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元スレP「“チカラ”に目覚めたアイドルたち」
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春香「……蜃気楼?」
美希「おっきい板に潰されそうになった時、遠くに見えるようにミキたちの光をねじまげたの。なんとなくやってみたら、なんとかなった」
春香「え……そんな簡単に作れたっけ、蜃気楼って」
美希「でも出来としてはビミョーなの。眼鏡使いのチカラを得てるっぽいやよいなら、集中して見れば気付くって思うな」
美希「だから……次はない。ギリギリだよ、ずっと」
やよい「どうやって逃げたのかはさっぱり分からないですけど……この眼鏡から逃げられると思ってるなら、甘いです。噛み続けたもやしより甘いですよ」スチャ
やよい「ほうら見つけた。さてさてお次は、どんな攻撃にしよっかなーっと」
やよい「……そろそろ、使ってみるのもいいかなぁ」
やよい「千早さんの……本来のチカラ」
美希「! 春香、あれ!」
春香「あれは……プロデューサーさん!!」
春香「の……石像?」
美希「……」
美希「まさか……」
美希「おっきい板に潰されそうになった時、遠くに見えるようにミキたちの光をねじまげたの。なんとなくやってみたら、なんとかなった」
春香「え……そんな簡単に作れたっけ、蜃気楼って」
美希「でも出来としてはビミョーなの。眼鏡使いのチカラを得てるっぽいやよいなら、集中して見れば気付くって思うな」
美希「だから……次はない。ギリギリだよ、ずっと」
やよい「どうやって逃げたのかはさっぱり分からないですけど……この眼鏡から逃げられると思ってるなら、甘いです。噛み続けたもやしより甘いですよ」スチャ
やよい「ほうら見つけた。さてさてお次は、どんな攻撃にしよっかなーっと」
やよい「……そろそろ、使ってみるのもいいかなぁ」
やよい「千早さんの……本来のチカラ」
美希「! 春香、あれ!」
春香「あれは……プロデューサーさん!!」
春香「の……石像?」
美希「……」
美希「まさか……」
美希(石にするチカラなんて、無い、はず……でも、もしかしたら……)
美希「ハニー……」ユラユラ
春香「! 美希、近付いちゃダメ!」
美希「!!」サッ
ジャキジャキジャキィ!!
美希「危なっ……」
春香「刃がいっぱいでてきた……やっぱり、罠だった」
美希「た、助かったの、春香」
やよい「んー、恋は盲目作戦、失敗、か」スタスタ
美希「! やよい……」
やよい「お二人ともあんなクソみたいなプロデューサーのこと何故か好きみたいですし、エサに使ってみたんですけど……どうでした?」
春香「全然ダメ。石像なんかで、私は騙せないよ!」
春香(だってあの石像からは……“命”が、感じられなかったから)
美希「うん……たしかに、集中したら分かる。フカクだったの。やよい……石像なんて作れたんだね」
やよい「えへへ、私、いただきましたから」
美希「ハニー……」ユラユラ
春香「! 美希、近付いちゃダメ!」
美希「!!」サッ
ジャキジャキジャキィ!!
