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    元スレニート「働け…?」

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    251 = 1 :

    ニート「『××会社 電車 死亡』と…」カタカタ

    検索結果『東京駅山手線、森下雄一郎(26)事故死』

    ニート「これかお?」カチカチ

    記事 『東京駅の山手線外回りにて、午後3時頃に森下雄一郎(26)が死亡した』
    記事 『彼は××会社に勤めており、社員は特に思いつめている様子などはなかったと言う』
    記事 『警察は事故と事件の両方から操作を続ける模様』

    ニート「森下雄一郎…」

    ニート「この頃は2ちゃんねるもなかったし、あまり情報はないおね」

    ニート「うーん」

    ニート「設計図をすり替えたのが森下雄一郎だから殺されたのか、誰かが設計図をすり替えたという事実を知ったから殺されたのか」

    ニート「たぶんどっちかなんだろうけど、後者だったら更なる真犯人を探さないと…」

    253 = 56 :

    このニート、できるっ!

    254 :

    マリカなら音聞こえるんじゃないのか

    ドカーンとかシュインシュインとか

    255 = 1 :

    ニート「もー! わけがわからないよ!」

    ニート「ちょっと帰ろう」ドスドス

     家前

    ニート「気づいたらもうすぐ12時なるお」

    ニート「母ちゃんはパートに行ったかお?」

     ガチャン トコトコ

    ニート「? 母ちゃん、似合わない黒い服なんか来てどこに行くんだお?」

    ニート「菊の花…もしかして」コソコソ


    ニート「け、結構歩くおね…ぜえぜえ」

    ニート「……ん、ここって…」

    ニート「墓地…」

    256 :

    ニート関係のSSを今書いてる最中だわ

    257 = 1 :

    ニート(森下、って、まさか森下雄一郎の?)

    ニート(けどなんで母ちゃんが森下雄一郎の墓参りなんかしてるんだお)

    ニート(それにさっきの口ぶりだと、まるで森下が自分の恩人のような…)

    ニート(どういうことだお)

    母  「たかし…?」

    ニート「!」シマッタ

    母  「なんであんたがここに」

     近くのファミレス

    母  「人の後をつけるだなんて、感心しないね」

    ニート「それについては謝るお。けど、けどどうして母ちゃんが、森下雄一郎のお墓参りなんかしてるんだお」

    母  「あんたなんで森下さんのこと……」

    258 = 1 :

    ミスったお
    >>257の前に↓

    母   ゴソゴソ センコウアゲ-

    ニート「…………」コソコソッ

    母  『…最近来れてなくてごめんなさいね。色々あって』

    母  『あたしもたかしも元気よ。たかしは最近ようやっと仕事をはじめたんだ』

    母  『…通帳ね、盗まれちゃった。ごめんなさいねぇ。あんたがせっかく残してくれたものだったのに』

    母  『あら、お供えの飲み物買ってくるの忘れちゃってたわ。買ってくるね、ごめんね』タッタッタ

    ニート「母ちゃんがお墓参りって…もしかして」ガサガサ


    『森下家之墓』

    ニート「……え?」

    259 = 1 :

    >>257の続き
    母  「お得意のパソコンで調べたのかね。まったく、あんな鉄の箱にどんな情報が詰まっているのか、恐ろしいよ」

    ニート「説明して欲しいお。母ちゃんと森下のあいだには何があるんだお」

    母  「…信じる信じないはあんたの自由だけどね」

    母  「あの人とはね、大学時代の同級生でもあったんだよ」

    ニート「ファッ!?」

    母  「結構仲がよくてね。まあ大学卒業後、一切連絡は取らなくなったけど、建築の職についたくらいは知ってた」

    母  「運転手が手抜き工事で逃亡したとき、助けてくれたっていうのが、その森下さんだったのさ」

    母  「別に恋愛ドラマみたいなことはなかったよ。本当に友人といった感じで。あたしが働いてる時に、あんたの面倒みてくれたりとかさ」

    母  「それだけなら別によかったんだけど。森下さんね、あたし名義の通帳を作ってくれて、そこに毎月仕送りをしてくれてたんだよ」

    母  「それはもう結構な金額でね。五年間で七千万も溜まっちまった」
    ニート「あの通帳はそういうことだったのかお…」

    260 = 187 :

