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    元スレ七咲「……ハーレムですよ?」純一「そうだとしても、僕は嫌だ」

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    タグ : - 前スレ→1327081558 + - 次スレ→1330619376 + - もっとハーレム作るべき + - アマガミ + - シリアス + - ソックス + - ハーレム + - 純一...GJ! + 追加: タグについて ※前スレ・次スレは、スレ番号だけ登録。駄スレにはタグつけず、スレ評価を。荒らしタグにはタグで対抗せず、タグ減点を。
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    1 :

    「…………」

    「──……なんだ、これは…」ぱさっ…

    「………」ひょい

    「………」じっ…

    「…………閉じてるシールが、ハートだって……!?」

    「ッ…!ッ…!」ばっ!ばっ!

    (──怪しい影は……無い! 梅原的気配もなし!もしやこれは……!!)

    「マジものラブッ───」ばさ…

    「……ん?靴の裏からなにか…」ひょい

    「ん? 靴の中になにか……」ひょい

    「……………」

    「ん?」

    2 = 1 :


    自宅

    美也「にぃにー? ご飯はー?」

    「いや、うん……今日はいいや美也…」

    美也「えー! にぃにの好きなすき焼きだよ~?」

    「……僕のぶんも、食べていいからさ…うん…」すたすた…

    美也「ほんとー! やったぁー! にっしし!」

    自部屋

    「………」ぱたん…

    「………────」

    「───うわぁああああああー!!」ごろごろー!

    「ど、どどどどっどうしてらぶ、らぶらぶるぇたーがっ……!!」ぐるぐる!

    「…………」ぴた

    「三枚、入ってるんだろう……」

    3 = 1 :

    「…………………」

    (──落ち着け、橘純一……ッ! ここは紳士的にはまず落ち着き払い、
       今置かれてる現状の把握だ…ッ!)

    「よしっ!まずはラブッ…て、手紙の確認だ…!」がばぁ!

    「──し、慎重にとりだして……机の上に、並べる…ふぅ…緊張した」すすすっ…

    「……よし。ひとつひとつ、吟味しながら開いて行こう…!」

    「まずは、一枚目……靴の上にあった普通の封筒に入った手紙…」すっ…

    「…可愛らしいスタンダードなものだね。ハートのシールだし」

    「し、慎重にはがしてっ……よし、取れた!」

    「っ……よし、大丈夫…僕は紳士。大丈夫だから…ふぅ」ぱさ…

    『純一へ
     明日の放課後、いいたいことがあります。校舎裏の花壇の前でまってます。
                                      薫』

    「……薫、だったのか…」

    「えらい可愛らしい封筒に入れやがったなアイツ……いや、感想はそこじゃないよ」

    「薫……アイツ、こんな手紙を入れて…何を言いたいんだ…?」

    4 = 1 :

    (いや、なにがってのはわかってるけど…そういうことだって、思うけど…!)

    (でも、だってアイツは…こんなまどろっこしいことせず…
       直接言いに来るはずだろ…?なんだか、ブラフな気がしてきたぞ…)

    「なんだか文面も薫らしくないし……うそっぽいなぁ…」ぱさ…

    「──じゃあ、次だ。この靴の中に入ってた…折りたたんでる小さな手紙だね」すっ…

    「……女の子って、こんな風な複雑な折り方ってよくするよね。なんかの御呪いかな…?」ぱさ…

    「…よし、読むぞ…!」

    『大好きな橘先輩へ
     明日の昼休み、どうか水泳部の方にきてください。ずっと伝えたかった事があります。
                                       七咲 逢』

    「…お、おうっ……な、七咲…か…!」

    (……お、思いたることが多すぎて…むしろ今まで告白してなかったことがおかしい気がしてきた…!
       …と、というか大好きって書いてある!もう書いてある!)

    「……僕は、なんて最低なやつなんだろう…」

    5 = 1 :

    「…僕は、少なくとも……三人の子に好かれてて…それを、こうやって手紙で言われるまで…」

    「……人っ子一人、頭に予想だてることできなかった……!」

    「くっ……なにが紳士だよ! 僕は、僕は……ただのもはや変態だけじゃないか…!」

    「ぐすっ……なんてことだ、本当にっ……ひっく…」

    「ひっく…………ぐす………………────」

    「───でも、待てよ。僕…」

    (紳士たるもの……ここは皆の幸せを、優先的に考えるべきじゃないのか…?)

