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元スレ殺人犯「……今は反省してる」

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151 = 123 :

ユウゴ「……風が気持ちいいな、マナ」

マナ「うん!……あ!」

ユウゴ「?」

マナ「みて、このおはな、マーのおはなだよ」

マナの手にはサンゴが気に入ってた、小さな黄色い花があった。

ユウゴ「……うん、そうだな」ナデナデ

マナの頭を撫でながら、涙ぐむ。

マナ「ね、マーにあげたらうれしいかな!」

ユウゴ「……っ」

マナ「ねぇねぇ、このおはないっぱいマーにあげようよ」

ユウゴ「……マナ」

ユウゴ「……マナ、ママな?」

マナ「?」

ユウゴ「ままは遠いとこに行っちゃっててな……」グスッ

152 :

完走しても内容的にまとめには乗らなさそう・・・

153 = 123 :

マナ「マナしってる、びょーいんでしょ」

ユウゴ「……違うんだ」

マナ「えー?」

ユウゴ「もっと遠いとこなんだよ」

マナ「?」

ユウゴ「……ごめんな、もうちょっと大きくなったら話すな」クシクシャ

マナ「あーあー」グラグラ

マナと二人で手を繋いで帰った。
サンゴの分まで。

その日の夜はサンゴの夢を見た。
いくはずのない、遊園地や海に三人そろって行く夢立った。
夢のなかでもマナは笑っていて、サンゴも笑っていて。
夜中に起きて、俺は泣いていた。

156 :

月日は流れ、施設に来て7年半、マナは6歳になっていた。
マナは本当なら、小学校一年生の歳だが、テキストと、週に一回出張授業があるだけだった。
それでもマナはなかなか覚えも早く、ぐんぐんとテキストを進めていった。

ユウゴ「マナはスゴいな。サンゴに似たのかな?」

マナ「えー?そんなことないよ。マナはパパにだよー」

ニコニコ笑って言い返すその時も、鉛筆から手を離していない。
マナはとくに、算数が好きなようだった。

ユウゴ「俺はあんまり理系得意じゃなかったんだけどなぁ……」ポリポリ

やっぱりサンゴ似なのだろうか。
それならば、嬉しい。
もう刑期もあと二年。と少し。
出る頃には結構な歳だし、前科もあるけど、マナの事だけは何としても守ってやらねば。
大切な人との……サンゴとの約束だから。

157 = 123 :

まずどんな仕事でもいいからして、金を稼ぐ。
そしてマナをちゃんとした学校にいれてやろう。
どうせなら、有名な私立中学を受験させてやったっていい。
この子には幸せの以外の未来を作りたくない。
俺の分も、そしてサンゴの分も、二人の分を会わせたって足らないくらい幸せなってもらわなければ。

ユウゴ「……パパはマナを、愛してるぞ」

マナ「えーなに?きゅうに」ケラケラ

すこやかに笑う娘の姿は、心に染みた。
そこに、何時ものエンジン音が止まった。

159 :

あっ...

160 :

しえん

162 :

なるほどな
同じ目に合わせようってことか

163 = 123 :

ユウゴ「……護送車の音?視察は明後日のはず」

玄関に近づくな否や、機動隊が音を立てて突入してきた。

ユウゴ「……な、に?」

思わず手をあげる。いくつもの銃口がが蛇のように俺を狙っている。

機動隊員A「……期限だ、娘を引き渡してもらおう」チャキッ

ユウゴ「……は?」

機動隊員B「……特殊憲法適応につき、強制連行する」ゾロゾロ

ユウゴ「ちょ、ちょっと待ってくれ、何を……」

機動隊員C「動くな、貴様に対しては必要に応じて発砲も可との命令が出ている」

ユウゴ「は、はぁ……?」

164 :

ざまあああ

165 = 134 :

辛すぎワロタ…

166 :

これは反省どころか復讐ものですわ

167 = 134 :

>>162
ってことはサンゴは毒殺されたのかな

168 = 123 :

マナ「……パパぁ、助けて……?」

機動隊員D「目標確保しました」

ユウゴ「まっ、マナぁっ……」ガシッ

機動隊員B「動くなッ!死にたいのかっ!」ググッ

機動隊員A「よし、全員撤収」

ユウゴ「マナぁ!、マナぁ!……くそっ話せよ……!」ガシッ

マナ「パパ!」

ユウゴ「……逃げるぞ、マナっ!」ダッ

機動隊員C「クソッ」バッ

機動隊員A「まて、撃つなっ……目標はOutポイントに移動した…………了解」

機動隊員A「どうせ逃げられん、一端車に戻るぞ」

169 :

サンゴ→死刑囚
10年間過ごして特殊な環境下で犯罪者がどのように更正するかデータをとる→嘘
特別な刑→囚人と死刑囚が仲良くなったところで死刑執行

こういうことか?子供がどうなるかはいまいち思い付かないが

171 :

煽り先読みいくない
仲良く仲良く

173 = 123 :

ユウゴ「……ハァッハァッ……なんなん……なんなんだよコレッ……いきなりっ……」ハァハァ

マナ「ぱぱぁ……ぱぱぁ……」グスッ

ユウゴ「……ごめんな、パパがついてるからな」ナデナデ


マナ「こわいよ……」グスッ

随分走った。裸足のままかけてきたから石や砂利で足の裏が傷ついている。
しかし足を休めるわけにはいかない。あいつらに捕まったら、マナには二度と会えないと知れない。……いや、絶対に会えない。
さらに走りと上からの当然な大音量に、気をとられる。
ブザー。これより先は指定区域外といわけだ。

