元スレキョン「長門って何でも知ってるよな」長門「そうでもない」
SS覧 / PC版 /みんなの評価 : ★
1 :
―月曜日 放課後 部室―
キョン「長門、チャペッペッルリョクンピョって知ってるか?」
長門「知らない」
キョン「そうだよな」
キョン(今、適当に作った単語だしな)
長門「……」
ハルヒ「はーい!お待たせー!!会議を始めるわよー!!」
3 :
知ってることだけ。
4 = 1 :
―火曜日 放課後 部室―
朝比奈「キョンくん、お茶です」
キョン「どうもすいません」
朝比奈「新しいお茶の葉なんです」
キョン「それは楽しみですね」
長門「……」
ハルヒ「ひまねぇ……」
5 :
続けたまえ
6 = 1 :
―水曜日 放課後 部室―
古泉「おや、負けてしまいましたか」
キョン「何も賭けてない時だけ勝つんだよなぁ」
古泉「賭け事とはそういうものですよ」
朝比奈「すぅ……すぅ……」
長門「……」
ハルヒ「キョーン!!マインスイーパーで新記録更新したわよ!!」
7 = 1 :
―木曜日 放課後 部室―
朝比奈「キョンくぅん、この飛車さんはどこまでいけるんですかぁ?」
キョン「これは障害物がない限り、どこまでもいけるんですよ」
朝比奈「えー?盤からでちゃってもいいんですかぁ?」
キョン「それはちょっと……」
古泉「んふ」
長門「……」
ハルヒ「キョーン!!ひまー!!あそんでー!!」
8 :
ちなみに古泉はゲームめちゃくちゃ弱い
これマメな
9 :
地味なストレスがバグ引き起こすぞ
10 = 1 :
―金曜日 放課後 部室―
ハルヒ「今日は終わり!!みんな!!車に気をつけるのよ!!」
キョン「小学校かここは」
朝比奈「さようなら」
古泉「それでは」
キョン「さてと、明日も不思議探索かぁ」
長門「待って」
キョン「どうした?」
長門「わからない」
キョン「え?」
長門「チャペッペッルリョクンピョについて教えてほしい」
キョン「は?」
長門「いくら探しても該当する情報が存在しない」
キョン「……」
11 = 1 :
長門「情報統合思念体にアクセスしても、該当するものはなかった」
キョン「ボスにまで聞いたのか……」
長門「チャペッペッルリョクンピョってなに?」
キョン「あーそれは……」
キョン(まて。ここで嘘って言っちまうのは簡単だが、その場合、長門はどう思うんだ?)
キョン(ガッカリするのか。それともそれは嘘だと流してくれるのか……)
長門「……」
キョン(いやいや。長門を困らせるわけにはいかないぜ。ここは正直に言うんだ)
キョン「長門、実はそんなもの存在しないんだ」
長門「……」
キョン「悪かったな」
長門「……」
キョン「それじゃ、また明日な」
長門「待って」グイッ
キョン「な、なんだ?」
13 :
ラマ「んふふ」
14 = 1 :
長門「存在しない情報を貴方が保持している時点で、そのものは存在していなければおかしい」
キョン「そうきたか」
長門「存在しないものをどのようにして貴方は知りえたのか教えて欲しい」
キョン「あー、えーと……だな……」
長門「……」
キョン「口からでまかせなんだよ。その場で作った単語だ」
長門「その場で作った」
キョン「そうそう。からかうつもりはなかったんだ。ただの冗談としてだな」
長門「呼称だけが存在している概念ということでいい?」
キョン「あ、ああ。そんな感じだ」
長門「わかった」
キョン「分かってくれたか。よかったぜ。なら、明日な」
長門「……」コクッ
キョン(まさか真に受けるなんてな。長門にはあまり変なこと言わないほうがいいか)
15 :
面白い
16 = 9 :
キョン「オレのチャペッペッルをリョクンピョしてくれ」ボロンッ
17 = 1 :
―土曜日 正午 喫茶店―
ハルヒ「はーい!!班分けをしまーす!!!みんなー、籤ひいてー」
