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    元スレ梨穂子「……ごめんなさい、橘くん」

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    251 = 149 :

    背中に手を突っ込む
    二人羽織で乳を揉む
    爪切りをするされる

    あとなんだ?

    252 = 247 :

    夕月「んで、どうしてこの格好なんだあたしら」

    愛歌「……」

    梨穂子「わぁー…凄い、仕事でも着たこと無いよ~」

    「──ザ・着物!」

    「茶道部と言えば和服! そして着物!」

    「梨穂子が過ごしてきたこの部活でのイメージ…それは大きく記憶に関して
       関わり合いを持っているはずです! ですから着物着ることにより───」

    「和と身体を調和させ、精神を洗礼させるんです! ほら、着物着ると気が引き締まるっていうじゃないですか!」フンスー

    夕月「いや、確かにその通りだが…あんま着物なんて着た事ないぞ」

    愛歌「創設祭、文化祭以来」

    梨穂子「あはは…」

    「…」じぃー

    夕月「…んだよ、こっちずっと見つめて」

    愛歌「試着要望?」

    253 = 247 :

    「いや、先輩たちって…本当に和服似合いますよね~」

    夕月&愛歌「……は?」

    「ほら、夕月先輩は身体がスレンダーで…和服って意外と身体のラインが浮き彫りになるじゃないですか」

    夕月「お、おうっ…?」

    「だけど無駄が無く、鮮麗な身体は…とても着物が似合ってるなって、あはは」

    夕月「…なんだい、照れるだろ…っ」

    「それに愛歌先輩も!」

    愛歌「っ……」ぴく

    「やっぱり黒髪は着物にジャストですよね~、背中まで伸びてる傾れた髪先はとても色気を感じます!」

    愛歌「…色気…」

    「ええ! 日本人女性らしい、奥ゆかしくも気品あふれる雰囲気が…とても素晴らしいと思いますね」

    梨穂子「……」ちょんちょん

    「…ん? どうした梨穂子?」

    梨穂子「そのー…えっと、ちらっちらっ」

    「?」

    254 = 247 :

    梨穂子「……」

    梨穂子「……、はぁー…」ズーン…

    「え? どうして急に落ち込むんだよ梨穂子…?」

    夕月「ありゃ駄目だ」

    愛歌「幸薄りほっち」

    梨穂子「…多分だけどね、こういう時、私も褒めるべきだって思うよ…」

    「えっ!?」

    梨穂子「前の私も…たぶんだけど、そう思ってたはずだから…うん…」

    「そ、そうなのか…?」

    梨穂子「あはは…だって、そうでしょ?」

    「う、うーん…でも、敢えて言葉にしないってのも良いかなって思ってたんだけど…」

    梨穂子「え…? どういうこと?」

    「……それじゃあ、言ってほしい?」

    梨穂子「え、あ、うんっ…言ってほしい、かな?」

    255 = 147 :

    記憶を失うきっかけとなったショック

    枕営業

    256 = 76 :

    ソエンリホコの話はよせよ!

    257 = 247 :

    「それじゃあ、コホン───」


    「──まず言わせてもらうとその首元に垂れた髪先、梨穂子の汗をかきやすい体質で
       少し湿った髪先が肌に張り付き色気を出してると思う。そして首元から十六一重に
       重なった由緒正しき着物羽織り方、気品もあふれかつ上品さも兼ねそろえた規律の
       取れたものだってうかがえて、しかも着物と言うのは着る人を選ぶと言われている
       ハードルの高い服でありながら先ほども述べた通り気品さかつ上品さも失われてお
       らずさらに着物を着たことによって底上げを行われてるような気がしてくるから不
       思議なもんだよね。あとそれと帯に巻かれた腰のライン。普通は着物が重なる部分
       だから誰しもが分厚く楕円形になってしまう所梨穂子はきちんとそれを失くすよう
       身体を押しこみ華麗に着こんでいる。一般的な着方ではないにしろ着物にたいする
       思い入れと綺麗に着たいという感情をうかがえて素晴らしいって思う。あとそれに……」


    梨穂子「っ~~~~~…ちょ、ちょっとまったー!」びしっ

    「…なんだよ、まだ途中だぞ? 帯と首もとしか褒めてない、まだまだこれから袖口からと
       指先の形のよさまで褒めて、それから───」

    梨穂子「わ、わかったよ! ど、どれだーけ褒めたいのかってのはっ…! 十分わかったから…!」

    「本当に? まだ十分の一も…」

    梨穂子「お、お願いだから! ねっ? もう、その変にして……ください…お願いします…」ぼそぼそ…

    258 = 238 :

