元スレ剣士「勇者を決めるトーナメントだと……?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
101 = 1 :
ワアァァァァァ……!
女剣士「ま、待って……」ググッ
剣士「ん?」
女剣士「最後の一撃……なんでこんな浅手に抑えたの?」
剣士「……深く斬り込めば、アンタの反撃をもらう可能性があった」
剣士「これはトーナメントだ。これ以上傷をもらう愚は避けたかっただけだよ」
女剣士「…………」
女剣士「ふふっ……私の、完敗ね」
剣士「こちらからも聞きたい」
剣士「これだけの技量がありながら、一回戦……なんであんなマネを?」
女剣士「そうね……もしあなたが優勝できたら教えて……あげるわ」
剣士「……分かった、約束だ」
103 :
この大会変な奴多すぎ
105 = 91 :
いまんとこ神聖剣士が最高
仲間にしたい
106 = 44 :
>>103「メェーン!コテコテェェェエ!!ドーゥ!!!」
107 = 1 :
<控え室>
剣士(魔法剣士と老剣士は……どちらも試合会場か)
剣士「っつうっ……!」ズキッ
剣士(やりづらい相手だった……!)
剣士(剣の接触を避けるクセがなければ、手の打ちようがなかったな……)
怪力剣士「よう」
剣士「怪力剣士! もう歩いても大丈夫なのか」
怪力剣士「ぐははっ、俺様の丈夫さは人一倍だからな!」
怪力剣士「さっきの試合、結果は知ってるぜ。ひとまずはおめでとうだな」
剣士「ありがとう」
怪力剣士「なんたってこの俺に勝ったんだ、必ず優勝しろよ!」
怪力剣士「とはいえ残る二人、どちらが上がってきてもキツイ試合になるだろうがな」
剣士「もちろんだ、アンタのいうとおりこの8人に弱いヤツはいない」
怪力剣士「ふん、いいツラ構えだ。わざわざ来ることもなかったか」
108 = 64 :
怪力がまさかの良い立ち位置になってやがる
109 :
賢いガチムチは基本いい奴
110 = 43 :
怪力が以外といいやつじゃねえか
111 = 1 :
<試合会場>
ワアァァァァァ……!
実況『準決勝第二試合を開始いたします!』
実況『剣と魔法で、二刀剣士を打ち破った魔法剣士!』
実況『爆発する剣で、盾剣士を粉砕した老剣士!』
実況『勝利の女神はどちらに微笑むのか!?』
審判「構えてっ!」
魔法剣士「年寄りがここまで来るとは、この国の剣士などこんなものだ」チャキッ
老剣士「ほっほっほ、さぁて楽しませてもらうかのう」チャキッ
実況『老剣士は新しい剣を装備しております!』
審判「始めっ!」
112 = 1 :
ジャバァッ!
老剣士「ほっ?」
実況『水の塊が老剣士の刃にヒット! これは水の魔法でしょうか!』
魔法剣士「これでもう、仕込んだ爆薬は意味をなすまい」
魔法剣士「剣の爆発さえなければ、キサマなどただの老いぼれにすぎん」
魔法剣士「俺の勝ちだ」
113 = 8 :
元々粗暴キャラは演技だったしな
114 = 20 :
魔王はこのどっちかなのかな
115 :
>>11が無ければ純粋に楽しめたのに・・・!ギリギリ
116 = 1 :
ジュルジュル……
老剣士「残念じゃったのう」
魔法剣士「!?」
実況『どうしたことだ!? 老剣士の剣に、水が吸収されてしまった!』
老剣士「この剣は……魔法を吸収する剣でのう」
老剣士「剣術のトーナメントでは不要かと思ったが、持ってきておいてよかったわい」
魔法剣士(魔法を、吸収……!?)
老剣士「これでおぬしの持ち味を半分殺したことになるのう」
老剣士「さらにおぬしの誤算はもうひとつ」
老剣士「ワシは──」
老剣士「普通に戦ってもわりと強い」ダッ
ザシュッ!
魔法剣士「ぐっ!」
117 = 1 :
老剣士「おぬしの魔法を封じた以上、この試合は純粋な剣術勝負」
ガキンッ! キィンッ! ギィンッ!
老剣士「どうやら、おぬしとワシでは──」
キンッ! ガキッ! ザシッ!
老剣士「ワシの方が上のようじゃのう、ほっほっほ~!」
魔法剣士「老いぼれぇ……!」
老剣士「本業の片手間にやってた剣術じゃが、才能というのは怖いのう」
魔法剣士「本業……?」
老剣士「おおっと、しゃべりすぎたようじゃ」
ガキンッ!
