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    元スレメイド「冥土にお送りいたします」主人「かかって来い」

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    51 = 1 :

    主人は先ほどの電車の迫力とメイドの殺気とを比較した。


    主人「………」

    主人(やはりメイドには到底かなわないな)


    主人にとっては迫りくる電車の前に飛び込むことより、

    殺意に満ち満ちたメイドに立ち向かう方がよほど恐ろしいのである。

    52 = 1 :

    <リビング>

    そしてこんなことがあった日であっても──


    メイド「今日は、トラックにひかれそうな子供を助けました」

    主人「偶然だね。俺も電車に飛び込んだサラリーマンを助けたよ」

    メイド「やはり、人間の幸福とは生きてこそ、でございますわ」

    主人「ああ、死んでしまっては、戦えないからね」

    メイド「冥土にお送りいたします」

    主人「かかって来い」



    二人は戦う。

    55 :

    >>52
    自分、見抜き良いスか?

    56 :

    ソビエトロシアでは、党があなたを見つけ出す!!
    ソビエトロシアでは、命があなたを生きる!!

    57 :

    こいつもスプリクト
    やっと人間か、マジでこいつらキモいよな
    ああ、俺もスクリプトだった

    58 = 1 :

    <会社>

    ある日、主人と同僚はお互いの住居の話をしていた。


    同僚「お前、若いのにマイホームとかすげぇよな。俺なんかアパートだぜ」

    主人「両親のおかげだよ。自分の力でも何でもない」

    同僚「しかも、メイドさんを雇ってるんだったよな?」

    主人「親の紹介でね。よく気が利く人で、助かってるよ」

    同僚「その人と恋愛関係になったりしないのか?」

    主人「そういう対象として見てないし、今後も見ないだろうな」

    同僚「ふぅん、そんなもんかね」


    主人は真実と嘘をうまく織り交ぜて話した。

    59 = 1 :

    同僚「なぁ、今度家に遊びに行ってもいいか?」

    主人「もちろんいいよ」


    すると、ずっと耳を傾けていたOLも会話に参加してきた。


    OL「あ、私も行きたーい! メイドさん見たーい!」

    主人「いいよ。ぜひ来てくれ」

    同僚「よっしゃ、じゃあ今度の日曜に寄らせてもらうよ」

    主人「分かった」

    主人「駅からの道がけっこう分かりにくいから、最寄駅についたら連絡してくれ」

    同僚「オッケー」

    60 = 1 :

    <リビング>

    その日の夜も、主人とメイドは死闘を繰り広げた。

    グシャグシャになったフライパン、散らばったパスタ、へこんだ壁、

    真っ二つになったテーブル、天井に突き刺さった包丁とカミソリ……。

    これらが二人の死闘の凄まじさを物語っている。

    死闘に一段落ついた時、主人がメイドにいった。


    主人「今度の日曜、客が来る。俺の会社の同僚たちだ」

    主人「悪いが、おもてなしを頼むよ」

    メイド「かしこまりました、ご主人様」

    61 = 27 :

    いいのかよ…

    62 :

    極楽町一丁目を思い出す

    63 = 1 :

    次の日曜日──

    <主人の家の前>

    同僚「悪いな、駅まで迎えに来てもらっちゃって」

    OL「ホント、ごめんなさいね」

    主人「駅からここまで、微妙に道が入り組んでるからな」

    同僚「──にしても、けっこういい家じゃんか」

    OL「キレイねー」

    主人「ま、何もないけど入ってくれよ」


    ガチャッ

    64 = 1 :

    <玄関>

    メイド「ようこそいらっしゃいました」

    同僚&OL「!」

    メイド「さ、どうぞ。お上がりになって下さい」

    同僚「は……はい」

    OL「お邪魔……します」


    同僚とOLは主人に家で働いているというメイドを、はっきりいってナメていた。

    そこらにいる女性がメイドの格好をしただけなのだろうと──

    からかってやろうとさえ思っていた。

    しかし、メイドの気品と優雅さにあふれる佇まいを目の当たりにし、

    これらの考えは吹き飛んでしまった。

    66 = 1 :