    「たとえ、それが僕が悪者になったとしても……」

    (皆が抱える、全ての感情は……全部正しいんだ…)

    「……………」

    「………僕は今、悪になると決めた」ぐっ

    「橘純一……否、悪邪……紳士……」

    「橘・ゴス・純一……ここに、来たれ…!」

    6 :

    みてるから

    7 :

    待ってたぞおい

    8 = 1 :

    「───……そうと決まれば、最後の手紙…」すっ…

    「…和紙? なんだかすごく綺麗な紙だなぁ…」すすっ…

    「……よし、綺麗に取れた。読むぞ…!」

    『拝啓 橘純一殿
     寒さが深まる師走の中旬、如何お過ごしですか。
     この頃、めっぽう寒くなるなか。学び舎へと登校している際、
     霜柱が走る地の上に、ひとつのふきのとうの芽を見つけることができました───』

    「──長い…! 前半まで季節の話しかしてない…!え、これラブレターじゃないのかな…!」

    「ちゃんと読むけど……大切なものだからね、なになに…」

    『──ということをお伝えいたします。
     余談でありますが、明日の早朝茶道部にて待ち合わせを願いたい所存です。
     お暇があればで結構ですので、お待ちしております 夕月琉璃子』

    「…………」

    「へ……? る、るっこ先輩……っ!」がたっ!

    (ま、ままままさかっ…あのるっこ先輩がっ…こんな綺麗な封筒でっ…しかもよくわかんない長い文面をっ…!)

    「………」へたり…

    「な、何だか一番ショックがでかいよ…これ…」

    9 :

    ハーレムでいこう

    10 = 1 :

    (というか…最期まで呼んでも、ラブレターなのかわからなかった…!)

    「っ……」ぐ…ぐぐっ…がたっ

    「───三枚の、ラブレター……僕はこれをもらってしまった」

    「これは……僕が、きちんとやらなきゃいけないことなんだ…!」

    「彼女たちの……思いは、ぜんぶ僕が引き受けなければいけない…!」

    (今の僕を見る人間は……絶対に、僕が気が狂っただろうって思うだろう…!)

    「だが、これは……これは、僕の思いなんだ…!」

    「……失恋というトラウマを抱えた、傷を追った僕だけがもつ──…思い、なんだよ…!」

    「………」キリッ

    「───さて、明日ははやい。今日は早めに寝て、明日に備えよう…」すた!

    「…頑張るぞ!」ぐっ…!

    翌日 ちゅんちゅん…

    (死にたい…昨日の自分、殴りたい…)

    11 :

    なんで賢者入ってんだよ

    12 :

    期待しよう

    13 = 1 :

    (……ううぅ…うわぁああああああー! だめだ!どうしよう…!
       なんで僕、こんなにも、モテてるんだっ…!)すたすた…

    (……今からでも輝日東の撃墜王になりたいよっ…!)すたすた…

    「……あ、茶道部に行かなくちゃ…だったんだ…」すた…

    「…………っ」ぎりっ…

    「───行かなくちゃ、だめだよ僕…!
       昨日の僕は頭おかしくなってたけど、でも…!」

    「彼女たちの思いは……無下にしちゃ駄目なのは本当なんだ…!」

    「仮に…それからの関係が、だめになったとしても」

    「………行くぞ、純一!」だっだっだ…!

    茶道部

    「はぁっ……はぁっ……るっこ、せんぱい…?」

    「っ……お、おうっ…!」

    「お、おはようっ…ございますっ…はぁー…」

    夕月「お、おはようっ! 橘純一っ…!」

    15 :

    前観たような

    16 = 7 :

    >>15
    途中で終わったからその続きだろ
    同一人物かは知らん

    17 :

    いいね

    18 = 1 :

    夕月「きょ、今日も朝はさむいなぁー! あはは!」

    「そ、そうですね……はぁっ…はぁっ…!」

    夕月「お…おいおい…大丈夫か橘…? ずいぶんと息が荒いようだけど…?」

    「え、ええ……その、けほっ!せ、せんぱいが…るっこ先輩が待ってるって、
       思ったら居ても立っても居られなくて…!」

    (だって、走って行かないと逃げちゃいそうだったから…!)

