元スレ剣士「勇者を決めるトーナメントだと……?」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
51 = 1 :
神聖剣士「で、ではさっそく……」ハァハァ
女剣士「ちょっと待ちなさいよ」
女剣士「剣を持ったまま脱がす気?」
神聖剣士「そういえばそうだな」
女剣士「もーらいっ」ガッ
ポイッ
女剣士は神聖剣士の剣を奪うと、すぐさま放り投げた。
そして──
女剣士「チェックメイトよ」チャキッ
神聖剣士「あ」
神聖剣士の首元に剣を突きつけた。
審判「あ……そ、それまで! 勝者、女剣士!」
53 = 1 :
ブーブー……! ブーブー……!
実況『すさまじいブーイングです!』
実況『勇者を決める大会にふさわしくない決着だからなのか……』
実況『あるいは女剣士のあられもない姿を期待していたからなのか……』
「どこが神聖だ! とんだ俗物じゃねえか!」
「モタモタしやがって、もったいないっ!」
「鎧しか脱いでねえじゃねえか!」
「神が泣いてっぞ!」
実況『どうやら両方のようですね』
友人(剣士の二回戦の相手は、あの女剣士か)
友人(ま、堅物なアイツなら色仕掛けなんかにゃかからないだろうし、大丈夫だろ)
54 = 1 :
<控え室>
二刀剣士「あははははっ!」
二刀剣士「なんつう決着だよ、こりゃ神様も呆れてるだろーな」
魔法剣士「恥ずべき試合だ……反吐が出る」
係員「二刀剣士選手、魔法剣士選手、試合会場へお越し下さい!」
二刀剣士「よっしゃ、お手柔らかに頼むよ」ザッ
魔法剣士「断る」ザッ
剣士(女剣士……)
剣士(あんな戦法に出たのは、実力がないからか、手の内を明かさないためか)
剣士(もしも後者だとしたら……やっかいだな)
55 = 1 :
<試合会場>
二刀剣士「ふんふんふ~ん」ヒュバッ ヒュンッ
魔法剣士「軽薄なヤツめ」
実況『鼻歌を交え、リラックスしている二刀剣士を──』
実況『魔法剣士は鋭く睨みつけています!』
実況『なんとも対照的! これは好カードになりそうだ!』
審判「両者、構えて!」
二刀剣士「あいよ」スッ
魔法剣士「地獄を見せてやる」ジャキッ
審判「始めっ!」
56 :
魔王
魔王
魔王
57 :
きたい
58 = 1 :
二刀剣士(剣の他に魔法を使えるってのは厄介だが──)
二刀剣士(その分、接近戦の実力は俺に分があるハズ!)
二刀剣士(攻めまくってやる!)ダッ
実況『二刀剣士が一気に間合いを詰めるっ!』
魔法剣士「馬鹿が」
グオアアアッ!
魔法剣士の手から強烈な炎が放たれ、二刀剣士を襲う。
二刀剣士(な、なんでだよ!? ノータイムでこんなデカイ炎を──!?)
魔法剣士「試合前から魔力を練り上げていれば、この程度ワケはない」
二刀剣士「うっ、うおっ──!」
ゴオオオオッ!
実況『直撃ィ! 魔法剣士、あっという間の勝利だぁっ!』
59 = 20 :
キリト大敗北wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
60 = 50 :
うぉい
62 = 1 :
ズバァッ!
魔法剣士「なに……?」
実況『!?』
炎が二つの刃によって、切り裂かれた。
実況『す、すごいっ! 二刀剣士、あの炎をみごとに切り払った!』
二刀剣士「ぐ……」プスプス…
二刀剣士「魔法を切り払うのは得意分野でね……って、少し焦げちまったけど」プスプス…
実況『二刀剣士が再び攻めるっ!』
二刀剣士「こっちの番だっ!」
ガキンッ! キィンッ! ガキンッ! キィンッ!
ギィンッ! ガキンッ! キィンッ! ガキィッ!
魔法剣士「ぐっ! ──くっ、うぐっ!」
実況『嵐のような猛攻!』
実況『魔法剣士は防ぐので精一杯か! い、いやこれは──』
63 = 20 :
二刀流「スターバースト・ストリーム!!!」
64 :
早漏実況に騙された!
65 :
インファイトに持ち込むべきではなかったのか
66 = 1 :
ザシッ!
