私的良スレ書庫
不明な単語は2ch用語を / 要望・削除依頼は掲示板へ。不適切な画像報告もこちらへどうぞ。 / 管理情報はtwitterでログインするとレス評価できます。 登録ユーザには一部の画像が表示されますので、問題のある画像や記述を含むレスに「禁」ボタンを押してください。
VIP以外のSS書庫はSS+をご利用ください。
元スレ七咲「先輩、部活やめちゃいました」

みんなの評価 : ★
レスフィルター : (試験中)
純一「出来なきゃ二人して凍死だな、それか梨穂子の家にあがらせて貰うか」
美也「…りほちゃんの家の人は皆、出かけてるよ」
純一「え? どうしてそんなこと知って───一人だけ逃げるつもりだったのか…」
美也「ち、ちがうもん! ちゃんと後でにぃにに連絡するつもりだったよっ!」
純一「……」
美也「…本当だよっ…」
純一「はぁっ……まあどっちにしろ梨穂子の家は無理、梅原だって帰ってるかわからないし」
純一「…とりあえず、学校に行ってなんとかしてくるよ」
美也「……ごめんね、にぃに…」
純一「いいよ、気にするなって。……とりあえずこれでも羽織っていろ美也」ぱさっ…
美也「え……でも、これにぃにが…」
純一「直ぐ帰ってくる、それに走って行くから逆に熱くなると思うから。持っておいてくれ」
美也「…りほちゃんの家の人は皆、出かけてるよ」
純一「え? どうしてそんなこと知って───一人だけ逃げるつもりだったのか…」
美也「ち、ちがうもん! ちゃんと後でにぃにに連絡するつもりだったよっ!」
純一「……」
美也「…本当だよっ…」
純一「はぁっ……まあどっちにしろ梨穂子の家は無理、梅原だって帰ってるかわからないし」
純一「…とりあえず、学校に行ってなんとかしてくるよ」
美也「……ごめんね、にぃに…」
純一「いいよ、気にするなって。……とりあえずこれでも羽織っていろ美也」ぱさっ…
美也「え……でも、これにぃにが…」
純一「直ぐ帰ってくる、それに走って行くから逆に熱くなると思うから。持っておいてくれ」
美也「…うん、わかった」こく
純一「よし、じゃあ行ってくる」たった
美也「気を付けてねー! 車とか…にぃに気を付けてよー!」
純一「わかってるよー!」たった…
美也「………」
美也「…やっぱり、にぃにはにぃにだ」
~~~~~
純一「うぉおおおおっ…すっごく寒い! やばいよこれ! 寒い!」ブルブルブル
純一「か、カッコ付けるんじゃなかった…
…ううっ、むしろ美也の上着を奪ってくるべきだったかな…」
純一「と、とにかくカギを探さないと。プールは勿論しまってるだろうから…」
純一(うーん、職員室に行けばカギを貸してもらうことぐらい出来るかな?)
純一「よし、職員室に行こう……寒い!」
~~~~~
純一「案外簡単に借りれたなぁ…まあ理由が理由だしね」すたすた
純一「──よし、ロッカーのドアはここっと……」がちゃっ
純一「よし、じゃあ行ってくる」たった
美也「気を付けてねー! 車とか…にぃに気を付けてよー!」
純一「わかってるよー!」たった…
美也「………」
美也「…やっぱり、にぃにはにぃにだ」
~~~~~
純一「うぉおおおおっ…すっごく寒い! やばいよこれ! 寒い!」ブルブルブル
純一「か、カッコ付けるんじゃなかった…
…ううっ、むしろ美也の上着を奪ってくるべきだったかな…」
純一「と、とにかくカギを探さないと。プールは勿論しまってるだろうから…」
純一(うーん、職員室に行けばカギを貸してもらうことぐらい出来るかな?)
純一「よし、職員室に行こう……寒い!」
~~~~~
純一「案外簡単に借りれたなぁ…まあ理由が理由だしね」すたすた
純一「──よし、ロッカーのドアはここっと……」がちゃっ
ロッカー室
純一「……おじゃましまーす」きぃ…
純一「………」
純一(暗いなぁ…確かこの辺に電気のスイッチが、あった!)
パチン!
純一「ふぅ…よし! さてさて」
純一「………」
純一「そういえば、どのロッカーで着替えたのか聞いてなかった…」
ずらー
純一「うわぁ、全部のロッカー探すのか…仕方ない、やっていくか」
~~~~~
がちゃっ
純一「んー…違うか」パタン
純一「これも違う、これもこれも…」パタン
純一「……おじゃましまーす」きぃ…
純一「………」
純一(暗いなぁ…確かこの辺に電気のスイッチが、あった!)
パチン!
