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元スレ七咲「……ハーレムですよ?」純一「そうだとしても、僕は嫌だ」

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1 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:01:19.84 ID:5RDvwdTo0 (+125,+30,-144)
「…………」

「──……なんだ、これは…」ぱさっ…

「………」ひょい

「………」じっ…

「…………閉じてるシールが、ハートだって……!?」

「ッ…!ッ…!」ばっ!ばっ!

(──怪しい影は……無い! 梅原的気配もなし!もしやこれは……!!)

「マジものラブッ───」ばさ…

「……ん?靴の裏からなにか…」ひょい

「ん? 靴の中になにか……」ひょい

「……………」

「ん?」
2 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:02:46.68 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,-286)

自宅

美也「にぃにー? ご飯はー?」

「いや、うん……今日はいいや美也…」

美也「えー! にぃにの好きなすき焼きだよ~?」

「……僕のぶんも、食べていいからさ…うん…」すたすた…

美也「ほんとー! やったぁー! にっしし!」

自部屋

「………」ぱたん…

「………────」

「───うわぁああああああー!!」ごろごろー!

「ど、どどどどっどうしてらぶ、らぶらぶるぇたーがっ……!!」ぐるぐる!

「…………」ぴた

「三枚、入ってるんだろう……」
3 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:03:11.19 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,+0)
「…………………」

(──落ち着け、橘純一……ッ! ここは紳士的にはまず落ち着き払い、
   今置かれてる現状の把握だ…ッ!)

「よしっ!まずはラブッ…て、手紙の確認だ…!」がばぁ!

「──し、慎重にとりだして……机の上に、並べる…ふぅ…緊張した」すすすっ…

「……よし。ひとつひとつ、吟味しながら開いて行こう…!」

「まずは、一枚目……靴の上にあった普通の封筒に入った手紙…」すっ…

「…可愛らしいスタンダードなものだね。ハートのシールだし」

「し、慎重にはがしてっ……よし、取れた!」

「っ……よし、大丈夫…僕は紳士。大丈夫だから…ふぅ」ぱさ…

『純一へ
 明日の放課後、いいたいことがあります。校舎裏の花壇の前でまってます。
                                  薫』

「……薫、だったのか…」

「えらい可愛らしい封筒に入れやがったなアイツ……いや、感想はそこじゃないよ」

「薫……アイツ、こんな手紙を入れて…何を言いたいんだ…?」
4 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:05:00.19 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,-239)
(いや、なにがってのはわかってるけど…そういうことだって、思うけど…!)

(でも、だってアイツは…こんなまどろっこしいことせず…
   直接言いに来るはずだろ…?なんだか、ブラフな気がしてきたぞ…)

「なんだか文面も薫らしくないし……うそっぽいなぁ…」ぱさ…

「──じゃあ、次だ。この靴の中に入ってた…折りたたんでる小さな手紙だね」すっ…

「……女の子って、こんな風な複雑な折り方ってよくするよね。なんかの御呪いかな…?」ぱさ…

「…よし、読むぞ…!」

『大好きな橘先輩へ
 明日の昼休み、どうか水泳部の方にきてください。ずっと伝えたかった事があります。
                                   七咲 逢』

「…お、おうっ……な、七咲…か…!」

(……お、思いたることが多すぎて…むしろ今まで告白してなかったことがおかしい気がしてきた…!
   …と、というか大好きって書いてある!もう書いてある!)

「……僕は、なんて最低なやつなんだろう…」
5 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:06:19.29 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,-220)
「…僕は、少なくとも……三人の子に好かれてて…それを、こうやって手紙で言われるまで…」

「……人っ子一人、頭に予想だてることできなかった……!」

「くっ……なにが紳士だよ! 僕は、僕は……ただのもはや変態だけじゃないか…!」

「ぐすっ……なんてことだ、本当にっ……ひっく…」

「ひっく…………ぐす………………────」

「───でも、待てよ。僕…」

(紳士たるもの……ここは皆の幸せを、優先的に考えるべきじゃないのか…?)

