元スレほむら「まどかの幸せと、みんなの幸せ……」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
51 :
おいぼっちさんにサラっと友達いるかどうか確かめてんじゃねーぞ
震え声じゃんか
52 = 1 :
ほむら「だったら、契約なんてしない方が良い。魔法少女は、常に死と隣り合わせなの。
それも、日常を犠牲にして魔女と戦う日々を送らなければならない。
あなたには、その覚悟があるかしら?」
マミ「っ……そ、それは……」
ほむら「もし魔法少女に対して憧れを持っているようなら、そんなものは今すぐ捨てなさい」
QB「随分と厳しい意見だね。でも決めるのはこの子自身だ。さて、マミ。君はどうしたいんだい?」
マミ「も……もう少し、考えてみるわ。願い事も、まだ思い浮かばないし……」
QB「そうか……わかったよ。もし決まればすぐに言ってくれ。待ってるからね」
ほむら「………」
正直、かなり複雑だ。
ワルプルギスの夜のことを考えれば、一緒に戦う仲間が欲しいのは事実。
だけど、巴さんには契約して欲しくない気持ちもある。
53 = 1 :
せっかく家族が居て、友達も居て、幸せな暮らしを送ってるこの人を、
戦いの日々に引き入れるなんてことは……多分、してはいけないことだと思う。
それなのに、心の底から契約に反対できない。
契約して、仲間になってくれれば……そう思ってしまってるのも事実。
だから私はこんな風に、忠告をして、あとは本人の判断に任せることしかできない。
ほむら「……私はもう行くわ。キュゥべえ、付いて来て。訊きたいことがある」
QB「ちょうど良い。僕も君には色々と訊きたいことがあるしね。
マミ、契約のこと考えておいてくれよ。また会いに行くからね」
マミ「あっ……。そ、その、あなた、名前は?」
ほむら「……暁美ほむらよ。それじゃあ、さよなら」
55 = 19 :
56 = 1 :
・
・
・
QB「暁美ほむらと言ったね。まずは君の質問から聞こう。訊きたいことというのは何だい?」
ほむら「質問は2つ。まず近くの町に魔法少女が居るかどうか。
それと……この町には、素質を持っている子は居るのかどうか」
QB「見滝原周辺には、今は魔法少女は居ないよ」
ほむら「……!それじゃあ、風見野にも……?」
予感はしていたけど……まさか本当に的中してしまうなんて。
この時間軸では、杏子も……!
QB「ただし、素質のある子なら居るよ。佐倉杏子という子だ。
数日前に見つけて契約を持ちかけてはいるんだけど、なかなか取り合ってくれなくてね」
……もう見つけてはいるのね。
それでも、つい最近のことだなんて……。
57 = 1 :
QB「それから、2つめの質問だけど。素質を持っている子なら何人か居るよ。マミはそのうちの1人だ」
ほむら「……他には誰が居るの?」
QB「ほむらと同じ学校に通っているようだし、もしかしたら君も知っているんじゃないかな。
鹿目まどか、それから美樹さやかという子だ」
ほむら「っ……」
巴さんと杏子が契約してないような……
そんな異常なイレギュラーがあるのに、ここは変わらないのね。
ほむら「そう……分かったわ。それだけ聞ければ十分。さよなら、キュゥべえ」
QB「僕にも質問したいことが山ほどあるんだけど……」
ほむら「私はただの魔法少女よ。あなたと契約した、魔法少女。それ以外の何物でもないわ」
QB「やれやれ……」
58 = 24 :
ほむほむ
59 = 1 :
・
・
・
巴さんも杏子も、契約していない。
ということは……ワルプルギスの夜を倒すための仲間が、居ない……。
……いいえ、まだそうと決まったわけじゃない。
他の町を探して、仲間を集める。
それが今の私のするべきこと。
巴さんや杏子には、出来れば無関係で居てもらう。
杏子が契約していないということは、きっとあの子も幸せな生活を送っているんだろう。
私の知ってるあの2人は、とても辛い思いをしてきた。
だから……せめてこの時間軸では、幸せになって欲しい。
60 = 9 :
キリカはいないんだな
61 = 24 :
しあわせきょこきょこ
62 = 1 :
翌日、学校
今日はちゃんと、まどかは遅刻せずに登校してきた。
ただ気になったのは、志筑さんと2人だったこと。
もしかして、今日は美樹さんが遅刻?
