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元スレ祥鳳「ここは、はずれの鎮守府ですから・・・」
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>>1はRomaと高波は手に入れましたか
>>1はRomaと高波は手に入れましたか
どうも、ちょっと同人活動に手を出していました、>>1でございます。どこかの艦これオンリーに一筆書いたものが出るのでよかったら探してみて下さい。まぁ、祥鳳さんが題材なのでひょっとしたらすぐ見つかってしまうかもしれませんね?
詳細は明かしません、さすがにここでは……
さて、また大した量ではありませんが少し投下していきましょうか……
詳細は明かしません、さすがにここでは……
さて、また大した量ではありませんが少し投下していきましょうか……
一瞬の静寂。誰もが突然の事態に声も出せないでいた。水柱が消えたとき、そこには海面にうつ伏せになりぐったりと動かない子日の姿があった。
初霜「ね、のひ……ちゃん?」
よろよろと隣にいた初霜が彼女を抱き起こす。衝撃で紐がちぎれたのか、海面に広がった彼女の長い髪が痛々しい。
初霜「子日ちゃん…子日ちゃん子日ちゃん!」
初春「子日ィッ!!」
初霜の声に割れに帰った初春がつられて叫びだす。すると、恐怖に似たなにかが伝播していくのが提督には見えた気がした。
鬼怒「子日ちゃん!」
長良「い、いったいどこから!?」
提督「落ち着け! 狼狽えるんじゃあないっ!!」
加古「て、てーとく……」
提督「落ち着け、子日はまだ浮いてる、つまりまだ死んじゃいない……初霜、子日を浜まで連れて帰るんだ。君の得意分野だろう?」
初霜「っ…はい!」
提督「初春、主任妖精に言って対潜装備を用意させてくれ、潜水艦による攻撃の可能性もある」
初霜「ね、のひ……ちゃん?」
よろよろと隣にいた初霜が彼女を抱き起こす。衝撃で紐がちぎれたのか、海面に広がった彼女の長い髪が痛々しい。
初霜「子日ちゃん…子日ちゃん子日ちゃん!」
初春「子日ィッ!!」
初霜の声に割れに帰った初春がつられて叫びだす。すると、恐怖に似たなにかが伝播していくのが提督には見えた気がした。
鬼怒「子日ちゃん!」
長良「い、いったいどこから!?」
提督「落ち着け! 狼狽えるんじゃあないっ!!」
加古「て、てーとく……」
提督「落ち着け、子日はまだ浮いてる、つまりまだ死んじゃいない……初霜、子日を浜まで連れて帰るんだ。君の得意分野だろう?」
初霜「っ…はい!」
提督「初春、主任妖精に言って対潜装備を用意させてくれ、潜水艦による攻撃の可能性もある」
初春「りょ、了解なのじゃ!」
提督「祥鳳は艦戦を収容後速やかに艦攻を発艦、対潜警戒に当たれ」
祥鳳「はいっ」
提督「他のものは陣形を整えろ、輪形陣だ、やれるな?」
古鷹「は、はい!」
名取「はいぃっ!」
提督の声に艦隊の誰もがてきぱきと動き始める。動揺は消しきれていないがパニックは防げた形と言えるだろう。
が、提督の内心はパニック寸前であった。
――どこで判断を誤った!?