純一「ふぅ…よし! さてさて」
純一「………」
純一「そういえば、どのロッカーで着替えたのか聞いてなかった…」
ずらー
純一「うわぁ、全部のロッカー探すのか…仕方ない、やっていくか」
~~~~~
がちゃっ
純一「んー…違うか」パタン
純一「これも違う、これもこれも…」パタン
純一「これもちがっ…ちがっ……ふぇ、ぶえっくしっ!」
純一「ずずっ…っはぁ、着替え室とは言っても寒いんだなぁ結構…」スリスリ…
純一「風邪をひく前に…探さないと…」がちゃっ
純一「このロッカーは───……ん?」
純一「なんだこれ?」ひょい
純一「…なんだ、タオルか」
純一(しかし、なんだろう、なにか見覚えがあるような無いような…)
純一「あっ……これ──七咲の、タオル?」
純一(触った感触と、この匂い…くんくん、七咲のタオルだ間違いないよ)
純一「で、でもどうしてこれがロッカーに?」
純一「七咲が水泳辞めてから三か月もたっているのに……」
純一「……どうして、こんな使って間もないように湿ってるんだ?」
純一「ずずっ…っはぁ、着替え室とは言っても寒いんだなぁ結構…」スリスリ…
純一「風邪をひく前に…探さないと…」がちゃっ
純一「このロッカーは───……ん?」
純一「なんだこれ?」ひょい
純一「…なんだ、タオルか」
純一(しかし、なんだろう、なにか見覚えがあるような無いような…)
純一「あっ……これ──七咲の、タオル?」
純一(触った感触と、この匂い…くんくん、七咲のタオルだ間違いないよ)
純一「で、でもどうしてこれがロッカーに?」
純一「七咲が水泳辞めてから三か月もたっているのに……」
純一「……どうして、こんな使って間もないように湿ってるんだ?」
>>108
A、紳士だから
A、紳士だから
純一「……………」
純一「……いや、やめよう」すっ
純一「……」ぱたん
純一(これ以上、無駄な詮索はやめるんだ橘純一。
…決めたじゃないか、もう関わり合いを持つ事はやめようと)
純一(なにかしらこのタオルに、意味があったとしても…それは僕とは関係がないことなんだから)コツン…
純一(……なにも見なかった、なにも見つけなかった、ただそれだけだ)すっ…
純一「──よし、残りのロッカーも少ないしもうすぐ見つかるだろ……」
ガタタタッ!
純一「…えっ!? な、なにっ!?」ばっ
純一「っ…? な、なんだ…? なにか物音が…聞こえた…?」
純一(だ、誰か居るのかなっ!? で、でも僕がカギを開けたから…中に誰もいるはずがないだろ!?)
純一(ま、まさか不法侵入者…とか? えー!! なんていうタイミングだよ僕!)
純一「ごくっ…どうする…? 先生を呼びに行くか…? で、でもそのうちにに逃げだしてしまうかも…!」
純一「……いや、やめよう」すっ
純一「……」ぱたん
純一(これ以上、無駄な詮索はやめるんだ橘純一。
…決めたじゃないか、もう関わり合いを持つ事はやめようと)
純一(なにかしらこのタオルに、意味があったとしても…それは僕とは関係がないことなんだから)コツン…
純一(……なにも見なかった、なにも見つけなかった、ただそれだけだ)すっ…
純一「──よし、残りのロッカーも少ないしもうすぐ見つかるだろ……」
ガタタタッ!
純一「…えっ!? な、なにっ!?」ばっ
純一「っ…? な、なんだ…? なにか物音が…聞こえた…?」
純一(だ、誰か居るのかなっ!? で、でも僕がカギを開けたから…中に誰もいるはずがないだろ!?)
純一(ま、まさか不法侵入者…とか? えー!! なんていうタイミングだよ僕!)
純一「ごくっ…どうする…? 先生を呼びに行くか…? で、でもそのうちにに逃げだしてしまうかも…!」
純一「………」
純一「……よしっ…!」ぐっ
~~~~~
チャプチャプ…
「──……」
「気持ちいい…」
「暗くて、冷たくて、ふよふよと浮かんでいて…」
「……このまま眠ってしまっても、いいようなって…」
チャプチャプ…
「くす、そんなことしたら沈んでしまうかもしれないのに…」
「………でも、気持ちいなぁ…」
がたたたっ!
「──…えっ?」チャプッ
「───こ、こらぁあああ! そ、そきょに居るのはわかってるんだぞーー!!」ばばっ!
純一「……よしっ…!」ぐっ
~~~~~
チャプチャプ…
「──……」
「気持ちいい…」
「暗くて、冷たくて、ふよふよと浮かんでいて…」
「……このまま眠ってしまっても、いいようなって…」
チャプチャプ…
「くす、そんなことしたら沈んでしまうかもしれないのに…」
「………でも、気持ちいなぁ…」
がたたたっ!
「──…えっ?」チャプッ
「───こ、こらぁあああ! そ、そきょに居るのはわかってるんだぞーー!!」ばばっ!
純一「んんー!? ふ、不敵にも泳いでるのか侵入者めぇっ!」だだだっ
「あっ……」
純一「ど、どうだ! もう逃げられないぞ! く、暗くてよく見えないがっ…」
純一「──こうやって足場に居れば! お前がどこからあがってこようがか、顔を拝める寸法だ!」
「っ…」
純一「どうした…っ? 上がってこないなら大声を上げて人を呼んでやるぞ!?」ずいっ
「え…あぶないっ…!」
純一「な、なにがあぶないだっ…危険なのはお前の方───」
ガツンッ
純一「──だろって……」ずるっ
純一「あ……落ち」
ばっしゃーんっ!
「あっ……」
純一「ど、どうだ! もう逃げられないぞ! く、暗くてよく見えないがっ…」
純一「──こうやって足場に居れば! お前がどこからあがってこようがか、顔を拝める寸法だ!」
「っ…」
純一「どうした…っ? 上がってこないなら大声を上げて人を呼んでやるぞ!?」ずいっ
「え…あぶないっ…!」
純一「な、なにがあぶないだっ…危険なのはお前の方───」
ガツンッ
純一「──だろって……」ずるっ
純一「あ……落ち」
ばっしゃーんっ!
