私的良スレ書庫
不明な単語は2ch用語を / 要望・削除依頼は掲示板へ。不適切な画像報告もこちらへどうぞ。 / 管理情報はtwitterでログインするとレス評価できます。 登録ユーザには一部の画像が表示されますので、問題のある画像や記述を含むレスに「禁」ボタンを押してください。
VIP以外のSS書庫はSS+をご利用ください。
元スレ剣士「俺は妻のところに行く!」女騎士「行くなぁぁぁ!」
SS スレッド一覧へ / SS とは? / 携帯版 / dat(gz)で取得 / トップメニューみんなの評価 : ★★
レスフィルター : (試験中)
剣士「ま、俺にかかれば武装集団の一つや二つ、ラクショーよ」
友人「すげぇな、また敵将を倒したのかよ」
金髪「さすがッス! 尊敬ッス! 憧れるッス!」
新米「ボクも剣士さんのような戦士になりたい……!」
剣士「ま、もう少しで手柄は女騎士さんのものだったのに、残念でしたね」ニヤッ
女騎士「ふん、私は目先の手柄などに興味はない」ザッ
友人「…………」
友人「しっかし、お前が大手柄を立てる時は大抵女騎士が近くにいるけど」
友人「お前らって相性いいんじゃないか?」
剣士「……そうかもな」
友人「お、浮気か?」
剣士「そんなわけあるか!」
友人「すげぇな、また敵将を倒したのかよ」
金髪「さすがッス! 尊敬ッス! 憧れるッス!」
新米「ボクも剣士さんのような戦士になりたい……!」
剣士「ま、もう少しで手柄は女騎士さんのものだったのに、残念でしたね」ニヤッ
女騎士「ふん、私は目先の手柄などに興味はない」ザッ
友人「…………」
友人「しっかし、お前が大手柄を立てる時は大抵女騎士が近くにいるけど」
友人「お前らって相性いいんじゃないか?」
剣士「……そうかもな」
友人「お、浮気か?」
剣士「そんなわけあるか!」
< 剣士の家 >
剣士「──とまぁ、こんなところさ」
剣士「俺のド迫力にビビってすっ転んだボスを、ノックアウト」
剣士「危険極まる武装集団も、俺にかかっちゃただの烏合の衆ってとこさ」
剣士「ハッハッハッハッハ……」
妻「手柄を立てて嬉しそうなあなたを見ていると、私も幸せになれるわ~」
剣士「そういってもらえると、嬉しいよ」
妻「でも、絶対無理しちゃダメよ。怪我したり、死んじゃダメよ」
剣士「分かってるって……。君を守るのは俺の役目だからな!」
剣士「──とまぁ、こんなところさ」
剣士「俺のド迫力にビビってすっ転んだボスを、ノックアウト」
剣士「危険極まる武装集団も、俺にかかっちゃただの烏合の衆ってとこさ」
剣士「ハッハッハッハッハ……」
妻「手柄を立てて嬉しそうなあなたを見ていると、私も幸せになれるわ~」
剣士「そういってもらえると、嬉しいよ」
妻「でも、絶対無理しちゃダメよ。怪我したり、死んじゃダメよ」
剣士「分かってるって……。君を守るのは俺の役目だからな!」
またある日のこと──
< 剣士の家 >
友人「すみません……急に押しかけちゃって」
妻「いえいえ、主人がいつも世話になってるんですもの」
友人「剣士の奥さんを一目見たいって、こいつらがせがむもんで……」
金髪「なにいってんスか。行こうっていったのは友人さんッスよ」
金髪「でもホント、キレイッスね! 穏やかな雰囲気がまたいい!」
新米「戦士団のエースとご令嬢のカップルか……出来すぎなぐらいですね」
剣士「妬くな、妬くな」
剣士「お前らも頑張れば、俺の十分の一くらいは幸せになれるさ」
友人「マジ殴りてぇ~」
金髪「じゃあ俺は蹴りたいッスね」
新米「ボクは斬りたいです!」ニコッ
< 剣士の家 >
友人「すみません……急に押しかけちゃって」
妻「いえいえ、主人がいつも世話になってるんですもの」
友人「剣士の奥さんを一目見たいって、こいつらがせがむもんで……」
金髪「なにいってんスか。行こうっていったのは友人さんッスよ」
金髪「でもホント、キレイッスね! 穏やかな雰囲気がまたいい!」
新米「戦士団のエースとご令嬢のカップルか……出来すぎなぐらいですね」
