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    元スレ玄「おねえちゃーん、弘世さんたち帰っちゃうよー」

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    151 = 1 :

    「玄ちゃんに宮永さん……」

    「まだこんな時間だし、遊びに来ちゃいました」エヘヘ

    「菫、体調はどう?」

    「まだ少し体がダルいが、宥のおかげでかなり回復したよ」

    「それは良かった」

    「そっちは大丈夫なのか?」

    「うん、玄さんのおかげで」

    「宥と玄さんには本当に頭が上がらないな……」

    「当たり前のことをしただけですから、気にしないでください」アハハ

    「二人とも何の用事で……?」

    「みんなで映画見ようと思って」

    「映画?」

    153 = 84 :

    ホラーかな?

    154 = 1 :

    「ふふ、これです」スッ

    (なんだこの禍々しいパッケージ……)

    「こ、これってどういう内容の映画なの……?」

    「一言で言えば、怖い映画です」

    「怖い映画……?」

    「一週間は眠れなくなるレベルの」


    「…………」サァァ


    (ふふ、ジャンル聞いただけで青ざめてる……)

    (まさかこの二人の共通点がこんなところにあるとは……)

    「でもどんなに怖い映画でも、みんなで見ればきっと怖く無い。すごく楽しいはず」

    「だから見よう」

    155 = 1 :

    4行目修正
    「一言で言えば、怖い映画」

    156 = 1 :

    「お、おい照。ちょっと来い」チョチョイ

    (菫はぶれないなぁ……)ハァ

    「なに?」ボソ

    「お前、私がこういうの苦手だって知ってるだろ……?」ボソ

    「うん。めちゃくちゃ怖がるよね」

    「……正直に言うと、見たく無いんだが」

    「それじゃあちゃんと理由言わなきゃいけないね」

    「うっ……」

    「松実さんの前で、『怖いの苦手だから見れません』って……」クス

    (こ、コイツ……!!)

    「それにこの状況で一人だけ見ないなんて、すごく空気読めないし……」

    「……お前、何を企んでる」ジト

    「別に何も。みんなで映画見たいだけ」

    158 = 75 :

    やったぜホラー映画だ
    支援

    160 :

    テルーはできる子

    161 = 1 :

    「ど、どうしたってあんな映画……」

    「私もホラー好きだし、玄さんも好きだから」

    「とりあえず、見ないなら見ないでいいけど自分で理由を言ってね」

    「う……」



    「く、クロちゃん……?」ボソ

    「なにお姉ちゃん?」ニコ

    「私がこういうの苦手だって知ってるよね……?」

    「うん、よく知ってるよ。一人で寝れなくなっちゃうんだよね」

    「トイレ行きたいって真夜中に起こされたのよく覚えてるよ」アハハ

    「ぅ……」カァァ

    「見たく無いなら無理はしなくていいけど……弘世さんどう思うかな?」

    「え……?」

    「高校生にもなって……ふふ、お姉ちゃんが一人でトイレにも行けなくなっちゃうって知ったら」

    「……」

    164 = 1 :

    「クロちゃん、見るのやめよ……?」ウルウル

    「私は別にいいけど……ちゃんと宮永さんと弘世さんにもお願いしてね?」クス

    「えっ……」

    「弘世さんは映画好きみたいだし、宮永さんは特に楽しみにしてたからガッカリさせちゃうかもだけど」

    「そ、そんな……」ヘナ…

    「大丈夫だよお姉ちゃん、みんなで見れば怖く無いから」ニコ

    「宮永さん、そっちのお話は終わりましたか?」

    「うん。菫から二人に重大な発表があるらしい」

    「お、おい! お前何を……!」

    「ふふ、なんですか弘世さん? 重大な発表って」クス

    (も、もしかして菫ちゃんも……!)

    「可哀想に……次の瞬間には松実さんの中の菫のイメージが崩れさって……」ボソ

    「じゅ、重大な発表なんて何もない! こんなもの所詮創作だ。見るならさっさと見るぞ」

    「ふふ、準備しますね」

    「うぅ……」

    166 = 84 :

    よしうまく言いくるめたな

    167 = 75 :

    いいぞ

    168 = 27 :

    クロチャーも実は大丈夫じゃなさそう

    169 = 1 :

    ――――――――――――――――――――――――――――


    『これは私が19歳の夏に経験した話です―――』


    (だ、大丈夫だ……この手の映画は真剣に見なければいいんだ……)

    (何か別のことを考えて流し見すれば、内容をちゃんと把握出来ず怖さも無くなって……)

    (とかって菫は考えるタイプだけど、だんだん話が気になって最後には一番真剣に見てる)

    「……」ブルブルブル

    (まだ物語のプロローグなのに……)アハハ

    (お姉ちゃんはこういう暗い部屋とか、怖い感じの雰囲気からダメなんだよね……)

    171 = 1 :

    (それでいて無意識に誰かにしがみついたりするクセがあって……)

    (座席順はお姉ちゃん、弘世さん、私、宮永さんだから)

    (もし抱きついたり何かするとしても、隣にいるのは弘世さんだけ……)

    (ふふ、完璧なのです)

    「……」ジー

    (松実さん真剣に見てる……ずっと目をつむってるような人だと思ってたのに……)チラ

    (菫も早速話に引き込まれてるし……)

    「……」ゴクリ

    (そういえば玄さんはこういうの大丈夫なのかな……)

    (私がこの話を提案したときはすぐに賛成したけど……)