    たったいま梨穂子の良さに気付いた
    デブだなんて言ってごめんなさい

    259 = 247 :

    「…わかった、不承不承ながら納得しようじゃあないか」

    梨穂子「う、うんっ……」

    梨穂子「っ……っ…」ぱたぱた…

    梨穂子「…」ちらっ

    「……」じっ

    梨穂子「っ! ……~~~っ…えへへ」

    「照れてるの?」

    梨穂子「えっ! あ、いやー……えっと、その~……」

    梨穂子「……かも、しれない、かな」

    「あははー! なんだよ、梨穂子僕から褒められて照れるなんて───あれ?」

    「どうして先輩たち…着物をもう一着手にしてるんですか…? ちょ、ちょっと!?」

    「やめて、あ、いやっ! 着物はだめ! 恥ずかしいから! やだー………」

    260 :

    変態紳士さんパネェ

    261 = 247 :

    数十分後

    梨穂子「…すみません、今日はこの辺で」

    「あ、送って行くよ梨穂子」

    梨穂子「ううん、いいよ。だって着物脱ぐの大変でしょ?」

    「まぁー…うん、ちょっと時間かかりそうかも…痛っ!?」

    夕月「ほれ、余所見すんなよ」

    「ううっ…今は仕方ないじゃないですかっ」

    梨穂子「あはは、だからね。今日はこの辺でお別れしよ」

    「わ、わかった…でも、すぐになにかあったら連絡しろよ?」

    梨穂子「うんっ」

    梨穂子「それじゃあ先輩たちもさようなら」ぺこ

    夕月「おう、また明日も来るんだろ?」

    愛歌「俄然準備態勢」

    梨穂子「…はいっ! お願いしますっ!」

    262 = 247 :

    梨穂子「……じゃあ、またね。橘くん」ふりふり

    「っ…おう、またな梨穂子」

    がらい…ぴしゃ

    「………」

    夕月「…あんたにしちゃ、頑張った方だよ橘」

    「……あはは、そうですかね」

    夕月「当たり前さ、大した度胸だよ。…なんだい、あんなに脚を震わせながら」

    夕月「りほっちを褒めるなんて、くっく、見てるこっちが恥ずかしくなってくるよ」

    「………」

    夕月「だけど、今日は駄目だったみてーだな」

    「…まだ時間はあります」

    夕月「だからって悠長に構えてる暇なんてねえだろ? …うっし、取れた」

    「……そうですね」

    263 = 247 :

    夕月「後はあんた一人で着替えな、それと…」

    「なんですか?」

    夕月「……あんたに言っておくことがひとつだけあるんだがよ」

    「…?」

    夕月「よっと…まあ、大したことじゃないよ。別に問題になるようなことじゃない」

    夕月「だけど、あんたをちょっとだけ困らせることになるかもしれないけど、聞くかい?」

    「…ええ、聞きます」

    夕月「良い度胸だ、そっちの部屋で着替えたら居間に来な」

    夕月「……多分だが、りほっちの問題を教えてやるからよ」

    「梨穂子の、問題……───」

    ~~~~~

    夕月「───あの子は、精神的なモンで記憶を失ってるって言ったよな」

    「ええ、まあ」

    夕月「それは仕事をする若い女性に発症する場合が多いと、こうも言ったよな」

    264 = 245 :

    えっ

    265 = 147 :

    つまりこのりほこは非処女?

    266 = 247 :

    「言いましたね」

    夕月「…だけど、それは本当に仕事だけかって思わねえか?」

    「どういう意味ですか?」

    夕月「あの子自身に、何かあったとは思わねえかって話だ」

    「梨穂子、自身に…?」

    夕月「おう、仕事つーのもあの子が悩む大した程の原因だ。
       だけどよ、それはあまりにも……早すぎやしねえかと思う」

    「……ストレスを感じるのには、時期が短いと?」

    夕月「そういことだ、アイツはアイドルになって…まだ二カ月ちょい」

    夕月「だからといって売れてないわけでもなく、御笑いにアイドル、しかもドラマまでに出演が決まっちまってる」

    「…何が言いたいんですか、ただ単にあいつの凄さが一般受けしただけじゃ…」

    夕月「本当に、そう思うのかよ」

    「………」

    夕月「もう一度聞くぜ橘、本当にそう思ってるのかよ?」

    267 = 247 :

