元スレ兄「うちの妹がニオイフェチなわけがない」
SS+覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
51 = 38 :
兄「……」
兄「……」
兄(結論から言うと、なくなってた)
兄(冗談じゃなくて、本当になかった)
兄(さっきまで穿いてた、脱ぎたてのホカホカパンツ)
兄「…俺のだけどね」ボソッ
兄「……」
兄「……」
兄(うちの妹は既に手遅れでした)
52 :
実は俺、シスコンなんだ
って言えよ!全て解決だ!
53 :
実は俺、シスコンなんだ
54 :
>>53
お前もか…
55 :
こうして徐々にシスコンになるのが良いんじゃないか
57 :
~翌朝~
妹「……」
兄「……」
兄(起きてリビングまでくると)
兄(妹はソファに座りながら、優雅に紅茶を飲んでいた)
妹「おはようございます、兄さん」
兄「…おはよう」
兄(昨日の動揺っぷりが嘘のようだ)
58 :
しえん
59 = 57 :
兄(夜中に隣でドタバタと物音がしていたけど…)
妹「……」
兄(紅茶をすする口で、俺のパンツもすすったのだろうか)
兄(俺のパンツは妹にとって精神安定剤なのか)
妹「……」
兄(怖い、妹怖い)
妹「ボーっ突っ立ってないで、顔でも洗ってきたらどうですか」
妹「しまりのない顔が、もっと酷いことになってますよ」
兄(なんて妹が言うもんだから)
兄(寝起きとか昨日のアレで、頭の中がごちゃごちゃしていた俺は)
兄(つい言ってしまった)
60 = 57 :
兄「パンツ返せよ」
61 = 57 :
妹「!!」
兄(ボン、という効果音が似合うくらい妹の顔は一瞬で赤くなり)
兄(その手からするりとカップが滑り落ちた)
妹「あつっ!」
兄(ここで我に帰る)
兄(考えがあれこれと頭の中をかけめぐったけど)
兄(ヤケドした妹の手当が先だ)
兄「ちょっと待ってろ」
妹「は、はい…」
兄(とりあえずタオルだな。冷水でよく冷やしてそれから…)
62 :
パンツ返さなくてもいいからさ
代わりにパンツくれよ
63 = 57 :
兄(患部を冷やすこと数分)
兄「もう大丈夫かな。痛くない?」
妹「あ、はい、平気です」
兄(足にかかった紅茶は、元々大して熱くなかったんだろう)
兄(これなら数日で治りそうだ)
兄「……」
兄(にしても妹の足は白くて、スベスベで)
妹「……あの」
兄(よこしまなことを考えていると、妹が口を開いた)
64 :
>>62ほらよ!脱ぎたてホカホカだぞ
65 = 57 :
妹「いつから……ですか……」
兄(俯きながら妹が言う)
兄(いつから、というのは当然パンツのことだろう)
兄「一週間ぐらい前からかな」
妹「……」
兄(妹はなおも顔をあげようとしない)
66 = 57 :
兄(俺が何か言わないと)
兄(が、思いに反して何も言葉が浮かんでこない)
兄(これじゃ本当にダメダメダメ兄さんだ)
妹「兄さん」
兄(先に口を開いたのは妹だった)
妹「ヤケドの手当て……ありがとうございました……」
兄「いいよ、別に」
妹「それから……」
兄「……」
妹「ごめんなさい」
兄(そう言って、妹はリビングから出ていった)
67 = 57 :
~その夜~
兄(あれから妹とは顔を合わせていない)
兄(家にいづらかった俺は友達を誘い、外へ遊びに出たからだ)
兄(カラオケ、ゲーセン、ファミレス、友達の家と)
兄(いつものコースをまわりにまわって)
兄(家に帰る頃には夜の11時になっていた)
68 = 57 :
兄(シャワーで適当に体を洗って、ササッと風呂を出る)
兄「……」
兄(帰ってきたときから、家の中はとても静かだ)
兄(まるで家に俺しかいないみたい)
兄「……」
兄(今日は早いとこ寝てしまおう)
69 = 57 :
兄(いつもより早めにベッドに入ったせいか、中々寝付けない)
兄(寝付けないと、ついあれこれと考えてしまう)
兄(で、余計眠れなくなる)
兄(ちなみに今考えてるのは今朝のこと)
兄「……」
兄(寝ぼけてたとはいえ、いきなりパンツ返せはないよ)
兄(もっと段階を踏んで…)
兄(ゆっくりと話せばよかった)
70 :
パンツ脱いだ
71 = 57 :
兄(なんて考えていると、ドアがゆっくりと開く音)
兄(両親は海外でいない)
兄(今家にいるのは俺と妹の二人だけだ)
兄(となると、ドアを開けたのは……)
妹「失礼します」
72 = 57 :
兄(寝たフリをしていると、妹はゆっくりと話し始めた)
妹「今朝はありがとうございました」
妹「私はとても嫌な思いをさせたのに…」
妹「気にせず手当してくれて嬉しかったです」
兄「……」
妹「それからごめんなさい」
妹「もうあんなことはしません」
妹「絶対に」
妹「だから……兄さんさえよければ……」
73 = 57 :
妹「……っ」
兄(妹が何を言おうとしているのか)
兄(なんとなく分かっていた)
妹「いえ、なんでもありません」
兄(でも妹は言葉を飲み込み…)
妹「本当にごめんなさい、兄さん」
兄(俺に謝って…)
妹「お休み中失礼しました」
兄(なんて言って出ていこうとするもんだから)
兄「妹!!」
兄(勢いで呼びとめてしまった)
74 = 57 :
兄「妹のことを嫌いになるわけがない」
