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    元スレ提督「鎮守府に妹がやってきた」

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    651 = 1 :


    提督「磯波には……あー、うん」

    青葉「急に元気がなくなりましたね……。どうかしたんです?」

    提督「聞いてくれるか……?」

    青葉「何で泣きそうになってるんですか」

    提督「磯波にな――」

    磯波『あの、……提督って、彼女いますか?』

    提督「――って、聞かれたんだ」ズーン

    青葉「そういえば司令官って……」

    提督「――ないよ」

    青葉「司令官?」

    提督「いないよ! 彼女なんかいないよチクショー!!」

    青葉「」

    652 = 1 :


    提督「同期の連中とか後輩だって何か『ケッコンしたぜー!』とか連絡してきやがって!」

    提督「結婚の前に彼女すらいない奴の事も考えろよクソォー!!」

    提督「手紙送ってきても最初で読む気失せるしうぁあああ!!」

    青葉「あの、司令官」

    提督「はぁはぁ……何だよ」

    青葉「その手紙はどちらに……」

    提督「そこの机の二段目の引き出しの中だよ」

    青葉「……これですか。ふむふむ――」

    青葉「(やっぱり……。艦娘とケッコンカッコカリしたって報告ですね。まさか気付かないなんて……)」

    提督「あー、もう次行く! 次行くぞ!」

    青葉「え、あの磯波ちゃんについては――司令官? 司令官ー!!」

    ――――

    653 = 1 :


    ピッ

    青葉「はい、磯波ちゃんでした」

    磯波「あ、あう! やっぱり提督の事、怒らせちゃいましたか!?」

    磯波「しょぼん……」

    深雪「あれは怒らせたというかは傷を抉った感じじゃ……」

    磯波「う、うぅ……えと、じゃあ……じゃあ――」

    磯波「わ、私が提督の彼女になれば!!」

    叢雲「落ち着きなさい磯波」ペチッ

    磯波「はうっ……!」

    654 = 1 :


    深雪「というよりなんで提督に彼女いるか聞いたのさ」

    磯波「だ、だって……彼女さんがいるか……気になったんだもん……」

    初雪「そもそも軍人……。出会い少ない」

    青葉「それに加えてかなり鈍感ですしねー。司令官には失礼ですけど絶対に彼女なんか出来ませんよね」

    白雪「あのー、ところで吹雪知りませんか……?」

    青葉「えーと、あー……。あそこで落ち込んでますねー」

    吹雪「うぅ、磯波まで行動に移してる……」ドヨーン

    初雪「場所、取られた」

    叢雲「そういう問題なのかしら……」

    青葉「……続きいきましょうか」

    655 = 1 :

    今回はここまでです
    やっと全体の約3分の1…いつ全員終わるやら

    この話終わらせないと投下できないのにどんどん地の文エロとネタが膨らんで書き溜めてる場合じゃない…



    それではまた

    657 :

    乙です
    個人的には摩耶に「お兄ちゃん」と言わせたい

    658 :


    青葉「さて、お次は綾波型!」

    青葉「という訳で綾波ちゃんです!」

    綾波「やっと来ました~!」

    「凄い元気だね……」

    「それだけ楽しみだったんでしょ」

    青葉「それではいきますよー!」

    綾波「は~い!」

    ピッ

    659 = 1 :


    ――――

    提督「はい次、綾波!」

    青葉「そんなに彼女居ないのかって聞かれてダメージ受けますか」

    提督「いくら職業上出逢いが少ないとはいえやっぱり欲しいものなんだよ……」ガクッ

    提督「はぁ……見合いとかしてみようかなぁ」

    青葉「それはダメです!!」

    提督「何故だ」

    青葉「え、あ、えと……とにかくダメです! それと磯波ちゃんへの印象も話してください!」

    660 = 1 :


    提督「あー……そういえば磯波については話してなかったな」

    提督「磯波は……大人しい子だよな」

    提督「たまに暴走、というかパニックになったりしてるけれども」

    青葉「吹雪ちゃんみたいに慌てさせたい感じです?」

    提督「いや、逆にこっちが慌てる事になりそうな気がするから慌てさせたりはしたくないな」

    青葉「返り討ちに遭う。そんな感じですかね?」

    提督「そうだな……。うん、あれは──まぁ、いい。綾波をやるか」

    青葉「はーい!」

    661 = 1 :