    夕月「不思議だと思わねえのか? たった二ヶ月の新人がよう、万来とばかりに仕事がき過ぎじゃねえかって」

    夕月「あたしがいった仕事内容は、実際にちほっちから聞いたもんだ。嘘はねえと思う」

    夕月「それを聞いた時は嬉しかったさ、売れないよりはドンドン
       テレビに出てファンが増えて、それからもっと有名になって」

    夕月「アイドルとしての株がすっげーあがんの、こっちは楽しみにしてるつもりだ」

    「じゃあ…楽しみに思い続ければいいじゃないですか」

    夕月「…わかるだろ、あたしが言いたいこと」

    「っ……なんですか! 一体何を言いたいんです! 僕にっ…!」

    夕月「………」

    「そんなのっ! 僕に言ってどうするんですか…っ!?」

    夕月「…あんただから、これは言うんだ。そして、これも言わせてもらう」

    夕月「──りほっちは、可能性として枕」


    バンッッ!!!!!


    夕月「っ……」

    「───いい加減にしろッ…言ってもいいことと、悪いことがあるぞッ…!」

    268 = 247 :

    夕月「っ…ふぅー……落ち着け、橘」

    「…ダメだ」

    夕月「こっちもダメだ、いいから落ち着け」

    「………。言わせてもらいますけど、先輩」

    夕月「…なんだい、橘」

    「今、この瞬間から…僕は貴女を尊敬する人から除外しました」

    夕月「…気にしねーよ別に、それよりも尊敬されてた事にびっくりだぜ」

    「ですけど、それはもう過去の話です」

    「貴女は今、一番…人として言ってはダメな事を言った。
       あの梨穂子に向かって、アイドルとして頑張る桜井リホに向かって」

    「──この世で一番、最悪の言葉を言った!」

    夕月「……」

    「あいつの頑張りをっ…最低な言葉で、否定した!
       記憶を失ってまで、そんな病気にかかるまで頑張る梨穂子を…!!」

    夕月「…聞けよ、話はまだ終わってねえ」

    「聞けるかよ!! アンタみたいな最悪な人間の言葉なんて!!」

    269 = 247 :

    夕月「いいや言う、それがあんたの為だ」

    「ッ……帰ります、ここにいたら先輩ッ…僕は手が出そうになる!」がたっ

    夕月「待て!」

    「イヤです! 帰ります!」

    「…今日はお世話になりました、だけど、明日からは僕だけで頑張ります…ッ…」

    「……今まで、ありがとうございました」

    がらりっ……ピシャッ!!

    夕月「橘っ!!」がらっ


    たったったった…


    夕月「………ったく、思いっきり炬燵殴りやがって…」ぴしゃっ

    夕月「あーびびった……はぁーあ、なんつー立ち位置だよほんっと」ぽりぽり…

    愛歌「ゆっこ」

    夕月「…おう、なんだよ愛歌」

    270 = 26 :

    デブも屑だし…橘も現実から逃げてるしどっちも屑だな

    271 = 247 :

    夕月「いいや言う、それがあんたの為だ」

    「ッ……帰ります、ここにいたら先輩ッ…僕は手が出そうになる!」がたっ

    夕月「待て!」

    「イヤです! 帰ります!」

    「…今日はお世話になりました、だけど、明日からは僕だけで頑張ります…ッ…」

    「……今まで、ありがとうございました」

    がらりっ……ピシャッ!!

    夕月「橘っ!!」がらっ


    たったったった…


    夕月「………ったく、思いっきり炬燵殴りやがって…」ぴしゃっ

    夕月「あーびびった……はぁーあ、なんつー立ち位置だよほんっと」ぽりぽり…

    愛歌「るっこ」

    夕月「…おう、なんだよ愛歌」

    272 = 238 :

    許してヒヤシンス

    273 = 247 :

    愛歌「がんばった」

    夕月「…ん、そうだな」

    夕月「辛いかもしんねー…けどさ、やっぱり『現実』は変われねえんだ」

    夕月「……世の中、絶対的に〝優しくて本当のことばかりじゃないんだぜ…〟」

    夕月「…橘ぁよう」

    ~~~~~

    「はぁっ! はぁっ!」たったったった!