顔に動揺を出さぬようにするのが精一杯だった。思ったように頭が回らない。潜水艦という可能性に行き着いたことさえ偶然だった。
だが、ここで自分が取り乱しては艦隊の命に関わる。必死に自分を落ち着かせて状況を確認した。
―――――
―――
―
主任妖精「えぇい、どうなってんのさ!?」
初霜に運ばれてきた子日を船渠にいれては要求された装備を一式揃えて台車に載せて走る。ついでに多少の弾薬も一緒だ。
はっきり言って異常だった。
こんな辺境にこんな物量の艦隊が押し寄せる何て聞いたこともない。しかも沖合の警戒網を抜けてまでだ。
棲地を作るにしてもこんな本島に作ってはすぐに各鎮守府からの集中砲火を受けることになる、合理的ではないだろう。
そうなると、最初の攻撃だ。鎮守府を素通りして間宮に攻撃を入れていた。あまりにボロだから鎮守府を見逃したのかも知れないが、しかしだとすると、連中の目的は最初から……
主任妖精「どうせ気付いてるんだろうねぇあのお利口さんはさぁ!」
毒づくと振り返り叫んだ。
主任妖精「ほら行くよアンタたち! 遅れたらゆるさないさね!!」
彼女の後ろに続くのは主任妖精よりも一回り小さい妖精たちだ。意思をほとんど持たない使役される妖精、艦娘の装備妖精と同じ原理で存在しているとされるが真相は定かではない。とにかく、工厰に住まう整備に特化した妖精たちなのだ。
主任妖精「さんざん休んだんだ、ヘマしたら鱶の餌にするかんね!!」
前を向く、自分達の戦場はそこにあった。
―――――
―――
―
提督「祥鳳は艦戦を収容後速やかに艦攻を発艦、対潜警戒に当たれ」
祥鳳「はいっ」
提督「他のものは陣形を整えろ、輪形陣だ、やれるな?」
古鷹「は、はい!」
名取「はいぃっ!」
提督の声に艦隊の誰もがてきぱきと動き始める。動揺は消しきれていないがパニックは防げた形と言えるだろう。
が、提督の内心はパニック寸前であった。
――どこで判断を誤った!?
顔に動揺を出さぬようにするのが精一杯だった。思ったように頭が回らない。潜水艦という可能性に行き着いたことさえ偶然だった。
だが、ここで自分が取り乱しては艦隊の命に関わる。必死に自分を落ち着かせて状況を確認した。
―――――
―――
―
主任妖精「えぇい、どうなってんのさ!?」
初霜に運ばれてきた子日を船渠にいれては要求された装備を一式揃えて台車に載せて走る。ついでに多少の弾薬も一緒だ。
はっきり言って異常だった。
こんな辺境にこんな物量の艦隊が押し寄せる何て聞いたこともない。しかも沖合の警戒網を抜けてまでだ。
棲地を作るにしてもこんな本島に作ってはすぐに各鎮守府からの集中砲火を受けることになる、合理的ではないだろう。
そうなると、最初の攻撃だ。鎮守府を素通りして間宮に攻撃を入れていた。あまりにボロだから鎮守府を見逃したのかも知れないが、しかしだとすると、連中の目的は最初から……
主任妖精「どうせ気付いてるんだろうねぇあのお利口さんはさぁ!」
毒づくと振り返り叫んだ。
主任妖精「ほら行くよアンタたち! 遅れたらゆるさないさね!!」
彼女の後ろに続くのは主任妖精よりも一回り小さい妖精たちだ。意思をほとんど持たない使役される妖精、艦娘の装備妖精と同じ原理で存在しているとされるが真相は定かではない。とにかく、工厰に住まう整備に特化した妖精たちなのだ。
主任妖精「さんざん休んだんだ、ヘマしたら鱶の餌にするかんね!!」
前を向く、自分達の戦場はそこにあった。
―――――
―――
―
提督「由良、長良、若葉は主任妖精から対潜装備を受け取って換装、使用方法はその場でレクチャーしてもらえ」
若葉「よ、よし、ぶっつけ本番でも大丈夫だ」
由良「まかせて、使い方ならしっかり覚えてるからね!」
提督「祥鳳、敵潜水艦は?」
祥鳳「み、見当たりません!」
提督「引き続き頼む。加古、偵察機は使えそうか?」
加古「う、うん、なんか感覚はつかんだよ!」
提督「お前の場合はそれで良い。古鷹も頼んだ」
古鷹「了解!」
提督「よし。鬼怒、名取、初春、初霜で分隊を再編成だ。旗艦は鬼怒、任せたぞ」
鬼怒「がってん! 名取、頑張ろうね!」
名取「き、鬼怒ちゃんがいるなら……うんっ」
提督「ただ敵が見つかるまでは待機だ。すこし休むと良い。私は一度下がって主任妖精と話してくる」
