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元スレ女「ボクは、誰を信じればいい?」
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女「こんなところで寝てると、風邪を引いてしまうよ」
男「……誰だ?」
女「ボクさ。わかるよね」
男「俺の勝手だ。それに、屋上は立入禁止だぞ」
女「ふふっ、ならどうして君はいるんだい?」
男「……別にいいだろ」
女「早く起きないと、君の顔を跨いじゃうけれど」
男「やめろ、俺を一気に変態にする気か」
女「安心しなよ、パンツは見えないから」
男「なんだ、スパッツでも穿いてるのか?」
女「元より穿いてないから」
男「……誰だ?」
女「ボクさ。わかるよね」
男「俺の勝手だ。それに、屋上は立入禁止だぞ」
女「ふふっ、ならどうして君はいるんだい?」
男「……別にいいだろ」
女「早く起きないと、君の顔を跨いじゃうけれど」
男「やめろ、俺を一気に変態にする気か」
女「安心しなよ、パンツは見えないから」
男「なんだ、スパッツでも穿いてるのか?」
女「元より穿いてないから」
>>1乙
なかなか面白かった
なかなか面白かった
すごく読み応えがあっておもしろかった
SSとは思えないような完成度
随所に張り巡らされた伏線とその鮮やかな回収の仕方
登場人物たちの事細かな心理描写、それによって成せるリアリティある会話
そして飽きのこないストーリー展開、王道でありながら新しいストーリはこの作者独特のレトリックによって成せる新ジャンル
間違いなくこの作者はいずれプロの作家として大成するんだろう
こんなすばらしいSSに出会えてよかった
次回作も期待してるからがんばってくれ
SSとは思えないような完成度
随所に張り巡らされた伏線とその鮮やかな回収の仕方
登場人物たちの事細かな心理描写、それによって成せるリアリティある会話
そして飽きのこないストーリー展開、王道でありながら新しいストーリはこの作者独特のレトリックによって成せる新ジャンル
間違いなくこの作者はいずれプロの作家として大成するんだろう
こんなすばらしいSSに出会えてよかった
次回作も期待してるからがんばってくれ
男「またそれか」
女「パンツは穿かなきゃいけないって、誰が決めたんだい?」
男「いや……そもそもそれは犯罪になるだろう」
女「いいや、バレなきゃ大丈夫だろう」
男「お前の場合ミニスカ過ぎて絶対にバレるだろ」
女「ボクは人に気を許したりしないよ。今まで誰にも見せたことがない」
男「見られてたら大問題だろ」
女「パンツは穿かなきゃいけないって、誰が決めたんだい?」
男「いや……そもそもそれは犯罪になるだろう」
女「いいや、バレなきゃ大丈夫だろう」
男「お前の場合ミニスカ過ぎて絶対にバレるだろ」
女「ボクは人に気を許したりしないよ。今まで誰にも見せたことがない」
男「見られてたら大問題だろ」
女「まあ、君がそうやって目をつぶってるのは、どうしてなのか聞こうか」
男「……そりゃあ」
女「大丈夫さ、見たって罪にはならない」
女「それに、君に見せたがっているということもある」
男「露出狂か」
女「狂うほどではないよ。安心してくれ」
男「ちっともできねーよ……」
男「……そりゃあ」
女「大丈夫さ、見たって罪にはならない」
女「それに、君に見せたがっているということもある」
男「露出狂か」
女「狂うほどではないよ。安心してくれ」
男「ちっともできねーよ……」
最後までお読み下さり、誠にありがとうございます。
皆様、お気づきかもしれませんが、この話のテーマは“家族愛”です。
人と人との関係が希薄な昨今、やはり最後まで味方でいてくれるのは家族だけだと思います。
皆様にこの作品を通じて、家族の大切さを再認識していただけたらと思います。
長々とお付き合いいただき、重ね重ね感謝の言葉を述べさせていただきます。
最後にこのような駄文を載せることは蛇足と思いながらも、謝辞を言わせていただきます。
自分は、物書きとしてまだまだだと思いました。
力量不足のため、わかり辛い表現が多かったことも多々あったと思います。
それでもお読みくださった皆様に御一層の発展を願います。
皆様、お気づきかもしれませんが、この話のテーマは“家族愛”です。
人と人との関係が希薄な昨今、やはり最後まで味方でいてくれるのは家族だけだと思います。
皆様にこの作品を通じて、家族の大切さを再認識していただけたらと思います。
長々とお付き合いいただき、重ね重ね感謝の言葉を述べさせていただきます。
最後にこのような駄文を載せることは蛇足と思いながらも、謝辞を言わせていただきます。