剣士「妬くな、妬くな」
剣士「お前らも頑張れば、俺の十分の一くらいは幸せになれるさ」
友人「マジ殴りてぇ~」
金髪「じゃあ俺は蹴りたいッスね」
新米「ボクは斬りたいです!」ニコッ
友人「でも、気をつけた方がいいですよ」
妻「あら? なにをかしら?」
友人「俺らの上官は黒騎士と女騎士っていう二人の騎士なんですけど」
友人「こいつが大手柄を立てる時は、大抵女騎士と組んでるんですよ」
友人「浮気しないよう、よく見張っておかなきゃダメですよ」
妻「まあ……そうなの?」ジロッ
剣士「いや、まあ、そうなんだけどさ」
剣士「だけど、浮気なんて絶対ありえない! 神に誓って!」
金髪「そうだ! 一度奥さんも戦士団の詰所に来たらどうッスか?」
新米「あ、それいいですね!」
友人「一度女騎士に、本人から直接釘刺しといた方がいいかもしれないな!」
妻「!」ギクッ
妻「あら? なにをかしら?」
友人「俺らの上官は黒騎士と女騎士っていう二人の騎士なんですけど」
友人「こいつが大手柄を立てる時は、大抵女騎士と組んでるんですよ」
友人「浮気しないよう、よく見張っておかなきゃダメですよ」
妻「まあ……そうなの?」ジロッ
剣士「いや、まあ、そうなんだけどさ」
剣士「だけど、浮気なんて絶対ありえない! 神に誓って!」
金髪「そうだ! 一度奥さんも戦士団の詰所に来たらどうッスか?」
新米「あ、それいいですね!」
友人「一度女騎士に、本人から直接釘刺しといた方がいいかもしれないな!」
妻「!」ギクッ
妻「いえ……私は……家のこともあるし……」
友人「なあに、ちょっと行って帰ってくりゃいいんですから!」
金髪「ぜひ、一度来て下さいッス!」
新米「お茶ぐらいは用意しますよ!」
妻「で、でも……」
剣士「お前ら、あまり俺の女房を困らせるなって!」
剣士「あんな武骨で汗臭い場所に、妻を入れたくねえしな!」
友人「こいつぅ~……」
友人「ま、奥さん、今のは冗談です。こいつに限って浮気なんてありえないですよ!」
妻「ええ、もちろん信じてるわ~」
ハッハッハッハッハ……
妻「…………」ホッ…
友人「なあに、ちょっと行って帰ってくりゃいいんですから!」
金髪「ぜひ、一度来て下さいッス!」
新米「お茶ぐらいは用意しますよ!」
妻「で、でも……」
剣士「お前ら、あまり俺の女房を困らせるなって!」
剣士「あんな武骨で汗臭い場所に、妻を入れたくねえしな!」
友人「こいつぅ~……」
友人「ま、奥さん、今のは冗談です。こいつに限って浮気なんてありえないですよ!」
妻「ええ、もちろん信じてるわ~」
ハッハッハッハッハ……
妻「…………」ホッ…
その後も剣士の活躍は続いた。
< 盗賊団アジト >
剣士「よっしゃ、盗賊団の首領を討ち取ったぜ!」ジャキッ
剣士「妻よ、俺はまたまた活躍してしまったぞぉ~!」
剣士「世界一愛してるぞぉ~!」
友人「ったく、デカイ声で恥ずかしいヤツ……。でも、ホント絶好調だな」
女騎士「ふん、この程度の手柄で調子に乗りおって……」
< 剣士の家 >
剣士「お、今日の夕食は豪勢だな! なにかいいことがあったのか?」
妻「ナイショよ~」
妻「世界一愛してるあなたのために、腕によりをかけて作ったの」
剣士「嬉しいこといってくれるじゃんか!」ガツガツ…
妻「うふふふ……」
< 盗賊団アジト >
剣士「よっしゃ、盗賊団の首領を討ち取ったぜ!」ジャキッ
剣士「妻よ、俺はまたまた活躍してしまったぞぉ~!」
剣士「世界一愛してるぞぉ~!」
友人「ったく、デカイ声で恥ずかしいヤツ……。でも、ホント絶好調だな」
女騎士「ふん、この程度の手柄で調子に乗りおって……」
< 剣士の家 >
剣士「お、今日の夕食は豪勢だな! なにかいいことがあったのか?」
妻「ナイショよ~」
妻「世界一愛してるあなたのために、腕によりをかけて作ったの」
剣士「嬉しいこといってくれるじゃんか!」ガツガツ…
妻「うふふふ……」
しかし──
< 酒場 >
新聞記事を睨みつけるゴロツキたち。
