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元スレ美琴「ねぇねぇ」上条「はいはい、今度はなんだ?」禁書「二杯目!」
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アックアの猛攻を捌き、持ち前のスピードで再び主導権を握りつつある美琴。
その後方で回復魔術を行使しながら、インデックスは戦況を分析していた。
イン(ここまでは予定通り、電磁加速を常時発動していればアックアと五分に戦える)
能力による基礎能力の強引な底上げ、得物の重量差、一方通行と自分によるバックアップ。
それら全てが美琴に有利な状況を維持し、格上であるアックアとの拮抗を許している。
イン(でも本当にジリ貧なのは私たちだ)
一方通行による守りとインデックスの魔術支援は問題ない。
しかし美琴の電磁加速だけは違う。
イン(みことは常に限界を超えた能力行使をしているのに、アックアはそうじゃない。この差は大きいんだよ)
魔術でHPの回復は出来ても、フルスロットルで消耗される精神力は別だ。
一瞬の判断ミスで総崩れになる危険を孕んだ拮抗だった。
イン(チャンスは一度きり。状況を打破するのは、みことのレールガンだけかも)
Ax「心配すンな、必ずチャンスは来る。俺たちはテメェの役割をこなす事だけ集中すりゃいいンだ」
油断なく戦況を見つめる一方通行にインデックスはひとつ頷くと、回復魔術が途切れぬよう意識を集中した。
二メートルを超えるかという巨体が重量200kgの大剣を手に、超音速で迫って来る。
ただ重いだけでも速いだけでもない。戦士としての確かな技量を伴った剣技が容赦なく美琴を襲う。
アックア「せいッ! ハッ!! ぬんッ!!!」
ミコト「わわっ、ちょっと!?」
大地を穿つ振り下ろしを美琴は鼻先数センチで躱し、その逆再生のような斬り上げをバックステップで距離を取り回避する。
そしてそれを読んでいたかのように横薙ぎが美琴を追撃するが、今度は逆に前へ身を投げ出すことで避けてみせる。
当たれば即致命傷、だが一連の攻防で美琴は確信を得ていた。
聖人である神裂との特訓で戦闘技術の大幅な底上げを。
支えてくれる仲間との絆は立ち向かう勇気を。
何より愛する人を取り戻す、その決意が美琴に力を与えてくれている。
あとはチャンスを待つだけだ。
――切り札を切るタイミングを誤らなければ勝てる。
ミコト「やれる! 相手の全力についていけてる!」
アックア「なにが全力なのだ?」
ミコト「え……」
アックアの問いに戦場は音を失った。
美琴は目を見開き、一方通行は恐怖を思い出し、インデックスは表情を強張らせる。
アックア「覚悟はいいか? この姿を晒した以上、貴様らに与えられるのは死のみだ」
ミコト「氷の翼……?」
後方のアックア、水を司る『神の力(ガブリエル)』の顕現。
アスカロンを大上段に構え、巨大な一対の水翼を背負う、魔術師を超えた魔術師がそこにいた。
Ax「躱せええェェェェェェェェッッ!!!」
一方通行の絶叫が第二幕の狼煙になった。
アックアの水翼が大きく広がった途端、大量の身の丈ほどもある氷の槍が戦場にばら撒かれた。
一方通行はインデックスの正面に立ちふさがり、危なげなく氷槍を反射で処理していく。
一方、美琴は必要最低限のみ得物で破壊し、大半は避けてやり過ごす。
いみじくも、かつて彼女の師が天使と相対した時の再現のような戦いぶりだった。
ただ神裂が戦ったのは戦闘理念が不確かな大天使であり、当のガブリエルは本来の力の片鱗を見せる程度だった。
アックア「そこかァァッ!!!」
ミコト「ッ!?」
しかしアックアは違う。
敵を打倒することに特化した戦闘思考。二重聖人の性能を十全に発揮し、美琴たちを屠るために全神経を傾ける。
氷槍で美琴の回避先を指定し、回避後の僅かな硬直を逃さずアスカロンで斬りかかる。
回避は無理だと瞬時に判断した美琴は七天七刀でアスカロンの腹を打ち、何とか直撃だけは免れようとする。
その判断は間違いではなかったが、アックアの手札は美琴の読みを上回っていた。
轟!!
