元スレP「アイドルと結婚したい」小鳥「え……?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ☆
51 = 1 :
その後、適当な嘘をついて伊織が俺をたぶらかした
ということにし、粛清対象となった。
春香「じゃあね伊織ちゃん」
伊織「いやあああああああああああ!!」
P(最後まで勇敢だったな伊織。立派だったぞ)
社長「……おいおい。うちの事務所はどうなっているんだね!!
こんなんじゃ明日からの仕事にも影響するじゃないか!!」
春香「あなたもですよ、社長?」
社長「え?」
春香「あなたもPを襲おうとしました。同罪です」
社長「ぬっ……ぬわああああああああああ!!」
ドラクエ5のパパスみたいな断末魔を上げて吹き飛んだ。
今日はよく人の吹き飛ぶ日だな。
P「春香……夕飯の前におまえと愛し合いたい」
53 = 29 :
伊織……
54 = 1 :
春香「こんな時間にですか?」
P「いいだろ? 俺と春香の愛を確かめたいんだ」
春香「んっ……」
そっと春香の胸に手を伸ばし、軽く愛撫した。
春香「もうっ……Pさんったら……」
ああ、なんてすばらしい時なんだ。
抱き合ってる。密着してる。鼓動すら感じるこの距離。
何もかも忘れられるこの瞬間こそ『生きてると実感できる時だ』
ベッドに押し倒し、熱烈にキスした。
絡み合う舌、熱い吐息。
春香「Pさん……少しくるしい……」
P「春香っ……春香っ……」
春香「なんて情熱的なキス……まるで……
サバンナを駆けるシマウマのようです……」
55 :
小鳥さんはぶられてて助かったな
57 :
うーむつまらんな
59 = 1 :
春香「んんん……!!」
胸をぎゅっとと触って顔を埋めた。
春香、少しだけ汗かいてる。それに顔も真っ赤でドキドキしてるみたいだ。
俺も同じ気持ちだよ。
春香を抱いたのは好きだからさ。
好き。この気持ちだけで突っ走れるのは愚か者のすることだろうか。
春香「……焦らさないで早くして」
P「ああ、分かってるさ」
あとはイクときまでいったさ。細かいことは描かなくても大体分かるだろ?
隣で寝てる社長と伊織のことなんて気にならないほど、燃え上がったよ。
60 = 1 :
楽しいときは風船みたいに一瞬で弾けちまう。
思い出すよ。ソビエト時代にKGBの訪問を受けた時の緊張感を。
千早「あなた。美希がまたおかしなことを言ってて困ります」
美希「千早さんこそいい加減にするの。ハニーと結婚するのは
美希だって何回も説明してるのに」
P「」
翌朝の事務所は軽く修羅場ってた。
春風が吹くようにさわやかな修羅場だ。
やよい「プロデューサー。あの二人をなんとかしてくださいよー」
P「いやね、これはちょっと大人の問題だから、な?」
やよい「私にはまだ早すぎるってことですか? お兄ちゃん」
小鳥(お兄ちゃん!?)
伊織(あのバカ……やよいにまで手を伸ばしてたの?)
新たなる浮気相手の出現に、事務所に緊張感が走る。
61 = 1 :
P「あわわわ」
社長「きみぃ。高槻君の年齢を考えたまえよ!!
未成年に手を出して許されると思ってるのか!?」
ドゴオオオン
社長の拳が机に降ろされる。
なにかっこつけてキレてんだよ。ウホ系のくせに
やよい「Pは恋に年齢は関係ないって言ってました」
社長「なんだと!? なんて淫らな関係だ!!
Pがこんな男だったとは信じられんよ!!
罰として私と結婚し……」
春香「はい。ちょっと黙りましょうね」
ブオオオオオン!!
社長「ぬわああああああああああ!?」
ジャイアントスイングされた社長。ゴールは窓の外の世界だった。
63 = 1 :
春香「やよい。冗談は寝てから言ってほしいよ」
やよい「えー、どうして春香さんにそんなこと言われないといけないんですか?」
小鳥(なあ……? まさかの対立?
あの二人って特に無害そうな性格だったのに)
P(最近の子供はキレやすいですからね……はは)
伊織(笑ってる場合? あんたが原因でしょうが!!)
P(わーってるよ。ちょっと仲裁してくるから待ってろ)
やよい「プロデューサー。ちょっと早いけど、これ受け取ってください」
P「」
ヴァレンタイン用に用意された『本命チョコ』でした。
疑問はいくつもある。
なぜこのタイミングで、修羅場ってる状態で、直接渡す?