    母  「ん。もういらないって言っても、絶対毎月送ってくれた。あたしはいつか返さないとと思って、手は付けなかったけど」

    ニート「なんで森下はそんなに金を持ってたんだお」

    母  「××会社の設計士だったようで。会社が波にのってるからと…。あと、絵を描くのも好きで、副業としてこっそり絵も売っていたらしい」

    ニート「こないだ机に置いてあった風景画は森下の?」

    母  「なんだあんた、見てたのかい。そうだよ。あの絵は森下さんがあたしにくれたものだ」

    母  「あんたが五歳になってまもない頃。電車に轢かれて死んでしまったけどね」

    母  「あたしはあの人の連絡先を知らなかったんだよ。振込もいつもATMからの現金振込だったし、電話をしてくれても公衆電話からだったみたいだし」

    母  「だから森下さんが死んだ時も、ニュースを見るまでは気づかなかった」

    母  「恩人の死に気づかなかったなんて、薄情な奴だよね」

    262 = 185 :

    みてるよ

    しえ

    263 = 187 :

    ニート「連絡先を知らなかったんだから、仕方ないお」

    ニート「じゃあ母ちゃんは、子育てで大変な時期に、森下に助けてもらったんだということかお?」
    母  「まあ、そうなるね。森下さんがいなかったら、あんたを育てながら働くなんて…難しかったと思うよ」

    ニート(どういうことだお。森下は設計図をすり替えた人間じゃないのかお? なんでそんなあくどい人間が、人を助けたりするんだお)

    ニート(やっぱり、森下じゃなくて××会社が全ての黒幕なのかお?)

    母  「話はこれくらいでいいかい? パートに遅れちまう」

    ニート「あ、ご、ごめんお。話を聞かせてくれてありがとうだお」
    母  「あんたもちゃんと仕事行きなさいいよね」チリーン アリガトウゴザイマシター

    264 = 25 :

    毎月100万か

    265 = 187 :

    ニート(森下は母ちゃんの恩人で、絵も描いていて、××会社の設計士)

    ニート(おっちゃんの設計図を適当な物にすり替えた張本人…)

    ニート(どっちの森下が本当の森下なんだお)

    ニート(誰か生前の森下を知る人はいないのかお…)

    ニート(そうだ!)

     家

    ニート「多分ここら辺にあるはず…」ゴソゴソ

    ニート「あった! 母ちゃんの友人の連絡先とか丁寧にファイリングされているクリアファイルー!」てってれー

    ニート「母ちゃんは交友関係結構広いからおね…えーっと、あ、あったお」

    ニート「住所まで細かく書かれてるおね。この人とは仲がいいのかお? じゃあこの人にするお」

    266 = 187 :

     プルルルルルルルルルルルル

    同級生『はい』

    ニート「あっ! もしもし、えっと、母ちゃん…いや、大学時代の同級生の、山田の、む、息子でうけおっ!」

    同級生『山田? 山田って、あー、山田ね。その息子くん…たかしくんだっけ? がどうしたの?」

    ニート「は、はいぃ。あのその、森下雄一郎さんについて、知っていることはないかなと」

    同級生『森下って、あの森下くん? 電車で亡くなった…」

    ニート「そうだお」

    同級生『彼とは直接的に仲が良かったわけじゃないよ。山田と仲良かったから、一緒にいるところとかはよく見かけたけど…卒業してからは特に』

    ニート「大学時代の話でいいから、森下について教えて欲しいんだお」

    同級生『…はあ。えっとね、本当に私は話したことはめったにないから詳しくは分からないけど』

    267 = 187 :

    同級生『森下くんはおとなしくて、友達もあんまりいなかった。山田と、その、旦那が一緒にいるのをいつも眺めてるってポンジョンだった』

    同級生『私も一度声をかけたことあるけど、すごく困った顔をされて。まあ人付き合いが苦手な人なんだろうなって』

    同級生『けど山田と話すときだけはね、すごく楽しそうなんだよね。幸せそうっていうかさ』

    同級生『遠目にもわかったよ。森下くんが山田のこと、まあ、好きなんだろうなって』

    同級生『仲間内では話題でね。男子なんて卒業までに森下くんが山田を奪うことができるかって、賭け事もしてたくらい』

    同級生『結局卒業後山田は結婚しちゃったんだけどね』

    同級生『私が知ってるのはこのくらいだよ。森下くんと仲が良かった人なんて山田くらいだったから、誰に聞いても詳しくはわからないと思う』

    ニート「ありがとうだお。それだけでも十分ですお。あ、もういっこ聞きたいんだけどお」

    268 = 60 :