『戦士団の剣士、またまたお手柄! 盗賊団首領討ち取ったり!』
残党A「ちっ、胸糞わりぃ記事だ!」バサッ
残党A「戦士団さえいなきゃ、今も山賊団としてブイブイいわせてたってのによ」
残党A「今じゃしがないコソ泥生活……クソがァッ!」グビッ
残党A「こんなクソ田舎の酒場で、安酒かっこむ毎日だ!」
残党A「特にこの剣士……イケ好かねえ! コイツが首領を……!」
残党B「なぁ……だったら復讐しないか?」
残党A「あ?」
< 酒場 >
新聞記事を睨みつけるゴロツキたち。
『戦士団の剣士、またまたお手柄! 盗賊団首領討ち取ったり!』
残党A「ちっ、胸糞わりぃ記事だ!」バサッ
残党A「戦士団さえいなきゃ、今も山賊団としてブイブイいわせてたってのによ」
残党A「今じゃしがないコソ泥生活……クソがァッ!」グビッ
残党A「こんなクソ田舎の酒場で、安酒かっこむ毎日だ!」
残党A「特にこの剣士……イケ好かねえ! コイツが首領を……!」
残党B「なぁ……だったら復讐しないか?」
残党A「あ?」
残党B「この記事、よく見てみろよ。剣士は新婚で、妻がいるらしい」
残党B「周囲が呆れるほど愛し合ってて、いわゆるオシドリ夫婦ってやつだ」
残党B「この妻を人質にすれば、剣士はいうこと聞かざるをえないだろ?」
残党B「散々屈辱を味わわせてから、最後には夫婦そろってあの世に送ってやるんだ」
残党A「おお、そりゃいいな!」
残党A「いつやるよ?」
残党B「今……っていいたいが、決行は明日にしよう」
残党B「これから、他の残党仲間やチンピラをかき集めて、明日剣士の家に乗り込もう」
残党A「……よぉし」ニヤッ
残党B「ヒヒヒ……借りは百倍にして返してやろう」
残党B「周囲が呆れるほど愛し合ってて、いわゆるオシドリ夫婦ってやつだ」
残党B「この妻を人質にすれば、剣士はいうこと聞かざるをえないだろ?」
残党B「散々屈辱を味わわせてから、最後には夫婦そろってあの世に送ってやるんだ」
残党A「おお、そりゃいいな!」
残党A「いつやるよ?」
残党B「今……っていいたいが、決行は明日にしよう」
残党B「これから、他の残党仲間やチンピラをかき集めて、明日剣士の家に乗り込もう」
残党A「……よぉし」ニヤッ
残党B「ヒヒヒ……借りは百倍にして返してやろう」
翌朝──
< 剣士の家 >
剣士「じゃ、行ってくる」
妻「行ってらっしゃぁ~い」
妻「気をつけてねぇ~」
剣士「愛してるよぉ~!」
妻「もう、人が見てたらどうするのよ……」
残党A「よし、剣士が出かけたぞ」
残党B「ヒヒヒ……少し待ってから、全員で家に乗り込むぞ」
残党A「おう」
< 剣士の家 >
剣士「じゃ、行ってくる」
妻「行ってらっしゃぁ~い」
妻「気をつけてねぇ~」
剣士「愛してるよぉ~!」
妻「もう、人が見てたらどうするのよ……」
残党A「よし、剣士が出かけたぞ」
残党B「ヒヒヒ……少し待ってから、全員で家に乗り込むぞ」
残党A「おう」
残党A「そろそろいいんじゃねえか?」
残党B「そうだな。そろそろ──」
残党B「ん!?」
ガチャッ……
女騎士「カギをして、と」カチッ
女騎士「…………」タッタッタッ…
残党A「あれは戦士団の女騎士!? なんで剣士の家から出てくるんだ!?」
残党B「多分……なにか用があって、剣士の家に泊まっていたんだろう」
残党B「なんにせよ運がよかった」
残党B「もう少しで女騎士がいるところに乗り込むハメになってたからな」
残党B「これでもう、家の中は剣士の妻一人だけのハズだ!」
残党B「そうだな。そろそろ──」
残党B「ん!?」
ガチャッ……
女騎士「カギをして、と」カチッ
女騎士「…………」タッタッタッ…
残党A「あれは戦士団の女騎士!? なんで剣士の家から出てくるんだ!?」
残党B「多分……なにか用があって、剣士の家に泊まっていたんだろう」
残党B「なんにせよ運がよかった」
残党B「もう少しで女騎士がいるところに乗り込むハメになってたからな」
残党B「これでもう、家の中は剣士の妻一人だけのハズだ!」
まだ諦めるのは早い!