ユウゴ「ふざ、ふざけんなっ……ふざけんなっ!」

足がすくむ。敵はどこだ。林の中か。山の上か。

ユウゴ「……くそっ、ふざけんなっ」

耳をつんざく警告音のその中から、聞き覚えのあるエンジン音がどんどん近づいてきていた。

175 :

177 = 123 :

ジンペイ「……おう、下ろしてくれ」

ユウゴ「……はっ、じ、ジンペイさん!」

ジンペイ「よう、足が血だらけだぞ。靴くらいはいてこい」

ユウゴ「そんな……じゃなくて、なんなんですかそいつらはっ……」

ジンペイ「ん?ああコレは俺の部下」

ユウゴ「はっ……だって、ジンペイさんはただの看守じゃ……」

ジンペイ「……ああ、あれな、嘘。俺は言わば裏警視総監みたいなもんかなぁ?」

ユウゴ「は、はぁ?」

ジンペイ「だから、この計画は俺が発案して、秘密裏に政府が決行しているものなの」

ユウゴ「……な、どういうことだよ」

ジンペイ「簡単な話よ」

178 :

きたか

179 = 175 :

ジンペイ貴様ああああああ

180 = 134 :

じんぺえええええええええええこのど畜生がああああああああああ

181 = 171 :

やってしまえ

182 = 166 :

敵に説明は死亡フラグ

183 = 123 :

ジンペイ「今の日本の刑罰のシステムじゃ、補いきれない部分はいっぱいあるわけだ」

ジンペイ「まあお前みたいな凶悪犯を更正させるプログラムを模索中ってことだ」

ジンペイ「ってことで、一時的にお前の娘を預からせてもらう。なーに、軽い健康診断で済むさそのあとは学校にでも通わせられるだろう」

ユウゴ「な、なんだそうだったのかよ……」ヘタッ

マナ「……?」ビクビク

ジンペイ「はは、お前はあと二年ここで頑張れ。ユウゴ」

ユウゴ「冗談きついよジンペイさん……」

ユウゴ「……あ、そうだ、じゃあサンゴは!?サンゴは生きて?」

ジンペイ「いや、それは……」

ユウゴ「……そんなっ」

ジンペイ「俺達の力不足だった……ゆるせ、ユウゴ」

ユウゴ「……」

ユウゴ「……しょうがねえ、しょうがねえよ」

ユウゴ「きっと、サンゴも笑ってくれてる」

184 = 117 :

ジンペイさん…

185 = 134 :

一体ぜんたいどうなるんだお

186 = 178 :

悪い未来しか想像できない

188 = 123 :

ジンペイ「……そろそろ時間だな。別れをすませとけ、ユウゴ」

ユウゴ「……うん」

ユウゴ「またな、マナ。元気にするんだぞ。こまったらジンペイさんに助けて貰えよ?」グリグリ

マナ「……きゃは、いたいよパパ」

マナのおでこに自分のおでこをくっつけ、ぐりぐりとゆする。二年間会えないかと思うと、もう涙か溢れそうだ。

ジンペイ「別れはすんだか?」

ユウゴ「……うん。いろいろありがとうございます。娘の事……マナの事よろしくお願いします」

ジンペイ「連れていけ」クイッ

すると、マナは車に乗せられていった。
隊員達も次々と乗り込み、最後はジンペイさんが乗って、車が出発していった。

190 :

まーた裏があるんだろうな

191 = 134 :

紫煙

192 = 123 :

それから、二年の月日を淡々と過ごした。
くる日もくる日も、考えることはマナやサンゴの事ばかり。
ここを出たら二人でサンゴのお墓参りをしよう。
そして、マナを海に連れていってやりたい。
いいや、それだけじゃない。遊園地や動物園、キャンプ、水族館、マナには見せたいものがたくさんある。数えきれないほど。
こんな狭い5km四方の世界じゃなく、もっと広大な世界を見せてやりたい。

「マナ待ってろ。あと、あと3日だ。明後日にはもう会えるからな……」

一日に何度も時計を確認する。
クロノスタシスがこれ程腹立たしいとは。
1分1秒でも早く会いたい。

ずっとそんなことを考えてたら、ふと眠りに落ちていった

193 :

実際何割かの罪人は悠々自適な生活させてやれば更生できそうだよな

194 :

たかだかガキ一人に大袈裟だな

195 = 134 :

>>193
それを実施して驚異の低再犯率を叩き出している民主主義国家コスタリカ
何しろ刑務所内に愛人連れ込んでセクロスできるし、外に塀はなくボロい低い柵があるだけ

198 = 123 :

「なんで、私なの?」

ユウゴ「……君は……」

「なんで、私なの?」

ユウゴ「ごめん……本当にごめん。すみません……すみませんでした」

「なんで、私なの?」

ユウゴ「ごめんなさい、ごめんなさい」

謝ることしかできない。あの日の少女。
俺が未来を奪った、少女。

ユウゴ「……ごめんなさい……ごめんなさい」

「…………」

ユウゴ「……ごめんなさい」

「…………いいよ」

ユウゴ「……えっ?」

「……もう、いいよ」

そういって、少女は笑った。

199 = 134 :

こわ

200 = 171 :

これは・・・


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