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    元スレ男「俺はお前が好きだ」幼馴染み「ボクは君が嫌いだよ」

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    タグ : - クーデレ + - ボクっ娘 + - 可愛いは正義 + - 幼馴染み + - + - 神スレ + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    951 = 1 :

    夏の夜の祭りの独特な雰囲気、賑やかな声と音楽は何故か年を追う毎に不思議と切なく感じるようになる


    「金魚すくいか。この間やったけどもうちょいいくか」


    「ふふ、ボクはとなりで見ているよ」


    「でりゃ、秘技四匹取り!」


    ビリ


    「あ」

    952 = 1 :

    「さすがに四匹は無理だったか」


    「そりゃね」


    「んで、結局お前が挑戦して3匹と」


    「このくらいが綺麗だよ」


    目線の高さに上げる。祭り火でキラキラと輝く水と金魚が確かに綺麗だった


    「ほんと、綺麗だな」


    「ボクもそれくらい綺麗?」


    「え…」


    「ふふ、また間抜け顔」フニ


    頬をつつかれる


    「いやいや、金魚と同じくらい綺麗か?何て言われたら誰でもポカーンとするわ!」


    「本当に君はからかい甲斐があるね」


    「やかましいわ」

    953 = 1 :

    「あ、友だ。お-…グフッ」


    「今日はダメ」


    「げほっ、だからって首チョップはあかんだろ!」ゼーハー


    「それはごめん、君を止めようと焦ったらこうなった」


    「それより、今日はこっちを、ボクだけを見ていてくれ」


    「でないと、人混みに押し流されて君のもとから離れていってしまいそうだ」


    わざと手を離して人混みへと引かれているような動きをする幼


    「わかった。悪かったよ」ギュゥ


    抱き寄せ、抱き締め、頭を撫でた後で恋人繋ぎに手を繋ぐ


    「そう、これでいい。指が絡まっているぐらいでないと解かれてしまう」

    954 = 1 :

    「祭りの焼きそばやたこ焼きって妙に美味しく感じるよな」

    <はいよ、毎度あり

    「そうだね。ほら、たこ焼あーん」


    幼がたこ焼をこっちに一つ近づけてくる


    「まてまて、熱々たこ焼丸々一つ(しかも変に大きい)であーんは無理、無理だって!」


    「あーん(サド顔)」


    「こ、断る!断るってば!やめろ、こっちに近づけるな!」


    ああ、神様、どうか俺の勇気に免じてこれから数十秒痛覚だけをマヒらせてくれ


    「あーん」


    「あ、あーん」←観念した

    あーめん

    955 = 1 :

    「…ひどい目に遭った」


    「良い悶えようだったよ、はい、かき氷あーん」


    お詫びのつもりかご褒美のつもりかかき氷をあーんしてくれる幼


    「美味しい?」


    「痛みのせいで味が分からない」


    「そう、それは良かった」


    「よくねーよ」

    956 = 1 :

    「チョコバナナ官能的に食べてあげようか?店主が何故かホワイトチョコもかけてくれたことだし」


    「やめい」


    「じゃあ普通に食べよ」モグモグ


    幼はチョコバナナを、男は綿飴を食べる

    そんな二人の前をヨーヨーや金魚、射的の景品をもった子供たちが笑いながら通りすぎる

    皆あの頃は将来のことなんか何も考えずにただただ"今日"だけを楽しんで生きていた

    いつかあの子達も俺と同じようなことを考えるときが来るのだろうか

    ほんと、最近子供の無邪気な笑い声を聞くと切なくなるなあ。これも社会に出る時期が近づいていることを理解しているからなのだろうか


    「君との子供は3人くらいほしいかな」


    「ぶっ!」

    957 = 1 :

    「いきなり何言いやがるんだお前は!」


    「ふふ、男の癖に何かを憂いでる表情をしていたから崩してやったんだ。ロリータ趣味も大概にしないとキモいよ?」


    「誰がロリコンだ」


    「え、じゃあまさかペド!?そこまで行くの!?さすがにそれは引くなあ」


    「誰もそんなこと言ってねえよ!」

    958 = 1 :

    「で、君の要望は?」


    「ま、まだそこまで考える必要も無いだろ。俺は…すぐに子供を作らずとももう少しお前と二人っきりで過ごしてもいいと思う」


    「…そんなに真面目に答えるとは思わなかった」


    「からかってただけかよ!」


    「でも、嬉しかったよ」


    「はいはい」


    「これは本当」


    男のほっぺにキスをする。そして少し離れて微笑む幼は祭りの灯りの中で本当に輝いていた

    959 = 1 :

    怖くなって手を伸ばす。ちょっと前まではいつも不安が付きまとっていた。今にも幼が手の中からいなくなってしまいそうで

    でも今はきちんと手を取ってくれる。それだけでただただ嬉しい


    「君は本当に馬鹿だ、どうかしてるよ」


    そんな不安を見透かしたように幼が笑う


    「ボクだって君と同じさ。今が愛しい、君が愛しい。今にも消えてしまいそうで不安だ」


    「だからこうして繋がりたいんじゃないか。ほら、しっかり握っていてくれ」


    その手は暖かかった。人の温もりが、幼の温もりがあった


    「さて、次は盆踊りでも行こうか?」


    灯りの中へと手を引っ張られる

    960 = 1 :

