私的良スレ書庫
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元スレ祥鳳「ここは、はずれの鎮守府ですから・・・」
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埋まるの早すぎぃ!? 下げたのに!? とにかく皆さんありがとうございます。ちょいちょいはさんでいこうと思いますのでお待ちください。特に>>499とかだと、まだ次の休日が本編で来てないのでしばらく掛かりますね。
そして速報。瑞鶴きました→ 顔は見せてくれませんでした、結構な資材を投入したのですが……
そして速報。瑞鶴きました→ 顔は見せてくれませんでした、結構な資材を投入したのですが……
おいおいステルス機能付きかよこりゃ>>1は本物の豪運だぜ
この瑞鳳はガンダムSEEDのミラージュコロイド搭載しているのか!?
テステス、書きこめてますかね? ここ2日ほど接続できませんでしたからね。メモリの拡張とかでしたか、とにかく無事に再会できるようで安心です。
とはいえ、投下しに来たわけではないのであしからず……あくまで書き込みテストですので。投下は上記の通りです。
とはいえ、投下しに来たわけではないのであしからず……あくまで書き込みテストですので。投下は上記の通りです。
ここhtmlじゃないから名前欄に太字コマンド入れても意味ないぞ
荒巻がcgi更新した時にバグった奴だって言ってたな
安定するまで暫くは気にしない方向で
安定するまで暫くは気にしない方向で
その日一日は休日と言うことで、皆でまったり過ごした。朝の一件以来、初霜が腕をなかなか離してくれなかったことを除けば良い休日を過ごせたと言える。
そして相談の結果、週に1日はちゃんと休みを入れるという取り決めになった。士官学校にも自由行動日があったのだ、今の鎮守府にもそれくらいあってしかるべきだろうということだ。
ちなみに他の鎮守府はと言うと、複数の艦隊が所属しているのでローテーションを組んで休暇を取っているらしい。もっとも、そんなふうになったのは艦娘がその活躍をとどろかせた後なのでここ4~5年程度の事というのが学校で習った歴史だ。
とにもかくにも、そのあたりのスケジュールも上手く組み込んでいかなければならない。懸案事項が増えるばかりだが、取りあえず提督は電話を手に取った。
慣れた手つきでボタンを押し、しばらく待つと相手が出た。
??『もしもし? 提督かよ!?』
男の声だ。びっくりしたような口調に、提督は少しにやりとする。
提督「よう友提督、久しぶりだな」
士官学校時代の同期で、数少ない提督の友人だ。変わらない様子で提督も自然と気が抜けるのを感じる。感じて、いまだ完全にはここになじめていないのだと気付き、少し気落ちする。
友提督(以下、友督)『久しぶりだな、じゃねーよ。今どこにいるんだよ?』
提督「端野鎮守府っていう、艦隊が一つしかない僻地だよ。敵も来ない、気楽な場所さ」
友督『はぁー……卒業した後、配属先も教えずにいなくなったから皆心配してたってのによ?』
提督「そいつはすまなかったな、友督はどこだったっけか? 呉?」
友督『呉鎮守府第4艦隊司令だよ。他の奴と連絡は……取ってないわな』
そして相談の結果、週に1日はちゃんと休みを入れるという取り決めになった。士官学校にも自由行動日があったのだ、今の鎮守府にもそれくらいあってしかるべきだろうということだ。
ちなみに他の鎮守府はと言うと、複数の艦隊が所属しているのでローテーションを組んで休暇を取っているらしい。もっとも、そんなふうになったのは艦娘がその活躍をとどろかせた後なのでここ4~5年程度の事というのが学校で習った歴史だ。
とにもかくにも、そのあたりのスケジュールも上手く組み込んでいかなければならない。懸案事項が増えるばかりだが、取りあえず提督は電話を手に取った。
慣れた手つきでボタンを押し、しばらく待つと相手が出た。
??『もしもし? 提督かよ!?』
男の声だ。びっくりしたような口調に、提督は少しにやりとする。
提督「よう友提督、久しぶりだな」
士官学校時代の同期で、数少ない提督の友人だ。変わらない様子で提督も自然と気が抜けるのを感じる。感じて、いまだ完全にはここになじめていないのだと気付き、少し気落ちする。
友提督(以下、友督)『久しぶりだな、じゃねーよ。今どこにいるんだよ?』
提督「端野鎮守府っていう、艦隊が一つしかない僻地だよ。敵も来ない、気楽な場所さ」
友督『はぁー……卒業した後、配属先も教えずにいなくなったから皆心配してたってのによ?』
提督「そいつはすまなかったな、友督はどこだったっけか? 呉?」
友督『呉鎮守府第4艦隊司令だよ。他の奴と連絡は……取ってないわな』
提督「まぁな、そんな暇はなかった」
友督『僻地で何があったんだよ?』
提督「まぁ、それはそのうちな。それより頼みたいことがあるんだが」
友督「あんまり無理はできないからな? お前さん、たまに無茶ぶりするからよ」
提督「そうか? まぁ、今回は少しばかり無茶を言うかもしれん」
友督「ほれみろよ……んで、何頼むんだよ?」