キョン(今日は誰とだろうね)スッ
長門「……」
キョン(長門とか……。図書館で安定だな)
ハルヒ「……まぁ、いいわ。キョン、有希。さぼっちゃだめよ?いいわね?」
キョン「毎回、同じ台詞だな」
ハルヒ「よっし。みくるちゃん、古泉くん。いくわよ!!」
古泉「分かりました。―――あ、これどうぞ」
キョン「おう」
朝比奈「代金、置いておきますね」
キョン「いつもすいません」
長門「……」
キョン「よし、長門。図書館に行くか」
長門「……」コクッ
18 = 1 :
キョン「そういえば、先々週ぐらいに借りた本は面白かったのか?」
長門「割と」
キョン「そりゃよかったな」
長門「待って」グイッ
キョン「どうした?」
長門「こっち」
キョン「こっちって……どこに行くんだ?」
長門「ここ」
キョン「ベンチか。なんだ、今日はベンチに座って日向ぼっこか?まぁ、それでもいいけどな」
長門「……」
キョン「んじゃ、座って時間潰すか」
長門「チャペッペッルリョクンピョのこと」
キョン「え?」
長門「チャペッペッルリョクンピョのことどうする?」
キョン「どうするって、なにがだ?」
19 :
からかうつもりがこんな事になるとは
20 :
どうする?じゃねえよwww
21 = 1 :
長門「呼称だけの情報体は余りにも簡素すぎる。生まれた意義がない」
キョン「え?」
長門「きちんとした情報を持たせるべき」
キョン「長門さん?」
長門「チャペッペッルリョクンピョは生命体か否か」
キョン「ま、まて、何が始まったんだ?!」
長門「貴方が生んだもの。大切にしたほうが良い」
キョン「た、大切にって……」
長門「チャペッペッルリョクンピョは生命体か否か」
キョン「長門、つまりあれか。俺の作ったチャペッペッルリョクンピョに存在価値を付加させようっていうのか?」
長門「そう」
キョン「……」
長門「生命体か否か」
キョン(これはあれか。長門なりの遊びか……。こんな長門稀少だしな。付き合ってやるか)
キョン「そうだな。やっぱり生命体だな」
22 :
そりゃ創ったんなら責任持って最期まで面倒見ないとな
23 = 1 :
長門「生命体……」
キョン「おう」
長門「哺乳類?両生類?バクテリア?」
キョン「難しいな……。でも、名前の響きからしてバクテリアっぽくはあるよな」
長門「哺乳類じゃなくていい?」
キョン「哺乳類の名前にしてはかなりファンキーだろ、チャペッペッルリョクンピョなんて」
長門「チャペッペッルリョクンピョは学名にしたらいい」
キョン「俗名はどうするっていうんだ?」
長門「仮に太郎」
キョン「一気に進化したな。進化論どうなったんだ」
長門「太郎は哺乳類でいい?」
キョン「そんな名前つけちまったからには哺乳類だな。むしろ人類でもいいぐらいだ」
長門「分かった」
キョン「次は外見的特長か」
長門「……」コクッ
24 = 13 :
25 = 19 :
これで太郎君生まれたらどうすんだろ
26 :
長門とキョンの子供になるのか
27 = 1 :
キョン「でも、まあ、人類に定義するなら俺らに似てないとダメだな」
長門「そう。性別は女のほうがいい」
キョン「太郎なのにか?まぁ、いいけど」
長門「目は貴方似」
キョン「俺に似てるのか?女の子なら長門に似てるほうがいいだろ」
長門「どの程度?」
キョン「そうだな……。全く一緒はあれだから……。7割は長門でいいんじゃないか」
長門「3割は貴方の特徴を含むことにする」
キョン「それなら、いいんじゃないか」
長門「寿命は?」
キョン「人間だからな。80歳前後じゃないか」
長門「分かった」
キョン「ほかに決めることあるか?」
長門「どのような性格か」
キョン「性格って周囲の環境によって変化するからな。一概には決められないぜ」
28 :
朝倉っぽくしようぜ!!!!!!!!!!!!!