その内剣士の為に女騎士が残党の前で鎧を脱ぐはず!
その内剣士の為に女騎士が残党の前で鎧を脱ぐはず!
残党A「ドアも窓も、全部閉じてやがる。用心深えな」
窓ガラスを割って、家に侵入する残党たち。
ガシャァンッ!
ゾロゾロ……
残党A「よしみんな、妻を探せ!」
残党A「捕まえて、人質にしてやるんだ!」
ザワザワ……
「どこにもいねえ!」 「この家、留守ですぜ!」 「どうなってんだ!?」
残党A「なにぃ……!?」
残党B「もしかしたら、別の出口から出かけた、とかしれないな」
残党B「まあ専業主婦だろうし、すぐ戻ってくるだろう」
残党A「ちっ、しょうがねえ。帰ってくるまで待つか」
窓ガラスを割って、家に侵入する残党たち。
ガシャァンッ!
ゾロゾロ……
残党A「よしみんな、妻を探せ!」
残党A「捕まえて、人質にしてやるんだ!」
ザワザワ……
「どこにもいねえ!」 「この家、留守ですぜ!」 「どうなってんだ!?」
残党A「なにぃ……!?」
残党B「もしかしたら、別の出口から出かけた、とかしれないな」
残党B「まあ専業主婦だろうし、すぐ戻ってくるだろう」
残党A「ちっ、しょうがねえ。帰ってくるまで待つか」
>>66
お前の人生楽しそうだな
お前の人生楽しそうだな
< 戦士団詰所 >
金髪「マジッスか!?」
友人「やべえよ、すぐ行かねえと!」
新米「そんな……」
剣士「…………」
ザワザワ…… ドヨドヨ……
女騎士「どうした、何があった?」
友人「あっ、女騎士さん! たった今、通報伝書鳩で大変な知らせが送られてきて──」
女騎士「大変な知らせ?」
友人「なんでも剣士の家に、ゴロツキの集団がガラスを割って侵入したって……」
女騎士「!?」
金髪「マジッスか!?」
友人「やべえよ、すぐ行かねえと!」
新米「そんな……」
剣士「…………」
ザワザワ…… ドヨドヨ……
女騎士「どうした、何があった?」
友人「あっ、女騎士さん! たった今、通報伝書鳩で大変な知らせが送られてきて──」
女騎士「大変な知らせ?」
友人「なんでも剣士の家に、ゴロツキの集団がガラスを割って侵入したって……」
女騎士「!?」
友人「今日は黒騎士さんいねえし、どうすれば……!」
剣士「決まってる!」
剣士「俺は今すぐ家に戻る! もし妻の身になにかあったら──」
女騎士「ま、待て!」
剣士「なんだ!?」
女騎士「キサマの妻は……きっと無事だ!」
剣士「なんでアンタにそんなことがいいきれる!?」
女騎士「そ、それは──」
剣士「女騎士さん、いくらアンタの命令でもそれは聞けないな」
剣士「俺は妻のところに行く!」
女騎士「行くなぁぁぁ!」
剣士「決まってる!」
剣士「俺は今すぐ家に戻る! もし妻の身になにかあったら──」
女騎士「ま、待て!」
剣士「なんだ!?」
女騎士「キサマの妻は……きっと無事だ!」
剣士「なんでアンタにそんなことがいいきれる!?」
女騎士「そ、それは──」
剣士「女騎士さん、いくらアンタの命令でもそれは聞けないな」
剣士「俺は妻のところに行く!」
女騎士「行くなぁぁぁ!」
剣士「なぜ止める!?」
剣士「そのゴロツキどもの狙いは分からないが──」
剣士「こうしてる間にも、妻が暴力を振るわれているかもしれないんだ!」
剣士「世界一愛している、俺の妻が!」
女騎士「…………!」ドキッ
女騎士「よく聞こえなかった、もう一回」
剣士「世界一愛している、俺の妻が!」
女騎士「すまん、もう一回」
剣士「世界一愛している俺の妻!」
友人「ちょ、ちょっと、何回聞き返してるんですか!?」
金髪「そうッスよ! どうするか、すぐ考えないとヤバイッスよ!」
女騎士「そ、そうだな」
剣士「そのゴロツキどもの狙いは分からないが──」
剣士「こうしてる間にも、妻が暴力を振るわれているかもしれないんだ!」
剣士「世界一愛している、俺の妻が!」
女騎士「…………!」ドキッ