……気にするほどのことじゃないのかもしれないけど、
昨日、あれだけのイレギュラーがあったせいで、気になってしまう。
何もなければ良いのだけど……
さやか「おっはよー、まどか、仁美!」
……なんだ、少し遅れただけだったのか。
その様子にも違和感はないし、やっぱり私の気にしすぎ……
と、そう思った次の瞬間。
恭介「あはは、さやかは朝から元気だね」
63 :
ひぐらしに似たような話があった気が
64 = 1 :
ほむら「っ……!?」
上条、恭介……!
そんな、どうして?
どうして彼が、美樹さやかと一緒に登校してくるの!?
中沢「おーっす上条。どうだったよ、昨日の演奏会は?」
恭介「うん、成功したよ。お客さんもみんな喜んでくれてたみたいだ。
ただちょっとその後が長くて……今日はちょっと寝不足気味なんだ」
演奏会……まさか……!
さやか「まー確かに恭介のヴァイオリン聴いたら感動するのも仕方ないけどさ。
でも中学生を夜遅くまでパーティに付き合わせる大人ってのもどうなのって話よね!
そのおかげで昨日はほとんど恭介に会えなかったし……」
恭介「ごめんね、さやか。でも今日はたっぷり時間あるから、放課後ウチにおいでよ」
65 = 9 :
みんな幸せですな
66 = 12 :
まど
67 = 24 :
しあわせさやさや
68 = 27 :
だが何かまどっちが・・・
69 = 1 :
さやか「えっ、良いの?演奏、聴かせてくれる?」
恭介「うん、もちろん」
さやか「えへへ……ありがとう、恭介!」
中沢「お前ら朝っぱらから公然とイチャついてんじゃねえよ……」
仁美「もう、さやかさんったら……ふふっ。でも本当に、幸せそうですわね」
まどか「そうだね。なんだかこっちまで笑顔になっちゃうね!」
そんな、信じられない。
でもそうとしか考えられない。
この時間軸では、上条恭介は事故に遭わずに、入院していないんだ……。
しかもあの様子を見ると、既に2人は交際を始めている……。
また、イレギュラー……。
この時間軸は……イレギュラーが多すぎる……!
70 = 51 :
ほむらちゃんいらん子?
71 = 1 :
いえ……でも落ち着いて考えれば、この事自体はプラスに働くはず。
上条くんが入院してなくて、しかも交際している。
あれだけ幸せそうなら、美樹さんに契約する理由はないはず。
もちろんキュゥべえに目を付けられている以上、
気は抜けないことには変わりないけれど……それでも、契約の可能性はぐっと低くなる。
元々この子の契約は阻止するつもりだったのだし……
このイレギュラーに関しては特に気にすることはない。
問題はやっぱり、ワルプルギスの夜へ向けての戦力の確保と、まどかの様子に覚える違和感。
美樹さんが、志筑さんとまどかの元へと向かう。
そして、3人で会話を始めた。
……その様子を見ると、まどかは昨日よりは少し元気に見える。
とは言っても、やっぱりどこかおどおどしているというか……。
さやか「……ねぇまどか、どうしたの?体調悪いんじゃない?」
72 = 9 :
そっか仁美は幸せじゃないな
73 = 63 :
この時間軸だと仁美はさやかと恭介が付き合っているところを最初から見ていたので、そもそも恭介に惚れなかったのかもしれない
74 :
ほむらちゃんはいんらん子
75 = 9 :
>>73
なるほど納得
76 = 1 :
……!