「たとえ、それが僕が悪者になったとしても……」

(皆が抱える、全ての感情は……全部正しいんだ…)

「……………」

「………僕は今、悪になると決めた」ぐっ

「橘純一……否、悪邪……紳士……」

「橘・ゴス・純一……ここに、来たれ…!」
6 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:06:31.43 ID:UWYeCtgE0 (+3,+18,-2)
みてるから
7 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:06:35.05 ID:SnqRaJ0hO (+19,+29,-1)
待ってたぞおい
8 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:07:18.33 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,+0)
「───……そうと決まれば、最後の手紙…」すっ…

「…和紙? なんだかすごく綺麗な紙だなぁ…」すすっ…

「……よし、綺麗に取れた。読むぞ…!」

『拝啓 橘純一殿
 寒さが深まる師走の中旬、如何お過ごしですか。
 この頃、めっぽう寒くなるなか。学び舎へと登校している際、
 霜柱が走る地の上に、ひとつのふきのとうの芽を見つけることができました───』

「──長い…! 前半まで季節の話しかしてない…!え、これラブレターじゃないのかな…!」

「ちゃんと読むけど……大切なものだからね、なになに…」

『──ということをお伝えいたします。
 余談でありますが、明日の早朝茶道部にて待ち合わせを願いたい所存です。
 お暇があればで結構ですので、お待ちしております 夕月琉璃子』

「…………」

「へ……? る、るっこ先輩……っ!」がたっ!

(ま、ままままさかっ…あのるっこ先輩がっ…こんな綺麗な封筒でっ…しかもよくわかんない長い文面をっ…!)

「………」へたり…

「な、何だか一番ショックがでかいよ…これ…」
9 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:08:41.61 ID:YCEgcanw0 (+19,+29,-1)
ハーレムでいこう
10 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:08:59.44 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,-250)
(というか…最期まで呼んでも、ラブレターなのかわからなかった…!)

「っ……」ぐ…ぐぐっ…がたっ

「───三枚の、ラブレター……僕はこれをもらってしまった」

「これは……僕が、きちんとやらなきゃいけないことなんだ…!」

「彼女たちの……思いは、ぜんぶ僕が引き受けなければいけない…!」

(今の僕を見る人間は……絶対に、僕が気が狂っただろうって思うだろう…!)

「だが、これは……これは、僕の思いなんだ…!」

「……失恋というトラウマを抱えた、傷を追った僕だけがもつ──…思い、なんだよ…!」

「………」キリッ

「───さて、明日ははやい。今日は早めに寝て、明日に備えよう…」すた!

「…頑張るぞ!」ぐっ…!

翌日 ちゅんちゅん…

(死にたい…昨日の自分、殴りたい…)
11 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:10:54.46 ID:Eejk7ovW0 (+19,+29,-2)
なんで賢者入ってんだよ
12 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:12:03.12 ID:nnMxsu/40 (+15,+27,+0)
期待しよう
13 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:12:38.35 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,-283)
(……ううぅ…うわぁああああああー! だめだ!どうしよう…!
   なんで僕、こんなにも、モテてるんだっ…!)すたすた…

(……今からでも輝日東の撃墜王になりたいよっ…!)すたすた…

「……あ、茶道部に行かなくちゃ…だったんだ…」すた…

「…………っ」ぎりっ…

「───行かなくちゃ、だめだよ僕…!
   昨日の僕は頭おかしくなってたけど、でも…!」

「彼女たちの思いは……無下にしちゃ駄目なのは本当なんだ…!」

「仮に…それからの関係が、だめになったとしても」

「………行くぞ、純一!」だっだっだ…!

