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    元スレアスカ「気持ち悪い」

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    401 :

    しえん

    402 :

    旧劇アスカ好きすぎる支援

    403 = 369 :

    シンジ『……アスカは』

    アスカ『なに?』

    シンジ『どうするんだよ、これから』

    アスカ『さぁ、どうしようかしら』

    シンジ『決まってないのかよ』

    アスカ『私が決めてたらどうするの? その後ろをついて行こうとでも思った?』

    シンジ『それは……』

    アスカ『なんでも他人任せなのね、アンタって』

    シンジ『……』

    アスカ『そのせいで、こんな風になったっていうのに』

    シンジ『……!』

    405 :

    見てるよー

    406 = 369 :

    シンジ『このっ!』

    アスカ『……ちょっと、離しなさいよ』

    シンジ『じゃあ、どうすればよかったっていうんだよ! 僕は……っ!!』

    アスカ『知らないわよ。自分で考えろって言ってんの』

    シンジ『ううう゛っ!!』

    アスカ『離せ』

    シンジ『……ぐそっ、うう、ううう゛ううう』

    アスカ『……』

    シンジ『ううう゛ううううう……!!』

    407 :

    支援しえん

    408 = 369 :

    アスカ『そろそろ落ち着いた? 泣き虫』

    シンジ『……うるさいな』

    アスカ『大丈夫みたいね。なら、行くわよ』

    シンジ『行くって、どこへ?』

    アスカ『どこかへ』

    シンジ『なんだよ、それ』

    アスカ『ここにいるよりマシでしょ』

    シンジ『……』


    僕らは歩いた。
    どこまでも赤い海が追いかけてくる世界を。

    当然、他の人はいない。
    僕とアスカの二人だけ。

    ……すごく、怖かった。

    411 :

    今北産業

    412 :

    旧劇の後の世界ってことか

    413 = 369 :

    二日ほど歩き続けて、発見したものがあった。


    アスカ『見て』

    シンジ『エヴァの残骸……?』

    アスカ『ええ』


    目視と共に、頭の中に莫大な情報が注ぎ込まれた。
    不可解な感覚。

    アスカも同じ感覚を味わったようで、僕らは顔を見合わせる。


    アスカ『これ』

    シンジ『うん、そうみたい』

    アスカ『世界改変の鍵……』

    414 = 369 :

    アスカ『必要なものは、アダムとリリス』

    シンジ『世界の鍵』

    アスカ『生命の海』

    シンジ『……』

    アスカ『……』


    シンジ『どうするの?』

    アスカ『決まってるでしょ。もう一度、世界を作り直すのよ』

    シンジ『でも』

    アスカ『怖いの?』

    シンジ『……』

    アスカ『アンタがなんて言おうと、私はやるわよ』

    415 = 369 :

    シンジ『……』

    アスカ『どうしても嫌なら、人と接触しないでいられるように願えば?』

    シンジ『え?』

    アスカ『一時的にだけど、私たちは神に近い存在になる。作り変えた世界の存在に影響を与えることが出来るわ』

    シンジ『……』

    アスカ『一生神様でいることも可能よ。世界の人間は、私たちの言うことにずっと従いなさいって願えばいいんだもの』

    シンジ『そんなこと、しないよ』

    アスカ『そりゃそうね。そんな世界はまっぴらごめん』

    シンジ『……』

    416 = 369 :

    シンジ『アスカは、なにか願うの?』

    アスカ『……』

    シンジ『アスカ?』

    アスカ『ママと一緒に、普通に暮らしたいって……それだけ』

    シンジ『そっか』

    アスカ『シンジは?』

    シンジ『僕は』


    そして、思いつく。

    自分の理想の世界。

    417 = 369 :

    アスカ『なに?』

    シンジ『僕も、アスカと同じようなものだよ』

    アスカ『あっそ、アンタってファザコンだもんね』

    シンジ『……』


    アスカ『どうする? 今すぐ始める?』

    シンジ『うん』

    アスカ『そう、じゃあ』


    アスカ『始めるわよ―――』

    418 = 355 :

    アスカもマザコンじゃないか…

    419 = 369 :

    カウントは30秒だった。
    しかし、僕はアスカより早く、世界の改変を開始した。

    その結果出来たのが、この世界。
    僕の望む通りに作り上げられた世界。

    願ったのは、二つ。

    僕に罰を与えること。
    みんなが幸せに暮らせること。

    改変は概ね上手くいった。
    皆は幸せに暮らしている。僕に罰は与えられている。


    シンジ「……求めなければ、全てうまくいったはずだった」


    唯一の失敗があった。

    421 = 369 :

    アスカ「失敗って、なによ?」

    シンジ「……自分のことは自分では分からないって、さっき言っただろ?」

    アスカ「それがどうかした?」

    シンジ「僕にはそんなつもりなかった。でも、無意識のうちに願ってしまったんだ」

    アスカ「だから、なにを?」


    シンジ「―――アスカが、僕に優しくしてくれて……構ってくれるようにって」

    アスカ「……!」

    422 :

    ぽかぽかする

    423 :

    しえん

    424 = 369 :