    ――――

    「――ゃ――ん。――すか――!」

    提督「ん、むにゃ……すぅ……」

    「困り――た。でも起こさ――」

    「あ、そう――耳元――近づ――囁けば――」

    提督「んぁ……すぅ……」

    「ふふ、気持ち――に寝て――ね」

    662 = 1 :


    綾波「ふふ、気持ち良さそうに寝てますね」

    提督「う、うぅ……ん……」

    綾波「そーっと、そーっと~」

    提督「(何だ……? 綾波の声が……)」

    綾波「せーのっ!」

    綾波「お兄ちゃーん、起きてくださ~い」ボソッ

    提督「っ……!」ガバッ

    綾波「あ、起きました~!」

    提督「はぁ……はぁ……。お、おはよう綾波」

    提督「(何だ今の感覚は……)」

    提督「(ま、まるで電流が流れたような……)」

    綾波「お兄ちゃん?」

    提督「あ、あぁ! えと、朝ご飯にしようか!」

    綾波「はーい!」

    663 = 1 :


    綾波「いっただっきまーす!」

    提督「いただきます」

    提督「あー、やっぱり綾波の料理はうまいな~」

    綾波「えへへ、ありがとうございまーす♪」

    提督「もうお嫁さんに欲しいくらいだよ」

    綾波「じゃあ私がお兄ちゃんのお嫁さんになります~!」

    提督「なら、綾波が大きくなった時が楽し――」

    ――――

    664 = 1 :


    青葉「ストップ!!」

    提督「――っと、どうした青葉」

    青葉「綾波ちゃんをお嫁さんにしたいって所が気になったので」ニコニコ

    提督「待て、落ち着け。落ち着いてくれ」

    提督「綾波は料理上手な良いお嫁さんになるだろうと思ったんだよ」

    提督「まぁ、綾波みたいなお嫁さんも楽しいだろうな……」

    提督「嫁、彼女……はぁ、周りが羨ましい。くそぅ……」

    青葉「急に落ち込まないでくださいよ」

    665 = 1 :


    青葉「じゃあ次は普通の質問でー……綾波ちゃんで何かありますか?」

    提督「綾波が秘書艦だった時に耳元で囁かれたんだがアレはヤバいな」

    青葉「ヤバい、ですか」

    提督「こう、背筋がゾクゾクっとしてな」

    青葉「なるほどなるほど~……」

    青葉「(……もしかして――)」

    青葉「司令官、ちょっとそのままでお願いします」

    提督「ん? 何するんだ?」

    青葉「大丈夫です。すぐ終わりますから前を向いててください」

    提督「わかった」

    青葉「それじゃあいきますね!」

    提督「あ、あぁ」



    青葉「しれいか~ん♪ふーっ」

    666 = 1 :


    提督「っ……!」ビクビクッ

    青葉「あ、やっぱり」

    提督「い、いきなり何をするんだ!?」

    青葉「司令官って耳が弱いんですね♪」

    提督「誰だって耳元で囁かれたら驚くだろ!」

    青葉「まぁまぁ、いいじゃないですか♪続きを行きましょー!」

    提督「こら待て青――」

    ――――

    667 = 1 :


    ピッ

    綾波「あ~! 提督は耳が弱いんですね!」

    青葉「そうみたいです! 綾波ちゃんナイスです!」

    綾波「えへへ、やりました~!」

    千歳「(耳ですか。なるほど……)」

    愛宕「(これからは耳を狙えばいいのね~♪)」

    陸奥「(お姉さん良いことを聞いちゃった♪ふふっ)」



    敷波「ねぇ、何か一部の人が恐いのは気のせい……?」

    綾波「んー、そうかな?」

    「ちょっと提督に同情します……」

    668 = 1 :


    綾波「でも、提督のお嫁さんかぁ~! なりたいなぁ~」



    比叡「(司令のお嫁さん……)」

    伊勢「(提督のお嫁さん……)」

    瑞鶴「(提督さんのお嫁さんかぁ……)」

    天龍「(提督のお嫁さんか……)」

    『結婚して……それで──』



    『っ……!』ボフン!



    ヒ、ヒエイオネエサマ!?
    ドウシタイセ。ユゲガデテルゾ
    ズ、ズイカク…? ドウシタノ…?
    アラアラ、テンリュウチャンテバ…ナニヲソウゾウシタノカナ~?