一対の水翼が規格外の破壊力をもって美琴を薙ぎ払う。
アスカロンの一撃をいなした刹那のことだった。
成す術なく吹き飛ばされる美琴に、ノーバウンドで壁に叩きつけられる以外の結果は用意されていなかった。
ミコト「かはっ……!?」
壁に激突した衝撃で肺の中が空っぽになる。
幸いインデックスの支援のお陰で、HPバーを全損させる事態は免れたものの、今まさに止めを刺さんとするアックアが美琴の視界に飛び込んだ。
アックア「まずは一人!」
ダメージが抜けず朦朧としている美琴に、死の断頭台が落とされる。
そこへ白い影が割って入る。
Ax「させるかよっ!!」
アックア「フッ、これを待っていた」
Ax「しまっ……!」
咄嗟に美琴の盾になるため割って入る一方通行。が、それはアックアの目論見通りだった。
アックアは振り下ろしかけていたアスカロンの軌道を変え、大地を一蹴りロケット噴射のようにインデックスへと斬りかかる。
距離にして30メートル、アックアにとっては無いに等しい距離だ。
アックア「戦の常道を往かせてもらう!!」
イン「!?」
無理に軌道を変えた時に身を捻ったのか、遠心力が上乗せされたアスカロンの一撃がインデックスを叩き斬る。
斬られる、と理解していても美琴の状態を考えればインデックスに詠唱を止める事はできない。
『歩く教会』をもってしても殺しきれない斬撃に、インデックスはボールのようにバウンドしながら地面を転がる。
即死しなかったのは僥倖だが、HPバーはミリ残りとなり最早虫の息だ。
コンマ01秒遅れで一方通行はインデックスの援護に入ろうとするが、一対の水翼による氷槍の雨から半ば気絶している美琴を守るために動けずにいた。
アックア「法王級の防御結界か。流石の防御力だが次は耐えられまい」
イン「う、うぅ……い、癒しの女神パナケイヤの神話を引用――」
アックア「この期に及んで仲間の回復を優先するとは。……だが敵である限り容赦はせん」
神の右席としての本領、神の力を解放して僅か数瞬の攻防で戦況は完全にアックアに傾いていた。
誰一人まともに動けない状況で、無慈悲な凶刃がインデックスの頭上に落とされた。
乙
やっときたか!!
待ってたよ
けど、ここで区切るとは
どんだけSだよ!
やっときたか!!
待ってたよ
けど、ここで区切るとは
どんだけSだよ!
乙
2ヶ月手前になってたのか。来てくれて本当によかったよ……
2ヶ月手前になってたのか。来てくれて本当によかったよ……
>>417
とりあえずsageようか
とりあえずsageようか
◇ ◇ ◇ ◇
夢……夢を見ている
本当の絶望を知った日……微かな希望を見出した日……力を求めて弟子入りした日……
「いいですか、戦うということは自分と向き合う事に他ならない」
――向き合う?
「そうです。刃を向ける以上、死ぬか殺すか……それが戦闘の掟です」
――こ、殺すって……
「ピンときませんか?」
――当たり前でしょ! 最初から殺すつもりで戦ったりしないわよ。話せば分かることだって…
「それは強者の驕りですよ。相手が格下で、生殺与奪を貴女が握っているからこその甘えです」
――甘え……
「プログラムを相手にしている時はいい。ですがもし貴女より強い敵、しかも生きた人間が相手ならどうです?」
――そ、それは……
「答えを持っていないなら覚悟しなさい。貴女が弱ければ大切なものを奪われる。迷いは自分を殺すことになる」
――…………
「納得いかないという顔ですね」
――どんな理由があったとして、殺せばいいなんて考えを認めたくない。綺麗ごとだとしても、譲れない一線があるもの
「大切な人が殺されそうにな状況でも、同じことが言えますか?」
――そう言える自分になるために、私は努力したい……いいえ、守りたいもの全てを守れる自分になってみせる!