魔法剣士「ちぃっ」
魔法剣士が肩を斬られる。
実況『今大会、攻撃力はおそらくは怪力剣士がナンバーワンでしょう!』
実況『しかし、攻撃回数ならばこの男の右に出る者はない!』
実況『二刀剣士、怒涛の攻めだっ!』
キィンッ! キンッ! ギャリッ! ガキッ!
魔法剣士「…………」ボソッ
二刀剣士(なにか魔法を唱えた!?)
二刀剣士(だけど、魔力を練り上げた炎で、あの大きさだったんだ)
二刀剣士(俺の二刀乱舞なら、絶対に切り払える!)
67 = 1 :
ギュンッ!
次の瞬間、魔法剣士は驚異的なスピードで間合いを広げた。
二刀剣士「えっ!?」
実況『は、速いっ!』
二刀剣士(そうか、速さを上げる呪文だったか……!)
魔法剣士「手数にずいぶん自信を持っているようだが」スゥ…
魔法剣士「しょせん井の中の蛙だ」バッ
ビュビュビュビュビュビュビュビュビュビュッ!
実況『小さな風の刃が、次々飛んでいくぅ!』
二刀剣士(ま、まさか……数で勝負に来るとは……!)
二刀剣士(全て剣で弾いて──)
ギギギギギンッ!
二刀剣士(ふ、防ぎきれないっ!)
ザシッ!
二刀剣士(あ、足をっ!)ガクッ
68 = 1 :
魔法剣士「もはや必要もないが、肩の傷を治療しておくか」パァァ…
実況『間合いは開き、魔法剣士は回復してしまった!』
実況『これはもう、二刀剣士は万事休すか!?』
二刀剣士「ぐっ……!」グッ
二刀剣士「してやられたよ……でもまだ、俺は戦える!」
二刀剣士「うおおおおっ!」
二刀を松葉杖のようにして立ち上がり、特攻をかける二刀剣士。
魔法剣士「雑魚が」
グオオオオアッ!
無慈悲の炎が、二刀剣士を直撃した。
二刀剣士「うっ、うわぁぁぁぁ──……!」
ドサッ……
審判「…………!」
審判「そ、それまで! 勝者、魔法剣士!」
69 = 64 :
なんとなく少年漫画っぽくていいな
71 = 1 :
<控え室>
女剣士「あの魔法剣士ってヤツ……容赦のない戦い方ね」
剣士「ああ、二刀剣士が心配だな」
老剣士(魔法剣士か……なかなか面白いヤツだわい)
係員「盾剣士選手、老剣士選手、まもなく試合です!」
老剣士「さてと……行くかのう」
盾剣士「大先輩の剣技、勉強させていただく」
剣士(この試合でベスト4が決まる……)
剣士(防御の盾剣士、経験の老剣士、といったところか……)
72 :
魔法剣士つまんね
73 = 1 :
<試合会場>
実況『一回戦も残すところ一試合! 老剣士対盾剣士!』
実況『準決勝にコマを進めるのは果たしてどっちだ!?』
実況『ご覧下さい、盾剣士のあの巨大な盾!』
実況『老剣士が盾剣士の鉄壁を崩せるか否かが、そのまま勝敗に直結するでしょう!』
審判「始めっ!」
老剣士「ほっ」ダッ
実況『速いっ!』
ガンッ!
実況『老剣士の初撃を、盾剣士がやすやすと受け止めたぁっ!』
74 :
最後はチュンvs悟空
75 = 1 :
ゴッ! ガンッ! ギンッ!
実況『軽快にして巧み!』
実況『老剣士、老人らしからぬフットワークで次々攻撃をしかけますが──』
実況『盾剣士も左手の盾を的確に操り、まったく攻撃を通しません!』
老剣士「ほっほっほ、やるのう。全っ然斬り込めんわい」
老剣士「じゃが……守ってばかりでは勝てんぞ?」
盾剣士「では若輩ながら、攻めに回らせていただく」
老剣士「む」
老剣士(はてさて、どんな剣術を──)
ズギャアッ!
76 = 2 :
シールドバッシュ
78 = 44 :
失礼剣
79 = 1 :
実況『た……』
実況『盾で殴ったぁっ! 老剣士が吹っ飛んだ! クリーンヒットォ!』
ドサァッ!