純一「ごばぁっ…ごぼごぼっ…ぐぽっ…!?」
純一「んごっ…ぐっ……」じゃばじゃ…
純一「───うぱぁっ…!!」ばしゃっ!
純一「っはぁ…っはぁ…けほっこほっ…ああ、びっくりした…っ」
純一(な、なんだ一体…なにかに足を引っ掛けて、それから……)ちらっ
純一「……え、車椅子?」
純一「………」
チャプチャプ…
純一(なんで車椅子が……あ、月が出てきて…周りが明るくなって…)
「……」
「……──」
純一「……七咲…なのか?」
「──やっぱり、先輩でしたか…」
七咲「こんばんわ、橘先輩…」ニコ
純一「んごっ…ぐっ……」じゃばじゃ…
純一「───うぱぁっ…!!」ばしゃっ!
純一「っはぁ…っはぁ…けほっこほっ…ああ、びっくりした…っ」
純一(な、なんだ一体…なにかに足を引っ掛けて、それから……)ちらっ
純一「……え、車椅子?」
純一「………」
チャプチャプ…
純一(なんで車椅子が……あ、月が出てきて…周りが明るくなって…)
「……」
「……──」
純一「……七咲…なのか?」
「──やっぱり、先輩でしたか…」
七咲「こんばんわ、橘先輩…」ニコ
純一「………」
七咲「………」
純一「えっと、七咲……だよな?」
七咲「…ええ、そうですよ。七咲逢です」チャプ…
七咲「もしかして、忘れてしまいました? 私の顔を」
純一「そ、そんなワケっ……そんなワケ、無いだろ」
七咲「そうですか、それは…」
純一「……」
七咲「…ありがとうございます、憶えていてくれて」
純一「っ……どうして、お礼なんて言うんだよ七咲…」
七咲「……」
純一「お礼なんて言わないでくれよっ…僕は…!」
七咲「…言わせて下さい、だって、そうじゃないですか」
七咲「──私が先輩を遠ざけたのは、事実なんですから」
七咲「………」
純一「えっと、七咲……だよな?」
七咲「…ええ、そうですよ。七咲逢です」チャプ…
七咲「もしかして、忘れてしまいました? 私の顔を」
純一「そ、そんなワケっ……そんなワケ、無いだろ」
七咲「そうですか、それは…」
純一「……」
七咲「…ありがとうございます、憶えていてくれて」
純一「っ……どうして、お礼なんて言うんだよ七咲…」
七咲「……」
純一「お礼なんて言わないでくれよっ…僕は…!」
七咲「…言わせて下さい、だって、そうじゃないですか」
七咲「──私が先輩を遠ざけたのは、事実なんですから」
純一「それはっ!」
七咲「……」
純一「っ…それは、違うよ。七咲が遠ざけたんじゃない、僕が遠ざかったんだ…」
七咲「先輩が、ですか?」
純一「…だって、そうじゃないか。僕は七咲の言葉通りにやってしまったけれど、
それは決して七咲の……七咲の……」
純一「……いや、良いよ。ごめん、忘れてくれ…」
七咲「……」
純一「…というか、今日の事とか…その…全部忘れてくれると───」
純一「──というか七咲! 怪我は!? どうして泳いでるんだよ!? ま、まさかプールに落ちたのか!?」
七咲「えっ? …いえいえ、違いますよ。これ水面に浮かんでるだけなんです」
純一「う、浮かんでる…?」
七咲「はい、ぷかぷかーって…なにもせずに浮かんでいるだけなんです…ほら、手だって淵から離してませんし」
七咲「……」
純一「っ…それは、違うよ。七咲が遠ざけたんじゃない、僕が遠ざかったんだ…」
七咲「先輩が、ですか?」
純一「…だって、そうじゃないか。僕は七咲の言葉通りにやってしまったけれど、
それは決して七咲の……七咲の……」
純一「……いや、良いよ。ごめん、忘れてくれ…」
七咲「……」
純一「…というか、今日の事とか…その…全部忘れてくれると───」
純一「──というか七咲! 怪我は!? どうして泳いでるんだよ!? ま、まさかプールに落ちたのか!?」
七咲「えっ? …いえいえ、違いますよ。これ水面に浮かんでるだけなんです」
純一「う、浮かんでる…?」
七咲「はい、ぷかぷかーって…なにもせずに浮かんでいるだけなんです…ほら、手だって淵から離してませんし」
純一「ほ、本当だ…」
七咲「くす、心配掛けてしまって…ごめんなさい」
純一「そ、そうだよっ…七咲は足を怪我しているんだ、こんなことよく塚原先輩が…」
七咲「……」
純一「…え、もしかして、勝手に?」
七咲「はて? なんのことでしょうか?」
純一「……」
七咲「ふふっ、どーしたんですか先輩? まるで鳩がラーメンを食べたときみたいな顔をして」
純一「…その、七咲…スペアのカギとか作ってるの…?」
七咲「いいえ、違いますよ」
純一「じゃ、じゃあどうして塚原先輩にもバレずに…しかもこんな夜中に…」
七咲「……えっとー」すぃ~…
純一「───なるほど、美也か」
七咲「っ……どうしてそう思うんですか?」
七咲「くす、心配掛けてしまって…ごめんなさい」
純一「そ、そうだよっ…七咲は足を怪我しているんだ、こんなことよく塚原先輩が…」
七咲「……」
純一「…え、もしかして、勝手に?」
七咲「はて? なんのことでしょうか?」
純一「……」
七咲「ふふっ、どーしたんですか先輩? まるで鳩がラーメンを食べたときみたいな顔をして」
純一「…その、七咲…スペアのカギとか作ってるの…?」
七咲「いいえ、違いますよ」
純一「じゃ、じゃあどうして塚原先輩にもバレずに…しかもこんな夜中に…」
七咲「……えっとー」すぃ~…
純一「───なるほど、美也か」
七咲「っ……どうしてそう思うんですか?」
純一「…ちょっとおかしかったんだよ、カギを失くすとか以前に」
七咲「おかしかった?」
純一「うん、アイツってそもそも…七咲たちと街に出かける約束してたよね?」
七咲「ん、あれ。どうして知ってるんですか?」
純一「…それはまた今度に、まあそれを知ってたんだけど」
純一「じゃあだったら、どうしてそのまま中多さんの家に行かなかったんだろうって」
七咲「………」
純一「カギが無い事に気がついたのは自宅だったとしよう、
だけどその後あいつは…まんま肉まんを買いに行っていた」
純一「そんな時間があるのだったら、途中で分かれた中多さんを追いかけて事情を話せばいいだろう?」
七咲「ただ単に、先輩を心配させたくなかったのでは?」
純一「そんなの置き手紙をしておけばいいだろ?
