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    元スレ勇者「魔王が死んで魔物は緩やかに衰退しました」

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    51 :

    期待してみよう

    52 = 1 :

    剣士父「二人とも大きくなったね」

    「えへへ」

    剣士父「勇者くんも父親そっくりだよ」

    剣士「親父、帰ってくるなら言ってくればよかったのに」

    剣士父「悪いな、連絡する暇がなくて。で、遠征はどうだったのだ?」

    剣士「二人にも話したんだけど、平和だったよ。ただ……」

    剣士「ある町で変な噂を耳にしたんだ」

    剣士父「噂?」

    53 = 1 :

    剣士「一部の魔物が凶暴化してるんだって」

    剣士父「そうか……」

    勇者「怖いねぇ」

    剣士「まぁ、一部って言ってもごく少数らしいし」

    剣士「そこまでの心配はいらないと思う」

    「それより!外の話もっと聞きたいな!」

    剣士「土産話ならいくらでもあるよ!」

    55 = 1 :

    噴水通り

    剣士「久しぶりに見たなぁ。この噴水」

    剣士「で?どうしてここに?」

    勇者「え?いやぁ。ずっと家の中で話ししてるのもアレかなって思って」

    勇者(あの子に会えるかもしれないし)

    テクテク

    「こんにわ!」

    勇者「や、やぁ」(きたぁぁぁぁぁ!)

    剣士「この子は?」

    勇者「昨日、知り合った子。そういえば名前を聞いてなかったね。俺は勇者」

    剣士「俺は剣士です。よろしく」

    「妹で~す」

    「」フムフム

    56 = 1 :

    勇者「で、君の名前は?」

    「トップシークレットです!」

    勇者「またそれかぁ……」

    剣士「またって?」

    勇者「この子、どうしても素性を知られたくないみたい」

    剣士「へぇ、まさか城を抜け出したお姫さまだったりして」アハハハ

    「えへへへ」

    勇者「んなわけねーだろ」

    57 = 1 :

    僧侶「勇者さまぁぁぁ!!!」タッタッタッタッタッタ

    勇者「うげっ!僧侶ちゃん!」

    剣士「やぁ!久しぶり!」

    僧侶「あら、剣士さま!お帰りなさい!」

    僧侶「それより!勇者様!私という女がいながら何なんですか!」

    勇者「へ?」

    僧侶「昨日からずっと!その子の顔見てはヘラヘラして!」

    勇者「見てたの?」

    僧侶「大聖堂からずっと見てました!」

    勇者「こえーよ!」

    58 = 1 :

    僧侶「何なんですか!この子は!」

    「トップシークレットです!」

    僧侶「むきー!この子!朝からずっとここにいたのよ!」

    勇者「へぇ、どうしてまた」

    「えっと!あ!これです!」

    勇者「なにこれ?」

    「クッキー?」

    「きのうのおれいなんです!」

    「なんと可愛らしい///」

    勇者「ありがとう!凄くうれしいよ!切実に!」

    僧侶「駄目ですよ!餌で勇者様を釣ろうなんて!」

    60 = 1 :

    剣士「朝からお礼を渡すために待ってたなんて律儀な子だ」

    勇者「何か、悪いことしちゃったね」

    「そうだ!今日は家でご飯食べていってよ!」

    「で、でも……夕方には帰らないとですし」

    勇者「今日くらい大丈夫だって」

    勇者「せっかく、剣士も帰ってきたんだしみんなでパーティーしよう!」

    剣士「それは賛成!」

    僧侶「え、それはあの///」モジモジ

    僧侶「私も//」

    勇者「もちろん」

    僧侶「勇者さまぁぁぁぁ」ギュゥ

    「あ……」

    61 = 1 :

    その夜

    「今日は遅かったんだな」

    「はい」

    「心配したのだぞ」

    「はい。友達ができました」

    「そうか、それはよかった。でも、言いつけはちゃんと守らなくては」

    「ごめんなさい」

    「うむ、今回だけは許そう。それにもう遅い。早くねなさい」

    「はい。おじいさま」

    62 = 51 :