    武蔵「流石は綾波だな。あっという間に4人落とすとは」

    「武蔵、別に綾波ちゃんが何かした訳じゃないと思うのだけど……」

    669 = 1 :


    ――――
    ―――

    磯波「あの、私ってそんなに暴走してますか……?」

    初雪「ん……」スッ

    磯波「……? 何で鏡を私に……?」

    初雪「……失敗」

    叢雲「初雪、そんなんじゃ伝わらないわよ」

    深雪「さっき司令官の彼女になるって言うんだから充分暴走してるよ……」

    磯波「はうっ……!」

    白雪「もう少し冷静になろう? ね」

    磯波「はい……」

    670 = 1 :


    青葉「なんかダメージ受けた人が増えましたねー」

    敷波「だいたい自爆だけどね」

    青葉「敷波ちゃんは無事ですか」

    敷波「あたしは別に……可愛くないし。司令官だって……」

    綾波「そんなことないよ~! 敷波は可愛いよ!」

    敷波「でもさ――」

    青葉「はいはいいきますよー!」

    ピッ

    671 = 1 :


    ――――

    提督「次は敷波だな」

    青葉「司令官」

    提督「ん、どうした青葉」

    青葉「頭が痛いです」ジトー

    提督「あんな事してくるからだろう……」

    青葉「ただ耳にふーってしただけじゃないですか!」

    提督「とにかく今度耳に悪戯したら怒るからな」

    提督「(あー、ドキドキした……。青葉のいう通り耳が弱いのか……?)」

    672 = 1 :


    ――――

    提督「あー、炬燵の拘束力ってやばいなー」

    提督「そう思わないか敷波~」

    敷波「え、あぁ、うん。そうだね」

    提督「……敷波~」

    敷波「なに~?」

    提督「……言いたいことがあったら言ってくれると、助かる」

    敷波「べ、別に言いたいことは……! えっと、えと……」

    敷波「……」

    673 = 1 :


    敷波「あ、あのさ……」

    敷波「兄貴さー、前から言いたいことがさ、あるんだけどさー」

    提督「な、何だ……?」

    提督「(まさかついに敷波にも思春期が……)」

    提督「(よくよく考えてみれば最近も――)」



    提督『おーい敷波ー!』

    敷波『なんだよー。あたしも忙しいんだけど』

    提督『す、すまない』


    提督「(――とか)」


    提督『しーきっなみー!』

    敷波『何? 用がないならいちいち呼び出さないでよ』


    提督「(――とか言われて少し壁を感じるんだよなぁ……)」

    674 = 1 :


    提督「(あぁ、敷波も兄離れ……キモいとかウザいとか無視されるのか……)」

    提督「(成長の証だし嬉しいけど寂しいような悲しいような……)」

    提督「(ついに敷波にないがしろにされる時が来たのか……)」

    敷波「えと、文句とかじゃないよ?」

    提督「え、ホント?」

    敷波「うん、ホント。だからそんなこの世の終わりみたいな顔しなくていいよ」

    提督「本当か!」

    敷波「……でも、いいや。言うのやっぱやーめた」

    提督「え?」

    敷波「言うのやめたのー」

    提督「いや、教えてくれよ! 気になるじゃないか!」

    敷波「嫌。じゃ、散歩してきまーす」

    提督「え、敷波? 敷波ー!?」

    ――――

    675 = 1 :


    提督「敷波は最近態度が冷たいんだ」

    青葉「……話を聞きましょうか」

    提督「あれは浦風達がここに来たときだったかな」

    提督『今度新しく着任する子はどんな子だろうかなぁー』

    提督「と、呟いたんだ」

    青葉「司令官が悪いです」

    提督「え?」

    提督「俺が悪い?」

    青葉「はい、司令官が悪いです」

    提督「100%?」

    青葉「100%です」

    提督「まだ話の途中なんだが……」

    青葉「途中でもなんでも司令官が悪いです」

    提督「……。まぁ、そういったら見事に機嫌を損ねて――」

    敷波『きっと可愛い子でしょうね、ふん!』

    提督「――と言われてな」

    676 = 1 :


