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    元スレお嬢様「ちょっと、そこの貴方」男「え?」

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    スレッド評価: スレッド評価について
    みんなの評価 : ★★★×4
    タグ : - お嬢様 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    1 :

    「ちょっと職員室まで案内して頂けるかしら?」

    「(だ、誰だろうこの子……美人だな)」

    「聞いてますの?」

    「えっと、ごめん何だっけ」

    「まったく、頭の悪そうな顔してるかと思えば耳まで悪いんですのね」

    「げ……」

    「もう一度いいます、この私を職員室まで案内なさい」

    「(な、なんて性格の悪い女なんだ)」

    「はぁ……どうして私がこんな庶民の学校に」ブツブツ

    「(転校生……か?)」

    2 :

    (うわブン殴りてぇ…)

    4 = 1 :

    「……はい、ここが職員室」

    「まぁ、ここが?」

    「うん?そうだけど……」

    「先生方が控えるにしてはあまりにもみすぼらしいのではなくて?」

    「いや、普通だと思うんだけど」

    「……まぁ、公立なんてこんなものなんでしょうね」

    「(今までどんな学校に通ってたんだろ)」

    「それではごきげんよう。私はここに用事がありますので」

    「はいはい……ふぅ……」

    幼馴染「男くーん」

    「お」

    6 :

    レスがつかないのは見入っているからだ
    「やめろ」というレスがつくのは嫉妬だ
    「はよ」というレスがつくのは期待されているからだ

    7 = 1 :

    「おはよ」

    「おぅ、おはよ」

    「なーに、朝からまたなんかやらかしたの?」

    「その発想はなんなんだ」

    「あはは、なんか男君と職員室だとそういうイメージしかなくって」

    「違うって。人を案内してきただけだよ」

    「ふぅん、来賓?」

    「さぁ、俺たちと同じ制服着てたけど……」

    「転校生かなぁ」

    「っぽかったけどな」

    8 = 1 :

    「ふーん、そっかぁ」

    「何?」

    「じゃあその人が、うちのクラスに来る転校生さんなんだね」

    「えっマジで」

    「そうだよ……って知らなかったの?」

    「全然」

    「女子の間では噂になってたんだよー」

    「ふーん……」

    「ねえねえ、男の子だった?女の子だった?」

    10 = 1 :

    「女の子だったけどな」

    「そっかー、男子が喜ぶね」

    「いや、どうかな……あれはちょっと」

    「なんで?かわいくなかったの?」

    「可愛い可愛くないの問題じゃない。性格が最悪だ」

    「ちょっと会っただけなのに、そんなこと言うの良くないよ」

    「ちょっと会っただけで、まがまがしいオーラと言葉を発していったよ」

    「タイプじゃないとか?」

    「やけに突っ込んでくるなぁ……」

    「だって……」

    「ん?」

    「な、なんでもないっ!先に教室行ってるねっ」タタタ

    「なんなんだ一体」

    11 :

    ふぅ…

    12 = 1 :

    先生「……という訳で、今日から皆さんと一緒に勉強することになりました」

    「(ほんとに来ちゃったよ……あの女)」

    「よろしくお願い致しますわ」ペコリ

    「(なんで貴族風にスカートの裾を……)」

    ざわざわざわ

    「うひょーwかわええww」

    「わぁ、なんかどこかのお嬢様みたいな人だね」ヒソヒソ

    「(みんな見た目で騙されてるなぁ……)」

    先生「席は男くんの隣が空いてますね」

    「はい」

    「えっ」

    13 = 1 :

    「あら?あなたは……」

    「……ど、どうも」

    「奇遇ですわね、同じクラスだなんて」

    「そ、そうだね」

    「なんだなんだ知り合いかよ」ヒソヒソ

    「いや、そういう訳じゃなくて……」ヒソヒソ

    「先生ー!彼女への質問タイムをぜひー!」

    先生「小学校じゃないんだから却下。休み時間にしなさい。授業をはじめますよー」

    「ちっ」

    「くすくす、面白い方ですわね」

    「……」

    14 = 1 :

    「(まさか席まで隣になるとは……)」

    「ちょっと」

    「(まぁいいか……極力関わらないようにすればいいだけだし)」

    「ちょっと貴方」

    「え?」

    「まったく、耳鼻科に行ったほうがいいのではなくて?」

    「くうっ……な、何か用?」

    「教科書がまだ届いて無いの。見せてくださらない?」

    「あ、あぁ……それはいいよ」

    「そう。助かりますわ」ニコ

    「う……(わ、笑うとかわいいじゃないか)」

    16 = 1 :

