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元スレ京太郎「咲、話があるんだ」

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1 :


「どうしたの?京ちゃん」

京太郎「二人きりで話したいんだ。ちょっと放課後残ってくれないか?」

「うん、いいけど・・・」

優希「ちょっ、何事だじぇ!?・・・これってまさか」

「そんなオカルトありえませんっ!」ドンッ

優希「和ちゃん、ちょっと怖いじぇ・・・大丈夫だじぇ、あの犬にそんな度胸は無いはずだじぇ」

SSWiki :http://ss.vip2ch.com/jmp/1332249950(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)

2 = 1 :


「・・・まこ」ヒソヒソ

まこ「わかっとる。さぁさぁ、お邪魔虫は退散退散じゃー」ガッシ

「染谷先輩、話して下さい!私は宮永さんとIPS細胞と将来の展望について話し合わないとーー」ジタバタ

優希「京太郎は私の犬だじぇー!」ジタバタ

「じゃ、今日の部活はここまで。・・・宮永さんと須賀君、後片づけよろしくね」

京太郎「りょーかいっす。お疲れ様でーす」

3 = 1 :


「分かりました」

(それにしても・・・随分突然ね)

優希「むがー!」

「ふぬー!」

まこ「ハイハイ帰れー」ポイッ

「それじゃあねー」ヒラヒラ

バタン

4 = 1 :


京太郎「・・・」

「・・・」

京太郎「・・・」

「京ちゃん?話って」

京太郎「咲、俺と麻雀してくれないか」

5 = 1 :


「麻雀?いいけど・・・皆が一緒にいちゃダメだったの?」

京太郎「・・・ああ」

「それじゃあ、二人打ち用のルールでいいよね。ツモは減点される側は一人分、加点される側は三人分で」ピッピッ

京太郎「それでいいよ。・・・咲、本気で来てくれ」

「うん、分かった・・・」

6 = 1 :


東一局

京太郎「じゃ、俺が親だな」

パチッ

「京ちゃんが私を麻雀に誘うのって、なんだか久しぶりだね」

パチッ

京太郎「そうだな、最近はずっと雑用ばっかりだったから」

パチッ

7 = 1 :


「宅も4人掛けだしね。女子部員だけでも入りきらないし」

パチッ

京太郎「咲、麻雀楽しいか?」

パチッ

「うん、今はとっても楽しいよ」

パチッ

8 = 1 :


京太郎「そうか、そりゃ何よりだ」

パチッ

「京ちゃん、それロン」

パタタタタ・・・

京太郎「くっ・・・」

「三色ドラ3。子の満貫で8000点だね」

9 = 1 :


京太郎「・・・じゃ、次は咲が親だな」

「うん。それじゃ、行くよ京ちゃん!」

東二局

「京ちゃん、今日はホントに突然だったね」

パチッ

京太郎「悪い。もしかして予定とかあったか?」

パチッ

10 = 1 :


「まぁ、無い事はないけど・・・そんなに大事な用でもないし」

パチッ

京太郎「こんなことは今日限りだからさ、勘弁してくれ」

パチッ

「・・・京ちゃん、何か嫌な事あったの?」

パチッ

京太郎「・・・っ」

11 = 1 :


「やっぱり。今日の京ちゃん、何だかおかしいもん」

バチッ!

京太郎「・・・さぁ、リーチだぜ咲。どうする?」

「京ちゃん・・・」

パチッ

12 = 1 :


京太郎「・・・」

パチッ

「・・・カン」

パチッ

京太郎「来たか・・・」

パチッ

13 = 1 :


「もいっこ、カン」

バシッ!

京太郎「・・・」ゾクッ

パチッ

「もいっこ、カン!」

バシィッ!