提督「ああ、実はな……」
―――――
―――
―
提督「雨か……」
いつもの時間に起きると、雨が窓を叩いていた。今日はランニングをするのか長良に確認せねば。
あと、今日の午後の実習はどうしようか。雨天における航行訓練はいつかしなければいけないことではあるが、まだその段階に達しているかどうかは微妙だ。様子を見るという意味でも一度経験してもらうのもいいかもしれない。
など、予定を立てつつ頭を起こす。二日も休んだ上、朝からこの天気では気だるさが付きまとう、司令官としてしっかりせねば示しがつかない。特に教師も兼ねているため尚更だ。
提督「とは言え、テンションは下がるなぁ」
取り合えず鬼怒名取の朝食を気力のもととして部屋を出た。
じめっとした空気のお出迎えを受けつつ廊下を行く。朝から雨というのはこの鎮守府に来てからはじめてだと気づいて、改めて着任からまだまだ日が浅いと思い知らされる。
友督『僻地で何があったんだよ?』
提督「まぁ、それはそのうちな。それより頼みたいことがあるんだが」
友督「あんまり無理はできないからな? お前さん、たまに無茶ぶりするからよ」
提督「そうか? まぁ、今回は少しばかり無茶を言うかもしれん」
友督「ほれみろよ……んで、何頼むんだよ?」
提督「ああ、実はな……」
―――――
―――
―
提督「雨か……」
いつもの時間に起きると、雨が窓を叩いていた。今日はランニングをするのか長良に確認せねば。
あと、今日の午後の実習はどうしようか。雨天における航行訓練はいつかしなければいけないことではあるが、まだその段階に達しているかどうかは微妙だ。様子を見るという意味でも一度経験してもらうのもいいかもしれない。
など、予定を立てつつ頭を起こす。二日も休んだ上、朝からこの天気では気だるさが付きまとう、司令官としてしっかりせねば示しがつかない。特に教師も兼ねているため尚更だ。
提督「とは言え、テンションは下がるなぁ」
取り合えず鬼怒名取の朝食を気力のもととして部屋を出た。
じめっとした空気のお出迎えを受けつつ廊下を行く。朝から雨というのはこの鎮守府に来てからはじめてだと気づいて、改めて着任からまだまだ日が浅いと思い知らされる。
色々と偉そうな講釈を垂れていても、まだここの艦娘たちのことをほとんど知らないのだ。長良と祥鳳なんかはなぜここにいるのかすら知らない。
提督「これも今後の課題か……」
考えすぎるとまた倒れて迷惑をかけると思い直し気を楽にして玄関に行くと、すでに長良はそこにいた。レインコートを脇に置き、玄関先の狭いスペースで柔軟体操をしている。熱心なものだ。
提督「やはり走るのか」
長良「あ、司令官、おはようございます!」
提督「おはよう。雨の日もちゃんと走るんだな」
長良「ええ、毎日しないと気が入らないっていうか、なんかなまっちゃいますし」
提督「なるほどな、しかし・・・・・・」
うなずく提督だが、外を見、長良を見て言う。
提督「私の分が無いんだな」
長良「はい・・・」
長いこと着古しているらしく彼女のレインコートはだいぶぼろぼろになっている。加えて、レインコートなんて使う人間が長らくいなかったため劣化して着れるものがほとんど無く、補給もされぬまま今に至るらしい。艦娘たちもわざわざレインコートを着てまでする用事が無かったの上、着るのも長良だけだった故困らなかったのも当然ではあった。
提督「それなら仕方あるまい、今日は私は遠慮しておこう」
長良「そ、そんな! それじゃあ私がやめておきます!」
提督「これも今後の課題か……」
考えすぎるとまた倒れて迷惑をかけると思い直し気を楽にして玄関に行くと、すでに長良はそこにいた。レインコートを脇に置き、玄関先の狭いスペースで柔軟体操をしている。熱心なものだ。
提督「やはり走るのか」
長良「あ、司令官、おはようございます!」
提督「おはよう。雨の日もちゃんと走るんだな」
長良「ええ、毎日しないと気が入らないっていうか、なんかなまっちゃいますし」
提督「なるほどな、しかし・・・・・・」
うなずく提督だが、外を見、長良を見て言う。
提督「私の分が無いんだな」
長良「はい・・・」
長いこと着古しているらしく彼女のレインコートはだいぶぼろぼろになっている。加えて、レインコートなんて使う人間が長らくいなかったため劣化して着れるものがほとんど無く、補給もされぬまま今に至るらしい。艦娘たちもわざわざレインコートを着てまでする用事が無かったの上、着るのも長良だけだった故困らなかったのも当然ではあった。
提督「それなら仕方あるまい、今日は私は遠慮しておこう」
長良「そ、そんな! それじゃあ私がやめておきます!」
提督「いやいい、私のわがままで君の楽しみを奪うのは気が引けるというものだ」
加えて気力維持の一つになっているのだからなおさらである。
提督「私はここで見ているよ、だから行きなさい」
長良「でも・・・」
申し訳なさそうな長良。つくづくまじめな艦娘だ。
提督「私は長良が走っているのを見ているだけで十分楽しいぞ?」
長良「へ、変な事いわないでください!」
提督「はははっ、まぁ、半分くらい冗談だが、見ているだけでも勉強になるんだ、走ってくれるとこちらもありがたいんだ」