    最後ギャルになるニート

    269 = 187 :

    同級生『なあに?』

    ニート「森下が絵を描いているところを、見たことはあるかお』

    同級生『絵? うん、まあ設計図とか、ビルとかの絵はよく描いてたよ。細かくて上手くて分かりやすくて、その線では教授からの評価も高かったみたい』

    ニート「…そうかお。ありがとうだお。すごく参考になったお」

    同級生『いえいえ。じゃあ山田にもよろしくね。たかしくん』

    ニート「お」ピッ


    ニート「…証拠はないけど、でも、筋は通ってるお…」

    270 :

    やっと追いついた

    271 :

    三日後 早朝 公園

    『通帳とコレクションは持ってきたかい?』

    運転手『だから、犯人は俺じゃないって、何度言えば分かるんだ』

    『頼むから、返してくれ…大事なお金なんだよ…』

    運転手『そんなこと、言われても…』

    ニート「そこの修羅場ちょっと待つお!」

    「たかし!?あんた何でここに」

    ニート「こないだ母ちゃんが三日待ってやるって言っていたから、今日来るかなって思って待ち伏せしてたんだお」

    ニート「母ちゃん、どうして森下が母ちゃんを助けてくれたのか…それは分かっているのかお?」

    運転手「森下?」

    ニート「母ちゃんの大学時代の同級生だお。おっちゃんが逃げてから、彼が母ちゃんを助けてくれたんだお」

    272 :

    クライマックス突入きたか

    273 :

    追いついた
    明日早いんだよ早く完結してくれ

    274 :

    期待してたのと違うけど全部読んでしまった

    275 = 271 :

    ニート「どうして森下が母ちゃんを助けたのか。それはずっと、母ちゃんに片思いしてたからなんだお」

    「え…?」

    ニート「母ちゃんは気付いてないようだけど、こないだ同級生の子に電話してみたらすぐに分かったお。森下は、母ちゃんのことが好きだったんだお!」

    ニート「だけど母ちゃんはおっちゃんと結婚して、そのおっちゃんは設計士としても大成功したんだお」

    ニート「対して森下は、自分の恋は実らず勤める会社も弱小。おっちゃんに対して大きなコンプレックスを抱いていたに違いないお」
    ニート「きっと最初は、出来心だったと思うお。おっちゃんが忙しい時を見計らって、こっそり設計図を似たようなものに…だけど構造は明らかな手抜きなものにすり替えたんだお」

    276 = 271 :

    ニート「結果、建物は崩壊。たくさんの人が死んだ。おっちゃんは犯罪者として指名手配」

    ニート「そこで初めて、自分がしたことの重大さに気が付いたんだお」

    ニート「警察も頭からおっちゃんの責任と決め付けて、まともに捜査しなかったから、自分のところに警察がくることもなかった」

    ニート「後悔と懺悔の気持ちが入り混じって、自首も考えたと思うお。けど、できなかった」

    277 :

    後のせやかて工藤である

    278 :

    ニート「そして、あることが頭の中に浮かんだんだお。もしかしたら、母ちゃん…ずっと好きだった山田と、一緒になれるかもしれないと」

    ニート「それからは××会社で活躍したり絵を描いたりする傍ら、母ちゃんにお金を振り込んだり、僕の面倒を見たりと、彼なりの努力をしたお」

    ニート「結局母ちゃんは、森下のことは友達としてしか見ることはできなかったみたいだけどお…」

    母  「…………」

    ニート「そして森下は、自殺なのか、殺されたのか、それとも本当に事故だったのかは分からないけど、電車に轢かれて死んだ」

    ニート「僕はこう、考えたお。証拠はなにもないけれど、そう考えるのが一番、しっくりくる」

    母  「馬鹿なこと言わないで! 森下さんはいつも優しくて、私のことを助けてくれて…すごく、すごく良い人だったんだよ…それを…」

    運転手「いや、確かに筋は通っている。それだと、色々と説明はつく」

    母  「あんたまで何を! 自分の罪がごまかせると思ってそうやって…」

    運転手「だって俺は本当に、あんな設計はしていないんだ! 俺は設計士の仕事に誇りをもってたんだよ!」

    279 = 273 :