    _____
    ___
    _

    「盆踊りなんて何年ぶりだったろうね」


    「結構適当でもが出来るもんだな」


    「楽しむのが目的なのに難しくちゃ本末転倒だもの。それでも君は滑稽だっただろうけど」


    「うっせえよ。ほら、かき氷でも食ってろ」


    「あーん」


    「え」


    「あーん」


    「…はいよ」


    「」パク


    「」シャクシャク

    961 = 1 :

    「普通かき氷あーんなんてしないよね」


    「お前がやってほしそうにしてたからだろうが。というかたこ焼き丸々一個の方がねえよ」


    「じゃあ綿飴でもどうぞ」グイッ


    「むぐっ…」モグモグ


    「いきなり綿飴突っ込む奴がいるか!」


    「別にいいじゃないか」クスクス


    「ああ、口の周りがベタベタだよ。妙に甘ったるい」


    「うわ、そんな口とはキスしたくないなあ」


    「洗ってくるわ…」


    「行ってらっしゃい。ここで待ってるよ」

    962 = 1 :

    「~♪」


    ちょうど良い石に腰を下ろして足をプラプラして待つ。まだ終わってもいないのにこの祭りでのことを思い返して噛み締める

    男の笑顔、デレデレした顔、突つっこむ時の怒っていながら笑っている顔、暖かい手、楽しそうな声


    「男…」


    声に出して名前を呼んでみる。気恥ずかしさと自分のものだという嬉しさが滲み出している

    こんな場面を誰かに見られた時には死にたくなるg


    「やっほー幼ちゃん」


    「ひゃぁっ///」

    963 = 1 :

    「どうしたの?」


    「な、何でもない」


    あ、危なかった。聞かれていたら自殺もの…


    「見てないよー、男君の名前を呟きながらにやにやしている幼ちゃんなんて見てないよー」


    「っ!///」

    964 = 1 :

    「よう、やっぱり来ていたのか」


    「ねえねえ友くん今幼ちゃんが…」


    「ダメっ、言うな!絶対に誰にも言うな!///」


    「ふふっ、幼ちゃんは可愛いよー」


    「…よりによって何でこいつに…///」


    「?」

    965 = 1 :

    「ところでさ、男を待ってんだろ?来たら一緒に回ろうぜ」


    「悪いけど断るよ」


    「それまた何で」


    「…男と、二人で楽しみたい///」


    「良く素直に言えました~」パチパチ


    「うるさい!早くどっか行け///」


    「じゃあ可愛い幼ちゃんも見られたし行こうか」


    見せつけるように友の腕を組んで顔をすり付けながら行く女。自由なやつらだ

    966 = 1 :

    「幼お待たせ」


    「遅い」ムスッ


    「悪い悪い」


    「で、誰と話し込んでたの?女子?」


    「変に勘ぐるなよ…人混みに流されてて上手く歩けなかったんだ…」


    「…ぷっ」


    「笑うか!?」


    「いや、ダサすぎ」


    「大変だったんだぞ!」


    「はいはい」

    967 = 1 :

    落書きせんべい


    「子供の頃に帰ってやろうぜ」


    「それもいいね。お祭りはこういう遊びと食べ物が同時に楽しめる屋台が多いのも魅力の一つだ」


    「お前今日は良く笑うな」


    「ふふ、さあ、何でだろうね?」

    968 = 1 :

    「出来たぞ」


    「ボクもだ」


    「って、うわ…君の…」


    「読めるか?」


    大きく「幼大好きだ」と書いてある


    「…よくそんなこっぱずかしいもの描けるね…馬鹿なのか?恥知らずなのか?///」


    「顔赤いぞ」


    「これはそこの提灯のせいだ。いや、それよりも君のしていることそのものが悪い意味で恥ずかしい。早く食い尽くしてくれ」


    「そうかなあ」

    969 = 1 :

    「んで、お前は何を書いたんだ?」


    「見るかい?他愛もないものだよ」


    精密に描かれた男の顔だった


    「気持ち悪っ、上手すぎて気持ち悪いっ!」


    「酷いな、頑張ったのに」


    「いや、頑張りは認めるけどさ…どうやったら落書きせんべいでこんな精巧に描けるんだよ」


    「愛故じゃない?」


    「そういうことはからかうような顔で言うもんじゃねえよ」

    970 = 1 :

    「うん、美味しかった」


    「俺の顔が食われているって何か複雑…」


    「ボクに食べられるならいいじゃん」


    「いやそれはおかしい」


    「世の中捕食フェチだっているんだよ?」


    「それは特殊な例な」

    971 = 1 :

    「ねえ、そろそろ花火の時間だよ」


    「お、もうそんな時間か」


    「うん、こっち」


    「え、でも花火は…」


    「いいから」

    972 = 1 :