逆境に負けまいとする強い意思が、御坂美琴の意識を繋ぎとめる。
歯を食いしばり立ち上がる美琴。その目に絶体絶命の親友が映った。
◇ ◇ ◇ ◇
アックア「せめて苦しまずに逝くがいい」
イン「……ッ」
アックアの死刑宣告に、インデックスは目をつむり身を固くする。
上条に続き、親友の自分までも美琴を悲しませる。それはインデックスにとって許容できるコトではない。
しかし現状を打破する術を、インデックスは持ち得ない。
ふと、インデックスの脳裏に一人の英雄がよぎる。
かつて禁書目録の宿命に身一つで立ち向かい、ついにはインデックスを地獄の底から助け出した、彼女だけのヒーロー。
イン(とうま……助けて、とうまっ!!!)
インデックスの命運が尽きるまさにその時、アックアとインデックスの間に一筋の雷光が奔った。
鋭い金属音が聞こえたかと思えば、苦悶の声を漏らしながらたたらを踏むアックアが涙で滲む視界に映る。
――禁書目録のヒーローは死んだ。私の未来と引き換えに
「ごめん、私がドジったせいで酷い目に遭わせちゃった」
――そして今またヒーローが守ってくれた。残された者の悲しみを知る、私と同じ運命に翻弄された女の子が
見慣れたシャンパンゴールドの髪が、自分を護るように立ちふさがる華奢な背中が、インデックスの心に熱を灯す。
――だったら泣きごとを言ってる場合じゃない。私もまだ戦える!
イン「みこと……ッ!」
ミコト「まだやれるわよね? 私たちはこんなところで終わるわけにはいかないんだから」
イン「当たり前なんだよ!」
Ax「はァ……なァに熱血してるンだか」
満身創痍になりながらも(一方通行を除く)、漲る闘志は未だ果てることはなかった(一方通行を除く)。
アックア「フフ、心技体どれもが充足している。相手にとって不足なしである」
ミコト「そっちこそ一人のくせに頑張るじゃない」
アックア「聖人とは戦術兵器であり、いわばワンマンアーミーなのだ。仲間と共闘していては全力など出せん」
イン「悲しいね……」
アックア「戦場に感傷を持ちこむな。私と貴様たちは敵同士、さあ構えろ」
そう言い放ちアスカロンを床に突き刺し、徒手で構えをとるアックア。
アックア「ここからは一切の慢心を捨てる。アスカロンを捨てた以上、今までの戦法は通じぬものと思え!」
剣士としての戦いを放棄し、無双の剛腕と天使クラスの魔術を駆使して戦うスタイルに切り替える。
戦士としての矜持より、ただ勝利を収めることのみに主眼を置く。一切の妥協を許さぬ冷徹な傭兵が覚悟を示す。
打ち合わせる武器が無ければ、二重聖人のラック補正を破れない。
ただの一撃を貰っただけで重傷、戦況は圧倒的に不利、だというのに美琴たちの表情に諦めはない。
双方共に余力を残すつもりはない。否が応にも決着の機運が高まっていた。
一触即発の空気、その緊張を破ったのはアックアの雄たけびだった。
アックア「破アアァァァァッッ!!!」
大地を揺るがす戦神の咆哮が解き放たれる。
尋常ではないテレズマも同時に解放されたのか、アックアが背負う水翼がみるみる内に巨大化していく。
Ax「コイツは……」
イン「敵も本気ってコトかも。でも逆に言えば、もうこれ以上は無いんだよ」
Ax「オリジナル、いけンのか?」
ミコト「フン、私を誰だと思ってんのよ」
対する美琴は七天七刀を鞘に収め、腰だめに構える。
目を閉じ、呼吸を整え、全神経を七天七刀に収束させる。
ミコト「この一太刀に全てを懸けるまでよ。二人とも、私に力を貸して!」
イン「まかせてっ!!」
Ax「ハッ、オマエこそ俺を誰だと思ってやがる」
三人が覚悟を決めた瞬間、アックアの肥大し続ける水翼から無数の氷槍が射出される。
Ax「暴食シスター!」
イン「わかってる! このチャンスは見逃さないんだよ!」
前から一方通行、インデックス、美琴の一文字の陣形を敷く。
本来ならダメージディーラーである美琴が突撃するはずだが、後方支援の二人が前に出た。
一方通行がベクトル操作で直撃コースの氷槍だけを砕き、そのすぐ後ろでインデックスが攻撃魔術の詠唱に入る。
絶え間なく降り注ぐ氷槍を処理しながら、一方通行はタイミングを計っていた。
Ax(この弾幕は牽制……本命はあの馬鹿デカイ二枚の羽根か。今の俺だと一枚をぶっ壊すのが精々だろうな)
ちらりとインデックスに視線を送ると、彼女は詠唱をしながらコクリと頷く。
Ax(シスターは問題ねェ。オリジナルも上手くやるだろう。あとは俺次第か……なら勝ったも同然だろォが!!)