美希「危なっ……」
春香「刃がいっぱいでてきた……やっぱり、罠だった」
美希「た、助かったの、春香」
やよい「んー、恋は盲目作戦、失敗、か」スタスタ
美希「! やよい……」
やよい「お二人ともあんなクソみたいなプロデューサーのこと何故か好きみたいですし、エサに使ってみたんですけど……どうでした?」
春香「全然ダメ。石像なんかで、私は騙せないよ!」
春香(だってあの石像からは……“命”が、感じられなかったから)
美希「うん……たしかに、集中したら分かる。フカクだったの。やよい……石像なんて作れたんだね」
やよい「えへへ、私、いただきましたから」
春香「板抱いた……ですって……?」
美希「千早さんのチカラをお前が奪ったのは、分かるの。見てればわかる」
美希「それよりハニーが石になったのかと思って、すっごく怖かったの。ドキドキしたの。美希の純情をもてあそんで……許せない」
やよい「おー、怖いですねぇ、ゆとりさん」
春香「あれ? でも千早ちゃんのチカラって、板を作るだけじゃなかった?」
やよい「違うんですよ。本来は、ね」
やよい「『物質の生成』……千早さんはそんな良いチカラに目覚めていながら、コンプレックスからか凹凸のイメージができなかった」
やよい「結果として『板使い』なんて呼ばれることなっちゃいましたけど……本当は板状じゃなくても好きな形のものを作れるチカラだったんです」
春香「千早ちゃん……ううっ……」
やよい「複雑な形を作ろうとしたらその分疲れるから、もしかしたらその制約が良い方にはたらいてたのかもしれませんが……100%チカラを引き出せてなかった時点で、ダメですよね、もう、全然」
やよい「その点私なら、疲れるなんてことはない。ダテに元気使いやってませんでしたからね」
春香(そういえば……あれだけ動いたのに、汗一つかいてない)
やよい「ということは、ですよ。もう、おわかりでしょうけど」
やよい「私がそのチカラを使えば……ほうら、こんな感じで」パパパッ
春香「あ……」
美希「千早さんのチカラをお前が奪ったのは、分かるの。見てればわかる」
美希「それよりハニーが石になったのかと思って、すっごく怖かったの。ドキドキしたの。美希の純情をもてあそんで……許せない」
やよい「おー、怖いですねぇ、ゆとりさん」
春香「あれ? でも千早ちゃんのチカラって、板を作るだけじゃなかった?」
やよい「違うんですよ。本来は、ね」
やよい「『物質の生成』……千早さんはそんな良いチカラに目覚めていながら、コンプレックスからか凹凸のイメージができなかった」
やよい「結果として『板使い』なんて呼ばれることなっちゃいましたけど……本当は板状じゃなくても好きな形のものを作れるチカラだったんです」
春香「千早ちゃん……ううっ……」
やよい「複雑な形を作ろうとしたらその分疲れるから、もしかしたらその制約が良い方にはたらいてたのかもしれませんが……100%チカラを引き出せてなかった時点で、ダメですよね、もう、全然」
やよい「その点私なら、疲れるなんてことはない。ダテに元気使いやってませんでしたからね」
春香(そういえば……あれだけ動いたのに、汗一つかいてない)
やよい「ということは、ですよ。もう、おわかりでしょうけど」
やよい「私がそのチカラを使えば……ほうら、こんな感じで」パパパッ
春香「あ……」
やよい「こーんなに複雑な形のものでも……無制限に作れちゃうわけです」
美希(765プロのみんなそっくりに……色んな素材を使って……)
ドガシャァン!
美希「!」
春香「!!」
やよい「んー、失敗作。でも壊すとストレス解消になって良いものですね」
やよい「……あ、偶然あなたたちの未来を暗示したみたいになってれぅ」
美希「こいつ……!」
やよい「ちなみに刃の方はあれです。響さんの家畜の……ムササビのムっさんでしたっけ? そいつのチカラです」
やよい「なんでも斬れる刃。千早さんのチカラだと、それっぽい形は作れますが……流石にここまでの斬れ味は無理です」
美希「……バケモノ」
やよい「あははっ、同じですよ。一般人から見たら……私も、あなたたちも。チカラを使える時点で……バケモノです」
春香(時間……時間を、稼がなきゃ)
春香「さっきから、当たり前みたいにチカラを奪った話してるけど……その、具体的にはどうやってるの?」
やよい「あ、気になっちゃいます?」エヘヘ
美希(765プロのみんなそっくりに……色んな素材を使って……)
ドガシャァン!