ひとしきり指示を出すと提督は、浜でせわしなく動いている妖精を指揮する主任妖精に歩み寄った。
若葉「よ、よし、ぶっつけ本番でも大丈夫だ」
由良「まかせて、使い方ならしっかり覚えてるからね!」
提督「祥鳳、敵潜水艦は?」
祥鳳「み、見当たりません!」
提督「引き続き頼む。加古、偵察機は使えそうか?」
加古「う、うん、なんか感覚はつかんだよ!」
提督「お前の場合はそれで良い。古鷹も頼んだ」
古鷹「了解!」
提督「よし。鬼怒、名取、初春、初霜で分隊を再編成だ。旗艦は鬼怒、任せたぞ」
鬼怒「がってん! 名取、頑張ろうね!」
名取「き、鬼怒ちゃんがいるなら……うんっ」
提督「ただ敵が見つかるまでは待機だ。すこし休むと良い。私は一度下がって主任妖精と話してくる」
ひとしきり指示を出すと提督は、浜でせわしなく動いている妖精を指揮する主任妖精に歩み寄った。
提督「主任妖精、子日の様子は?」
主任妖精「あ? あぁ、完全に大破しとったさね……大破ならなんとかなる、安心すると良さね」
手を止めず提督の方も見ず、事もなげに言い放った。
主任妖精「そんなことより、どうするんだい? なかなか大変な状況じゃないか?」
提督「あぁ、そうだな……私も少し、覚悟を決めなくてはならないかもしれん」
主任妖精「……あんた、何する気だい?」
提督「出来る事をする、それだけだ」
言うと、提督は主任妖精が持ってきた装備の山から鞄状の物を取り出すと肩から提げた。
主任妖精「……本気なんだね? どうなっても知らないよ?」
提督「部下のために傷つくなら本望だよ」
いつの間にかこちらを見ていた主任妖精を見遣って、にっ、と笑って見せた。
主任妖精「……轟沈さえしなけりゃ治してやれるんだからな、帰ってきな、絶対な」
提督「あぁ、全員でな」
親指を立ててみせると提督は再び海へと足を向けた。
―――――
―――
―
主任妖精「あ? あぁ、完全に大破しとったさね……大破ならなんとかなる、安心すると良さね」
手を止めず提督の方も見ず、事もなげに言い放った。
主任妖精「そんなことより、どうするんだい? なかなか大変な状況じゃないか?」
提督「あぁ、そうだな……私も少し、覚悟を決めなくてはならないかもしれん」
主任妖精「……あんた、何する気だい?」
提督「出来る事をする、それだけだ」
言うと、提督は主任妖精が持ってきた装備の山から鞄状の物を取り出すと肩から提げた。
主任妖精「……本気なんだね? どうなっても知らないよ?」
提督「部下のために傷つくなら本望だよ」
いつの間にかこちらを見ていた主任妖精を見遣って、にっ、と笑って見せた。
主任妖精「……轟沈さえしなけりゃ治してやれるんだからな、帰ってきな、絶対な」
提督「あぁ、全員でな」
親指を立ててみせると提督は再び海へと足を向けた。
―――――
―――
―
本日は以上とさせていただきたく。待たせた割には短いですね、申し訳ない。
皆様イベントはいかがでしたでしょうか? >>804にお答えすると高波はポロっと落ちましたが、Romaは無理でした。いつかご縁がある事を期待しましょう……ちなみにクリア難易度は甲乙甲乙乙丙でした
そして梅雨ボイス、祥鳳さん来ましたね。あの強がってる感じがもう抱きしめて頭なでなでしてうわーってしたい可愛いボイスで>>1は悶えておりました……はぁ、祥鳳さんマジ愛してる
こほん、失礼。さて、次回は第二ラウンドです。果たして端野鎮守府の命運やいかに、そして提督の覚悟とは……!?
少し落ちついたので今回よりは早く続きをお送りできるかと思われます。そろそろ梅雨も近づいておりますが、皆さま体調など崩されませんよう……では今夜はこの辺で
皆様イベントはいかがでしたでしょうか? >>804にお答えすると高波はポロっと落ちましたが、Romaは無理でした。いつかご縁がある事を期待しましょう……ちなみにクリア難易度は甲乙甲乙乙丙でした
そして梅雨ボイス、祥鳳さん来ましたね。あの強がってる感じがもう抱きしめて頭なでなでしてうわーってしたい可愛いボイスで>>1は悶えておりました……はぁ、祥鳳さんマジ愛してる
こほん、失礼。さて、次回は第二ラウンドです。果たして端野鎮守府の命運やいかに、そして提督の覚悟とは……!?