社長「待ちたまえよ君たちぃ!! アイドルとPの恋愛は断固禁止するぞ!!」
やよい「うっうー……ホモ野郎は黙ってろです」
社長「なっ……? ぐあああああああ!!」
65 = 1 :
P「ありがとな、やよい。たとえ義理でもうれしいよ」
やよい「? 本命に決まってるじゃないですか。
Pは将来お婿さんになってくれるんですよね?」
P「」
足りない頭をよく振り絞って考えてみた。
そうだ。あれは先月だったか。かすみちゃんを見にやよいの家に
遊びに行ったんだが、夕飯を一緒にした後にやよいといい関係になっちまった。
だってあの家って両親の帰りが遅いんだもん。
誰だってこうなるよな?
美希「ふざけるな、なの」
千早「まったく、Pったら好きでもない女にすぐ優しくするんですから」
美希「またその言い方。まるで自分がハニーの本命みたいな言い方するの」
千早「だって事実でしょ?」
伊織(まじでどうすんのよこの修羅場)
P「さて。そろそろ営業にでも行くか」
66 :
つまらんな
67 :
いおりんマジ最後の良心
68 = 1 :
社長「逃げられると思ってのかね君!!
自分でまいた種だ!! 最後までしっかり面倒みたまえ!!」
P「ぐぬぬ……。変態のくせに偉そうに」
千早「この婚姻届に必要事項を記入してください」
P(そんなことしたら雪歩がまた自殺未遂しちゃう……!!)
美希「千早さんの妄言は気にしなくていいの。ハニーは
美希のことだけ見てくれるって言ってたもんね?」
P(え? 俺そんなこと言ってたのかよ。みんなに甘い言葉
かけてるから覚えてねえし)
貴音「あなた達。喧嘩はその辺にして早く仕事場へ向かいなさい」
美希「むー、だって千早さんが」
律子「貴音の言う通りよ。仕事失ったらPとも会えなくなるんだからね」
やよい「うっうー」
千早「仕方ないですね」
春香(遊ばれてるのに気付かないなんて、千早ちゃん達バカみたい)
P(もはや事態を収拾できない俺、バカみたい)
社長(バカどもが。Pのケツは私だけのものだ)
70 :
そんなギスギスした毎日を送る日々。
地道な努力と裏金をよく織り交ぜ、
今やほとんどのアイドルがBランクを超えた。
世間的には一流のPだったけど、恋愛関係はグダグダだった。
はっきり言って今の関係が公になったら首になってるだろう。
律子「まったく……あなたは飽きやすい人なんだら、
みんなと付き合って上手くいくわけないでしょ?」
P「ああ、自分でもバカだったと思ってる。迷惑かけてすまないな」
美希や千早を売り出すと金になるので、テレビ局にも
積極的に売り出すことにした。
固定客がけっこういるので、当分売り上げに困ることは亡くなった。
P「なんていうか、すまんかった」
律子「早く美希達を説得してくださいよね」
貴音「……」
P「……ん? どうした貴音?」
71 :
これ、最後までやるよね?
72 = 70 :
>>71 うん(たぶん)
ーーー
貴音「あなた様は本当に好きな女性がいるのではないのですか?
初めからアイドルの中に本命なんていないのでは?」
P「ほう。なぜそう思うんだ?」
貴音「雪歩と付き合うきっかけが、憧れてたアイドルに似ていたからだと」
P(これは……)
するどい質問だと言わざるを得なかった。
Pが初めてアイドルに憧れたのは小学生高学年の頃だった。
あの頃はよかった。夜テレビをつければ、当たり前のように
アイドルの歌番組があった。
華やかなステージに立って歌う女性アイドル。
憧れだった。
ーーーー
親父「ちょっとPC貸してくれ」 俺「分かった」 (すまん。すぐ戻る)
73 = 71 :
>>72
期待してる支援
74 :
いえ~いwww親父見てる~?www
75 :
舞さんならしょうがない
76 :
ってなんで親父くんが!?
78 :
保守親父
79 = 74 :
ほ
80 :
どこから面白くなるの?
81 = 74 :
ほ
82 = 70 :
ああああああ 戻ったあ!!
