元スレ唯「暴露スイッチ!」

みんなの評価 : ★
1 :
唯「お?なんだろ、これ?」
ある日、唯は、下校中の道ばたで変なボタンと矢印のついたストラップを拾った。
ぱっと見、おもちゃか何かのリモコンのような、プラスチック製のチープなストラップだったが、単調なアスファルトの道路に何の脈絡もなく現れたそれに、唯は興味を引かれていた。
しげしげと、観察する。
唯「なんだろこれ…あ、これ、説明書かな?」
くるくると、そのストラップをいろんな角度から眺めていた唯だったが、キーチェーンの中程に何か付箋のようなものがついていて、そこに細々とした字で何かが書かれているのを発見した。
・矢印を人に向けてボタンを押下すると、矢印を向けられた人が、向けた人に対して抱いている重大な秘密を暴露する。秘密が複数ある場合、その内一つをランダムで暴露する。
2 = 1 :
唯「なにこれ、面白そう!」
普通なら、馬鹿らしいと言い捨てて、その悪趣味な玩具を元の場所に放り、家路を急ぐところだったが、唯のメンタルはその記載をそのまま受け止め、新しいおもちゃの出現にシンプルに心を躍らせた。
わくわくとしながら周囲を覗う。
唯「誰かいないかな…あ、向こうから人が来る。あの人で試そう!」
こっそりと、すれ違う婦人に対してボタンを押してみる。
が、当然無反応。いぶかしげな顔ですれ違い、通り過ぎる婦人に、唯はえへへ、と愛想笑いをして、その場を取り繕った。
唯「んー、やっぱりこれ、ただのオモチャなのかな?あ、でも、私に秘密を持ってないといけないのか」
普通の人なら、前述の通り試すまでもないだろうし、何かの気まぐれで試してしまった人でも、自らの行いに苦笑しながら、今度こそその玩具を放って忘れ去るところだっただろうが、幸か不幸か唯は違っていた。
3 = 1 :
唯「そうだ、憂に試してみよう!」
帰宅。夕食。
今日も、憂のごはんはおいしくて、唯は幸せな気分でくつろいでいた。
唯(さて、そろそろ…)
ソファに二人並んで座り、テレビを見ながらお茶をすすりながら、唯はそわそわと、さっきの玩具を試すタイミングを覗っていた。
唯は、憂に見えないようにポケットに潜ませたストラップを憂に向け、ボタンに手をかけた。
憂の秘密を暴く事に、若干逡巡するが、好奇心に負けて実行を決意。
唯(…えい!)ポチ
4 = 1 :
憂「最近、熱湯で暖めたウインナーをおしりの穴に出し入れするオナニーにはまってしまい、気持ちよくてやめられない。お姉ちゃんにしてもらう妄想でするのがマイブーム」
唯「えっ」
憂「えっ」
憂、自分が口にした事が信じられず、取り乱す。
唯(う、うわ…!これ、本物だ!で、でも、いきなりこんな…!)
その玩具が本物だった事に対する歓喜と、しかしそれが暴いた秘密が余りに致命的なものだったため、同時に抱いた戸惑いの感情が大きく、唯は混乱してしまった。
5 = 1 :
数秒、脳がフリーズした後、唯はようやく我に返り、フォローを試みた。
唯「う、憂。どうしたの?珍しいね。その、下ネタ言うなんて」
憂「ちっ、違うの。嘘。なんで、私、こんな…」
顔を真っ青にして、取り乱す憂。戸惑いの感情を抑えきれず、憂は泣き出した。
憂「ぐすっ。うええ…。うええん…」
唯「う、憂?ご、ごめんね?ここ、私、ちゃんと突っ込みいれるところだったね?ごめんね?」
泣き出す憂。唯、動転してよく分からないフォロー。
6 :
いいね期待
7 = 1 :
憂「お姉ちゃん、ごめんなさい。ごめんなさい。嫌いにならないで。うええ…」
唯、気軽に試してしまったばっかりに、憂の秘密を暴いて、深く傷つけてしまった事にショックを受ける。顔から血の気がさあっと引いて行くのが分かった。
唯「憂、大丈夫だからね?ちょっと、疲れてたんだよね。ほら、今日はもう寝よ?立てる?」
自分でやっておいて、その言いぐさは無いんじゃないだろうか…唯は、珍しく自罰的な、後悔の念に駆られていた。
唯(うう…憂、ごめん!)