パタタタタ・・・

「--ツモ。嶺上開花、三暗刻、三槓子、ドラ1。6000オールで、連荘だよ」

14 = 1 :


京太郎「・・・一本場か」

「それじゃ、また私からだね」

東二局一本場

「・・・」

パチッ

京太郎「強えなぁ、咲は」

パチッ

15 = 1 :


「そうかな?私よりも強い、例えば天江さんみたいな人。全国にはゾロゾロいると思うよ」

パチッ

京太郎「・・・そっか。頑張れよ、お前はもう一人じゃないんだ」

パチッ

「うん、頑張る」

パチッ

16 = 1 :


京太郎「・・・」

パチッ

「リーチだよ」

ピシッ!

京太郎「・・・」

パシッ

17 = 1 :


「それ、ロン!」

パタタタタ・・・

「リーチ一発、一本場で平和と一盃口。ドラはないけど、裏ドラがーー乗った。これで満貫、12300点」

「これで合計26300点のマイナス。私の勝ちだね、京ちゃん」

京太郎「・・・」

「京ちゃん?」

18 = 1 :


京太郎「続行、させてくれないか」

「 え?うん、いいけど・・・」

東二局二本場

「京ちゃん、何があったの?私でよければ相談に乗るよ?」

パチッ

京太郎「何がって、何がだよ」

パチッ

19 = 1 :


「もう、それじゃ分かんないよ」

パチッ

京太郎「分かんなくていいんだよ。俺は、ただ咲と麻雀したいだけだ」

パチッ

「・・・嘘」

パチッ

20 = 1 :


京太郎「嘘なわけないだろ、現にこうして打ってるんだから」

パチッ

「だって京ちゃんの牌、勝つ気が無いもん」

パチッ

京太郎「何でそんなこと分かんだよっ」

パチッ

21 :

珍しいな

22 = 1 :


「染谷先輩とか原村さんみたいに分析はできないけど・・・牌に気持ちが乗ってるか乗ってないかくらいは私にもわかるよ」

パチッ

京太郎「なんだそりゃ。俺にはちっとも分かんねー世界だな」

パチッ

「ううん、京ちゃんが一番分かってるはずだよ。だって、京ちゃんの牌だもん」

パチッ

23 = 1 :


京太郎「俺はただ、麻雀をーー」

パチッ

「・・・麻雀を、やめる理由が欲しいの?」

ビシッ

京太郎「・・・んなこと言ってねーだろ!リーチだ!」

バンッ

24 = 1 :


「言ってるよ!京ちゃんの牌、自棄になってるもん!私もリーチ!」

バンッ

京太郎「うるせえ!お前に俺の何が分かるってんだ!」

バシッ!

「そんなこと分かんないよ!」

バシッ!

25 = 1 :


京太郎「だったら黙って打ってろ!」

バシッ!

「黙ってたら和了れないもん!」

バシッ!

京太郎「減らず口を・・・!」

バシッ!

26 = 1 :


「京ちゃんこそ、私を麻雀部を辞める言い訳にするつもりの癖に!」

バシッ!

京太郎「ああそうだよ!悪いかよ!大体強過ぎんだよ、お前ら!何がオカルトだ!・・・俺だって、練習してんのに!」

バシッ!

「悪いよ!勝手に努力を放棄して、戦う前から負けを認めてる京ちゃんなんて、とってもカッコ悪い!」

バシッ!

27 = 1 :


京太郎「だから今戦ってるじゃねえか!俺が、どうあがいても勝てない事の証明のために!」

バシンッ!

「こんなの戦いじゃない!こんな、楽しくないのは、絶対に麻雀じゃない!」

バシンッ!

京太郎「麻雀なんて、才能のゲームだ!結局牌に愛されてない奴は、負けるしかねえんだよ!」

バシンッ!

28 = 1 :


「そんなことない!絶対、絶対そんなことない!そんな事言う京ちゃん、私嫌いだよ!」

バシンッ!

京太郎「だったら早く和了れよ!このど真ん中の牌で、お得意のオカルトで、嫌いな俺にトドメを刺してくれよ!宮永咲ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!」

バシンッ!

