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    元スレ皇帝「ど、ど、ど、ど、童貞ちゃうわ!」

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    1 :

    <帝国城>

    皇帝「ど、ど、ど、ど、童貞ちゃうわ!」

    側近「どうしたんですか、いきなり」

    皇帝「今、俺に向かって、童貞といっただろう!」

    側近「童貞ではなく、皇帝陛下と申し上げたんですよ」

    皇帝「あ、そうだったのか……すまんな」

    側近「いえいえ」

    側近「でも皇帝陛下って──」

    側近「童貞ですよね」

    2 :

    はい、はい

    3 :

    そうっすね

    4 :

    へえ、こういうのが面白いんだ

    5 :

    名誉を汚したから消される

    6 :

    皇帝なら後宮造ってハーレムしてろよ
    というマジレス

    7 :

    童帝

    8 :

    そこは肯定しよう

    9 :

    十常侍「そう思いまして女と旨い酒を用意しました」

    10 = 1 :

    皇帝「あっ、いいやがったな!」

    皇帝「童貞っていった方が童貞なんだぞっ!」

    側近「残念ながら、私はもう捨てました」

    側近「妻も子もいますからね」

    皇帝「ぐぬぬ……」

    側近「まあまあ、落ち着いて下さい」

    側近「陛下は先代である父君がご病気で退位されて即位されましたから、まだお若い」

    側近「お世継ぎのことを考える時期もないですし、焦ることはありませんよ」

    11 :

    無蝕童帝ウプレカス

    13 = 1 :

    皇帝「いや……焦る!」

    皇帝「父を含め、歴代皇帝は成人する前に童貞を捨ててきたと聞く」

    皇帝「──が、俺はすでに成人の儀式をしたが未だに童貞だ」

    皇帝「このままではマズイ」

    皇帝「今のうちに捨てておかないと、ズルズルいってしまう気がするのだ」

    側近「ならばせっかく皇帝の座にあるのです」

    側近「権力を行使して、女性を城に呼び寄せてはどうです?」

    側近「例えば隣国の王は、正妻や側室など、幾人もの女性と交わってますよ」

    14 = 1 :

    皇帝「いや、それはならぬ」

    側近「なぜです?」

    皇帝「こちらから女性を呼び寄せたら、俺がリードしなければならないだろう」

    皇帝「未経験である俺に、そんな大役を果たせるハズがない!」

    側近「だったら──」

    側近「ボク童貞なんで手取り足取り教えて下さい、っていえばいいじゃないですか」

    側近「なにせ国で一番偉いんですから、きっと優しく教えてくれますよ」

    皇帝「ダメだ!」

    皇帝「そんなの……みっともなさすぎる!」

    15 = 1 :

    側近「ではいっそ、こちらから城下に繰り出しますか?」

    側近「いいソープを紹介しますよ」

    皇帝「ダメだっ!」

    側近「どうしてです?」

    皇帝「なにしろ、一生に一度のことだ」

    皇帝「できればプロは避けたい……!」

    側近「強いこだわりがあるんですね」

    17 :

    空耳アワーだろ
    アットザドライビンだっけか

    18 = 1 :

    側近「さっきから拒否してばかりですが、皇帝陛下に何かお考えがあるのですか?」

    皇帝「うむ……」

    皇帝「最近読んだ恋愛小説にこういうのがあった」

    皇帝「ある国の王子が、身分を隠して町を歩き回るのだ」

    皇帝「そこで王子は町民である美少女と出会う」

    皇帝「身分のちがい、城内の権力闘争、さらには迫りくる敵国──」

    皇帝「さまざまな試練が二人を襲うが」

    皇帝「二人はみごと結ばれ、幸せになるという内容だ」

    側近「その小説がどうかしたのですか?」

    皇帝「まだ分からんのか?」

    皇帝「俺は──ああいうのがやりたいんだよっ!!!」

    側近(だいぶこじらせてるな、この人……)

    19 = 1 :

    側近「では、陛下も庶民に変装をして城下に出てみますか?」

    側近「もしかしたら、小説のようないい出会いに恵まれるかもしれませんよ」

    側近(ま、ないと思うけど)

    皇帝「おお、ナイスアイディアだ!」

    皇帝「よぉし……」

    皇帝「さっそく召使に命じて、庶民っぽい服を集めさせるか」

    20 :

    初めて同士がいいわけ?