長良「半分は本気なんですね・・・それに、そんな言い方はずるいですよ、もう・・・」
ため息をつくと、あきらめたように長良はレインコートを身に着けた。
長良「じゃあ、司令官のために、仕方なく、し か た な く! 走っちゃいますよ」
提督「ああ、私の頼みだからな」
長良「まったく、さっき言ってたこととなんか食い違ってない気がするんですけど・・・調子良いんだから、もう・・・」
口を尖らせてぶつぶつ言いつつ、長良は雨に打たれながら日課のランニングを始めた。
―――
―
加えて気力維持の一つになっているのだからなおさらである。
提督「私はここで見ているよ、だから行きなさい」
長良「でも・・・」
申し訳なさそうな長良。つくづくまじめな艦娘だ。
提督「私は長良が走っているのを見ているだけで十分楽しいぞ?」
長良「へ、変な事いわないでください!」
提督「はははっ、まぁ、半分くらい冗談だが、見ているだけでも勉強になるんだ、走ってくれるとこちらもありがたいんだ」
長良「半分は本気なんですね・・・それに、そんな言い方はずるいですよ、もう・・・」
ため息をつくと、あきらめたように長良はレインコートを身に着けた。
長良「じゃあ、司令官のために、仕方なく、し か た な く! 走っちゃいますよ」
提督「ああ、私の頼みだからな」
長良「まったく、さっき言ってたこととなんか食い違ってない気がするんですけど・・・調子良いんだから、もう・・・」
口を尖らせてぶつぶつ言いつつ、長良は雨に打たれながら日課のランニングを始めた。
―――
―
さて、そんな走る長良を一人眺めている提督のその後ろ、壁からひょっこりと首だけ覗かせている人影が合った。
若葉「…………」
若葉である。じっと、どこか楽しげな雰囲気すらあるその背中から視線そうとしない。
若葉はずっと考えていた。たとえばそう、祥鳳。ある日を境に笑顔が増えた。提督の秘書官としての仕事も以前より意欲的に取り組むようにもなった。最新なら初霜だ。初霜が人や艦の怪我や損傷に敏感なのは前からだが、あそこまで過敏に反応し、取り乱したところは見たころがない。
すべてはあの提督がこの鎮守府にやってきたから変わった。つまり、これらの変化はみんな提督が何らかの原因になっているに違いない。
若葉「私が突き止めなければ……」
姉妹たちはもちろん、重巡・軽巡の艦娘たちはあてにならない。あの様子ならすでに陥落(?)しているはずだ。そして祥鳳も。
若葉「私がしっかりせねば……私が、ここのみなを守るのだ……!」
こうして若葉の、たった一人の戦いが始まるのであった。
―――――
―――
―
若葉「…………」
若葉である。じっと、どこか楽しげな雰囲気すらあるその背中から視線そうとしない。
若葉はずっと考えていた。たとえばそう、祥鳳。ある日を境に笑顔が増えた。提督の秘書官としての仕事も以前より意欲的に取り組むようにもなった。最新なら初霜だ。初霜が人や艦の怪我や損傷に敏感なのは前からだが、あそこまで過敏に反応し、取り乱したところは見たころがない。
すべてはあの提督がこの鎮守府にやってきたから変わった。つまり、これらの変化はみんな提督が何らかの原因になっているに違いない。
若葉「私が突き止めなければ……」
姉妹たちはもちろん、重巡・軽巡の艦娘たちはあてにならない。あの様子ならすでに陥落(?)しているはずだ。そして祥鳳も。
若葉「私がしっかりせねば……私が、ここのみなを守るのだ……!」
こうして若葉の、たった一人の戦いが始まるのであった。
―――――
―――
―
本日は以上とさせていただきたく。提督観察の日と内容がかぶりそうな感じですが、こちらは少々シリアスに行く予定です。……シリアルになっても怒らないでくださいね?
祥鳳さんがなかなか出せません。こう、出すとシナリオが進み過ぎそうと言うか、シナリオの都合上止むを得ないので、祥鳳好きの同志諸兄の方々におかれましては少々お待ちいただきたく存じます。ええ、タイトルに掲げているのですから。
次回はちょっとわかりませんが、おそらく来週でしょうか。遅くとも週一のペースを保ちたいと思います。では、今夜はこの辺で・・・
祥鳳さんがなかなか出せません。こう、出すとシナリオが進み過ぎそうと言うか、シナリオの都合上止むを得ないので、祥鳳好きの同志諸兄の方々におかれましては少々お待ちいただきたく存じます。ええ、タイトルに掲げているのですから。
次回はちょっとわかりませんが、おそらく来週でしょうか。遅くとも週一のペースを保ちたいと思います。では、今夜はこの辺で・・・
おっと、そう言えば若干とこぞの魔女入ってる口調の友督さんですが、もちろん艦隊を指揮しています。彼の艦隊を出すとしたらやはりマイナー艦娘がいいでしょうか? 少し意見聴かせてもらえるとありがたいです。
書きやすい子であるのが一番
それと、そんなつもりは無いと分かるけどマイナーという呼び方もくどいと良いように見えなくなってしまう
SSで見る機会が少なくてもその子を気に入ってる人ってのは居るだろうしね
それと、そんなつもりは無いと分かるけどマイナーという呼び方もくどいと良いように見えなくなってしまう