少し落ちついたので今回よりは早く続きをお送りできるかと思われます。そろそろ梅雨も近づいておりますが、皆さま体調など崩されませんよう……では今夜はこの辺で
帰る途中グラ見て変な声出たwwww
図鑑拡張もあったし改二あるでぇ
図鑑拡張もあったし改二あるでぇ
Twitterみてグラフィック変更知って,帰宅後衣装をチェックして,そして次はこのスレッドのチェックですわ。
嫁艦にしてる俺もうれしいけど,主さんもきっと嬉しいだろうなあ。
嫁艦にしてる俺もうれしいけど,主さんもきっと嬉しいだろうなあ。
保守しておきますね。
加古も改二とこのすれに出てくる艦娘達に焦点が当たって嬉しい。
加古も改二とこのすれに出てくる艦娘達に焦点が当たって嬉しい。
>>1が「ここだ」と思った瞬間に改二改装しちゃってええんやで?
水面を滑るような低空を艦上攻撃機がゆく。対潜哨戒は本分ではないが、艦攻でもないとこの役目は負えない。軽巡・駆逐組が対潜装備を整えるまでは祥鳳の役目である。
祥鳳は提督を思う。
秘書艦として(着任してから大した時間こそたっていないものの)、それなりに近くで彼を見てきた。だからこそ、隠しきったつもりであろう彼の動揺は何となく感じとれた。これが歴戦の提督であるのなら気付くことは難しかったかもしれないが、あの提督は士官学校を出て間もない新人だ……ともすれば忘れてしまいそうになるが。
とはいえ、祥鳳とてベテランといいわけではない。実戦もほとんど経験したことがないし練度もそんなに自信がない。
祥鳳(でも、私は秘書艦だから……!)
きっ、と前を見据える。ここで自分が慌てては艦隊の皆に示しが付かないし、なにより提督が懸命に抑えたパニックをまた引き起こしかねない。
と、祥鳳が腹をくくったその時、
祥鳳「! 偵察隊より入電、敵潜水艦を発見しました!」
提督「追い込むことはできるか!?」
祥鳳「や、やってみます!」
言うと、集中するように目を閉じる。祥鳳の視界が閉じられるとすっと向こうから見えてくるのは空と海。偵察機として出した艦攻から見える景色だ。確かに海のなかに黒い影が見える。
近い。
魚雷を放つべく浮上してきたところだろう。こちらが気づいているということは向こうもこちらに気付いているはずだ。
祥鳳は提督を思う。
秘書艦として(着任してから大した時間こそたっていないものの)、それなりに近くで彼を見てきた。だからこそ、隠しきったつもりであろう彼の動揺は何となく感じとれた。これが歴戦の提督であるのなら気付くことは難しかったかもしれないが、あの提督は士官学校を出て間もない新人だ……ともすれば忘れてしまいそうになるが。
とはいえ、祥鳳とてベテランといいわけではない。実戦もほとんど経験したことがないし練度もそんなに自信がない。
祥鳳(でも、私は秘書艦だから……!)
