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元スレ男「そのマフラー……よく似合ってるね」女「これ毒蛇よ」
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男「いやぁー、ダメ元でナンパしてみるもんだね」
男「まさかデートしてくれるなんて……」
女「私もちょうどヒマだったし、あなたハンサムだから」
男「…………」ゴクッ
男「ところで、そのマフラー……よく似合ってるね」
女「これ毒蛇よ」
男「え」
男「まさかデートしてくれるなんて……」
女「私もちょうどヒマだったし、あなたハンサムだから」
男「…………」ゴクッ
男「ところで、そのマフラー……よく似合ってるね」
女「これ毒蛇よ」
男「え」
女「ほら」
毒蛇「シャーッ!」
男「な……!」
男「君はいったい……!?」
女「私、ヘビ使いやってるの」
男「ヘビ使い……!?」
女「これでも自分の事務所を持ってて、本場インドで修行した本格派よ」
男「へ、へえ~……」
毒蛇「シャーッ!」
男「な……!」
男「君はいったい……!?」
女「私、ヘビ使いやってるの」
男「ヘビ使い……!?」
女「これでも自分の事務所を持ってて、本場インドで修行した本格派よ」
男「へ、へえ~……」
<自宅兼事務所>
女「なんでフラれたのかしら」
毒蛇「なんで分かんねえんだよ」
女「なんで?」
毒蛇「どこの世界に、毒蛇首に巻いてる女と付き合いたい男がいるんだよ!?」
毒蛇「せっかくの出会いだったのに……もう出歩く時、俺を首に巻くのやめろよ!」
女「だって寒いんだもの。首回りは特に」
毒蛇「マフラーって優秀な防寒具があんだろ!」
女「マフラーって首がチクチクするから苦手なの」
毒蛇「安物買うからだよ! お前はいつも肝心なところでケチるからな!」
女「あんたはいつも毒舌よねえ」
毒蛇「なんたって毒蛇だからな!」
女「猛毒すぎて、自分の脳まで異常をきたして、人の言葉を喋れるようになるくらいにね」
毒蛇「うっせえ! 好きで喋れるようになったんじゃねえや!」シャーッ
女「なんでフラれたのかしら」
毒蛇「なんで分かんねえんだよ」
女「なんで?」
毒蛇「どこの世界に、毒蛇首に巻いてる女と付き合いたい男がいるんだよ!?」
毒蛇「せっかくの出会いだったのに……もう出歩く時、俺を首に巻くのやめろよ!」
女「だって寒いんだもの。首回りは特に」
毒蛇「マフラーって優秀な防寒具があんだろ!」
女「マフラーって首がチクチクするから苦手なの」
毒蛇「安物買うからだよ! お前はいつも肝心なところでケチるからな!」
女「あんたはいつも毒舌よねえ」
毒蛇「なんたって毒蛇だからな!」
女「猛毒すぎて、自分の脳まで異常をきたして、人の言葉を喋れるようになるくらいにね」
毒蛇「うっせえ! 好きで喋れるようになったんじゃねえや!」シャーッ
女「きっと私の魅力が足りなかったのよ。もっとシェイプアップしなくちゃ」
女「ってわけで、縄跳びやるから縄になって」
毒蛇「絶対嫌だよ! 縄買ってこいよ!」
女「爬虫類ショップで、“ヘビ用ビーフジャーキー”買ってあげるから」
毒蛇「しゃーねーなー……やるよ、やりますよ!」
女「いち、に、さん」ピョンピョンピョン
女「ってわけで、縄跳びやるから縄になって」
毒蛇「絶対嫌だよ! 縄買ってこいよ!」
女「爬虫類ショップで、“ヘビ用ビーフジャーキー”買ってあげるから」
毒蛇「しゃーねーなー……やるよ、やりますよ!」
女「いち、に、さん」ピョンピョンピョン
<爬虫類ショップ>
店長「いらっしゃい!」
女「こんにちは」
毒蛇「ちわーっす!」シャーッ