    >>277
    服部と新一どっちだよwww

    280 :

    テレアポでニートが散々やらかす物語だと思ってたらなんだこれ

    282 = 278 :

    運転手「いつか水族館や美術館などにだって挑戦したかった…それがあんな、あんなことでめちゃくちゃになって…」

    ニート「母ちゃん。母ちゃんに優しかった森下も、本当の森下なんだお。だけどおっちゃんにコンプレックスを抱いていた森下だって、本当の森下なんだお」

    ニート「よく人は、誰々の本性とか、裏の顔とか言ってくるけど、でも普段の顔も、そうじゃない顔も、全部本当の顔なんだお。人は、色んな表情を持ってるんだお」

    ニート「母ちゃんには見せなかったけど、自分のしたことに怯えてる森下だって、絶対にいたはずだお」

    ニート「だけど、後戻りできなかった…そうやって犯罪を重ねてきたんだお。自分の中の罪悪感と闘いながら」

    母  「そんな…そんな……」

    運転手「…………」

    283 = 277 :

    >>279
    察しろ



























    阿笠博士

    284 :

    このニート一体……

    285 :

    >>283
    無駄に改行使った上につまらんとか

    286 = 278 :

    ニート「母ちゃん、あの、畳の下に隠してある絵…もらっても、いいかお?」

    母  「な、なんでだい。あれは、あれは森下さんが残してくれた…」

    ニート「母ちゃん」

    母  「………ッ。わかった。わかったよ。もう、もういいよ…もう、全部…」

    ニート「おっちゃん。母ちゃんを、よろしく頼むお」

    運転手「……わかった」

     ○×会社

    ニート「おはようございますだお」

    斎藤 「はよーっす。はやいな山田。時給700円の山田」

    ニート「うるさいお。僕なりに頑張ってはいるんですお」

    288 = 278 :

    斎藤 「努力で契約が取れたら苦労はしないな。まずそのだお口調を直せ」

    ニート「すみませんお」

    斎藤 「ナメとんのかお前」

    ニート「別にナメてはいないですお。それで、あの、これを斉藤さんに」

    斎藤 「あん? なんだこのでっかい包み。ワイロか? 悪いがそういう類は一切受け付けない主義で…」

    ニート「いいから、受け取って欲しいんだお」

    斎藤 「…なんだよこれ」

    ニート「開けて欲しいお」

    斎藤 「?」ガサガサッ

    斎藤 「…これは」

    ニート「返さなくちゃと、思ったんだお」

    289 :

    ニートが馴染んできてるな
    いいぞ

    290 :

    つーかもう働いてるしニートじゃなくね?

    291 = 278 :

    斎藤 「なんでお前が、これを」

    ニート「話せば長くなるんだけどお…」


    ニート「というわけで、森下が母ちゃんにくれた絵が、それなんだお」

    斎藤 「…なるほど」

    ニート「けどそれは、森下が描いた絵ではない…そうだおね」

    斎藤 「…………」

    ニート「一度罪を犯した森下は、その過度なストレスからか、結構精神を病んでいたと思うんだお」

    ニート「そして、第二の罪を犯した。それが…」

    斎藤 「監禁か」

    292 = 278 :