きっ、と前を見据える。ここで自分が慌てては艦隊の皆に示しが付かないし、なにより提督が懸命に抑えたパニックをまた引き起こしかねない。
と、祥鳳が腹をくくったその時、
祥鳳「! 偵察隊より入電、敵潜水艦を発見しました!」
提督「追い込むことはできるか!?」
祥鳳「や、やってみます!」
言うと、集中するように目を閉じる。祥鳳の視界が閉じられるとすっと向こうから見えてくるのは空と海。偵察機として出した艦攻から見える景色だ。確かに海のなかに黒い影が見える。
近い。
魚雷を放つべく浮上してきたところだろう。こちらが気づいているということは向こうもこちらに気付いているはずだ。
祥鳳(逃しません)
艦攻が海面ギリギリを滑るように行く。黒い影は海にとけるように消えていく。潜航するつもりだろうか。
だが、遅い。
艦攻の腹から航空魚雷が落とされる。潜航状態の潜水艦は足が遅い。だが、魚雷は(一般的には遅いとはいえ)それよりも速い。
一拍間をおいて、艦攻が通りすぎた後からくぐもった爆音と共に水柱が立った。
爆発こそしたが恐らく直撃はしてない。だが、爆圧だけでも潜水艦には十分な驚異だ。
そして、祥鳳は追い討ちをかけるように連続で艦攻を差し向けた。
祥鳳「潜水艦、来ます!」
目を開く。艦攻たちに追いたてられてやって来るのは子日の仇だろうか。
提督「対潜戦闘用意!」
由良「了解!」
若葉「子日の分、しっかり返させてもらうぞ」
祥鳳の航空隊が離れて対潜攻撃隊が進む。聴音機を使うのに、航空魚雷の爆発はうるさすぎる。
由良を先頭にした単縦陣で背後をとると、そのまま単横陣で責め立てた。網に隙はない。
長良「……感あり、そこ!」
若葉「いっけ!」
長良の指差す先、若葉が突撃し爆雷をばら蒔いた。次々に上がる爆音と水柱のカーテンが収まって、
由良「浮遊物を確認、撃破成功!」
提督「よし、いいぞ」
初霜「やりました!」
初春「子日の仇はとれたのう」
提督「だが油断はできない、一隻だけという保証はない。祥鳳、引き続き警戒を……」
祥鳳「待ってください!」
艦攻が海面ギリギリを滑るように行く。黒い影は海にとけるように消えていく。潜航するつもりだろうか。
だが、遅い。
艦攻の腹から航空魚雷が落とされる。潜航状態の潜水艦は足が遅い。だが、魚雷は(一般的には遅いとはいえ)それよりも速い。
一拍間をおいて、艦攻が通りすぎた後からくぐもった爆音と共に水柱が立った。
爆発こそしたが恐らく直撃はしてない。だが、爆圧だけでも潜水艦には十分な驚異だ。
そして、祥鳳は追い討ちをかけるように連続で艦攻を差し向けた。
祥鳳「潜水艦、来ます!」
目を開く。艦攻たちに追いたてられてやって来るのは子日の仇だろうか。
提督「対潜戦闘用意!」
由良「了解!」
若葉「子日の分、しっかり返させてもらうぞ」
祥鳳の航空隊が離れて対潜攻撃隊が進む。聴音機を使うのに、航空魚雷の爆発はうるさすぎる。
由良を先頭にした単縦陣で背後をとると、そのまま単横陣で責め立てた。網に隙はない。
長良「……感あり、そこ!」
若葉「いっけ!」
長良の指差す先、若葉が突撃し爆雷をばら蒔いた。次々に上がる爆音と水柱のカーテンが収まって、
由良「浮遊物を確認、撃破成功!」
提督「よし、いいぞ」
初霜「やりました!」
初春「子日の仇はとれたのう」
提督「だが油断はできない、一隻だけという保証はない。祥鳳、引き続き警戒を……」
祥鳳「待ってください!」
安堵の空気が流れるなかに、緊迫した声が上がる。
祥鳳「偵察隊からの通信が途絶しました……」
潜水艦に対空攻撃を行うことはできない。つまりそれは、
提督「第二派が、来ているというのか……!?」
古鷹「じゃ、じゃあ……さっきの潜水艦は…」
提督「陽動、だったのかもしれない」
提督が歯軋りしている。彼のミスというわけではないのだが。祥鳳が言おうとしたその時、
加古「あ、あっ! 偵察機から入電したよ! 敵部隊を発見……敵は、正規空母二隻を含む、六隻の艦隊、だって……」
鬼怒「せ、正規空母が……」
名取「にせき……?」
一同の顔が青ざめるのが見えた。祥鳳自身も血の気が引いていくのがわかる。