だけど美也はわざわざ玄関先で僕の事を待っていた、それはつまり…」
七咲「…なるほど」
七咲「おかしかった?」
純一「うん、アイツってそもそも…七咲たちと街に出かける約束してたよね?」
七咲「ん、あれ。どうして知ってるんですか?」
純一「…それはまた今度に、まあそれを知ってたんだけど」
純一「じゃあだったら、どうしてそのまま中多さんの家に行かなかったんだろうって」
七咲「………」
純一「カギが無い事に気がついたのは自宅だったとしよう、
だけどその後あいつは…まんま肉まんを買いに行っていた」
純一「そんな時間があるのだったら、途中で分かれた中多さんを追いかけて事情を話せばいいだろう?」
七咲「ただ単に、先輩を心配させたくなかったのでは?」
純一「そんなの置き手紙をしておけばいいだろ?
だけど美也はわざわざ玄関先で僕の事を待っていた、それはつまり…」
七咲「…なるほど」
純一「嘘をつき、僕を学校に向かわせる為に待っていた」
純一「…それはなぜか、ここに七咲が居る事を知っていたから」
七咲「流れ的に、私がここに入れる理由も…」
純一「ああ、美也が手を貸したんじゃないか? アイツ水泳部に友達多いしな」
七咲「…ほぼあたりです、先輩」
純一「ほぼ?」
七咲「ええ、そうです。だけど美也ちゃんが手を貸したわけではなく…」
七咲「…私が、無理やり美也ちゃんに頼んでやってもらったことなんです」
純一「……」
七咲「……色々と迷惑をかけているのに…また迷惑をかけちゃったなぁ…」
七咲「……それに、こうやって先輩と会話できるチャンスも…」
純一「七咲…」
七咲「…先輩」
純一「…どうしたの?」
七咲「──ちょっとだけこのまま……お話しませんか?」
純一「…それはなぜか、ここに七咲が居る事を知っていたから」
七咲「流れ的に、私がここに入れる理由も…」
純一「ああ、美也が手を貸したんじゃないか? アイツ水泳部に友達多いしな」
七咲「…ほぼあたりです、先輩」
純一「ほぼ?」
七咲「ええ、そうです。だけど美也ちゃんが手を貸したわけではなく…」
七咲「…私が、無理やり美也ちゃんに頼んでやってもらったことなんです」
純一「……」
七咲「……色々と迷惑をかけているのに…また迷惑をかけちゃったなぁ…」
七咲「……それに、こうやって先輩と会話できるチャンスも…」
純一「七咲…」
七咲「…先輩」
純一「…どうしたの?」
七咲「──ちょっとだけこのまま……お話しませんか?」
~~~~
チャプ…
純一「話をしたいと言っても…いいの?」
七咲「ええ、私は平気です。親には友達の所にお邪魔していると伝えているので」
純一「そこまでやってるのか…」
七咲「私の事よりも、先輩の方は……大丈夫なんですか?」
純一「え? あ、うん……制服でプールに
浸かっちゃってるけど、むしろ入ってた方が暖かいかも知れない」
七咲「温水プールですしね、だけど無理をしちゃ駄目ですよ?」
純一「……それは、七咲に言いたいよ僕は」
七咲「くす、確かにそうですね」チャプ…
純一「それで? 話ってなに?」
七咲「……大したことじゃないんです、ただ」
七咲「ずっと長い間、先輩と会話してないなって…」
チャプ…
純一「話をしたいと言っても…いいの?」
七咲「ええ、私は平気です。親には友達の所にお邪魔していると伝えているので」
純一「そこまでやってるのか…」
七咲「私の事よりも、先輩の方は……大丈夫なんですか?」
純一「え? あ、うん……制服でプールに
浸かっちゃってるけど、むしろ入ってた方が暖かいかも知れない」
七咲「温水プールですしね、だけど無理をしちゃ駄目ですよ?」
純一「……それは、七咲に言いたいよ僕は」
七咲「くす、確かにそうですね」チャプ…
純一「それで? 話ってなに?」
七咲「……大したことじゃないんです、ただ」
七咲「ずっと長い間、先輩と会話してないなって…」
純一「…だから、話したいってこと?」
七咲「ええ、だめでしょうか」
純一「………それは」
七咲「……」
純一「…っ…駄目じゃないよ、大丈夫」
七咲「…本当ですか?」
純一「本当だよ、うん。なんでもいいから話そうよ七咲」
純一「──いくらでも付き合ってあげるよ、僕でいいのなら」
七咲「…はいっ」
~~~~
七咲「例えばそうですね───……以前に郁夫と一緒に買い物に行った時なんですけど」