    <リビング>

    同僚「こ、こんなに美味い紅茶を飲んだのは初めてですよ……すげぇ」

    OL「わ、私も……」

    メイド「ありがとうございます」

    同僚「まったく、お前にはもったいないメイドさんだな、おい」

    主人「ハハハ、まったくだよ」

    主人「彼女に家のことは全て任せてあるから、俺は仕事に集中できるのさ」

    同僚「そうか、だからお前は仕事ができるんだな」

    同僚「俺もメイドさん雇えば仕事できるようになるかな~……なーんてな」

    同僚(たしかに彼女を恋愛対象としては見られないな……)

    同僚(なんというか、下心アリで彼女と接すること自体に罪悪感を覚えそうだ)

    67 = 1 :

    しばらくすると、すっかり四人は打ち解けていた。


    OL「へぇ~……ご両親同士がお付き合いがあって、知り合ったんだ」

    メイド「えぇ、この方の一人暮らしの世話をするように、と」


    ウソである。

    そしてメイドは対外的には主人を主人として扱わない。

    主人が自分のことを、あくまで「住み込みで家事をする人」と紹介しているのを

    知っているからだ。

    このため、「主人」ではなく「この方」「あの方」などと呼ぶことになる。


    同僚「やっぱり、家事の修業みたいなのをしたわけかい?」

    メイド「ええ、数年間」

    同僚「だよなぁ~。さっき食べた料理もプロ級の腕だったもん、すごいよ」

    メイド「もったいないお言葉ですわ」

    68 :

    おもしろい

    69 = 1 :

    やがて、二人は帰っていった。


    メイド「楽しい方たちでしたね」

    主人「ああ。仕事は退屈だが、俺も彼らといるのは楽しいよ」

    主人「しかし……君は退屈だっただろう。日曜日は、いつも一日中殺し合ってるからな」

    メイド「いえ、私も楽しかったですわ」

    メイド「またいつでもお訪ね下さるよう、お伝え下さい」

    主人「ありがとう」

    主人「しかし、ウソをつくってのは面倒だな」

    メイド「仕方ありませんわ。私たちの本当のことを話してしまえば」

    メイド「あの方たちがショックを受けることは間違いありません」

    70 = 68 :

    71 = 1 :

    ~ 回想 ~

    主人は平凡な家庭に生まれた。

    両親はもちろん平凡であり、当然主人も平凡であると思われた。

    しかし、主人は強かった。

    他の人間に比べ、あまりにも強すぎた。

    猛獣よりも強く、毒も通じず、おそらく銃弾もある程度は耐えられるだろう。

    もしその気になれば、オリンピックの全種目で金メダルを取ることも

    たやすいほどの身体能力。

    だが、主人は自制した。


    主人(俺の存在は……社会を壊す)

    主人(だから、力を誇示してはならない……)


    本能的に、こう自覚していたからだ。

    72 = 1 :

    このため、彼はそのあり余る力を発揮することなく生きてきた。

    発揮するのはせいぜい、

    飛び込み自殺をしたサラリーマンを助けた時のような場面くらいだった。

    もちろん、これではフラストレーションが溜まるに決まっている。


    主人(戦いたい……)

    主人(戦いたい……)

    主人(戦いたい!)


    ならば格闘技でもやればいい、と思うかもしれないが、彼はこれも自制した。

    なぜなら彼は、自分の実力は他の選手全員を相手にしても楽勝してしまうほどだと

    分かっていたからだ。

    73 = 1 :

    そんなある日、主人は一人の女性と道ばたで出会った。

    電流が走った。

    すぐにお互いは理解した。

    (彼女)も、自分と同じような人生を歩んできた者なのだと。


    主人「あの……」

    主人「初対面の人にこんなこというのは、大変非常識かもしれないが……」

    主人「今から俺を殺すつもりで……いや、俺を殺すために俺と戦ってくれないか?」

    メイド「………」

    メイド「あなたを……」

    メイド「冥土にお送りいたします」

    主人「かかって来い」


    二人は殺し合った。

    決着はつかなかった。

    74 = 1 :