美希「!」
春香「!!」
やよい「んー、失敗作。でも壊すとストレス解消になって良いものですね」
やよい「……あ、偶然あなたたちの未来を暗示したみたいになってれぅ」
美希「こいつ……!」
やよい「ちなみに刃の方はあれです。響さんの家畜の……ムササビのムっさんでしたっけ? そいつのチカラです」
やよい「なんでも斬れる刃。千早さんのチカラだと、それっぽい形は作れますが……流石にここまでの斬れ味は無理です」
美希「……バケモノ」
やよい「あははっ、同じですよ。一般人から見たら……私も、あなたたちも。チカラを使える時点で……バケモノです」
春香(時間……時間を、稼がなきゃ)
春香「さっきから、当たり前みたいにチカラを奪った話してるけど……その、具体的にはどうやってるの?」
やよい「あ、気になっちゃいます?」エヘヘ
やよい「えっとですね、チカラを奪うにはまず相手が生きてることが最低条件ですね。チカラって、命そのものに宿ってるみたいなんで、死んだら消えちゃうんです」
春香(やよいは、まだ私たちを舐めてる。ここは冷静に、話をして、援軍を待つ……そう、冷静に)
やよい「っていうか『命』と『チカラ』は一セットというか……くっついて離れないんですよ、しつこいくらいに。だから生きたまま相手を掴んで、命もろとも奪う。これがコツですね」
春香「……」ピクッ
やよい「私本当は『元気使い』っていうか『気使い』だったんですよ。だから命とかエネルギーみたいなものの扱いはお手の物なんです」
やよい「もっとも今の私は『元気使い』って言っても過言ではないですけどね。今の私は単なる気使いじゃなく、眼鏡使いであり物質使いであり刃使いでもある『元・気使い』ですから」
やよい「それにしてもあの瞬間の千早さんの表情……普段のキリッとしてる姿からは想像もできないくらい崩れてて……ぷふっ、あ、ごめんなさい思い出し笑いしちゃっちゃあ!」ボウッ
やよい「……」
やよい「…………熱っ」
春香「殺す」ゴォォォォォォ
美希「……このやよい相手に会話で時間稼ぎなんて、やっぱ無理なの」スッ
やよい「……」ジャキン
ズンッ
春香「!? かはっ……」
美希「えっ……春香!」
春香(やよいは、まだ私たちを舐めてる。ここは冷静に、話をして、援軍を待つ……そう、冷静に)
やよい「っていうか『命』と『チカラ』は一セットというか……くっついて離れないんですよ、しつこいくらいに。だから生きたまま相手を掴んで、命もろとも奪う。これがコツですね」
春香「……」ピクッ
やよい「私本当は『元気使い』っていうか『気使い』だったんですよ。だから命とかエネルギーみたいなものの扱いはお手の物なんです」
やよい「もっとも今の私は『元気使い』って言っても過言ではないですけどね。今の私は単なる気使いじゃなく、眼鏡使いであり物質使いであり刃使いでもある『元・気使い』ですから」
やよい「それにしてもあの瞬間の千早さんの表情……普段のキリッとしてる姿からは想像もできないくらい崩れてて……ぷふっ、あ、ごめんなさい思い出し笑いしちゃっちゃあ!」ボウッ
やよい「……」
やよい「…………熱っ」
春香「殺す」ゴォォォォォォ
美希「……このやよい相手に会話で時間稼ぎなんて、やっぱ無理なの」スッ
やよい「……」ジャキン
ズンッ
春香「!? かはっ……」
美希「えっ……春香!」
やよい「人の話は最後まで聞く……常識が欠けてますよ、ゆとリボン」ズパァッ
春香「うぐっ……!」
美希「なっ……」
美希(見えなかった……このやよい、本気出すとこんなに……)
美希(というか春香! お腹貫かれてそのまま斬られて胴体半分千切れた状態の春香をなんとかしないと……!)
美希「今治すの!」ヒュウッ
やよい「治されると分かってて……」スッ
やよい「させるわけないでしょう、普通」シュッ
美希「!!」サッ
美希(ッ……かすった。それより春香が……春香が!!)ツー
美希「ねぇやよい! 何が目的なの!? ミキにできることならできるだけするから! 春香を助けさせて!」
やよい「目的? 最終的な目的のことなら……世界征服です」
美希「……は?」
やよい「世界せーふくです」
美希(ま、真顔……うそっ……そうだった、忘れてたけど基本バカだったのこの子)
春香「うぐっ……!」
美希「なっ……」
美希(見えなかった……このやよい、本気出すとこんなに……)
美希(というか春香! お腹貫かれてそのまま斬られて胴体半分千切れた状態の春香をなんとかしないと……!)
