私的良スレ書庫
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元スレ灼「この世界中の誰よりも、私は赤土晴絵を愛してるから」
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セーラ「ごはっ!?」
衣「がっ!?」
豊音「うぐっ……!」
びしゃり、と雀卓を染めたのは赤い赤い真っ赤な鮮血だった。
セーラ(は、ははっ。天和は予想してたんやけど――!)
衣(よもや、上がられた時のダメージがこれほどとは……!)
豊音(内臓、何個か、潰れちゃった、かなー……)
健夜「やめるなら、今のうちだよ」
つまらなそうに、人類最強雀士はそう告げた。
ゴミでも見るかのような虚ろな瞳を覗かせて。
セーラ「冗談、続行……やっ!」
衣「今ので、気合が乗ったというもの!」
豊音「まだまだ、負けないよー!」
健夜「……2本場」
衣「がっ!?」
豊音「うぐっ……!」
びしゃり、と雀卓を染めたのは赤い赤い真っ赤な鮮血だった。
セーラ(は、ははっ。天和は予想してたんやけど――!)
衣(よもや、上がられた時のダメージがこれほどとは……!)
豊音(内臓、何個か、潰れちゃった、かなー……)
健夜「やめるなら、今のうちだよ」
つまらなそうに、人類最強雀士はそう告げた。
ゴミでも見るかのような虚ろな瞳を覗かせて。
セーラ「冗談、続行……やっ!」
衣「今ので、気合が乗ったというもの!」
豊音「まだまだ、負けないよー!」
健夜「……2本場」
咲の高校生大会に天和、地和系の能力者がいなくて良かったとつくづく思う
地獄という場所を現実に例えるならば、どこが相応しいだろうか。
紛争まっただ中の戦地か?
飢餓が蔓延する街か?
人間が家畜のように使い潰される国家か?
それとも――。
咲「衣ちゃん! 衣ちゃああああああああああん!」
衣「――――」
穏乃「くそっ! くそぉ!」
人類最強と麻雀が行われる、この場所か。
紛争まっただ中の戦地か?
飢餓が蔓延する街か?
人間が家畜のように使い潰される国家か?
それとも――。
咲「衣ちゃん! 衣ちゃああああああああああん!」
衣「――――」
穏乃「くそっ! くそぉ!」
人類最強と麻雀が行われる、この場所か。
アラフィフが20代半ばのロリを傷付ける。
これは許されない。
これは許されない。
淡「次は! 次は私が行く!」
透華「そして、私と――!」
照「私だ!」
健夜「――――やっぱり、未だに世界のトップは、この程度なのか」
果たして、真に絶望を感じているのは誰なのか。
闘牌は終わらない。最強を求める少女達の命尽きるまで。
透華「そして、私と――!」
照「私だ!」
健夜「――――やっぱり、未だに世界のトップは、この程度なのか」
果たして、真に絶望を感じているのは誰なのか。
闘牌は終わらない。最強を求める少女達の命尽きるまで。
それから、どれほどの時が立ったのだろう。
数十時間か、数時間か、数十分か、数分か――それとも僅か数秒か。
いずれにせよ、きっとそれは少ない時間だったに違いない。
そんな、僅かな時間で――。
衣「――――」
透華「――――」
セーラ「――――」
豊音「――――」
淡「――――」
和「――――」
やえ「――――」
数十時間か、数時間か、数十分か、数分か――それとも僅か数秒か。
いずれにせよ、きっとそれは少ない時間だったに違いない。
そんな、僅かな時間で――。
衣「――――」
透華「――――」
セーラ「――――」
豊音「――――」
淡「――――」
和「――――」
やえ「――――」
咲「はぁ、はぁ……」
穏乃「ごほっ、ごほっ……」
照「く、そぉ……!」
栄光の日本チーム、残り僅か――3名。
健夜「さすが、宮永姉妹と高鴨穏乃……正直、今まで戦った中で五指の指に入るくらいには、強いよ。貴方達。手応えは、まるでないに等しいとしてもね」