SSで見る機会が少なくてもその子を気に入ってる人ってのは居るだろうしね
どうも、出先で書いてyahooメールに送り、自宅PCで書き溜めに加えて調整するというスタイルでしたが、なんかyahooメール使えなくなってるやん……書き溜め滞ってる>>1です。わざわざスマホ用のキーボードも買ったし、今日も結構書いたんだけどなぁ……
自宅の書き溜め見たら一応投下するに足る量はあるっぽいので投下していきます
自宅の書き溜め見たら一応投下するに足る量はあるっぽいので投下していきます
結局、長良が帰ってきてから彼女のダウンと整理体操を手伝って提督は走らなかった。部活棟のシャワーで汗を流すという長良と別れて提督は今度は食堂へと向かう。そしてこっそりとその後を付ける若葉。
この時間だと、鬼怒や名取が朝食の準備を終えるか終えないかと言ったところだろう。食堂の前に差し掛かればいいにおいが漂ってくるが、気を抜いてはけない。
提督「やぁ、精が出るな」
名取「あ、提督さん!?」
鬼怒「お、来たねー、相変わらず早いなぁ」
ごく自然に食堂へと入る提督。鬼怒たちも普通に受け入れているあたり、いつもこの調子なのだろう(名取はともかく)。朝食の用意もほとんど済んでいるらしく、そのまま談笑を始めた。
鬼怒「あれ、そう言えば今日はいつもより早いね」
名取「あ、長良お姉ちゃんもいないですね」
提督「ああ、今日雨だろう? レインコートがさ――」
鬼怒「ああ、それは――」
名取「次の補給でですね――」
ごく自然だ。鬼怒も名取も提督を受け入れているように見える……甘いことだ。本当にいい提督なのかなど分からないのだから。
この時間だと、鬼怒や名取が朝食の準備を終えるか終えないかと言ったところだろう。食堂の前に差し掛かればいいにおいが漂ってくるが、気を抜いてはけない。
提督「やぁ、精が出るな」
名取「あ、提督さん!?」
鬼怒「お、来たねー、相変わらず早いなぁ」
ごく自然に食堂へと入る提督。鬼怒たちも普通に受け入れているあたり、いつもこの調子なのだろう(名取はともかく)。朝食の用意もほとんど済んでいるらしく、そのまま談笑を始めた。
鬼怒「あれ、そう言えば今日はいつもより早いね」
名取「あ、長良お姉ちゃんもいないですね」
提督「ああ、今日雨だろう? レインコートがさ――」
鬼怒「ああ、それは――」
名取「次の補給でですね――」
ごく自然だ。鬼怒も名取も提督を受け入れているように見える……甘いことだ。本当にいい提督なのかなど分からないのだから。
長良「あれ、若葉。何してるの?」
どうもシャワーを終えたらしい長良がやってきた。扉の前に立っているようにしか見えてないであろう、特に気にするようなことは無かったらしい。
若葉「いや、なんでもない。名取さんはもう食堂で待つのか?」
長良「うん、ゆっくりお茶でも飲んでおしゃべりするんだ」
若葉「そうか、私は姉妹たちを起こしてこようと思う」
長良「そっか、行ってらっしゃい」
そう言うと長良も食堂に入って行った。普通に楽しそうだ。
若葉「…………」
何をやっているんだろう、私は……
ふっと、胸中に寂しさが去来する。ガラスを隔てて自分は一人こんな所で何をしているのだろうか……
若葉「いやいや、しっかりしろ」
私がしっかりせねば、そう、私が皆を守るのだ……
ぐっと拳を握りしめて、若葉は姉妹たちの眠る自室へと向かった。
―――――
―――
―
どうもシャワーを終えたらしい長良がやってきた。扉の前に立っているようにしか見えてないであろう、特に気にするようなことは無かったらしい。
若葉「いや、なんでもない。名取さんはもう食堂で待つのか?」
長良「うん、ゆっくりお茶でも飲んでおしゃべりするんだ」
若葉「そうか、私は姉妹たちを起こしてこようと思う」
長良「そっか、行ってらっしゃい」
そう言うと長良も食堂に入って行った。普通に楽しそうだ。
若葉「…………」
何をやっているんだろう、私は……
ふっと、胸中に寂しさが去来する。ガラスを隔てて自分は一人こんな所で何をしているのだろうか……
若葉「いやいや、しっかりしろ」
私がしっかりせねば、そう、私が皆を守るのだ……
ぐっと拳を握りしめて、若葉は姉妹たちの眠る自室へと向かった。
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―
午前の授業はつつがなく終わった。若葉の目からはこれといって怪しげな挙動は見てとれない。
もちろん、何もないに越したことは無いのだが……
提督「由良、ちょっといいか」
由良「はい、なんですか?」
と、提督が由良と連れ立って教室を出て行った。授業後にはたまにある話だ。それが古鷹だったり祥鳳だったりすることもある。
いや、少し待て、
若葉「もし、提督が何か強要していたら……?」
そんなことは無いだろうが、今朝見た提督談笑している中に彼女らはいない。ひょっとしたら、もしかしたら……普通なら笑い飛ばすところではあるが、今は気を抜くわけにはいかない。
なにせ、みんなを守らなくてはいけない。
若葉「……よし」
楽しく談笑する姉妹艦たちを背に、若葉はこっそりその後を追って教室を出た。
祥鳳(あら……?)
