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    元スレ七咲「……ハーレムですよ?」純一「そうだとしても、僕は嫌だ」

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    タグ : - 前スレ→1327081558 + - 次スレ→1330619376 + - もっとハーレム作るべき + - アマガミ + - シリアス + - ソックス + - ハーレム + - 純一...GJ! + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    101 = 1 :

    梅原「そ、そうなのか…今日は大忙しだな…!」

    「だね! ……じゃあ、行ってくるぞ梅原…!骨は後で拾ってくれ…!」

    梅原「お、おうよっ! ……何で最後は弱気なんだ大将…?」

    校舎裏 

    (──ふぅ……なんだか、梅原の前で強がってみたけど。全然、落ち着いてないんだよな……)
     
    「……」すっ…

    (校舎の物陰から…ずっと見てるけど、まだ薫の姿は見えてない。
       これも詳細な時間も決まってなかったし、そもそも薫は学校に来てないしな…)

    「くるのかなぁ…アイツ…やっぱり嘘だったんじゃないのか?」

    (でも、七咲の話もあるし…花壇の前で待っとくか……)

    「…ったく、呼びつけたなら待ってるぐらいしろよなアイツも──」

    「──いるわよ、後ろに」

    「う、うわぁああああ!?」ぐるっ

    「…………」ムッスー

    102 = 1 :

    「び、びっくしたぁー……いきなり毛玉があっふぐぉ!?」ぼぐっ

    「ッ……あら。あたしもびっくりして手がでちゃったわ~ ごめんね、純一ぃ」ふりふり

    「カ、カハッ…あ、相変わらず…良い左を持ってるなっ……かおるっ…!」

    「ほほほ。褒めてもなにもでませんってことよ~」

    「遠まわしに、ゴリラみたいだなって貶してるんだけどな…!おっと!」びゅん!

    「おっ。ヒュ~♪ やるわね純一、いまの回し蹴りをさけるなんてさ!」

    「いや、勢いなしであそこまで完璧な回し蹴りをするお前は…ナニモンだよ…」

    「え? ふふン、教えてあげよっか~? ん~?」

    「…やっぱいいや、なんかめんどくさいし」

    「え~! どうしてよ、聞いてよ純一ぃ~」

    「べたべたするなよ……ほら、やめろってば」

    「……じゃあ、聞いてくれるのっ?」

    「聞く聞く、聞いてやるから」

    103 = 1 :

    「……ふふーん! それはね純一!」

    「うん、なんだよ薫」

    「輝日東1健気で有名な……このあたし!棚町薫さんってぇいうものよぉ!」

    「わー」ぱちぱち

    「……もう、なによそれっ。あんたノリ悪いわねー」

    「これが精一杯のノリだ」

    「なんとっ!…ううっ、見損なったわ~…あれほどまでも時間を共に過ごしてきたのにぃ~…
      ここまで落ちぶれてしまったなんてぇ~…おいおい…」

    「…薫」

    「なにかしらぁ…おいおい…」

    「帰っていいか」

    「だめにぃきまってるでしょぉ!」ぐいいっ

    「え、あ、ちょ…いきなりなんだよ…!頭に腕を回すなって…!」

    「あんたが絶対にそういうと思ったから、こうやって逃げられなくしてやるのよっ」

    104 = 1 :

    「に、逃げないって…! ほんとほんと!僕逃げない!嘘つかない!」

    「嘘だったら承知しないわよ~!」ぐいぐい

    (お、おふっ……あ、でもまだ頭掴まれたまでもいいかな…!)

    「……」ぴた

    「…ん? なんだよ薫、急に止まって…?」

    「あんた今、いやらしいこと考えたでしょ?」

    「えっ!? そ、そんなことないよ!」

    「だって一瞬黙ったじゃない。そのときってあんた、いっつもスケベなこと考えてるじゃない…」

    「ち、違うよ…僕はそんな疚しいやつなんかじゃないからさ…!」

    「ほんとにぃ~? ま、どっちにしたってもう離すけどね」ぱっ

    「おっとと……」

    「……それで、あんた。来てくれたんだ」

    「ああ、来たよ。下駄箱に入ってた、手紙を読んでさ」

    105 = 1 :