    「っ…そんなのっ! そんなの嘘だ! あり得るわけ無い!」

    「梨穂子がっ……そんなこと! そんなことで仕事をしてるなんてっ…!」

    「ありえるわけないよっ! 絶対にっ!」

    ~~~~~

    「はぁっ……はぁっ……」

    「梨穂子の、自宅……家に居るのか…?」すた…すたすた…

    「梨穂子…に、聞かなくちゃ…ちゃんと…」

    274 = 151 :

    まーたアマガミスレ落ちたのかwwww

    275 = 247 :

    「…あれは、車……?」

    「っ……」さっ

    (…梨穂子の家から誰か出てきた? 男? それに、梨穂子も一緒だ…)


    「───」

    「───」

    がちゃ…パタン


    (一緒に車の中に……)

    (もしかしたら、近づいて中の様子を見れるかもしれない……)キョロキョロ

    「…よし、少しだけ…少しだけなら、いいよな…」すた…

    「……」すたすた…

    (この距離なら、中の様子は見える───)

    276 = 247 :

    「───……」


    「…………え…」

    (嘘だ……そんなの…)

    (僕の見間違いだ…あり得るわけがない、だってそんなの…………)

    「ッ……!」くるっ


    たったったった…

    ~~~~~~

    三日後・放課後

    梅原「…すまん、今日も来てないぜ」

    梨穂子「…そうなんだ」

    梅原「おう、俺も連絡とってるんだけどよ…ちっとも出るつもりもないみてえでさ」

    梨穂子「うんっ…ありがと、梅原君」

    277 :

    うわぁぁああああああああああああああ

    278 :

    あぁ…

    279 = 238 :

    鬱展開の予感

    280 = 247 :

    梅原「……そのよ、桜井さん」

    梨穂子「…うん?」

    梅原「橘と、その……なにかあったのか?」

    梨穂子「えっ? 別になんにもないよっ…?」

    梅原「そっか、ならいいんだけどよ」

    梅原「…アイツがこの期間で休むなんて、何かあるとしか思えないんだがな…」

    梨穂子「……」

    梅原「あ、すまん! 忘れてくれ!」

    梨穂子「うん……ごめんね」

    梅原「どうして桜井さんが謝るんだよ、関係無いんだろ?」

    梨穂子「…そう、だと思うけど」

    梅原「じゃー平気だ、大将だって直ぐによくなって戻ってくる!」

    梅原「信じて待とうぜ、桜井さん!」

    281 = 247 :

    ~~~~~

    梨穂子「……」ぴんぽーん

    「──はーい、今開けまーす」

    「…あれ? りほちゃん?」

    梨穂子「こんばんわ~美也ちゃん」

    美也「ひっさしぶり~! わぁ! りほちゃんだー!」

    梨穂子「うんっ、久しぶりだね。元気にしてた?」

    美也「にっしし! いっつもみゃーは元気な子だよっ」

    梨穂子「そっか、それは良かった~」

    美也「えーと、今日は……もしかしてにぃにのお見舞い?」

    梨穂子「…うん。たち…純一は今は大丈夫かな?」

    美也「…えっとね、うーん……りほちゃんだから、正直に話すけどね…」

    美也「最近、にぃに部屋から一歩も外に出てないんだよ。ご飯だって…ほとんど食べてないんだー…」

    282 = 247 :

    梨穂子「一歩も? それに御飯もって…」

    美也「…うん、みゃーもよくわからないんだけど…」

    美也「…でも夜になるとね、隣の部屋から小さく独り言が聞こえるんだよ…」

    梨穂子「ひ、独り言…?」

    美也「何て言ってるのかまでは、わからないんだけど…途中で泣き声に変わったりして…」

    美也「……だけど、にぃに。みゃーには何も言ってくれないし…」

    梨穂子「………ねえ、美也ちゃん」

    美也「…うん…?」

    梨穂子「純一の部屋に行ってもいいかな」

    美也「えっ…? も、もちろんいいケド…会ってくれないかもだよ?」

    梨穂子「うん、それでも声をひとつかけてあげたいんだよ」

    美也「…そっか、いいよ、にぃにの部屋はわかるよね?」

    梨穂子「…ありがとう、美也ちゃん」

    283 = 102 :

    ハッピーエンドにしないでね

    284 = 247 :