83 = 70 :
ファンにとってアイドルとは「偶像」である。
神聖にして犯すべからず。そういう存在だ。
いつか生のコンサートに行ってみたいと思っていた。
Pが中学に上がるころ、あこがれの人は結婚して引退してしまった。
(そうか。アイドルだって人間だもんな。普通に恋愛して結婚もするよな)
当たり前のことを理解するのにずいぶん時間がかかった。
失意の底から立ち上がったPは、また新たなアイドルを発見し、
ついにファンクラブにまで入ってしまった。
律子「親衛隊、会員番号000」
貴音「なんと、本当にアイドルの追っかけをしていたとは」
P「あの子は素晴らしい才能の持ち主だった。
前年に引退した、あのアイドルの後釜と期待されてたんだ」
貴音「その方は今?」
P「天国から俺たちを見守っているよ」
85 = 70 :
律子「その人って、○○ユキコさんですか?」
P「よく知ってるな。彼女の自殺の原因は業界じゃタブー視されてる。
二度と会えない存在。それでも俺は……今でもあの人のファンなんだ」
貴音「その方の歌う姿を見てるときは、
ソビエト時代の苦痛を忘れられたのですか」
P「ああ、癒しだったよ。俺は愚かなことに、あの人の代わりを
自分のアイドルに求めようとしてしまった。……大馬鹿だよ」
貴音「雪歩と少し名前が似てるのですね。面影を感じたのですか?」
P「まあな……。繊細な性格はそっくりだと思うが」
伊織「だったら、なんで雪歩と結ばれなかったのよ!!
あの子は自殺未遂までしたのよ?」
P「だって……ぐすん……真美が……真美が悪いんだ……」
貴音「なぜそこで真美の名前が出てくるのですか」
律子「まさか真美が誘惑したからとか言う気じゃないでしょうね?」
――そうだけど? 顔でそう答えたら、ぶん殴られた。
87 = 70 :
P「待て待て!! いきなり殴られたびっくりするだろうが!!」
律子「あんたが悪いんでしょ。真美がいくつだと思ってるの」
P「し、しかし……一緒に仕事してると自然とそういう関係に
なるんだって!! それに最近妙に色気づいてるじゃないか!!」
貴音「確かに真美も男性を意識する年頃ですね」
伊織「その辺が亜美とはちょっと違うわよね」
P(もちろん亜美にも手を出してるけどな)
小鳥(Pさん……底なしのクズですね)
律子「浮気ばっかり繰り返してんじゃないわよ。
どうしてこんな男が愛想突かされないのか不思議だわ」
P「ぐぬぬぬぅ……その通りなので言い返せん」
伊織「雪歩は一途なのよ。Pと結ばれたいと思ってんのよ。
あんたって無駄に競争率高いじゃない」
貴音「雪歩の元を離れたら美希や千早とくっつきそうです」
P「も、問題は、俺の気持ちがよく分からないということだ」
律子「誰とも結婚するつもりがないってことですか?」
P「そんなところだ。あやふやな気持ちで結婚したって失敗するだろう?」
89 = 70 :
貴音「社長にまで手を出してるのには驚きました」
P「いや、なんつーか、ちょっとした女性不振になっちまってな。
あの頃は俺も若かった」
律子「まあおかげで首にならずに済んでるんですけどね。
これだけアイドルを傷物にしてるんですから、
普通なら即解雇でしょう」
P「いざとなったら社長の欠の穴を掘ってでも首を繋いでやるさ」
伊織「なにかっこつけて言ってんのよ」
貴音「頼りになるんだかならないのかよく分からないPですね」
真美「兄ちゃん。今日はバレンタインですよ?」
P「お、おう」
真美「なにあせってるの? はい。本命のチョコ。受け取ってくれるよね?」
P(なにこの展開? もうやよいとかすみちゃんから貰ってるから
これ以上もらえないんだけど。立場的に)
真美「兄ちゃん?」
P「真美……。すまんがもう終わりにしよう」
真美「……?」
90 :
何でりっちゃんと貴音はこんな冷静でいられるんだ?
自分たちも傷物にされてるというのに…
91 = 70 :
伊織・小鳥(えええええ!! まさかの急展開!?)
P「突然こんなこと言ってすまないと思ってる。
でも聞いてくれ。真美と普通の関係に戻りたいんだ」
真美「どーゆーこと?」
P「俺は……真美のこと守ってやれそうにないんだ……」
真美「なにそれ……別れたいってこと?」
俺は静かに首を縦に振った。
真美は絶句し、俺が冗談じゃないことを知ると震え始めた。
P「ていうのは冗談だ」
真美「へ?」
P「実は俺の本命は伊織だったんだ。
悪いけど別れてくれないか?」
真美「いおりんと……? うそでしょ。いつの間に兄ちゃんと?」
P「実はずっと前から影で付き合ってたんだ。隠しててごめん」
伊織(ちょ!? なんでいっつもあたしが悪者に!!)
