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元スレ八幡「そして冬休みになった……」 雪乃「……」

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301 :

寝ちゃったみたいだな。

朝にでも投下始まるのゆっくり待ってるぞ―

302 = 119 :

すみません……
突っ伏して寝てしまいました

本当にごめんなさい

303 = 119 :



   ×   ×   ×


 ようやく頭の整理がついた。
 ここはスッキリするところだったはずなのに、むしろ気分がすこぶる悪くなってしまった。

 雪ノ下はすっかり怯えた目で俺のことを見ている。
 でも、決して俺から視線をそらそうとはしない。
 俺が取り乱して吐き出した言葉の続きを聞こうと待っている。
 本当にこいつの精神力は大したものだ。

304 = 119 :



 ハハハ…… と乾いた嗤いが自然と出てしまう。

 何が理性の化け物だよ。
 思いっきり感情むき出しになってんじゃないかよ。

 雪ノ下陽乃が発した言葉に過剰なまでに反応しただけじゃないかよ。
 あとは自分で勝手に自滅して自己暗示にかかっていただけだったじゃないかよ。

 それに何だ、感情を出さないのがクールでかっこいいと自分に酔っていたんじゃないかよ。

 
 俺は自分の愚かさに、自分の滑稽さに反吐が出てしまいそうだ。


 材木座よ、それにしても随分と面倒な問いをしてくれたものだな。

305 = 119 :



 ── ならば問おう。うぬは何を一番守りたかったのだ?

  

 ああ、そうだ……。

 ここまでムキになって否定したんだから、もういい加減認めてやるよ。
 じゃないと引っ込みつかねーしな。
 だから、この解でいいんだろ。

306 = 119 :



 いや、もういい加減こんな投げやりな態度じゃダメだろ……。

 何度熟考に熟考を重ねても導き出されたのはたった一つだけの解。
 今までも、これからも決して変わることのないだろうこの解。
 ここまでくれば、もはや結論だろう。

 だからもうこの結論からは逃げない。
 自分の気持ちからも逃げない。
 自分の気持ちに素直になって雪ノ下に伝えなければならない。

307 = 119 :



 スーッと息を深々と吸い込む。

 ようやく決心がついた。

 静かに見守る雪ノ下の目をまっすぐに見つめて口を開いた。


「雪ノ下、俺が一番守りたかったのは……、一番守りたかったのは……。
 雪ノ下雪乃、お前の事だ!」

308 = 119 :



「ひ、比企谷くん……」

 雪ノ下の声は震えている。
 だが、どういう類の震えなのかはまだわからない。

 俺は雪ノ下の一挙手一投足を見逃さすまいと息を飲んで見守った。

309 = 119 :



 雪ノ下が再び口を開いた。

「な、なら……、なぜ……、なぜ私のやり方を認めてくれなかったのかしら……」

 雪ノ下の目にはもう生気がない。


 俺の言葉は雪ノ下には届かなかった。

310 = 119 :

続きはまた晩になります

本当にすみませんでした

311 = 290 :


ぬわああああきになるううう

312 = 119 :

>>311

何とか続き書きますので晩までお待ちを


シャンパーニュロゼは、ららぽーとTOKYO BAYの北館で買いました
ほかにどこで売っているのかはよくわかりません……

313 = 301 :



来てたか、続きが気になるな

314 :

大量投下かと思ったら外野だったか
てか余計なレス多くない?

315 :

イオンでたまたま手に入ったけど、シャンパーニュロゼは専門店にもなかなか置いてないね。
通販で買うのが確実だと思う。

316 :

ティーカップが黒歴史って何?
雪ノ下のバストサイズがTカップになるSS?

317 = 119 :

いつものお時間になったので投下します

318 = 119 :




「なぜ……。なぜ……」

 雪ノ下は今にも泣きだしそうだ。


「なぜ……………………」

 ついにその声が途切れた。
 雪ノ下は嗚咽を漏らしながら泣いている。

 俺は一番守りたかったはずの雪ノ下雪乃を泣かせてしまった。
 胸がズキズキと痛む。

 俺はこんな雪ノ下雪乃の姿を見たくなかった。
 だから、そうならないように守りたいと思ったはずだ。
 それがこの様である。

 何という皮肉だろう。

319 = 119 :



 俺はさっきから何度も口を開きかけては、口を閉じている。

 意を決して伝えた言葉が雪ノ下には届かなかった。
 だから、ちゃんと伝わるように話さなければと思っているのだが、その自信がない。

320 = 119 :



 俺は伝え合うという言葉が嫌いだ。
 伝えることなんて相手に話しかける勇気さえあれば誰だってできる。
 
 例えば相手に「バカ」と暴言を吐く。
 これだって伝える行為だ。

 これに対して相手から「ふざけんな」と返される。
 これだって伝える行為だ。

 所詮、伝え合うなんて相手のことを考えないで互いに一方通行のやり取りをしているに過ぎない。

 しかし、相手に伝わるようにすることは容易ではない。
 現に俺の言葉雪ノ下雪乃には伝わらなかった。
 その結果、こうやって悲しませ泣かせてしまうことになった。

321 = 119 :