    夕月「ほ、ほー……そうなのか。
       ふーん…アンタにしちゃー…あれだね、気が効いてるじゃないか、うん」

    「え? あ、はい…そうですか?…はぁ、ふぅー……よし、落ち着いた」

    夕月「っ…そ、そのなっ…橘! 今日は朝から早く呼びつけて、すまん…
       …手紙……読んだんだろ…?」

    「はい、先輩の…るっこ先輩からの手紙を見て。ここにきてます」

    夕月「そ、そっか……ははっ、つまりはそのぉー…あれだ…どういった意味合いで送ったのかは…」

    「もちろん、わかってます」

    夕月「っ! ……っ…だ、だよなー! いやーちょっとらしくないことしちまったなぁって思ったりしてよ~…!」

    19 :

    みてるぞ

    20 = 1 :

    夕月「こーなんつうかさ、ちょっと乙女らしく!
       みたいなことをやってみたくてよぉ…いや、なに似合ってないって承知のうえだぜ…っ?」

    「…そんなことないです、すごく乙女らしかったですよ。先輩の手紙」

    夕月「そ、そうか…? い、いやー…照れるなぁ…う、うん…!」がしがしっ…

    「………」

    夕月「……その、な。橘、お前もわかってるって思うけどよっ……」

    「はい……」

    夕月「……っ…あ、あたしはさ。こんなガサツで男っ気がなくて、魅力の欠片もないやつだってわかってる…んだよ…っ」

    「………」

    夕月「…で、でもよ! やっぱりあたしもやっぱ……女だったみたいでさっ。こうなんつぅーか……お前を、さ…」

    夕月「…好きに、なっちまったみたい……なんだよ…!」

    「っ……るっこ先輩が、僕をですか…?」

    夕月「お、おうよっ…! なんでかあたしも今だにわかんないだけどさっ…! 
       ……でも…りほっちも、愛歌だって…あたしの気持ちは理解しているらしいんだよ…あたしよりも、ずっと」

    21 :

    再放送か?それとも別ルート?

    22 = 1 :

    夕月「自分のことなのにさ……なんらわかってないでやんの。
       ──でも、そんな気持ちだけが…ずっとずっと…大きくなっていくばかりなんだぜ…橘純一?」

    「…るっこ、先輩……僕は───」すっ…

    夕月「…あっ…──で、でもよ! こ、これだけでいいんだ!」ばばっ…

    「えっ…?」

    夕月「あ、あのなっ…! あ、あたしゃ…お前さんに思いを……思いだけを伝えるだけで、よかったんだよ!」

    「思いを、伝えるだけ……で…?」

    夕月「お、おーよおーよ! あたしにはあんたには重いだろうし……いや、これは違うね」

    夕月「……あたしはもう、卒業だし。あんたとは離れ離れになっちまう、今までみたいに茶道部に来てもあたしはいないし…
       ……あんたにも、会えない」

    「………先輩…」

    夕月「変に勘ぐるなって! アタシは、そう決めてるんだ……そうだってな。橘純一」

    「はい…」

    夕月「あたしはね、アンタの人生にちょっとだけ……関われたことが、とても嬉しいんだよ」

    「っ………」

    23 = 1 :

    >>21
    再放送 途中からまたながらになっちゃうもかもだけど
    最後まで書く

    24 = 12 :

    いきなり切ない

    25 = 1 :

    夕月「こうやって…告白を経験することも出来た、あはは…まあ成功はしてないけどさ」

    「……………」

    夕月「だからよ、後はアンタはアンタの……自分の人生を歩みな! あたしのことを気に悩まず、自分で歩くんだ!」

    「っ………」

    夕月「……話は、そんだけだからよ。んじゃまたな、橘!」くるっ すたすた…

    「……………先輩、僕は…!」すっ…

    夕月「っ……───くるんじゃねぇ!」ばっ

    「っ……せんぱい、どうして…!」

    夕月「…お願いだから、くるんじゃないよ。こっちにくるな…橘…」

    「………先輩…」すた…

    夕月「くるなって…いってるだろ…!」

    「っ……」すた…

    夕月「っ………お願い、だからくる───」

    ぎゅっ…

    26 = 1 :

    夕月「っ……!」ぶるっ…

    「……先輩、るっこ先輩…」ぎゅっ…

    夕月「なにしてるんだよ…ど、どうしてだよ……くるなっていったじゃないか…っ!」

    「…だめです、僕は……そんな表情をした先輩を、黙って見るだけなんて…できません」

    夕月「なに、いってるんだよ…あたしは、あたしは……アンタのためを思って…!」

    「…僕のためを思って、貴女の思いをナシにするんですか?」

    夕月「っ……あたりまえ、だよ…! それが大事なことってことぐらい、アンタにもわかってるはずだろ…」

    「…ええ、わかってます。ちゃんと」

    夕月「…じゃあ、アタシをさっさと離すんだよ。それが最良…なんだから」

    「………でも、僕の気持ちはまだいってませんよ。先輩」

    夕月「!……馬鹿、それこそ言っちゃ駄目だろ…」

    「………」

    夕月「……言う、つもりなのか? 今、ここで…?」

    「先輩、僕は……」

    夕月「や、やめろっ…言うな、はなせって…!」ぐいぐい…

    27 = 1 :