    「……そう、読んだのね。あの手紙」

    「まあな。でも、どうしたんだよ……あの手紙、なんだか嘘っぽかったぞあれ。
       薫って名前を見るまでずっと誰だかわかんなかったよ」

    「……ちょっと、普通にやってみたかったのよ。手紙でってどういうのかってさ…」もじもじ…

    「あ、じゃあブラフじゃなかったのか…てっきり僕はついさっきまで…」

    「ぶ、ブラフってなによ…! まさか、あんたずっとアレ偽物だって思ってたのっ…?」

    「だ、だってしょうがないだろっ…? あんなの薫が書くとは思えないし、それに…
       …薫だったら手紙なんてかかずに、直接行ってくるって思ってたしさ…!」

    「っ………わ、わかってるじゃないの…! あたしのことっ……やるわね純一!」

    「あ、ありがとう!」

    「っ……そ、そうよ…確かにあたしらしくない。それはわかってる…っ」

    (封筒もあんなに可愛かったしな…言ったら殴られそうだけど)

    「で、でもっ……恵子が、ああいうのがギャップがあっていいっていうから…その、使ってみたのよ…」そわそわ…

    「……ふーん」

    「な、何よその反応……! あ、あたしがせっかく恥を偲んで書いたのにぃ…っ」

    106 = 1 :

    「そうなのか、いやだってさ? けっこう短文だったじゃないか、えっと確か…」ぱさ…

    「っ! ちょ、ちょっとあんたっ…! なにここで読み返そうとしてんのよーっ!」

    「えーと、純一へ。明日の放課後、いいたいことがあります」ひょい ひょい

    「ぎゃー! やめてってばぁー! 本気で本気で!」ぶんぶん!

    「校舎裏の花壇の前で待ってます…ってほら! ぜんぜん普通だろ?」ひょい

    「はぁーっ…はぁーっ…! あ、あんた…本当にサイテー…っ!」

    「ははは。何度でも言うがいい」

    「っ~~~……と、とりあえずそれ!返しなさいよ!」

    「え? やだよ、返すわけ無いだろ」

    「ど、どうしてよっ!?」

    「……えーっと、弱み?」

    「こ、こいつぅ~……人の大切な想いをっ…弱みって…弱みって言ったわね!?」

    「う、嘘だよ…! うそうそ! それは嘘だってば薫…!」

    「じゃあ返しなさいよ! それがっ…それがあんたの手元にあるってだけで、もう夜も眠れないわ…!」

    107 = 1 :

    「そ、そうなのか? あー…でも、これはやっぱ渡せないよ」すっ…

    「ま、また今度あった時…からかう気なのっ…?」

    「いいや、そうじゃないってば。だってこれはお前からもらった大切な、想いだからさ」

    「な、なによ…いきなり良いこと言って…!」

    「本当のことだよ? お前からもらった初めての手紙、それもあるしさ。
       こうやって薫が気にするほどに気持ちを込めたものを……僕に一回渡したっていう今」

    「それはとっても僕にとって、すごく嬉しいことなんだよ」

    「っ………」

    「だからさ、この手紙は返すことはできない。その時のお前の気持ちも、僕の気持ちも……タイセツにしたからさ」

    「なによっ……自分だけ、いい子ぶっちゃって。取り返そうとしたあたしが悪いみたいじゃない…っ」

    「あはは、別に薫は悪く無いって。ただこれも僕の我が儘なだけだからさ」

    「……じゃ、じゃーあ。タイセツに保管しておきなさいよね…! アンタすぐ無くしそうだし…っ」

    「なーに言ってんだよ。なくさないよ、絶対に」

    108 = 1 :

    「………」

    「──よし、制服のポケットにちゃんとしまったぞ。胸の内ポケットに入れたから、
       そうそう取り返すのは難しいぞ!」

    「も、もう取り返さないわよ…!」

    「そっか。それはよかったよ、あはは」

    「っ……そ…それで、さ…」

    「うん? どうした薫?」

    「~~~~っ……あ、あんたはどうおもったのっ!その手紙を読んで!」

    「…待ち合わせ日時の報告?」

    「じゃなーくて! わかるでしょ…っ? あたしが言いたいこと…あんたなら…!」

    「…………」

    「だから、ここにきたんでしょ! わかってるから、あたしが…ここで言いたいことが何かわかってるから…!」

    「うん、わかってて…ここにきたよ。薫」

    「っ……~~~っ……じゃ、じゃあどう思ったのよ…!あんたは…!」

    109 = 1 :