自分は、物書きとしてまだまだだと思いました。
力量不足のため、わかり辛い表現が多かったことも多々あったと思います。
それでもお読みくださった皆様に御一層の発展を願います。
男「よいしょ」
女「お、勃ったね」
男「その誤字はシャレにならないぞ」
女「お洒落しようにも、制服は仕方ないよ」
男「意味を履き違えるな」
女「知ってるかい? 今、学校ではボクと君しかいない」
男「……なんで?」
女「ボクが来てもずっと目をつぶっていた君がわからないのは仕方ない」
男「げ、めちゃくちゃ真っ暗じゃん」
女「そう。もうだいぶ遅い」
女「お、勃ったね」
男「その誤字はシャレにならないぞ」
女「お洒落しようにも、制服は仕方ないよ」
男「意味を履き違えるな」
女「知ってるかい? 今、学校ではボクと君しかいない」
男「……なんで?」
女「ボクが来てもずっと目をつぶっていた君がわからないのは仕方ない」
男「げ、めちゃくちゃ真っ暗じゃん」
女「そう。もうだいぶ遅い」
男「なんで誰も……」
女「立入禁止の屋上に君がいると思う先生がいるかな?」
男「う……」
女「だからこうやって、君を助けに来たんじゃないか」
男「……なんでお前はいるんだよ、帰されなかったのか?」
女「んー……そこは気にしなくていいんじゃないかな」
男「一番気になるところだろ」
女「立入禁止の屋上に君がいると思う先生がいるかな?」
男「う……」
女「だからこうやって、君を助けに来たんじゃないか」
男「……なんでお前はいるんだよ、帰されなかったのか?」
女「んー……そこは気にしなくていいんじゃないかな」
男「一番気になるところだろ」
女「……警備員の巡回をくぐり抜け、ボクは現在に至る」
男「お前そんな能力持ってるのか」
女「といっても、警備員はそんなにいないからね。掃除用具入れに入ってればバレないものだよ」
男「そういうものなのか?」
女「うん」
男「……」
女「なんだい、ボクの体をクンクンと……においフェチかい?」
男「……」
女「あいにくだけど、ボクからは酷い悪臭が漂っていることは間違いない」
男「用具入れにいたのは嘘だろ」
男「お前そんな能力持ってるのか」
女「といっても、警備員はそんなにいないからね。掃除用具入れに入ってればバレないものだよ」
男「そういうものなのか?」
女「うん」
男「……」
女「なんだい、ボクの体をクンクンと……においフェチかい?」
男「……」
女「あいにくだけど、ボクからは酷い悪臭が漂っていることは間違いない」
男「用具入れにいたのは嘘だろ」
女「どうしてだい?」
男「においがしない。あの、なんとも言えないカビた臭いが」
女「ふむ……だから、ボクの体を何も言わずに黙って嗅いだのか」
男「お前が俺にそこまでする筋合いはないからな」
女「とんでもない」
男「?」
女「ボクは、自分の信念を貫いているだけだ」
女「君じゃなくても、そうしていただろう」
冷たさを帯びた瞳は、静かに下を向いていた。
男「においがしない。あの、なんとも言えないカビた臭いが」
女「ふむ……だから、ボクの体を何も言わずに黙って嗅いだのか」
男「お前が俺にそこまでする筋合いはないからな」
女「とんでもない」
男「?」
女「ボクは、自分の信念を貫いているだけだ」
女「君じゃなくても、そうしていただろう」
冷たさを帯びた瞳は、静かに下を向いていた。
どうやらやつは、困った人を助けることに凝っているらしい。
なんとも、中二臭いことこの上ない理由だ。
女「だからこそ、ボクは君を助けに来たんだ」
男「パンツのくだりが必要だったか問いたくなるな」
女「穿いてないのは事実さ。ほら、学校を出ようよ」
穿いてないのは事実って、平気で言うなよ。
見るつもりはなかったが、このスカートに何も穿いてないなんてこと。
……いや、普通に考えたら嘘だよな。アホらしい。
女「ま、君は素晴らしい人だと言うことはわかったよ」
男「なんでだ?」
女「ボクの声を聞いて、女性だとすぐに察した君は、目を開けなかったからね」
なんとも、中二臭いことこの上ない理由だ。
女「だからこそ、ボクは君を助けに来たんだ」
男「パンツのくだりが必要だったか問いたくなるな」
女「穿いてないのは事実さ。ほら、学校を出ようよ」
穿いてないのは事実って、平気で言うなよ。
見るつもりはなかったが、このスカートに何も穿いてないなんてこと。
……いや、普通に考えたら嘘だよな。アホらしい。
女「ま、君は素晴らしい人だと言うことはわかったよ」
男「なんでだ?」
女「ボクの声を聞いて、女性だとすぐに察した君は、目を開けなかったからね」
それのどこが素晴らしいんだ?