穏乃「ごほっ、ごほっ……」
照「く、そぉ……!」
栄光の日本チーム、残り僅か――3名。
健夜「さすが、宮永姉妹と高鴨穏乃……正直、今まで戦った中で五指の指に入るくらいには、強いよ。貴方達。手応えは、まるでないに等しいとしてもね」
健夜「天和が来ないのは、高鴨さんの能力なのかな? 凄いね、初めてだよ。数局の間、天和が来なかったのは」
穏乃「……っ……ぁ……」
健夜「だけど、もう限界だね。所詮は山の地鳴りなんて、天に届くことはない」
咲「ぐぅっ……!」
健夜「嶺上に咲く花は確かに強く気高いよ……だけど、花なんて容易く摘み取れる」
照
穏乃「……っ……ぁ……」
健夜「だけど、もう限界だね。所詮は山の地鳴りなんて、天に届くことはない」
咲「ぐぅっ……!」
健夜「嶺上に咲く花は確かに強く気高いよ……だけど、花なんて容易く摘み取れる」
照
健夜「天和が来ないのは、高鴨さんの能力なのかな? 凄いね、初めてだよ。数局の間、天和が来なかったのは」
穏乃「……っ……ぁ……」
健夜「だけど、もう限界だね。所詮は山の地鳴りなんて、天に届くことはない」
咲「ぐぅっ……!」
健夜「嶺上に咲く花は確かに強く気高いよ……だけど、花なんて容易く摘み取れる」
照「……」
健夜「小さく世界を照らしたところで、もっと大きな闇の広がりが見えるだけ」
健夜「やっぱり、今の雀士は弱すぎる」
穏乃「……っ……ぁ……」
健夜「だけど、もう限界だね。所詮は山の地鳴りなんて、天に届くことはない」
咲「ぐぅっ……!」
健夜「嶺上に咲く花は確かに強く気高いよ……だけど、花なんて容易く摘み取れる」
照「……」
健夜「小さく世界を照らしたところで、もっと大きな闇の広がりが見えるだけ」
健夜「やっぱり、今の雀士は弱すぎる」
>>109
ここから生き残ってる照凄いなぁ(棒)
ここから生き残ってる照凄いなぁ(棒)
穏乃「……」
咲「穏乃、ちゃん……? 穏乃ちゃん!?」
照(穏乃、限界か!? 小鍛治プロの天和を防ぐのは、それほどに消耗するのか……!)
健夜「点棒の前に、命の方が咲に付きそうだね、高鴨さん」
穏乃「――負け、ない……」
今にも消えそうな程に虚ろだった穏乃の瞳が小さく、輝いた。
血を流しすぎて目が霞む。神経の使いすぎで脳が焼き切れそうだ。
内臓は五臓六腑がろくに機能していない。指先が震えてまともに牌が掴めない。
それでも、負けられない。
穏乃「赤土先生と、約束、したんだ――!」
健夜「――っ、赤土、晴絵……」
咲「穏乃、ちゃん……? 穏乃ちゃん!?」
照(穏乃、限界か!? 小鍛治プロの天和を防ぐのは、それほどに消耗するのか……!)
健夜「点棒の前に、命の方が咲に付きそうだね、高鴨さん」
穏乃「――負け、ない……」
今にも消えそうな程に虚ろだった穏乃の瞳が小さく、輝いた。
血を流しすぎて目が霞む。神経の使いすぎで脳が焼き切れそうだ。
内臓は五臓六腑がろくに機能していない。指先が震えてまともに牌が掴めない。
それでも、負けられない。
穏乃「赤土先生と、約束、したんだ――!」
健夜「――っ、赤土、晴絵……」
この場で初めて、小鍛治健夜が同様した。
だからどうしたという話でもあるが、確かに、ほんの僅かでも同様したのだ。
穏乃(もう、二度と麻雀が打てなくなってもいい)
穏乃(もう、二度と光を感じられなくなってもいい)
穏乃(自分の為にも、先生の為にも――そして、小鍛治健夜の為にも!)
穏乃「――私達は、勝つんだ!」
ぽろっと、穏乃の指先からこぼれ落ちる麻雀牌。
穏乃(――――ぁ)
動けたのは、気持ちだけ。穏乃の体はもうとっくに、壊れていた――。
晴絵「よく、頑張ったな穏乃」
だからどうしたという話でもあるが、確かに、ほんの僅かでも同様したのだ。
穏乃(もう、二度と麻雀が打てなくなってもいい)
穏乃(もう、二度と光を感じられなくなってもいい)
穏乃(自分の為にも、先生の為にも――そして、小鍛治健夜の為にも!)