    「そうだね……とりあえず、薫。落ち着こう、な?」ぎゅっ

    「え、あ、な、なんで手を握るの…っ!」

    「ほら、落ち着いてこないか? けっこう他人の体温ってさ、人の緊張や動悸とかを直してくれるんだよ」

    「や、やけに詳しいわね……誰かにしてもらったことある感じ? それ?」

    「……。ああ!梅原にな!」

    「……ぶっ! な、なにそれっ…ちょ、あんた本当…っ?」ひくひく…

    (半分は本当。半分は七咲の抱きしめで気づいた)

    「ま、まぁな……あの時はとっても暖かくてさ…なんかこう、すっごく安らぐっていうか~…」

    「っ…っ…ぶ、ぶはぁ! ひっひひぃ~!や、やめてっ…想像しただけ、だけっ…でっ…あはははは!」けたけた

    「そこまで笑わなくてもいいだろ……感想のところは本当に梅原なのに…!」

    「げほっこほっ! ひゃひゃっ……あぁー!わらったー! マジ最高だわあんた…バケモノなのっ?」

    「う、うるさいよ!」

    「いや~……まさか、こんなタイミングで笑わせてもらうとは思わなかったわ。てんきゅ純一!」

    110 = 1 :

    「お、おう。落ち着いたか?」

    「まね! 笑ったら落ち着いたわ………うん。おっけーよ」

    「そうか……そしたら言うぞ? ちゃんと聞いておけな」

    「……どんと来なさい、純一!」

    「──………えっと、な。薫、僕はお前からこの手紙をもらって…すっげーびっくりしたんだ」

    「……うん」

    「まさか薫が…? なんて思ったし、それに…こんな薫らしくない!って思ったりもした」

    「言ってたわねさっき……」

    「今でもそう思ってる。でも、そうじゃなかった…薫は一生懸命になって手紙を書いててくれてた」

    「…………」

    「…一生懸命考えて、僕をここに呼ぼうとして…薫。お前は頑張ってたんだよな」

    「…そうよ、どうにか頑張って手紙を書いて…後は…あんたに来て欲しくてね」

    111 = 1 :

    「………」

    「………」

    「……でも、こんな僕でいいのか? お前は…」

    「……あたしは、あたしの本心で決めたことなの。だからそれに従うだけ」

    「この…抑え切れない気持ちが、あんたに向かっていることだけが事実。
      そうやってあたしは色々とやってきたし、今回もそれに全力で向かっていくだけよ」

    「薫……」

    「これだけの想いが……溢れでるってことは、相当のハズ。だからね? 純一」

    「あたしは、純一のことが好き」

    「………」

    「思いのたけをぶけたくなるぐらい……全部、あんたにぶちまけたいぐらいに──……あんたのことが大好きなの」

    「………」

    「…つ、つまりは……そういうこと、なのよっ……うん」もぞもぞ…

    113 = 1 :

    「──……やっぱりすごいな、薫は」

    「な、なにがよっ……」

    「そうやって想いをぶつける勇気があるってこと。
       ……女の子ってどうしてこうも皆、すごいんだろうなぁ」

    「……?」

    「……あのさ、薫。僕も言っていいか?お前への気持ちを」

    「っ……! だ、大丈夫よっ。ちゃんと……ちゃんと聞いてあげる」

    「そっか。ありがとな」

    「うん……」

    「僕はな、薫……お前のこと──…たぶん、好きだ」

    「……たぶん?」

    「ああ、そして……薫のことが超大好きだ」

    「は、はぁっ…? ど、どういう意味よそれ…!」

    「…………」

    「…どうしてそこで黙るのよ。ちゃんとはっきりいいなさいよ…!
      ………だ、だめならだめって…ちゃんといってよ…そんな風に誤魔化さないで…!」

    114 = 1 :