    シンジ「惣流さんはイライラするって言った」

    シンジ「それはたぶん、自分の意志では、僕に干渉するつもりがなかったから」

    シンジ「でも、僕の願いの影響で、関わらずにはいられない」

    シンジ「心の反発が、不快感を現していたんだ」


    シンジ「……」

    シンジ「惣流さんが優しくしてくれるのだって」

    シンジ「惣流さんの意思ではなくて」

    シンジ「僕が望んだから」

    シンジ「神様になりかけた僕の、ワガママが……」


    シンジ「最低だ。本当に」

    シンジ「……」

    425 :

    久しぶりにAEOEなエヴァSSだけどやっぱこっちの方が好きだな

    426 = 386 :

    エヴァ詳しくないけどおもしれえ

    427 = 369 :

    シンジ「ごめんなさい……ごめんなさい」

    アスカ「……」


    謝罪を繰り返す。
    許してもらえるとは思っていない。


    シンジ「……」

    アスカ「なるほどね」

    シンジ「……」

    アスカ「だから、私は私じゃない、か」

    428 = 391 :

    ふぉ

    429 = 369 :

    しばらくして、彼女は口を開く。


    アスカ「イライラしてた理由。納得がいったわ」

    シンジ「ごめん」

    アスカ「とりあえず謝るのやめなさいよ。こっちはスッキリしてるんだから」

    シンジ「……ごめん」

    アスカ「はぁ……。まぁそれはともかく、気になることがあって」

    シンジ「……」

    アスカ「アンタがいう世界改変、本当に一人でやったの?」

    シンジ「……?」

    431 = 355 :

    おもしろい

    434 = 369 :

    アスカ「前の私も優秀だったんでしょ? アンタ如きに容易く出し抜かれる?」

    シンジ「それは……」


    アスカ「きっと無理ね。私が私であるなら」

    アスカ「そもそも、そんな大仕事を、たった数秒だけ行動を早めただけで、全部自分一人で行えるとは思えない」

    アスカ「だから、その……すごく不本意なんだけど」


    彼女は溜息一つ置いて、言う。


    アスカ「私が、優しくしたり、構ったりするのは……前の世界の私が願ったことなんじゃないの?」

    シンジ「……!」

    435 = 369 :

    シンジ「……都合が良過ぎるよ」

    アスカ「でも、私はそっちの方が納得いくわ。私は私。他の誰にも指図されない」

    シンジ「……」

    アスカ「きっと、アンタがそれを否定するのは、他人が自分を認めるわけないって思っているから……自分を認められないから」

    シンジ「……うん」

    アスカ「でも、私は私を信じて、アンタを認めている。自分が思うように生きている」

    シンジ「……」

    アスカ「自分を認められないなら、アンタを認める私を認めなさい」

    シンジ「……!」

    436 :

    良いSS

    437 = 433 :

    き、きもてぃわるい

    438 = 369 :

    僕は、赤い海の世界を思いだす。
    歩き続けた二日間。

    会話は殆どなかった。
    必要最低限以外では顔を見合わせることもない。

    アスカの背中を追っていく僕。

    それが、すごく怖かった。
    それが、すごく恐ろしかった。

    ……でも、同時に。

    つかず離れずの距離にある背中を見て。

    酷く、安心したのだ。


    シンジ「僕は」

    アスカ「……」

    シンジ「僕は……アスカのことを、受け入れても良いの……?」

    439 = 372 :

    440 = 369 :

    アスカ「聞かないで」

    シンジ「……!」

    アスカ「自分で考えて、自分で判断して」

    シンジ「……」


    彼女の首筋へ手を伸ばす。
    今度は、力は加えない。

    なぞるようにして、その手を上へ。
    頬を優しく撫でる。


    シンジ「温かい」

    アスカ「知らなかった? ヒトって温かいのよ」

    シンジ「……」

    441 = 372 :

    捕手

    442 :

    アスカの台詞がグレンラガンの兄貴に似てる

    443 = 369 :

    堰を切るように、涙があふれ出す。
    地面に出来あがるまだら模様。

    嗚咽を漏らす僕。
    彼女はそれを見て、優しく。



    アスカ「気持ち悪い」



    そう、言った。

    444 = 369 :

    次の日、僕は隣町の中学校の校門に立っていた。

    シンジ「あっ」

    カヲル「……!」

    シンジ「渚君」

    カヲル「碇、シンジ君」

    シンジ「君を待ってたんだ」

    カヲル「……場所を変えよう。ここは少し目立つ」

    シンジ「うん」

    446 = 372 :

    ふふ

    447 = 380 :

    佳境か

    448 = 372 :

    そーんおか

    449 = 369 :

    人気のない場所まで移ると、彼が言う。


    カヲル「聞いたよ、不良たちをこらしめたんだって?」

    シンジ「こらしめたっていうか……まぁ、その……そうなるのかな?」

    カヲル「キミのことを化物扱いしていたよ。そんな力があったなんて知らなかった」

    シンジ「大げさだと思うけど」

    カヲル「……次は僕ってことだろ?」

    シンジ「えっ?」

    カヲル「分かってるさ。これまで酷いことをしてきたんだ。……報復を受ける覚悟くらいは出来ている」


    彼は手を広げ、目を瞑り、無抵抗をアピールした。

    450 :

    濃厚なホモエンドか…


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