純一「郁夫君と?」
七咲「はい。二人で買い物に行くのはあんまり無くて…不安だったんですけど」
七咲「いつもしないような真面目な顔して、車椅子を押してくれたんです」
七咲「ええ、だめでしょうか」
純一「………それは」
七咲「……」
純一「…っ…駄目じゃないよ、大丈夫」
七咲「…本当ですか?」
純一「本当だよ、うん。なんでもいいから話そうよ七咲」
純一「──いくらでも付き合ってあげるよ、僕でいいのなら」
七咲「…はいっ」
~~~~
七咲「例えばそうですね───……以前に郁夫と一緒に買い物に行った時なんですけど」
純一「郁夫君と?」
七咲「はい。二人で買い物に行くのはあんまり無くて…不安だったんですけど」
七咲「いつもしないような真面目な顔して、車椅子を押してくれたんです」
純一「そっか…しっかりしてるな」
七咲「何時もそうだったらいいんですけどね、くす」
七咲「でも本当にあの時の郁夫は……私が知らない顔を持っていて。
あー…これがお姉ちゃん離れに近づくのかなって、思ってしまって」
純一「いいじゃないか、そういったお姉ちゃん離れは優秀な方じゃないか?」
七咲「…そうでしょうか」
純一「うん、僕の妹なんて『にぃにーにぃにー』しか言ってないから」
七咲「くすくすっ、それはそれで良いじゃないですか。兄妹仲が良くて」
純一「いやいや、羨ましいよ郁夫君のこと。絶対に僕が風邪引いても面倒見てくれないよ、アイツは」
七咲「そんなことないですって。ちゃんと美也ちゃんは先輩の事を大切に思ってますよ、きっと」
純一「へぇ、どうしてそう言いきれるの?」
七咲「……もし仮に、兄思いじゃなかったのなら」
七咲「──こうやって先輩と会話することなんて、絶対にあり得ませんでしたから」
純一「……」
七咲「ですよね? 先輩?」
純一「…た、確かに」
七咲「何時もそうだったらいいんですけどね、くす」
七咲「でも本当にあの時の郁夫は……私が知らない顔を持っていて。
あー…これがお姉ちゃん離れに近づくのかなって、思ってしまって」
純一「いいじゃないか、そういったお姉ちゃん離れは優秀な方じゃないか?」
七咲「…そうでしょうか」
純一「うん、僕の妹なんて『にぃにーにぃにー』しか言ってないから」
七咲「くすくすっ、それはそれで良いじゃないですか。兄妹仲が良くて」
純一「いやいや、羨ましいよ郁夫君のこと。絶対に僕が風邪引いても面倒見てくれないよ、アイツは」
七咲「そんなことないですって。ちゃんと美也ちゃんは先輩の事を大切に思ってますよ、きっと」
純一「へぇ、どうしてそう言いきれるの?」
七咲「……もし仮に、兄思いじゃなかったのなら」
七咲「──こうやって先輩と会話することなんて、絶対にあり得ませんでしたから」
純一「……」
七咲「ですよね? 先輩?」
純一「…た、確かに」
チャプチャプ…
七咲「……先輩」
純一「ん…」
七咲「今とても…とっても楽しいです、何気ない会話なのに」
七咲「たいした話でもなくて、もっともっと重要な事を言いあわなくちゃいけないのに…」
チャプ
七咲「───今の時間が、もっと長く続けばいいなって……」
純一「……」
七咲「…だけどそれは無理なんですよね。きっと、もう…」
チャポン…
七咲「このプールから上がってしまったらオシマイなんです。
この時間も、この空気も全て…なかったことにしなきゃいけないんです」
純一「……うん、わかってるよ七咲」
七咲「…すみません、先輩…本当に…ごめんなさい」
七咲「……先輩」
純一「ん…」
七咲「今とても…とっても楽しいです、何気ない会話なのに」
七咲「たいした話でもなくて、もっともっと重要な事を言いあわなくちゃいけないのに…」
チャプ
七咲「───今の時間が、もっと長く続けばいいなって……」
純一「……」
七咲「…だけどそれは無理なんですよね。きっと、もう…」
チャポン…
七咲「このプールから上がってしまったらオシマイなんです。
この時間も、この空気も全て…なかったことにしなきゃいけないんです」
純一「……うん、わかってるよ七咲」
七咲「…すみません、先輩…本当に…ごめんなさい」
純一「…謝らないでくれ、七咲」
七咲「……」
純一「これは、その……七咲だけの問題じゃないだろ」
七咲「…いえ、私が弱いからですよ」