美希「今治すの!」ヒュウッ
やよい「治されると分かってて……」スッ
やよい「させるわけないでしょう、普通」シュッ
美希「!!」サッ
美希(ッ……かすった。それより春香が……春香が!!)ツー
美希「ねぇやよい! 何が目的なの!? ミキにできることならできるだけするから! 春香を助けさせて!」
やよい「目的? 最終的な目的のことなら……世界征服です」
美希「……は?」
やよい「世界せーふくです」
美希(ま、真顔……うそっ……そうだった、忘れてたけど基本バカだったのこの子)
やよい「アイドルのトップなんて目指したところで、たかがしれてます。私のチカラならなんだって出来るのに……そんなもの目指してもつまらないかなーって」
やよい「ならいっそのこと世界のトップを目指そう、と。思いまして」
やよい「だって世界征服できたら、なんでもできちゃうんだもん……」
やよい「世界中の、ぎゅ、牛肉とか、いっぱい食べて……! 自転車なんかも買っちゃって……」
やよい「もやし祭りだって、好きなだけ……えへ、えへへ」
ゴォウッ
やよい「!」ボウッ
春香「っかはぁ……っはぁ……」
やよい「……燃やし祭りってか、やかましいです」
美希「春香……そんな体で無茶したら……!」スッ
やよい「あ、回復はさせませんよ?」ジャキン
美希(隙がない……! ど、どうしよう……)
やよい「……で、まぁ、昨日律子さんのチカラを奪ったのは、単純に欲しかったからです。私のものになった世界を、私の目で見渡せるように……」
?「そんな理由で、律子を殺したのか」
やよい「はい、そうで……え?」
やよい「ならいっそのこと世界のトップを目指そう、と。思いまして」
やよい「だって世界征服できたら、なんでもできちゃうんだもん……」
やよい「世界中の、ぎゅ、牛肉とか、いっぱい食べて……! 自転車なんかも買っちゃって……」
やよい「もやし祭りだって、好きなだけ……えへ、えへへ」
ゴォウッ
やよい「!」ボウッ
春香「っかはぁ……っはぁ……」
やよい「……燃やし祭りってか、やかましいです」
美希「春香……そんな体で無茶したら……!」スッ
やよい「あ、回復はさせませんよ?」ジャキン
美希(隙がない……! ど、どうしよう……)
やよい「……で、まぁ、昨日律子さんのチカラを奪ったのは、単純に欲しかったからです。私のものになった世界を、私の目で見渡せるように……」
?「そんな理由で、律子を殺したのか」
やよい「はい、そうで……え?」
美希「あ……」
??「よく頑張ったな、美希君」
??「んっふっふ~、話は全部聞かせてもらったよん」
??「この『音使い』真美に聞こえない音は無し! 聞いた音はそっくりそのまま皆に届けたかんね!」
??「あうぅ、春香ちゃんが……すごく、普通じゃない状態ですぅ」
美希「ああっ……!」ポロッ
??「さっきは悪かったわ、美希。口先だけの謝罪より……結果で示してみせるから」
???「やよいちゃん……ちょっと、お痛が過ぎたわね」
?「いぬ美、春香を頼むぞ。こっちは自分たちに任せろ」
??「事実と向き合い死した者。仲間の裏切りに涙した者。人を傷付け、自身を責めた者。……誰一人として望んでおらぬこの不毛な戦いに、今こそ……終止符を打つ時です」
?「よし……」
P「いくぞ!!!」
亜美真美伊織響あずさ雪歩貴音社長「「「「「おおっ!!!!」」」」」
美希「遅いよ、みんな……!」ポロポロ
やよい「あーあ、みんな来ちゃいましたか……わざわざ、死にに」
??「よく頑張ったな、美希君」
??「んっふっふ~、話は全部聞かせてもらったよん」
??「この『音使い』真美に聞こえない音は無し! 聞いた音はそっくりそのまま皆に届けたかんね!」
??「あうぅ、春香ちゃんが……すごく、普通じゃない状態ですぅ」
美希「ああっ……!」ポロッ
??「さっきは悪かったわ、美希。口先だけの謝罪より……結果で示してみせるから」
???「やよいちゃん……ちょっと、お痛が過ぎたわね」
?「いぬ美、春香を頼むぞ。こっちは自分たちに任せろ」
??「事実と向き合い死した者。仲間の裏切りに涙した者。人を傷付け、自身を責めた者。……誰一人として望んでおらぬこの不毛な戦いに、今こそ……終止符を打つ時です」
?「よし……」
P「いくぞ!!!」
亜美真美伊織響あずさ雪歩貴音社長「「「「「おおっ!!!!」」」」」
美希「遅いよ、みんな……!」ポロポロ