店長「おお、二人とも相変わらず元気だね」
毒蛇「この店は相変わらず流行ってねえな」
店長「今日も毒吐くね~」
毒蛇「なにせ俺は毒蛇だからな」
女「“ヘビ用ビーフジャーキー”ちょうだい」
店長「毎度!」
店長「いらっしゃい!」
女「こんにちは」
毒蛇「ちわーっす!」シャーッ
店長「おお、二人とも相変わらず元気だね」
毒蛇「この店は相変わらず流行ってねえな」
店長「今日も毒吐くね~」
毒蛇「なにせ俺は毒蛇だからな」
女「“ヘビ用ビーフジャーキー”ちょうだい」
店長「毎度!」
女(さて、帰ろうっと)
女「……ん」ドンッ
銀髪「おっと、失礼」
白蛇「シュルルルル…」
女「…………」
女「あの男の人、白蛇を首に巻いてたわ」
毒蛇「ああ、アルビノってやつか?」
女「只者じゃないわね」
毒蛇「蛇を首に巻いて外うろついてる時点で只者じゃねえよ。悪い意味で」
女「……ん」ドンッ
銀髪「おっと、失礼」
白蛇「シュルルルル…」
女「…………」
女「あの男の人、白蛇を首に巻いてたわ」
毒蛇「ああ、アルビノってやつか?」
女「只者じゃないわね」
毒蛇「蛇を首に巻いて外うろついてる時点で只者じゃねえよ。悪い意味で」
ある日――
<古い民家>
チューチュー… ドタバタ…
家主「ご覧のように、ネズミが大量に住み着いてしまって……」
女「分かりました。すぐに駆除します」
女「頼んだわよ」
毒蛇「おう、任せとけ!」
<古い民家>
チューチュー… ドタバタ…
家主「ご覧のように、ネズミが大量に住み着いてしまって……」
女「分かりました。すぐに駆除します」
女「頼んだわよ」
毒蛇「おう、任せとけ!」
毒蛇「いたいた……ネズミどもが」ニョロニョロ
ネズミ「チュッ!?」
毒蛇「お前ら全員……俺の毒牙の餌食だぜ!」シャーッ
チュウゥゥゥゥ… シャァァァァァ…
ドタンバタン! ドタンバタン! ドタンバタン!
…………
……
ネズミ「チュッ!?」
毒蛇「お前ら全員……俺の毒牙の餌食だぜ!」シャーッ
チュウゥゥゥゥ… シャァァァァァ…
ドタンバタン! ドタンバタン! ドタンバタン!
…………
……
毒蛇「ほらよ、こいつでラスト」ペッ
毒蛇「一匹残らず仕留めてやったぜ」ニュルニュル…
女「ご苦労様」
家主「ありがとうございます!」
家主「悪質な駆除業者に任せると、ネズミを退治するふりをして」
家主「またネズミが増えるよう、わざと残すケースもあるらしいのですが」
家主「あなたたちに頼んでよかった!」
毒蛇「へへへ、毎度~」
女「…………」
毒蛇「どうした?」
女「その手があったか」
毒蛇「オイ」
毒蛇「一匹残らず仕留めてやったぜ」ニュルニュル…
女「ご苦労様」
家主「ありがとうございます!」
家主「悪質な駆除業者に任せると、ネズミを退治するふりをして」
家主「またネズミが増えるよう、わざと残すケースもあるらしいのですが」
家主「あなたたちに頼んでよかった!」
毒蛇「へへへ、毎度~」
女「…………」
毒蛇「どうした?」
女「その手があったか」
毒蛇「オイ」
帰り道――
女「あら?」
毒蛇「悪そうなヤツが女の子に絡んでるな」
チンピラ「な? そこのカフェで一緒にコーヒー飲んでくれるだけでいいからよォ~」
女子高生「この後、用事あるんで……!」
チンピラ「お、断るの? 心が傷ついたわぁ~」
チンピラ「だったら慰謝料でコーヒー代くらいよこせや! ほら、財布出しな!」
女子高生「お金なんて持ってません!」
チンピラ「今時の女子高生が金持ってねえわけねーだろ! オラ、出しやがれぇ!」
女「あら?」
毒蛇「悪そうなヤツが女の子に絡んでるな」
チンピラ「な? そこのカフェで一緒にコーヒー飲んでくれるだけでいいからよォ~」