    「……先輩のこと、好きですよ」

    夕月「───……ばか、やめろ」

    「どうしてですか……もう一度言ってあげますから、ほら」

    「すきです、先輩」

    夕月「なに、いってるんだよ…あはは、冗談キツイぜあんた……!」

    「冗談なんかじゃないです、本当にです」

    夕月「本当…?はっ、このスケコマシ野郎が……そうやってすぐ女を懐柔するんだろっ…?」

    「………先輩、もういいです…いいですから」ぎゅっ

    夕月「なにがだよっ! この変態ポルノ野郎!」

    「……いいんです、どうかやめてください…」

    「泣きながら暴言はかれても、僕は……困るだけですから」

    夕月「っ…うっ…な、ないてなんかいない、よ…!」ごしごし

    28 :

    七咲と薫もおkしたらぶち殺す

    29 = 1 :

    「……先輩の心遣い、本当に感謝しています。
       僕の事を思って、自分の気持を…なかったことにしたこと。本当にすみません」

    夕月「ば、ばかっ……あやまるなっ…!」

    「すみません、でも…僕はそんなふうに考えてしまった…先輩の気持ちのほうが、
       僕はなによりも悲しいです…」

    夕月「だってそれは、一番タイセツなことだろ……っ?」

    「ええ、確かに。悲しくっても、それが最良なら……そうしなきゃいけない」

    「でも、最良だからって……僕は先輩の気持ちは、無き物にしたくなんか無いです」

    夕月「っ………あんたも、はなしが通じないやつだねホントっ…りほっちも愛歌だって、おんなじ事言ってさ…」

    「え…梨穂子と、愛歌先輩が…?」

    夕月「そうだよ……辛いのなら、全て飲み込んで一緒にすればいい。これはりほっちが言った言葉」

    「おおっ…流石はアイドル、なかなか深く感じる…」

    夕月「全夜喝采、酒池肉林。これが愛歌の言葉」

    「あの人は……」

    夕月「……アイツらが言いたいことは、確かにわかってる。それが駄目なことだってことも、アイツらもわかってるはずさ。
       でも、アイツらは……とにかくアタシのことを思って行ってくれてるってことは…わかってるんだ」

    30 :

    >>28
    落ち着け

    31 = 1 :

    「……すごいですね、茶道部メンパーは」

    夕月「だろ? あのこたちはすごいんだよ……現実的じゃないことをさらっていっちまう。
       ホント何考えてんだか分かんないくせに、意外と的を得てたりするんだよ」

    「……それで、先輩は茶道部メンバーの二人の言葉は…どう、受け止めたんですか?」

    夕月「…ばかどもが! だよ、当たり前だろ?」

    「ですよね…あはは」

    夕月「そんなこと、あたしが受け止めるわけ無いだろ……ちっとは考えろ」

    「そうですね、先輩はそういうかたでしたよ」

    夕月「……だからさ、あたしは駄目なんだよ。橘」すっ…

    「あ……」

    夕月「……確かにあんたのことは、好きだよ。でも、この気持はいつまでも…アタシの中にしまって置くんだ」

    「先輩………」

    夕月「あんたのこと、好きだって思えた心は……あたしは、すっげー素敵なことだって思ってんだ」

    32 = 1 :

    夕月「……だからこの思いは、いつまでも綺麗なままで取っておきたい。それがあたしの願いだよ」

    「…………」

    夕月「……泣いちまってすまないね。変に引き止めるようなことになっちまってさ」

    「…………」

    夕月「あんたが……その、好きだって言ってくれたことは…嘘でも嬉しいって思ってるよ」

    「……嘘なんかじゃないですよ、本当です」

    夕月「くはは、信用しねーよ。もう、手遅れだぜ」

    「………です、よね…」

    夕月「──ふぅ……だいぶ、時間がたっちまったな。すまん、橘…もうhrはじまっぞ」

    「…いや、僕はちょっと遅れて行きますよ」

    夕月「なんだサボりかぁ~? って言いたいところだけど、まぁ、あれだよな……」

    「はい、すみません……」

    33 = 28 :

    早まってたよ
    ごめんね>>1

    34 = 1 :

    夕月「──それじゃあ、な。橘……また、卒業する前に遊びに来いよ!」だっだっだ!