憂を寝室まで連れて行き、ベッドに寝かせる。
せめて、憂の心の傷が最小限で済むように、優しく接するしかない。
8 = 1 :
唯「…憂、大丈夫?一人で寝られる?」
憂「…ん…あ、あの。私、気持ち悪いよね?うう…ごめんね?気持ち悪い妹でごめんね?」
布団に鼻先まで埋めて、恐る恐る上目遣いで唯を伺う憂。
目がうるうるしていて、顔が火照っていて、その時の憂は妙な色気があり、唯は同性の肉親にも関わらずどきどきしてしまった。
唯「んーん?憂も、たまにはあんな冗談、言うんだね。ちゃんと私、分かってるから、大丈夫だよ?もし仮に、本当の事でも、私全然気にしないよ?」
唯は平静を装ってそう言った。憂は安心した様に表情を緩めた。
憂「…ん…ありがとう、お姉ちゃん。…あ、あのね、私今日、一人で寝たくない…」
唯「ん。じゃあ、今日は一緒に寝ようか」
9 = 1 :
…
抱き合って眠る二人。
こうして一緒に寝るのはずいぶん久しぶりだ。憂が高校に入ってから半年弱、一度もなかったような気がする。
憂はしばらく、母親に甘える幼児の様に、唯の胸に顔をすりすりしながら身体にしがみついていたが、今は規則的な寝息を立てていた。
唯は憂の髪を梳かすように撫でながら、そのかわいらしい寝顔を見つめていた。
唯(…憂…こんな、可愛い顔して、お、おしりでオナニーなんてしてるんだ…)
不用意に、憂の秘密を暴いてしまった事に対する罪悪感。
そしてそれを上回る、憂の性癖に対する好奇心。
唯(…しかも、あんな、ちょっと変態さんみたいなやり方、してるんだ…)
憂を見つめる目に、妙な熱が籠もる。
10 :
読みにくい
11 :
平沢・淫乱・憂
12 = 1 :
唯(…私の事、考えながら、してるんだよね。…どんな風に、される事考えながら、してるのかな…。もっと、知りたいな。憂の秘密…)
さっきのボタンを憂に向けて、押下した。
憂「お姉ちゃんが好き。恋人同士みたいに愛し合いたい。一生一緒に居たい」
それはストレートな愛の告白。
ボタンの効力によるものか、それとも単なる寝言だったのか。それは分からないが、しかしどちらにしろ、憂の本心からの告白だった。
唯(憂…)
顔が紅潮する。気分が高揚する。
14 = 1 :
唯は、憂の言葉に、明確に歓喜していた。
姉妹だとか、同性だとか、世間体だとか…そういった、いろんな常識を吹き飛ばすほどに、唯の気持ちは幸福感で満たされていた。
もっと、知りたい。もっと聞きたい。憂の言葉。憂の気持ち。
もう一度、押してみたが、なにも反応はなかった。
もう秘密がないのか、それともまた別の制限によるものか、分からなかったが、ともかくそれ以降は何度ボタンを押しても無反応だった。
ポケットに戻した。
唯、しばらく眠れず、憂の頭を撫でながら、既に寝入った憂をあやし続けて、眠りについたのは深夜帯だった。
16 = 1 :
…
朝。起床。
憂、既に起きていて、ベッドにいなかった。
唯「…んー…」
唯、スイッチの事を思い出して、しまったはずのポケットを探る。
ちゃんとある。ほっとする。
リビングに降りると、憂が朝ご飯を作っていた。
17 :
地の文は一行毎に改変しなくていいと思う
数行まとめて書いて
長くなるようなら、キリのいいところまでとか
こんな感じで
20 = 1 :
>>17 どうもです。可能な限り直しながら投下してみます。
憂「おはよう、お姉ちゃん。朝ご飯、すぐ出来るからね。着替えて待っててね」
睡眠時間は短かったが、頭はやけにすっきりしていた。
軽くシャワーを浴びて、制服に着替えてキッチンに戻ると、朝ご飯がテーブルに並べられて、ちょうど憂が椅子に腰を下ろすところだった。
憂「珍しいね、お姉ちゃん。今日はなんか、眠くなさそう」
唯「うん。なんか昨夜はよく眠れたよ。憂と一緒に寝たからかな?」
そう言うと、憂は照れたようにはにかんで、よそったご飯を手渡してくれた。
22 :
しえん
24 = 1 :
一晩たって、改めて、昨夜の出来事を反芻する。
憂は、ちょっと変わったオナニーに目覚めて、それを唯に秘密にしていた。