女子高生「この後、用事あるんで……!」
チンピラ「お、断るの? 心が傷ついたわぁ~」
チンピラ「だったら慰謝料でコーヒー代くらいよこせや! ほら、財布出しな!」
女子高生「お金なんて持ってません!」
チンピラ「今時の女子高生が金持ってねえわけねーだろ! オラ、出しやがれぇ!」
女「やめなさいな」
毒蛇「シャーッ!」
女子高生「えっ」
チンピラ「なんだてめえ!?」
チンピラ「薄気味悪い女だ……邪魔するんなら……」ガシッ
女「やっちゃいなさい」
毒蛇「シャーッ!」ガブッ
チンピラ「ぐわっ!?」
毒蛇「シャーッ!」
女子高生「えっ」
チンピラ「なんだてめえ!?」
チンピラ「薄気味悪い女だ……邪魔するんなら……」ガシッ
女「やっちゃいなさい」
毒蛇「シャーッ!」ガブッ
チンピラ「ぐわっ!?」
ドサッ…
チンピラ「か、体が……痺れて……」ピクピク…
女「加減はしておいたから、一時間もすれば動けるようになるわ」
女「ただ……また悪さしてるとこ見かけたら、今度は命の保証はないけど」
チンピラ「…………」ゾクッ
女子高生「あ、あの……ありがとうございました!」
女「気にしないで。気をつけて帰りなさい」
女子高生「は、はいっ!」
チンピラ「か、体が……痺れて……」ピクピク…
女「加減はしておいたから、一時間もすれば動けるようになるわ」
女「ただ……また悪さしてるとこ見かけたら、今度は命の保証はないけど」
チンピラ「…………」ゾクッ
女子高生「あ、あの……ありがとうございました!」
女「気にしないで。気をつけて帰りなさい」
女子高生「は、はいっ!」
……
<民家>
ニュルニュルニュル…
毒蛇「お、あったあった!」
毒蛇「ほれ、排水溝に流しちまったカギを取ってきたぜ!」ペッ
依頼人「ありがとうございますぅ!」
依頼人「これは替えがきかないカギでして、本当に助かりました!」
女「またご依頼があれば、私の事務所までお気軽にどうぞ」
女「今日は頑張ってくれたから、“ヘビ用ペディグリーチャム”買ってあげる」
毒蛇「ヒャッホウ!」
<民家>
ニュルニュルニュル…
毒蛇「お、あったあった!」
毒蛇「ほれ、排水溝に流しちまったカギを取ってきたぜ!」ペッ
依頼人「ありがとうございますぅ!」
依頼人「これは替えがきかないカギでして、本当に助かりました!」
女「またご依頼があれば、私の事務所までお気軽にどうぞ」
女「今日は頑張ってくれたから、“ヘビ用ペディグリーチャム”買ってあげる」
毒蛇「ヒャッホウ!」
<爬虫類ショップ>
女「よかった、あと一つだけ残ってるわ」サッ
銀髪「ラスト一個が残ってたか」サッ
女「あっ」
銀髪「あっ」
女「あなたも……“ヘビ用ペディグリーチャム”が欲しいのね?」
銀髪「ええ、ウチの白蛇の大好物なもので」
女「よかった、あと一つだけ残ってるわ」サッ
銀髪「ラスト一個が残ってたか」サッ
女「あっ」
銀髪「あっ」
女「あなたも……“ヘビ用ペディグリーチャム”が欲しいのね?」
銀髪「ええ、ウチの白蛇の大好物なもので」
女「悪いけど、これは譲れないわ」
銀髪「ボクもです」
女「お互い引く気はないってわけね」
銀髪「だったら≪ガラガラ勝負≫で決めませんか?」
女「望むところよ」
≪ガラガラ勝負≫とは――
どちらがよりガラガラヘビのようにガラガラできるか競う、ヘビ使いの決闘法の一つである。
銀髪「ボクもです」
女「お互い引く気はないってわけね」
銀髪「だったら≪ガラガラ勝負≫で決めませんか?」
女「望むところよ」
≪ガラガラ勝負≫とは――
どちらがよりガラガラヘビのようにガラガラできるか競う、ヘビ使いの決闘法の一つである。
女&銀髪「勝負!!!」
