリポリ

    191 = 1 :

    ……

    京太郎「だいぶ暗くなってきたけど、着きましたね」

    「ここは……京太郎の母校の小学校……」ポリポリ

    京太郎「はい。この柵を乗り越えて体育館にいけば、倉庫の上の窓は壊れてるハズなので入れます」

    京太郎「俺が先に入るので、春さんは後からついてきてください」

    「……」コクン

    192 = 1 :

    体育倉庫

    京太郎「ここなら汚ないですけどマットも毛布もストーブも扇風機もテレビも置いてあります」

    京太郎「さらに体育教師室にカップ麺と紅茶も置いてあるので、一晩でも二晩でも明かせますよ」

    「いたれりつくせり……」ポリポリ

    京太郎「とりあえず今晩はここで寝ましょう」

    「……」コクン

    京太郎「色々考えないといけない事はありますけど、俺も疲れてますから、まずは寝て鋭気を養いましょう」

    「……あの……京太郎……その」

    京太郎「?」

    「汗かいたから、お風呂に入りたいんだけど……」

    京太郎「」

    京太郎「その、シャワー室は無いですけど、外にドラム缶があるので五右衛門風呂なら……」

    「構わない……。鹿児島でよく入っていた」

    京太郎「いいんだ……。わかりました、用意しますね」

    193 = 1 :

    ……

    京太郎「うーん……」

    「どうしたの……?」ポリポリ

    京太郎「その、薪が足りなくて少ししか水を沸かせないんです」

    「……」シュン

    京太郎「なんかよくわからない魔法の力で火を起こせたりしないんですか?」

    「巫女さんをなんだと思ってるの……?」

    「でも、それならなんとかなりそう……」

    京太郎「えっ?」


    ……

    京太郎「そ、それじゃあお邪魔しまーす……」チャポン

    「……///」コクン

    京太郎(水かさを増やすために一緒に入るなんて……)

    京太郎(まあ、互いに背中合わせなんだけど)

    京太郎(でもさっちチラッと見えた春さんの背中、真っ白で綺麗だったなぁ)

    京太郎(いかん、このままじやのぼせてしまう。素数を数えないと……3.1415)

    194 = 1 :

    「綺麗な星空……」

    京太郎「はひ!?そ、そうですね。綺麗な背中でした!」

    「……?」

    京太郎「え、えーっと……なんだかこうしてると、自分達が大変な状況にいるって事を、忘れてしまいそうですね」

    「知らない世界で冒険してるみたいで、少しワクワクする……それに」


    ピト


    「あなたがいると、不安なんてどっかいっちゃう……」

    京太郎(……!春さんが背中にもたれかかってきた!女の子の肌って予想以上に柔らかい……)スバラッ

    京太郎「お、俺もです。一人でこんな所に迷い込んだらきっと不安で押しつぶされそうだったけど、春さんが一緒でよかったです」

    「私も……。京太郎がいてくれなかったから、きっと泣いてた」

    京太郎「春さんが泣くところって想像し難いですね……」

    「……私だって女の子。泣く時だってある」プンスコ

    京太郎「ははっ、すいません。でも、俺がいる限り、春さんが泣くような目には絶対に遭わせませんよ」

    「……」

    京太郎「春さん?」

    「……そろそろあがるから、後から来て」ザパァ

    京太郎「は、はい……(怒らせちゃったかな?)」






    (顔が真っ赤になってる……恥ずかしい///)

    195 = 1 :

    ……

    京太郎「風呂からでました……春さんテレビ見てるんですか?」

    「……」コクン


    良樹『篠崎ぃぃぃ!!』

    あゆみ『岸沼君サイテー!』


    京太郎「これは……コープスパーティですね……」

    「……」コクン

    京太郎「よくこんな状況でよく観れますね……」

    京太郎「高校生達が廃校になった小学校に迷い込んで幽霊に惨殺される話でしょう……」

    「私なら大丈夫……」


    グス……グス……


    京太郎「ひぃぃぃ!?女の子の泣き声が聞こえる!?」

    「テレビの音では、無さそう……」ポリポリ

    196 = 1 :