    ~~~~~

    梨穂子「……」コンコン

    「……美也か、晩御飯は要らないってお母さんに言っておいてくれ」

    梨穂子「…違うよ、梨穂子だよ」

    「……何しに来た」

    梨穂子「何しに来たって……忘れちゃったの? その…」

    「………」

    梨穂子「…私の〝問題〟について、色々と考えてくれるって…コト」

    「………」

    梨穂子「………そっか、忘れちゃったか…えへへ」

    梨穂子「うんっ…ごめんね、そしたら帰るからー……」

    がちゃっ

    梨穂子「っ……」

    「……入ればいい」

    梨穂子「あ、うんっ……ありがと」きぃ…

    285 = 247 :

    梨穂子「おじゃましま───っ……!?」

    「……」

    梨穂子「なに、これ…」

    「…すまん、ちょっと散らかってる」

    梨穂子「散らかってるって…これ、写真……だよね?」ひょい…

    「触るなっ!!」

    梨穂子「ひぅっ……!?」びくっ

    「はぁっ…はぁっ…い、いやっ! すまん…急に大声を出して…」

    梨穂子「う、うん…びっくりするよっ…そんな大声あげたら…」

    「…ごめん、でも僕が片づけるから…梨穂子は触らないでくれ…」

    梨穂子「…う、うん」

    「……はぁ、それで…なにしに来たんだ。僕の所へ」

    梨穂子「え……それは、さっきも言った通り…」

    286 = 247 :

    「…〝問題〟のことか?」

    梨穂子「そ、そうだけド……でも、今の橘くんを見てたら…やれるような体調じゃない、よね」

    「…やれるさ」

    梨穂子「っ……で、でも。無理してまで…! 具合も悪そうだし、私の為にそこまで───」

    「──僕はやっちゃいけないとでも言うのかよっ!?」

    梨穂子「ひぁっ!?」

    「はぁっ…はぁっ…んくっ…はぁっ…」

    梨穂子「橘…くん?」

    「っ……ホントのことぉっ…本当のことを言ってくれよ! 梨穂子っ…!」

    梨穂子「え…」

    「お前はぁ! 僕にどうしてほしいんだよぉっ! この僕にっ!」

    「どうして欲しいのかっ……言ってくれよ、お願いだからっ…!」

    梨穂子「どうして欲しいって……だから、私の記憶を…」

    287 = 24 :

    ハッピーエンドで終わるのか?

    288 = 247 :

    「ッ……記憶!? そうだろうな、確かに僕にお前はそう望んだ!!」

    梨穂子「っ……」びくっ

    「だけど、それは本当にお前の悩みか!? それが一番の悩みか!?」

    「教えろよ僕に! この僕にちゃんとその口で教えろ梨穂子っ!?」

    梨穂子「た、たちばなっ……」

    すた…

    「なぁっ…! お前は一体、どうして記憶を失ったんだ…!?
       どうしてそこまでお前を追いつめたんだ!? 仕事か!? ストレスか!?」

    すたすた…

    「それが原因でお前は記憶を失ったのか!? それがホントに事実なのかよ!?」

    ぐいっ!

    梨穂子「きゃっ…!」

    「──お前はもっと僕に隠してる事があるんじゃないのかよ! それを教えろ!」

    289 :

    やっと・・・やっと追いついた・・・

    290 = 247 :

    梨穂子「隠してること……」

    「そうだよっ! お前はぁっ…僕に、僕に言わなくちゃいけないようなことがあるはずだろ!?」

    梨穂子「………」

    「例えそれが言いにくいことだったとしてもだよ! 僕はっ…ちゃんとお前の口から聞きたいんだよ!?」

    梨穂子「………」

    「っ……どうして言ってくれない!? お前はっ…僕に助けてほしかったんじゃないのかよ!? なぁっ!?」

    美也「……にぃに!? なにやってるの!?」

    「っ…美也は黙ってろ! 僕の部屋から出て行け!」

    美也「っ…」びくっ

    「なにしてる…早く、出て行けよ!」

    美也「で、出て行かないよ…っ! りほちゃんが困ってるじゃん! にぃにやめなよ!」

    「っ…くそ、くそくそ!」ばっ

    梨穂子「……っ…」

    「……梨穂子、頼む。お願いだから、これで最後にするから…聞かせてくれ」

    「お前が一番助けてほしいことは、なんだよ……」

    291 = 247 :