女「ガラガラガラガラガラ…」
銀髪「ガラガラガラガラガラ…」
女「ガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラ…」
銀髪「ガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラ…」
女「……ぐっ!」ガクッ
銀髪「どうやら……ボクの勝ちですね。“ヘビ用ペディグリーチャム”はいただきますよ」
女「生まれて初めて……ガラガラ勝負で負けた……」
白蛇「シュルルルルル…」ニヤッ
毒蛇「!」
毒蛇「あ、あのクソ蛇! 俺を笑いやがった! ちくしょう!」
女「ガラガラガラガラガラ…」
銀髪「ガラガラガラガラガラ…」
女「ガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラ…」
銀髪「ガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラ…」
女「……ぐっ!」ガクッ
銀髪「どうやら……ボクの勝ちですね。“ヘビ用ペディグリーチャム”はいただきますよ」
女「生まれて初めて……ガラガラ勝負で負けた……」
白蛇「シュルルルルル…」ニヤッ
毒蛇「!」
毒蛇「あ、あのクソ蛇! 俺を笑いやがった! ちくしょう!」
店長「いい勝負だったけど、惜しかったね」
女「あの人は何者なの?」
店長「うちに来るようになったのは最近なんだけど、新進気鋭のヘビ使いらしい」
女「同業者か……」
毒蛇「ってことはいずれ商売がかち合うかもしれねーな!」
毒蛇「そん時はあの白蛇、ボッコボコにしてやるぜ!」
女「いつになく殺気立ってるわね。あんたらしくもない」
毒蛇「だって、ペディグリーチャム食べたかったんだもん……」ニョロ…
女「おお、よしよし」ナデナデ
毒蛇「ううう……」
女「あの人は何者なの?」
店長「うちに来るようになったのは最近なんだけど、新進気鋭のヘビ使いらしい」
女「同業者か……」
毒蛇「ってことはいずれ商売がかち合うかもしれねーな!」
毒蛇「そん時はあの白蛇、ボッコボコにしてやるぜ!」
女「いつになく殺気立ってるわね。あんたらしくもない」
毒蛇「だって、ペディグリーチャム食べたかったんだもん……」ニョロ…
女「おお、よしよし」ナデナデ
毒蛇「ううう……」
なんだこの妙スレ
おれの好奇心に蛇のように巻き付いてくるぞ
おれの好奇心に蛇のように巻き付いてくるぞ
<自宅兼事務所>
女「今日のスケジュールは?」
毒蛇「えぇっと……まず午前中は爬虫類愛好家への公演」
毒蛇「午後はスーパーマーケットのネズミ退治、夜はマムシ酒の品評会があるぜ」
女「今日も忙しいわね」
女「忙しいのはいいことだけど……さすがにもっと人手が欲しいわ」
毒蛇「たしかにな。このところあまり寝れてねえだろ」
女「……そうだ、バイトでも雇おうかしら」
毒蛇「バイトォ~? こんなとこで働きたい奴なんていねえだろ!」
女「分かんないわよ。もしかしたら、いるかもしれない」
毒蛇「絶対いねえよ!」
女「今日のスケジュールは?」
毒蛇「えぇっと……まず午前中は爬虫類愛好家への公演」
毒蛇「午後はスーパーマーケットのネズミ退治、夜はマムシ酒の品評会があるぜ」
女「今日も忙しいわね」
女「忙しいのはいいことだけど……さすがにもっと人手が欲しいわ」
毒蛇「たしかにな。このところあまり寝れてねえだろ」
女「……そうだ、バイトでも雇おうかしら」
毒蛇「バイトォ~? こんなとこで働きたい奴なんていねえだろ!」
女「分かんないわよ。もしかしたら、いるかもしれない」
毒蛇「絶対いねえよ!」
……
女「…………」