    21 = 1 :

    <皇帝の部屋>

    召使「よいしょ、よいしょ」

    召使「町で買ってきた服をお持ちしましたです!」ドサッ

    召使「ご命令通り、なるべく庶民的な服を選びました!」

    皇帝「うむ、ご苦労」

    召使「しっかし、皇帝陛下ともあろう方がこんな服をどうするんですか?」

    皇帝「着て、城下を歩いてくる」

    召使「なんのために?」

    皇帝「童貞を……捨てるためだ!」

    召使「ほうほう」

    22 = 20 :

    童帝な事は最高機密だろ…

    23 :

    ルドン送りにされる皇帝と聞いて

    24 = 1 :

    庶民の服に着替える皇帝。

    皇帝「──どうだ?」

    召使「おぉ~似合ってますよ! かっこいいです!」

    皇帝「うむ、そうか」ニヤッ

    皇帝「よし、では出かけるとするか」

    召使「陛下、一言だけ」

    皇帝「なんだ?」

    召使「陛下は立派な方です。童貞がどうとか、あまり気にすることないですよ」

    皇帝「嬉しい言葉だが、そうもいかぬ」

    皇帝「皇帝が童貞では格好がつかないからな」

    皇帝「では行ってくる」ザッ

    召使「頑張って下さい!」

    25 :

    ルルーシュスレじゃねえのかよ

    26 = 1 :

    <城下町>

    皇帝(ふ~む、見慣れているハズなのに、庶民として来ると雰囲気がちがうな)

    皇帝(せっかく変装しているのだ)

    皇帝(童貞を捨てる前に、俺が民にどう思われているか聞いてみるか)

    皇帝「おい、そこの」

    町民「ん、なんだよ」

    皇帝「数年前、この国の皇帝が代替わりしただろう」

    町民「ああ、したな」

    皇帝「どう?」

    27 = 1 :

    町民「どうって……いい人なんじゃないか?」

    町民「皇帝なのにえらぶってないし、政治もしっかりやってるし」

    町民「先代が倒れられた時はどうなるか心配だったけど、あの方なら大丈夫だろ」

    皇帝「ハハハ、照れるな」

    町民「いや、別にアンタは褒めてないよ」

    皇帝「あ、そういえば、そうだったな」

    皇帝(ほっ、評判がいいみたいでよかった……)

    町民「ただ──」

    町民「童貞なのが玉にキズだけどな!」

    皇帝「え!?」

    28 = 1 :

    皇帝「ちょ、ちょっと聞きたいんだが」

    町民「なんだよ」

    皇帝「な、なんで皇帝が童貞……と知ってるのだ?」

    町民「なんでって、常識じゃん」

    皇帝「え!?」

    町民「城下じゃ、だいぶ広まってるよ」

    皇帝「え、え!?」

    町民「というか、城下じゃ知らない奴はいないんじゃないかな」

    皇帝「え、え、え!?」

    町民「下手すりゃ子供だって知ってるかも……」

    皇帝「え~~~~~っ!?」

    29 = 1 :

    その後──

    「皇帝はすばらしい方よ、童貞だけど」

    老婆「陛下はええ男じゃなぁ、童貞じゃがのう! ひょっひょっひょ!」

    中年「皇帝陛下? 童貞だが、いい君主だと思うぜ」

    旅人「色んな国を見てきたが、彼はまちがいなく名君だね。童貞ではあるけどね」

    幼女「陛下はえらくって、かっこよくって、チェリーなんだよ」

    主婦「皇帝陛下っていい人だけど、雰囲気が童貞っぽいわよねえ」

    少年「俺も大きくなったら、皇帝みたいな“どうてい”になるんだ!」

    オカマ「皇帝陛下っていい男よねえ、童貞らしいし狙っちゃおうかしら」

    30 = 1 :