女騎士「よく聞こえなかった、もう一回」
剣士「世界一愛している、俺の妻が!」
女騎士「すまん、もう一回」
剣士「世界一愛している俺の妻!」
友人「ちょ、ちょっと、何回聞き返してるんですか!?」
金髪「そうッスよ! どうするか、すぐ考えないとヤバイッスよ!」
女騎士「そ、そうだな」
女騎士「よし……まずは私が一人で様子を見に行く!」
友人「いくら女騎士さんでも、一人じゃ危なくないですか?」
女騎士「大勢で向かうと、敵を刺激してしまうかもしれん」
女騎士「女一人であれば、敵も油断するだろうしな」
友人(アンタを見て、油断する敵なんているかぁ……? かえって警戒される気が……)
女騎士「キサマらはそうだな……私が出てから20分後に出発してくれ」
女騎士「絶対にそれより早く出発することがないように! 特に剣士はな」
女騎士「分かったな! これは命令だ!」
剣士「……分かりましたよ」
友人「いくら女騎士さんでも、一人じゃ危なくないですか?」
女騎士「大勢で向かうと、敵を刺激してしまうかもしれん」
女騎士「女一人であれば、敵も油断するだろうしな」
友人(アンタを見て、油断する敵なんているかぁ……? かえって警戒される気が……)
女騎士「キサマらはそうだな……私が出てから20分後に出発してくれ」
女騎士「絶対にそれより早く出発することがないように! 特に剣士はな」
女騎士「分かったな! これは命令だ!」
剣士「……分かりましたよ」
>>70
女騎士なんだから仕方ないじゃないか(´・ω・`)
女騎士なんだから仕方ないじゃないか(´・ω・`)
詰め所を出発した女騎士。
< 古着屋 >
女騎士「あのう」
主人「これはこれは、もしや騎士階級の方ですか?」
女騎士「女物の服を……一番安いやつで。あ、あとここで着替えるから」
主人「おやおや、騎士様には特別にいいものをご用意いたしますが──」
女騎士「悪いが、早くしてくれるか!?」ギロッ
主人「は、はいっ!」ビクッ
~
妻「これでいいかしらねぇ」モゾモゾ…
妻「ありがとうございました~。本当に申し訳ありませんでした」
主人「い、いえいえ……」
主人(女ってのはこうもみごとに化けるのか……)
< 古着屋 >
女騎士「あのう」
主人「これはこれは、もしや騎士階級の方ですか?」
女騎士「女物の服を……一番安いやつで。あ、あとここで着替えるから」
主人「おやおや、騎士様には特別にいいものをご用意いたしますが──」
女騎士「悪いが、早くしてくれるか!?」ギロッ
主人「は、はいっ!」ビクッ
~
妻「これでいいかしらねぇ」モゾモゾ…
妻「ありがとうございました~。本当に申し訳ありませんでした」
主人「い、いえいえ……」
主人(女ってのはこうもみごとに化けるのか……)
古着屋を出発し、自宅へと急ぐ妻。
妻(これで主人が家に戻っても)
妻(私がいないっていう事態は避けられるわねぇ~)
妻(主人が留守中に浮気してるだなんて、誤解されたくないものねぇ~)
妻(……でも、先に出発した女騎士のことはどう説明しようかしら)
妻(まあ、あとで考えましょ)
妻(鎧や剣を身につけてると、自分が別人になった気がして強気になれるのだけど)
妻(普段着だとどうも、思考までのんびりしてしまうわ)
妻(悪人たちもいつまでも家にいないだろうし、なんとかなるわよね)
妻(これで主人が家に戻っても)
妻(私がいないっていう事態は避けられるわねぇ~)
妻(主人が留守中に浮気してるだなんて、誤解されたくないものねぇ~)
妻(……でも、先に出発した女騎士のことはどう説明しようかしら)
妻(まあ、あとで考えましょ)
妻(鎧や剣を身につけてると、自分が別人になった気がして強気になれるのだけど)
妻(普段着だとどうも、思考までのんびりしてしまうわ)
妻(悪人たちもいつまでも家にいないだろうし、なんとかなるわよね)
< 剣士の家 >
妻「ただいまぁ~」
