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    元スレ男「お前が好きなんだ!」幼「あんた異常者だったの!?」

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    タグ : - ホモ ×3+ - レズ ×3+ - 幼馴染 + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    202 :

    よろしい続けたまえ

    203 = 99 :

    「絶望したかあ、少年よ!」

    「はい?」

    野太い声がした。声の主は、黒いレザーコートを着込んだ銀髪の中年男だった。

    銀のオッサン「今はそれでいい。むしろ、何もかも吐き出してスッキリしただろう」

    「え? えっ?」

    銀のオッサン「さあ、我々と共に来い。そして世界を革命しよう」

    「あ…? はっ…?」

    204 = 133 :

    異端の同盟みたいなもんか

    205 = 139 :

    銀髪の中年って



    ただの白髪のおっさんじゃねえのか?

    206 :

    週刊ストーリーランドみたいだな

    208 :

    すげぇ面白い

    209 = 192 :

    >>205
    どうでもいいだろそんなの

    210 = 99 :

    眼鏡の「部隊長、説明になっていません。時間を無駄にしないでください」

    銀のオッサン「えー」

    またも、意味不明な人物が乱入してくる。

    眼鏡の「男くん…だったっけ。さ、彼等が痺れているうちに逃げるわよ。彼女にお別れをして」

    「…!?」

    眼鏡の「助けてあげるって言ってるの。このドームには二度と戻ってこられないけどね。さ、早く。こんな所で死ぬのは、馬鹿らしいわよ」

    状況が飲み込めない。さっぱり全く飲み込めない。

    211 = 99 :

    銀のオッサン「少年よ、何も考えなくて良いぞ。おそらく今生の別れだ。とにかく思った事を、率直に。素直に言えばよろしいのだ」

    「は…あ…」

    確かに、生き別れるにしろ死別するにしろ、幼とこんな混沌とした状況でうやむやに別れるのは、嫌かも知れない。
    理解が追いつかない事、釈然としないことは沢山あったが、とにかく言うべき事は言っておくことにした。

    「男…?」

    幼の方も完全に状況に置いていかれているようで、先ほどから呆然としたまま固まっている。

    「えっと…」

    212 = 99 :

    幼を正面から見据え、別れの言葉を切り出す。

    「幼、ごめん。今までありがとう。俺は…君と出会えて、よかった」

    「男…」

    先ほどまで人形のような表情をしていた幼の顔に、少しだけ生気が宿った。

    「う、うん…これからどうする気のか、わからないけど…」

    すぅっ、と幼が息を吸い込んだ。

    「私達、かけがえのない友達だった…たった一つ、それだけは確かだから」

    「幼…」

    213 :

    パァン

    「えっ」

    214 :

    ドサッ

    「そんな…」

    215 = 153 :

    >>151

    216 = 107 :

    二度と会えないって

    217 = 99 :

    銀のオッサン(うんうん…良い話だ。青春だなあ)

    眼鏡の「もう…部隊長、ボケっとしてないでくださいで仕事してください!」

    眼鏡の女は、男と幼が別れの挨拶をしている間、あくせくと治安局員達から武装を剥ぎとっていた。

    銀のオッサン「あ、ああ…すまぬ」

    眼鏡の「もう… さ、行くわよ男くん。もうあまり時間がないわ」

    「あっ、はい」

    218 = 135 :

    女はここで退場かよww

    219 = 99 :

    眼鏡の「幼さん。言うまでもないけど、あなたはただの被害者だから安心して取調べに応じるといいわ。包み隠さず、全て話しなさい。それがあなたの為よ」

    「は、はい」

    銀のオッサン「ようし、少年! 走れるな!? 我々の後について来るのだ!」

    「わ…わかりました」

    銀髪の中年と眼鏡の女は撤退の準備を完了したようだ。

    220 = 182 :

    現実的に考えると幼馴染が実は同性愛者で告白してきたってことなんだよな……
    そりゃ引くわ

    221 :

    面白い
    続けたまえ

    222 = 99 :

    「…じゃあな、幼…」

    中年男達の後を追って、あっけなく去っていってしまう男。

    「あっ…」

    その別れも、想いの告白も、あまりに突然で。
    幼は何の心の整理もつかないまま、たった一人の親友を失った。

    「さ、さよなら…男…」

    223 = 133 :

    本当に唐突だな

    224 :

    断言する
    このSSが楽しく読めるのはここまで

    225 = 139 :

    親父は嫁(男)を失って今度は息子まで……

    226 = 99 :

    ―ドーム内車道 ルートXXX―

    銀のオッサン「しかし、去り際が駆け足というのも何とも締まらないものだなあ…そうは思わないか、少年?」

    眼鏡の「無駄口を叩かないでください」

    銀のオッサン「良いではないか。我々はまだ知り合ったばかりだ。言葉を交わして理解を深め、信頼を得るのは大切な事だぞ。なあ、少年?」

    「はぁっ、はぁっ…!」

    男に答える余裕などなかった。

    (何だ、この人達…!)