女「目を開けて、パンツを見てしまうかもしれない弊害を回避した……そうだろう?」
男「そんなつもり、別になかったけど」
女「いいや、きっとそうだと思う。思いたい」
勝手なやつだ。
思い込みが激しいとも言うか。
女「さあ、親御さんも心配しているかもしれないよ。早く帰ろう」
そう言い、ニコッと惜しみない笑顔を見せた。
女「目を開けて、パンツを見てしまうかもしれない弊害を回避した……そうだろう?」
男「そんなつもり、別になかったけど」
女「いいや、きっとそうだと思う。思いたい」
勝手なやつだ。
思い込みが激しいとも言うか。
女「さあ、親御さんも心配しているかもしれないよ。早く帰ろう」
そう言い、ニコッと惜しみない笑顔を見せた。
こいつは、俺と同じクラスなんだが、こんなに饒舌なやつとは思わなかった。
クラスでは基本的に本が友達で、ずっと読んでいる感じだ。
誰とも絡まないし、誰とも口をきかない。
それ以上に、まず。
こんな笑顔を見るのは初めてだ。
それがデフォルトだから、別に構わないのだろう。
男「ああ、さっき言ってたことだが」
自分のクラスの窓の鍵を開けている時に、俺は言った。
女「なんだい?」
男「俺の親はわりと時間にはうるさくなくてな、別に急ぐことはないんだぜ」
女「それは良かった。ボクと一緒だね」
どうやら、一緒らしい。
クラスでは基本的に本が友達で、ずっと読んでいる感じだ。
誰とも絡まないし、誰とも口をきかない。
それ以上に、まず。
こんな笑顔を見るのは初めてだ。
それがデフォルトだから、別に構わないのだろう。
男「ああ、さっき言ってたことだが」
自分のクラスの窓の鍵を開けている時に、俺は言った。
女「なんだい?」
男「俺の親はわりと時間にはうるさくなくてな、別に急ぐことはないんだぜ」
女「それは良かった。ボクと一緒だね」
どうやら、一緒らしい。
女「……って言っても、ボクの場合家にいないんだけれど」
男「は?」
女「両親は海外にいてね。今は一人なんだ」
男「ふーん、共働きか」
女「今日……ボクの家、一人なんだ」
男「いや、いつもだろ」
さっき今は一人だって言ってたじゃねーか。
女「いつも? まさか、君はボクを監視していたのかい?」
なんでそうなる。
女「ボクが、いつもノーブラノーパンで、登校しているのも、なぜ知ってるんだい」
初耳だ。
男「は?」
女「両親は海外にいてね。今は一人なんだ」
男「ふーん、共働きか」
女「今日……ボクの家、一人なんだ」
男「いや、いつもだろ」
さっき今は一人だって言ってたじゃねーか。
女「いつも? まさか、君はボクを監視していたのかい?」
なんでそうなる。
女「ボクが、いつもノーブラノーパンで、登校しているのも、なぜ知ってるんだい」
初耳だ。
男「そんなの知らねーぞ」
女「いや、君のいやらしい視線は、ボクを舐めるように見ていた」
思い上がりも甚だしい。
男「というかその、よくわからん下ネタジョークはいつまで続くつもりだ?」
正直、ついていけないんだが。
男「お前、どうせブラもパンツも着けてるんだろ」
女「……」
黙った。
黙って、ゆっくりと微笑んでやつはこう言いやがった。
女「なら、確かめてみるかい?」
女「いや、君のいやらしい視線は、ボクを舐めるように見ていた」
思い上がりも甚だしい。
男「というかその、よくわからん下ネタジョークはいつまで続くつもりだ?」
正直、ついていけないんだが。