やよい「あーあ、みんな来ちゃいましたか……わざわざ、死にに」
春香「!」シュンッ
ハム蔵「ヂュイッ」キリッ
いぬ美「ペロペロ」
春香「んっ……やっ、ああっ……ふう」
美希「ぐすっ……こっちにくれば、ミキも治せるの!」スッ
スゥゥゥゥゥゥ
やよい「あーあ、治ってく……思いやりがないですね。もうちょっとで楽にしてあげられたのに……」
P「……やよい」
やよい「プロデューサー、それに皆も……どうしたんですか? そんなに怒った顔して」
P「っ……」ビクッ
伊織「やよい……アンタ、自分のやってることが分かってんの?」
やよい「はい。で?」
伊織「でって……アンタねぇ!」
やよい「伊織ちゃん。この世はね……不平等なんだよ」
伊織「……はぁ?」
ハム蔵「ヂュイッ」キリッ
いぬ美「ペロペロ」
春香「んっ……やっ、ああっ……ふう」
美希「ぐすっ……こっちにくれば、ミキも治せるの!」スッ
スゥゥゥゥゥゥ
やよい「あーあ、治ってく……思いやりがないですね。もうちょっとで楽にしてあげられたのに……」
P「……やよい」
やよい「プロデューサー、それに皆も……どうしたんですか? そんなに怒った顔して」
P「っ……」ビクッ
伊織「やよい……アンタ、自分のやってることが分かってんの?」
やよい「はい。で?」
伊織「でって……アンタねぇ!」
やよい「伊織ちゃん。この世はね……不平等なんだよ」
伊織「……はぁ?」
やよい「金持ちと貧乏人。巨乳と貧乳。高身長とチビ。美顔とブサイク。そして……強者と弱者」
やよい「後者は前者に憧れこの世の不平等を恨むけど、前者は後者を気にすることもなく恵まれた世界を『普通』だと思って生きている」
やよい「伊織ちゃん、下の立場になんかなったことなかったんでしょ。伊織ちゃんが思ってるよりずーっと、弱者は救われないものなの」
伊織「……」
やよい「だから私はあなたたちを救わない。普通に、不平等に、あなたたちを殺すだけ」
やよい「だってそれがこの世界では、当たり前のことなんだから。違う?」
伊織「……何言ってるのか、ぜんっぜんわかんないわ」
やよい「あ、そう。バカなんですね」
伊織「ハンッ、逆よ。あんたの言ってることがバカすぎて、天才の私には理解出来ないって言ってんのよ!」
伊織「ダラダラダラダラと自己中な詭弁を……ラスボスか、アンタは」
伊織「そうね、私にもはっきり分かるのは……その腐った悪の心がやよいの『自我』だってこと」
伊織「誰に操られてるわけでもなく、隕石に一人選ばれた代償として、やよい自身がそうなってしまった……ってこと」
伊織「この可能性はできるだけ考えたくなかった……だって、これじゃあ優しいやよいを取り戻す道なんて、どこにもないじゃない……」
伊織「でももう、覚悟は決めたわ。私はアンタをやよいと認めた上で、アンタを殺す」
伊織「親友として……間違った道を行くやよいを、止めて見せるんだから!」
やよい「後者は前者に憧れこの世の不平等を恨むけど、前者は後者を気にすることもなく恵まれた世界を『普通』だと思って生きている」
やよい「伊織ちゃん、下の立場になんかなったことなかったんでしょ。伊織ちゃんが思ってるよりずーっと、弱者は救われないものなの」
伊織「……」
やよい「だから私はあなたたちを救わない。普通に、不平等に、あなたたちを殺すだけ」
やよい「だってそれがこの世界では、当たり前のことなんだから。違う?」
伊織「……何言ってるのか、ぜんっぜんわかんないわ」
やよい「あ、そう。バカなんですね」
伊織「ハンッ、逆よ。あんたの言ってることがバカすぎて、天才の私には理解出来ないって言ってんのよ!」
伊織「ダラダラダラダラと自己中な詭弁を……ラスボスか、アンタは」
伊織「そうね、私にもはっきり分かるのは……その腐った悪の心がやよいの『自我』だってこと」
伊織「誰に操られてるわけでもなく、隕石に一人選ばれた代償として、やよい自身がそうなってしまった……ってこと」
伊織「この可能性はできるだけ考えたくなかった……だって、これじゃあ優しいやよいを取り戻す道なんて、どこにもないじゃない……」
伊織「でももう、覚悟は決めたわ。私はアンタをやよいと認めた上で、アンタを殺す」
伊織「親友として……間違った道を行くやよいを、止めて見せるんだから!」
やよい「伊織ちゃん伊織ちゃん、それね、無理」
やよい「だって私、低く見積もっても伊織ちゃんの120倍強いから」