口角を吊り上げ表情を歪める一方通行。
科学が産み落とした最強の怪物は、このひと月の間ひたすらにストレスを溜めていた。
一度能力を振るえば有象無象の区別なく、どんな敵だろうが粉砕してきた。上条当麻以外、ただ一度の例外を除いて。
その最強たる一方通行を、あろう事か目の前の聖人は苦も無く下したのだ。
とても許容できるコトではない。
己のようなバケモノを倒して良いのは、上条当麻(ヒーロー)だけだと決まっている。
Ax「だったら間違いは正さねェとなァッ!!!」
敵の本命が、全長10メートルに届きそうなまでに巨大化した水翼が振り下ろされる瞬間、一方通行が飛び出した。
アックアは冷静に、冷徹に、冷酷に戦況を分析し必勝の戦術を執る。
敵の少女は物理攻撃同士を競り合わせる事で、ラック補正を無視したスリップダメージを与えてくる。
ならば武器を捨て魔術で攻めればいい。
――アスカロンを破棄
敵の少年は二重聖人の全力すら反射する防御を持っている。
だが反射にはラグが存在すると知っている。
――水翼を全力展開
敵の魔術師は厄介な回復魔術を使用する。攻撃魔術も多彩で一番油断できない存在だ。
しかし攻勢はかけられまい。あくまで敵の主軸は剣士の少女、魔術師の支援なしでは継戦能力を維持できない。
――牽制の氷槍を連続射出
さあ準備は整った。
アックア「ありったけの力を込めた双翼、その質量に圧殺されるがいい!!」
左右の翼を、僅かな時間差で振り下ろす。
Ax「プログラム風情が、調子づいてンじゃねェェッ!!!」
白髪の少年が予想通り防御行動をとった。
弾丸のように飛び出し、振り下ろした左翼を殴りつけ粉砕される。
――想定通り、残る右翼にて全てを薙ぎ払う!
左翼が破壊されたコンマ01秒後、残った左翼が一方通行ごと、後ろに控える少女たちを叩き潰さんと振るわれる。
これを破るには、剣士の少女の捨て身の一太刀が必要になる……
――否! 想定外の魔力反応!?
イン「魔女狩りの王イノケンティウス!! その身を盾とし水翼を破壊せよ!」
戦場に眩い光が降臨する。
炎の巨人イノケンティウス、その燃え盛る巨体が残る水翼に組み付き拮抗する。
アックア「馬鹿な!? たかが魔女狩りの王如きが、我が渾身の一撃と拮抗するなど……!!」
イン「ふっふーん、術者によって劇的に威力が変わるのが魔術の醍醐味でしょう?」
アックア「面白い! だがもう手は残っていま……ッ!?」
ドヤ顔で勝ち誇るインデックス。その後方で居合の構えをとる美琴とアックアの視線が交錯する。
アックア(なんだと……まだ何か奥の手があるというのか?)