―――――
―――
―
もちろん、何もないに越したことは無いのだが……
提督「由良、ちょっといいか」
由良「はい、なんですか?」
と、提督が由良と連れ立って教室を出て行った。授業後にはたまにある話だ。それが古鷹だったり祥鳳だったりすることもある。
いや、少し待て、
若葉「もし、提督が何か強要していたら……?」
そんなことは無いだろうが、今朝見た提督談笑している中に彼女らはいない。ひょっとしたら、もしかしたら……普通なら笑い飛ばすところではあるが、今は気を抜くわけにはいかない。
なにせ、みんなを守らなくてはいけない。
若葉「……よし」
楽しく談笑する姉妹艦たちを背に、若葉はこっそりその後を追って教室を出た。
祥鳳(あら……?)
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―――
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提督と由良は体育館――工廠へと入って行った。こんな所に何の用だろうか、そもそも工廠にはあの主任妖精だっている、やはり気にすることは無かったのだろうか……
さっそく揺らぎつつある心をなんとか立て直しつつ、若葉は工廠を覗き込んだ。
提督と由良は装備の整理棚の前に並んで立っている。こちらからは由良の背中と、それに向かいあう提督の正面が見えていた。
と、提督が何かをさし出すような行動をとる。何をかは由良の体で隠れて見えないが、由良が一歩引いてあわてたように首と手をしきりに振っているのは分かった。
若葉「くっ、見えないぞ……」
体を隠して覗き込む姿勢の若葉からではどう頑張っても見えないし、少し遠いので上手く声も聞きとれない。もどかしい。
もしその場にあった単装砲か何かを突き付けていたとしたら、何が目的化は知らないが由良が危険かもしれない。もっと、もっとよく見えないと……
と、身を乗り出していると、足元がおろそかになっていたのか足を扉にぶつけてしまった。無視できない大きな音が響く。
若葉(しまッ……!)
提督「誰かいるのか?」
慌てて身を隠すが当然気付かれている。誰かはまでは気付かれていないだろうが、もし懸念していたことが当たってるのなら自分一人ではどうしようもない。きっと目撃者がいることで提督は行動を控えるかもしれないからつまりここは一度撤退して……
完全に混乱して支離滅裂な思考になっている事には気付きもしないで、若葉はその場から走り去った。
―――
―
さっそく揺らぎつつある心をなんとか立て直しつつ、若葉は工廠を覗き込んだ。
提督と由良は装備の整理棚の前に並んで立っている。こちらからは由良の背中と、それに向かいあう提督の正面が見えていた。
と、提督が何かをさし出すような行動をとる。何をかは由良の体で隠れて見えないが、由良が一歩引いてあわてたように首と手をしきりに振っているのは分かった。
若葉「くっ、見えないぞ……」
体を隠して覗き込む姿勢の若葉からではどう頑張っても見えないし、少し遠いので上手く声も聞きとれない。もどかしい。
もしその場にあった単装砲か何かを突き付けていたとしたら、何が目的化は知らないが由良が危険かもしれない。もっと、もっとよく見えないと……
と、身を乗り出していると、足元がおろそかになっていたのか足を扉にぶつけてしまった。無視できない大きな音が響く。
若葉(しまッ……!)
提督「誰かいるのか?」
慌てて身を隠すが当然気付かれている。誰かはまでは気付かれていないだろうが、もし懸念していたことが当たってるのなら自分一人ではどうしようもない。きっと目撃者がいることで提督は行動を控えるかもしれないからつまりここは一度撤退して……
完全に混乱して支離滅裂な思考になっている事には気付きもしないで、若葉はその場から走り去った。
―――
―
提督「……なんだったんだ?」
由良「さぁ……? 誰かいたんでしょうけど」
二人して玄関の方を見つめて首をかしげていた。こっそり後をつけられるようなことをしただろうか。記憶を手繰ってもこれと言った心当たりはここ2.3日はちょっとない。初霜や加古、祥鳳達との一件は事故だったり今さらの感が否めない事件なので除外してもいいだろうし……
提督「……すこし考えてみるか。そんなことより由良、少し試してみればいいじゃないか」
由良「え、いや、でも……私に扱えるでしょうか……?」
提督「艦としての歴史では軽巡の中で君が初めて装備運用したんだぞ」
由良「それはそうですけど……使ったことないですよ?」
提督「私がちゃんと教えよう。古鷹も協力してくれるだろうと思う」
由良「そんなに言うなら、今度の訓練で試してみますね……零式水偵」
―――
―
由良「さぁ……? 誰かいたんでしょうけど」
二人して玄関の方を見つめて首をかしげていた。こっそり後をつけられるようなことをしただろうか。記憶を手繰ってもこれと言った心当たりはここ2.3日はちょっとない。初霜や加古、祥鳳達との一件は事故だったり今さらの感が否めない事件なので除外してもいいだろうし……
提督「……すこし考えてみるか。そんなことより由良、少し試してみればいいじゃないか」