茶道部

「はぁっ……はぁっ……るっこ、せんぱい…?」

「っ……お、おうっ…!」

「お、おはようっ…ございますっ…はぁー…」

夕月「お、おはようっ! 橘純一っ…!」
14 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:16:13.25 ID:oa1qXJFR0 (-20,-8,-1)
支援
15 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:16:25.84 ID:7HFxg8m20 (+19,+29,-1)
前観たような
16 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:18:50.81 ID:SnqRaJ0hO (+32,+29,-7)
>>15
途中で終わったからその続きだろ
同一人物かは知らん
17 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:19:14.13 ID:O324ux2x0 (+8,+23,+0)
いいね
18 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:20:30.34 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,+0)
夕月「きょ、今日も朝はさむいなぁー! あはは!」

「そ、そうですね……はぁっ…はぁっ…!」

夕月「お…おいおい…大丈夫か橘…? ずいぶんと息が荒いようだけど…?」

「え、ええ……その、けほっ!せ、せんぱいが…るっこ先輩が待ってるって、
   思ったら居ても立っても居られなくて…!」

(だって、走って行かないと逃げちゃいそうだったから…!)

夕月「ほ、ほー……そうなのか。
   ふーん…アンタにしちゃー…あれだね、気が効いてるじゃないか、うん」

「え? あ、はい…そうですか?…はぁ、ふぅー……よし、落ち着いた」

夕月「っ…そ、そのなっ…橘! 今日は朝から早く呼びつけて、すまん…
   …手紙……読んだんだろ…?」

「はい、先輩の…るっこ先輩からの手紙を見て。ここにきてます」

夕月「そ、そっか……ははっ、つまりはそのぉー…あれだ…どういった意味合いで送ったのかは…」

「もちろん、わかってます」

夕月「っ! ……っ…だ、だよなー! いやーちょっとらしくないことしちまったなぁって思ったりしてよ~…!」
19 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:21:30.53 ID:FuL36ojY0 (+9,+24,-2)
みてるぞ
20 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:21:42.12 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,-296)
夕月「こーなんつうかさ、ちょっと乙女らしく!
   みたいなことをやってみたくてよぉ…いや、なに似合ってないって承知のうえだぜ…っ?」

「…そんなことないです、すごく乙女らしかったですよ。先輩の手紙」

夕月「そ、そうか…? い、いやー…照れるなぁ…う、うん…!」がしがしっ…

「………」

夕月「……その、な。橘、お前もわかってるって思うけどよっ……」

「はい……」

夕月「……っ…あ、あたしはさ。こんなガサツで男っ気がなくて、魅力の欠片もないやつだってわかってる…んだよ…っ」

「………」

夕月「…で、でもよ! やっぱりあたしもやっぱ……女だったみたいでさっ。こうなんつぅーか……お前を、さ…」

夕月「…好きに、なっちまったみたい……なんだよ…!」

「っ……るっこ先輩が、僕をですか…?」

夕月「お、おうよっ…! なんでかあたしも今だにわかんないだけどさっ…! 
   ……でも…りほっちも、愛歌だって…あたしの気持ちは理解しているらしいんだよ…あたしよりも、ずっと」
21 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:22:27.31 ID:hAbSqnsz0 (+37,+28,-8)
再放送か?それとも別ルート?
22 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:23:17.71 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,+0)
夕月「自分のことなのにさ……なんらわかってないでやんの。
   ──でも、そんな気持ちだけが…ずっとずっと…大きくなっていくばかりなんだぜ…橘純一?」