    「誤魔化してなんか無いよ、これは本当に僕の気持ちだ。薫」

    「たぶん、って言ったじゃないの…あんた」

    「そうだ、たぶん薫のこと好きだ。だけど……薫の気持ちに答えて、僕は付き合いたい」

    「だから、超大好きなんだよ」

    「っ……──い、いやいやっちょっと待って! 
      つ、付き合いたいって思ってくれたのはともかく! どうして初めに多分好きとか言うのよ…!」

    「……一つ、言いたいことがあるんだ。薫、いいかな」

    「ここで何も言わなかったら逆にあんた、すごいわよそれ……」

    「ああ、だろうって思ってる。薫を混乱させてるってわかってるんだ。
       ……だけど、こうやって言わないと……僕は正直に薫に話せないって思うんだよ」

    「……なんかあんのね、普通に了解できない訳が」

    「っ……さすがだな、薫。そういう所、僕は好きだよ」

    「い、いいからいいなさいよっ! こっちはあんたのうやむやな反応で、面倒くさい状態になってるんだから…!」

    115 = 1 :

    「………」

    「………っ…はやく、いいなさいってば」

    「……薫は、誰かのために頑張ったことはあるか?」

    「……なに、それは……大事な質問なの?」

    「うん」

    「……あるわよ、ちゃんと」

    「そっか……そしたらさ、それはどうして頑張ったの?」

    「頑張ったのって…それは、あれじゃない。その人のために…頑張れば、あたしが幸せになれるから」

    「…幸せになれるから? その人のために頑張ることで、か?」

    「そ、そうよ。だって、その人のために頑張れば…役に立てる。役に立てば、その人が幸せになる…
      …だからそうやって幸せになった人の顔を見れば……あたし、頑張ったんだなって」

    「あたしも、幸せになれるじゃないの」

    「…なるほどな。確かにそうだよ」

    「……これが、なにか関係あんの? あんたの気持ちと」

    116 = 1 :

    「……ものすごく、関係してるんだ。人が人のために頑張ること…
       …これは、僕が今日とても大事な人が言ってくれた言葉なんだよ」

    「大事な、人…?」

    「……そうだ、大事な人が言ってくれたんだ。僕は…今まで色々とさ、
       目標立てて頑張ってきたことはあったけど……それが如何に小さいことだってわかってしまうほどに」

    「その人達の想いは、頑張りは……すっごく大きなものだった」

    「…人たちって、いっぱい居るのね。純一には」

    「ああ、お前もだぞ。薫」

    「あ、あたし…?」

    「うん、だって…こんな僕を好きになってくれて。どうしよもない…こんな僕に告白してくれて。
       それだけで、僕は薫の頑張りを褒めてあげたい」

    「…な、何言ってんのよっ。人が人を好きになることを……褒めてあげたいって、あんたばかじゃないの…?」

    「ああ、馬鹿で結構さ。でも、僕は言いたいんだ」

    「僕は人を頑張らせてしまう最低な野郎で、馬鹿野郎。他人を思ってる振りをして…結局は何も考えてない」

    「そんな自分勝手な僕を好きになってくれる人は……どれだけの頑張りをしているのだろうって、褒めてやりたいんだよ」

    117 = 1 :

    「やけに…自分を貶めるのね、あんた」

    「実際にそうだからね。今日のことで全部、わかってしまったんだ」

    「……。べっつにあたしはそうは思ってないけどね、あんたのこと」

    「…うん? どういうこと?」

    「あんたが──……自分勝手でわがままなって奴。アタシはそうは思ってないわ、純一のこと」

    「そうなのか? それは意外だなぁ…」

    「だってさ、あんたは……こんなアタシと一緒に居続けてくれた。我侭で、自分勝手で好きかってやってるあたしと。
      ずっとずっと一緒に居続けてくれたじゃないの」

    「だから、そうじゃないって?」

    「そうよ、それで証明してるじゃない。あたしに付き合ってられる人なんて、お人好しかただの馬鹿よ」

    「あはは、お前もえらく自分を貶めるなぁ」

    「事実じゃない。そしてさ、あんたはお人好しでおばかな奴でしょ?」

    「…そうだな、確かに」

    118 = 1 :