女「二人も応募が来たわ」
毒蛇「マジで!?」シャーッ
毒蛇「世の中好景気なのか不景気なのかよく分かんねえけど、不景気ってことだなぁ」
毒蛇「景気よかったら、ぜってえこんな魔境で働こうとは思わねえもん」
女「コラコラ、あまり毒吐かないの」
毒蛇「で、どうすんだ? 採用すんのか?」
女「とりあえず、二人とも面接してみることにするわ」
女「…………」
女「二人も応募が来たわ」
毒蛇「マジで!?」シャーッ
毒蛇「世の中好景気なのか不景気なのかよく分かんねえけど、不景気ってことだなぁ」
毒蛇「景気よかったら、ぜってえこんな魔境で働こうとは思わねえもん」
女「コラコラ、あまり毒吐かないの」
毒蛇「で、どうすんだ? 採用すんのか?」
女「とりあえず、二人とも面接してみることにするわ」
後日――
女子高生「こんにちは!」
チンピラ「ちわっす!」
女(あら……?)
毒蛇(どっかで見たことあるような二人組だな……)
女子高生「なんだあんたが!?」
チンピラ「なんでテメェが!?」
女「コラコラ、喧嘩しない。さっそく面接を始めさせてもらうわ」
女子高生「こんにちは!」
チンピラ「ちわっす!」
女(あら……?)
毒蛇(どっかで見たことあるような二人組だな……)
女子高生「なんだあんたが!?」
チンピラ「なんでテメェが!?」
女「コラコラ、喧嘩しない。さっそく面接を始めさせてもらうわ」
女子高生「私、以前あなたに助けていただいた女子高生です!」
女子高生「それであなたに憧れて、ずっと捜してて、バイト募集をしていたので……」
女「なるほどね」
女「だけど、うちはヘビ使いの事務所なのよ。ヘビは大丈夫?」
女子高生「はいっ、私ハブを飼ってますから! ほら!」
ハブ「シューッ!」ニュルニュル
女「あら、いいじゃない。採用よ」
女子高生「やった!」
毒蛇(俺も、ヘビ語で面接してみるか)
毒蛇『ハブ……お前はなんかできるのか? ネズミ退治とか……』
ハブ『将棋が得意ですね。奨励会の人にも勝ったことあります』
毒蛇『流石ハブ……』
女子高生「それであなたに憧れて、ずっと捜してて、バイト募集をしていたので……」
女「なるほどね」
女「だけど、うちはヘビ使いの事務所なのよ。ヘビは大丈夫?」
女子高生「はいっ、私ハブを飼ってますから! ほら!」
ハブ「シューッ!」ニュルニュル
女「あら、いいじゃない。採用よ」
女子高生「やった!」
毒蛇(俺も、ヘビ語で面接してみるか)
毒蛇『ハブ……お前はなんかできるのか? ネズミ退治とか……』
ハブ『将棋が得意ですね。奨励会の人にも勝ったことあります』
毒蛇『流石ハブ……』
チンピラ「俺、あんた……いえ、あなたに睨みつけられた時……」
チンピラ「これが“ヘビに睨まれたカエル状態”なんだって、分かったんす!」
チンピラ「俺はあなたのカエルになりたい! ここでパシリとして使って下さい!」
女「ヘビを扱ったことは?」
チンピラ「ない……っす」
女子高生「それじゃここで働くなんて無理よ! さっさと帰りなさい、このヒキガエル!」
チンピラ「ぐうう……!」
女「他になにか特技は?」
チンピラ「うーん……あ、簿記の資格持ってます。数字には強いっす」
毒蛇「どういうチンピラだよ!?」
女「経理要員も欲しかったのよね……うん、あなたも採用にするわ」
チンピラ「あざーっす!」
チンピラ「これが“ヘビに睨まれたカエル状態”なんだって、分かったんす!」
チンピラ「俺はあなたのカエルになりたい! ここでパシリとして使って下さい!」
女「ヘビを扱ったことは?」
チンピラ「ない……っす」
女子高生「それじゃここで働くなんて無理よ! さっさと帰りなさい、このヒキガエル!」
チンピラ「ぐうう……!」