    ニート「お。正直な話、建設会社の設計だけで母ちゃんに毎月仕送りをするのは、結構きつかったんだお」

    ニート「自分の生活もあるし、お金が入れば良い部屋にも住みたくなるし」

    ニート「そこで思いついたのが、画家の卵である人間を監禁して、絵を描かせ、それを売ることだったんだお」

    ニート「お金を稼ぐ方法なんていくらでもあるのに。精神を病んでたせいなのか元からそういう素質があったかは分からないけど」

    ニート「そして森下は五年間、画家を監禁して絵を描かせ続けた」

    ニート「絵はそこまで有名にはならなかったけど、マニアな人の間ではちょっとした話題にもなた。繊細で、綺麗で、独特な色合いを出す画家がいるって」

    ニート「だけどある日、自殺なのか、森下が直接殺したのかは分からないけど、画家が死んだ」

    ニート「森下は画家の死体をどう処理しようかと悩んだ結果…海に沈めるという手を思いついた」

    ニート「重石が甘かったのかどうかして、遺体は漁師の網に引っかかってひきあげられた」

    ニート「…ごめんなさいと、あやまるべきなのかお…」

    293 = 278 :

    斎藤 「…お前が謝ることじゃねぇよ。結局は森下が、全部ひとりでやったことだ」

    ニート「けど、森下がそんなことをしたのは、母ちゃんを助けようとしたからで…」

    斎藤 「お前には関係ないだろ。引け目に感じることなんか一切ない」

    ニート「…ありがとうだお」

    斎藤 「…そうか。残ってたのか。兄貴の描いた絵」

    ニート「たぶん、探せば誰かが持っているかとも思うんだけどお、そうそう簡単には見つからないと思うし…」

    斎藤 「いや、ありがとうな。大事にするよ」

    ニート「…お。で、ちょっと聞きたいんだけどお」

    斎藤 「なんだ?」

    ニート「森下は…自殺だったと思いますか? それとも……他殺だったと、思いますか?」

    斎藤 「…………さあ、な」

    ニート「…………」

    294 :

    みてるよ

    295 = 287 :

    なるほどな…

    296 = 284 :

    ドンッ

    297 = 278 :

    ニート(数日後、警察から大量窃盗犯の逮捕の知らせが入ったお)

    ニート(僕のPCやコレクションは片っ端から売られてしまったみたいで戻ってこなかったお…)

    ニート(母ちゃんの通帳は対応が早かったせいか一円も引き出された様子はなく、全部戻ってきたみたいだけど…母ちゃんは全額赤十字団体に寄付した)

    298 = 284 :

    コレクション売られたとか死ぬわ

    299 = 278 :

    斎藤 「おいこら山田ァ! 先月のお前の契約数いくらだと思ってんの? 一ヶ月でたったの六件だぞ? 馬鹿にしてんのかおい!」

    ニート「すすすすみませんお! けど中々仕事に慣れなくて…」

    斎藤 「お前が働き始めてからどれくらいたった? 半年だぞ半年! なのにまだ仕事に慣れないとかどの口が言ってんだ? ああ?」

    ニート「ご、ごめんなさい…」

    後輩 「山田さんまた怒られてるよ…」「仕方ないでしょ…あの契約数だし…」「話し方もなんかね…」

    ニート「ちょっとそこ! 聞こえてるお!」

    斎藤 「お前の胸に俺の声は聞こえてるのかなぁ!?」

    ニート「ごごごごごめんなさい!」

    後輩 「「プークスクス」」

    バイト「山田くんがんばってねー」

    ニート(----あれから半年が経ったお)

    300 = 278 :

    ニート(運転手のおっちゃんは変わらずタクシーの運転を続けているようで、時々街で出くわすことがあるお)

    ニート(タクシー代を半額にしてくれてもいいのに、しっかりと代金を要求してくるから憎らしいんだお。でも、仕事に関して真面目な人なんだと分かるお)

    ニート(母ちゃんはあの一件以来、東京を出て沖縄に行ってしまった。定期的にハガキが届くけど、現地で外人のお友達もたくさんできたようで、楽しくやっているっぽいお)

    ニート(運転手のおっちゃんの話によれば、二人はちょくちょく連絡を取り合っているらしい。仲直りしたと考えてもいいのかお?)

    ニート(斉藤さんは毎日怒鳴り散らしてくるし、バイトさんも彼氏と別れてすっきりしたと、サービス残業を進んでしてくれるんだお)

    ニート(そして僕はといえば--契約数全然取れないけど…今のところまだ、ここで仕事を続けているお)

    ニート(またいつ嫌になって辞めるか分からない。いつニートに戻るか分からない。けど)

    ニート(いま自分にやれることを、一生懸命やろうと。そう思って毎日、頑張ってるお)


    おわり


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