    「……だから、今日も我侭を言わせて欲しかったの。最後にあんたにさ」

    「…………」

    「好きだって……この想いを受け取って欲しいって。どうかあたしと……付き合って欲しいの。ってね」

    「そっか…最後のわがまま、か」

    「……いくらあたしでも、あんたを盲目的に好きになったとしても。
      周りの状況が見えてないわけじゃない……それはわかってるんでしょ?」

    「ああ、わかってる。薫はしっかりしたやつだよ」

    「てんきゅ、だからさ……あんたにわがままでね──あたしと、付き合って欲しい……と言ってんのよ」

    「……今でも、それは変わらないのか?」

    「──変わらない。純一のことを…想う気持ちは変わってない。
      たとえ…あんたが大事な人を見つけたとしても、それを跳ね除けるぐらいの自信はあるから」

    「…………」

    「あんたが今まで…高校生活の中で。いろんな人のために頑張ってやってきたことは知ってるつもり。
      だけど…あたしはそれに打ち勝ってでも、この我侭を突き通すの」

    119 = 1 :

    「あたしは…棚町薫。恋に燃える女子高生よ? 障害がいくつあろうとも、必ずあんたをモノにしてみせる」

    「………」

    「それは覚悟していたつもり…だけど、だけどね純一」

    「うん…」

    「…あんたがダメだって言うのなら、付き合えないって言うのなら。このわがままは終わるの」

    「………」

    「あたしだって…頑張るつもりでいるけど、あんたが大事な人を見つけてしまってるのなら。
      それがあたしよりも…タイセツだっていうのなら、あたしは…ハッキリと言って欲しい」

    「──あたしのわがままにはもう、付き合えない。これで、終わりにしようって……ってさ」

    「………」

    「……それだけで、いいのよ。長ったらしく言わなくていい。アタシを好きだって思ってくれてるのは…
      …今は言わなくていいから」

    「………」

    「はっきりと、言って頂戴……それぐらいのこと、わかってよ純一…」ぎゅっ…

    120 = 1 :

    「薫……」

    「……恐いんだから、今…」

    「……恐いのか?」

    「当たり前でしょ……すごく、こわい…あんたが今にでも……言うんじゃないかって…怖くて死んじゃいそうなのよ…っ…」

    「………」

    「なのにっ…あんた、先延ばすこと言うから…それがずっと続いてて……もう、頭の中…わけわかんないコトなってるんだから…!」

    「ごめん…薫…」

    「あ、謝んないでよっ……だから、お願い…純一、はやく……言ってよ、もう…耐え切れないから…」

    「っ……だめならだめって……いってよ…じゅんいち……っ」ぎゅう… ぶるぶる…

    「………っ」すた…

    「っ! ……純一…?」

    「……薫、ちゃんと顔を上げてくれ」すたすた…

    「な、なによっ……ぐす…」すっ…

    「……。なくなよ…抱きしめたくなるじゃないか」

    121 = 1 :

    「ぐすっ……な、泣くに決まってるでしょ…! こんだけ恐いんだからっ…」ごしごし…

    「…そっか。それじゃあハッキリ言ってやるから、薫」

    「……うん、言って…純一……」

    「……僕は、薫。お前と───」

    「っ………」ぎゅっ…

    「───好きでい合いたい。お前と僕で、ずっと好きでいたい」

    「……本当、に…?」

    「本当だ。この気持に嘘はないよ、絶対にだ」

    「……でも…あんたは大事な人が居るってっ……それは、どうすんのよ…?」

    「──幸せにする」

    「……え…?」

    「全員、すべて……全力で幸せにする。お前も、大事な二人も」

    「────……なにいってるの…?」

    122 = 1 :

    ごめんうんこ
    昨日飲み会で腹痛い

    123 = 30 :

    早くいって戻ってこい

    124 = 100 :

    ほんとにうんこ代行が必要なやつだなwww

    125 = 7 :

    お前の胃の中が心配になるわ本当

    126 = 1 :

    「本気だ。嘘はいってないよ、これは僕の覚悟だ」

    「覚悟ってあんた……どれだけ最低なこといってんのか……わかってんの…?」

    「最低じゃないよ、最高なんだ。今の気分だったら犬になって薫の靴を舐めたっていいぐらいだ」

    「そ、それはやめて…! と、とにかく……え、どういうことよそれ!」

    「………」

    「あんた……決め切れないからって、全員と付き合う気なの…っ!?
      それ、あんたっ……本気で言ってるの!?」

    「…何度も言わせるなよ、本気だ」

    「っ……本当にトチ狂ったのッ? もて過ぎて、ネジが数本でも抜け落ちたんでしょ…!
      そんな、そんなことは決して言わないやつだって…思って、あたしは…!」