由良「え、いや、でも……私に扱えるでしょうか……?」
提督「艦としての歴史では軽巡の中で君が初めて装備運用したんだぞ」
由良「それはそうですけど……使ったことないですよ?」
提督「私がちゃんと教えよう。古鷹も協力してくれるだろうと思う」
由良「そんなに言うなら、今度の訓練で試してみますね……零式水偵」
―――
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本日は以上とさせていただきたく。うーん、何とも支離滅裂だなぁ……>>1の技量不足が露呈してますね、反省……
ビス子改三に第6海域に401の建造落ち、伊良湖実装とまぁ盛り沢山のアプデでしたが皆様どうでしたか? こちら、さっそく伊401狙いで回して潜水艇ひきました、ちくせう。それに4-4越せてないので6なんか夢のまた夢です。道中大破率はイベント以上ですわ……そして伊良湖の使い方分からないマン
雲龍は一応出す予定があります。出しやすいですからね、あの感じは。いつになるかは未定ですが……
さて、次回はやはり来週になります。うーん、亀ですねぇ……それでも読んでいただけるなら嬉しい限りです。では今夜はこの辺で……
ビス子改三に第6海域に401の建造落ち、伊良湖実装とまぁ盛り沢山のアプデでしたが皆様どうでしたか? こちら、さっそく伊401狙いで回して潜水艇ひきました、ちくせう。それに4-4越せてないので6なんか夢のまた夢です。道中大破率はイベント以上ですわ……そして伊良湖の使い方分からないマン
雲龍は一応出す予定があります。出しやすいですからね、あの感じは。いつになるかは未定ですが……
さて、次回はやはり来週になります。うーん、亀ですねぇ……それでも読んでいただけるなら嬉しい限りです。では今夜はこの辺で……
資材でまるゆ乙
資材四桁提督には手がでない代物
ただし雲龍でるならやる
資材四桁提督には手がでない代物
ただし雲龍でるならやる
どうも、台風による警報は朝のうちに解除されました。失意にまみれる>>1は学生です……気象台ェ……
やはり時間はあまりないのです、週一回がやっとの亀更新で申し訳ない。頑張って書いてます。
とにかく、今夜も投下していきましょう……
やはり時間はあまりないのです、週一回がやっとの亀更新で申し訳ない。頑張って書いてます。
とにかく、今夜も投下していきましょう……
その後、何くわぬ顔(何もなかったのだから当然ではあるが)で戻ってきた提督と由良。提督は雨天のため訓練は無しと告げて再び教室を去った。これから昼の用意がある鬼怒と名取は食堂へ、由良と古鷹は資料室へ、その他長良や加古たちもどこかへ行った。祥鳳は提督のところだろうか、姉妹たちは部屋に帰って行った。
若葉は、どうすればいいのか分からずに教室で一人座っていた。
教室を出ていく由良はごく普通に古鷹と談笑していた。新装備がどうのと言っていたから、ひょっとしたらさっきはその話をしていたのかもしれない。
若葉「……何をしているんだろう、私は……」
虚しさでいっぱいだった。なんで自分一人でこんなことしているんだろう。談笑の輪にも入らず、疑心暗鬼にさいなまれている。
そう、疑心暗鬼だろうということは薄々わかってはいた。しかし、
若葉「もし本当だった時、私は……」
祥鳳「私は、どうしますか?」
はっと、後ろを振り向くと、
若葉「祥鳳さん……」
穏やかな笑みを浮かべた祥鳳が立っていた。以前のような愁いを帯びた淋しげな雰囲気はやはりどこにもなくて、それはきっとあの提督がもたらしたもので――
若葉「独り言だ、気にしないでほしい」
思わずとげのある声で言ってしまいすぐに後悔、しかし言ってしまった言葉はどうにもならないから、若葉は顔を伏せてその場を去ろうとした。
祥鳳「若葉さん、すこし付き合ってもらえますか?」
が、祥鳳は穏やかな笑みのまま、若葉に告げた。
―――――
―――
―
若葉は、どうすればいいのか分からずに教室で一人座っていた。
教室を出ていく由良はごく普通に古鷹と談笑していた。新装備がどうのと言っていたから、ひょっとしたらさっきはその話をしていたのかもしれない。
若葉「……何をしているんだろう、私は……」
虚しさでいっぱいだった。なんで自分一人でこんなことしているんだろう。談笑の輪にも入らず、疑心暗鬼にさいなまれている。
そう、疑心暗鬼だろうということは薄々わかってはいた。しかし、
若葉「もし本当だった時、私は……」
祥鳳「私は、どうしますか?」
はっと、後ろを振り向くと、
若葉「祥鳳さん……」
穏やかな笑みを浮かべた祥鳳が立っていた。以前のような愁いを帯びた淋しげな雰囲気はやはりどこにもなくて、それはきっとあの提督がもたらしたもので――
若葉「独り言だ、気にしないでほしい」
思わずとげのある声で言ってしまいすぐに後悔、しかし言ってしまった言葉はどうにもならないから、若葉は顔を伏せてその場を去ろうとした。
祥鳳「若葉さん、すこし付き合ってもらえますか?」
が、祥鳳は穏やかな笑みのまま、若葉に告げた。
―――――
―――
―
~弓道場~
若葉「…………」
祥鳳「………フッ!」
放たれた矢は雨の中でもまっすぐに的の中央を射止めた。