あの子もそう感じたということは、私の気のせいではなかったみたいね。
出来ればそのまま、原因を訊き出してくれればありがたいのだけど……
さやか「なんかボーっとしたりしてさ。反応も遅れたりするし」
仁美「やっぱり、そうですわよね。まどかさん、大丈夫ですの……?」
まどか「あ、えっと、その……実は……」
さやか「実は?」
まどか「お……お手洗いに、行きたいなって」
ほむら「…………」
77 = 1 :
さやか「え、何?だったら行けば良いじゃん」
まどか「う、うん。そうなんだけど……」
仁美「ずっと我慢をしてたんですの?でもどうして……」
さやか「ははーん……。さてはこのさやかちゃんの近くを離れるのが寂しかったというわけですな?
そういうことなら仕方ない!あたしも一緒に行ってあげよう!」
まどか「あ……う、うん!ありがとう、さやかちゃん」
随分あっさりと打ち明けるものだと思ったけど……そういうことだったのね。
様子がおかしかったのは、お手洗いを我慢していたから……。
確かに、盛り上がっている会話を遮るのを躊躇って、ということもあるかも知れない。
じゃあ、今日おかしく感じたのは……昨日のアレとは何も関係がなかったということかしら。
78 = 12 :
まどっちー
79 = 1 :
放課後
1日まどかを観察していたけれど、今日は特におかしなところはなかったように思う。
“用事”もなく、3人で一緒に下校し、寄り道している。
QB「話しかけないのかい?」
ほむら「っ!キュゥべえ……」
QB「ずっとあの3人の後を追っているようだけど」
ほむら「……あなたには関係ないわ」
QB「君はまだ、自分のことを話してくれる気にはならないかい?」
ほむら「どうしてあなたに話さなければならないの?」
QB「……取り付く島もないね」
80 = 9 :
しえん
82 = 1 :
QB「それじゃあ、僕はもう行くとするよ」
ほむら「待って。どこに行くつもり?」
QB「決まってるじゃないか。鹿目まどかと美樹さやかに話しかけに行くんだよ。
もう志筑仁美は帰ってしまったようだしね」
ほむら「……あなたに手伝って欲しいことがある。付いて来て」
QB「やれやれ……まぁ良い。わかった、付き合うよ。
君に付き合えば素性も少しずつ見えてくるだろうしね。
あの子たちには何も今でなくても会えるわけだし。それで、僕は何を手伝えば良いんだい?」
ほむら「魔法少女の居る町を教えてちょうだい」
QB「そんなことを知ってどうするんだい?縄張りでも奪いに行くつもりかな」
ほむら「そのつもりはないわ。私はただ……仲間が欲しいだけ」
83 = 24 :
きゅっぷい
84 = 1 :
まどか宅
詢子「ん、まどか。もう寝るのか?」
まどか「うん。おやすみ、ママ、パパ」
知久「おやすみ、まどか」
詢子「…………」
知久「……ママは、どう思う?」
詢子「ああ……やっぱりあたしの気のせいじゃないか。
まどかの奴、何か隠してるよな……」
知久「僕もそれとなく聞いてみたりはしたんだけど……何も教えてくれなかったよ」
詢子「……そっか。無理矢理問いただすってのも違うだろうしなぁ……」
知久「問題が大きくなることだけは防げるように……気を付けないといけないね」
85 = 1 :
・
・
・
まどか「……はぁ……」
「まどか、まどか」
まどか「えっ……?」
「聞こえているだろう、まどか」
まどか「だ、誰?どこに居るの?」
「ここだよ、ここ」
まどか「え……っ!ぬ、ぬいぐるみ?でもわたし、こんなぬいぐるみ……」
QB「ぬいぐるみじゃないよ。僕の名前はキュゥべえ!」
まどか「し、喋った……!?え、えっ……!?」
QB「僕、君にお願いがあって来たんだ。僕と契約して、魔法少女になってよ!」
86 = 12 :
ほ
87 = 1 :
翌朝
さやか「おはよ、まどか、仁美!」