妻「あら?」
ズラッ……
家に戻った妻を、十数人の悪党が待ち構えていた。
残党A「へっへっへ、待ってたぜ」
残党B「アンタには、人質になってもらう」
妻「あらあら、あなたがたはもしかして西の山で山賊をやっていた方々?」
残党A「ほぉう、よく知っているじゃねえか。夫に聞いたのか?」
妻(きっと、主人に恨みを晴らすためにやってきたのね)
妻(剣も鎧もない今の私じゃ、太刀打ちできそうもないし……)
妻「それじゃ、せっかくなのでお茶でも入れますね」
残党A(なんてのんびりした女だ……やりづれぇ)
妻「ただいまぁ~」
妻「あら?」
ズラッ……
家に戻った妻を、十数人の悪党が待ち構えていた。
残党A「へっへっへ、待ってたぜ」
残党B「アンタには、人質になってもらう」
妻「あらあら、あなたがたはもしかして西の山で山賊をやっていた方々?」
残党A「ほぉう、よく知っているじゃねえか。夫に聞いたのか?」
妻(きっと、主人に恨みを晴らすためにやってきたのね)
妻(剣も鎧もない今の私じゃ、太刀打ちできそうもないし……)
妻「それじゃ、せっかくなのでお茶でも入れますね」
残党A(なんてのんびりした女だ……やりづれぇ)
残党B「ん、どうやら戦士団がやってきたようだ」
残党A「はええな、どっかのバカが通報でもしやがったか!」
残党A「まぁいい、こっちには人質がいるんだ」
残党A「勇敢なる戦士団の皆さまと、堂々と対峙してやろうじゃねえか」ニィッ
妻「…………」
~
剣士の家の近くまでやってきた戦士団。
友人「あれ……? 女騎士さん、先に来てるんじゃねえのかよ」キョロキョロ
金髪「どこにもいないッスね」
新米「と、突撃しますか!?」ドキドキ…
友人「いやいやいや、剣士の奥さんが人質になってるかもしれねえんだ!」
友人「とりあえず、様子を見よう」
友人(くっそぉ~……黒騎士さんも女騎士さんもいないのか……まいったな)
残党A「はええな、どっかのバカが通報でもしやがったか!」
残党A「まぁいい、こっちには人質がいるんだ」
残党A「勇敢なる戦士団の皆さまと、堂々と対峙してやろうじゃねえか」ニィッ
妻「…………」
~
剣士の家の近くまでやってきた戦士団。
友人「あれ……? 女騎士さん、先に来てるんじゃねえのかよ」キョロキョロ
金髪「どこにもいないッスね」
新米「と、突撃しますか!?」ドキドキ…
友人「いやいやいや、剣士の奥さんが人質になってるかもしれねえんだ!」
友人「とりあえず、様子を見よう」
友人(くっそぉ~……黒騎士さんも女騎士さんもいないのか……まいったな)
戦士団を挑発する残党たち。
残党A「オイ、てめえら!」
友人「あ、お前らは……たしか西の山の山賊!」
残党A「おうよ、山賊団を潰された借りを返しに来たのさ!」
残党A「いっとくが、突撃とかバカなこと考えるんじゃないぜぇ~?」
残党A「こっちにゃ人質がいるんだからよ」グイッ…
妻「いたた……皆さん、ごめんなさい……」
友人「あ、奥さん! ……くそっ、これじゃ手は出せねえ!」
残党B「三下に用はない。俺たちの標的(マト)は剣士だ」
残党B「剣士を出してもらおうか?」ニヤッ
友人(剣士……)チラッ
友人(あれ、剣士がどこにもいねえ!? アイツ、どこいきやがった!?)
残党A「オイ、てめえら!」
友人「あ、お前らは……たしか西の山の山賊!」
残党A「おうよ、山賊団を潰された借りを返しに来たのさ!」
残党A「いっとくが、突撃とかバカなこと考えるんじゃないぜぇ~?」
残党A「こっちにゃ人質がいるんだからよ」グイッ…
妻「いたた……皆さん、ごめんなさい……」
友人「あ、奥さん! ……くそっ、これじゃ手は出せねえ!」
残党B「三下に用はない。俺たちの標的(マト)は剣士だ」
残党B「剣士を出してもらおうか?」ニヤッ
友人(剣士……)チラッ
友人(あれ、剣士がどこにもいねえ!? アイツ、どこいきやがった!?)