女「他になにか特技は?」
チンピラ「うーん……あ、簿記の資格持ってます。数字には強いっす」
毒蛇「どういうチンピラだよ!?」
女「経理要員も欲しかったのよね……うん、あなたも採用にするわ」
チンピラ「あざーっす!」
女子高生「それじゃ、ハブを連れて老人ホームの人達と将棋指してきます!」
ハブ「シューッ!」
女「適度に勝ったり負けたりするのがコツよ」
毒蛇「いずれ、あの羽生さんとも対局することになったりしてな」
~
女「今月の収支はどう?」
チンピラ「バッチリ黒字っす! だけど、毒蛇さんの食費がちょっとかさんでますね……」
女「じゃあ、来月は食わせないことにするわ」
毒蛇「スト起こすぞてめえ!」シャーッ
女「二人ともよく働いてくれてるわ」
毒蛇「ああ、正直いってここまで使えるとは思わなかった」
女「私たちも負けられないわね」
毒蛇「おう!」
ハブ「シューッ!」
女「適度に勝ったり負けたりするのがコツよ」
毒蛇「いずれ、あの羽生さんとも対局することになったりしてな」
~
女「今月の収支はどう?」
チンピラ「バッチリ黒字っす! だけど、毒蛇さんの食費がちょっとかさんでますね……」
女「じゃあ、来月は食わせないことにするわ」
毒蛇「スト起こすぞてめえ!」シャーッ
女「二人ともよく働いてくれてるわ」
毒蛇「ああ、正直いってここまで使えるとは思わなかった」
女「私たちも負けられないわね」
毒蛇「おう!」
ある日――
<自宅兼事務所>
女「いらっしゃいませ」
紳士「こんにちは」
金髪「こ、こんにちは……」
女(どういうコンビかしら? 親子ってわけじゃなさそうだけど……)
<自宅兼事務所>
女「いらっしゃいませ」
紳士「こんにちは」
金髪「こ、こんにちは……」
女(どういうコンビかしら? 親子ってわけじゃなさそうだけど……)
女「本日はどのようなご用件でしょう?」
紳士「その前に、私どもの事情をお話しさせてもらってもよろしいでしょうか」
女「ええ、かまいません」
紳士「実は、日本有数のある大富豪が、自分の財産について遺言を残そうということになりまして」
紳士「当然、ご子息たちに分配することになるわけですが……」
紳士「そんな中、その大富豪様には私生児、いわゆる“隠し子”がいることが明らかになりまして」
紳士「当然、その方にも財産を分与しようということになったのですが……」
女「大富豪がお父さんだったなんて羨ましい話ね」
毒蛇「おめーのオヤジはただのサラリーマンだしな」
紳士「その前に、私どもの事情をお話しさせてもらってもよろしいでしょうか」
女「ええ、かまいません」
紳士「実は、日本有数のある大富豪が、自分の財産について遺言を残そうということになりまして」
紳士「当然、ご子息たちに分配することになるわけですが……」
紳士「そんな中、その大富豪様には私生児、いわゆる“隠し子”がいることが明らかになりまして」
紳士「当然、その方にも財産を分与しようということになったのですが……」
女「大富豪がお父さんだったなんて羨ましい話ね」
毒蛇「おめーのオヤジはただのサラリーマンだしな」
紳士「これで面白くないのが、他のご子息の方々です」
女「そりゃそうよね。取り分が減っちゃうんだから」
紳士「それで、どうしたかというと……」
紳士「なんと、彼らのうちの誰かが、殺し屋を雇ったことが分かったのです」
女「えっ、殺し屋?」
女「あの……ひょっとして、その“隠し子”って……」
紳士「はい、隣に座っているこのお方です」
金髪「…………」
紳士「あなたには、この方を狙う殺し屋を退治して欲しいのです!」
女「そりゃそうよね。取り分が減っちゃうんだから」
紳士「それで、どうしたかというと……」