老剣士「──が、がふっ!」
盾剣士「守るだけではない。盾は攻撃にも使えるのだ」
盾剣士「もしも盾をこういう形の剣と解釈したならば──」
盾剣士「吾輩も二刀剣士と同様、二刀流と呼べるのかもしれぬ」
盾剣士(この盾は、国を追放されたという武器職人が作ったいわくつきの代物)
盾剣士(対魔力コーティングが施してあり、この盾の前では魔法剣士とて無力)
盾剣士(決勝で当たる剣士か女剣士の腕力では、我が盾を破ることは不可能)
盾剣士(勇者となるのは吾輩だ!)
老剣士「ほっほっほ……」
老剣士「面白い考え方じゃな……」
老剣士「ならば逆に、このワシの剣が剣の形をした何か、だとしたらどうかの……?」
盾剣士「?」
80 = 1 :
老剣士「ほれい」シュッ
老剣士が地面に滑らすように、盾剣士に剣を投げる。
実況『老剣士が自ら剣を放棄した! これは降参ということでしょうか!?』
盾剣士「これはこれは……吾輩もこれ以上ご老体を傷つけるのは忍びな──」
ピカッ──
盾剣士「え」
ズガァァァァァンッ!!!
実況『!?』
実況『うおおおおっ!?』
実況『──し、失礼いたしました! 老剣士の剣が突如、爆発を起こした!』
81 = 1 :
ザワザワ…… ドヨドヨ……
盾剣士「あが、が……」ピクピク
老剣士「生きておったか、砕けた盾に感謝するのじゃな」
老剣士「剣の形をした爆弾、というのもなかなかオツなもんじゃろ?」
老剣士「ほ~っほっほっほ!」
盾剣士「あぅぅ……」ガクッ
審判「そ、それまで!」
実況『なんとぉ~! 老剣士の剣が爆発し、盾剣士を盾ごと文字通り粉砕したぁっ!』
実況『しかも爆発したといえど剣は剣! 反則にはならないようです!』
実況『なんだかとんでもない大会になってまいりました!』
友人「と、とんでもないなんてもんじゃねえ……!」
友人「なんてデンジャラスな爺さんだ……!」
82 = 1 :
<トーナメント表>
┏━ 剣士
┌━┫
│ └─ 怪力剣士
┌─┤
│ │ ┏━ 女剣士
│ └━┫
│ └─ 神聖剣士
─┤
│ ┌─ 二刀剣士
│ ┌━┫
│ │ ┗━ 魔法剣士
└─┤
│ ┏━ 老剣士
└━┫
└─ 盾剣士
83 = 64 :
おい老剣士おい
84 = 1 :
友人(あ~あ……)
友人(せっかく剣士が勝ち上がったってのに)
友人(試合を見てたら、喜びより不安のが大きくなっちまった)
友人(女剣士は色香に惑わされなきゃ、楽勝だろうが)
友人(決勝戦は、あの冷酷な魔法剣士か──)
友人(あるいはあのとんでもない爺さんのどちらかと当たるのか……)
友人(俺だったら、絶対に棄権してるな……)
85 = 43 :
老剣士・・・一体何者なんだ・・・!?
86 = 1 :
<控え室>
準決勝に進出したメンバーが、静かにたたずむ。
剣士「…………」
女剣士「…………」
魔法剣士「…………」
老剣士「…………」
シ~ン……
係員「剣士選手、女剣士選手、まもなく準決勝です!」
係員「試合会場にお越し下さい!」
女剣士「負けないわよ」スッ
剣士「こちらこそ」スッ
87 = 1 :
<試合会場>
ワアァァァァァ……!
実況『勇者決定トーナメントも、いよいよ準決勝!』
実況『怪力剣士を機転をきかせた一撃で破った剣士!』
実況『神聖剣士の思わぬ弱点を突いた女剣士!』
実況『勇者の座に王手をかけるのは、どちらの剣士か!?』
審判「始めっ!」
ギィンッ!
実況『速いっ! 両者、一瞬で間合いを詰めた!』
キィンッ! ガキンッ! キンッ!
剣士(やはり強い)
剣士(だが……あくまで女性にしてはというレベルだ)
剣士(ここは穏便に決着を──)
88 = 1 :
ギュルンッ! ザシッ!
剣士「ぐおっ……!」
剣士(な、なんだ今の変則的な軌道は!? 急に太刀筋が曲がった!)
