私的良スレ書庫
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元スレ剣士「依頼があれば……この剣でなんでも斬る!」
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女騎士の指揮と、意外な実力を秘めていた町民たちにより、
戦いは町民側有利に進んでいた。
剣士(このままいけば……みんなは大丈夫だな)
剣士(だが、相手は大盗賊団の一派……油断できない! すぐに決めなければ!)
剣士(あとは……俺がこの盗賊団のリーダーを倒せば……!)
ボス「…………」シュバッ
ガキンッ!
剣士「くっ!」ザザッ…
ボス「ふん、よく受けたな」
剣士「そっちこそ……盗賊のくせに鋭い太刀筋だ……!」
剣士「!?」ハッ
剣士「お、お前は……! なんでお前が……!?」
戦いは町民側有利に進んでいた。
剣士(このままいけば……みんなは大丈夫だな)
剣士(だが、相手は大盗賊団の一派……油断できない! すぐに決めなければ!)
剣士(あとは……俺がこの盗賊団のリーダーを倒せば……!)
ボス「…………」シュバッ
ガキンッ!
剣士「くっ!」ザザッ…
ボス「ふん、よく受けたな」
剣士「そっちこそ……盗賊のくせに鋭い太刀筋だ……!」
剣士「!?」ハッ
剣士「お、お前は……! なんでお前が……!?」
この手のスレの女騎士は決まってフェアリーテイルのエルザで脳内再生される
剣士「友人!?」
ボス「久しぶりだな」シュバッ
キィンッ! ギンッ! ガキンッ!
剣士「ちょ、ちょっと待て!」ザッ
剣士「なんでお前が……! 俺に勝って王国軍の精鋭部隊に入ったのに……!」
剣士「なんで盗賊になってんだよッ!?」
ボス「ま……色々あってな」
剣士「色々ってなんだよ!?」
ギンッ!
ボス「エリートってのはな、剣の腕だけじゃやっていけないんだ」
ボス「駆け引きだの派閥だの、剣以外の権謀術数に優れてなきゃ話にならねえ」
ボス「……で、そういうのが苦手な俺はすぐさま冷遇され、僻地に飛ばされて」
ボス「次第にやる気も失せて……あれよあれよと、盗賊にまで落ちぶれちまった……」
剣士「…………」
ボス「久しぶりだな」シュバッ
キィンッ! ギンッ! ガキンッ!
剣士「ちょ、ちょっと待て!」ザッ
剣士「なんでお前が……! 俺に勝って王国軍の精鋭部隊に入ったのに……!」
剣士「なんで盗賊になってんだよッ!?」
ボス「ま……色々あってな」
剣士「色々ってなんだよ!?」
ギンッ!
ボス「エリートってのはな、剣の腕だけじゃやっていけないんだ」
ボス「駆け引きだの派閥だの、剣以外の権謀術数に優れてなきゃ話にならねえ」
ボス「……で、そういうのが苦手な俺はすぐさま冷遇され、僻地に飛ばされて」
ボス「次第にやる気も失せて……あれよあれよと、盗賊にまで落ちぶれちまった……」
剣士「…………」
ボス「俺もお前みたくとっととエリート街道を捨てて」
ボス「こんな田舎町で気楽に剣を振ってりゃ、幸せな人生を送れたのかもな」
剣士「ふざけんな」
剣士「お前と首都で知り合って以来、お前は……俺の憧れだったんだぜ!」
剣士「お前を妬んだり恨んだりしたこともあるけど、お前は俺の誇りだった!」
剣士「きっと今も、王国軍の中で輝かしい剣の道を歩んでるんだってな!」
剣士「なのに、俺みたいな人生を歩めばよかった、とか簡単にいうんじゃねえ!」
剣士「それにな……お前のいう“こんな田舎町”に送られたって」
剣士「やる気も誇りも捨ててない、エリートだっているんだよ!」
剣士「ゴチャゴチャと……言い訳すんじゃねえっ!」
剣士「お前はここで──叩き斬るッ!」
ボス「俺に負けた田舎剣士が……ずいぶんと偉そうな口叩くじゃねえか」
ボス「なら……お前のその憧れの剣技とやらで、お前を町ごと斬り捨ててやるよッ!」
ギィンッ!
