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    元スレ鳴上「桜が丘高校に転校…ですか?」

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    101 = 94 :

    「あたしのこと…田井中さんじゃなくて、律って呼んでよ…」

    番長「分かった…律」ニコッ

    「へへ…」

    律からほのかに好意が伝わってくる…

    !? 頭の中に声が響く…

    我は汝…汝は我…

    汝…『太陽』の絆を手にいれん…

    番長は『太陽』のアルカナを手に入れた

    102 = 94 :

    どうやら律は寝付いたようだ
    とても安心した表情で眠っている

    「私、もう少しりっちゃんを看病していくわ、だから番…」 ウンメイノー♪

    紬の携帯がなっている
    …なんとなく爆発しそうになった

    「唯ちゃんからだわ」

    104 = 94 :

    『もしもし紬ちゃん!?澪ちゃん昨日から家に帰ってないって!!』

    こっちにまで電話の声が聞こえる
    よほど慌てているようだ

    「もしもし、落ち着いて唯ちゃん、澪ちゃんが居ないのは知ってるわ」

    『あ、そ、そうなの?じゃありっちゃんは!?』

    「りっちゃんはお家に居るわ、昨日一日ずっと澪ちゃん探していて風邪を引いたみたいなの」

    105 = 94 :

    『そっか…でもお家に居るんだね…良かった』

    『でも…澪ちゃん…』

    唯の悲痛な声が電話口から漏れてくる…
    かなり気落ちしてるようだ…

    「これから澪ちゃんを探しに行きましょう、私はりっちゃんの看病で遅れるけど番長君がそっちに行くから」

    106 :

    番長シンセ弾いてそう

    107 = 94 :

    『分かった…でも番長君は来たばかり地理に疎いと思うから、あずにゃんを置いてくね』

    『私、先に駅の方を探してみる!』

    「分かった、気を付けてね唯ちゃん」ピッ

    紬は携帯を鞄にしまうと、こちらを向いた

    108 = 64 :

    番長なら楽器なんでもこなすだろうな

    109 = 94 :

    「番長君、聞こえてたと思うけど澪ちゃん家に行ってくれる?」

    番長「ああ、約束したからな」

    律は静かに寝息をたてている…
    相変わらず熱はあるが、どこか優しい顔している

    「これ、澪ちゃん家までの地図ね、そんなに遠くないから」

    紬は真剣な表情をしている…

    110 :

    うーん逆に俺は鳴上でないと違和感が出てくるな
    番長のままってのも・・・

    111 = 94 :

    「澪ちゃんはとても優しい子なの…皆をしっかりまとめてくれて…」

    「少し怒りっぽいけど、でもそれは皆への愛情の裏返し…」

    紬の目には涙が溜まっている…

    「澪ちゃんは軽音部の大切な仲間…でも、も、もしいなく、なっちゃ、たら」

    そっと地図を受け取り、人差し指で紬の涙を拭った

    113 :

    じゃあ瀬多総司で

    114 = 94 :

    番長「紬、お前とも約束だ」

    番長「必ず秋山さんを見つけてくる」

    番長「だから、安心して待っていろ」

    紬は驚いた顔をしている
    だが同時に顔も赤い…

    「不思議ね…番長君がそう言ってくれると安心出来る…」

    115 = 94 :

    そっと部屋のドアノブに手を掛ける

    番長「…行ってくる!」

    田井中家を後にした…

    116 = 94 :

    放課後 秋山家 道中

    …?

    道路を挟んだ反対側にだらしなくスーツをきた寝癖だらけの男が佇んでいる

    なんとなく気になる…

    そっとしておこう…

    「………」

    117 = 94 :

    放課後 秋山家前

    秋山家の前に女の子が立っている
    あのツインテールは…アンズーだったかな?

