元スレ京太郎「おんぶっていいよな」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★★
901 = 888 :
乙
やはり規制がまだ解けてない組も多いんだな
902 :
怜「ごめんな、京太郎。わざわざ迎えに来て、その上おんぶまで……」
京太郎「いいてすよ別に。それより、帰ったらちゃんと皆にごめんなさいして下さいね。試合に勝つためとはいえ、あんな無茶して、心配かけたんだから」
怜「そうやな、ちゃんと謝らなな……」
怜「それにしても京太郎の背中、気持ちええなぁ」
京太郎「そうですか?」
怜「そうやで。竜華の膝もええけど、こっちもクセになりそうや」
京太郎「俺の背中でいいなら、いつでもどうぞ」
怜「ホンマに?」
京太郎「本当です」
怜「ホンマのホンマ?」
京太郎「ホンマのホンマですよ」
怜「……なんで?」
903 = 902 :
京太郎「どうしました?」
怜「なんでそんなに京太郎は、ウチに優しくしてくれるん?」
京太郎「それは……」
怜「そない優しくしたら、勘違いしてまうやろ」
京太郎「……勘違い、じゃないですよ、多分」
京太郎「オレは、園城寺先輩のことが好きだから、だから……」
怜「待って、京太郎」
京太郎「はい?」
怜「その続き、インターハイが終わってから、聞かせてくれへん?」
京太郎「……はい、わかりました」
怜「それと……」
京太郎「なんです?」
怜「これからは、名前で呼んでくれると、その、うれしいなって……」
京太郎「……はい! 怜先輩!」
カン!
906 = 900 :
姫子ください
907 :
まーた竜華が寝取られてしまったのか
909 :
>>893
>憩「さっき倒れたとき応急処置で…脇の下や股のところにも冷やしたタオルあったけど…まさか君が…?」
ノーパンでこれって・・・
910 = 888 :
そろそろ姫子こないかなぁ
912 = 884 :
この時間の保守間隔は・・・その前に埋まるか
916 :
何という…
917 :
某年某日某所
タッタッタッ
ドンッ
男の子「うわぁ!?」
女の子「きゃあ!」ドサ
男の子「てて、うわごめん! 大丈夫?」
女の子「ふぇ……」ジワッ
男の子「え?」
女の子「ふええええええ」ビエーン
男の子「わわわ!? ちょっそんな泣くほど痛かったのか!?」
918 = 917 :
男の子「えーと、つまりお姉ちゃんと喧嘩して出て来ちゃったって事?」
女の子「うん……」グス
男の子「うーんっと……」
女の子「グス……ヒック……」
男の子「ほら、連れて行ってあげるから一緒に帰ろう」
女の子「……」
男の子「はぁ、よし! おんぶしてやる! 乗れ!」
女の子「ふえ?」
919 = 917 :
男の子「ほら! 早く」
女の子「で、でもお父さんが知らない人に着いていっちゃダメって……」
男の子「俺! 須賀京太郎! よろしく!」
女の子「え?」
京太郎「これでもう知らない人じゃないだろ! さぁ乗れ!」
女の子「えっと、あの……わた」
京太郎「ほら早く!」
女の子「う、うん……」ヨジ
京太郎「よーし! しっかり掴まってろよ!」
タッタッタッ
女の子「わわわ」アセアセ
920 = 917 :
テクテク
京太郎「ちょっとは気、晴れた?」
女の子「……」
京太郎「君はさ、どうしたいの?」
女の子「どう……って」
京太郎「お姉ちゃんと仲直りしたい?」
女の子「うん……」
京太郎「じゃあ、さ。君のほうから行かないと」
京太郎「大丈夫! 君は悪い子じゃないし、君のお姉ちゃんだってきっと仲直りしたいって思ってるよ?」
女の子「でも! ……でも、また喧嘩になっちゃったら、もし嫌いって言われたら」
女の子「怖い……」
京太郎「そうだね……誰だって嫌われるのはイヤだね」
京太郎「でも努力しないと」
京太郎「がんばらないと」
921 = 884 :
出会いおんぶ
922 = 917 :