    「行き止まりじゃん。ここからじゃ見えないだろ?」


    「ボクがそんなアホに見えるかい?」


    そう言って鍵を取り出すと鉄のフェンスを開ける


    「…盗んだのか」


    「失敬だな。ボクはこの神社の神主と知り合いでね、頼み込んで貸してもらったの」


    「怪しい…」


    「本当だよ」

    973 = 1 :

    「着いた着いた」


    そこは神社裏の小高い丘の頂上だった


    「すげえ、ここならよく見えるぜ」


    「そうでしょ。本当に良い場所だよ」


    「でもちょっと気が引けるな。どうせなら皆で見たほうが楽しいだろ」


    「…君は本当にバカだね。何度ボクにそう言われれば気がすむんだい?」


    「うっせーよ。じゃあ何なんだよ」


    「…」

    974 = 1 :

    「…ボクは、二人だけの場所にしたい」


    「え?」


    「分からないか?ここはボクと君だけの特別な秘密の場所にしたいんだ」


    「秘密も何も神主…」


    ジト目で人差し指を男の口許に当てる幼


    「ナンセンス。女の子は二人だけのとか特別とかいう物が好きなものなんだよ」


    「だから揚げ足をとるな、何も言うな、喋るな目をそらすな瞬きするな息もするな鼓動も止めろ」


    「殺す気か」

    975 = 1 :

    「まあ冗談はおいといて」


    「ここはボクと君以外いない、誰も知らない特別な空間だ」


    「幼…おr」


    「好きだよ」チュ


    背伸びして何の躊躇いもなく唇を重ねる幼

    男もそれに応えて舌を絡める


    まぶたをこじ開けんとする色とりどりの眩い光がうっすらと感じられる

    花火が始まったようだ

    976 = 1 :

    花火はとても美しいのだろう


    しかしまぶたは閉じたままだ


    いくら眩しくても開かない、開けられない


    感覚があるのは唇と舌のみ


    心の臓を叩く花火の音も遠い彼方だ


    この世界には今、二人だけしかいない

    977 = 1 :

    「…何だか今日はいつも以上に花火が鮮やかに見えるよ」


    「…そうだな」


    並んでシートを敷いて座り、花火を見る


    「ボクは今日のこの日が永遠に続けばいいなんて思わない」


    「君とこの先をずっと進んで生きたい。大人になって君と結婚して老いても、ずっと…」


    「先のこと過ぎる。人生何が起きるか分からないんだから」


    「そうかな。でも」


    「でもボクの君への気持ちはずっと変わらないってことだけは分かるよ」


    「そうか?…そうだな」


    「うん」


    花火を見ながら肩を寄せてくる幼

    男はその肩を抱き、頭を撫でる

    978 = 1 :

    「なあ幼」


    「何?」


    「俺はお前が大好きだ」


    「ボクは君が嫌いだ」


    「そして、何よりも大好きだ」

    979 = 1 :

    980 = 1 :

    このSSはここでお終い
    キスして終了でも良かったんだけどやっぱりスレタイで締めたかった

    またボクっ娘幼馴染がスレタイにいるSSを見かけたら俺のSSかもしれないからその時は覗いてみてほしい

    それまで一旦さようなら


    …前回のクソ最終話に比べて今回はマシになってるかな?

    981 :

    この>>1に盛大な乙を

    982 :

    おつ
    次はデレデレクールをぜひ

    983 :

    乙!面白かった!いや~、稀に見る良スレだ。
    番外編とかも欲しいけどまずは次スレを建ててURL貼ってってくれ。本当に早く次スレ貼ってくれ。
    楽しかったよ。乙。

    984 = 1 :

    次スレの構想はまだ全然だから次スレ立てるのは多分大分先
    だからこのスレに次スレのURLは張る予定は無い


    次スレもこのスレと同じでタイトルに幼馴染のボクっ娘が入っているようにする。コテも変えないからそんなタイトル見つけたら覗いてみてほしい

    986 :

    最終話としてはケチャップよりこっちのほうが良かったけど、俺はキャラは前の奴のほうがなんとなく好きだったな
    なんにしても乙
    次回作も期待してる

    988 :

    完結乙したー
    こんなだだ甘な幼なじみが欲しかった。

    このスレでも散々言われてるみたいだけど腐男子は飽くまでBLの鑑賞・妄想が主な人種だかんな

    989 :

    お疲れ様でした
    また1から読み直してボクっ娘分をためたのち自作に活かそう

    990 :

    特定キャラにヘイト向けるのは良いけど
    発散させないからただただワンパなんだよね

    これを面白いと思ってやってるなら狙いは大きく外れてるし
    スレタイを消化するような内容にもなってない。惜しいだけの凡作。虚しいね

    991 :


    俺は最後の場面はこっちの方がすきだな
    面白かったよありがとう

    993 :

    いやぁ、癒されたでござんす。
    やっぱ虹が一番だな。
    最近3次の女子恐怖症になりかけてるでござんす。

    994 :


    よかった次スレ待ってるよ

    996 :

    乙!近年稀に見るいいssだった

    997 :

    乙!近年稀に見るいいssだった

    998 = 996 :

    乙!近年稀に見るいいssだった

    999 = 996 :

    乙!近年稀に見るいいssだった

    1000 :

    おつ


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