そしてそれを、若葉はなんとも居心地悪く眺めていた。正座している足がむずむずする。座布団を敷いてもらっているし正座は苦にならないが、そういう意味ではなく、むずむずする。
若葉「…………」
しかし、弓に集中している祥鳳には話しかけにくく、自分の下にある座布団がだんだん針の筵のように思えてきたころ。
祥鳳「……ふぅ」
ようやく祥鳳は弓を下ろして若葉の方を向き直った。肌脱ぎにしていた着物を戻して若葉の正面に向き合う形で腰を下ろす。
若葉「あの、祥鳳さん……」
祥鳳「若葉さんの目から見て、提督はどう見えますか?」
若葉「!」
いきなり核心を突いてきた。祥鳳にはすべてお見通しなのだろうか……? 不意打ちに言葉を詰まらせながら若葉は答える。
若葉「て、提督は、その…こんな鎮守府にいる艦娘のことも丁寧に、えっと、毎日授業もわかりやすく砲撃も優秀でそれでえっとその」
祥鳳「そうですね、そういう点に関しては士官学校出たてなのに優秀ですよね」
頷く祥鳳に、若葉もしきりに首を縦に振る。
若葉「…………」
祥鳳「………フッ!」
放たれた矢は雨の中でもまっすぐに的の中央を射止めた。
そしてそれを、若葉はなんとも居心地悪く眺めていた。正座している足がむずむずする。座布団を敷いてもらっているし正座は苦にならないが、そういう意味ではなく、むずむずする。
若葉「…………」
しかし、弓に集中している祥鳳には話しかけにくく、自分の下にある座布団がだんだん針の筵のように思えてきたころ。
祥鳳「……ふぅ」
ようやく祥鳳は弓を下ろして若葉の方を向き直った。肌脱ぎにしていた着物を戻して若葉の正面に向き合う形で腰を下ろす。
若葉「あの、祥鳳さん……」
祥鳳「若葉さんの目から見て、提督はどう見えますか?」
若葉「!」
いきなり核心を突いてきた。祥鳳にはすべてお見通しなのだろうか……? 不意打ちに言葉を詰まらせながら若葉は答える。
若葉「て、提督は、その…こんな鎮守府にいる艦娘のことも丁寧に、えっと、毎日授業もわかりやすく砲撃も優秀でそれでえっとその」
祥鳳「そうですね、そういう点に関しては士官学校出たてなのに優秀ですよね」
頷く祥鳳に、若葉もしきりに首を縦に振る。
若葉「そう、そうなんだ…提督というものに猜疑心をもっていた私たちとももう打ち解けている、きっといい人なんだろうと思う……」
しかし、
若葉「それでも、ふと思うんだ……もし、それがあの男の本性で無かったとしたら…私たちのことを裏切って、姉妹たちや、由良さん、それに祥鳳さんを傷つけるような人間だったとしたら……」
祥鳳「だから、監視していたんですね」
若葉「皆提督の事をもう信じ切ってて、だけどもしって思うと居てもたっても居られなかったんだ!」
膝の上で拳を握り、吐き出すように言葉を続けた。
若葉「だから、皆を守ろうって、思ったのに……」
一人の自分を淋しいと思ってしまった。
祥鳳「……そうですか」
若葉「分からない、分からないんだ……」
若葉「きっとあの提督は本当にいい人なんだろうが、疑い始めるともう、どうにも止まらないんだ……!」
膝の上で拳を握りしめて吐き出すように言葉が出た。
若葉「みんなもう信用しきっていて、だとしたら私がしっかりしてみんなを守らなければと思うのに、一人になって、空しくなって、でも!」
しかし、
若葉「それでも、ふと思うんだ……もし、それがあの男の本性で無かったとしたら…私たちのことを裏切って、姉妹たちや、由良さん、それに祥鳳さんを傷つけるような人間だったとしたら……」
祥鳳「だから、監視していたんですね」
若葉「皆提督の事をもう信じ切ってて、だけどもしって思うと居てもたっても居られなかったんだ!」
膝の上で拳を握り、吐き出すように言葉を続けた。
若葉「だから、皆を守ろうって、思ったのに……」
一人の自分を淋しいと思ってしまった。
祥鳳「……そうですか」
若葉「分からない、分からないんだ……」
若葉「きっとあの提督は本当にいい人なんだろうが、疑い始めるともう、どうにも止まらないんだ……!」
膝の上で拳を握りしめて吐き出すように言葉が出た。
若葉「みんなもう信用しきっていて、だとしたら私がしっかりしてみんなを守らなければと思うのに、一人になって、空しくなって、でも!」
若葉「だけど、私は弱かった……一人になって、食堂でガラス越しにみる談笑と自分を比べて、ひどくむなしくて惨めに思えてきて、それでもっ! もしかしたらって思うと……そんな堂々巡りで……もうわからないんだ……」
祥鳳「若葉さん」
拳に手を置いて、祥鳳は語りかけた。
祥鳳「私たちが不甲斐ないばっかりに、苦労を掛けてごめんなさいね」
若葉「子日も、初霜も、そそっかしいから……! 私がしっかりしなくてはって!」
祥鳳「そうですね、だからこそ私がもっとしっかりすべきでした」
拳を置いた手で優しく包み、もう片方で若葉の頭を撫でながら祥鳳は言う。
祥鳳「守ろうとしてくれて、そのためにつらい思いをさせてしまって、ごめんなさい、ありがとう……」
若葉「わ、私はッ…つ、強く…あれただろうか……ッ?」
声をつまらせる若葉に、祥鳳はうなずき答える。
祥鳳「とても立派で勇敢でしたよ、私なんかよりもずっと、です」
若葉「そう、か……ありがとう、祥鳳さん……!」