さっきの攻撃は隙を突いて混乱させてから、それに乗じての攻撃だったからなんの苦もなく倒せた。が、今度はそうじゃない。
正面から。空母二隻を相手にしなくてはならない。空母が如何に驚異であるかは艦としての記憶にこれでもかというほど刻み込まれている。
提督「落ち着け。加古、他の艦の艦種はわかるか?」
加古「ちょ、ちょっと待って見つかった! えと、ええと、重巡と、駆逐とぉ……ああっ、やられた……」
提督「戦艦はいたか?」
加古「う、ううん! 戦艦はいなかった、うん、たぶん」
提督「それはならまだ救いがあるな」
いうと、提督は艦隊の皆を見回していった。
祥鳳「偵察隊からの通信が途絶しました……」
潜水艦に対空攻撃を行うことはできない。つまりそれは、
提督「第二派が、来ているというのか……!?」
古鷹「じゃ、じゃあ……さっきの潜水艦は…」
提督「陽動、だったのかもしれない」
提督が歯軋りしている。彼のミスというわけではないのだが。祥鳳が言おうとしたその時、
加古「あ、あっ! 偵察機から入電したよ! 敵部隊を発見……敵は、正規空母二隻を含む、六隻の艦隊、だって……」
鬼怒「せ、正規空母が……」
名取「にせき……?」
一同の顔が青ざめるのが見えた。祥鳳自身も血の気が引いていくのがわかる。
さっきの攻撃は隙を突いて混乱させてから、それに乗じての攻撃だったからなんの苦もなく倒せた。が、今度はそうじゃない。
正面から。空母二隻を相手にしなくてはならない。空母が如何に驚異であるかは艦としての記憶にこれでもかというほど刻み込まれている。
提督「落ち着け。加古、他の艦の艦種はわかるか?」
加古「ちょ、ちょっと待って見つかった! えと、ええと、重巡と、駆逐とぉ……ああっ、やられた……」
提督「戦艦はいたか?」
加古「う、ううん! 戦艦はいなかった、うん、たぶん」
提督「それはならまだ救いがあるな」
いうと、提督は艦隊の皆を見回していった。
提督「いいか、これはまさに背水の陣だ。ここを引いても行く場所はない。なにせ、私たちは戦力外通告を受けてここにいるからな、どこへ行こうと居場所はない」
肩をすくめて見せる。一同も何となくその仕草に苦笑してしまう。
提督「だがなにより、ここは私たちの家も同然だ、そうだろう?」
鬼怒「うん……お料理もいっぱいしたしね」
加古「前の提督はあんなだったけど、今は、さ?」
初霜「お風呂も作りましたもんね!」
由良「資料室の本も、いっぱいお手入れしたしね」
問えば、口々に聞こえてくるのは思い出。提督がここに来てまだ一月程度というのに。それまでのことまでが今は懐かしく、そして楽しいもののように思える。提督はその様子に大きくうなずく。
提督「我が家を不当に荒らす不届き者共は、許しておくわけにはいかないだろう?」
古鷹「うん、うん……そう、そうだね!」
名取「お、お家は守らないと!」
初春「古今東西、悪が栄えたためしはないのじゃ!」
由良「頑張って守らないとね、ね!」
なにか沸き上がってみなぎって来る。これは、闘志? 祥鳳は胸が暑くなるのを感じていた。
若葉「主任妖精もいる、子日も寝てるんだ……絶対、通すわけにはいかない」
強く拳を握る若葉の声に、引き締まる何かを感じて全員が静かになる。だが、満ちているのは悲壮感ではなかった。
提督「そうだ、私たちにはできる。私たちなら守り通せる。それに、まだ諸君に教えなければならない事がたくさんある……そのために、私たちは負けられないし、死ぬことなどもってのほかだ」
拳を握り、自分の言葉をかみしめるように目を閉じる提督。祥鳳には、それが何かの覚悟と決意をしているように見えて、しかし声がかけられないでいた。
提督「行こう。勝ってここに帰ってこよう……そして、子日に笑っておはようと言うんだ」
目を開ける。柔らかな笑みを浮かべる提督に、一同の肩から力が抜けた。誰もが落ちついた笑みで提督を見ている。提督は満足げにうなずき、
提督「それでは、作戦を伝える。皆、心してかかるように」
一同「「了解っ!」」
―――――
―――
―
肩をすくめて見せる。一同も何となくその仕草に苦笑してしまう。
提督「だがなにより、ここは私たちの家も同然だ、そうだろう?」
鬼怒「うん……お料理もいっぱいしたしね」