    227 = 99 :

    異常ペースで走り続けながら、息を乱さずに会話を投げかけてくる中年男。

    銀のオッサン
    「はっはっは…! 男くんよ、大分まいっているようだな! 無理も無い…君はとても優秀な少年のようだが、
     それはこの温室のようなドームの中に限った話だ。政府は、民間人が外界と接触する事を極端に嫌ってい
     る…それは、大衆の思考を一方向に向けて揃える為だ。ドーム世界の住人に、新しい刺激を与えてはいけ
     ないのだ…君らは試験管から生まれ、外界を知らずに一生を全うしなければならない。そうでなくては統一
     世界は存続できない。正史の実態、真実の歴史を知るのは限られた者達でなければならない。だが、だが
     な! 雲の上の神様気取りの人間達がいくら世界を押さえ込んでいるつもりでも、我々のようなイレギュラー
     は必ず発生する。そして世界を革命するのだ! 我々は何も、異性愛原理主義を戦いによって勝ち寄ろうと
     している訳では無い。多数派と少数派、時代と正義、そこから生まれる摩擦と軋轢は必ず世界を歪ませる。
     そこに必ず争いは生まれてしまう…しかし。我々のように平和に歩み寄るもののは、例え矛盾を孕み他者を

    眼鏡の「ああもう、うるさい!」

    228 = 135 :

    悪いが読みとばします

    229 = 99 :

    「はぁっ、はぁっ…!」

    未だにこの人達の実態はよくつかめないが、とにかく何もかもがドームの住人とは違っている事だけは確かだ。

    銀のオッサン「おっ、着いたぞ」

    「え…?」

    そこには。どこにでもありそうなマンホールが一つ、ぽつんとあるだけだった。

    230 :

    同性愛者の集まりみたいなもんか…

    231 = 99 :

    「あ、あなた達は一体…何者、なんですか…」

    やっと立ち止まる事ができた男が、息も絶え絶えに質問した。

    眼鏡の「尤もな質問ね。我々は地下の住人なの」

    「は…地下…!?」

    眼鏡の「そう。地下に居を構えるレジスタンス」

    「もしかして…俺を助けてくれた経緯を考えると…異性愛者のレジスタンス、ですか?」

    眼鏡の「まあ、大体はそういうイメージでいいのだけれど。正確には、政府を介さずに生まれた者達の、反体制の集いなの」

    「! じゃあ、あなた方は…」

    232 = 99 :

    銀のオッサン「思っている通りだ、少年よ。我々は試験管ベイビーではなく、生殖の結果生まれた人間達だ」

    (…!)

    それは、ドームの中で生まれた者達には考えもつかない奇跡だった。

    「じゃあ、もしかしてお二人は…」

    眼鏡の「はあっ!? ちょっ、違うわよ! 何勘違いしてるのよ、バカ!」

    「う、うわっ」

    眼鏡の女が突然取り乱した。

    233 = 99 :

    銀のオッサン「うむ、我々は特にそのような関係には無い。こやつはただの、忠実で有能な私の部下だ」

    眼鏡の「なっ…!?」

    「…」

    色々と思う事はなかったが、この人達の茶番に付き合っても仕方が無いので話を流す事にした。

    「えっと、それでこのマンホールからどこに行くんですか…?」

    眼鏡の「そ、そうです。こんなバカらしい事を話している場合じゃありません!」

    銀のオッサン「うむ、全くだ。ハッハッハ!」

    234 = 99 :

    銀のオッサン「うむ、我々は特にそのような関係には無い。こやつはただの、忠実で有能な私の部下だ」

    眼鏡の「なっ…!?」

    「…」

    色々と思う事はあったが、この人達の茶番に付き合っても仕方が無いので話を流す事にした。

    「えっと、それでこのマンホールからどこに行くんですか…?」

    眼鏡の「そ、そうです。こんなバカらしい事を話している場合じゃありません!」

    銀のオッサン「うむ、全くだ。ハッハッハ!」

    235 = 182 :