92 = 70 :
真美「ひどいよいおりん……。真美のこと、応援したいって言ってたのに」
社長「まったく酷いアイドルだね。仲間を裏切るとか信じられないよ」
P「本当にごめん。真美のこともてあそぶような真似しちゃって。
伊織にやれって言われたから仕方なくな……」
伊織「いやいや、あんた達ちょっと待ちなさいよ!!」
小鳥「騙されちゃ駄目よ真美ちゃん。Pさんは全員と浮気してるんだから」
真美「え……? どゆこと?」
社長「我々が確認してるだけでも、テレビ局やレコード会社の人
も含まれてるらしい。中には所帯持ちの男性も入ってるとか?」
P「まあケツ堀り要因っすね」
伊織「アッーーー!!」
社長「高槻君の妹さんにも目がなかったらしい。
自分の妹の様に可愛がってるそうだ」
P「俺って子供の面倒見が良いんですよね」
貴音(それはロリコンの言い訳なのでは……?)
真美「兄ちゃんは最低だよ。うわきもの」ウルウル
P「……」ボッキ
94 = 70 :
真美「真美のこと遊びだったんだね」ウルウル
P(まあな。今頃気づいたのか?)
といったら泣かれちゃうので、大人らしくやんわりと言い訳した。
P「真美と付き合った頃には十人くらいと交際してたかな。
そのうち半同棲状態だったのが二人。相手のマンションに
よく遊びに行ったよ。もちろん朝までな」
真美「あ、朝までって。それって……」
社長「ちなみに彼はわしの家にも遊びに来たことがある」
P「そうっすね。社長の奥さんと仲良くお茶してました」
社長「な、なにぃ!!」
P「あっ、勘違いしないでくださいね?
興味があるのは社長の娘さんですから」
社長「き、君は危険だ!! それ以上ふざけたことをぬかしたら
警察に通報するぞ!!」
P「いいですよ? そしたら獄中で阿部さん祭りですね」
貴音「アッーーー!!」
小鳥(あとで雪歩ちゃんにこのこと知らせちゃお)
95 = 70 :
今日も仕事帰りに病院に通うP。
最近は奇跡的に終業が早いのだ。
ロビーには見慣れた少女がいた。
春香「Pさんも来てたんですか?」
P「おまえこそ。雪歩のこと、心配してくれてるんだな」
春香「だって仲間じゃないですか」
P「そうだな。仲間だからこそ、今日でけりをつけよう」
春香「けり……ですか?」
P「ああ。俺の身の振りようについてな。
雪歩にはっきり伝えてやる」
ガラッ
雪歩「ひっ!!」
P「驚かせてすまないな。俺だ。今日は春香もいるぞ?」
春香「寝てるとこ起こしちゃってごめんね、雪歩?」
雪歩「こ、来ないで!!」
96 = 70 :
急に身構える雪歩。猛獣におびえるペットのようだ。
一体何があったのか。
春香「なにその態度? もしかして警戒してる?」
雪歩「春香ちゃんは……私からPを奪おうとしたじゃない。
早くPから離れて」
春香「まーたそんなこと言ってるんだぁ。バッカじゃないの」
ズゴオオオオオオオン
パンツァーファウストが、わが軍のT34(戦車のこと)の側面を貫いたような音。
春香のケリがイスを吹き飛ばしたのだった。
面会者用のイスなのに……。
春香「雪歩。Pさんのこと諦めなさいよ」
雪歩「い、嫌ですぅ。私とPは結婚を誓い合った仲なんですぅ」
春香「ふーん」
この不良少女は……誰だ?
98 = 70 :
P「まて春香、落ち着け!! 相手は病人だぞ?」
春香「分かってますよ。だから本人には手を出してないじゃないですか」
雪歩「暴力には屈しませんよ?
誰がなんと言おうとPと結婚します」
P(あっ……そんな真剣な顔されると……)ボッキ
春香「雪歩ってなんにも知らないおバカさんなんだ?
Pは雪歩以外にもたくさん愛人がいるんだよ?」
雪歩「あい……じん……?」
ICレコーダーを取り出す春香。
今日の事務所での会話が正確に記録されていた。
『あっ、勘違いしないでくださいね?
興味があるのは社長の娘さんですから」』
雪歩「こ……これは合成ですよ!!」
春香「本物だよ。小鳥さんや律子さんだって聞いてるんだからね」
P(……ばれちゃったか)ボッキ
99 = 70 :
春香「私ね、Pさんと同棲してるから」
雪歩「……!!」
まさに一触即発。修羅と化した病室である。
雪歩「嘘ですよね?」
俺に聞いてるの?
春香「本当だよ」
雪歩「春香ちゃんには聞いてないです!!」
春香「……」ムカ
P「俺は……俺は……俺の本命は……!!」
>>102 が本命だ!! (試験的にアンカ。ストーリーとは関係ないから安心して)
みんなの評価 : ☆
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