29 = 1 :
長門「そう。仮に貴方と私で育てた場合にする」
キョン「俺と長門でか。そうなるってくると、イメージしやすいな」
長門「どうなる?」
キョン「うーん。そうだな、俺は長門に殆ど任せちまうかもな」
長門「……」
キョン「そうすると、長門はマニュアル通りに子育てもこなすだろうから、平凡な性格になりそうだな」
長門「平凡な性格?」
キョン「可もなく不可もなく。どびきりお人好しでもなく、我侭でもない。そんな感じだ」
長門「そう」
キョン「まぁ、俺の勝手な妄想だけどな」
長門「太郎が夜泣きした場合はどうする?」
キョン「そうだな。そのときは俺も一緒にあやす。寝かせないと寝れないからな」
長門「そう」
キョン「ん?何の話だっけ、これ?」
長門「チャペッペッルリョクンピョ」
30 = 1 :
キョン「あー、そうだったな。子育ての話にシフトしたから変だと思った」
長門「初めから議題はブレていない」
キョン「おう、そうか」
長門「チャペッペッルリョクンピョ、俗名、太郎改め花子は、私が基本的に育てる。基盤となる性格構築は私の責任」
キョン「そこまで気負うことはないだろ。共同作業みたいなもんだ」
長門「子育てはマニュアル化されている?」
キョン「書籍はいっぱいあると思うが」
長門「……」スクッ
キョン「どうした?」
長門「こっち」
キョン「どこ行くんだよ」
長門「……」テテテッ
キョン(今日の長門、なんとなく楽しいそうだな)
キョン「天気、いいもんな……」
31 = 1 :
―図書館―
長門「……」キョロキョロ
キョン「俺はいつも通り、適当なラノベでも読んで……」
長門「……こっち」グイッ
キョン「え?な、なんだ?」
長門「……」
キョン「長門?オススメの本でもあるのか?」
長門「これ」
キョン「子育て本……。これがどうした?」
長門「……」ペラッ
キョン(ああ。あの遊び、まだ続いてるのか)
長門「……」ペラッ
キョン「(長門、どうだ。やれそうか?)」
長門「(原理は簡単。しかし、全てを完璧に実行するのは用意ではない)」
32 = 1 :
キョン「(だろうなぁ……。子育ては難しいからなぁ)」
長門「(一歩間違えば朝倉涼子を生産することになる)」
キョン「(それはまずい。それだけは避けようぜ)」
長門「(分かった)」
キョン「(と言っても、これに書いてある事をそのまま実行したからって狙った通りの性格になるとは限らないんだよな)」
長門「(そう)」
キョン「(俺は人並みに優しい性格になってくれたら、それでいいんだけど)」
長門「(同意する)」
キョン「(お、そうか)」
長門「……」ペラッ
キョン(って、こんなところ誰かに見られたら、変な誤解を生みそうだな……)
長門「……」
キョン(ま、土曜日の図書館で誰かに会うわけでもないし、いいか)
長門「……借りる」
キョン「そうか。言って来い」
33 = 1 :
―午後 ファーストフード店―
ハルヒ「で、どうだったわけ?」
キョン「何も収穫はない」
ハルヒ「真面目に探したんでしょうね?!」
キョン「そういうお前はどうなんだ?」
ハルヒ「不思議発見ノルマ未達成で、ここはキョンの奢りだから」
キョン「てめ……!!」
長門「……」ペラッ
朝比奈「長門さん、何を読んでいるんですかぁ?」
長門「子育て」
朝比奈「へぇ~」
古泉「それでは注文をとって来ましょう。みなさん何がいいですか?」
ハルヒ「いつものやつ!!」
朝比奈「私もいつもので」
長門「バリューセット」
36 = 1 :
キョン「んじゃ、行こうぜ」
古泉「はい」
長門「……」ペラッ
ハルヒ「有希、何読んでるのよ?朝、そんなの持ってなかったわよね?」
長門「子育て」
ハルヒ「何よ、有希。高校生でもうそんなこと気にしてるわけ?気が早いんじゃないの?」
長門「……」