行為の特殊性もさることながら、その慰みの種となっていたのが、実の姉である、唯だった。
そして、その行為の動機の根底には、憂の、唯に対する想いがあった。
憂『お姉ちゃんが好き。恋人同士みたいに愛し合いたい。一生一緒に居たい』
昨晩の言葉を思い出し、かあっ、と、唯の顔が紅潮する。
あれほどに、ストレートに好意を伝えられたのは、生まれて初めての経験だった。
気分が高揚する。始めてわき上がる、不思議な感情が、抑えられない。
嬉しいような。怖いような。恥ずかしいような。この場で結論を急いでしまうことが、ちょっともったいないような、そんな、今までに経験したことのない感情。
唯は、その感情を深掘りする事に、少し抵抗感を覚え、慌てて思考を中断した。
朝食の場は、すこしどぎまぎした、青臭い空気に包まれていたが、いつも登校する時間になり、二人は連れだって家を出た。
25 = 1 :
…
その日は一日、そわそわしていた。
手に入れたオモチャを使いたくて、終始うずうず。でも、人の多い教室で使って、もしも昨日の憂みたいになってしまったら…
そう想像すると、易々とは使うことが出来ず、結局放課後になっていた。流石の唯も、その程度の分別はあったらしい。
しかし、少人数で気の知れた部活でなら、使ってもいいんじゃないか…。そう考えてしまう程度には、やはり唯の分別は不足していた。
大分迷ったが、結局標的になったのは梓だった。
二回目だし、うまくフォローすれば大した事ないだろう。
あと、あずにゃん、あんまり私に秘密とかなさそうだし。
どうせ、練習に対する小言を聞かされるくらいだろう。
そんな風に考え、実行を決意した。
ティータイムで雑談をしながらくつろぐ中、唯はスカートのポケットに忍ばせたボタンを梓に向けて押下した。
えい。ポチ。
28 = 1 :
ティーカップを置いて梓がおもむろに告白。
梓「唯先輩に抱きつかれると正直すごく気持ちいい。嫌がって抵抗する振りをしておっぱい触ったりしている。その感触を思い出しながら毎晩オナニーしている」
唯「えっ」
紬「えっ」
律「えっ」
梓「えっ」
澪「ブーッ!」←お茶を吹き出す音
29 = 11 :
安定のガチにゃん
31 = 18 :
いいぞもっとやれ
32 = 1 :
凍り付く部室。唯、フォロー!フォロー!と考えるが、あまりの爆弾発言で脳がフリーズ。
律「…あ、あははー!梓、軽音部は下ネタ禁止だからなー!そういう冗談は無しの方向でな?あははー!」
真っ先に律、顔面をひくつかせながら、なんとかフォローしようと試みる。
紬「お茶のおかかかわりはいかが~?」
無理矢理話題をそらそうとする紬。ちょっと噛んでる。お茶を吹き出した澪のカップにドボドボと継ぎ足す。
二人の乱暴なハンドリングで、強引にいつもの軽音部のノリに軌道修正を試みる。
澪、混乱して、あわあわする事しかできず。
33 = 1 :
唯「あ、あずにゃん?あはは、珍しいね!下ネタ言うなんて!」
唯、しばらくフリーズした後、結局昨日の憂の時とほぼ同じ突っ込み。それにしても、この子達は、みんなオナニー絡みの秘密しかないんかい。二人とも私がおかずですかい。
みんな、固唾を飲んで梓の様子を覗う。
梓、みるみる顔面が蒼白になっていく。
律「おい、梓?お前大丈夫か?」
紬「梓ちゃん?梓ちゃん、大丈夫だからね?ちょっと、体調悪かったんだよね?」
両脇にいた二人が梓の肩を揺するが、無反応。
梓、がたがたと震えながらぼろぼろと泣き出した。
35 = 1 :
律「梓。梓。大丈夫だから。ほんと、みんな、気にしてないから。あ、唯もそうだよな?大丈夫、ちょっとパンチの効いたジョークだったんだよな。みんな分かってるから」
律、フォローを重ねるが、梓全く無反応。
はあーっ、はあーっ、ひゅー、ひゅー、と、呼吸が荒くなり、身体が痙攣を始めた。
律「やばい!おい、梓!梓!大丈夫か!」
倒れ込むように椅子からずり落ちそうになり、紬が慌ててそれを受け止めた。
紬「梓ちゃん!大変!梓ちゃん、過呼吸起こしてる!」
律「先生呼んで来る!」