    青葉「じゃあ逆に聞きますけど、青葉達が司令官以外の男性に会うのを楽しみにしてたらどう思います?」

    提督「……嫌だな。とても嫌だ」

    青葉「それと同じことですよ……って司令官?」

    提督「あぁ、でも俺みたいな最低な奴よりいい男なんか世の中ごまんといるもんな――」

    提督「あぁ、そうだそうに違いない。俺みたいなクソ提督なんかより──」

    青葉「あの、しれいかーん? しれーかーん!」



    青葉「しれーかーん!!」

    提督「はっ……!」

    677 = 1 :


    提督「えーっと、あぁ、敷波の話だったな。別に敷波だって十分可愛いと思う」

    提督「MVP取った時なんか褒めて欲しそうにこっちに駆け寄って来て……途中で我に返って逃げちゃったけど」

    青葉「褒めたんです?」

    提督「あの時は憲兵とかに厳重注意されてたからなー。撫でたりはできなかった」

    提督「あー、頭撫でたかったなぁ……あとほっぺとか弄りたかった」

    青葉「司令官、厳重注意って何したんです」

    提督「え? き、気にするな。大したことじゃない!」

    青葉「大したことじゃないなら厳重注意は貰いませんよね?」ニコニコ

    提督「……」

    提督「続き、行こうか!」

    青葉「あ、ちょっと司令官ー!!」

    ――――

    678 = 1 :


    ピッ

    武蔵「ほう、提督の奴も我々に対してそれなりの感情は持っているようだな」

    青葉「お、そういえばそうですね!」

    敷波「え、気づいてなかったの?」

    青葉「あの時は司令官の凹み具合が凄かったので」

    「でも提督はどちらかと言うと、まだ親心とかの方が強い感じでしょうか?」

    武蔵「何、そこは攻めて崩していけばいいだろう」

    綾波「はい、私も敷波にも負けていられません!」

    敷波「何であたしに闘争心を燃やしてるのさ!」

    綾波「だって羨ましいなぁ……可愛い、って」

    青葉「良かったですね。ちゃんと司令官に可愛いって思われてますよ!」

    敷波「う、あう……」

    679 = 1 :


    敷波「そ、それより! 厳重注意って何やったんだよあの司令官」

    青葉「青葉が聞いても司令官ってば教えてくれないんですよねー」

    「むしろ青葉だから余計に言いたくないんでしょ……」

    青葉「そんなに青葉に言いたくないですかねー?」



    艦娘一同「「言いたくない」」



    青葉「……」

    青葉「な、なんだか腑に落ちませんが続きを行きましょうかねー!! あー、司会進行役も大変ですねー!!」

    敷波「相変わらずタフだね青葉」



    神通「(厳重注意……。もしかしてあの事ででしょうか……?)」

    680 = 1 :


    「次は朧の番だね」

    「およ、朧がそんな楽しみにしてるなんて珍しいね」

    青葉「(え、いつもと同じように見えるんですけど)」

    「どうなるのかは楽しみだからね」

    「ありゃ、ホントに楽しみにしてたんだ」

    「やっぱり適当だったんだね」

    「朧の考えてるの分かるのはご主人様くらいだよ」

    青葉「え、えーっと、それじゃあ行きますね!」

    ピッ

    681 = 1 :


    ――――

    提督「朧か」

    青葉「青葉は未だに何考えてるのか分かりません」

    提督「俺もだいたいしか分からないなぁ……」

    青葉「分かる時点で凄いと思いますけど」

    提督「指揮する立場だし多少は分からないとダメだろ?」

    青葉「(肝心な所は気づいてくれませんけどね)」

    提督「んじゃ、やるぞ」

    682 = 1 :


    ――――

    「ねぇ、お兄ちゃん」

    提督「どうした朧」

    「いつまで頭撫でてるの?」

    提督「朧が嫌って言うまでかな」

    「……じゃあもう少し」

    提督「ん、ありがと」ナデナデ

    「ん……」

    提督「どうした?」

    「もう少し、右を撫でて」

    提督「そんな変わるか? ここら辺か?」

    「うん、気持ちいい……」

    提督「そっか」

    683 = 1 :


    「ねぇ、お兄ちゃん」

    提督「どうしたー?」

    「朧は役に立ってる?」

    提督「んー、こうして頭を撫でさせてくれて心が癒されて大助かりだよ」

    「本当……?」

    提督「本当」

    「ならい――ふわぁ……」

    提督「眠いか?」

    「ちょっとだけ……。でも大丈夫だから」

    提督「いいよ。このまま寝ていいよ」

    「じゃあ、少し……だ……け……」

    684 = 1 :