ボス「こんな田舎町で気楽に剣を振ってりゃ、幸せな人生を送れたのかもな」
剣士「ふざけんな」
剣士「お前と首都で知り合って以来、お前は……俺の憧れだったんだぜ!」
剣士「お前を妬んだり恨んだりしたこともあるけど、お前は俺の誇りだった!」
剣士「きっと今も、王国軍の中で輝かしい剣の道を歩んでるんだってな!」
剣士「なのに、俺みたいな人生を歩めばよかった、とか簡単にいうんじゃねえ!」
剣士「それにな……お前のいう“こんな田舎町”に送られたって」
剣士「やる気も誇りも捨ててない、エリートだっているんだよ!」
剣士「ゴチャゴチャと……言い訳すんじゃねえっ!」
剣士「お前はここで──叩き斬るッ!」
ボス「俺に負けた田舎剣士が……ずいぶんと偉そうな口叩くじゃねえか」
ボス「なら……お前のその憧れの剣技とやらで、お前を町ごと斬り捨ててやるよッ!」
ギィンッ!
キンッ! ギィンッ! ギャリッ! ──ザシッ!
剣士「ぐっ……!」ブシュッ…
ボス「俺はこのとおり落ちぶれたが……剣の鍛錬はやめてない」
ボス「お前はまた負けるんだよ……あの時のようになァ!」
キンッ! ギンッ! キィンッ!
剣士(強い……! 剣はあの試合と同じ──いや遥かに鋭くなってやがる!)
ボス「俺は王国軍で磨いた正統派剣術と、盗賊生活で鍛え上げた野良剣術を融合させた」
ボス「こんな町で遊んでた、お前に勝ち目はねえよ!」
ズシャッ……!
剣士「ぐは……っ!」ガクッ
剣士(そう……。俺もこんな町じゃ、剣の腕は鈍る……そう思ってた)
剣士(だがな、どんな町だろうが田舎だろうが、剣の道を歩むことはできんだよ!)
シュバァッ! ザシッ!
ボス「ぐおっ……!(足を狙ってきただと!?)」ブシュッ…
剣士「俺の弟子が教えてくれた……必殺剣“スネかじり剣”だ」
剣士「ぐっ……!」ブシュッ…
ボス「俺はこのとおり落ちぶれたが……剣の鍛錬はやめてない」
ボス「お前はまた負けるんだよ……あの時のようになァ!」
キンッ! ギンッ! キィンッ!
剣士(強い……! 剣はあの試合と同じ──いや遥かに鋭くなってやがる!)
ボス「俺は王国軍で磨いた正統派剣術と、盗賊生活で鍛え上げた野良剣術を融合させた」
ボス「こんな町で遊んでた、お前に勝ち目はねえよ!」
ズシャッ……!
剣士「ぐは……っ!」ガクッ
剣士(そう……。俺もこんな町じゃ、剣の腕は鈍る……そう思ってた)
剣士(だがな、どんな町だろうが田舎だろうが、剣の道を歩むことはできんだよ!)
シュバァッ! ザシッ!
ボス「ぐおっ……!(足を狙ってきただと!?)」ブシュッ…
剣士「俺の弟子が教えてくれた……必殺剣“スネかじり剣”だ」
さらに──
剣士「どりゃあっ!」バッ
ドギャッ!!!
ボス「がはぁっ!」ドザッ…
剣士のドロップキックが、友人をダウンさせた。
ボス「ぐっ……どこが“剣の道”だ!」
剣士「俺はこの町で身につけた全てを──お前にぶつけるッ! 町を守るために!」
ギィンッ! キンッ! ガッ! キィンッ! ガキンッ!
ザシュッ!
ボス「ぐはっ……!」
剣士「どうした! 俺の憧れは、この程度か!?」
剣士「王国軍はもちろん、盗賊生活だってラクなもんじゃなかったろう!」
剣士「お前も全部ぶつけてこい! 全部出しきらなきゃ、俺には勝てねえぞ!」
ボス「へっ……」ニヤ…
ガキンッ!
剣士「どりゃあっ!」バッ
ドギャッ!!!
ボス「がはぁっ!」ドザッ…
剣士のドロップキックが、友人をダウンさせた。
ボス「ぐっ……どこが“剣の道”だ!」
剣士「俺はこの町で身につけた全てを──お前にぶつけるッ! 町を守るために!」
ギィンッ! キンッ! ガッ! キィンッ! ガキンッ!
ザシュッ!
ボス「ぐはっ……!」
剣士「どうした! 俺の憧れは、この程度か!?」
剣士「王国軍はもちろん、盗賊生活だってラクなもんじゃなかったろう!」
剣士「お前も全部ぶつけてこい! 全部出しきらなきゃ、俺には勝てねえぞ!」
ボス「へっ……」ニヤ…
ガキンッ!