残党A「なにをグダグダやってやがる! とっとと剣士出せや!」
友人「え、えぇ~と……剣士がいねえんだよ、いやマジで!」
残党A「なんだと!? なんでいねえんだ!」
残党B「……ふぅ~ん、さては妻を見捨てて女騎士と浮気でもしてるんじゃないか?」
友人「女騎士さんと? なにいってやがる……!」
残党B「俺たちは見たんだよ」
残党B「今朝、女騎士がこの家から出てくるところをな……!」
友人「な、なんだと……!?」
金髪「マジッスか……!?」
残党B「この状況で、わざわざこんなウソをつく必要はないだろ」
ドヨドヨ……
「女騎士さんもいないし……」 「まさかあの二人……」 「ウソだろ……」
妻(ああ、どうしましょう。私がのこのこ家に戻ったばっかりに……)
妻(戦士団に迷惑をかけ、主人の名誉にまで傷がついて……)
友人「え、えぇ~と……剣士がいねえんだよ、いやマジで!」
残党A「なんだと!? なんでいねえんだ!」
残党B「……ふぅ~ん、さては妻を見捨てて女騎士と浮気でもしてるんじゃないか?」
友人「女騎士さんと? なにいってやがる……!」
残党B「俺たちは見たんだよ」
残党B「今朝、女騎士がこの家から出てくるところをな……!」
友人「な、なんだと……!?」
金髪「マジッスか……!?」
残党B「この状況で、わざわざこんなウソをつく必要はないだろ」
ドヨドヨ……
「女騎士さんもいないし……」 「まさかあの二人……」 「ウソだろ……」
妻(ああ、どうしましょう。私がのこのこ家に戻ったばっかりに……)
妻(戦士団に迷惑をかけ、主人の名誉にまで傷がついて……)
友人「バカヤロウッ!!!」
残党A「!?」
友人「俺は剣士とは戦士団に出会って以来の仲で、そんなに長い付き合いでもねえが」
友人「これだけは分かる……」
友人「アイツほど自分の奥さんを愛してるヤツを、俺は知らねえよ!」
友人「たとえ天地がひっくり返ろうが、アイツが浮気なんてありえねえ!」
友人「女騎士さんだって、そんないい加減な女じゃねえ!」
友人「あんな厳しくてまじめな女、今時なかなかいねえよ!」
友人「二人のことをろくに知らないお前らが、適当なことほざくんじゃねえ!」
残党A「う……!」
残党B「ぐ……!」
「そ、そうだ!」 「あの人たちが浮気なんてありえない!」 「さすが友人さん!」
残党A「!?」
友人「俺は剣士とは戦士団に出会って以来の仲で、そんなに長い付き合いでもねえが」
友人「これだけは分かる……」
友人「アイツほど自分の奥さんを愛してるヤツを、俺は知らねえよ!」
友人「たとえ天地がひっくり返ろうが、アイツが浮気なんてありえねえ!」
友人「女騎士さんだって、そんないい加減な女じゃねえ!」
友人「あんな厳しくてまじめな女、今時なかなかいねえよ!」
友人「二人のことをろくに知らないお前らが、適当なことほざくんじゃねえ!」
残党A「う……!」
残党B「ぐ……!」
「そ、そうだ!」 「あの人たちが浮気なんてありえない!」 「さすが友人さん!」
金髪「山賊ども、友人さんの気迫に飲まれてるッスよ!」
金髪「いやァ~」
金髪「友人さんって戦士団では古株のわりに頼りないイメージだったッスけど」
金髪「いう時はいうんスねえ」
新米「珍しくかっこよかったです!」
友人「やかましい」
ワァァ……! ウォォ……! オォォ……!
残党A「オ、オイ……アイツら、余計に盛り上がっちまったじゃねえか!」
残党B「くそっ……まさか戦士団にあんなタンカを切れるヤツがいたなんてな……」
妻(友人さん……)
金髪「いやァ~」
金髪「友人さんって戦士団では古株のわりに頼りないイメージだったッスけど」
金髪「いう時はいうんスねえ」
新米「珍しくかっこよかったです!」
友人「やかましい」
ワァァ……! ウォォ……! オォォ……!
残党A「オ、オイ……アイツら、余計に盛り上がっちまったじゃねえか!」
残党B「くそっ……まさか戦士団にあんなタンカを切れるヤツがいたなんてな……」
妻(友人さん……)
残党B「だが、かまうもんか! こっちには人質があるんだ!」
残党B「だったら……今のお前とそっちの若いヤツ!」
友人「え!?」
新米「ボクですか!?」
残党B「お前たち二人は、今すぐ俺たちの目の前で──斬り合え」ニヤッ
友人(マ、マジかよ……)
友人(でも……とにかく今はやるしかねえ! 時間を稼がないと……!)
友人「オイ新米、分かってんな。空気読めよ」ボソッ
新米(空気……)
新米(今はとても緊迫している……)
新米(つまり、馴れ合いではなく全力でかかってこい、ということですね!)
新米(胸を貸して下さい、友人さん!)
新米「うおおおおっ!」シュバッ
ギィンッ!
残党B「だったら……今のお前とそっちの若いヤツ!」
友人「え!?」
新米「ボクですか!?」
残党B「お前たち二人は、今すぐ俺たちの目の前で──斬り合え」ニヤッ
友人(マ、マジかよ……)
友人(でも……とにかく今はやるしかねえ! 時間を稼がないと……!)