実況『魔法剣士、たまらず間合いを広げました! ですが──』
老剣士「ワシの剣がある以上おぬしの有利にはならん」
老剣士「さてせっかくじゃから、ここらで正体を明かしておこうかのう」ニィッ
118 :
無責任三銃士の師匠を思い出すな。
119 = 99 :
王様でした
120 = 1 :
老剣士「ワシはかつて──」
老剣士「“奇人”の異名で通っておった武器職人じゃった」
ザワッ……
観客の一部が沸き立つ。
観客A「あのジジイ、“奇人”だったのかよ!」
観客B「まだ生きてたのか……!」
観客C「え、だれ!?」
友人(なんだなんだ!? 有名人なのか、あのデンジャラス爺さん!)
国王の顔色も変わる。
国王(ま、まさか……戻ってきておったとは……!)
121 = 43 :
まさかあの伝説の・・・!?
122 = 1 :
老剣士「ワシは剣術が盛んなこの王国で、武器職人をしておった」
老剣士「しかしワシの作る武具は邪道で危険だと判断され──」
老剣士「国王の命令で追放されてしもうた」
老剣士「ワシにとってこの大会は復讐なのじゃよ」
老剣士「魔王出現という緊急事態で、王国が理想とする正道な剣というものが」
老剣士「いかに役立たずなものであるかを知らしめるためにのう!」
老剣士「ワシが勇者となったあかつきには、まず最初に──」
老剣士「この国の剣士全員をあざ笑ってやるわ!」
ザワザワ…… ドヨドヨ……
魔法剣士「職人と剣士、二つの才で復讐を行うというわけか」
老剣士「そういうことじゃ」
魔法剣士「理解できた」
魔法剣士「やはりお前など、俺の敵ではない」
123 = 43 :
弾ける小物の香り!
124 = 109 :
突如として立った老人の負けフラグ
125 = 1 :
老剣士「ほう……?」
ブォアッ!
老剣士「む」
実況『炎魔法だっ!』
老剣士「無駄じゃというに」ジュゥゥ…
実況『──が、やはり吸収されて』
ザンッ!
老剣士「ぐおおっ……!」
実況『! なんとぉっ! 魔法を放つと同時に、間合いを詰めていた魔法剣士!』
実況『老剣士の脇腹を斬った!』
老剣士「ぐっ……!」
127 = 1 :
魔法剣士「俺の魔法と俺の剣、同時には受けれまい」
ブオアッ! シュバッ! ブオオッ! ザンッ!
実況『剣と魔法による波状攻撃っ!』
実況『これは老剣士、かわしきれないっ!』
老剣士「ぐうう……っ!」
老剣士(こやつ、自分の呪文の速度を熟知しておる!)
老剣士(魔法を剣に吸収させると──剣を受けることができんっ!)
老剣士(じゃが、剣を剣で受けてしまうと──魔法を吸収できんっ!)
魔法剣士「ふっ!」バッ
パキィィィン……
実況『老剣士、氷魔法を剣では受けずに、かわした!』
老剣士(やむをえん、こうなれば奥の手を使うか)
128 :
おもしろいよー
ゆっくりでいいからさいごまでたのむぜ
私怨
130 = 39 :
面白い
132 = 1 :
老剣士(この剣にも──爆薬は仕込まれておる)
老剣士(水魔法は吸収したおかげで、しけってもおらん)
老剣士(盾剣士を倒した剣の、半分にも満たぬ量じゃがな)
老剣士(じゃが、こやつを動けなくするには十分すぎるっ!)シュッ
一回戦のように魔法剣士に向かって、地面に滑らすよう剣を投げる老剣士。
老剣士(ど、どういうことじゃ? ものすごい勢いで剣が滑って──)
老剣士(──地面が凍ってる!?)
老剣士は剣が魔法剣士の近くで爆発するタイミングで、剣を投げていた。
だが、凍った地面によって、剣は老剣士の計算よりスピードが出てしまい──
魔法剣士「じゃあな、老いぼれ」コンッ
──剣は蹴り返された。
老剣士(まさかあやつ、ワシが爆薬を仕込んでると読んで、氷の呪文を──!)
老剣士「う、うわっ! 戻ってくるなぁぁぁ!」
──ズガァンッ!!
133 = 26 :
お爺ちゃぁぁぁん!