伊織「……大切なのは、意志。さっきまでの私には無かった、明確な殺意」
伊織「美希の時は……正直、迷っていたわ。じゃなきゃ私がレーザーを外すわけがない」
春香(確かに、そうだよね。本当ならあの時、最初の一発で終わってたはずだもん)
伊織「迷いを捨てた私はアンタが思ってるよりずっと強いんだから! 今ならレーザーなんて、余裕で百発百中よ」
やよい「で……まさかそれだけで、私より強くなったつもりなんですか?」
伊織「なわけないでしょ。そこまで自惚れちゃいないわ。でも……私一人で殺すわけじゃない」
伊織「アンタを殺す算段は、皆のチカラを計算に入れて立ててきたわ! 行くわよみんな! プランBよ!」
真美「おっけー! くらえやよいっち!!」ビュンッ
やよい「石なんか投げて……そんな遅いの、当たるわけがないでしょう」サッ
あずさ「いいえ、当てるわ」スッ
やよい「! 石の方向を急転換……なるほど。でもそれでも避け……」サッ
やよい(!! 私の避ける方向まで……この無駄メロン……)
あずさ「……」
やよい「だって私、低く見積もっても伊織ちゃんの120倍強いから」
伊織「……大切なのは、意志。さっきまでの私には無かった、明確な殺意」
伊織「美希の時は……正直、迷っていたわ。じゃなきゃ私がレーザーを外すわけがない」
春香(確かに、そうだよね。本当ならあの時、最初の一発で終わってたはずだもん)
伊織「迷いを捨てた私はアンタが思ってるよりずっと強いんだから! 今ならレーザーなんて、余裕で百発百中よ」
やよい「で……まさかそれだけで、私より強くなったつもりなんですか?」
伊織「なわけないでしょ。そこまで自惚れちゃいないわ。でも……私一人で殺すわけじゃない」
伊織「アンタを殺す算段は、皆のチカラを計算に入れて立ててきたわ! 行くわよみんな! プランBよ!」
真美「おっけー! くらえやよいっち!!」ビュンッ
やよい「石なんか投げて……そんな遅いの、当たるわけがないでしょう」サッ
あずさ「いいえ、当てるわ」スッ
やよい「! 石の方向を急転換……なるほど。でもそれでも避け……」サッ
やよい(!! 私の避ける方向まで……この無駄メロン……)
あずさ「……」
ズズズズズズ バァッ!!
やよい「がっ……!」
真美「命中!」
やよい「ぐっ……こんな傷くらい、すぐに」
ズキュウウウウン
やよい「ッ……!?」ジュウウウウ
伊織「回復に専念しようとした瞬間、確かな隙ができる。その一瞬が、光使いの私には十分過ぎるのよ」
伊織「さぁ今よ! 回復なんかさせずに畳み掛けなさい!!」
雪歩「えいっ!!」
やよい「!」ボゴォッ
やよい(足元に……窪み……?)
響「くらええええっ!!!」ビュンッ
やよい(!! 真上に、瞬間移動して……!)
貴音「我那覇響、重力増し増し」スッ
響「響CHANGE!! シロナガスクジラ!!!!!」
やよい「がっ……!」
真美「命中!」
やよい「ぐっ……こんな傷くらい、すぐに」
ズキュウウウウン
やよい「ッ……!?」ジュウウウウ
伊織「回復に専念しようとした瞬間、確かな隙ができる。その一瞬が、光使いの私には十分過ぎるのよ」
伊織「さぁ今よ! 回復なんかさせずに畳み掛けなさい!!」
雪歩「えいっ!!」
やよい「!」ボゴォッ
やよい(足元に……窪み……?)
響「くらええええっ!!!」ビュンッ
やよい(!! 真上に、瞬間移動して……!)
貴音「我那覇響、重力増し増し」スッ
響「響CHANGE!! シロナガスクジラ!!!!!」
シロナガス響「潰れろぉぉぉぉ!!!」
やよい(ああそうか、この窪みは……私を一瞬でも「空中」の状態にして、脚力による回避を出来なくさせるため、か……)
やよい(すごいね、伊織ちゃん……これでもう少し……もう少しそれぞれの力が強かったらあるいは……私の負けもコンマ数パーはあったかもしれないなぁ)
やよい「それだけに……残念」ジャキッ
美希「!! あれは……なんでも斬れちゃう刃!」
やよい「わざわざ的をでかくしてくれて、ありがとうございます」
春香「響逃げて!!」
伊織「大丈夫、計算通りよ」
春香「へ?」
やよい「スッパスパに、斬りまーーっす!」フニャ
やよい「……ふにゃ?」
やよい「……!!」
亜美「んっふっふ~、でっかいひびきんに気を取られて、亜美が色抜いて透明っぽくしたヘビちんに気付かなかったっしょ?」
やよい(ヘビが私の足に絡みついて……それを通じてワニが私の刃を柔らかく……!)