加古「前の提督はあんなだったけど、今は、さ?」
初霜「お風呂も作りましたもんね!」
由良「資料室の本も、いっぱいお手入れしたしね」
問えば、口々に聞こえてくるのは思い出。提督がここに来てまだ一月程度というのに。それまでのことまでが今は懐かしく、そして楽しいもののように思える。提督はその様子に大きくうなずく。
提督「我が家を不当に荒らす不届き者共は、許しておくわけにはいかないだろう?」
古鷹「うん、うん……そう、そうだね!」
名取「お、お家は守らないと!」
初春「古今東西、悪が栄えたためしはないのじゃ!」
由良「頑張って守らないとね、ね!」
なにか沸き上がってみなぎって来る。これは、闘志? 祥鳳は胸が暑くなるのを感じていた。
若葉「主任妖精もいる、子日も寝てるんだ……絶対、通すわけにはいかない」
強く拳を握る若葉の声に、引き締まる何かを感じて全員が静かになる。だが、満ちているのは悲壮感ではなかった。
提督「そうだ、私たちにはできる。私たちなら守り通せる。それに、まだ諸君に教えなければならない事がたくさんある……そのために、私たちは負けられないし、死ぬことなどもってのほかだ」
拳を握り、自分の言葉をかみしめるように目を閉じる提督。祥鳳には、それが何かの覚悟と決意をしているように見えて、しかし声がかけられないでいた。
提督「行こう。勝ってここに帰ってこよう……そして、子日に笑っておはようと言うんだ」
目を開ける。柔らかな笑みを浮かべる提督に、一同の肩から力が抜けた。誰もが落ちついた笑みで提督を見ている。提督は満足げにうなずき、
提督「それでは、作戦を伝える。皆、心してかかるように」
一同「「了解っ!」」
―――――
―――
―
祥鳳「あの、提督……」
提督「ん?」
作戦説明を終えて艦隊編成が行われる中、祥鳳がそっと近づいて来た。両眉を下げて、どうしたというのだろうか。
提督「どうした、祥鳳。作戦に不備でもあったか?」
祥鳳「いえ、そうではなくて、あの……」
言いにくそうに顔をそむけてはちらりちらりとこちらをうかがう様は、さしずめ想いを告白する少女のようだ。
………何か、へまをしただろうか。
提督「さぁ、時間はあまりない……大丈夫、君ならやれる」
祥鳳「あの、提督…!」
提督「俺が保証する、信じろ」
乱暴に頭を撫でると、提督は彼女を背後に進んだ。
そんなに長い時間ではないが、秘書艦として傍に置いていたせいで何かしら見透かされたのかもしれない。やはりまだまだ甘いということだろうか。
見えないように苦笑する。
提督たるもの、そこだけは悟られるわけにはいかないのだ。
密かな決意を胸に、提督は戦場となる海を見据えた。
―――――
―――
―
本日は以上とさせていただきたく。牛歩の歩みですね……いやはや始めたころの勢いがもう一度ほしいです
さて、改二の扱いについて少しお話ししましたが、迷っているのは基本設定の落ちこぼれ設定なんですよね、落ちこぼれが高練度になって改二になるまでこのペースだといつになるやら……という
どうにか変えてしまってもいいのですが、そこは少し考え中の>>1であります
さて、次回はついに戦闘開始です。鎮守府の存亡をかけた防衛戦を前に、提督は一体何を決意したのでしょうか? どうかお付き合いいただければ幸いです
では、本日はこの辺で……
さて、改二の扱いについて少しお話ししましたが、迷っているのは基本設定の落ちこぼれ設定なんですよね、落ちこぼれが高練度になって改二になるまでこのペースだといつになるやら……という
どうにか変えてしまってもいいのですが、そこは少し考え中の>>1であります
さて、次回はついに戦闘開始です。鎮守府の存亡をかけた防衛戦を前に、提督は一体何を決意したのでしょうか? どうかお付き合いいただければ幸いです
では、本日はこの辺で……
お疲れ様。まさかの祥鳳グラ変更で私も嬉しいです。
たまには羽を伸ばしてみたい。
たまには羽を伸ばしてみたい。
何かのきっかけ一つで急速に実力が伸びる子ってのも結構いるし、素質自体はあったってことでええんでね?
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