 ぼっちの俺には伝わり合うような人間関係を築く相手なんかいない。
 だから、俺の考えていることが正しいのかわからない。

 だけど、雪ノ下雪乃とはこういう人間関係でありたかった。
 雪ノ下雪乃とは互いの考えが伝わり合っているものだと思っていた。

 だが、それはすべて身の程知らずな俺が勝手につくり上げていた幻想に過ぎなかった。

322 = 119 :



 そんなことを考えると、どうしても開きかけた口をつぐんでしまう。
 これ以上伝わらなかったらどうしようという不安が俺の心を蝕んでくる。
 再び口を開いて失敗したら新たなトラウマになってしまうだろう。

 そんな恐怖に立ち向かえず、守りに入ってしまう自分がいる。
 俺はいつものようにそんな自分が嫌いになりかけていた。

323 = 119 :



 寒々とした空気が支配する時間がただ闇雲に過ぎていた。


 静寂そのもののリビングにどこか遠くの救急車のサイレンが聞こえてくる。

 雪ノ下雪乃はその手音にピクリと反応し、垂れていた頭をゆっくりともたげようとする。



 ── 時間切れだ!

 そう思った瞬間、俺は無意識に口を開いていた。
 自然と言葉が流れるように出てくる。



「雪ノ下、もう一度言わせてくれ。俺があの時に、いや、いつも一番に守りたかった人、それは雪ノ下雪乃
お前の事だ── 」



324 = 119 :

とりあえずこんなところで

>>315
確かにあまり売っているのは見かけないですね
マイナーな紅茶なのかな?

店ごとにブレンドが違うのか通販で試してみるかな

325 :

おもろい

326 = 119 :

>>323修正版


 寒々とした空気が支配する時間がただ闇雲に過ぎていた。


 静寂そのもののリビングにどこか遠くの救急車のサイレンが聞こえてくる。

 雪ノ下雪乃はその手音にピクリと反応し、垂れていた頭をゆっくりともたげようとする。



 ── 時間切れだ!

 そう思った瞬間、俺は無意識に口を開いていた。
 自然と言葉が流れるように出てくる。



「雪ノ下、もう一度言わせてくれ。俺があの時に、いや、いつも一番に守りたかった人、それは雪ノ下雪乃
お前の事だ── 」






327 = 119 :

どもです
再投下します

328 = 119 :



 雪ノ下は抜け殻になったような無表情な顔で俺に正対する。


「俺は雪ノ下雪乃が傷ついたり、傷つけられたりする姿を見たくない。俺は雪ノ下雪乃が潰れ
たり、潰されたりする姿を見たくない」

 雪ノ下の表情は変わらない。
 でも、諦めるわけにはいかない。

 これが最後のチャンスだからだ。

329 = 119 :



「俺は文実の時も体実の時もいつもお前の事を見ていた。お前は間違いなく優秀だし有能だ。
でも、そんなお前でもどうにもできないことがあった。そんなときもお前は誰かのせいにはせず
自分を律し、自分の力で立ち続けようとした。そんなお前に、そんなお前の生き方に俺は憧れを
抱いていた」

 この程度の言葉で雪ノ下の心に伝わったとは思っていない。
 それは当然のことで、屍のような表情で俺を見ている。

330 = 119 :



「だけどだ……、そんなお前がもがき苦しんでいる姿を見るのが嫌だった。
そんなお前の姿を見たくはなかった。俺が見たい雪ノ下雪乃はいつも凛然
としていて力強く、自信に満ち溢れ、気高く気品を纏った姿で咲き誇っている。
そんな高嶺の花のような雪ノ下雪乃だ」

 ようやく雪ノ下の心に達することができようだ。
 キッと俺のことを睨むと強い口調でやっと俺に言葉を返してくる。


「それは、あなたが勝手に作り上げた幻想よ!」

331 = 119 :



「ああ、そうだ。俺は自分の中で雪ノ下雪乃という人間の理想像を勝手に創りあげていた。
いそして、俺はそんな雪ノ下雪乃とわかり合えているという幻想を抱いていた。
しかし、それがたとえ幻想であったとしても、作られたものであったとしても、俺は雪ノ下雪乃が
傷だらけになる姿は見たくはない」


「それは自分勝手な理由よ。あなたに私の一体何がわかるっていうのかしら!」

 雪ノ下は不快感を露わにしている。
 しかし、しっかりと喰いついてきている。

 まだ俺には挽回のチャンスがある。

332 = 119 :



「ああ、お前の事は知っているつもりだったが何も知らない。だけど、お前の事を知りたい。
もっと知りたい。お前とは理解し合いたい。それにお前の傷つく姿はもう二度と見たくない。
お前の事を傷つけるすべてのものからお前を守りたいんだ」

「嘘よ、嘘よ。どうして、私の気持ちを分かってくれない、いいえ、わかろうとしないあなたが
そんなことを……」

 

333 = 119 :



 材木座の問いが再び頭をもたげた。
 俺はその問い自体が成立しないと否定した2つ目の問いだ。



 ── うぬはもしかして恋をしているのではないか?