ハルヒ「そもそも恋愛とか結婚とか、バカのすることよ。一時の気の迷い。その果てに待っているのは他人との共同生活っていう地獄だけなんだから」
朝比奈「でも、好きな人と一緒にいるって素敵じゃないですか?」
ハルヒ「甘いわよ、みくるちゃん!!そんなものは幻想なの!!最初は良いかもしれないわよ?でもね、少しずついやーな部分が見えてきて、破局するんだから」
朝比奈「は、はぁ……そうですかぁ?」
ハルヒ「そうなの!!わかった、有希?」
長門「……」ペラッ
ハルヒ「ちょっと、有希。あたしの話きいてた?そんなの考えるだけ時間の無駄なのよ?」
長門「でも、大事なこと。新たな生命体を迎えるための準備は必要不可欠。当事者になったとき、無知であれば狼狽する可能性が高い」
38 :
チャペッペッルリョクンピョでワロタ
40 = 1 :
ハルヒ「有希はそれぐらいの知識あるでしょ?」
長門「子育ての基本方針までは知らない。だから、今、読んでる」
ハルヒ「ふーん」
朝比奈「長門さん、子育てに興味があるんですか?」
長門「別に。これは用意」
朝比奈「用意……?」
ハルヒ「有希、どういうこと?」
長門「新たな生命体を迎え入れる用意」
ハルヒ「は……?」
朝比奈「へ……?」
長門「……」ペラッ
ハルヒ「有希……?あたしの思い違いならいいんだけど……。まるで新しい命が生まれるみたいな言い方してない?」
長門「……」ペラッ
ハルヒ「有希。こっちを見なさい」
長門「……」
41 :
「ッル」が発音できない罠
42 = 1 :
ハルヒ「有希、どういうこと?」
長門「……」
ハルヒ「沈黙は許さないわよ!!これは団長命令なんだから!!!」
長門「……」
ハルヒ「有希!!いい加減にしなさい!!」
朝比奈「涼宮さん、おちついてぇ」オロオロ
ハルヒ「どうやったら落ち着けるのよ!?」
長門「花子が誕生した」
ハルヒ「?!」
朝比奈「はなこ?」
長門「そう」
ハルヒ「なによそれ?」
長門「チャペッペッルリョクンピョ」
ハルヒ「え?なんですって?」
長門「呼びにくいから花子でいい」
43 :
古泉「―――――――――――――!」
44 = 1 :
ハルヒ「誕生って生まれたってことでいいのね?」
長門「そう」
朝比奈「それ、どんな人ですか?」
長門「哺乳類で人類。性別は女。寿命は80歳前後。容姿は私に7割似ている」
ハルヒ「それ有希の子どもってこと!?」
長門「……」
ハルヒ「……ちょっと……ほんとに……?」
朝比奈「ひぇ~……長門さん、いつの間にぃ?」
長門「今週の月曜日に誕生した」
ハルヒ「最近じゃない!?自宅で産んだの?!」
長門「部室」
ハルヒ「部室ぅ?!」
朝比奈「えぇ~?!そんなでも、火曜日は特に汚れてませんでしたけど……」
ハルヒ「あの長机を分娩台のしたの?!有希?!」
長門「……」
46 = 43 :
3割をいつ言うのか
47 :
おもしろい
48 = 1 :
ハルヒ「というか、そもそもどうやって産まれたのよ?!」
朝比奈「パパさんは誰なんですか?」
長門「……」チラッ
キョン「ほら、ハルヒ。まずはお前のだ」
ハルヒ「……え?」
長門「子育て」
ハルヒ「……!!!!」
古泉「すいません!!急用ができました!!!」
キョン「どうした、古泉?」
古泉「観測史上最大級のものです。世界の破滅もありえるレベルですので」
キョン「ハルヒ……どうかしたのか?」
ハルヒ「……」
キョン「おい、ハルヒ」
古泉「とにかく現場に急行しますので、あとのことはお任せします」
キョン「あ、ああ……」
49 :
そうか! チャペッペッルリョクンピョはアナグラム
えーとえーと
50 :
声に出して呼んでたらチャペッペッルリョクンピョのこと
スラスラとチャペッペッルリョクンピョ言えるようになった
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