「…るっこ、先輩……僕は───」すっ…

夕月「…あっ…──で、でもよ! こ、これだけでいいんだ!」ばばっ…

「えっ…?」

夕月「あ、あのなっ…! あ、あたしゃ…お前さんに思いを……思いだけを伝えるだけで、よかったんだよ!」

「思いを、伝えるだけ……で…?」

夕月「お、おーよおーよ! あたしにはあんたには重いだろうし……いや、これは違うね」

夕月「……あたしはもう、卒業だし。あんたとは離れ離れになっちまう、今までみたいに茶道部に来てもあたしはいないし…
   ……あんたにも、会えない」

「………先輩…」

夕月「変に勘ぐるなって! アタシは、そう決めてるんだ……そうだってな。橘純一」

「はい…」

夕月「あたしはね、アンタの人生にちょっとだけ……関われたことが、とても嬉しいんだよ」

「っ………」
23 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:24:40.18 ID:5RDvwdTo0 (+94,+29,-6)
>>21
再放送 途中からまたながらになっちゃうもかもだけど
最後まで書く
24 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:24:50.59 ID:nnMxsu/40 (+17,+29,+0)
いきなり切ない
25 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:25:26.20 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,-286)
夕月「こうやって…告白を経験することも出来た、あはは…まあ成功はしてないけどさ」

「……………」

夕月「だからよ、後はアンタはアンタの……自分の人生を歩みな! あたしのことを気に悩まず、自分で歩くんだ!」

「っ………」

夕月「……話は、そんだけだからよ。んじゃまたな、橘!」くるっ すたすた…

「……………先輩、僕は…!」すっ…

夕月「っ……───くるんじゃねぇ!」ばっ

「っ……せんぱい、どうして…!」

夕月「…お願いだから、くるんじゃないよ。こっちにくるな…橘…」

「………先輩…」すた…

夕月「くるなって…いってるだろ…!」

「っ……」すた…

夕月「っ………お願い、だからくる───」

ぎゅっ…
26 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:26:08.74 ID:5RDvwdTo0 (+93,+30,+0)
夕月「っ……!」ぶるっ…

「……先輩、るっこ先輩…」ぎゅっ…

夕月「なにしてるんだよ…ど、どうしてだよ……くるなっていったじゃないか…っ!」

「…だめです、僕は……そんな表情をした先輩を、黙って見るだけなんて…できません」

夕月「なに、いってるんだよ…あたしは、あたしは……アンタのためを思って…!」

「…僕のためを思って、貴女の思いをナシにするんですか?」

夕月「っ……あたりまえ、だよ…! それが大事なことってことぐらい、アンタにもわかってるはずだろ…」

「…ええ、わかってます。ちゃんと」

夕月「…じゃあ、アタシをさっさと離すんだよ。それが最良…なんだから」

「………でも、僕の気持ちはまだいってませんよ。先輩」

夕月「!……馬鹿、それこそ言っちゃ駄目だろ…」

「………」

夕月「……言う、つもりなのか? 今、ここで…?」

「先輩、僕は……」

夕月「や、やめろっ…言うな、はなせって…!」ぐいぐい…
27 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:27:23.11 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,-242)
「……先輩のこと、好きですよ」

夕月「───……ばか、やめろ」

「どうしてですか……もう一度言ってあげますから、ほら」

「すきです、先輩」

夕月「なに、いってるんだよ…あはは、冗談キツイぜあんた……!」

「冗談なんかじゃないです、本当にです」

夕月「本当…?はっ、このスケコマシ野郎が……そうやってすぐ女を懐柔するんだろっ…?」

「………先輩、もういいです…いいですから」ぎゅっ

夕月「なにがだよっ! この変態ポルノ野郎!」

「……いいんです、どうかやめてください…」

「泣きながら暴言はかれても、僕は……困るだけですから」

夕月「っ…うっ…な、ないてなんかいない、よ…!」ごしごし
28 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:29:17.25 ID:eSfWqL/a0 (+18,+29,-17)
七咲と薫もおkしたらぶち殺す
29 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:29:31.24 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,+0)
「……先輩の心遣い、本当に感謝しています。
   僕の事を思って、自分の気持を…なかったことにしたこと。本当にすみません」