友人「オイ新米、分かってんな。空気読めよ」ボソッ
新米(空気……)
新米(今はとても緊迫している……)
新米(つまり、馴れ合いではなく全力でかかってこい、ということですね!)
新米(胸を貸して下さい、友人さん!)
新米「うおおおおっ!」シュバッ
ギィンッ!
ガキィンッ! キィンッ! キィィンッ!
新米「だりゃあっ!」シュッ
ギンッ!
友人(オ、オイちょっと待て! コイツ本気じゃねえか!?)キンッ
友人(こういう時は、剣を最初だけ強くぶつけ合って、後は流れでお願いします)ギンッ
友人(──って感じにするのが普通だろ!)ガキンッ
友人(くっそぉ~……そっちがその気なら……)キィンッ
友人「やってやらぁっ!」シュバッ
キィンッ! キンッ! ガキンッ!
残党A「おいおい、アイツらマジでやり合ってねーか?」
残党B「ハハハッ、ホントだ。俺たちが煽る必要もないな」
「やれ、やれぇっ!」 「ブッ殺せぇっ!」 「いいぞー!」
予想外の展開に、盛り上がる残党たち。
妻(ああ、どうしたら……)
新米「だりゃあっ!」シュッ
ギンッ!
友人(オ、オイちょっと待て! コイツ本気じゃねえか!?)キンッ
友人(こういう時は、剣を最初だけ強くぶつけ合って、後は流れでお願いします)ギンッ
友人(──って感じにするのが普通だろ!)ガキンッ
友人(くっそぉ~……そっちがその気なら……)キィンッ
友人「やってやらぁっ!」シュバッ
キィンッ! キンッ! ガキンッ!
残党A「おいおい、アイツらマジでやり合ってねーか?」
残党B「ハハハッ、ホントだ。俺たちが煽る必要もないな」
「やれ、やれぇっ!」 「ブッ殺せぇっ!」 「いいぞー!」
予想外の展開に、盛り上がる残党たち。
妻(ああ、どうしたら……)
すると──
残党A「!?」チクッ
残党B「なんか目に入った……!?」ゴシゴシ…
「俺もだ!」 「砂ぼこりか!?」 「肘がいってぇ!」
妻(突然どうしたのかしら……でもチャンスだわ!)
剣士「妻っ! こっちへっ!」ダッ
妻「あなたっ!?」
残党A「け、剣士!? コイツ、いつの間に!?」
剣士(友人と新米の戦いのおかげで、容易に接近できた……助かったぜ)
剣士「オイ、みんな! 妻は俺が助けた、もう遠慮は無用だ!」
友人「おお!? アイツいつの間に……よし、全員ひっ捕えろ! 突撃だァ!」
新米「は、はいっ!」
ウオォォォ……!
残党A「!?」チクッ
残党B「なんか目に入った……!?」ゴシゴシ…
「俺もだ!」 「砂ぼこりか!?」 「肘がいってぇ!」
妻(突然どうしたのかしら……でもチャンスだわ!)
剣士「妻っ! こっちへっ!」ダッ
妻「あなたっ!?」
残党A「け、剣士!? コイツ、いつの間に!?」
剣士(友人と新米の戦いのおかげで、容易に接近できた……助かったぜ)
剣士「オイ、みんな! 妻は俺が助けた、もう遠慮は無用だ!」
友人「おお!? アイツいつの間に……よし、全員ひっ捕えろ! 突撃だァ!」
新米「は、はいっ!」
ウオォォォ……!
類似してるかもしれないスレッド
- 剣士「大丈夫かい、アンタ」女剣士「なぜ助けたのです?」 (138) - [50%] - 2012/11/12 8:30 ★
- 魔王「俺が勝ったらお前を犯すぞ」 女勇者「負けないっ!」 (348) - [49%] - 2012/4/3 14:30 ★★★×5
- 兄「俺が死んだらどう思う?」妹「死なないじゃん」 (114) - [47%] - 2013/6/9 5:45 ☆
- P「俺達んとこ来ないか?」美希「あふぅ!!!」 (123) - [47%] - 2012/11/23 7:15 ★
- 男「俺と付き合ってください!」女「詭弁だな、それは」 (385) - [47%] - 2011/9/27 6:00 ★★
- 幼女「おじちゃん、よわーい!」格闘家「なんだと!?」 (152) - [47%] - 2013/7/27 19:45 ★
- 女騎士「拷問してやる!」騎士「お願いいたします!」 (199) - [46%] - 2013/7/24 1:00 ★
トップメニューへ / →のくす牧場書庫について