仲間が作ってくれた刹那の勝機。
その到来を信じ、極限まで集中力を高めていた美琴が勝利を決定づけるために駆けだす。
ミコト「――電磁加速(リニアアクセル)」
紫電を纏い超音速で無防備なアックアに肉薄する。
アックア(迂闊っ!! しかし我が身が二重聖人である限り、決して刃が届く事はない)
驚愕に染まったアックアに向け、美琴は七天七刀を抜刀する。
ミコト「電磁抜刀(レールガン)・神浄……ッ!!」
鞘をレールに見立て、刀身を弾丸とする超電磁砲。
超音速の突進から音速の数倍で放たれた一閃。
その美琴の全てを込めた穢れなき一閃は、遥かな高みに君臨していた二重聖人の胴を切り裂いた。
キン、と美琴が納刀したと同時にアックアの巨体が崩れ落ちる。
アックア(完全に裏をかかれた。執拗なまでにスリップダメージに拘ったのは、この必殺をモノにするためであったか……)
己の甘さを自戒し、相手の粘り強さに惜しみない尊敬を。
アックア「……見事である」
ミコト「きゃああーーーー!? 熱い熱い熱いーーーーーっ!!!」
アックア「…………」
己の完敗を認め賛辞を送ったアックアだったが、賛辞を贈られた相手は大惨事だった。
イン「みことーー!?」
Ax「馬鹿野郎っ、さっさと回復してやれ!! オリジナルが火達磨になってンぞ!?」
――電磁抜刀・神浄……超電磁砲を応用した神速の一閃、ただし使用者の命を代償に発動する諸刃の刃でもある
CASE 411 大勝利
ミコト「ねぇねぇ! ちょー熱いんですけどー!?」メラメラ
イン「か、回復ーーー!!」
ペカーー
ミコト「ううっ、あつかったよぉ……」メソメソ
Ax「あっぶねェ……! あと一秒回復が遅かったら死ンでたぞ」
イン「ごめんね、みこと……」ションボリ
ミコト「だ、大丈夫、死ななきゃ安いわ」ヨロヨロ
アックア「フッ……」クスッ
Ax「コイツ……! まだ生きてやがる!」
イン「!?ッ、すぐに止めを…」
ミコト「待って!!」
イン「みこと!?」
ミコト「もう勝負はついてる。私たちの目的はゲームをクリアする事であって、無駄な殺戮じゃない」フルフル
イン「で、でもボスを仕留めないと次の階層に進めないんだよ?」オロオロ
ミコト「どうかしら? 直接剣を交えたから何となく分かっちゃうのよね……アンタ、本当はプログラムなんかじゃなくて、プレイヤーなんでしょ?」
アックア「勝者には知る権利があるか……。そうだ、私は運営側のプレイヤーだ」
インAx「「!?」」
CASE 412 暴露
アックア「私だけではない。大体の魔術サイドのプレイヤーは運営側についているのである」
イン「ええーーっ!? そんなの聞いてないんだよ!」ガビーン
Ax「キナ臭さ倍増ってか」ケッ
ミコト「理事長の目的は何? どうして魔術師がそれに協力してるの?」
アックア「科学サイドの思惑は知らん。こちら側は……まあ、暇つぶし、いや娯楽といったところか?」フム
ミコト「ご、娯楽ですって……!?」ワナワナ
Ax「笑えねェ冗談だ」ムカッ
イン「たくさんの人が死んでるんだよ!?」
アックア「……ああ、お前たちは知らないのだな」
ミコト「何をよ!!」ズズイ
アックア「ここでの死は現実の死に繋がると言ったな。あれは嘘だ」シレッ
ミコインAx「「「…………………は?」」」ポカーン
知ってた(安堵の溜息)
しかし今頃ハゲ条さんとミサワが2人きり……
しかし今頃ハゲ条さんとミサワが2人きり……
CASE 413 生存確認!
ミコト「ねぇねぇ!」
アックア「なんだ?」
ミコト「お兄ちゃんは生きてるの!? 現実に戻ればまた会えるの!?」ユッサユッサ
アックア「ああ、すでにログアウトし目覚めているだろう」
ミコト「あ、あはは……」ペタン
イン「みこと……よかったね」
ミコト「うん……うんっ!!」ポロポロ
アックア「事前に記憶の一部を改竄すると知っていたとはいえ、不安に思うのも当然であるな」
Ax「改竄だァ?」ハテ
アックア「デスゲームの件だ。例のデバイスでログインした時点で、デスゲームがフェイクであるという記憶が改竄されたのである」
Ax「……そう言われてみれば、確かに事前説明を受けたような?」
イン「それも聞いてないんだよ!?」ガビーン
ミコト「……きっと木山先生が説明し忘れたに違いないわ。にしても改竄……間違いなく食蜂が絡んでるわね」ゲンナリ
CASE 414 一抜けた
ミコト「……ハッ!? ねぇねぇ!」
イン「なにかな?」
ミコト「もう死んでも大丈夫だって分かったわけだし、わざとゲームオーバーになればすぐにお兄ちゃんに会えるのよね?」
Ax「!?」
イン「それはそうだけど……途中で放り出すのは、みことらしくないかも」ジトー
ミコト「や、やだなぁー、そんな無責任なコトするわけないじゃん」アセアセ
イン「当たり前なんだよ。まずはこの情報を他のプレイヤーと共有するべきかも」
ミコト「そうね、一方通行も打ち止めたちに教えたいわよね」チラッ
Ax「ぐふっ……スフィンクスちゃン……今、帰るから……安心し…て……」ガクリ
パリーン!!