穏乃「――私達は、勝つんだ!」
ぽろっと、穏乃の指先からこぼれ落ちる麻雀牌。
穏乃(――――ぁ)
動けたのは、気持ちだけ。穏乃の体はもうとっくに、壊れていた――。
晴絵「よく、頑張ったな穏乃」
こぼれ落ちる麻雀牌を寸前で掴みとり、穏乃を支えた人物がいた。
それは、穏乃がとてもよく知っている人だった。
穏乃「せ、ん……せい」
晴絵「メンツ交代。穏乃に変わり代打、私」
咲「赤土さん!?」
照「ば、馬鹿な!? 貴方の体は、もう――!」
健夜「……あかど、はるえ……」
それは、穏乃がとてもよく知っている人だった。
穏乃「せ、ん……せい」
晴絵「メンツ交代。穏乃に変わり代打、私」
咲「赤土さん!?」
照「ば、馬鹿な!? 貴方の体は、もう――!」
健夜「……あかど、はるえ……」
――奈良
灼「……やっぱり、行っちゃったんだね。
嘘つき。嘘つきなんて、最低だよ……はるちゃん。
だけど――それが、私の愛する、はるちゃんなんだ……」
晴絵の書き置きを涙で濡らしながら、灼は、そんなことを虚空に告げた。
――東京
晴絵「やっぱりね、諦められないんだ」
健夜「……」
灼「……やっぱり、行っちゃったんだね。
嘘つき。嘘つきなんて、最低だよ……はるちゃん。
だけど――それが、私の愛する、はるちゃんなんだ……」
晴絵の書き置きを涙で濡らしながら、灼は、そんなことを虚空に告げた。
――東京
晴絵「やっぱりね、諦められないんだ」
健夜「……」
晴絵「私がインターハイに置いてきた、あの気持ち。
小鍛治健夜に勝ちたいと願い、それでも勝てなかったこの絶望」
健夜「……二回だよ。二回も、貴方は私に負けたんだよ」
晴絵「たった、二回さ」
健夜「いい加減にしてよ!」
激怒。もはやそう言うしかない感情の高まりが、小鍛治健夜の真鍮に爆発した。
何にこれほど怒っているのか、本人にすらわからないくらいに怒りが溢れかえっている。
健夜「私に何度立ち向かえば気が済むの!? 私に何度倒されれば貴方の気がすむの!? そんなに、そんなに私に殺されたいの!? 貴方は!?」
晴絵「――やっぱ、アンタってさ。結構、優しいんだよね」
健夜「!?」
小鍛治健夜に勝ちたいと願い、それでも勝てなかったこの絶望」
健夜「……二回だよ。二回も、貴方は私に負けたんだよ」
晴絵「たった、二回さ」
健夜「いい加減にしてよ!」
激怒。もはやそう言うしかない感情の高まりが、小鍛治健夜の真鍮に爆発した。
何にこれほど怒っているのか、本人にすらわからないくらいに怒りが溢れかえっている。
健夜「私に何度立ち向かえば気が済むの!? 私に何度倒されれば貴方の気がすむの!? そんなに、そんなに私に殺されたいの!? 貴方は!?」
晴絵「――やっぱ、アンタってさ。結構、優しいんだよね」
健夜「!?」
健夜「私が優しい!? 冗談は止めてよ! こんなに無垢な少女達を血祭りにあげてる私のどこが優しいっていうの!?」
晴絵「9冠の時さ、なんでアンタは取るのを止めたの?」
健夜「それは……あんなくだらないもの、取ったってどうしようもないからだよ!」
晴絵「ならリオデジャネイロも?」
健夜「そうだよ! 弱すぎて、話にならなくて、取る価値もなくて――!」
晴絵「違うな。あんたは怖かったんだよ。人を、“完全に”ぶっ壊すのが、怖かったんだ」
健夜「――!」
晴絵「9冠の時さ、なんでアンタは取るのを止めたの?」
健夜「それは……あんなくだらないもの、取ったってどうしようもないからだよ!」
晴絵「ならリオデジャネイロも?」
健夜「そうだよ! 弱すぎて、話にならなくて、取る価値もなくて――!」
晴絵「違うな。あんたは怖かったんだよ。人を、“完全に”ぶっ壊すのが、怖かったんだ」
健夜「――!」