    修羅ばー

    63 = 1 :

    『そんな……こんなの……』

    『おい!お前!何をしてる!』

    『このことは誰にも言うな!いいな!』

    『だが』

    『いいか!誰にも言うんじゃないぞ!』

    ―――


    「はっ……」

    「夢ですか……」

    65 = 1 :

    数日後

    噴水通り

    勇者「さて、今日は何しようか」

    「おにごっこなんてどうでしょう!」

    剣士「いや、子供じゃないんだから」

    「お茶でもしましょう!」

    勇者「お前はお茶というより食べたいだけだろ!」

    「おにごっこしたことないので是非!」

    僧侶「へぇ、鬼ごっこもしたことないの?この子」

    勇者「珍しいね」

    剣士「一回くらいならいいよ!恥ずかしいけど……」

    66 = 1 :

    剣士「おい!逃げろ!早く!おいぃぃ!」

    「えへへ」

    僧侶「待ちなさいぃぃ!!小娘がぁぁ!」


    勇者「結局、こいつら皆本気じゃん」

    「あの子も楽しそうだね」

    勇者「ここ最近、ずっとあの子と一緒にいるけど」

    勇者「俺達って何もあの子のことしらないよね」

    「事情がありそうだし、仕方が無いでしょ」


    僧侶「たっち!はい!たっち!」

    剣士「今のセーフだな」

    僧侶「むきぃぃぃぃぃ!」

    67 = 1 :

    ごはんたべてきます

    68 = 40 :

    はい
    保守

    70 :

    72 = 1 :

    夕方

    「それでは、時間ですので」

    勇者「途中までおくるよ」

    僧侶「何やら聞き捨てならぬ発言が」

    「え、でも」

    勇者「いいからいいから♪」

    僧侶「あぁぁ!私の勇者さまぁぁ!」

    剣士「俺が抑えておくからいってこい」

    僧侶「こら!離しなさい!」

    73 = 70 :

    74 = 41 :

    75 = 5 :

    うっ・・・

    76 = 1 :

    トボトボ

    勇者「帰り道こっちなんだ」

    「はい」

    勇者「お家の方って厳しいの?」

    「おじいさまはとても優しいし大好きです」

    勇者「そうか」

    「あなたは?」

    勇者「俺は、親父がすぐに死んじゃって母さんと妹とじいちゃんとで暮らしてるよ」

    「どうして死んだの?」

    勇者「よくわからないけど、魔王の毒で元々弱ってたんだって」

    「魔王を倒したの?お父さん」

    勇者「らしいね」

    77 = 1 :

    「」ピタッ

    勇者「どうしたの?」

    「ここまででいいです」

    勇者「そうか、また明日会おう」

    「はい♪」

    勇者「あと、もしよかったら君の素顔が見たいな、なんて」

    「――見たいですか?」

    勇者「え?いいの?」

    「あなたとは友達でいたいから……」

    「隠し事はいやなのです」

    78 = 40 :

    魔物・・・?

    80 = 1 :

    「では」スッ

    ――


    剣士 家

    剣士父「息子よ」

    剣士「親父、どうしたの?」

    剣士父「今日、我々にある任務を任せられた」

    剣士父「機密情報だ。他言無用でな」

    剣士「う、うん」ゴクリッ

    剣士父「この町に上級の魔物が侵入しているらしい」

    剣士「上級!?そんな!ありえない!」

    82 = 41 :

    84 = 1 :

    剣士父「我々は混乱が起きる前に速やかにその魔物を発見し討伐しろと命じられた」

    剣士「どうして侵入を許したの?」

    剣士父「人に姿を変えれば可能かもしれない」

    剣士父「魔力も極めて微弱、かろうじて侵入したことだけを突き止めることができたくらいだ」

    剣士「そんな……」

    剣士父「お前も警戒しろよ。怪しいものが周囲にいれば直ちに報告してくれ」

    剣士「目的はなんなの?侵入したのなら何故、人を襲わないの?」

    剣士父「目的は国王、あるいは姫様だろう。直接、王手を取るつもりでいるらしい」

    剣士父「とにかく……友人達はお前が守るんだ。いいな」

    86 = 1 :