134 = 1 :
<医務室>
ベッドに横たわる盾剣士と二刀剣士。
盾剣士「爆発音か……」
盾剣士「老剣士が勝ったのだろうな……吾輩にやった手で」
二刀剣士「いや、そいつはどうかな」
盾剣士「え?」
二刀剣士「あの魔法剣士……恐ろしく冷酷な目をしていた」
二刀剣士「あんなに濁った目をした男は初めてだったよ」
二刀剣士「……なんていうのかな」
二刀剣士「俺らのような剣士そのものを憎悪してる、って感じだった」
135 = 1 :
<トーナメント表>
┏━ 剣士
┏━┫
┃ └─ 怪力剣士
┌━┫
│ │ ┏━ 女剣士
│ └━┫
│ └─ 神聖剣士
─┤
│ ┌─ 二刀剣士
│ ┏━┫
│ ┃ ┗━ 魔法剣士
└━┫
│ ┏━ 老剣士
└━┫
└─ 盾剣士
136 :
盾を武器としても使うってごく普通だよなとか言っちゃダメか
137 :
結局神聖とはなんだったのか
138 = 20 :
真正包茎剣士
139 = 1 :
<控え室>
女剣士「これでよし、と」ギュッ
剣士「悪いな、包帯を巻いてもらっちゃって。そっちも怪我人だっていうのに」
剣士「自分でやるとどうも下手なんだ、これが」
女剣士「いいっていいって」
女剣士「自分を負かした相手だからってわけじゃないけど……」
女剣士「ここまできたら、勇者になっちゃってよ!」
剣士「勇者、か……」
剣士「これだけ剣の使い手がいるのに……勇者は一人、か」
女剣士「え、今なんかいった?」
剣士「あ、いや……なんでもない」
140 = 1 :
<試合会場>
ワアァァァァァ……!
実況『決勝戦!』
ワアァァァァァ……!
実況『泣いても笑っても、これが最後の戦いです!』
ワアァァァァァ……!
実況『勝って勇者の称号を手にする剣士は、果たしてどっちだ!?』
ワアァァァァァ……!
実況『両者入場!』
141 = 1 :
実況『一回戦では怪力剣士、準決勝では女剣士を激戦の末破りました』
実況『人生、剣一筋! オーソドックスこそ最強!』
実況『剣士だっ!!!』
実況『対するは──』
実況『一回戦では二刀剣士、準決勝では老剣士を打ち破りました』
実況『剣と魔法の融合剣術に死角なし!』
実況『魔法剣士だっ!!!』
友人(頑張れよ……剣士!)
友人(なんつうか、あの魔法剣士ってヤツ、他のヤツとなんかちがうんだよな)
142 = 1 :
審判「始めっ!」
剣士「…………」チャキッ
魔法剣士「…………」ザッ
魔法剣士(一本の剣に全てを捧げたような愚直な男……)
魔法剣士(俺がもっとも嫌悪するタイプだ)
ビュビュビュビュビュッ!
実況『出たぁっ! 二刀剣士を苦しめた風の刃!』
魔法剣士(二刀を操るヤツでも、これを受け損じた)
魔法剣士(キサマでは到底受け切れまい)
144 :
頑張れ剣士
145 = 1 :
剣士「はああっ!」バッ
実況『えぇぇぇぇ~っ!? 剣士、風の刃の中に自ら飛び込んだ!』
友人「剣士っ!?」
魔法剣士(馬鹿め、自滅か)
ズバババッ!
盾剣士(む……身をかがめて、斬られてはならぬ急所のみをガードしてる!)
二刀剣士(俺は無理に全部受けようとして、足に痛手を負って、敗れた……)
二刀剣士(やるじゃんか……!)
実況『剣士、風の刃をくぐり抜けたぁっ!』
魔法剣士「なんだとっ!?」
剣士「でりゃあっ!」
ザシュッ!
魔法剣士「がっ……!」
146 = 1 :
実況『剣士が魔法剣士に一太刀浴びせた!』
実況『ですが剣士も風の刃を浴びており、ダメージは五分といったところか!?』
勝負は接近戦へ。
キィンッ! ギィンッ! キンッ!
実況『剣士が押している! やはり純粋な剣の技量は剣士の方が有利か!』
ガィンッ! ギンッ! ガキンッ!
魔法剣士「剣一筋に生きてきた、というわけか。さぞかし誇らしいことだろう」
剣士「?」
魔法剣士「軽いんだよ、キサマらは」
ボゥアアッ!
魔法剣士は至近距離にもかかわらず、炎魔法を放った。
両者、ダメージを受ける。
剣士「な……っ! あっつ……!」
魔法剣士「…………」ブツブツ
ダメージを意に介さず、さらに呪文を唱える魔法剣士。
149 = 1 :
魔法剣士(今の隙に、筋力と速度を上げた……)
魔法剣士「終わらせる」
ギィンッ!
実況『魔法剣士の動きが目に見えてよくなりました!』
怪力剣士「ヤロウ、パワーも上がってやがる!」
ギィンッ! ガゥンッ! キンッ!
実況『剣士の有利が一転──』
実況『別人のような魔法剣士の速く重い攻撃に、剣士は防戦一方だ!』
友人(頑張れ……)
友人(ここでなんかアドバイスとかできたら最高だけど……)
友人(俺には……応援することしかできない……!)
友人「頑張れーっ!」
ワアァァァァァ……!
150 :
熱
みんなの評価 : ★
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