夕月「ば、ばかっ……あやまるなっ…!」

「すみません、でも…僕はそんなふうに考えてしまった…先輩の気持ちのほうが、
   僕はなによりも悲しいです…」

夕月「だってそれは、一番タイセツなことだろ……っ?」

「ええ、確かに。悲しくっても、それが最良なら……そうしなきゃいけない」

「でも、最良だからって……僕は先輩の気持ちは、無き物にしたくなんか無いです」

夕月「っ………あんたも、はなしが通じないやつだねホントっ…りほっちも愛歌だって、おんなじ事言ってさ…」

「え…梨穂子と、愛歌先輩が…?」

夕月「そうだよ……辛いのなら、全て飲み込んで一緒にすればいい。これはりほっちが言った言葉」

「おおっ…流石はアイドル、なかなか深く感じる…」

夕月「全夜喝采、酒池肉林。これが愛歌の言葉」

「あの人は……」

夕月「……アイツらが言いたいことは、確かにわかってる。それが駄目なことだってことも、アイツらもわかってるはずさ。
   でも、アイツらは……とにかくアタシのことを思って行ってくれてるってことは…わかってるんだ」
30 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:30:28.02 ID:1C3eZMEa0 (+21,+23,+0)
>>28
落ち着け
31 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:30:55.01 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,-286)
「……すごいですね、茶道部メンパーは」

夕月「だろ? あのこたちはすごいんだよ……現実的じゃないことをさらっていっちまう。
   ホント何考えてんだか分かんないくせに、意外と的を得てたりするんだよ」

「……それで、先輩は茶道部メンバーの二人の言葉は…どう、受け止めたんですか?」

夕月「…ばかどもが! だよ、当たり前だろ?」

「ですよね…あはは」

夕月「そんなこと、あたしが受け止めるわけ無いだろ……ちっとは考えろ」

「そうですね、先輩はそういうかたでしたよ」

夕月「……だからさ、あたしは駄目なんだよ。橘」すっ…

「あ……」

夕月「……確かにあんたのことは、好きだよ。でも、この気持はいつまでも…アタシの中にしまって置くんだ」

「先輩………」

夕月「あんたのこと、好きだって思えた心は……あたしは、すっげー素敵なことだって思ってんだ」
32 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:32:21.40 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,-215)
夕月「……だからこの思いは、いつまでも綺麗なままで取っておきたい。それがあたしの願いだよ」

「…………」

夕月「……泣いちまってすまないね。変に引き止めるようなことになっちまってさ」

「…………」

夕月「あんたが……その、好きだって言ってくれたことは…嘘でも嬉しいって思ってるよ」

「……嘘なんかじゃないですよ、本当です」

夕月「くはは、信用しねーよ。もう、手遅れだぜ」

「………です、よね…」

夕月「──ふぅ……だいぶ、時間がたっちまったな。すまん、橘…もうhrはじまっぞ」

「…いや、僕はちょっと遅れて行きますよ」

夕月「なんだサボりかぁ~? って言いたいところだけど、まぁ、あれだよな……」

「はい、すみません……」
33 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:33:21.78 ID:eSfWqL/a0 (+14,+29,+0)
早まってたよ
ごめんね>>1
34 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:33:24.39 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,-228)
夕月「──それじゃあ、な。橘……また、卒業する前に遊びに来いよ!」だっだっだ!

「はい……!」ふりふり…

「……………」ふり…

「……せん、ぱい。すみませんでした」


茶道部内部

「ありゃりゃ~…ずんいちってば泣いちゃってるよ~!」

「予定調和」

「わかってたことだけどー…やっぱりつらいよねぇ~ がんばだよ!ずんいち!」

「……なにごとも、失敗はつきもの」

梨穂子「ですよね~! わたしもアイドルの仕事、失敗だらけで~えへへ~」

愛歌「ご気楽でやるが良し」

梨穂子「そうですよ! ぷろでゅ~さ~さんに怒られても! いっちょがんばるんだよー!」

愛歌「元気が……一番」
35 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:33:26.17 ID:sNaY4WYW0 (+19,+29,-15)
梨穂子アイドルかよ……
36 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:34:12.92 ID:hAbSqnsz0 (-5,+4,+0)
ソエンはやめろ
37 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:34:23.29 ID:92LwzRcdO (+5,+15,-13)
しえん
38 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:34:51.38 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,+0)
梨穂子「さてさて、今回はるっこ先輩の告白チェックでしたがぁ~……」