    勇者 家

    勇者「ただいま」

    「おかえり~♪で、どうだった?」

    勇者「なにが?」

    「あの子だよぉ!進展とかあった?」

    勇者「別に、普通に送ってあげただけだよ」

    「えぇ!つまんない!」

    勇者(誰にも……誰にも言えるわけないだろ!)

    87 = 1 :

    数時間前

    「えへへ、どう?」

    勇者「ど、どうって……」

    勇者「早く!フードを被れ!」

    「ふぇ?え?なんで?」

    勇者「他の人にばれたらどうするつもりだ!」

    「バレちゃ駄目なの??」

    勇者「当たり前だ!」

    「みたいって言ったくせにぃ」ウルウル

    勇者「あぁ、ごめんごめん」

    89 = 1 :

    勇者「でも、君の命を守るためなんだ」

    「そ、そうなんだ」

    勇者「まぁ、君の素顔見れてよかったよ」

    「どうでした!?どうでしたか!?」

    勇者「か、可愛かった////」

    勇者「でも、もうそのフードを取っちゃ駄目だよ?わかった?」

    「はい!」

    90 :

    良スレ発見

    91 :

    魔物だったのか・・・?

    92 = 1 :

    >>88
    誰にも門限守ったり、素性を教えたり見せたりしたら駄目だよって言われた少女ちゃん

    おじい様の言うことは絶対?→門限破っても許してくれたお

    今度もきっと許してくれるよね?おじいさん 
    友達くらいならいいよね←いまいち事の重大さを理解してない少女ちゃん

    おじいさんに怒られても勇者さんに注意されるとは思ってなかったわけだす

    93 = 90 :

    >>92
    続きはよ

    94 = 1 :

    次の日

    噴水通り

    剣士(上級だなんて……俺たちで叶う相手なのか?)

    剣士(いや、親父がいるじゃないか!あの伝説の勇者の父と共闘したくらいだから)

    勇者「釣りでも行く?」

    「えぇ、魔物がいるかもしれないじゃん」

    勇者「でも、弱いし平気だろ」

    剣士(とにかく、今はこいつらを守ることだけを考えておこう)

    「外はいったことないで見てみたいです」

    95 = 1 :

    剣士(そうえいばあの子……)

    剣士(未だに名前すら教えてくれないよなぁ)

    『人に姿を変えれば可能かもしれない』

    剣士(そんな、まさかな……しかし、考えれば考えるほど怪しい)

    剣士(魔物の狙いは国王陛下もしくは姫様)

    剣士(あの子の帰る方角は確か城の方角)

    剣士(暗くなってから偵察に向かっているのかもしれない)

    剣士(―――やはり)

    96 = 41 :

    なるへそ

    97 = 1 :

    僧侶「えぇ、釣りとか苦手ですぅ」

    「いってみたい!いってみたい!」

    僧侶「苦手っつてんだろ!ごらぁ!」

    剣士「ねぇ」

    「はい?」キョトン

    剣士「そろそろ、フード取ってくれないかな」

    「トップシークレットです!」

    剣士「どうして?友達じゃないか」

    勇者「おい、剣士……」

    100 = 1 :

    「でもぉ……」

    勇者「困ってるじゃないか。そうむきにならなくても」

    「だめなんです。命を守るため?だから」

    勇者「おい……それは言っちゃいかんだろ」

    剣士「命を守るため……」

    剣士「なるほど――そうだろうね」

    勇者「え?」

    剣士「なら、ここで僕に殺されるか、素顔明かすか選べ」シャキン

    勇者「おい!何してる!」


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