    「すぅ……すぅ……」

    提督「ぐっすり寝てるなぁ」

    提督「相変わらず寝顔もかわいいなぁ」

    提督「ふわぁ~……」

    「ん、んぅ……」

    提督「何だか眠くなってきたし……このまま……」

    提督「おや……すみ……」

    ――――

    685 = 1 :


    提督「朧は少し不思議な感じだけど落ち着くなぁ」

    提督「膝の上に乗せてると自然と眠くなるんだ」

    提督「いつだったか忘れたけど俺も一緒に寝ちゃってな……」

    青葉「むぅ、その瞬間を写真に納めたかったです」

    提督「何考えてる、青葉」

    青葉「別に悪用とかしませんよ! ただ、その……」

    提督「その……?」

    青葉「な、何でもないですよ!」

    青葉「(司令官の寝顔を眺めたい、だなんて言えるわけないじゃないですか……!)」

    686 = 1 :


    提督「あ、そうだ」

    青葉「……どうしましたー?」

    提督「確か島風と雪風を撫でた後だったか。朧にこんな事を言われたんだ」

    『……提督。朧、誰にも負けません。だから、頑張る』

    提督「あんな朧は始めてみたよ」

    青葉「(朧ちゃんも、ですか……)」

    提督「まぁ、朧だけじゃないけど、気合い入れるのも程ほどにして欲しいな」

    提督「遠征とか海域攻略とか気合い入れすぎて……あー、そのー……」

    青葉「……?」

    提督「まぁ、なんだ。あまり無茶はしないで欲しいんだよ」

    青葉「みんな分かってますよ」

    青葉「でも譲れないものだってあるんです!」

    提督「……はぁ。それはいいけど無茶はするなよ?」

    青葉「それは……まぁ、みんなと相談ですね♪」

    提督「……続き、やるか」

    ――――

    687 = 1 :


    ピッ

    「誰にも負けない、ねぇ……」

    「う……」

    敷波「朧って意外に負けず嫌いなところあるからねぇ」

    綾波「朧にも負けませんよ!」

    「うん、朧も誰にも……誰にも、負けないよ」

    「燃えてるわね……」

    「んー、楽しくなりそう!」

    688 = 1 :


    青葉「次は――あっ……」

    「……な、何よ」

    「ま、言いたいことは分かるよねー」

    青葉「見ます?」

    「見るに決まってるでしょ!」

    青葉「仲間外れは嫌ですもんね! あ、先に言っておきます。漣ちゃんは御愁傷様です」

    「え、何で?」

    青葉「合掌」パンッ

    「え、ちょっと青葉ー!?」

    ピッ

    689 = 1 :


    ――――

    提督「あ、曙か……」

    青葉「始める前からそんな顔しないでくださいよ」

    提督「とはいってもなー……」

    提督「もしバレたらさらに嫌われるだろ……」

    青葉「大丈夫です。青葉はバラしませんよ!」

    提督「……」

    青葉「な、何ですかその疑惑の目線は!」

    提督「……まぁいい。始めるぞ」

    690 = 1 :


    ――――

    提督「曙ー、入るぞー」ガチャ

    「えっ……」

    提督「……」



    提督「わ、悪い! 着替えを覗くつもりじゃ――」

    「く、クソ兄貴! 変態!!」ビュン

    提督「ごふっ……!」



    ――――
    ―――

    提督「はぁ……。また怒らせてしまった……」ガクッ

    提督「何故こうもタイミングが悪いんだ。にしても辞書は痛――」

    提督「ん? なんだこのノート」

    提督「……」

    提督「……気になる」

    パラパラ

    提督「えーっと……何々――」

    691 = 1 :


    『今日はお兄ちゃんがアイスを買ってきてくれた』

    『あたしの好きな味だった。素直に嬉しかった』

    『でも、私はいつものようにクソだの酷いことをいっちゃって』

    『謝ろうとしても恥ずかしくてついまた酷いことを言って――』



    提督「……」パタン

    提督「ど、どうやら俺は見てはいけないものを見てしまったようだ」

    提督「でも、そっか……。嫌われてはないのか。良かったー……」

    「――るのよ……」

    提督「ん?」クルッ

    692 = 1 :