    「だから言っただろう、薫。僕はわがままだって」

    「それにはッ……限度ってもんがッ…!……ッ~~~…今の、あんたッ…ホンットに最悪よッ!」

    「わかってる。そう言われることもわかってた」

    「ッ……あんたは、そういうこと言わないって信じてたのに───……本気なんだ…それ」

    「……………」

    127 = 50 :

    本当にハーレムルート行くのか

    128 = 1 :

    「あたしは……純一があたしを選んでくれるのなら、頑張るつもりでいた。
      でも、今のあんたは……ぜんぜん違う、知ってるあたしの純一じゃない」

    「…薫が知ってる純一ってなんだよ」

    「ッ……それはッ! 人のためを思いやって……ちゃんと考えてくれて!
      人の想いをっ……きちんと、受け取ってくれるやつだって思ってた……!」

    「………」

    「なのにっ……あんたはそんな最低なことアタシに言って……なによ、あんたっ……
      こんな奴を好きになったなんてッ……最悪じゃないっ…!」

    「そうか、悪かったな薫」

    「っ……なによ、その態度…喧嘩売ってんの」

    「………」

    「なに、黙ってんのよ……喋りなさいよッ! 殴るわよッ!」

    「殴ればいいよ、薫の気が済むなら」

    「ッ……言ったわね!? 本気でッ…歯を折るぐらい本気で顔を殴るわよッ…?」

    「…………」すっ…

    「っ……っは!……目までつぶっちゃって…どうやら、準備万端のようね……!」

    129 = 1 :

    「ああ、殴ってくれ。薫がそれで気が済むなら、何発でもいい」

    「殴ってやるわよ……何発でもっ…あたしの気が済むまでっ……いっぱいいっぱい…!」

    「…………」

    「ッ……なによ、それっ…抵抗しなさいよ! 謝ればいいじゃない! ごめんなさいって!
      あれは嘘でしたって……!!そうすればまだ許してもらえるかもしれないわよ…!!」

    「謝らない、だって本気なんだ」

    「まだっ…そんなことっ…!」

    「本気なんだよ、僕は。みんなを幸せにする」

    「そんなことッ…出来るわけ…!」

    「出来る。僕なら出来るはずだ」

    「ッ……」

    「……そう僕は今日、決めたんだ。覚悟したんだ」

    「……っ」

    「人のために諦める頑張り。人の側にいるための頑張り。
       その二つも思いを知って……僕はがんばることを決めた」

    130 = 1 :

    「なに、よっ…頑張る頑張るって、馬鹿の一つ覚えに……!」

    「だってそれしか言えないんだ、バカな僕にはそれしか答えられない。
       たったひとつの答えを見つけ出すこともできない……馬鹿な僕は、頑張ることしかできないんだ」

    「………」

    「だから、僕は……全力で他人に頼る。人の想いを足場にして、見えない答えまで足がかりにしてく。
       馬鹿な僕は一人じゃ何も出来ないから……だから、僕が好きで──」

    「──僕のことを好きな人を皆、先にある答えまでの足場にするつもりだ」

    「………どれだけ、自分が最低なことを言ってるのかわかってんの」

    「わかってるさ」

    「っ……どれだけ、人を不幸に陥れようとしてるのかわかってんのアンタ…!」

    「…わかってる、ちゃんと」

    「じゃあ、どうしてそんなことっ…いえるのよ…!最低だって、最悪だってわかってんのに……あんたは!どうして!」

    「……ちゃんと、最後まで付き合うよ」

    「っ……どういう意味よ…それッ…!」

    131 = 1 :