アックア「自害だと……?」ポカーン
ミコト「あ、あの野郎逃げやがった!?」ガビーン
イン「毎日うわ言のようにスフィンクスに会いたいって言ってたもんね……」ゲンナリ
CASE 415 昨日の敵は今日の友
ミコト「くっそー! 私だってお兄ちゃんに会いたいのを我慢してるってのにぃぃーー!!」プンスカ
イン「あ、そういえばワーストも とうまと一緒にログアウトしてるんだよ」
ミコト「ッ!? ちょっとアンタ!」
アックア「何か用であるか?」
ミコト「私たちのギルドに入りなさい拒否権は認めないわ今すぐ次の層を攻略するわよつーか最速でクリアするのよ!!!」ガァァ
アックア「は?」
ミコト「アンタがお兄ちゃんをログアウトさせたんだから責任とって攻略を手伝いなさいっ!!」ビシッ
アックア「…………」ポカーン
イン「ああなったらテコでも動かないんだよ。協力してもらえるかな?」ヤレヤレ
アックア「……仕方あるまいな」ヤレヤレ
テッテレー
アックアがパーティーインしたことで、攻略速度が飛躍的に向上した!!
CASE 416 最後の一撃
アックア「ひとつ疑問があるのだが、どうやって最後の一撃を通したのだ?」
ミコト「んー、単純な話。私のラックが聖人並になったからよ」シレッ
アックア「……普通にレベル上げしても無理だと思うのだがね」
ミコト「偶像の理論だっけ? 神の子の特徴ってヤツ? アンタを倒すための特訓中に一回死んじゃったのよ」ケラケラ
イン「笑い事じゃないんだよ」ヤレヤレ
ミコト「いやー、びっくりしたわよ実際。復活してステータスを確認したらラックがめっちゃ上がってるんだもん」
イン「多分システム的なバグじゃないかな? 製品版は今のところリスポーンを禁止してるから」
ミコト「ま、なんにせよ切り札として機能したんだし、いいじゃない」
アックア「フッ、まんまとしてやられたのである」
ミコト「はいはい無駄話はここまで。さっさと次の階層に行くわよー」テクテク
イン「そのまま行くの!? ……まったく、みことはせっかちなんだから」ハァ
アックア「苦労しているのだな」
イン「あなたも他人事じゃないんだよ?」
アックア「で、あるか?」
イン「で、あるんだよ」ニコッ
このあと美琴たちが仮想世界の真実を全プレイヤーに暴露したことにより、蔓延していた絶望感は徐々に取り払われていった
CASE 417 ハゲ、未だ治らず
上条「ぎゃあああーーーーー!!! 死んだーー……ってあれ?」ガバッ
木山「やあ、お帰り」
上条「……あの世って殺風景なトコなんだな」キョロキョロ
木山「おかしなコトを言うな君は。ここは私の研究室だよ」クスッ
上条「え?」キョトン
――木山せんせー説明中
上条「はあっ!? 統括理事長が言った事が全部ブラフ!?」ガビーン
木山「なんでも暇を持て余したから企画したそうだ」
上条「メチャクチャだ……」ガックシ
木山「プレイヤーたちの精神的なケアは心配いらない。第五位の全面協力でトラウマも残らないさ」
上条「そういう問題じゃねーだろ! ああぁぁ、今この瞬間も御坂たちは……心配すぎてハゲそうだ」オロオロ
木山「ハゲるにしても髪がないわけだが」
上条「…………」ツルリーン☆
CASE 418 不思議な薬の片割れ
上条「そうだった……元はといえばハゲ条さんを髪条さんに戻す為の冒険だった……」ズーン
木山「安心したまえ」スッ
上条「……安心なんて出来ねえよ。てかそれ何?」
木山「冥土帰し印の薬だよ。君たちがクリア出来なかった場合を想定して、一応取り寄せておいたんだ」
上条「マジで!?」
木山「マジだ」
上条「やった! これで失ったマイヘアーを取り戻せるッ!!」イヤッホゥ!!