 ああ、そうだ。
 俺は雪ノ下雪乃に恋をしている。
 多分……、いや、間違いない。

 今なら自信をもって答えることができる。




「雪ノ下、俺は……、俺は雪ノ下雪乃のことが好きだ。俺は雪ノ下雪乃に恋をしている。だから、お前の
事を守りたいんだ──」

334 = 119 :

こんなところで
では

335 :

やっと追い付いた
ガハマさんのあのSSを書いてた人かな?
面白い

337 = 119 :

>>335
違います
ガハマさんのを書いたことはありません

338 :

ちょ、こんなとこで切れんの
どんだけ焦らしプレイが好きなのSなの?

339 :

ぐわあああああ
よしてるイケメンすぎわろた

340 :

イジメいくない

341 :

明日は出かけるので代わりに今から投下します

>>338
ゆきのんに罵られたいです

342 = 119 :



    ×   ×   ×


 俺はとうとう雪ノ下雪乃に告白した。
 
 「とうとう」というのは語弊がある。
 告白したことはしたが、雪ノ下のことが好きだと意識したのは今日が初めてである。
 自分でもまさかの展開だ。


 あの時の雪ノ下雪乃の表情が忘れられない。
 大きく目を見開き、驚きと困惑で満ちた表情をしていた。

343 = 119 :



 広々とした殺風景なリビングにまたどこかで鳴っている救急車のサイレンが聞こえてきた。
 今日は随分と事故が多いようだ。
 パトカーのサイレンもさっきからよく聞く。

 さっきから、雪ノ下雪乃の言葉を聞こうと俺は待っているところだ。
 雪ノ下雪乃はただ黙って俯いている。
 まるで静かに眠っているかのように見える。

 その間に何度も何度も雪ノ下雪乃が見せたあの表情が浮かんでくる。

 やがてサイレンの音が遠ざかっていくと雪ノ下雪乃は俯いていた顔を起こし、言葉を紡ぎ始めた。

「比企谷くん……、さっきの言葉……、正直なところ半信半疑だわ……」

 言葉通り半信半疑と言った表情をしていた。

344 = 119 :



 やはり、雪ノ下雪乃には伝わりきっていなかった。
 こればかりは普段の俺の言動がそうさせてしまったのだから致し方がない。

 それでも今の俺は満足だ。
 こうやって、半分は理解してくれたのだから。


 しかし、現実は甘くはない。
 それはすぐに否定された。

345 = 119 :



 なおも雪ノ下の糾弾は続く。

「あなたは今、自分の勝手な想いを長々と述べていたのだけれども、私の気持ちを私の想いを少しでも考え
てくれたことはあったかしら?」

 それは辛辣な言葉だった。
 ナイフのように胸を抉る。

「そ、それは……」

 言葉に詰まってしまう。

346 = 119 :



「あなたはそうやって、自分のことと他人のこととはっきりと区別して考える。結局あなたの一方的な想いで
あって、それは私の想いではない」

 俺はてっきり雪ノ下には雪ノ下のことを守りたいという思いぐらいは伝わっていたものだと思っていた。
 そう錯覚していた。


 じゃあ、一体何が伝わっていたのか?

 何も伝わっていなかったのではないか。


 雪ノ下の目をまっすぐと見つめた。

347 = 119 :



「比企谷くん、あなたはどうして私があなたのやり方を否定しているかわかるのかしら?」

「そ、それは……。お、俺が俺自身のことを……傷つけるような手段を……取るからだ……」


「ええ、そうよ。でも、まだあなたの言葉を信じることはできない。今のあなたの回答は、私が
今まであなたに対して再三再四不快感を示して指摘してきたことだもの。それをなぞれば
いくらで答えられるわ」

 冷たい視線を浴びせかけたまま雪ノ下は続ける。


「ならば、なぜあなたのやり方を否定しているのかわかるのかしら?」

348 = 119 :



「それは……、それは……」

 言い淀んだ瞬間、雪ノ下の表情はさらに冷ややかなものとなった。

「比企谷くん、あなた私の疑問や質問にすべて答えると言ったわね。たったそれだけの約束も
履行できないなんて、あなたには失望したわ」

 雪ノ下は長い溜息を一つついた。

349 = 119 :

眠いです
終了します

350 :



こんなところ止めるなんて、作者Sすぎる


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