七咲「私の心が弱いから、これから先……先輩に頼らず生きていけるなんて、絶対に言えないから」
七咲「……先輩に、迷惑をかけたくないから」
純一「七咲…」
七咲「…私の足はもう、動けないんです先輩」
純一「…」
七咲「元は骨折、なんですけどね。どうもお医者さんが言うには他に原因があるようで…」
七咲「…きっとその原因は、私の弱さに関係してるハズなんです」
純一「…弱さに」
七咲「ええ、私が弱いから…こうやって歩けないままでいる。怪我はもう治っているはずなのに、ずっとずっと」
七咲「──だから私は、先輩から逃げ続けなければならないんです」
七咲「……」
純一「これは、その……七咲だけの問題じゃないだろ」
七咲「…いえ、私が弱いからですよ」
七咲「私の心が弱いから、これから先……先輩に頼らず生きていけるなんて、絶対に言えないから」
七咲「……先輩に、迷惑をかけたくないから」
純一「七咲…」
七咲「…私の足はもう、動けないんです先輩」
純一「…」
七咲「元は骨折、なんですけどね。どうもお医者さんが言うには他に原因があるようで…」
七咲「…きっとその原因は、私の弱さに関係してるハズなんです」
純一「…弱さに」
七咲「ええ、私が弱いから…こうやって歩けないままでいる。怪我はもう治っているはずなのに、ずっとずっと」
七咲「──だから私は、先輩から逃げ続けなければならないんです」
七咲「先輩はきっと、自分が悪いって思ってると思います」
七咲「…私の傍から居なくなった事を、とても悪い事だって」
純一「………」
七咲「だけど、違うんです。それは…私が逃げたかっただけ」
七咲「先輩は何一つ悪く無くて、誰かがもし…先輩の事を責め立てたとしても」
七咲「──私はそうじゃないって、思ってますから」
純一「っ……」
七咲「…優しい先輩だってことは、なによりも私が知ってることなんです」
七咲「だから……ありがとうございます、わたしのことをずっと気に悩んでてくれて」
純一「…七咲、僕は…っ」
七咲「……先輩」
純一「七咲っ…」
七咲「…くす、その〝七咲〟って呼ばれるの…とても……とても」
七咲「───大好きでした、先輩」
七咲「…私の傍から居なくなった事を、とても悪い事だって」
純一「………」
七咲「だけど、違うんです。それは…私が逃げたかっただけ」
七咲「先輩は何一つ悪く無くて、誰かがもし…先輩の事を責め立てたとしても」
七咲「──私はそうじゃないって、思ってますから」
純一「っ……」
七咲「…優しい先輩だってことは、なによりも私が知ってることなんです」
七咲「だから……ありがとうございます、わたしのことをずっと気に悩んでてくれて」
純一「…七咲、僕は…っ」
七咲「……先輩」
純一「七咲っ…」
七咲「…くす、その〝七咲〟って呼ばれるの…とても……とても」
七咲「───大好きでした、先輩」
純一「あ……うっ…」
七咲「……」
純一「っ……そうか、うん…」
七咲「…あがりましょう、手伝ってもらってもいいですか」
純一「…わかった、ちょっと待っててくれ」ばしゃっ
七咲「……」
純一「よし、ゆっくりと上がってきてくれ。抱えるから」
七咲「はい、すみません…よっと」ぐぐっ
純一「うん、そんな感じ……よいしょっとっ」
七咲「はぁっ…はぁっ…ありがとうございます…車椅子を引きよせて貰ってもいいですか…」
純一「…うん」きぃ…
七咲「んっ……よい、しょっと…っ」ぐぐっ
純一「っ……」
七咲「んっ…ぅっ…っと、ふぅ~」ぽすっ
七咲「……」
純一「っ……そうか、うん…」
七咲「…あがりましょう、手伝ってもらってもいいですか」
純一「…わかった、ちょっと待っててくれ」ばしゃっ
七咲「……」
純一「よし、ゆっくりと上がってきてくれ。抱えるから」
七咲「はい、すみません…よっと」ぐぐっ
純一「うん、そんな感じ……よいしょっとっ」
七咲「はぁっ…はぁっ…ありがとうございます…車椅子を引きよせて貰ってもいいですか…」
純一「…うん」きぃ…
七咲「んっ……よい、しょっと…っ」ぐぐっ
純一「っ……」
七咲「んっ…ぅっ…っと、ふぅ~」ぽすっ
純一「だ、大丈夫? どこか身体を打ちつけてないよね…?」
七咲「はぁ…ふぅ…はい、大丈夫です。心配性ですね、先輩ったら」
純一「っ…ご、ごめん」
七咲「いいんです、それが先輩だって私もわかってますよ」