女の子「でも、がんばってダメだったら……」
京太郎「また挑戦する!」
女の子「それでダメだったら!?」
京太郎「また、がんばればいいよ」
女の子「それでも……ダメ、だったら……?」
京太郎「そしたら、俺のとこに来なよ」
女の子「ふぇ?」
京太郎「それでもダメだったら、俺がまたこうやっておんぶしながら家まで送ってあげるよ」
京太郎「それなら、またがんばれるだろ?」
女の子「…………うん」
京太郎「うん!」
923 = 917 :
京太郎「そういえば、まだ名前聞いてなかったね」
女の子(さっき言おうと思ったら遮ったのそっちなのに)
女の子「私、宮永咲。です……」
京太郎「サキ、か。どんな字書くの?」
咲「えっと、花が咲くの咲」
京太郎「花が咲く……咲」
京太郎「綺麗な名前だね!」ニカッ
咲「っ!?///」トクン
京太郎「よろしくな! 咲!」
924 = 917 :
~数年後
京太郎「ったぁ~っくよう。補習なんてついてねぇ」
京太郎「小テストの点数くらいおまけしてくれればいいのに」ブツブツ
京太郎「今から部活行っても大した時間……あ、部長からメール着てる」
『今日の部活は終わったわよん♪ そのまま直帰で構わないから』
京太郎「oh……」
京太郎「まぁ連絡入れてもらえただけよしとするか」
京太郎「しゃーない帰るか」
咲「京ちゃん」
京太郎「ん? 咲?」
京太郎「どうしたんだ? こんな時間まで。あ、さてはまた図書館で本の虫だったんだろ」
咲「あはは、そんなとこ。一緒に帰ろうと思って待ってたんだけど、大丈夫かな」
京太郎「おう! もちろんいいぜ」
925 = 917 :
テクテク
京太郎「……」
咲「……」
京太郎(さぁーてこの状況)
京太郎(示し合わせて一緒に帰るなんて高校始まって以来だな。なんかあったか)
咲「ねぇ、京ちゃん」
京太郎「うん?」
咲「おんぶ、してよ」
京太郎「は?」
咲「ダメ……?」
京太郎「いや、ダメって言うか。どうした突然」
咲「……」
京太郎「はぁー仕方ねーな。ほれ!」スッ
咲「ありがと、京ちゃん」ヨジ
926 = 917 :
京太郎「掴まったか? 立つぞ」
咲「うん。大丈夫」
京太郎「よっと、お前昔とぜんぜん変わらないな」
咲「どう言う意味?」
京太郎「こういうシチュエーションなら嬉し恥ずかしなイベントがいたたたたたた」
咲「ど、う、言、う、意、味、か、な、!?」ギギギギ
京太郎「痛い痛い痛い!? 首の皮を抓らないで! 本気で痛いから!」
咲「まったく、京ちゃんはホントにエッチなんだから」プンプン
京太郎「ちょっとした冗談なのに……」グスン
咲「京ちゃんは大きくなったね」
京太郎「そうか?」
咲「うん、背中すごく大きくなった。けどこの温かさと匂いは昔のままだね」ギュッ
京太郎「汗臭いだけだ」
咲「そんなことないよ。私の好きな匂いだよ」
927 = 917 :
京太郎「お前さ、マジでなんかあった?」
咲「私ね。麻雀部、…………入ったよ」
京太郎「そっか……」
咲「それだけ?」
京太郎「お前が自分で考えて決めたんだろ? ならそれでいいじゃん」
京太郎「つい最近までお前が麻雀出来る事すら知らんかった俺にどうこう言う資格無いって」
咲「……」
京太郎「お前のそれってのはさ、照さん関連の話なわけ?」
咲「それって……?」
京太郎「麻雀が嫌いとかどーとかって」
京太郎(って言うか、咲がそんな落ち込んだりするのってたいてい照さん絡みだし……)
咲「……」
京太郎「話聞いてくださいって状況作っといて黙り込むなよ」ハァ
咲「あ!? っ、ごめん……」
京太郎「あーいや、悪い。俺もいじわるな言い方だった。話したくないなら別に」
928 = 917 :
咲「わからないの……」
京太郎「わからない?」
咲「うん。なんでお姉ちゃん、私を置いて行っちゃったのか。なんで疎遠になっちゃったのか……」
京太郎「…………」
咲「だから、麻雀部で全国に行ければ……この道を辿って行けば、その先にお姉ちゃんに会えるなら」