晴絵「正直、小鍛治健夜の麻雀は、小鍛治健夜の全力は、人を容易く殺せる」
晴絵「でも、アンタは今まで麻雀で人を殺したことがない。二度も立ち向かった私が生きてるのが何よりの証拠」
晴絵「そりゃ、雑魚相手に全力を出す必要もない。半分程度で十分倒せるんだから」
晴絵「だけど、9冠の時も、リオの時も――そして今この時も――!」
衣「ぐ、ぐぅ」
透華「し、試合は……」
セーラ「どうなった、んや?」
豊音「いたいよー」
淡「きゅうきゅうしゃ、ぷりーず……」
和「さきさん? さきさん……」
やえ「――――」
晴絵「誰1人として! 本当の意味で壊したことはなかった!」
晴絵「でも、アンタは今まで麻雀で人を殺したことがない。二度も立ち向かった私が生きてるのが何よりの証拠」
晴絵「そりゃ、雑魚相手に全力を出す必要もない。半分程度で十分倒せるんだから」
晴絵「だけど、9冠の時も、リオの時も――そして今この時も――!」
衣「ぐ、ぐぅ」
透華「し、試合は……」
セーラ「どうなった、んや?」
豊音「いたいよー」
淡「きゅうきゅうしゃ、ぷりーず……」
和「さきさん? さきさん……」
やえ「――――」
晴絵「誰1人として! 本当の意味で壊したことはなかった!」
すみません、>>1ですがさるくらいました
一時間くらいかけないので携帯で保守させて貰います
一時間くらいかけないので携帯で保守させて貰います
寝るわ
>>1すまん頑張って
>>1すまん頑張って
健夜「違う! 違う違う違う! 私は――私は!」
晴絵「辛かったろ。いたたまれなかったろ。全力を出して試合が出来たら、まだ麻雀を楽しめたのかもしれない」
晴絵「自分の技量を高め続けるって慰めも出来たのかもしれない」
晴絵「だけどあんたは全力すら出すことが出来なかった。全力を出したら対戦相手が死んでしまうから」
晴絵「本当は、小鍛治健夜はこの世で一番強くて――」
晴絵「きっと、とっても優しいんだ」
健夜「……私、生まれてきちゃ、駄目だったんだよ」
健夜「私と麻雀を打って、楽しいと思う人なんて1人もいない」
健夜「こんな化け物は、麻雀なんか打つべきじゃなかったんだ」
健夜「たとえ小鍛治健夜に出来ることが麻雀しかなかっとしても、麻雀を好きになっちゃ、駄目だった……」
晴絵「そんなこと、ないよ」
晴絵「そりゃ、ぶっちゃけアンタと打つのは楽しいよりは怖いことの方が多い。今だってそうだ、恐怖に震えてる」
晴絵「だけどさ――強くて、強くて、強くて強くてどうしようもないアンタと麻雀を打てることが楽しいって思ってる私は、ちゃんといる」
晴絵「辛かったろ。いたたまれなかったろ。全力を出して試合が出来たら、まだ麻雀を楽しめたのかもしれない」
晴絵「自分の技量を高め続けるって慰めも出来たのかもしれない」
晴絵「だけどあんたは全力すら出すことが出来なかった。全力を出したら対戦相手が死んでしまうから」
晴絵「本当は、小鍛治健夜はこの世で一番強くて――」
晴絵「きっと、とっても優しいんだ」
健夜「……私、生まれてきちゃ、駄目だったんだよ」
健夜「私と麻雀を打って、楽しいと思う人なんて1人もいない」
健夜「こんな化け物は、麻雀なんか打つべきじゃなかったんだ」
健夜「たとえ小鍛治健夜に出来ることが麻雀しかなかっとしても、麻雀を好きになっちゃ、駄目だった……」
晴絵「そんなこと、ないよ」
晴絵「そりゃ、ぶっちゃけアンタと打つのは楽しいよりは怖いことの方が多い。今だってそうだ、恐怖に震えてる」
晴絵「だけどさ――強くて、強くて、強くて強くてどうしようもないアンタと麻雀を打てることが楽しいって思ってる私は、ちゃんといる」
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