    「ッ――」ゴゴゴゴゴッ

    提督「あ」

    「そのノート……見たわね?」

    提督「あ、曙……!」

    提督「こ、これはその……偶然あったというか――」

    「この……クソ兄貴ぃいいいい!!!!」

    提督「待て曙! 話せばわかる!」

    「問答無用よ!!」ガッ

    提督「六法は不味い! 六法は――ぎゃあぁああああああああああああ!!!!」

    ――――

    693 = 1 :


    提督「曙はあれだな」

    提督「普段は兄の事を嫌いとか言ってるけど本当は兄の事が好きで素直になりたい妹だといいな」

    青葉「そうですかクソ司令官♪」

    提督「上司に向かって何言ってるんだ、青葉?」グリグリ

    青葉「じ、冗談です! 冗談ですからぁ!」ジタバタ

    提督「はい、お仕置き終わり。大丈夫か?」

    青葉「うぅ、痛いです……。なんで青葉だけ怒られるんですか!」

    694 = 1 :


    提督「お前には別に何もしてないだろ」

    青葉「……。その口ぶりだと曙ちゃんには何かしたんですね」

    提督「うっ……!」

    提督「べ、別に何もしてないぞ……」

    青葉「こっちを見ていってください」

    提督「……」

    青葉「司令官?」ニコニコ

    提督「……ごめんなさい」

    青葉「土下座はいいので何をやったんです?」

    提督「曙が着任した時にですね、その……ちょっとハプニングがありまして――」

    青葉「ハプニングです?」

    695 = 1 :


    提督「漣にですね。新しく着任した子がご主人様とお話したいそうだからドックに向かってと言われたんですよ」

    青葉「……」

    提督「で、ドックの扉を開けたら着替え途中の子がいまして……」

    青葉「要するに?」

    提督「曙の裸を見ました、はい」

    提督「何度も謝ったりしたけれど許して貰えず……」

    青葉「それでクソ提督と……」

    提督「そうだ……。その後も色々と重なって……」ズーン

    青葉「た、大変で――」

    ――――

    696 = 1 :


    ピッ

    「さて、漣? ちょーっとお話があるんだけど、いい? いいわよね?」ニコニコ

    「漣はちょっと急用が――」

    「待ちなさい」ガシッ

    「うっ……!」

    「ねぇ、アレって本当なの?」

    「は、ハハッ! 漣は知らないかなっ――」

    「教えなさい?」ニコリ

    「は、はい!」

    697 = 1 :


    「さ、最初はただのイタズラ心でね?」

    「流石に提督もノックとかなしに入らないだろうし気付くと思ったんだ」

    「でも提督ってば何の躊躇いもなく開けちゃうんだもん」

    「要するに、あれは漣のイタズラが原因ってこと」

    「い、……Exactly」

    「そう……」



    「――何してんのよアンタは~!!!!」

    698 = 1 :


    「どうするのよ! ずっと覗き魔とか変態とかいっちゃったじゃない……」

    「でもそれ以降は色々重なっただけだったじゃん」

    「偶然強い風が吹いて下着見られたりとかさ~」

    「う……。今更謝っても遅いわよね……」

    「それより曙も提督の事、嫌いじゃなかったんだね」

    「あ! ち、違うわ! 別に提督の事は……!」

    「おやおや~? 『クソ提督』の間違いじゃない?」

    「っ~! 漣!!」

    敷波「曙も落ち着く。漣もからかわない」

    699 = 1 :


    綾波「大丈夫だよ。提督は嫌ってないよ!」

    敷波「嫌いだったら謝ったりしないだろうしね。だから一回素直になりなよ」

    「う、うん……」

    「漣も手伝うよ!」

    「漣は遠慮したいんだけど……」

    「漣だけ扱いがひどい」

    「自業自得のような気が……」

    「ま、気持ちだけは受け取っておくわ」

    700 = 1 :


    青葉「さて、話もまとまりましたし漣ちゃんに参りましょう!」

    「キタコレ!」

    青葉「割と穏やかに済みましたね」

    「あー、怖かった……」

    「あんなイタズラするのが悪いのよ」

    「悪かったって……。んじゃ、漣のも見よう!」

    青葉「はーい♪」

    ピッ


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