「っ・・・!」

パシッ

29 = 1 :


京太郎「なっ・・・」

「・・・京ちゃんの番だよ」

京太郎「・・・」

「・・・引かないの?」

京太郎「和了れ、なかったのか・・・?」

「うん。だから次は、京ちゃんがツモる番」

30 = 1 :


京太郎「・・・っ」

「京ちゃん、引いて」

京太郎「俺、は・・・」

「・・・引かないんなら、私もう帰るよ?」ガタッ

京太郎「待てっ!」

ピッ

31 = 1 :


京太郎「・・・ツモだ」

パタタタタ・・・

京太郎「二本場、メンタンピンドラ2。ハネ満で3200点オールだ」

「うん。この局は、京ちゃんの勝ちだね」

京太郎「咲、手牌見せてくれ!」ガタッ

「はい、こうだよ」

パタタタタ・・・

32 = 1 :


京太郎「ホントに・・・和了れねぇのか」

「まだ、やるよね?」

京太郎「・・・ああ」

東三局

京太郎「じゃ、行くぜ・・・」

パシッ

33 = 1 :


「ねぇ、京ちゃん」

パシッ

京太郎「なんだよ?」

パシッ

「さっき和了った時、嬉しかった?」

パシッ

34 = 1 :


京太郎「そりゃ、嬉しかったよ。でもあれは・・・」

パシッ

「私は、手を抜いてないよ?」

パシッ

京太郎「・・・そりゃそうか。涙目で顔真っ赤にして牌打ちつけてたもんな。あれで手を抜けたら手品師だ」

パシッ

35 = 1 :


「むー。それはお互い様だし、そもそも京ちゃんが嫌な事言うから悪いんだよ」

パシッ

京太郎「悪かったよ。なんか奢るから、許してくれ」

パシッ

「それプラス麻雀部辞めないでくれたら、許したげる」

パシッ

36 = 1 :


京太郎「・・・随分と手厳しいお姫様だな」

パシッ

「京ちゃんが悪いんだもんっ」

パシッ

京太郎「分かってるよ、俺だってもう辞めたくなくなっちまった」

パシッ

37 = 1 :


「・・・京ちゃんならそう言ってくれると思ってたよ。だって、麻雀って」

パシッ

京太郎「楽しいんだもん、か?」

パシッ

「人のセリフを取らないでくださいー」

パシッ

38 = 1 :


京太郎「そうぶすくれなさんなって」

パシッ

「もう、京ちゃんのバカっ!・・・ロンだよっ」

パタタタタ

「一盃口のみドラ無し。1300点」

京太郎「おお、珍しく小さい和了りじゃないか」

39 = 1 :


「京ちゃんのがうつっちゃったかも?」

京太郎「なんだとこのー!」グリグリ

「いひゃいよきょうひゃん!ほっふぇはやめふぇー!」

京太郎「ありがとな、咲」

「ううん、私は何もしてないよ。京ちゃん自身が麻雀を辞めたくないって、心の底で思ってくれてたからこうなったんだと思う」

京太郎「かも、な」

40 = 1 :


「絶対そうだよ。京ちゃんは、いつだって頑張り屋さんだもん」

京太郎「なぁ、咲」

「なぁに?」

京太郎「俺さ、今よりもっと頑張って、いつか絶対お前を倒す!何年、何十年かかったって絶対倒すから!」

「ーーうん、待ってる。・・・だから、早く駅前のクレープ屋さんに行こっ」

京太郎「げっ、忘れてなかったのか」

41 = 1 :


「ちょっといい話になったからって奢りの約束を忘れるほど、私はロマンチストじゃないですよー?」

京太郎「こりゃ一本とられたな。・・・あんまり高いのはよしてくれよ?」

「キングクレープかなー、クイーンクレープかなー♪いっそ両方とか!」

京太郎「よせってば!」

「やーだもーんっ。ほらほら、早く来ないとどんどん注文増やしちゃうよ?」タタタ

京太郎「うおおおおおおおおおおお!?」ダダダダダ

42 = 1 :