    うう……ヒック……


    京太郎「こ、こっちに近づいてきてる……春さん、俺の後ろに隠れてくださ……なんで前に出るんですか!?」

    「大丈夫。幽霊なら私が成仏させる」ポリポリ

    京太郎「メンタル凄いっすね……」


    そこにいるのは……

    「誰っすかー……」ユラ

    京太郎「ひぃぃぃ!!篠崎サチコだぁぁぁ!!」

    「違う……。この子は人間。生気を感じる」

    「失礼っすねー。私はれっきとした人間」

    モモ「東横桃子っすよー」

    197 = 1 :

    京太郎「東横さん……確か鶴賀の」

    「消えるとかいう副将……」ポリポリ

    京太郎「俺と同じ小学校だったんですね。影が薄くて気がつきませんでした」

    「どうしてここにいるの……?」ポリポリ

    モモ「うう……それが、友達と缶蹴りしていたらつい隠れたまま寝ちゃって……」

    モモ「そのまま存在を忘れられて友達は帰って、起きたらもう真っ暗で鍵も閉められて彷徨ってたんす……」

    モモ「いくら影が薄いからって酷いっすよ……」グスン

    京太郎「不憫ですね……」

    「……」スッ

    モモ「……?」

    「……食べる?」つ黒糖

    モモ「……いただくっす」

    モモ「……美味しいっすね。風味があって食べやすいっす」ポリポリ

    「それが自慢」ニコ

    京太郎「おお、泣き止んだ」

    198 = 1 :

    モモ「もうこの際、学校に泊まっていくっす。学校にお泊りなんてワクワクするっす」

    京太郎「でも親御さんに連絡を入れないと……駄目だ、俺の携帯はこの時代じゃ使えない」

    「私のなら使える……」スッ

    京太郎「ツーカーだと……」


    ……

    モモ「友達の家に泊まるって言ってきたっす」

    京太郎「それじゃあ、マットを敷いたし寝ますか」

    「修学旅行みたいでワクワクする……」ポリポリ

    京太郎「モモさんを挟んで川の字で寝ましょうか」

    モモ「夜の学校なのに二人に挟まれてると、凄く落ち着くっす」

    モモ「なんだか……お父さんとお母さんと一緒に寝てるみたいっす……ZZZ」

    京太郎「寝ちゃいましたね。よっぽど疲れていたんでしょうか……春さん?」

    (お父さんとお母さん……///)

    199 = 1 :

    京太郎「それにしても缶蹴りか……。むかしよく遊んだなぁ」

    「……私はやったことがない」

    京太郎「えっ?」

    「小さい頃から私達六女仙人は、姫様の守り手、そして友達として生きてきた……」

    「したことはお祓いと降霊。姫様と遊ぶときも姫様が怪我をしないよう外で遊ぶことはなかった……」

    「缶蹴りも鬼ごっこも……サッカーも虫取りも木登りも、なにもやったことがなかった……」

    「男の子らしい遊びをしたこともなかったし、男の子と遊んだこともなかった……」

    京太郎「春さん……」

    200 = 1 :

    「ごめん、京太郎……。この時間に迷い込んだのは、私のせい……」

    京太郎「えっ?」

    「あなたをサイコメトリーして、膝枕した時……あなたのとても暖かい気持ちが私に伝わってきた」

    「そして小学校で楽しそうに遊んでるあなたを見て……私も、あなたと一緒に遊びくなった」

    「サッカーでも、缶蹴りでも……。あなたと一緒にいたかった……。その気持ちのせいで、元の時代に帰ることを心の奥底で拒否してしまった」

    「あなたと、遊びたかったから……」

    京太郎「春さん……」

    「でも、今日……。知らない時間に一緒に迷い込んで……学校に忍び込んで、お風呂に入って、体育倉庫に泊まって……。とても楽しい、冒険だった」

    「私は……満足した。だからもう大丈夫。きっと元の世界に帰れる」


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