    主人「君は素晴らしい」

    主人「一緒に……メイドとして暮らしてくれないか。そうすれば毎日戦える」

    主人「どちらかが死ぬまで……」

    メイド「喜んで」

    メイド「ようやく私はお仕えするべきご主人様を見つけたようです」

    メイド「必ずや、ご期待に応えてみせましょう」


    二人は抱き合った。

    いや、サバ折りをやり合った。

    ギュウウゥゥゥ……


    主人(俺とほぼ互角のパワー……! ああ、やっと俺はパートナーにめぐり会えた)

    メイド(一瞬でも気を抜けば、私の背骨はたちまち砕けるでしょう。素晴らしい力……)

    75 :

    以下好きなカップ麺語ってけ
    おれ、もうVIPも卒業だわ。

    76 = 1 :

    しかし、二人が本気でやり合えばすぐに通報されるに決まっている。

    巻き添えを出してしまう恐れもある。

    なので、まず主人は競馬で儲けて、二人の戦闘に耐えられる家を建てることにした。

    「強さ」のパラメータの一つである観察力が存分に発揮された。


    主人(天候、気温、湿度、地面、観客の出す騒音、レースの距離……)

    主人(馬の骨格、筋肉、呼吸、スタミナ、気性、体調……)

    主人(騎手の身長、体重、技量、モチベーション……)

    主人(これら全てが、どの馬がどういう順位でゴールするか教えてくれる)


    主人は万馬券を連発し、あっという間に大金を儲けた。

    ただし、今後二度と競馬を始めとしたギャンブルはしないと誓った。

    主人の「自分の力は社会を壊す」という理念に反する行為だったためだ。

    77 :

    面白いつまらないの前に読みづらい
    激しく読みづらい

    78 :

    >>66
    上から目っ線のてんこ盛り

    80 = 1 :

    主人が家を建てる際に業者につけた条件は、三つ。

    ・とにかく頑丈なこと。
    ・音が絶対に外に漏れないこと。
    ・なおかつ外見は普通の家であること。

    こうして出来あがったのが今の家である。

    おそらくどんな災害、いや核爆発にすら耐えるかもしれない。

    もっともこのくらいの家でなければ、二人の戦闘にはとても耐えられない。

    二人は喜び合った。


    主人「さあ、今日からは思う存分戦おう!」

    メイド「よろしくお願いします、ご主人様」


    彼らの戦いのルールは、これまた三つ。

    ・全力を尽くすこと。
    ・互いのおもてなしには、誠意をもって応えること。
    ・出来る限り規則正しい生活をすること。

    81 :

    >>1見てるぞ
    批判してる奴は黙れ

    82 :

    こんにちは

    83 = 1 :

    ~ 現代 ~

    <リビング>

    主人「君と出会えたことは、本当に幸運だった」

    メイド「私もですわ」

    メイド「私の人生においての夢は二つございます」

    メイド「一つは、ご主人様のような方と出会うこと。これはすでに叶いました」

    メイド「そしてもう一つは、この手でご主人様を冥土に送ることでございます」

    主人「ぜひとも叶えてもらいたいね」

    主人「もっとも俺は死ぬのが死ぬほど嫌いだから、そう簡単にはいかない」

    主人「さて、昔話もこれくらいにして、そろそろやろうか」

    メイド「かしこまりました」


    主人はゴルフクラブを、メイドは包丁を手に取った。

    84 = 1 :

    同僚とOLは、主人の家にちょくちょく遊びに来るようになった。


    OL「いつも食べさせてもらってばかりだから、今日は私が料理を作ってきたの」パカッ

    同僚「メイドさんの腕にはとてもかなわないだろうけどな」

    OL「なによー」

    メイド「いえ、とても美味しいですわ」モグッ

    主人「これはホントに美味いよ。OLには才能がある」パクパク

    同僚「うん……まぁまぁかな」モグモグ

    主人「よーし、じゃあ俺もみんなにコーヒーでも淹れようかな」

    同僚「お前、コーヒーとか淹れるんだ」

    OL「へぇ~楽しみだわ」


    主人とメイドは、二人を心から歓迎していた。

    彼らが来ると殺し合いの時間は当然減ってしまうのだが、その分内容は濃密になった。

    85 :

    >>80
    いいよ!胸にかけて!胸に!