仁美「おはようございます」
まどか「おはよう、さやかちゃん!」
さやか「おっ?まどか、今日は朝から元気良いじゃん。
どうした?何か良いことあったの?」
まどか「へっ?あ、えっと……えへへ」
仁美「わたしも今朝同じことを訊いてたんですけど、まどかさんったら教えてくれなくて」
さやか「ん~?なになに、気になるじゃ~ん!教えなさいよぉ!」
まどか「きゃっ!?あはははっ、さやかちゃん、くすぐったいよぉ!」
88 = 9 :
さるよけ
91 = 9 :
ほむらが着いていながら契約はありえない
92 = 1 :
・
・
・
ほむら「…………」
わかってた。
どれだけ頑張っても、完全に防ぐことは出来ない。
日中は監視できても、24時間監視を続けるなんて不可能。
だから……いずれはこうなることは、わかってた。
まどか「えっとね、暁美さん……。暁美さんって、魔法少女、なんだよね?」
QB「だから昨日もそう言ったじゃないか。僕を疑っているのかい?」
まどか「あっ、ごめんねキュゥべえ!そうじゃなくて……一応って言うか……」
ほむら「……いつキュゥべえに会ったの?」
まどか「あ……うん、昨日の夜、寝る前にキュゥべえが部屋に来たの」
94 = 9 :
今の時期ってちょうど年末の反対くらいか
95 = 1 :
……もう少し遅くまでキュゥべえと一緒に居るべきだった。
仲間集めに疲れていたとは言え、早々に眠りに就いてしまうなんて……
はっきり言って、迂闊だったとしか言いようがない。
たとえ仲間を得られたとしても、まどかが契約してしまえば何の意味もないのに……。
でも……不幸中の幸い。
まどかは、まだ契約には至ってないみたいだ。
ほむら「それで……私に何の用?」
まどか「えっとね……暁美さんが言ったことが、どうしても気になって。
その……自分を変えようと思っちゃ駄目、って……。
あれって、契約しちゃ駄目ってことだよね?どうして、あんなこと……?」
ほむら「忠告、覚えててくれたのね。
キュゥべえからどんな説明を受けたのかは知らないけれど……
魔法少女は、あなたの思っているような素敵なものじゃない」
まどか「そ……それって、魔女との戦いが危ない、っていうこと?」
96 = 24 :
ほむほむ
97 = 1 :
ほむら「もちろんそれもある。でもそれだけじゃないわ。
あなたは願い事を叶えれば、それと引き換えに全てを失うことになる。
友人も、家族も……何もかも。それが奇跡を起こすことの代償なの」
まどか「え……ど、どういうこと?全てを、失うって……」
QB「それは少し言いすぎじゃないのかな。
確かに戦いの日々は普通の生活とはかけ離れているかも知れないけれど、
全てを失うというのは……」
ほむら「鹿目さん、あなたは今……何か悩み事か、困ってることがあるの?」
まどか「……!え、っと、それは……」
ほむら「もし何かあるのなら、奇跡なんかに頼る前に……誰かに相談するのね。
それじゃあ、もう行くわ。忠告が無駄にならないよう、祈ってる」
まどか「あっ、暁美さん……」
99 = 15 :
別にこの回なら普通に説明すれば良いのに
100 = 1 :
放課後
私の忠告を聞いたからか、今のまどかには朝ほどの元気はなくなっていた。
あの子の表情から明るさを奪ってしまったのは少し心が痛むけれど、
きっとまどかは……少し浮かれていたんだと思う。
まどかが元気であるに越したことはないのだけど、でも忠告しないというわけにはいかない。
これも仕方のないこと……。
さやか「まーどか、帰ろ!」
まどか「あっ……ごめんね、さやかちゃん。その、今日も……」
さやか「えぇー……また用事ぃ?」
まどか「う、うん……」
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