    「はい……!」ふりふり…

    「……………」ふり…

    「……せん、ぱい。すみませんでした」


    茶道部内部

    「ありゃりゃ~…ずんいちってば泣いちゃってるよ~!」

    「予定調和」

    「わかってたことだけどー…やっぱりつらいよねぇ~ がんばだよ!ずんいち!」

    「……なにごとも、失敗はつきもの」

    梨穂子「ですよね~! わたしもアイドルの仕事、失敗だらけで~えへへ~」

    愛歌「ご気楽でやるが良し」

    梨穂子「そうですよ! ぷろでゅ~さ~さんに怒られても! いっちょがんばるんだよー!」

    愛歌「元気が……一番」

    35 :

    梨穂子アイドルかよ……

    37 :

    しえん

    38 = 1 :

    梨穂子「さてさて、今回はるっこ先輩の告白チェックでしたがぁ~……」

    愛歌「見事玉砕」

    梨穂子「で、ですね…なんというか、るっこ先輩も本当に頑固なんだから~」

    愛歌「それが……るっこの魅力」

    梨穂子「わかってますとも! それで、今回はどのような経緯が見られたんですか?」

    愛歌「ぴっ」すすっ…

    梨穂子「もうすでに紙に書いてある~! すごいですね愛歌せんぱいはぁ~!」

    愛歌(本当はしゃべるのめんどくさいだけ……)

    梨穂子「なになにぃ~…えーと、えーっと──」

    『今回わかったことは3つある。
     一つは好き合っているという互いの認知。今回の告白にはこれがキーポイント。
     いずれこの楔が、大きく関わってくることをまだ二人は知らない。
     
     二つはるっこの自意識。彼女自身が橘に思う恋心をしまいこみ、無き物とした。
     それはつまり好きという感情の臨界を超えたという証拠。

     三つは橘の覚悟。るっこという女性を好きだと認めることに成功した。
     朴念仁の彼に恋の思い出は、人生の重みとなるだろう』

    梨穂子「…かまずによめた~!」

    39 = 1 :

    愛歌「えらいえらい」なでなで…

    梨穂子「えへへ~…でも、書いてることがまったくわからないんですけど…?」


    愛歌「大丈夫……私も意味不明」

    梨穂子「またまた~!そうやってすぐにとぼけるんですから~!」

    愛歌「では……ザ・答え合わせ」くるっ

    梨穂子「あ。裏側にまだ書いてある……あれ? でも、三文だけですよぉ?」

    愛歌「今度は……私が読もう」

    愛歌「一つ。伝わった互いの思いは、時間の流れと共に加速する」

    梨穂子「おおっ…! なんだかかっこいい~!」

    愛歌「二つ。るっこはもはやLikeではなく……love」

    梨穂子「ら…らびゅっ……うまく言えないよ~」

    愛歌「三つ。いつでもるっこの気持ちに応える準備がととのってる」

    梨穂子「ほほぉ~……その心は?」

    愛歌「──愛は、勝たなくてもいい」

    40 :

    梨穂子ソエンかよwwww

    41 = 1 :

    梨穂子「………な、なるほど~…かっこいい言葉ですね!」

    愛歌「…………」

    梨穂子「…愛歌先輩…?」

    愛歌「大丈夫……りほっちは大丈夫」

    梨穂子「えっ…なに、がですか…?」

    愛歌「貴女も強い……だって愛だから」

    梨穂子「っ…いやだなぁ~もう! せんぱいったら!
        ほらほら、とにかく分析が終わったらhrいきますよ~!」たったった…

    愛歌「……」

    愛歌「──そう、時は流れ。思いは加速する」

    愛歌「流れは早く……いつの間にやら取り残される」

    愛歌「覚悟した者は、いつまでもその流れに乗っていかなければならない…」

    愛歌「ふ・ふ・ふ」

    愛歌「……ん、あれは…」ちらっ

    42 = 1 :

    がさ…がさがさ…!