    <帝国城>

    皇帝「──どういうことだ、これは!?」

    側近「今この国は平和ですし、こういう醜聞が流布しやすいのでしょうね」

    側近「まあいくら隠しても、皇帝が童貞なのは事実ですし」

    側近「君主としては評価されてるようですし、よかったじゃないですか」

    皇帝「よくない!」

    側近「民が君主に親近感を持つというのはいいことですよ」

    皇帝「親近感ってレベルじゃないぞ!」

    皇帝「くっそぉ~……! どうしてこうなったんだ……!」

    皇帝「俺を童貞呼ばわりする者は、いっそ罰してやろうか」

    側近「皇帝侮辱罪、でですか?」

    皇帝「いや、国家機密漏洩罪でだ」

    側近「もう国家機密でもなんでもないですよね」

    皇帝「うわぁ~~~~~っ!」

    31 = 1 :

    皇帝「……そういえば、我が国の歴代皇帝は退位するか死ぬかしたら」

    皇帝「性質やら業績やらを反映して“~帝”と名を冠せられるだろう」

    側近「お父上である先代は、慈悲深い方ですので“慈帝”」

    側近「先々代は農業に力を入れたので“農帝”といった具合ですね」

    皇帝「うむ、それで少し思ったんだが」

    皇帝「もしかしてこのままいくと、俺は“童帝”にされてしまうのでは……」

    側近「童帝……ぷっ」

    皇帝「笑うな!」

    側近「いいじゃないですか、絶対歴史に残りますよ……ぷぷっ」

    側近「ぷぷっ、ぶっ! ど、童帝……ぶふっ! ふふふっ!」

    皇帝「笑うなぁぁぁ!」

    33 = 1 :

    <皇帝の部屋>

    皇帝「はぁ……」

    召使「どうでしたか?」

    召使「童貞、捨てられましたか?」

    皇帝「いや……色々あってな。結局捨てられなかった」

    召使「そうですか……」

    皇帝「だが、俺は諦めてはいない! いつか必ず……捨ててみせる!」

    召使「さっすが陛下です!」

    皇帝「ありがとう」

    皇帝「もし捨てられたら、真っ先にお前に伝えるからな」

    召使「はい!」

    皇帝(こうなったら、あんまり気が進まないが父上に相談してみるか……)

    34 = 1 :

    <先代の部屋>

    皇帝「父上」

    先代「どうしたのじゃ、童貞息子」

    皇帝「うぐっ」ピクッ

    皇帝「いきなりそれですか、あなたのどこが慈悲深いのか理解に苦しみます」

    先代「事実をありのままにいってやるのも、慈悲というものじゃよ」

    先代「ほっほっほ」

    皇帝「くっ……」

    皇帝「まあいいです。ここに来たのは他でもありません」

    皇帝「どうすれば童貞を捨てられるか、相談に来たのです」

    先代「お前、まァ~だ初体験は素人がいいとか、ドラマチックに捨てたいとか」

    先代「無謀極まりないワガママをいっておるのか」

    皇帝「当然でしょう! 一生に一度のことなのですから!」

    35 = 1 :

    先代「あえて不可能に挑むのもまた一興、か」

    先代「う~む、まあそうじゃな」

    先代「ドラマチックに童貞を捨てたいのなら、やはり押しの一手じゃな」

    先代「お前は優秀だが、ガンガン押すというタイプではないからのう」

    皇帝「ガンガン押していく……」

    皇帝「つまり男らしさに欠けている、ということですか」

    先代「う~ん、まあそういうことになるんかのう」

    皇帝「……なるほど」

    皇帝「父上、アドバイス感謝いたします!」

    36 = 1 :