兄「たとえニオイフェチでも、俺はお前のことが好きだ」
兄(なんてことを俺の少ないボキャブラリーで伝えた)
兄(パンツは貸せないが、昔のように一緒に寝るぐらいならしてやれる)
兄(なんなら今からでも!と言うと…)
兄(妹の小さな笑い声が聞こえたような気がして)
兄(それからすぐにドアの閉まる音がした)
75 = 57 :
兄「……」
兄「……」
兄(妹は出ていったようだ)
兄(自分なりに気持ちを言葉にしてみたが)
兄(伝わらなかった)
兄「……」
兄(妹とは前のように話せない気がした)
76 = 62 :
なんだろう…
このギャルゲで選択肢をミスったような気分
78 = 77 :
あげちまった
悪い
79 = 57 :
兄(夢を見た)
兄(小さい頃の夢だ)
兄「ただいまー」
妹「おかえりなさい、あなた」
兄(二人仲良くおままごとをしている)
兄(こんな頃もあったっけ)
80 = 57 :
兄(妹はお兄ちゃん子で、よく俺の後をくっついてきた)
兄(そのたびに転んで泣いたり)
兄(犬に吠えられては泣いたり)
兄(面倒ではあったけど、こうして振り返ってみれば可愛い妹だった)
兄(……今も可愛いけどさ)
妹「……」
兄(気付くとあたりは暗闇に覆われ)
兄(成長した妹が一人、佇んでいる)
81 = 57 :
妹「さよなら……兄さん……」
兄(そう言って妹は遠くへ行ってしまう)
兄(遠くへ……遠くへ……)
兄(俺は声をあげることも)
兄(体を動かすことも出来ない)
兄(そして妹の姿は見えなくなる)
兄(そんな酷い夢を見た)
82 = 57 :
~翌朝~
妹「///」
兄「……」
兄(目が覚めると妹が部屋にいた)
妹「お、おはよう…ございます…///」
兄「……」
兄(いたというか目の前に妹の顔が…)
兄(あ、これ隣に妹が寝てるんだ)
83 = 57 :
妹「考えたのですが、やっぱり兄さんがいないとダメみたいです」
妹「ですから、早速お言葉に甘えさせていただきました」
兄(そう言って妹は俺の胸に顔を埋めた)
兄(昨夜の思わせぶりなセリフとあの夢はなんだったのか)
兄(色んなものが頭の中をかけめぐったが…)
妹「…兄さん…兄さん…!」
兄(妹がハァハァ言い始めたので、無理矢理ひきはがした)
84 = 57 :
妹「あっ……」
兄(と、残念そうな声をあげる妹)
兄(その声にドキッとしてしまったのはなんでだろ)
妹「……兄さん?」
兄(不安げにこちらを見つめる)
兄「……」
妹「?」
兄(やっぱりうちの妹は可愛い)
兄(言いたいことは色々あったけど)
兄(とりあえず俺は――)
85 = 57 :
兄「おはよう」
妹「おはようございます、兄さん」ニコッ
兄(朝の挨拶を済ませた)
87 = 57 :
以降妹ちゃんとのもにゅもにゅな後日譚がもにゅもにゅあります
それはまた次回~
88 :
お浮かれさん
後日談も期待しとく
89 = 58 :
期待
とりあえず乙
90 = 88 :
おつ
後日談も期待しとく
91 :
おつ
すぐやれ今やれ
92 :
おつ!
後日談期待してる
93 :
おい
ええやん
94 :
乙
かわいいな
95 :
乙
もにゅもにゅ期待している
96 :
兄(朝起きて部屋から出ると)
兄(廊下にパンツが落ちていた)
兄(ピンクの可愛いやつだ。いかにも妹が好きそうなやつ)
兄「……」
兄「顔洗お…」
97 = 96 :
妹「おはようございます、兄さん」
兄(顔を洗ってリビングまでくると)
兄(いつかのように、妹が優雅に紅茶を飲んでいた)
妹「もう10時です。以前8時には起きてくださるようお願いしたこと、覚えてますよね」
兄(妹はこちらを見ようともせず、冷たい声でそう言った)
兄(それから俺に対する愚痴があれこれ)
兄(夏に入ってからだらけきってるだのなんだの)
98 = 96 :
兄(廊下に落ちてたパンツは寝ぼけて見間違えたんだろうな)
兄(と思い始めた頃)
妹「ハァ……朝食、作ってありますからどうぞ……」
兄(ようやくお説教が終わったらしい)
妹「今度こそ一緒に食べられると思ったのに……」
兄(ブツブツとまだ文句を言っている)
兄(いつもなら聞こえないフリをして朝食を済ませるんだけど)
兄「だったら妹が起こしてよ」
兄(とお願いしてみた)
99 = 96 :
妹「何度も起こしにいきました」
兄(あきれ顔でそう返された)
兄「マジで?」
妹「マジです」
兄(全く記憶にないな)
妹「今度は耳元でお鍋をガンガン鳴らせてみましょうか」
兄「それはちょっと…」
妹「でしたらちゃんと起きてください」
兄(結局怒られてしまった)
100 = 96 :
兄(このまますごすごと台所に逃げて)
兄(モソモソと朝食を食べるのもあれだったので)
兄(廊下にパンツがあったことを思い出し)
兄「起こしにきたときになんかした?」
兄(気になっていた質問をぶつけた)
妹「……っ」
兄(妹は一瞬ピクリと震えたが、すぐに冷静さを取り戻し)
妹「……な、何のことです?」
兄(逆に聞き返された)
兄(その間はなんだよ顔赤くすんな)
みんなの評価 : ☆
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