    86 = 19 :

    ほのかな西尾臭

    87 :

    おもしれぇもっとやれ

    88 :

    淡々とした語りがプロフェッショナルっぽい

    89 = 77 :

    批判してる奴はwwwwwww黙れwwwwwwww
    だwwwwwwwまwwwwwwwれwwwwwwwうぇっwwwwwww


    かっこつけようとしてんのかんしんないけど意味のわからない言い回し多過ぎ

    90 = 27 :

    >>81
    何か割と面倒なBOTが流行り出したらしい
    まあ>>1もスルーしてるし気にしなくてよくね?

    91 :

    この流れなら言える

    92 :

    いいね

    93 = 1 :

    <電車内>

    同僚たちが家を訪ねるようになって、しばらくしてのことだった。

    主人は少し遠い取引先のところから、電車で帰社する途中だった。

    ヒマなので、携帯電話でテレビのニュースを見る。


    ニュース『現場から中継でお伝えいたします』

    ニュース『先ほど、反体制グループ“熱湯弁慶”がビルに立てこもり~』

    主人(熱湯弁慶……)

    主人(たしか日本のトップに立つべきは我々ネット住民であるべき、とかなんとか)

    主人(訳の分からん思想を掲げてる連中だったか……)

    主人(インターネット上でギャーギャーわめいてるだけの集団と記憶してたが)

    主人(ビルに立てこもるとは、大層なことをしたもんだな)

    主人(そんな行動力があるなら、普通に政治活動しろって──ん?)

    主人(このビル……俺の会社じゃないか!)

    94 = 1 :

    ニュースで事件の概要は分かった。

    事件は主人が会社にいない昼休み直後に発生した。

    銃などで武装した熱湯弁慶が、突然集団で押し寄せ、瞬く間に会社ビル内を占拠。

    会社に残っていた者全員がビルの最上階に集められ、人質になっている。


    主人(もし俺がいれば、この程度の奴らの襲撃は防げたかもしれないが……)

    主人(今からじゃどうしようもないな……。あれだけ機動隊がいるし)

    主人(ビルを囲んでいる警察の手腕に期待するしかないか……)

    96 = 45 :

    熱くなれよ!

    97 = 78 :

    >>87
    ソレ!ソレ!ソレ!(にゃお)

    98 = 1 :

    <会社 最上階>

    最上階は主に会議や行事用の大きな部屋になっている。

    30名近い人質たちにマシンガンの銃口を向ける『熱湯弁慶』のリーダー。

    そして、もう一人。


    リーダー「こうしてあっという間にこのビルを制圧できたのも」

    リーダー「君の指導と、調達してくれた武器のおかげだよ。ありがとう」

    テロリスト「なぁに、熱湯弁慶の統率力と戦闘力が優れていただけのことだ」

    リーダー「そう、ぼくたちは生まれ変わったんだ!」

    リーダー「ネットの世界から羽ばたき、この国を支配下に置くんだ!」

    リーダー「フハハハハッ!」

    99 = 1 :

    人質の中には課長、同僚、OLもいた。


    課長「あ、あわわ……」

    同僚(くそぉ、なんなんだよこいつら……突然乗り込んできやがって)

    同僚(あのバカ笑いしてる奴はともかく、もう一人の奴はただもんじゃない)

    同僚(目の前にライオンでもいるかのような緊張感だぜ……)

    OL(だれか、助けて……)ガタガタ

    100 :

    こういうの好きです


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