    <帝国城>

    軍団長「側近殿」

    側近「これは軍団長殿、どうかしましたか?」

    軍団長「先ほど皇帝陛下が、甲冑を借りに来られたのですよ」

    側近「甲冑を……?」

    軍団長「なんでも“男らしさの象徴といえば甲冑だ”などとおっしゃられて……」

    軍団長「もちろんお貸ししましたが、なにかご存じないでしょうか?」

    側近「いや、私はなにも──」

    兵士「軍団長!」

    軍団長「どうした!?」

    兵士「城下町で不審者を捕えたので、報告に参りました!」

    38 = 1 :

    側近「不審者……?」

    兵士「はい、甲冑を着込んで“だれか俺の童貞をもらってくれ”と連呼しておりました」

    兵士「幸い、町民に危害を加える様子はなく──というか無視されてました」

    兵士「かなり抵抗しましたが、兵数人がかりでなんとか取り押さえました」

    軍団長「うむ、ご苦労だったな」

    軍団長「新手の変態というやつか。まったく困ったものだ」

    側近(まさか……)

    39 = 1 :

    側近「──なにやってんです、アンタは!?」

    皇帝「ハハハ、すまんな」

    側近「…………」ギロッ

    皇帝「……すみませんでした」

    皇帝「男らしく童貞を捨てようと思いまして……」

    皇帝「考えに考えた結果、あのような行動に出た次第でして……」

    側近「町民に正体がバレてたら大変でしたよ!」

    側近「あ~……ったく!」

    側近「当分は、童貞がどうとかは忘れて下さい!」

    側近「真面目にやっていれば、あなたはまちがいなく良き君主となれるのですから!」

    皇帝「はい……」

    40 = 1 :

    <皇帝の部屋>

    皇帝「はぁ……」

    召使「陛下、どうしました?」

    皇帝「いや、童貞を捨てたい一心で、とんだバカをやってしまってな……」

    皇帝「死にたい……」

    召使「なっ、なにをいってるんです!」

    皇帝「いや、わりと本気だ」

    皇帝「今回の件は、いいきっかけだったかもしれないな」

    皇帝「玉座にふんぞり返って、この国の未来に想いをめぐらせていると」

    皇帝「たまになにもかもどうでもよくなるんだ」

    皇帝「国も、民も、部下も、自分自身さえも──」

    皇帝「なにもかも捨ててしまいたくなるんだ」

    41 = 1 :

    召使「そうですか……本気なんですね」

    召使「じゃあまず、あたしが先に死にます」

    皇帝「は?」

    召使「うぅ……っ!」ググ…

    皇帝(自分で自分の首を!?)

    召使「うえぇ……」グググ…

    皇帝「おい……なにをしているんだ! やめろっ!!!」

    42 :

    ほう

    43 = 1 :

    召使「ゲホッ、ゲホッ、ゲホッ!」

    皇帝「バカ! なにを考えてるんだ!」

    召使「す、すみません……」

    召使「でも……陛下が本気で全てを捨てるというのなら」

    召使「無能ではありますが、召使であるあたしが第一号になるべきかと……」

    皇帝「…………」

    皇帝「すまんっ!」ギュッ

    召使「ちょ、陛下!?」

    皇帝「俺は間抜けだった」ギュゥゥ…

    皇帝「たかだか童貞を捨てられぬくらいで、全てを捨てるなどと!」

    44 :

    この皇帝の国に住みたい

    45 = 1 :

    皇帝「それに──」

    皇帝「童貞さえ捨ててないのに、全てを捨てるというのもバカげた話だ」

    皇帝「俺は生きる!」

    皇帝「生きて必ずや童貞を捨ててやる!」

    皇帝「そしてこんな最低男に命を賭けてくれたお前には──」

    皇帝「全権を賭して、俺が必ず最高の男をあてがってやる!」ギュゥゥ…

    召使「へ、陛下……」

    召使(ちょっと苦しいけど、気持ちいい……です……)

    48 :

    つまらんからのびないって典型の糞スレだな

    49 :

    先がなんとなく読めるけど俺は好きだよこういう話

    50 = 42 :

    ふむふむ


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