    「……」

    (大丈夫、なのかな……)


    『私はその言葉を聞いた時、友人が言ってはいけない事を―――』

     

    172 = 1 :

    12行目修正
    (まあ、怖いなら反対するだろうし、大丈夫か……)

    173 = 75 :

    ふぅ~む

    174 = 1 :

    ――――――――――――――――――――――――――――

    『おい、どうしたんだよ急に』

    『ば、バックミラーの後ろに何か映って―――』


    「……」モグモグモグ

    「ぅう……ぁ……」ガクガクガク

    「……」ゴクリ…

    「っ……」

    (物語が佳境に入って来た……一つ目の話からこんな様子だと、全部見終わる頃には……)

    「きゃあ!?」ビクッ

    「っ!?」

    「ご、ごめんなさい菫ちゃんっ……わ、私、つい……」フルフル

    「い、いや、大丈夫だ……急に手に触れられたから少し驚いただけで……」

    176 = 175 :

    菫さんかわええ

    178 = 49 :

    いい感じじゃないですかー

    180 = 1 :

    (め、めちゃくちゃビックリした……)ドキドキドキ

    (菫のあんな声、そう聞けるものじゃない……面白い……)フフ


    「あ、あの……手、繋いでてもいい……?」ボソ

    「え……?」

    「私、こういうのすごく苦手で……怖くて……」フルフル

    「わ、私の手なんかで良ければいくらでも……」


    (だんだん二人の世界に入って……)

    「……」ギュ

    「……え?」

    「ご、ごめんなさい宮永さん……」ボソ

    「実は、私も……」ウルウル

    「……」ポカーン

    182 = 62 :

    玄照くるか

    183 :

    クロチャー

    184 = 1 :

    ―――――――――――――――――――――――――――

    『きゃははははははははは きゃははははははははは』

    『彼女は突然体を掻くのをやめ、けたましく笑い出し―――』


    「うぅ……ひぐっ……ぁ……」ポロ…

    「ぅ……」ガクガク

    「あわわわわ……」ギュウウウ


    「く、玄さん……ちょっと離れ……」

    「っ……」ブルブルブル

    (み、3つ目の話に入った辺りで玄さんがおかしく……)

    (菫と松実さんは……)チラ


    「っ……」ジー

    「ぐずっ……」ギュウウウ


    (松実さんが泣きながら菫に抱きついてる……菫はそれどころじゃ無さそうだけど……)

    187 = 1 :

    (二人ともそんなに怖いなら見なかったら良いのに)

    「ひっ……」ギュウ

    (玄さんも……)ハァ

    (あと1話で終わりだけど……作戦自体は上手く行ってる、のかな……?)

    「……」ポロポロ

    「……」

    (ここまで怖がるのは予想外だった……もっとこう、互いの反応を楽しんで欲しかったというか……)

    (まあでも、映画を見終わった後が本番だから)

    (……私自身は、全然集中して見れなかったな)


    『彼女は行方不明のまま、未だに見つかっていません―――』

    189 :

    アホチャー…

    191 = 1 :

    ―――――――――――――――――――――――――――

    「ひぐっ……」ギュウウ

    (ラストシーンの無数の手の中に、少女の手が……)ゾクッ

    「あぅ……」ギュウウ

    「く、玄さん。電気点けるから離れてもらっていい?」

    「あっ……す、すみませんっ……」スッ

    (みんな色々とすごかった……小さな物音に悲鳴あげたり……)パチン

    「お疲れ様。みんな面白かった?」

    「怖かったです……」グズ

    「私も……」ウルウル

    「ま、まあよく出来ていたと思うぞ……」カタカタ

    「そう……各々楽しんでもらえて良かった」

    (玄さんは完全に目的を忘れてたけど)

    (怖がる二人にイタズラして、もっと怖がらせようとか計画してたのに……)ハァ

    193 = 1 :

    「ぅぅ……」ヘナ…

    「ぁぅ……」ヘナ…

    「だ、大丈夫か二人とも……?」

    「大丈夫そうじゃないね」

    (菫もだけど)

    「どうするんだこの状況……」

    「落ち着くまでこうやって一緒にいればいいと思う」

    「辛い事は楽しい事で塗りつぶすか、時間が忘れさせてくれるまで待つ」

    「……もっともな意見だが、その楽しい事も思いつかないし今日中に忘れられるとも思えないんだが」

    「私たちでフォローするしかないね。一緒に寝てあげるとかして」

    「ほ、本気で言ってるのか……?」

    「菫も今日は一人で寝れないだろうし、都合が良いと思うけど」

    「うっ……」

    197 = 1 :

    (菫は寝ようとしてる時に色々思い出して、本格的に怖くなってくるタイプだから……)

    「ひ、弘世さん、宮永さん……」

    「玄さん?」

    「わ、私は大丈夫なのです……」

    「こ、これくらい何ともないですから、お姉ちゃんを……」カタカタ

    「体を震わせながらそんなこと言っても説得力が無いぞ……」

    「でも話せるだけマシ。放心状態で泣いてる松実さんが一番重傷」

    「……ぐずっ」ポロポロ

    「ゆ、宥……」

    「私は玄さんの相手をするから、菫は松実さんと一緒に居てあげて」

    「ま、待て。四人で一緒に居た方が良いと思うんだが……」

    「私、そろそろ眠たくなって来たから」

    「……」ジト

    「菫も松実さんと二人きりのがいいでしょ」ボソ

    「な……」

    198 = 75 :

    ナイス照


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