実況『早くも剣士、腕に一太刀浴びた!』
女剣士「一回戦、見させてもらってたけど」
女剣士「あなたのようなオーソドックスなタイプは、私のいいカモよ」
女剣士が仕掛ける。
ギュルンッ! ギュルッ! ギャルッ!
剣士(軌道が──読めない!)
実況『こ、これは……っ! 剣士が一方的に攻め込まれているっ!』
友人「マジかよ……! アイツが女なんかに……」
90 = 1 :
剣士(なんて柔らかい剣だ!)
剣士(女性の方が男より体が柔軟だというが、その柔軟性をフル活用しているのか!)
剣士(時折太刀筋を変化させるくらいなら俺でもできるが──)
剣士(こんな蛇のように軌道を変える剣は、お目にかかったことがない!)
ギュルッ! ザシュゥッ!
剣士「ぐあ……っ!」
剣士(一回戦でのふざけた勝ち方は……やはり手の内を明かさないためだったのか!?)
シュッ!
今度は脇腹に一閃を受ける。
女剣士「……さすがね」
女剣士「かわせないまでも、勝負が決まるような一撃はかろうじてさけている」
91 :
剣もRPGも嫌いだが怪力がそこそこ魅せてくれたのがうれしかったので支援
92 = 1 :
女剣士「でも、それにだって限度がある!」
女剣士「私はあなたのような剣士とは、いっぱい戦ったことがある!」
女剣士「でも、あなたは私のような剣士とは初対決でしょ?」
女剣士「この差は覆せないわよ!」
ギャルルッ! ザシュッ! ギュルンッ! ズシャアッ!
実況『みるみるうちに、剣士の傷が増えていく!』
実況『これはもう、勝負あったか!?』
友人「ち、ちくしょうっ!」
友人「剣士の剣はいなされて、向こうの剣はよけきれないなんてっ!」
ザシィッ!
剣士「ぐ……っ!」ヨロッ
女剣士「私はあなたをけっこう気に入ってるのよ。なるべく斬りたくないわ」
女剣士「悪いことはいわないから、大人しく降参してくれない?」
93 = 20 :
見てます
94 = 8 :
ふっふー
95 = 1 :
剣士「諦めないよ」
女剣士「むっ」
剣士「なぜなら、これは勇者を目指す大会だ」
剣士「魔王軍と戦争になれば、それこそ知らない技や術との戦いの連続だろう」
剣士「仮に勇者になれなくとも、俺は勇者の心だけは持ちたい」
剣士「だから俺は諦めない!」
女剣士「……たしかにそうね、あなたのいうとおりだわ」
女剣士「だったら──私も全力であなたを倒す!」
戦いが再開される。
実況『直線と曲線の剣が入り乱れる!』
実況『相変わらず女剣士が優勢です、が』
実況『少しずつ剣士が女剣士の剣についていってるようにも見えます!』
97 = 1 :
剣士(俺は徹底的に基本を鍛えた)
剣士(相手を驚かせるような技なんて、なにひとつ持っちゃいない)
剣士(だが、その分相手がどんな武器や流派でも堅実に戦える!)
剣士(つまり、相手の技の見極めるための時間が作れる!)
ギュルンッ! ギュルルッ!
剣士(女剣士の剣術の強みは、急変する軌道で、敵の防御をかいくぐるところにある!)
剣士(もっといえば、剣と剣の接触を極力避けている!)
剣士(女性ゆえの非力、剣の打ち合い、つばぜり合いは不利だと分かっているからだ)
剣士(ならば、俺は女剣士ではなく、その剣を狙う!)ブンッ
女剣士「……とっ」ギュルッ
100 = 1 :
剣士(──そこっ!)
ガキッ!
剣士の剣が、ついに女剣士の剣を捉えた。
女剣士(しまった……! 私がどう彼の剣をかわすか、を読まれた!)グググ…
剣士「アンタみたいに一瞬一瞬判断して剣の軌道を変えるのはとても無理だが」グググ…
剣士「前もって変える方向を決めておけば、話は別だ」
キィンッ!
剣士は女剣士の剣を押しのけ、一閃──
シュバッ!
女剣士「あ、うぅ……」ドサッ
腰近くを切り裂かれ、女剣士はダウンした。
審判「それまでっ!」
ワアァァァァァ……!
実況『大逆転っ! 剣士、みごと決勝進出を決めたぁっ!』
友人「よっしゃあっ! よくやったっ!」
みんなの評価 : ★
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