    ふむ

    236 = 99 :

    ―地下道 エレベーター―

    入り組んだ下水道を複雑な路順で歩き、更に隠された通路を何度も経ると、
    とても前時代的な巨大エレベーターがそこにはあった。

    ギギギギ、と今にも壊れて崩れ落ちそうな音を立てて、エレベーターは男達を地下の奥深くへと運んでいく。

    「げほっ、ごほっ…」

    銀のオッサン「がははは、少年よ。ドームと違ってここは空気も極薄。おまけに埃っぽいときた」

    「本当に、ひどい場所ですね…」

    237 :

    いいな。友が女性だってわからなかったのは、文章じゃなきゃなしえなかったな。

    238 = 136 :

    >>6
    海賊の残りだもう一匹その足元に隠れているぞ

    239 = 99 :

    「で、何故ですか…?」

    銀のオッサン「ん?」

    「どうして俺なんかを、わざわざ助けに来てくれたんですか…?」

    眼鏡の「決まってるじゃない。あなたが優秀だからよ」

    「え?」

    眼鏡の「我々は一人でも多くの同志を必要としている。あなたのようなケースはまさに、うってつけの人材だわ」

    「はあ…」

    241 :

    No6みたいでいい感じだ
    アニメ版しか知らんけど

    242 :

    ここも潰れたか・・・他に面白そうなSS無いし、SS速報に行くかな

    243 = 242 :

    しもた、誤爆した・・・

    244 = 99 :

    銀のオッサン「おっと、少年よ。肝心な事を忘れていたぞ」

    「?」

    銀のオッサン「とりあえず助けてみたのはいいが…お前、これからどうする?」

    「えっ?」

    銀のオッサン「我々としては、是非とも我等革命隊の構成員として戦力になって欲しいところだが…どうだ?」

    「えっ…えーっと…」

    245 = 99 :

    眼鏡の「すぐに決める必要は無いわ。身の回りに色々な事が降りかかって、冷静に物事を考えられる状況ではないしね」

    銀のオッサン「うむ。だがまあ、我々のカリスマ性はさぞ刷り込まれた事だろう。共に戦える日を楽しみにしているぞ、少年」

    「はあ…」

    銀のオッサン「おっ、見えてきたぞ」

    中年男はエレベーターの手すりによりかかりながら、はるか下方を指差した。

    「うわっ…」

    246 = 99 :

    がらんどうに開いた、地下の巨大空洞。

    そこには、コンクリート作りの朽ち果てかかった建造物達が肩を並べ、ひとつの街を為していた。

    「すごい…まるで地中のドームだ…」

    銀のオッサン「うまい事を言うな、少年よ」

    「ここは一体…? どうやってこんな地下街を…」

    眼鏡の「ここは、旧時代の人々が遺棄した地下都下よ。仰る通り、まさに前時代のドームというのが相応しいわね」

    247 = 99 :

    銀のオッサン「少年よ。どんな生き方をするにせよ、お前はもうこの誇りっぽい街で暮らしていくしかない」

    「…」

    銀のオッサン「今は、これまでの世界との離別を嘆いても良い。後悔しても尚良し。思うざま悔やむがいいさ。そうしなければ、人は前に進めぬ」

    (… 俺は…)

    248 = 99 :

    エレベーターはどんどん降下し、地下街がずんずんと迫ってくる。

    この街には、昼も夜も無いのだろう。あの温室じみた清潔な空調も無いのだろう。
    うわついたくだらない中央公園も。端末に表示されるおめでたい天気予報も。
    綺麗に整った頑丈な作りの住居ブロックもなければ、自分の帰りを待っている父親もいない。

    挙式に誘ってくれる友人も、羨むような恋敵もいなければ。
    あの寂れた公園も、風にきいきいと揺れる遊具も。
    作り物の美しすぎる月も、それを一緒に見上げた幼馴染も… ここには、ないのだ。

    249 = 99 :

    それら全ての思い出を投げ打ってでも。自分には、伝えたい想いがあった。

    銀のオッサン「少年よ…泣いているのか?」

    「えっ…」

    気付かないうちに、頬を涙がつたっていたようだ。

    250 :

    夫婦になっても2人の子供が出来ないのは不憫な世界よね


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