伊織「全部計算通りよ! 潰れなさい、やよい!!」
やよい(ああそうか、この窪みは……私を一瞬でも「空中」の状態にして、脚力による回避を出来なくさせるため、か……)
やよい(すごいね、伊織ちゃん……これでもう少し……もう少しそれぞれの力が強かったらあるいは……私の負けもコンマ数パーはあったかもしれないなぁ)
やよい「それだけに……残念」ジャキッ
美希「!! あれは……なんでも斬れちゃう刃!」
やよい「わざわざ的をでかくしてくれて、ありがとうございます」
春香「響逃げて!!」
伊織「大丈夫、計算通りよ」
春香「へ?」
やよい「スッパスパに、斬りまーーっす!」フニャ
やよい「……ふにゃ?」
やよい「……!!」
亜美「んっふっふ~、でっかいひびきんに気を取られて、亜美が色抜いて透明っぽくしたヘビちんに気付かなかったっしょ?」
やよい(ヘビが私の足に絡みついて……それを通じてワニが私の刃を柔らかく……!)
伊織「全部計算通りよ! 潰れなさい、やよい!!」
春香「すごい、これなら……」
美希「あはっ、みんなすごいの」
やよい(板で防ぐ? ……無理かな、板ごと潰される)
やよい(なら足場を作って回避……や、こりゃ間に合わないか)
やよい(あと少し気付くのが早ければ避けられたけど、これじゃあ……)
シロナガス響「いっけえええええええ!!!!!!」
やよい「ぐっ……!」
ズウウウウウウウウウウン
P「やったか!?」
社長「やったな!」
伊織「……最善は尽くしたわ。やよいが人間である以上、流石にあの巨体に潰されて生きてはいないでしょう」
貴音「重力もめいっぱいかけておきました。流石に潰れているでしょう」
真美「土煙でよく見えないけど、どう考えても潰れてるっしょ!」
亜美「やった……やったぞぉぉぉぉお!!!!!!」
美希「あはっ、みんなすごいの」
やよい(板で防ぐ? ……無理かな、板ごと潰される)
やよい(なら足場を作って回避……や、こりゃ間に合わないか)
やよい(あと少し気付くのが早ければ避けられたけど、これじゃあ……)
シロナガス響「いっけえええええええ!!!!!!」
やよい「ぐっ……!」
ズウウウウウウウウウウン
P「やったか!?」
社長「やったな!」
伊織「……最善は尽くしたわ。やよいが人間である以上、流石にあの巨体に潰されて生きてはいないでしょう」
貴音「重力もめいっぱいかけておきました。流石に潰れているでしょう」
真美「土煙でよく見えないけど、どう考えても潰れてるっしょ!」
亜美「やった……やったぞぉぉぉぉお!!!!!!」
春香「……まだ、だ」
P「ん、どうした春香」
春香「まだ……やよいの命は、消えてない……」
P「……え?」
真美「……!」ピクンッ
真美「ゆきぴょん危ない!!」
雪歩「へ?」ドンッ
スパァンッ
真 「う……」
美
真「あ……」
美
貴音「なっ……真美!」
ヒュンッ ゴッ
貴音「!? ぐっ、が……」メキメキメキ
ドゴォォォォォォォン
P「ん、どうした春香」
春香「まだ……やよいの命は、消えてない……」
P「……え?」
真美「……!」ピクンッ
真美「ゆきぴょん危ない!!」
雪歩「へ?」ドンッ
スパァンッ
真 「う……」
美
真「あ……」
美
貴音「なっ……真美!」
ヒュンッ ゴッ
貴音「!? ぐっ、が……」メキメキメキ
ドゴォォォォォォォン
響「な、なんだ……? 何が、起きて……」パッ
響「!! 真美! 貴音!!」
響「あ……」
ヘビ香「」
ワニ子「」
響「ああ……っ!」
イヌ美「ぐるるるるる……わふっ!!」ダッ
美希「イヌ美! 行っちゃ……」
イヌ美「わおおおおおおおおおおんっ!!!!」
ザシュッ
美希「イヌ美ぃぃぃ!!!!」
伊織「な……なんなのよ、これ……」
伊織「なんで……生きてるのよ…………」
ブタ太「ぶひょぉおおおおおお」ザシュッ
オウ助「オウッ……」ドゴォ
伊織「やよいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」
響「!! 真美! 貴音!!」