紳士「なんと、彼らのうちの誰かが、殺し屋を雇ったことが分かったのです」
女「えっ、殺し屋?」
女「あの……ひょっとして、その“隠し子”って……」
紳士「はい、隣に座っているこのお方です」
金髪「…………」
紳士「あなたには、この方を狙う殺し屋を退治して欲しいのです!」
女「ちょっと待ってちょうだい。そんな話は警察に任せた方が……」
紳士「我が財閥は、警察関係にも大きく根を張っており、うかつに警察にも頼れないのです」
女「だからって、なんで私に?」
紳士「なぜなら……相手の殺し屋もまた、“ヘビ使い”だからです」
女「ヘビ使い……!」
紳士「こちらの写真をご覧ください。この方のボディガードの写真です」サッ
女「みんな、蛇に急所を噛まれてやられてるわね……。死んではいないようだけど」
紳士「ええ、なんとかこの方を守れていますが、このままでは時間の問題です」
紳士「ですから、有名なヘビ使いのあなたに、ヘビを使う殺し屋を倒して欲しいのです!」
女「蛇の道はヘビ……ってわけね」
紳士「我が財閥は、警察関係にも大きく根を張っており、うかつに警察にも頼れないのです」
女「だからって、なんで私に?」
紳士「なぜなら……相手の殺し屋もまた、“ヘビ使い”だからです」
女「ヘビ使い……!」
紳士「こちらの写真をご覧ください。この方のボディガードの写真です」サッ
女「みんな、蛇に急所を噛まれてやられてるわね……。死んではいないようだけど」
紳士「ええ、なんとかこの方を守れていますが、このままでは時間の問題です」
紳士「ですから、有名なヘビ使いのあなたに、ヘビを使う殺し屋を倒して欲しいのです!」
女「蛇の道はヘビ……ってわけね」
女「分かりました」
女「同じヘビ使いとして、ヘビを悪用する輩を放っておけないし」
女「その殺し屋を何とかしてみせるわ」
紳士「引き受けて頂けますか!」
金髪「ありがとうございます!」
女「ただし、私は殺し屋じゃないから、その殺し屋の命を奪うようなことはしないわよ」
紳士「もちろんです!」
紳士「私どもとしては、この方が穏便に財産を相続できればそれでよいのです」
毒蛇(こりゃあ、大仕事になりそうだな……)
女「同じヘビ使いとして、ヘビを悪用する輩を放っておけないし」
女「その殺し屋を何とかしてみせるわ」
紳士「引き受けて頂けますか!」
金髪「ありがとうございます!」
女「ただし、私は殺し屋じゃないから、その殺し屋の命を奪うようなことはしないわよ」
紳士「もちろんです!」
紳士「私どもとしては、この方が穏便に財産を相続できればそれでよいのです」
毒蛇(こりゃあ、大仕事になりそうだな……)
女「……というわけなの」
女子高生「すごい依頼が舞い込んできましたね! まるで漫画みたい!」
チンピラ「金のために悪事を働くとは……許せねえ!」
女「…………」
女子高生「…………」
毒蛇「…………」
チンピラ「え、何か?」
女「それで、私一人じゃちょっと大変そうだから……あなたたちにも協力を頼みたいの」
女子高生「喜んで協力しますよ!」
チンピラ「俺らのボスはあなたなんですから!」
女子高生「すごい依頼が舞い込んできましたね! まるで漫画みたい!」
チンピラ「金のために悪事を働くとは……許せねえ!」
女「…………」
女子高生「…………」
毒蛇「…………」
チンピラ「え、何か?」
女「それで、私一人じゃちょっと大変そうだから……あなたたちにも協力を頼みたいの」
女子高生「喜んで協力しますよ!」
チンピラ「俺らのボスはあなたなんですから!」
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