駅前のクレープ屋さん

店員「ただ今カップル割というサービスを行っておりましてー」

「え、でも私達むぐっ!?」ジタバタ

京太郎「はい!じゃあそのカップル割でお願いします!」

店員「かしこまりましたー」

「ぷはっ。もう、嘘ついちゃ駄目だよ京ちゃん」

43 = 1 :


京太郎「バカ言え。カップルって言うだけで安くなるなら利用しない手は無いだろ」

「私は別に困らないけどなー」

京太郎「そりゃ奢られる立場だからな、気楽だよなぁ!?」

「へへーんだ」ベー

京太郎「ちなみに、何頼んだんだ?」

「二人用のキングクレープ。一度食べてみたかったんだー」

44 = 1 :


京太郎「ふっ、デブるぞ?」

「むっ!・・・ひ、否定しきれない」

京太郎「仕方ない、太らないように咲の分も俺が食べてやろう」

「それはダメーっ!」

遠巻きのグラサン「・・・こちらコードネームタコス。コードネームIPS、応答するじぇ」

『こちらIPSです。二人の様子はどうですか?』

45 = 1 :


遠巻きのグラサン「二人で一つのクレープを、恋人割で頼んだようだじぇ」

『殺して下さい、いえ殺しましょう』

遠巻きのグラサン「賛成だじぇ」ジャキッ

『待ちんさい!流石に性急すぎじゃて!』

『離して!離して下さい!』

『あー、こちら部長。君の行動は監視されている、変な気は起こさないよーに。とりあえず、引き続き尾行を続けてもらえるかしら』

46 = 1 :


遠巻きのグラサン「・・・了解だじぇ」ピッ

店員「お待たせいたしましたー」ドンッ

「うわ、おっきい・・・!」

京太郎「これは・・・マジでキングサイズだな」

「ここまで来ると最早クレープとしての原型がないね・・・」

京太郎「とりあえず、値段分はキッチリ食べるぞ!」

「おー!」

47 = 1 :


パクパクパクパク・・・

「も、もうムリ」ゲプー

京太郎「デカ過ぎんだろこれ・・・」

「入りきらなくて残しちゃった・・・ごめんね、京ちゃん」

京太郎「いいって。お前が満足したんならそれで」

「うん、満足はしたよ。十分過ぎるほど」

京太郎「じゃ、帰るか」

48 = 1 :


遠巻きのグラサン「IPS,IPS応答するじぇ」

『あー、IPSならさっき体の穴という穴から細胞を飛び散らせて憤死したわ』

遠巻きのグラサン「なっ・・・同士IPS、お前のことは忘れないじぇ」

『死んでません!』

『惜しい奴を亡くしたもんじゃ・・・』

『だから死んでません!宮永さん!?宮永さーん!?』

遠巻きのグラサン「『うわ、おっきい・・・』『入りきらなくて・・・』等の発言が確認されたじぇ」

49 = 1 :


『?!?!??!?!?!!??!!??』ボフー

『あ、また憤死した』

『惜しい奴を亡くしたもんじゃ・・・』

遠巻きのグラサン「二人はもう帰るみたいだから、これで通信を終了するじぇ」

『はい、お疲れー』

遠巻きのグラサン「・・・」ピッ

遠巻きのグラサン「京太郎・・・」グスッ

50 = 1 :


「家まで送ってくれなくてもよかったのに」

京太郎「もう結構遅いからな、狼が潜んでないともいえないし」

「京ちゃんは心配性だなぁ。・・・大体、送り狼って言葉だってあるでしょ?」

京太郎「だったらどうする?」

「え?」

京太郎「俺が送り狼だったら、どうするんだ?」


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