男「お前、どうせブラもパンツも着けてるんだろ」
女「……」
黙った。
黙って、ゆっくりと微笑んでやつはこう言いやがった。
女「なら、確かめてみるかい?」
男「な、何いってんだよ」
女「最高のシチュエーションだと思うけれど?」
学校、深夜。
誰もいない教室。
小さな音でも反響するよう空間。
男「バカなこと言うなよ」
女「でも、君はボクを疑っているんだろう?」
女「君を信じさせないと、いけないじゃないか」
不審さもない、綺麗な笑顔をこちらに向けている。
こいつ、本気か。
女「最高のシチュエーションだと思うけれど?」
学校、深夜。
誰もいない教室。
小さな音でも反響するよう空間。
男「バカなこと言うなよ」
女「でも、君はボクを疑っているんだろう?」
女「君を信じさせないと、いけないじゃないか」
不審さもない、綺麗な笑顔をこちらに向けている。
こいつ、本気か。
男「そ、そんなことできるか」
女「でも、君は信じていないんだよね?」
男「……」
ゆっくりと近づいてくる。
音もなく。
女「疑われているのって、嫌だろう?」
さっきよりもずっと近くに顔がある。
男「わ、わかったわかった。信じるから! 悪かった」
女「……」
彼女は一瞬上に目をやったが、
女「まあ、それなら」
と、すぐに笑顔を返した。
女「でも、君は信じていないんだよね?」
男「……」
ゆっくりと近づいてくる。
音もなく。
女「疑われているのって、嫌だろう?」
さっきよりもずっと近くに顔がある。
男「わ、わかったわかった。信じるから! 悪かった」
女「……」
彼女は一瞬上に目をやったが、
女「まあ、それなら」
と、すぐに笑顔を返した。
こんなことを言うやつだとは知らなかったから、正直驚いた。
女「さて、出ようか」
男「おい、窓から出て大丈夫なのか?」
女「そうしないと、入り口は全部しまっているよ?」
男「そうだけど……それより、どうやって教室の鍵を開けたんだ?」
女「今日は日直だったからね、鍵を持ってるんだ」
あれ、教室の鍵って、先生に返すんじゃなかったか。
女「ボクらの担任は、すこしずさんなところがあるだろう? だから教室の鍵のことは、すっかり忘れていると思うよ」
ああ……なるほどな。
女「さて、出ようか」
男「おい、窓から出て大丈夫なのか?」
女「そうしないと、入り口は全部しまっているよ?」
男「そうだけど……それより、どうやって教室の鍵を開けたんだ?」
女「今日は日直だったからね、鍵を持ってるんだ」
あれ、教室の鍵って、先生に返すんじゃなかったか。
女「ボクらの担任は、すこしずさんなところがあるだろう? だから教室の鍵のことは、すっかり忘れていると思うよ」
ああ……なるほどな。
にしても、なんか手慣れた感じだな。
男「前にも、こんなことあったのか?」
女「いや、無いけれど」
男「なんか、手慣れた感じだな」
女「ふふっ、そんなことはないよ」
とか言いつつ、やつはゆっくりと窓を跨ぐ。
女「ああっ……冷たい……下半身が」
鉄棒を挟むみたいな姿勢をして、そう言う。
男「お前なにしてんだ?」
女「ナニも、していないよ」
体をビクつかせて、応答した。
……いいから早く外に出てくれ。
男「前にも、こんなことあったのか?」
女「いや、無いけれど」
男「なんか、手慣れた感じだな」
女「ふふっ、そんなことはないよ」
とか言いつつ、やつはゆっくりと窓を跨ぐ。
女「ああっ……冷たい……下半身が」