咲「京ちゃん」
京太郎「ん?」
咲「私、がんばるから」
京太郎「うん」
咲「もっとがんばるから」ギュゥゥ
京太郎「うん」
咲「もう少しだけ、こうしてて良い……?」グス
京太郎「おう」
930 = 917 :
咲「えへへ、ありがと。京ちゃん」
京太郎「咲、俺さ。お前のこと……」
咲「うん?」
京太郎「いや、俺がんばってるお前を見てるのが好きなんだ。だから」
京太郎「がんばれよ! 咲」
京太郎「ずっと応援してる。そんでもしまたしんどくなったら、そん時は」
京太郎「また、俺の背中くらい貸してやるから」
咲「うん! ありがとう、京ちゃん」
咲「大好き!」
カン
932 = 917 :
誤字とかあってもごめんね
933 :
清澄高校 部室
ガチャッ
京太郎「あれ、部長まだいたんですか? 外とっくに暗くなってますよ」
久「そういう須賀くんこそ。部活終わってからまだ学校にいたの?」
京太郎「俺は友達に返さなきゃいけないものがあったので、そいつを待ってたんです。…部長は?」
久「ヤボ用があってね。その用事が終わったんだけど、ちょっと疲れたからゆっくりしているところよ」
京太郎「そうですか。じゃあ俺と一緒に帰りましょうよ」
久「んー?」
京太郎「えっ?」
934 = 933 :
久「なに? それは須賀くんからのお誘い?」
京太郎「えっ、いや、外は暗いですし。部長一人で帰すのも駄目かなって思って…」
久「ふーん、気遣いは一人前じゃない」
京太郎「どうも。いや、普通じゃないですか」
久「でもいいわ。私もう少し部室でゆっくりしていきたいから。須賀くん先に帰ってていいわよ」
京太郎「え、でも……」
久「気にしないの。先輩が帰っていいって言ってるんだから素直に従っておきなさい」
京太郎「部長」
久「ほらほら、帰った帰った」
京太郎「……じゃあお先に失礼します」
バタンッ
935 = 933 :
久「……」
久「……」
久「痛っ…」
久「それにしても足のこの痛み、なかなか引いてくれないわね…」
久「……」ソーッ ピトッ
久「痛っ! や、やっぱ無理。立てないわ」
久「あーもう! どうにかならないかしら……」
ガチャッ
久「!」
936 = 933 :
久「……」
京太郎「怪我してたなら早く言ってくださいよ。本当に帰ろうかと思いましたよ」
久「言えるわけないでしょ! 部室で逆立ちしてたら雀卓に足ぶつけたなんて!」
久「こんな情けない姿、後輩には見せられないわよ……」
京太郎「別に俺ならかまいませんよ。しっかり者の部長にもこういう一面があるんだってわかって、おもしろいです」
久「……!」ブンッ
京太郎「痛っ! 物投げないでくださいよ」
937 = 933 :
京太郎「ほら、乗ってください」
久「お、おんぶ……」
京太郎「だっこの方がいいんですか?」
久「わかったわよ……」
久「あぁもう! こんなところ、ほんとに咲たちには見せられないわ……」
京太郎「じゃ、行きますよ」スクッ
京太郎「落ちないようにちゃんと掴まってくださいよ。落ちたらまた足痛くしますからね」
久「うん……」ギュッ
938 = 933 :
久「いい、須賀くん? このことは他の皆には言っちゃ駄目よ」
京太郎「やっぱり駄目ですか」
久「当然よ。皆から何言われるかわからないじゃない」
京太郎「染谷先輩や優希には、からかわれ続けますね」
久「私は部長として威厳を保たなきゃならないの。それくらいわかりなさいよ」ギュッ
京太郎「グッ…首絞めないでくださいよ…」
久「ふん」
939 = 933 :
京太郎「わかりました。俺と部長だけの秘密ってことで…」
久「わかればよろしい」
久「…でも、ありがとう」
久「須賀くんに運んでもらえなかったら、それこそもっと恥ずかしいことになってたかもしれないわ」
京太郎「どうってことないですよ、それに……」
久「?」