    「あ、番長さん」

    119 = 94 :

    「早くいきましょう」

    こちらを見るなりそそくさと歩きだしている
    あまり信用されてないのだろうか

    番長「心当たりがあるのか?」

    120 = 94 :

    「無いです、あの律先輩が見つけられない時点で私に探せるとは思えません」

    梓はつっけんどんな態度を取っている

    「…律先輩と澪先輩には深い絆があるから」

    「その絆を以てしても見つけられないということは私にはもっと無理なんです」

    121 = 94 :

    梓はぴたりと足を止めた

    「でも大切な…先輩だから、探さなきゃってことは分かってるんです」

    梓は心の内に何かを抱えてるように見える…

    122 = 94 :

    「…もう行きましょう」

    梓は再び足を動かした

    梓の悩みに少しだけ触れた気がする…

    !? 頭に声が響く…

    我は汝…汝は我…

    汝…『星』の絆を手にいれん…

    番長は『星』のアルカナを手に入れた

    125 = 94 :

    夜 田井中家

    律の部屋に全員で集まった

    律の熱は大分引いたようで無理は出来ないが
    少しは動けるようだ

    「足がアイスの棒になっちゃったよ…」

    「町をぐるっと回ったあとにもう一度、澪先輩の家に行きましたがやはり居ませんでした」

    「悪い…あたしが動ければもっと細かく探せるのに…」

    「駄目よりっちゃん無理しちゃ、約束したでしょ?」

    「うん…そうだよな…でも…」

    126 = 94 :

    皆の表情が暗い…

    心身共に疲れきっているようだ…



    そうだ!

    番長「皆、何も食べてないだろ?律、キッチン借りるぞ」

    「あ、う、うん」

    127 = 94 :

    冷蔵庫の食材を見る
    オムライスが作れそうだ

    無難な醤油…それとも定番のケチャップ…



    地中海風オムライスなんてどうだ!?



    ケチャップにすることにした…

    128 = 94 :

    20分後… 律の部屋

    「凄い…ハート型のオムライスだ!」

    「ほ、星型って…私は子供じゃないです!」

    「あたしのは…太陽…かな?」

    「私のは…餃子型かしら?」

    秋田県の名産型とは言えない…

    129 = 94 :

    「凄い美味しい!憂のにも負けないよー!」

    「本当だ…美味しい…」

    「うん、優しい味…」

    「すげー美味い、番長君ってこんな特技あったのな」

    喜んで貰えたみたいだ

    130 = 94 :

    「…でもこんなことしてて良いのかな」

    律は押し出すように呟いた

    「もしかしたら、澪は悪い奴かなんかにさらわれて怖い目にあってるかもしれない…!」

    「なのに、あたし、何も出来ないで…!」

    律の肩は震えている…

    番長「律」

    131 = 94 :

    番長「言ったはずだぞ?無理はしちゃいけないって」

    番長「心配なのは皆一緒だ、自分だけで背負うな」

    番長「律の今の仕事は風邪を早く直すことだ、折角秋山さんを見つけても律が風邪を引いてたら格好悪いぞ」

    律はゆっくりと頷いた

    「そうだよな…澪にこんな姿、見せらんないよな」

    133 = 94 :

    番長「分かったらオムライスを食べて、力をつけろ」

    番長「病は食から。『食』べるという字は『人』が『良』くなると書く」

    「…ほんとだ!人が良くなるで食べるだ!凄いね番長君!」

    俺は凄くないだろう…

    「…なんか元気出た!よっしゃー!早く風邪直して澪を見つけてやる!」

    全員「オー!!!」

    全員で澪を見つけると約束した… 皆からほのかに友情を感じる…

    !? 頭に声が響く…

    我は汝…汝は我…

    汝…『愚者』の絆を手にいれん…

    番長は『愚者』のアルカナを手に入れた

    134 = 94 :

    深夜 律の部屋

    何故か…なんやかんやで皆で泊まることになったが…

    「う…んん…」

    「すー…すー…」

    「ふにゅ…」

    「すぴー…すぴー…」

    耐えろ俺の理性

    135 = 94 :

    皆の姿が扇情的…というのだろうか

    とても落ち着かない!

    なんて試練だ…

    「番長君ッ!」

    !!!

    「スライム状が良いの~…」すやすや

    そっとしておいてくれ…

    136 = 94 :

    ふと、窓の外を見ると雨が降っていた…

    キュ…イー…ン

    !?