鉄棒を挟むみたいな姿勢をして、そう言う。
男「お前なにしてんだ?」
女「ナニも、していないよ」
体をビクつかせて、応答した。
……いいから早く外に出てくれ。
男「お前にはついていけない。さっさと出ろ」
女「ああ、ごめんごめん」
時間の心配が無いとわかってから、ちょっと色々とペースが遅くなってないか?」
早く帰らないと、両親は大丈夫でも……。
いや、やめよう。
妹のことを考えるのは、頭が痛くなる。
男「よっと……窓の鍵はどうするんだ?」
女「もちろん開けたままだよ。気にすることはないさ」
男「大丈夫なのか?」
女「大丈夫さ。ボクはいつも一番最初に学校に来る。だからバレずに証拠隠滅ができるからね」
しっかりしていると言っていいのかわからんが、後先を考えているなぁ。
女「ああ、ごめんごめん」
時間の心配が無いとわかってから、ちょっと色々とペースが遅くなってないか?」
早く帰らないと、両親は大丈夫でも……。
いや、やめよう。
妹のことを考えるのは、頭が痛くなる。
男「よっと……窓の鍵はどうするんだ?」
女「もちろん開けたままだよ。気にすることはないさ」
男「大丈夫なのか?」
女「大丈夫さ。ボクはいつも一番最初に学校に来る。だからバレずに証拠隠滅ができるからね」
しっかりしていると言っていいのかわからんが、後先を考えているなぁ。
この時はまだ、俺は知らなかった。
この窓がきっかけになって、何かが動き始めたことを。
男「……なんでついてくる」
女「ついてくるわけじゃなくて、ボクも家がこっちにあるからだよ」
男「お前がここらを通るとこなんて見たこと無いぞ!」
女「当たり前さ。登校時間が違うんだから」
遅刻ギリギリの俺と最初に来るやつとでは、そりゃあ交わるわけがなかった。
この窓がきっかけになって、何かが動き始めたことを。
男「……なんでついてくる」
女「ついてくるわけじゃなくて、ボクも家がこっちにあるからだよ」
男「お前がここらを通るとこなんて見たこと無いぞ!」
女「当たり前さ。登校時間が違うんだから」
遅刻ギリギリの俺と最初に来るやつとでは、そりゃあ交わるわけがなかった。
女「君はいつも最後に来るよね」
男「うぐ……そうだな」
女「ボクの場合、いつもみんなの来る時間とか、わかるんだよ」
なるほど、そんな特典が。
まあ、いらないけど。
男「でも、お前は本読んでるのに、そういうのわかるのか?」
女「本を読んでるから周りが見えないと言われるのは、心外だな」
ぷくっと、頬を膨らませて見たが、「冗談だよ」とすぐに口角を上げた。
男「うぐ……そうだな」
女「ボクの場合、いつもみんなの来る時間とか、わかるんだよ」
なるほど、そんな特典が。
まあ、いらないけど。
男「でも、お前は本読んでるのに、そういうのわかるのか?」
女「本を読んでるから周りが見えないと言われるのは、心外だな」
ぷくっと、頬を膨らませて見たが、「冗談だよ」とすぐに口角を上げた。
女「官能小説はそんなに本気になって読まないから、基本的に気が散っちゃってね」
……え?
こいつ、あんな平然とした顔でエロ小説読んでるのか?
女「そして、一番ボクの気を散らせるのは君」
男「は?」
女「いつもドアを本気で開けて、息を切らして来る君」
やつはスクールバッグをギュッと握りしめた。
女「とっても、不思議な存在だよ」
……え?
こいつ、あんな平然とした顔でエロ小説読んでるのか?