    「えーとじゃあこれ(かわいいは正義ともいうしな……)」パサ

    「……貴方、やっぱりバカですの?」

    「は?」

    「そんなところに置かれても見える訳ないでしょう」

    「あ、あぁ……じゃ机を寄せてくれ」

    「……私が?この私が机を動かすんですの?」

    「えっ」

    「レディファーストという言葉もご存じないのかしら……これだから田舎者は」

    「(くっ……やっぱりこいつはダメだ、無しだ無し)」ズズズ←机を寄せている音

    「これならよく見えますわ」

    「ふん……」

    17 = 1 :

    「……」カキカキカキ

    「……」

    「……」

    「……(席を寄せると、なんというか顔も近いし……)」

    「……」カキカキカキ

    「……(くんくん、なんかすごくいい匂いがするな……)」クンクン

    「…ちょっと」カキカキカキ

    「……(黙ってれば、やっぱりすごく可愛いな、この子)」

    「ちょっと貴方」

    「はい?」

    「さっさとページをめくってくださらない?もう次のページに進んでますわ」

    「うぐっ……(なぜ自分でやらんのだ、このアマ)」ペラッ

    18 = 3 :

    保守
    この時間は激戦区

    19 = 1 :

    ~昼休み~

    「ふぅ……やっと昼飯だ」

    「ちょっと」

    「今日は学食にするか、購買か悩むなぁ」

    「ちょっと、そこの貴方」

    「え?俺?」

    「あなた、恐竜なみに反応が鈍いですわね」

    「あのさ、『ちょっと』だけで主語がないんだからすぐ気づくわけないだろ」カチン

    「まぁ、口答えなんて生意気ですわね……」

    「何の用だよ、飯食いに行きたいんだけど」

    「それなら好都合ですわ」

    「ん?どういうこと?」

    「私もちょうど昼食にしようと思ってましたから。同伴なさい」

    「え、ちょ、ちょっとま」

    20 = 1 :

    「この学校では、どこで食事を摂るんですの?」

    「……購買か、学食だけど。弁当無いのか?」

    「学食……あぁ、カフェテリアね」

    「ハイソな言葉が出てきたな……」

    「そこでいいでしょう。案内なさい」

    「なんで俺が」

    「嫌なんですの?」

    「御免こうむる」

    「……なんでも好きなものを食べていいですわよ。お代は私が持ちます」

    「えっマジで!」

    「マ、マジですわ……なんでそんなに食いつきがいいのかしら……」

    「よし行こう」

    22 :

    素晴らしい

    25 :

    >>11
    はえーよ

    27 :

    めし?

    29 :

    いいよーいいよー

    32 = 1 :

    ~学食~

    「ここが学食なんだけど」

    「……ずいぶん雑多な雰囲気ですわね。前の学校とは大違いですわ」

    「(ただ飯につい食いついてしまったけど、ストレスが溜まりそうだな……)」

    「まぁ、仕方ありませんわね。席に案内してくださいな」

    「この辺でいいだろ」ガタ

    「窓際で眺めはいいですわね」

    「さ、注文しにいこうぜ」

    「給仕はおりませんの?」

    「そんなのいるわけないだろ!セルフだよ」

    33 :

    おかえり

    35 = 1 :

    「A定食にしようかな」

    「イタリアンが食べたいですわ」

    「壁のメニュー表、よく見てくれ。そんなもの無いから」

    「その『A定食』というのは?」

    「日替わりランチだな。今日はミックスフライのようだ」

    「『みっくすふらい』とは何ですか?」

    「えーと……マジで聞いてるの?」

    「あまりこういう場所で食事をしたことがありませんから」

    「(もしかして半端ないお嬢様なのでわ)」

    「……まぁいいですわ。その『みっくすふらい』とやらを食してみます」

    「了解」

    「支払いはこのカードでお願いしますわ」

    「えっ」

    「えっ」

    36 = 1 :

    「あのさ、学食でそんなの使えるわけないだろ」

    「不便ですわね……このカフェテリアは」

    「前の学校では使えたの?」

    「いえ、授業料に含まれてましたから必要ありませんでした」

    「なんと……」

    「困りましたわね、現金は持ち合わせてないし」

    「くそお、結局俺が二人分払うしかないのか」チャリン

    37 = 15 :