りっちゃんが机飛び越えてダッシュ。澪、はらはらと泣き出す。
唯。昨日に続いて、無防備に秘密を暴いて、あずにゃんを傷つけてしまった事にまたショックを受ける。二回も続けて。何の反省も教訓もなく、こうして再び。自分の馬鹿さ加減にめまいがして、卒倒しそうになった。
36 = 22 :
安定のレズにゃん
38 = 1 :
紬「唯ちゃん!ビニール袋持ってきて!」
ムギに言われて、唯、正気を取り戻す。
唯「え、あ、ビニール袋??あ、これ!これでいい?!」
ムギがお菓子を持ってきたビニール袋を手渡す。
ムギ、その袋で梓の口を覆った。
唯「ムギちゃん!何してるの?!」
思わず駆け寄る。
紬「か、過呼吸の、応急処置よ。た、多分、これで良くなるはず…」
唯、不安げな面持ちで見守る。澪、はらはらと泣いている。
梓、しばらく痙攣を続けていたが、次第に治まり、呼吸も正常になっていった。
ぐったりと、体中が弛緩して、ムギに全体重を預けて気を失った。ムギ、梓を抱きしめながらほっとする。
廊下からバタバタと足音。
ガラッ
39 :
>>4
これで本物だと確信するのもどうかと思うがwwww
40 = 18 :
稀に見る良SS
41 = 1 :
さわ子「梓ちゃん!大丈夫?!」
パタパタと梓に駆け寄るさわ子。律もそれに続いて駆け寄る。
紬「先生。今、落ち着いたところです。保健室につれて行きます」
落ち着いた様子の梓を見て、さわ子が深くため息をつく。
さわ子「…はあぁぁ…。良かった。大丈夫そうね。保健室、大丈夫?手伝おうか?」
紬「大丈夫です。すいません、お騒がせしました」
さわ子「何言ってるのよ。こっちこそごめんね?全部任せちゃって。りっちゃんもありがとうね」
紬が梓をおぶさり、保健室へ連れて行く。さわ子、それに付き添うようにして一緒に出て行く。
律が唯をたしなめるように、椅子を勧めて来る。澪、ようやく泣き止んで、ムギを見送る。
唯、椅子に腰を下ろし、一行を呆然と見送った。
42 :
いいね
支援
44 = 18 :
あ、時間に誤差が…
45 = 1 :
…
唯は保健室前で待機していた。
大丈夫そうだったとは言え、心配でしょうがなかった。まさかあそこまで大事になるとは予想だに出来なかった。
そもそも、あらゆる意味で唯の行動は軽率すぎた。
誰であれ、人に言えない秘密なんてものは、必ず持っている。思春期の少女ともなれば尚更。
とりわけ、性に関する秘密は、絶対に暴かれたくないものだろう。それを、無慈悲に、無遠慮に暴いてしまった。
下手をすれば、このまま不登校になってしまったり、最悪自殺する危険性すらあるだろう。唯はそこまでは深刻に考えていなかったが、それでも、まずいことになった、大変なことになった、という認識は流石に持っていた。
まあ、こうなってしまった以上は仕方が無い。昨日の憂と同じく、心の傷が最小限になるように、フォローするしかないだろう。そう唯は割り切って考えていた。
46 = 22 :
これは稀にみる良スレの予感
47 = 1 :
ガラッ
さわ子と紬が出てくる。
唯「あ、さわちゃん、ムギちゃん。…どんな感じ?」
紬「…大丈夫よ。もう、落ち着いてるから。だけど…」
ムギ、気まずそうに顔を伏せる。その後をさわ子が引き取る。
さわ子「唯ちゃん。その…もし、大丈夫なら、梓ちゃんとお話、してくれる?」
唯「ん。もちろん」
49 = 1 :
二人と入れ替わりに保健室に入る唯。
シンとした保健室。他の生徒はおろか、先生もいない。
その中で、カーテンに遮られたベッドが一つだけ、存在感を放っていた。
唯はカーテンを回り込み、ベッドをのぞき込む。
布団から見慣れたツインテールの後頭部がひょこっと見えている。
唯「あずにゃん」
梓「…」
声をかけられ、梓はもぞもぞと身体を動かし、唯の方に向き直った。
目が合う。直後、梓は気まずそうに目を伏せた。
50 = 18 :
投下の早さもいいの
みんなの評価 : ★
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