キィンッ! ギンッ! ガッ! キンッ! ギャリィンッ!
二人の斬り合いは、全くの互角だった。
剣士「ハァ、ハァ……」
ボス「フゥ、フゥ……」
剣士(次の一撃で……)
ボス(次の一撃で……)
剣士&ボス(決めるッ!)
剣士「いくぞおっ!」ダッ
ボス「来いっ!」
剣士「うおおおおっ!」ブオンッ
ボス(うぐっ……!)ジリ…
剣士のまっすぐな剣と気迫に──友人は真正面からのぶつかり合いは避けるべきと判断し、
剣をわずかに逸らした。
ボス(この一撃をかわして、俺が勝つ……!)
二人の斬り合いは、全くの互角だった。
剣士「ハァ、ハァ……」
ボス「フゥ、フゥ……」
剣士(次の一撃で……)
ボス(次の一撃で……)
剣士&ボス(決めるッ!)
剣士「いくぞおっ!」ダッ
ボス「来いっ!」
剣士「うおおおおっ!」ブオンッ
ボス(うぐっ……!)ジリ…
剣士のまっすぐな剣と気迫に──友人は真正面からのぶつかり合いは避けるべきと判断し、
剣をわずかに逸らした。
ボス(この一撃をかわして、俺が勝つ……!)
しかし──
ザグゥッ……!
剣士のまっすぐな一閃が、友人の肩から胸を大きく切り裂いていた。
ボス「がふっ……!」
剣士「友人……!」
ボス「俺はお前にビビって、剣を曲げちまったが……」
ボス「お前の剣はあの時と同じ……まっすぐ、だった……な……」
ドサァッ……
剣士(友人……)
ザグゥッ……!
剣士のまっすぐな一閃が、友人の肩から胸を大きく切り裂いていた。
ボス「がふっ……!」
剣士「友人……!」
ボス「俺はお前にビビって、剣を曲げちまったが……」
ボス「お前の剣はあの時と同じ……まっすぐ、だった……な……」
ドサァッ……
剣士(友人……)
盗賊団ボスを倒した剣士に、女騎士が駆け寄ってきた。
女騎士「剣士、よくやってくれた! 我々の勝利だ!」
女騎士「奴が倒されたことで、盗賊団は総崩れになって、散り散りに──」
女騎士「……どうした?」
剣士「あ、いや、何でも……」
剣士「…………」
剣士「女騎士さん……」
剣士「コイツ……俺の友だちだったんだ……」
女騎士「!」
女騎士「そうか……」
女騎士「素晴らしい決闘、だった。どうか彼の分まで誇ってくれ」
剣士「ありがとう、女騎士さん」
女騎士「剣士、よくやってくれた! 我々の勝利だ!」
女騎士「奴が倒されたことで、盗賊団は総崩れになって、散り散りに──」
女騎士「……どうした?」
剣士「あ、いや、何でも……」
剣士「…………」
剣士「女騎士さん……」
剣士「コイツ……俺の友だちだったんだ……」
女騎士「!」
女騎士「そうか……」
女騎士「素晴らしい決闘、だった。どうか彼の分まで誇ってくれ」
剣士「ありがとう、女騎士さん」
< 町 >
ワアァァァァァ……!
「無事だったか!」 「よく町を守ってくれた!」 「本当にありがとう!」
妻「あたしの料理がこんな役に立つなんてねぇ~、また初心にかえろうかしら」
夫「お願いだからやめてくれ!」
町娘「青年君もかっこよかったよ!」
青年「いやぁ~、ボクは一人も倒してないし……。君は五人くらい倒したけど……」
少年「よぉ~し、もっと稽古を頑張るぞ! いつか先生を超えるんだ!」
コソドロ「まさか、本当に町を守れるなんてな……」
町長「いやぁ~久々に暴れたわい……こりゃ明後日は筋肉痛じゃな」コキッ
女騎士「お疲れ様だ、剣士」
剣士「女騎士さんこそ、お疲れ。町民に死人が出なかったのは、あなたのおかげだよ」
剣士(これでまた平和な町に戻るんだな……。やっぱり平和が一番だ)
ワアァァァァァ……!