木山「だが副作用が…」
上条「そんなの関係ねえ!」ゴクゴクゴク
木山「説明も聞かずに薬を飲むのはいただけないな」ヤレヤレ
上条「死ななきゃ安いぜ!」キリッ
木山「……良くも悪くも君たちは兄妹なのだな」
上条「うおっ!? か、からだが……!?」モジャモジャ
CASE 419 めたもるふぉーぜ
木山「ふむ、これは興味深い」シゲシゲ
バーン!!
番外個体「ここに上条当麻が居るって聞いたんだけど!」
木山「やれやれ、ドアを乱暴に開けるのは勘弁して欲しいのだが」
番外個体「え、あ……ご、ごめんなさい」ペコリ
木山「その姿……御坂美琴のクローンなのか?」
番外個体「そうだけど……」
木山「ならば問題はないか。上条君ならそこにいるぞ」
番外個体「?? 何処にいるの?」ハテ
木山「君の足元だ」
番外個体「足元?」チラッ
黒猫「にゃーん」ウルウル
番外個体「真っ黒な子猫……?」キュン
CASE 420 帰還
仮想世界――
アレイ☆「よくぞここまで来た。私がこの世界の支配者…」
アックア「問答無用っ!!」ブンッ!!
ザクッ!!
アレイ☆「ぬおっ!? ま、待て…」
ミコト「待てと言われて待つ馬鹿はいないっつーの。――電磁抜刀・神浄!」
ザシュッ!!!
アレイ☆「ごっ、があああああああああああああああああ!?!?」ブシュューーー!!
アックア「一刀! 両断ッッ!!!」ブゥゥゥン!!!
ボグシャァ!!!
アレイ☆「…………」シーン
イン「酷いリンチを見たんだよ……」ゲンナリ
◇ ◇ ◇ ◇
現実世界――
美琴「よっしゃー! クリアしてやったわよ!!」ムクッ
禁書「……戻ってこれたのかな?」キョロキョロ
木山「随分と早い帰還だな。もう半日はかかると思ったのだが」
番外個体「!?」ビクッ
美琴「一刻も早くお兄ちゃんに会いたかったんだもん。ていうかお兄ちゃんは何処!?」
木山「上条君なら…」
番外個体「おおお、お帰りおねーたま! ミ、ミサカ、用事があるから失礼するね」アセアセ
黒猫「にゃにゃっ!?」ジタバタ
美琴「わあ、かわいー♪ その子、アンタの猫ちゃんなの?」パァァ
番外個体「そそ、そう! さっきそこで拾ったんだ」アセアセ
美琴「ふーん、きちんと世話すんのよ」
番外個体「も、もちろんだよ!」スタコラサッサー
美琴「あんなに慌てちゃって、変なの」ポカーン
木山「いいのかい? 君の兄君が連れ去られてしまったようだが」
美琴「はい……?」ハテ?
といったところで今回は終了
次回からは平常の上琴目録に戻りますー
次回からは平常の上琴目録に戻りますー
既に上琴目録番外通行止めくらいにはなってる気もww
そしてネコ条さんとか超俺得ヤバい
乙でした
そしてネコ条さんとか超俺得ヤバい
乙でした
番外ってより一方さんこそ黒猫上条さんに萌えまくるような
乙 予想してたより長くシリアスったけど、最後のバトルで爽快感も味わえたし良かった
今度は日常世界でアックアさんに登場してもらいたいな
乙 予想してたより長くシリアスったけど、最後のバトルで爽快感も味わえたし良かった
今度は日常世界でアックアさんに登場してもらいたいな
☆瞬殺ワロタw
猫条ちゃんとスフィンクスとかイヌの絡みも見てみたい気もする
猫条ちゃんとスフィンクスとかイヌの絡みも見てみたい気もする
一方さんちで愛でられまくる上条さんだと!?
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