京太郎「部長みたいな美人をおんぶするってのもけっこう嬉しいんですよ」
久「……」
京太郎「背徳感があるっていうのか、すげえドキドキして……」
久「やっぱり下ろして」
京太郎「無理です」ガシッ
久「下ろしてー!」ジタバタッ
京太郎「ちょっと、暴れないでくださいよ!」
940 = 933 :
チョットマッテー ハヤクカエリタインダケドー
久「!」
久「す、須賀くん、脇の教室に入って!」
京太郎「どうしたんですか、いきなり?」
久「前から人が来るでしょ! 早く隠れて!」
京太郎「別に見られたっていいじゃないですか。外を出たら人目につかないわけないんですし」
久「こ、校舎で見られるのはなし! 知りあいかもしれないじゃない!」
京太郎「他のクラスの教室に入っちゃっていいんですか?」ニヤニヤ
久「いいから早く入りなさい!」パシッ
京太郎「痛っ、わかりましたよ…」
941 = 884 :
ここに来て清澄の流れか
942 = 933 :
ガラッ
京太郎「電気つけなくていいですよね?」
久「当たり前よ。とりあえずさっきの人たちが通り過ぎるまで……」
久「!」
久「やばっ……この声は……!」
京太郎「どうかしたんですか?」
久「今近づいてくる子たち、私の知りあいだわ……」
久「このクラスの子なのよ…!」
京太郎「じゃあこの教室に入ってくるってことですか?」
久「たぶん……でも今からじゃ出られないし……」
京太郎「ひょっとしてまずい状況だったりします?」
久「決まってるじゃない! こんな暗い教室で何してたかって…!」
アレ? イマナンカキコエナカッタ?
久「!!」ギクッ
943 = 933 :
久「やばいわ、この教室に向かって…!」
京太郎「部長、こっちです!」ダッ
久「えっ?」
京太郎「逃げられないなら隠れるしかないです!」
久「でも隠れるところなんて…」
京太郎「何を言ってるんですか!」
京太郎「ロッカーがあるでしょう!」
945 = 917 :
ロッカー万能説
946 = 929 :
ここでロッカーが出てくるとは思わなかった
ところでおんぶしたまま入れるサイズのロッカーとかあるんだろうか
947 :
段々とマンネリ感が出て来たな
やっぱお題がピンポイントすぎか
948 :
和「もう!ゆーきなんて知りませんからね!」
優希「のどちゃん!」ズルッ
ドシャァッ
優希「痛いじぇ……」
京太郎「おい、大丈夫かよ」
優希「誰だ?」
京太郎「足腫れてるな、立てるか?」
優希「どこの馬の骨とも知らないやつにィッ!」グキッ
京太郎「無理してんじゃねえよ、俺におぶされ」
優希「うるさい!うるさい!」
京太郎「なんだよ、人が親切してやってんのに」
優希「だからお前の手助けなんかいらないじぇ!」
京太郎「いいからとっとと乗れ、脚悪くなっても知らねえぞ」
優希「……そこまで言うなら、背負わせてやるじぇ」
京太郎「素直じゃねえやつだな」
949 = 929 :
950まで来てマンネリもくそもねぇw
950 = 948 :
前を向くアイツの顔は見えなかった
アイツの身長とかからすると、私と同じ学年だろうか
そうやって観察をしたあと、のどちゃんとの喧嘩が頭に浮かんできた
このままのどちゃんと喧嘩したまんまなんて嫌だ
そう思って俯くと、アイツの首元におでこが当たった
「あんまし上手いこと言えないけどさ、喧嘩ができるような友達がいるってのはいいことなんだぜ」
「……まあ、頑張れよ」
そう呟いたアイツの髪は夕日に照らされて金色に輝いていた、暗い気持だった私を照らしてくれるような、眩しい金色だった
「おんぶっていいよな」
「なんか懐かしくて、なんかあったかくて、相手の顔なんて見えねえのにそいつの思ってることが伝わってくるような気がするんだ」
アイツの口調は楽しそうで、そんなアイツの言葉は今でも覚えている
みんなの評価 : ★★
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