    >>34
    ここは王道と言うべきだろう

    38 = 1 :

    「ガツガツガツガツ」ハグハグ

    「お、落ち着いて食べなさい。はしたないですわよ」

    「昨日の昼から何も食ってなかったんだ。仕方ないだろ」ガツガツ

    「……?意味がわかりませんわね」

    「意味も何も、そういうこと」

    「ダイエットもほどほどにしないと体に良くありませんわよ」

    「ダイエットって言うか……まぁいいや」

    「……っ!!な、何ですかこれはっ!」

    「うぉっ!何事かっ」

    「……美味しいですわ。これが『みっくすふらい』なんですね」

    「うんうん、美味しいよな」

    「♪」サク

    「(ほんとに美味しそうに食べてるなぁ)」

    39 = 1 :

    「ふー食った食った」

    「……まぁまぁの食事でしたわね」

    「ごはんお代わりしてたくせに(しかも人に行かせて)」

    「んなっ!余計なことは言わなくていいですわっ!」

    「はいはい……ていうかさ」

    「何です?」

    「何でこの学校に来たのかなぁって」

    「あら、私に興味があるんですの?」ニコ

    「きょ、興味っていうか」

    40 :

    ふむふむ

    41 :

    パンツ脱いだ

    42 = 1 :

    「こちらに引っ越してきたのは単純な理由です。お父様の仕事の都合ですわ」

    「ふーん……左遷とか?」

    「社長を左遷させられる会社がどこにあるのです?」

    「しゃ、社長?」

    「何か?」

    「いや、なるほど」

    「本社の移転に伴い、父もこちらで指揮を執ることになったのです。それで私たち家族も」

    「もしかして、本当にすごいお嬢様なのかな?」

    「……そういう呼ばれ方は好きじゃありませんわ」

    「(だったらそういう振る舞いをするなよ……)」

    44 = 1 :

    「でも、いいじゃないか。お金があるっていうことは」

    「お金だけで、幸せを手に入れることはできなくてよ?」

    「な、なんかそのセリフがなおさら金持ちの余裕に溢れてるな……」

    「おかげさまで日々の生活には不自由しませんけど」

    「ふーん……」

    「さ、午後の授業までまだ時間がありますわね」

    「そろそろ戻るか」

    「何を言ってるんですか?私に校舎を案内なさい」

    「げっ……」

    「光栄に思いなさい、ふふ」

    「ほんとうにいるんだなぁ、自分中心に世界が回ってると思ってる人」

    45 = 1 :

    ~放課後~

    「うぅ、今日はなんか疲れたなぁ……」

    「それでは皆様、御機嫌よう」

    「(外面はなぜかいいんだよなぁ)」

    「帰っちゃったなぁ、あの子」

    「そうか……」ホッ

    「なんで疲れてるんだ?」

    「いやぁ……」

    「いいなー……お前今日一日つきっきりだったじゃん。くーーーっうらやましい」

    「ちっとも良くないから」

    47 = 1 :

    「なんかわからないけど、気に入られたんじゃねーの」

    「ないわー(気に入られても困るし)」

    「ま、ちょっと高嶺の花って感じだけどな」

    「すげー金持ちの家みたいだからなぁ……」

    「男くーん」

    「んー?」

    48 = 1 :

    「なんだかすっごく仲良くなってたみたいだね」

    「ま、周りからはそう見えるのか」

    「だって校舎案内してあげたり、移動教室も一緒だったし」

    「いっとくけど多分、下働きの男かなんかと同様の扱いだと思うぞ」

    「おぉ、なるほどなぁ」

    「あ、車で帰るんだねあの子」

    「うぉ……あんな車テレビでしかみたことないぞ」

    「住む世界が違うな、だがそれがいい」

    「……」

    49 :

    ええのぉええのぉ

    50 = 1 :

    「それよりさぁ、良かったら放課後どっかいかない?」

    「え……」

    「さんせーい」

    「お前もくんのかい」

    「いいだろ別に」

    「あはは、私は別にいいよーぅ」

    「ん……悪いけど、俺バイトがあるから」

    「え……そっかぁ。なら仕方ないね」

    「……あんまり無理すんなよ」

    「っとと、遅刻しちまう……じゃ、悪いなっ!また今度」タタッ

    「うんっ!またねーっ!」

    「じゃ、二人で遊びに行こうか」

    「じゃ、友くんもまた明日ね?ばいばい」タタタ

    「ですよねー……」


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