    「付き合うんだ。その先で待つ答えまで、どれだけのことがあろうとも」

    「僕は、ずっと最後まで彼女たちと付き合う」

    「…あたしがッ…嫉妬にかられてあんたを殺しても恨まないっていうの!?」

    「ああ、思う存分やってくれ」

    「っ……他の子が、あんたを恨んでもっ…!?」

    「うん、全力で謝りに行く」

    「じゃあ、あたしがっ……他の子を恨んだらッ…!」

    「その子の良いところを、僕がずっと言い続けてやるさ」

    「なに、それっ……あんた、苦労で…死んじゃうわよ…っ!」

    「本望だよ。それが彼女たちのためになるっていうのなら、受け入れる」

    「っ………本気で、いってんのあんた…!」

    「ずっと本気だよ、そういってるじゃないか。薫」

    132 = 1 :

    「僕は全力で頑張り続けるって。彼女たちのために、お前のために……僕は我侭を押し通し続ける。
       お互いに想いをどうにかしようとも思わない、受け入れて、お互いに想いを高めあって僕は先に進む」

    「………」

    「それだけの覚悟は、ここにある」とんっ…

    「………」

    「───幸せにしてやるよ、薫。これから先…苦も悲しみもなく、楽しいことと嬉しいことでいっぱいにしてやる。
       お前が僕をすきでいる限り、僕がお前をすきでいる限り……ずっとだ」

    「最低なんかじゃない、最高なんだよ。この気持に嘘はないから……素直で、思いのたけを言ってるだけだ」

    「……………」

    「お前も言いたい気持ちもわかる、だって薫のことだったらなんだってわかるさ。
       いつも一緒にいただろう?だから全部わかってる……だからさ」すっ…

    「……僕はお前を絶対に幸せにする。だから、お前も僕を幸せにしてくれ」

    「っ……」ぎゅう…

    「こんな僕を好きで居続けてくれるのなら、こんな馬鹿な僕をこれから先好きでいてくれるのなら」

    「……どうか僕を幸せにしてくれ。薫、これが僕の今の答えなんだ」

    134 = 1 :

    「………」

    「………」

    「……離しなさいよ、腕」

    「………」す…

    「……なにが、答えよ……ただ、わがままじゃない…見つけられないから、決められないからって……
      自分勝手にやってるだけじゃない…」

    「………」

    「…自分を好きな人を足場にする…サイテーなこと…よく言えるわねっ……あんた…!」

    「………」

    「……どうして、言えるのよそんなこと……」

    「…………」

    「黙っとけば……今、ここでは黙ってて…あたしの告白を黙って受け入れていればいいじゃない……
      どうして、わざわざ思ってる事言うのよっ…そんなこと、言ったらあたしが怒るってわかってるでしょ…」

    「…………」

    「そんな最低なことを考えてても……言わなかったら、付き合ってから後に起こってたこと全部…
      …あたしは、大人しく従ってたかもしれないのに……あんたが最低なことをしてても…あたしは…」

    135 :

    変態紳士を俺ら程度で理解しようとするのがそもそもの間違いだった
    だからこそ好きな訳だけど

    136 = 1 :

    「…無視できるほどに、あたしは…あんたが好きだって…わかってしまうから……どうして、今言っちゃうのよ…っ」

    「……当たり前だろ、薫」

    「………」

    「僕はいつだって薫が好きなままの僕でいたいんだよ」

    「……あたしが、好きな純一ってなによ…」

    「言ってくれただろう。さっきさ、僕に向かって」

    「………」

    「いつだって僕は正直でいたつもりだ……それはいつも変わらずに、いつだって終わりなく続いていく…それが僕だ」

    「お前は、ここで正直に話さなかった僕を。正直な想いを言わなかった僕を───」

    「───好きだって言えるのか?」

    「………」

    「どんなことがあろうとも、僕は正直に言うよ。それがお前が好きな馬鹿な僕なんだろ?」

    137 = 50 :

    しかしメンバー的には良いかもな
    絢辻さんが入ってたらDEAD ENDまっしぐらだし

    138 = 1 :

    「っ……ホント、あんたって馬鹿よね…馬鹿で正直な純一……」

    「ああ、そうだよ」

    「あたしは……でも、あたしは…そんな純一が………」

    「……うん、こんな僕が好きだっていてれたよな、薫は」

    「…………」

    「………」

    「……でも、あたしは……どうしたらいいのかわからない……わよ」

    「…………」

    「……そんなこと、アンタから言われても……あたしは、どうしたらいいのか…」

    「──だったら、奪えばいい。僕の事」

    「……えっ…?」

    「他の子から、奪う気で行けばいい。恋に燃える女子高生なんだろ、薫は。
       ……だったらその情熱を僕に向け続ければいい」

    「その情熱に、想いに…僕はいつまでも受けれ入れてやるから。
       うざがったりしない、拒否したりしない……永遠に立ち向かってやる」

    「その想いを……いつまでも僕は持ち続けてやるさ」

    139 = 1 :