    愛歌(一年の水泳部……なるほど、ほほぉ~…)

    愛歌「まだまだ……続きそうだな、橘純一」

    愛歌「粉骨砕身……だ」

    昼休み

    純一 ぼぉ~……

    梅原「…大将、大丈夫か?今朝からずっとそんなんだけどよ…」

    「……あ、うん…大丈夫だ梅原…大丈夫、大丈夫…」

    梅原「どぉー見たって大丈夫には見えないんだけどよ…
       つぅーか棚町は今日、学校きてないみたいだな大将」

    「っ……!」ぴくん

    梅原「──おっ! なんだなんだ~その反応は!
       もしや棚町となんかあったなぁ~このこの~!」

    「……なんもないよ、本当に…」

    梅原「……。おっと、そうか…そりゃ変に疑って済まなかったぜ」

    43 = 1 :

    「………いいや、すまん。僕の方こそ、変な態度とってさ…うん」がた…

    梅原「お、どっか行くのか大将?」

    「……大事なことを済ませに、行ってくるよ」

    梅原「…えらくもったいぶった言い方だなオイ……うむ!そうだな!」ぱしんっ!

    「いたっ!? い、いきなり何するんだよ梅原ッ…!」

    梅原「おいおい、大事なことを済ませに行くんだろ?そしたらな、んなしけた顔して行くんじゃねえよ」

    「……気合、入れてくれたのか?」

    梅原「皆まで言うなって……俺はいつまでも、大将に付いて行くぜ。つまんねーことがあったら、一緒に笑ってやるし。
       落ち込んじまった時があんなら、一緒に騒いでやる」

    梅原「色々と大将のことにあーだこーだ言うつもりもねえ。だからよ、つまりは……あれだよあれ!」

    「…なんだよ、あれってさ」

    梅原「ははっ! んなこと言わねえでもわかるだろ?───大将、とりあえず頑張ってこい」

    「……梅原…」

    梅原「なんにも知らねえけど、お前さんの顔をみりゃー大体わかっちまうんだ。なんてったって親友だからよ!」

    44 = 28 :

    梅原…梅原ああああああああああ!!!

    45 = 1 :

    「……そう、だよな。梅原、僕らは親友だ」

    梅原「おう」

    「だから、何も言わなくたって……僕らはいつだって知っている」

    梅原「それこそ言わなくたってわかってることだぜ? 大将?」

    「…だな、ありがとう。ちょっと…いやだいぶ元気がでてきたよ」

    梅原「いいってことよ~!……まぁ一丁、きばってこいや大将ぅ!」

    「おう! 待っとけ梅原!」だっだっだ…

    梅原「うまく言ったら何か後で奢れよぉー!」

    「いやだー!」だっだっだ…

    梅原「───……行ったか…」

    梅原「…毎度毎度、アイツも大変だよなホントによ」

    梅原「応援してるぜ、大将……親友としてな」

    46 :

    冷静に考えたら靴の中に手紙ってのは…?

    47 :

    梅ちゃんかっこいい

    48 = 1 :

    梅原「……さーて、昼飯は何を食うかなぁ~──お、伊藤さんちぃーす!」すたすた…

    体育館裏

    「はぁっ……はぁっ…ちょ、ちょっと遅れちゃったけど、まだいるかな…っ…」

    (詳細な時間は書いてなかったし、まだ昼休みも中盤……大丈夫だとは思うけど…)

    「はぁっ……ふぅー……多分、七咲のことだから既に待ってるんだろうな…」

    「………」

    「うんっ!」ぱんぱん!

    「──……いくぞっ!」すたすた… がらり…

    「──あ、先輩……やっときてくれましたね」

    「ごめん、ちょっと遅れちゃって…本当は早く来るつもりだったんだけどさ」

    七咲「いいんです、先輩のことですから。それぐらいのことはわかってましたよ?」

    「そ、そうだったの? あはは、やっぱり七咲には敵わないなぁ…」

    49 = 1 :

    七咲「ふふっ…先輩の事なら、私はなんだってお見通しですよ。嘘なんかすぐにバレちゃいますから」

    「おお…それは恐いや」

    七咲「ええ、もうそれほどまで……わたしは先輩のことを知り尽くしてます。これでもかってぐらいに」

    「…うん、そっか。そうだね、それぐらい七咲とは…色々とあったしね」

    七咲「当たり前じゃないですか、だって先輩とわたしですよ?──そうじゃなかったら困っちゃいますから」

    「……今日は、どんな要件でここに呼んだのかな、七咲」

    七咲「それは……言わなくちゃ、だめですか?」

    「ううん、違うよ。聞いてみただけさ」

    七咲「…なら、ありがとうございます。ちゃんとここに来てくれて」

    「何があったってくるよ。七咲のお呼びだもん」

    七咲「そうですか……ふふ、嬉しいです先輩」

    50 :

    SSでの梅ちゃんのイケメンっぷりは異常


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