若葉はぎゅっと身をすくめて、そして力を抜き、祥鳳の手の感覚に身を委ねた。柔らかくて優しい感触が、自分の行動を許してくれているようで心地良い。自分が「間違っていなかった」のだと、あの空しさと寂しさは無駄ではなかったのだといってくれているように感じたのだった。
―――――
―――
―
祥鳳「若葉さん」
拳に手を置いて、祥鳳は語りかけた。
祥鳳「私たちが不甲斐ないばっかりに、苦労を掛けてごめんなさいね」
若葉「子日も、初霜も、そそっかしいから……! 私がしっかりしなくてはって!」
祥鳳「そうですね、だからこそ私がもっとしっかりすべきでした」
拳を置いた手で優しく包み、もう片方で若葉の頭を撫でながら祥鳳は言う。
祥鳳「守ろうとしてくれて、そのためにつらい思いをさせてしまって、ごめんなさい、ありがとう……」
若葉「わ、私はッ…つ、強く…あれただろうか……ッ?」
声をつまらせる若葉に、祥鳳はうなずき答える。
祥鳳「とても立派で勇敢でしたよ、私なんかよりもずっと、です」
若葉「そう、か……ありがとう、祥鳳さん……!」
若葉はぎゅっと身をすくめて、そして力を抜き、祥鳳の手の感覚に身を委ねた。柔らかくて優しい感触が、自分の行動を許してくれているようで心地良い。自分が「間違っていなかった」のだと、あの空しさと寂しさは無駄ではなかったのだといってくれているように感じたのだった。
―――――
―――
―
若葉「……ところで」
ひとしきり撫でてもらった後、若葉は祥鳳に問うた。
若葉「結局あの提督が本当に信頼するに足るのかまだ見極めがついていないんだが」
祥鳳「うーん、そうですねぇ」
祥鳳は少し考えて、
祥鳳「それじゃあ、彼を信じる私を信じてくれますか?」
若葉「へ……?」
祥鳳「提督のことが信じられなくても、私のことなら信じられますか?」
若葉「そ、それはもちろん、祥鳳さんのことは心から信頼しているが……」
祥鳳「ありがとうございます。じゃあ、私のことを信じてください、その私が提督を信じますから」
それは確かに間接的に提督を信じることになるが、
若葉「そ、それはちょっと、あまりにむちゃくちゃ過ぎるんじゃ……?」
難しい顔をする若葉に、祥鳳はいたずらっぽく笑うと、
祥鳳「ものは考え様、ってことですよっ♪」
若葉「……そうか」
そんな祥鳳を見て、苦笑してうなずいた。あの提督がどんな人間であれ、祥鳳をこんなに明るくしたのは他ならぬあの男なのだ。姉妹たちにも笑顔が増えた、それもたしかな事実なのだ。
若葉「それもそうかもしれないな」
そもそも、思い返せば信用に足るかもしれないといったのは自分ではないか、ひどい矛盾があったものだ。
若葉(信じよう……姉妹たちと祥鳳さんの笑顔にかけて)
―――――
―――
―
ひとしきり撫でてもらった後、若葉は祥鳳に問うた。
若葉「結局あの提督が本当に信頼するに足るのかまだ見極めがついていないんだが」
祥鳳「うーん、そうですねぇ」
祥鳳は少し考えて、
祥鳳「それじゃあ、彼を信じる私を信じてくれますか?」
若葉「へ……?」
祥鳳「提督のことが信じられなくても、私のことなら信じられますか?」
若葉「そ、それはもちろん、祥鳳さんのことは心から信頼しているが……」
祥鳳「ありがとうございます。じゃあ、私のことを信じてください、その私が提督を信じますから」
それは確かに間接的に提督を信じることになるが、
若葉「そ、それはちょっと、あまりにむちゃくちゃ過ぎるんじゃ……?」
難しい顔をする若葉に、祥鳳はいたずらっぽく笑うと、
祥鳳「ものは考え様、ってことですよっ♪」
若葉「……そうか」
そんな祥鳳を見て、苦笑してうなずいた。あの提督がどんな人間であれ、祥鳳をこんなに明るくしたのは他ならぬあの男なのだ。姉妹たちにも笑顔が増えた、それもたしかな事実なのだ。
若葉「それもそうかもしれないな」
そもそも、思い返せば信用に足るかもしれないといったのは自分ではないか、ひどい矛盾があったものだ。
若葉(信じよう……姉妹たちと祥鳳さんの笑顔にかけて)
―――――
―――
―
本日は以上とさせていただきたく。執筆も割と飛び飛びなので不自然な点があるかもしれませんがご容赦ください。
次なる改二は初春さんだそうですね。「駆逐艦初の魚雷再装填装置」と「ネームシップ」とくれば初春さん以外ないとか何とか。しかし、かなり予想外のところに来ましたね。これで少しでも初春型にスポットが向けば嬉しい限りです。
次回の投下も、おそらく来週中ですね。質も量も向上できるよう努力せねばということで本日はこの辺で……
次なる改二は初春さんだそうですね。「駆逐艦初の魚雷再装填装置」と「ネームシップ」とくれば初春さん以外ないとか何とか。しかし、かなり予想外のところに来ましたね。これで少しでも初春型にスポットが向けば嬉しい限りです。
次回の投下も、おそらく来週中ですね。質も量も向上できるよう努力せねばということで本日はこの辺で……
乙
初春改二めでたいのう
そしてこの祥鳳さんはドリル装備してそう
初春改二めでたいのう
そしてこの祥鳳さんはドリル装備してそう
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