響「あ……」
ヘビ香「」
ワニ子「」
響「ああ……っ!」
イヌ美「ぐるるるるる……わふっ!!」ダッ
美希「イヌ美! 行っちゃ……」
イヌ美「わおおおおおおおおおおんっ!!!!」
ザシュッ
美希「イヌ美ぃぃぃ!!!!」
伊織「な……なんなのよ、これ……」
伊織「なんで……生きてるのよ…………」
ブタ太「ぶひょぉおおおおおお」ザシュッ
オウ助「オウッ……」ドゴォ
伊織「やよいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」
あずさ「あ……ああ……」
ポンッ
あずさ「!」クルッ
やよい「……」ボソッ
あずさ「!!」
春香「いやだ……もう、いやだ……ううっ……頭が痛い…………」
春香「消えていく……すごい速さで……次々と…………!」
春香「『命の灯火』が……消えていく……!!」
コケ麿「コゲェ……」プルプル
ドサッ
やよい「……ふう、スッキリした」シュタッ
伊織「やよい……」
やよい「うさばらし……おーしまいっ、と」
伊織「憂さ晴らし……ですって?」
やよい「屈辱だったよ、伊織ちゃん。まんまとしてやられて、避けきれなくて、モロにくらっちゃったもん」
ポンッ
あずさ「!」クルッ
やよい「……」ボソッ
あずさ「!!」
春香「いやだ……もう、いやだ……ううっ……頭が痛い…………」
春香「消えていく……すごい速さで……次々と…………!」
春香「『命の灯火』が……消えていく……!!」
コケ麿「コゲェ……」プルプル
ドサッ
やよい「……ふう、スッキリした」シュタッ
伊織「やよい……」
やよい「うさばらし……おーしまいっ、と」
伊織「憂さ晴らし……ですって?」
やよい「屈辱だったよ、伊織ちゃん。まんまとしてやられて、避けきれなくて、モロにくらっちゃったもん」
伊織「避けてないんなら、なんで……生きて…………」
やよい「単純に耐えたの。あー痛かった」
伊織「なっ……シロナガスクジラって、100tくらいあるわよね? しかも重力を増して更に強力になった……そのプレスをくらって、耐えた……ですって……?」
やよい「強靭な肉体には全てが無力なんだよ、伊織ちゃん。こんなことわざ知ってる?『元気があればなんでもできる』って」
伊織「ッ……もう、ボケに構ってる余裕も無いわ」
やよい「あはは、ボケはそっちでしょ。余裕なんて最初から全くないくせに、そんなこと言っちゃって」
やよい「それに……大事に抱えてたものを無くしても気付かないなんて、ボケたとしか思えないもん」
伊織「……え?」
やよい「『うさバラし』……楽しかったよ」
伊織「あ……」
伊織「~~~~~ッ! このォ!!!」ダッ
やよい「へぇ、まだ刃向かうんだ。なら……殺すだけだけど」スッ
響「もう、ダメだ……自分……どうすれば……」
ハム蔵「……」シュンッ
響「おい、ハム蔵……なんで、亜空間から、出て…………」
やよい「単純に耐えたの。あー痛かった」
伊織「なっ……シロナガスクジラって、100tくらいあるわよね? しかも重力を増して更に強力になった……そのプレスをくらって、耐えた……ですって……?」
やよい「強靭な肉体には全てが無力なんだよ、伊織ちゃん。こんなことわざ知ってる?『元気があればなんでもできる』って」
伊織「ッ……もう、ボケに構ってる余裕も無いわ」
やよい「あはは、ボケはそっちでしょ。余裕なんて最初から全くないくせに、そんなこと言っちゃって」
やよい「それに……大事に抱えてたものを無くしても気付かないなんて、ボケたとしか思えないもん」
伊織「……え?」
やよい「『うさバラし』……楽しかったよ」
伊織「あ……」
伊織「~~~~~ッ! このォ!!!」ダッ
やよい「へぇ、まだ刃向かうんだ。なら……殺すだけだけど」スッ
響「もう、ダメだ……自分……どうすれば……」
ハム蔵「……」シュンッ
響「おい、ハム蔵……なんで、亜空間から、出て…………」
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