「無事だったか!」 「よく町を守ってくれた!」 「本当にありがとう!」
妻「あたしの料理がこんな役に立つなんてねぇ~、また初心にかえろうかしら」
夫「お願いだからやめてくれ!」
町娘「青年君もかっこよかったよ!」
青年「いやぁ~、ボクは一人も倒してないし……。君は五人くらい倒したけど……」
少年「よぉ~し、もっと稽古を頑張るぞ! いつか先生を超えるんだ!」
コソドロ「まさか、本当に町を守れるなんてな……」
町長「いやぁ~久々に暴れたわい……こりゃ明後日は筋肉痛じゃな」コキッ
女騎士「お疲れ様だ、剣士」
剣士「女騎士さんこそ、お疲れ。町民に死人が出なかったのは、あなたのおかげだよ」
剣士(これでまた平和な町に戻るんだな……。やっぱり平和が一番だ)
二週間後──
< 剣士の家 >
剣士(あれから……各地に散ったという盗賊団は全て退治された)
剣士(盗賊団に襲われた町や村の対応は、戦ったり逃げたり様々だったらしいが)
剣士(盗賊団と戦うことを決意して、なおかつ死人を出さずに済んだのは)
剣士(この町だけだったらしい……)
剣士(いやぁ~、今思うと、かなり危険な賭けだったよな……あの作戦)
剣士(さぁ~て、今日はやることないし、トレーニングでも──)
ガチャッ……
剣士(──ん?)
女騎士「剣士……とんでもないことになってしまった!」
剣士「どうしたんだよ。まさか……また盗賊団が!?」
女騎士「いや……そうではない」
< 剣士の家 >
剣士(あれから……各地に散ったという盗賊団は全て退治された)
剣士(盗賊団に襲われた町や村の対応は、戦ったり逃げたり様々だったらしいが)
剣士(盗賊団と戦うことを決意して、なおかつ死人を出さずに済んだのは)
剣士(この町だけだったらしい……)
剣士(いやぁ~、今思うと、かなり危険な賭けだったよな……あの作戦)
剣士(さぁ~て、今日はやることないし、トレーニングでも──)
ガチャッ……
剣士(──ん?)
女騎士「剣士……とんでもないことになってしまった!」
剣士「どうしたんだよ。まさか……また盗賊団が!?」
女騎士「いや……そうではない」
女騎士「実は……あのおしどり夫婦に聞いたのだが……」
剣士「?」
女騎士「お前は料理も得意らしいな?」
剣士「得意ってほどじゃないけど……。まぁ、自炊くらいは……」
女騎士「頼む、料理を教えて欲しい!」
女騎士「私は普段、付き人たちに料理をやらせていたのだが」
女騎士「たまには自分でやろうと──」
女騎士「さっき自分でイモの皮をむいたら、こんなになってしまったんだ!」スッ
剣士「!?」
剣士「?」
女騎士「お前は料理も得意らしいな?」
剣士「得意ってほどじゃないけど……。まぁ、自炊くらいは……」
女騎士「頼む、料理を教えて欲しい!」
女騎士「私は普段、付き人たちに料理をやらせていたのだが」
女騎士「たまには自分でやろうと──」
女騎士「さっき自分でイモの皮をむいたら、こんなになってしまったんだ!」スッ
剣士「!?」
剣士(なんだこりゃ……どう見ても“食べ物で遊んでる”レベルの、イモ……!)
剣士(イモに気の毒なんて感情を抱くのは、生まれて初めてだ!)
剣士(もしかして、女騎士さんってあの奥さんを上回る料理下手なんじゃ……)
剣士(だとしたら……被害は未然に防がなきゃ!)
剣士「分かった……じゃあここで勉強してってくれ」
女騎士「助かる……」
剣士「ところで、料理の稽古が終わったら、一緒に剣の稽古でもどう?」
剣士「そういや俺、まだ試合じゃアンタに負けっぱなしだしさ」
女騎士「うむ、望むところだ!」
~ おわり ~
剣士(イモに気の毒なんて感情を抱くのは、生まれて初めてだ!)
剣士(もしかして、女騎士さんってあの奥さんを上回る料理下手なんじゃ……)
剣士(だとしたら……被害は未然に防がなきゃ!)
剣士「分かった……じゃあここで勉強してってくれ」
女騎士「助かる……」
剣士「ところで、料理の稽古が終わったら、一緒に剣の稽古でもどう?」
剣士「そういや俺、まだ試合じゃアンタに負けっぱなしだしさ」
女騎士「うむ、望むところだ!」
~ おわり ~
あーインスピレーション湧いてきたわ
続き書いていい?
結構有名な書き手なんだが
続き書いていい?
結構有名な書き手なんだが
>>131
代表作を述べよ
代表作を述べよ
>>134
うわあ…
うわあ…
みんなの評価 : ★
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