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    元スレ女騎士「……あいつは長い髪が好みなのか?」

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    301 = 7 :

    騎士「でも。団長ほどの腕なら、傭兵でもやったほうが稼ぎは良かったんじゃないですか?」

    騎士「それはまあそうだろうな」

    騎士「なぜ騎士団に入ろうと?」

    騎士「それはだな……いや、別にどうだっていいじゃん」

    騎士「よくありません」

    騎士「……役に立ちたかったんだよ、人の」

    騎士「……」

    騎士「何もかもなくした。でも誰との関係も持っていなくは居たくない」

    騎士「ちょっとだけ、思ったんだ」

    302 :

    ほす

    303 = 7 :

    騎士「……」

    騎士「お前のほうこそ、なんで騎士団なんかに入ったんだよ、なにかあったら家族が悲しむだろう?」

    騎士「いません」

    騎士「ん?」

    騎士「私に、家族なんかありません。物心ついた頃から、もう居なかった」

    騎士「私はこの街の生まれではないんです。ここから北の方のちょっとだけ大きかった街」

    騎士「前の戦争で、滅んでしまいましたが」

    騎士「そうか……」

    騎士「ですから、死んでもいいのは、私だって同じです」

    騎士「!」

    304 = 7 :

    騎士「それは違う」

    騎士「え?」

    騎士「お前は、一人ぼっちなんかじゃない」

    騎士「私にもう家族は」

    騎士「この街で育ったんだろう?だったら、この街はお前の家族だろう」

    騎士「……」

    騎士「この町の人々は、みんなお前を知っているし、大切に思ってる」

    騎士「たまに見かけた時も、いつだって誰かと一緒にいただろ」

    騎士「だから、この街はお前を独りになんかさせない。な?」

    騎士「……」

    306 = 7 :

    騎士「この街は、決してお前に死んでほしくなんかない、失いたくはないんだ」

    騎士「それは、……団長も同じではないんですか?」

    騎士「……」

    騎士「あなたのいた村は、まだ滅んでなんか居ない。だから、あなたの村は、あなたの家族」

    騎士「あなただって、あなたの故郷に、死んでほしくないと思われているじゃないですか……!」

    騎士「……」

    騎士「……」

    騎士「それに」

    騎士「?」

    308 = 7 :

    騎士「私だって、あなたを知っています」

    騎士「確かに、最初は好かない人だとは思っていましたが」

    騎士「でも!それでも死んで欲しいだなんて欠片も思っていません!」

    騎士「だから、私だけじゃないですよ、騎士団のメンバーも、そう、私達騎士団は家族なんです!」

    騎士「だから、死んでもいいとか、そんな悲しい事は、考えないようにしましょう」

    騎士「…………」

    騎士「……」

    騎士「そうだな。俺が間違っていた。死んでいい人間なんか、一人も居ない」

    騎士「……はい」

    310 = 7 :

    騎士「それでもまだ腑に落ちないことがあるのですが」

    騎士「なんだ」

    騎士「なんとなくですが、私に騎士団を抜けるように要求してる感じがしたのですが」

    騎士「えっと」

    騎士「なぜですか、何か私が団にいると都合が悪かったり?」

    騎士「い、いや?そんなことないよ?何も悪くないよ?」

    騎士「ではどうして?」

    騎士「……いわなきゃ?」

    騎士「ダメです」

    312 = 7 :

    騎士「はぁー。まいいか」

    騎士「似てるんだよ」

    騎士「誰にですか」

    騎士「妹。俺の」

    騎士「団長の妹、ですか?」

    騎士「おう。顔も似てるなー、とおもったら性格まで似てやがる」

    騎士「てっきり同じ人間かと思ったよ」

    騎士「はぁ、そうですか。今その妹さんは」

    騎士「死んだよ。それこそ病でさ」

    騎士「あ、その、申し訳ありません」

    313 = 7 :

    騎士「気にするな」

    騎士「そんなに、似ていますか?」

    騎士「ああ、そっくりだ。髪を長くしていたら特に」

    騎士「……」

    騎士「だから、だな。なんとなく、危なっかしいことをして欲しくなかった」

    騎士「……」

    騎士「それだけだ」

    騎士「まあ、そういう意味じゃ俺もお前に傷ついてほしくないと思ってる一人だな、ははは」

    騎士「団長……」

    314 :

    なんかきもいわこれ

    結局自己満足だよね

    315 = 7 :

    ですよね

    317 :

    かいて、どうぞ

    318 = 7 :

    まじで ちょうやべえじゃん

    319 :

    いーからお前は書くんだよ!

    320 = 7 :

    騎士「それでな、俺、騎士団やめようと思っているんだ」

    騎士「えっ」

    騎士「確かに言われたとおり、俺はこういうのに向いてないわ。団長とか、そういうの張れるほどの器じゃないね、自分でもはっきりわかった」

    騎士「そんな、急になんで」

    騎士「薬を買うための資金も稼いだしさ、やっぱり、故郷に戻ろうと思って」

    騎士「そんなの、自分勝手ですよ!どうして、私達、これからどうすれば」

    騎士「お前がいればきっと大丈夫だろ、うん、大丈夫だ」

    騎士「でも、……でも!」

    騎士「何かあったら、絶対に駆けつけるさ。一番最初に、お前の危機に」

    321 :

    「誇り」という病に冒された者は目の前の人間を見なくなり、本当に守るべきものを守らなくなるというが・・・

    322 = 7 :

    騎士「団長……」

    騎士「お前は、この街で、この街のために生きるんだろう?」

    騎士「おれも、俺の故郷のために何かをしたい、妹はそう願っていた」

    騎士「妹さんが……」

    騎士「言っちゃなんだが、もともと薬代ぐらい稼げばいいかとか思ってたぐらいだしな」

    騎士「……」

    騎士「なに、死ぬわけじゃないさ。死んでもいいとか、思ってるわけでもない。だからまた会える、それでいいじゃないか」

    323 = 302 :