    「…………」ポカーン

    「……そ、そう薫が思ってくれればっ……いいなっておもってるんだ……うん」ぽりぽり…

    「………なに、いってんのよあんは……」くすくす…

    「…だ、だって…薫はそんやつだって思ってるし……だから、その…」ごにょごにょ…

    「…奪えばいいって……あんた、それ本気で言ってるの…?」

    「……そ、そうだよ! だから、うん……薫は僕の事奪う気で来ればいいんだ」

    「……まるでヒロインね、あんたは」

    「そ、そんなことないよっ……うん」

    「……奪う気で、か…なるほどね。それはそれであたしらしって言えば……そうかもしれないわ」

    「………薫」

    「……あたしの、想いはしつこいわよ。もしかしたらあんたは、根負けしてさ…
      …すぐさま、あたしっていう答えを見つけてしまうかもよ?」

    「……それだっていいさ。その時の僕の答えが、そうだっていうのなら」

    140 = 1 :

    「……いつまでも、あんたを追っかけまわすわよ。どんな女の子とイチャイチャしてても、その子以上に
      イチャイチャするつもりよ?それでいいの純一?」

    「……だ、大丈夫だ。任せろ薫!」

    「………」

    「………」

    「……もう一度だけ、最初で最後の言葉をひとつ、言わせてちょうだい」

    「……うん」

    「てんきゅ、純一。あたしは……あたしはね、純一」

    「……やっぱり、あんたのこと大好きだわ」

    「……薫」

    「アンタがそう思ってたとしても、最低なことを考えてても……やっぱり、好きだって思ってる」

    「………」

    「……だから、純一。こんな馬鹿で正直なあたしを」

    「好きで、いててください……────」

    141 = 7 :

    相変わらず誤字脱字が多いが
    あまり急ぎすぎるなよ支援

    142 = 1 :

    こっからながら
    ペースものすごく遅くなるから勘弁

    143 = 135 :

    遅くなってもいいからじっくりやって完結させてやってくだせえ

    144 = 1 :

    …………
    ……



    三年後

    アパート

    「───ん、んん……」ごそごそ…

    「……ふわぁ…ん……あれ、もう朝なのね…」ごしごし

    「………」

    「……ん、まだあんた寝てんの…?今日は今朝から用事があるって言ってたじゃないの…ほら」

    「………」ゆさゆさ…

    「……。そんな風にしていると、昨日の夜みたいに…激しいキスしちゃうぞ純一ぃ~……んー」すっ…

    「…………」

    「……ってあれ? あんた髪の色、こんな色だったっけ──」

    夕月「あたしだよ」

    「───………へ?」

    145 = 64 :

    ゲス過ぎワロタ

    146 :

    濃厚かつ盛大な4P描写がないから駄作決定やね

    147 :

    なにこの文章
    俺のハートに狂おしいほどズッキュンバッキュンきちゃう

    148 = 1 :

    「ゆうっ……ゆうづきっ……せんぱ……!!?えっ!?」がばぁ!

    夕月「おう、おはよう棚町ぃ…ってか、もう昼近くだけどな」

    「え、ちょ、じゅ…純一は……?」

    夕月「とっくの前に出かけてるよ、あいつは絶対に約束の時間には遅刻しないからねぇ…
       …ほら、もう起きな。朝ごはんならぬ昼ごはん作ってっからさ」

    「は、はい……」ごそっ…

    居間

    「………」ずずずっ…

    夕月「うーむ、やっぱり味噌汁は赤だしに限るねぇ~……あんたもそう思わないかい?」

    「……そうですね。というかなんで夕月先輩ここにいるんですか」

    夕月「なにいってんだい。いつも朝飯作りに来てやってんだよ、アイツに」

    149 :

    つまんね

    人選が悪いわ

    150 :

    >>149
    安価ですしおすし


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