女「そして、一番ボクの気を散らせるのは君」
男「は?」
女「いつもドアを本気で開けて、息を切らして来る君」
やつはスクールバッグをギュッと握りしめた。
女「とっても、不思議な存在だよ」
男「……不思議って言い方、便利だな」
素直に邪魔って言えばいいのに。
俺だったら読書中に騒音たてるやつがいたらイライラするっっつーのに。
女「そうだ、君も今度早く来てみたらどうだい?」
男「なんで」
女「理由はないけどさ、少しいつもと違うことをするのって、良いと思わないかい?」
中二病が絶賛発病中だな、こいつ……。
女「大丈夫だよ。ボクは絶対にいるから」
「安心してくれ」と、まな板のように薄い胸を軽く叩いた。
素直に邪魔って言えばいいのに。
俺だったら読書中に騒音たてるやつがいたらイライラするっっつーのに。
女「そうだ、君も今度早く来てみたらどうだい?」
男「なんで」
女「理由はないけどさ、少しいつもと違うことをするのって、良いと思わないかい?」
中二病が絶賛発病中だな、こいつ……。
女「大丈夫だよ。ボクは絶対にいるから」
「安心してくれ」と、まな板のように薄い胸を軽く叩いた。
男「大丈夫って……何を心配しての言葉だ」
女「誰もいない教室って、妙だろう? ボクは絶対にいるから安心して欲しい」
まるで教室の付属品みたいな言い方だな。
男「それはいいけど、お前はいつも通り……」
女「ああ、小説を読んでいるよ」
あのいつも使ってるブックカバーの裏には、耽美なタイトルがあるのか……。
女「君が嫌じゃなければ、ボクと一緒に行こうよ」
男「え?」
女「君の家は……」
少し小走りになって、彼女はある家の前に止まった。
女「ここだろう?」
まさしく、俺の家だった。
女「誰もいない教室って、妙だろう? ボクは絶対にいるから安心して欲しい」
まるで教室の付属品みたいな言い方だな。
男「それはいいけど、お前はいつも通り……」
女「ああ、小説を読んでいるよ」
あのいつも使ってるブックカバーの裏には、耽美なタイトルがあるのか……。
女「君が嫌じゃなければ、ボクと一緒に行こうよ」
男「え?」
女「君の家は……」
少し小走りになって、彼女はある家の前に止まった。
女「ここだろう?」
まさしく、俺の家だった。
……いや。
おいおいおいおいおいおいおい!
男「なんで知ってんだよ!?」
一緒に帰ったこともない。
同じ時間に来たこともない。
なのに、なんで!?
女「表札を見れば一発だと思うけれど」
そう言って、人差し指で表札を示した。
男「確かに、そうだけど……」
女「この周りに、君と同じ名字はいないんだよ」
なんでそこまで知ってるんだ。
女「好きなんだ、散歩……という仮の名の表札巡り」
嫌な趣味をお持ちで。
おいおいおいおいおいおいおい!
男「なんで知ってんだよ!?」
一緒に帰ったこともない。
同じ時間に来たこともない。
なのに、なんで!?
女「表札を見れば一発だと思うけれど」
そう言って、人差し指で表札を示した。
男「確かに、そうだけど……」
女「この周りに、君と同じ名字はいないんだよ」
なんでそこまで知ってるんだ。
女「好きなんだ、散歩……という仮の名の表札巡り」
嫌な趣味をお持ちで。
女「暇なやつだと思われても構わないさ」
思ってるよ。今現在進行形で思ってる。
女「家にいても、本を読むのと慰めることくらいしかないからね」
……は?
慰める?
女「君もあるだろう?」
男「き、聞くなよ!」
地味に下ネタツッコんでくるその精神はなんなんだ。
思ってるよ。今現在進行形で思ってる。
女「家にいても、本を読むのと慰めることくらいしかないからね」
……は?
慰める?
女「君もあるだろう?」
男「き、聞くなよ!」
地味に下ネタツッコんでくるその精神はなんなんだ。
女「『どうしてあんなことをしてしまったのだろう』って、よく悩んだりするのだけれど」
クルッと踵を返して、
女「そういう時、自分で自分をよしよしって、慰めるんだ」
……あれ。
俺の思ってた慰めと違うんだけど。
女「どうしたんだい? ボクのことをじーっと見て」
ニヤリと口の端を上げ、
女「ボクのことを、自慰っと見て」
男「それは無理があるだろ!」
迫真のツッコミを叩きこんでやった。
クルッと踵を返して、
女「そういう時、自分で自分をよしよしって、慰めるんだ」
……あれ。
俺の思ってた慰めと違うんだけど。
女「どうしたんだい? ボクのことをじーっと見て」
ニヤリと口の端を上げ、
女「ボクのことを、自慰っと見て」
男「それは無理があるだろ!」
迫真のツッコミを叩きこんでやった。
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