    しえん

    325 :

    騎士「そう、そうですよね、絶対に、また会えます。絶対」

    騎士「そうだ」

    騎士「だから、それまではしばしのお別れ」

    騎士「ああ」

    騎士「次に会う時まで、立派にこの街を守っていて見せますから、だから」

    騎士「おれも必ず残された村を救ってみせる」

    騎士「はい!」

    328 = 325 :

    ・・・・・・
    ・・・・
    ・・

    騎士「やっぱり、行かれるのですね」

    騎士「まあ、決めていたことだしな」

    騎士「ついていっちゃおうかな……」

    騎士「ばっ、おまえ、何を言うんだ」

    騎士「冗談ですよ冗談、この街があるっていうのについていけるわけ無いでしょう?」

    騎士「そりゃそうだろーけどさ」

    騎士「寂しくないって言ったら、嘘になりますけども」

    騎士「……」

    329 = 325 :

    騎士「しかしそんな服着てるなんて珍しいじゃないか。それに髪留めも」

    騎士「あ、これですか?今年はやりの色らしいですよ」

    騎士「ほーそうかいね。似合ってる、かわいいぞ」

    騎士「かわいい、ですか」

    騎士「なんだ」

    騎士「小さいころ、家族が居なかったものですから、私はよくいじめられていたんですよ」

    騎士「昔の話か」

    騎士「それで、いじめられないように、誰にも負けにようにと努力を重ねてきました」

    騎士「……」

    331 = 325 :

    騎士「ずっと、強くなることだけを。それだけを、それだけが、私の生きている意味として」

    騎士「気がつけば、この街では一番腕っ節の立つように」

    騎士「代償として、わたしは友達も持っていなければ、なにか趣味を持ってるわけでもなくなってました」

    騎士「けれども、一人でいられるほど、私は強い人間ではありませんでした」

    騎士「気がつけば騎士団に入っていて、それであなたが来るまではずっと団長を務めていました」

    騎士「今思い返してみれば、無意識のうちに仲間を、家族を求めていたんだと思います」

    騎士「市民のためとか、街のためとか、なんとか理由付けてね」

    騎士「……」

    騎士「あなたはそんなところに急に現れたんですよ、あまつさえ私を打ち負かしてね」

    332 :

    しえん

    333 = 325 :

    騎士「それまで男の人なんか誰も寄り付かなかった私に初めて言ったのはあなたでしたね」

    騎士「可愛いなんて言ったのは」

    騎士「それから、だいぶあなたのことを意識するようになりました」

    騎士「それで、気づいたら髪を伸ばしていたり、服屋に足を運んだり」

    騎士「……」

    騎士「……」

    騎士「自分で言うのも何ですけれど、きっと、あなたのことを好きなんだと思うんです」

    騎士「最初は、全くあったことのない人で、ただ興味を惹かれただけなんでしょうけど」

    334 = 325 :

    騎士「努力ばっかりだった自分と、それにたいして何も異を唱えない人たち」

    騎士「今まで、出会ったことのない人間だったあなた」

    騎士「どうして好きになるのか、全くさっぱりですけれども」

    騎士「なんででしょうね。好きになるの。いまいち理由とか思い浮かばないんですけれども」

    騎士「だから……ホントのことを言うと、あなたには去ってほしくない」

    騎士「……」

    337 = 325 :

    騎士「ホントは言うつもりなかったんだが」

    騎士「?」

    騎士「故郷での用事が終わったら、隣の国まで行こうと思ってる」

    騎士「……なんでですか」

    騎士「戦争があるらしいから、」

    騎士「それを止めたい」

    騎士「もう、そういうのはあってほしくない」

    騎士「……なんでそれを言うんですか、今」

    騎士「お前がそこまで言うのに、俺だけ黙っているのもなんかだしな」

    339 = 325 :

    騎士「そんなの、なおさら行ってほしくなくなるじゃないですか」

    騎士「かもな」

    騎士「国の、それも政治にまで首を突っ込むなんて、無事で済むとは思えません」

    騎士「……」

    騎士「でも、行くんですよね」

    騎士「ああ」

    騎士「……」

    騎士「危ないことはするつもりはない。俺だって死にたくないからな」

    340 = 330 :

    しえん

    341 = 325 :

    騎士「大変なことだってことぐらいわかってるさ」

    騎士「でもそうしてまでも成し遂げたいことがある」

    騎士「守りたいんだ……皆を」

    騎士「守りたい、お前を」

    騎士「団長……」

    騎士「いや、もう団長じゃないさ。名前で読んでくれよ、女騎士」

    騎士「騎士、ちゃんと、帰ってきてくださいね」

    騎士「もちろんだ。お前が危なくなったときは、必ず駆けつける」

    騎士「私も、あなたが危険なときには必ず駆けつけます!」

    342 = 332 :

    俺……この戦争が終わったらあいつに結婚を申し込もうと思うんだ

    343 = 325 :

    騎士「今は別れる。でも、また会う」

    騎士「だから、また会うその時まで、ちゃんと生きる」



    騎士「私は」       騎士「俺は」

    騎士「あなたのために」  騎士「お前のために」

    騎士騎士「ちゃんと生きる、死んでもよくなんかない」

    騎士「だな」

    騎士「ですね」

    騎士「では」
    騎士「それじゃ」

    344 :

    346 = 325 :







                     またね。





    347 = 330 :


    楽しかった

    348 = 325 :

    おしまい

    349 = 325 :

    何がしたかったのかよくわからん話だけど
    ながながお付き合いありがとう
    保守もありがとう

    ばいばい


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