    テレビが付いた

    137 = 94 :

    映像がはっきり映し出されている…

    この場所は…ドームだろうか…?

    「んー…?番長君…まだ起きてたの?」

    138 = 94 :

    唯が目を擦りながら起きあがっている
    大分眠たそうだが…

    !?

    テレビに秋山澪の姿が映っている!

    「み、澪ちゃん!?」

    「み、澪!?今、澪って!?」ガバッ

    139 = 94 :

    律の声で皆、目が覚めたようだ

    テレビの中の澪は黒い衣装を見に纏っていた
    だが、どこか様子がおかしい…

    『はーい!放課後ティータイムのベース兼ボーカルこと、mioちゃんでーす!』

    『わたしーとっても恥ずかしがり屋でー寂しがり屋でーうさちゃんが無いと眠れない子なんだー』

    『でもぉ、いつまでもそんなんじゃ駄目だよねぇ』

    『だからぁ…』

    140 = 94 :

    するとテレビの中の澪はスカート中に手を入れると…

    !?

    パンツを脱ぎ始めた!?

    「みっ、みるな番長!!!」

    視界が律の手で真っ暗になる

    『えへへーライブでパンツ見せるくらいじゃ駄目だよねぇ』

    『私の恥ずかしいトコ全部見せなきゃ恥ずかしがり屋なんて克服出来ないよねー』

    141 = 94 :

    な、生殺し過ぎる…!
    こ、声だけって…!

    『でもぉココじゃ見せらんない♪』

    『もっとぉ沢山の人に見て貰わなきゃ!』

    『それじゃあ、もっと お・く・ま・で レッツゴー!』

    …プツン

    テレビが消えたようだ

    142 = 94 :

    「な、なに今の…///」

    「み、澪だよ…な///」

    「」

    「今のって…マヨナカテレビですよね」

    番長「手…もう良いか律?」

    「あっ!ゴッ、ゴメン!」

    143 = 64 :

    最後の支援
    残っててくれ

    144 = 94 :

    皆、動揺している…

    「普段の澪じゃ考えられないことしてたな…」

    「な、なんなんだったんですか」

    「ねぇ、澪ちゃんが居たところ何かのライブ会場ぽくなかった?…」

    ライブ会場…そういえばそんな気も…

    145 = 94 :

    「あいつ…何処まで行ってんだよ」

    「とても正気の澪ちゃんには見えなかったわね…」

    確かに…一度会ったきりだが
    人見知りや恐がりの秋山さんがあんなことを言うだろうか?

    「とにかく、場所のヒントは分かったんだ!早く探そう!」

    律は着の身着のまま部屋を出ようとしている

    146 = 94 :

    「待ってください!ここら一帯にあんな大きそうなライブ会場なんてありませんよ!」

    「宛てもなくいったって駄目です!」

    「そ、そうだけど!」

    「さ、斉藤!?手当たり次第、国内全てのライブドームを調べて!なるべく急いで!」

    「ど、どうしよう早くしないと澪ちゃんが…」

    皆、冷静さを欠いている…

    147 :

    どうでもいいけど瀬田総司が一番しっくりくる

    148 = 94 :

    番長「落ちつ…」

    !?

    頭の中に声が響く…

    手を…伸ばせ…?

    自分の手が何かに操られているかのように動いている…

    テレビ…? そう…だ…

    テレビに…手を…!

    149 = 94 :

    「番長…君…?」

    俺はそっとテレビに手を伸ばした

    画面まで20cm…10cm…1cm…

    番長「入った…」

    テレビの中に腕が入った!
    このサイズなら人一人くらいは軽く入れそうだ!

    「も、もう訳分からないです…」

    梓はへなへなとその場にしゃがみこんでしまった

    150 = 94 :

    皆、言葉を失っている
    少しの沈黙のあと、律が口を開いた

    「も、もしかして…そこから澪の所へ行けるんじゃないか…?」

    律がおずおずと聞いてくる

    番長「分からない…だが中には空間が広がってるようだ」

    番長「マヨナカテレビとこの空間は何か関係があるかもしれない」


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