純一「……」
七咲「先輩、そのままだと風邪をひいちゃいますよ?」
純一「あ、うんっ! そうだね、えっと七咲は…?」
七咲「私は大丈夫です、水着から私服に着替えるの。案外、簡単なんですよ?」
純一「……そっか」
七咲「……帰りは、美也ちゃんが送ってくれる予定なんです」
純一「……うん、わかった」
七咲「…ありがとうございます、それに今日は色々と迷惑をかけてしまって…」
純一「ううん、大丈夫だよ。僕は…こうやって七咲と会話で来て、嬉しかったから」
七咲「…はい」
七咲「はぁ…ふぅ…はい、大丈夫です。心配性ですね、先輩ったら」
純一「っ…ご、ごめん」
七咲「いいんです、それが先輩だって私もわかってますよ」
純一「……」
七咲「先輩、そのままだと風邪をひいちゃいますよ?」
純一「あ、うんっ! そうだね、えっと七咲は…?」
七咲「私は大丈夫です、水着から私服に着替えるの。案外、簡単なんですよ?」
純一「……そっか」
七咲「……帰りは、美也ちゃんが送ってくれる予定なんです」
純一「……うん、わかった」
七咲「…ありがとうございます、それに今日は色々と迷惑をかけてしまって…」
純一「ううん、大丈夫だよ。僕は…こうやって七咲と会話で来て、嬉しかったから」
七咲「…はい」
~~~~~
七咲「それじゃあ…先輩、これで」きぃ…
純一「うん…七咲、気を付けてね」
七咲「はい、気をつけます」
純一「……」
七咲「……」
純一「…じゃあ風邪をひいちゃう前に、帰るから」すっ
七咲「…はい」
純一「それじゃあ七咲───」
七咲「──はい、さようなら先輩」
すたすた…
きぃきぃ…
~~~~~~
純一「……これで、いいんだよ」
七咲「それじゃあ…先輩、これで」きぃ…
純一「うん…七咲、気を付けてね」
七咲「はい、気をつけます」
純一「……」
七咲「……」
純一「…じゃあ風邪をひいちゃう前に、帰るから」すっ
七咲「…はい」
純一「それじゃあ七咲───」
七咲「──はい、さようなら先輩」
すたすた…
きぃきぃ…
~~~~~~
純一「……これで、いいんだよ」
純一「もうこれで……七咲とはきっぱり、関係を断てることが出来るんだ」
純一「……」
純一(帰ろう、そしてゆっくり風呂に入ってから…すぐに眠ろう)
純一「久しぶりに、押し入れのプラネタリウムでも見て眠ろうかな…」すたすた
ガタンッ
純一「えっ…?」
純一「なんだ…今、更衣室から音が……七咲…っ!」だだっ
更衣室ドア前
「──んっ…ああっ…痛いっ…痛い…」
純一「七咲…っ」すっ
「だめっ…泣いちゃ駄目っ…」
純一「っ…」ぴたっ
「ちゃんと着替えられるって、先輩に言えたんだからっ…」
ごりっ…ぎしっ…ずるずる…
純一(え…これ、なんの音だ…?)
純一「……」
純一(帰ろう、そしてゆっくり風呂に入ってから…すぐに眠ろう)
純一「久しぶりに、押し入れのプラネタリウムでも見て眠ろうかな…」すたすた
ガタンッ
純一「えっ…?」
純一「なんだ…今、更衣室から音が……七咲…っ!」だだっ
更衣室ドア前
「──んっ…ああっ…痛いっ…痛い…」
純一「七咲…っ」すっ
「だめっ…泣いちゃ駄目っ…」
純一「っ…」ぴたっ
「ちゃんと着替えられるって、先輩に言えたんだからっ…」
ごりっ…ぎしっ…ずるずる…
純一(え…これ、なんの音だ…?)
「どんなっ…ことをしたってっ…先輩に嘘は、つきたくないっ…!」
ずるっ…べしゃっ…ずるっ…
純一(っ……もしかして、七咲…!)
純一(ゆ…床に…押し付けながら…転がりながら…着替えてるのか…?)
純一(だって水着なんて窮屈なもの…そう簡単に脱げるわけない…っ!)
純一(だからっ…床に這いつくばりながらっ…一人で、着替えて…)
「痛いっ…痛い痛いっ…っはぁ…っはぁ…もうちょっとで、脱げるんだから…っ」
純一「っ……」
「美也ちゃんが来る前に……どうにかしっ……んくぅっ…!」
純一「……」
「はぁっ…はぁっ…ふぅー……やっと、脱げた……はぁ…はぁ…」
純一「……」ギリリッ
純一「……どうしてッ…僕はこうもっ…僕は…!」ギリッ…
ずるっ…べしゃっ…ずるっ…
純一(っ……もしかして、七咲…!)
純一(ゆ…床に…押し付けながら…転がりながら…着替えてるのか…?)
純一(だって水着なんて窮屈なもの…そう簡単に脱げるわけない…っ!)