    梨穂子「助けてほしいこと……」

    「……」

    美也「……」

    梨穂子「…それは、それは……」

    梨穂子「………」


    梨穂子「──〝記憶〟のことだけ、だよ?」


    「───………」

    「あははっ…そうか、そうかっ……あはは!」

    美也「にぃに…?」

    梨穂子「………」

    「僕に頼ったことはっ…! 記憶のことだけか梨穂子! その失った原因じゃなくて! 記憶のことだけか!」

    「これは傑作だよっ…本当に、僕はとんだピエロだっ…!」

    梨穂子「…橘くん」

    「…………」

    293 = 24 :

    これで勘違いだったらどうするんだ

    294 = 247 :

    梨穂子「ねえ、さっきから何を言ってるの───」

    「……なあ、梨穂子。三日前、夜に家の前で車が止まってたろ」

    梨穂子「───っ……!?」

    「…っは、どうした? 梨穂子、なんでそこまで驚くんだ?」

    梨穂子「…み、見てたの…?」

    「ああ、バッチリな……それに、お前と一緒に男の人が乗るのが見えた」

    梨穂子「っ……」

    「それでさー……僕、気になっちゃって車の中を見たんだよね」

    「…そしたら? なにが見えたと思う?」

    梨穂子「…やめてよ…」

    「な、なんだよっ……あんなこと慣れてるんだろ!? そうやって仕事をやってきたんだろ!?」

    「あんな風に男に抱き寄せられて…! それがお前がやってるアイドルの仕事なんだろ!?」

    295 :

    良いな

    296 = 247 :

    美也「え…」

    梨穂子「っ……!」

    「それがっ…! お前のやってる辛くても楽しいアイドルの仕事なんだろ!?」

    「はっ…なんだよそれ、それに、お前だって全然抵抗するような素振りもなかったし…」

    「……なんなんだよ、お前は。僕に一体、何をさせたかったんだよ」

    梨穂子「………」

    「僕は……お前に頼ってもらえて、本当にうれしかった」

    「記憶を失ってでも、梨穂子が僕に頼ろうって思っててくれたことが……」

    「……本当にうれしかった」

    「だけど! あれはなんだよ! あの男は!? あいつは!?」

    「あれがお前の病気の原因じゃないのかよっ…! それを本当はどうにかして欲しいんじゃないのかよっ!?」

    「なのにっ…! お前は、僕に記憶を取り戻すことしか望まない! どうして言ってくれない!?」

    「僕じゃっ……ダメなのかよっ…! 梨穂子ぉ!」

    297 :

    切ない支援

    298 = 289 :

    泣いた支援

    299 = 247 :

    「そんなのっ…記憶を取り戻しても一緒じゃないか……!」

    「ふざけるなよっ…どうして結果的に治りもしないものを、僕が頑張らなくちゃいけないんだっ…!」

    梨穂子「………」

    「………」

    「…そうか、お前は僕が梨穂子の為に奮闘する姿を…アイツと一緒に笑ってたんだな…?」

    梨穂子「……」

    「いつ記憶を戻すのだろうって! んなことしても無駄なのにって! 二人して僕のことを嘲笑ってたんだろ!?」

    美也「っ……にぃに! やめて!」

    「お前はそうやって人をからかって! 頑張る奴を笑ってたんだろ!?
       そうだよなぁ…だって簡単に人のことを騙せるような、嘘つきだもんなっ!?」

    美也「にぃにっ…!」

    「何とか言えよ! 違うならちがうって! ハッキリ言えよ梨穂子っ!」

    梨穂子「………」

    梨穂子「……いって、どうするの」

    300 = 247 :

    「っ……どういう事だよ!?」

    梨穂子「そんなこと、橘くんに言ったとして…どうなるの」

    「なん、だと…?」

    梨穂子「だってそういうこと…だよ、これって」

    「お前………本気で、そういってるのか…?」

    梨穂子「うん、言ってる」

    梨穂子「橘くん……あなたがいったこと、全部あってるよ?」

    梨穂子「あえて原因のことも言わなかったのも、あなたが言って通りで正解だよ」

    「…梨穂子」

    梨穂子「それに、記憶のことしか言わなかったのも。あなたが言ってることで正解だし」

    「…梨穂子っ…!」

    梨穂子「最後に言った頑張る姿を……というのも、あなたがいってることが当たりだからね」

    「──梨穂子ッ!」

    梨穂子「…なあに? 橘くん?」


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