純一(だからっ…床に這いつくばりながらっ…一人で、着替えて…)
「痛いっ…痛い痛いっ…っはぁ…っはぁ…もうちょっとで、脱げるんだから…っ」
純一「っ……」
「美也ちゃんが来る前に……どうにかしっ……んくぅっ…!」
純一「……」
「はぁっ…はぁっ…ふぅー……やっと、脱げた……はぁ…はぁ…」
純一「……」ギリリッ
純一「……どうしてッ…僕はこうもっ…僕は…!」ギリッ…
純一「……助けに行けよ、いまドアを開けてっ…それから七咲を抱きしめてやって…!」
純一「もう、頑張らなく良いってっ…大丈夫、僕が何とかして見せると…何時も通りかっこつければいいじゃないか…っ」
純一「だけど、だけどっ……」
純一「それは、七咲の為にはならなくてっ……それは…っ…もう…!」
純一「……ごめん、七咲…っ」
くるっ
たったったった…
~~~~
美也「───逢ちゃーん、いるー?」
七咲「あ、美也ちゃん」
美也「やっほー! …あれ? もう着替えてる、一人で出来たの?」
七咲「うん、意外と大丈夫だったから」
美也「そっか~、凄いね逢ちゃん。最近だとなんだって一人で出来る様になったよね~」
七咲「そんなことないよ、美也ちゃんや中多さん…それに塚原先輩に迷惑かけっぱなしだから」
美也「…その」
純一「もう、頑張らなく良いってっ…大丈夫、僕が何とかして見せると…何時も通りかっこつければいいじゃないか…っ」
純一「だけど、だけどっ……」
純一「それは、七咲の為にはならなくてっ……それは…っ…もう…!」
純一「……ごめん、七咲…っ」
くるっ
たったったった…
~~~~
美也「───逢ちゃーん、いるー?」
七咲「あ、美也ちゃん」
美也「やっほー! …あれ? もう着替えてる、一人で出来たの?」
七咲「うん、意外と大丈夫だったから」
美也「そっか~、凄いね逢ちゃん。最近だとなんだって一人で出来る様になったよね~」
七咲「そんなことないよ、美也ちゃんや中多さん…それに塚原先輩に迷惑かけっぱなしだから」
美也「…その」
七咲「うん?」
美也「えっとね、その中に……お兄ちゃんは含まれたり、しないんだねって…うん」
七咲「……」
美也「ああ、ううんっ! なんでもないよ逢ちゃん! にし、にししっ」
七咲「…ううん、大丈夫だから」
美也「あっ……うん、じゃあ聞いてもいいの…?」
七咲「いいよ、それに…今日のお礼も返しておきたいから」
美也「お礼なんてっ…! みゃーが勝手にやったことだし、逢ちゃんが気にする事無いよっ」
七咲「それでも言わせてほしいの。美也ちゃん、先輩と話せる時間をくれてありがとうって」
美也「……逢ちゃん」
七咲「…でもね、それっきりだから。今日はとても嬉しくて嬉しくて、楽しかったけれど」
七咲「──もうこんな事はしないと、約束してくれるかな」
美也「っ……で、でも…」
美也「えっとね、その中に……お兄ちゃんは含まれたり、しないんだねって…うん」
七咲「……」
美也「ああ、ううんっ! なんでもないよ逢ちゃん! にし、にししっ」
七咲「…ううん、大丈夫だから」
美也「あっ……うん、じゃあ聞いてもいいの…?」
七咲「いいよ、それに…今日のお礼も返しておきたいから」
美也「お礼なんてっ…! みゃーが勝手にやったことだし、逢ちゃんが気にする事無いよっ」
七咲「それでも言わせてほしいの。美也ちゃん、先輩と話せる時間をくれてありがとうって」
美也「……逢ちゃん」
七咲「…でもね、それっきりだから。今日はとても嬉しくて嬉しくて、楽しかったけれど」
七咲「──もうこんな事はしないと、約束してくれるかな」
美也「っ……で、でも…」
七咲「感謝はしてる、だけどこれっきりにして欲しいと思ってる」
七咲「…それはわたしも、そして橘先輩も望んでる事」
美也「お、お兄ちゃんはそんなことっ…!」
七咲「ううん、きっとそうなる。今はそうじゃないって美也ちゃんが思ってても」
七咲「……そうなるように、今日は先輩と話せたから」
美也「逢ちゃん…」
七咲「…ごめんね、なんかこう…美也ちゃんの気遣いを、無下にしちゃって」
美也「……」
七咲「…ごめんね」
美也「…ううん、いいよ。それは…逢ちゃんが決めた事なんでしょ」
七咲「…うん」
美也「ちゃんとちゃんと、一人で決めて、大事なことだって思って、それから…」
美也「お兄ちゃんに、自分の正直な想いを伝えられたんだよね? そう、だよね?」
七咲「……うん、そうだよ。ちゃんと先輩には言いたい事を言えたと思う」
七咲「…それはわたしも、そして橘先輩も望んでる事」
美也「お、お兄ちゃんはそんなことっ…!」
七咲「ううん、きっとそうなる。今はそうじゃないって美也ちゃんが思ってても」
七咲「……そうなるように、今日は先輩と話せたから」
美也「逢ちゃん…」
七咲「…ごめんね、なんかこう…美也ちゃんの気遣いを、無下にしちゃって」
美也「……」
七咲「…ごめんね」
美也「…ううん、いいよ。それは…逢ちゃんが決めた事なんでしょ」
七咲「…うん」
美也「ちゃんとちゃんと、一人で決めて、大事なことだって思って、それから…」
美也「お兄ちゃんに、自分の正直な想いを伝えられたんだよね? そう、だよね?」
七咲「……うん、そうだよ。ちゃんと先輩には言いたい事を言えたと思う」
類似してるかもしれないスレッド
- 七咲「橘先輩、無視しないでください……」 (419) - [53%] - 2011/5/2 1:45 ★
- 上条「黒子、もうやめにしないか?」 (1001) - [52%] - 2010/1/8 23:01 ★★★×11
- 後輩「先輩は彼女いないんですか?」 (263) - [52%] - 2011/10/6 5:31 ★★★
- 妹「兄貴、パソコン動かんくなった」 (1001) - [52%] - 2011/3/28 23:00 ★★★
- 杏子「先輩面すんのやめてくんない?」 (232) - [52%] - 2011/11/21 10:45 ★
- 櫻子「向日葵に飼われるのもいいかな」 (154) - [50%] - 2012/5/13 6:45 ☆
- 春香「千早ちゃんはかわいいなぁ」 (375) - [49%] - 2011/12/17 1:00 ★
トップメニューへ / →のくす牧場書庫について