愛歌「見事玉砕」

梨穂子「で、ですね…なんというか、るっこ先輩も本当に頑固なんだから~」

愛歌「それが……るっこの魅力」

梨穂子「わかってますとも! それで、今回はどのような経緯が見られたんですか?」

愛歌「ぴっ」すすっ…

梨穂子「もうすでに紙に書いてある~! すごいですね愛歌せんぱいはぁ~!」

愛歌(本当はしゃべるのめんどくさいだけ……)

梨穂子「なになにぃ~…えーと、えーっと──」

『今回わかったことは3つある。
 一つは好き合っているという互いの認知。今回の告白にはこれがキーポイント。
 いずれこの楔が、大きく関わってくることをまだ二人は知らない。
 
 二つはるっこの自意識。彼女自身が橘に思う恋心をしまいこみ、無き物とした。
 それはつまり好きという感情の臨界を超えたという証拠。

 三つは橘の覚悟。るっこという女性を好きだと認めることに成功した。
 朴念仁の彼に恋の思い出は、人生の重みとなるだろう』

梨穂子「…かまずによめた~!」
39 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:36:57.91 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,-261)
愛歌「えらいえらい」なでなで…

梨穂子「えへへ~…でも、書いてることがまったくわからないんですけど…?」


愛歌「大丈夫……私も意味不明」

梨穂子「またまた~!そうやってすぐにとぼけるんですから~!」

愛歌「では……ザ・答え合わせ」くるっ

梨穂子「あ。裏側にまだ書いてある……あれ? でも、三文だけですよぉ?」

愛歌「今度は……私が読もう」

愛歌「一つ。伝わった互いの思いは、時間の流れと共に加速する」

梨穂子「おおっ…! なんだかかっこいい~!」

愛歌「二つ。るっこはもはやLikeではなく……love」

梨穂子「ら…らびゅっ……うまく言えないよ~」

愛歌「三つ。いつでもるっこの気持ちに応える準備がととのってる」

梨穂子「ほほぉ~……その心は?」

愛歌「──愛は、勝たなくてもいい」
40 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:37:28.51 ID:8PaZOzfB0 (+19,+29,-12)
梨穂子ソエンかよwwww
41 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:39:02.00 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,-197)
梨穂子「………な、なるほど~…かっこいい言葉ですね!」

愛歌「…………」

梨穂子「…愛歌先輩…?」

愛歌「大丈夫……りほっちは大丈夫」

梨穂子「えっ…なに、がですか…?」

愛歌「貴女も強い……だって愛だから」

梨穂子「っ…いやだなぁ~もう! せんぱいったら!
    ほらほら、とにかく分析が終わったらhrいきますよ~!」たったった…

愛歌「……」

愛歌「──そう、時は流れ。思いは加速する」

愛歌「流れは早く……いつの間にやら取り残される」

愛歌「覚悟した者は、いつまでもその流れに乗っていかなければならない…」

愛歌「ふ・ふ・ふ」

愛歌「……ん、あれは…」ちらっ
42 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:40:30.41 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,-244)
がさ…がさがさ…!

愛歌(一年の水泳部……なるほど、ほほぉ~…)

愛歌「まだまだ……続きそうだな、橘純一」

愛歌「粉骨砕身……だ」

昼休み

純一 ぼぉ~……

梅原「…大将、大丈夫か?今朝からずっとそんなんだけどよ…」

「……あ、うん…大丈夫だ梅原…大丈夫、大丈夫…」

梅原「どぉー見たって大丈夫には見えないんだけどよ…
   つぅーか棚町は今日、学校きてないみたいだな大将」

「っ……!」ぴくん

梅原「──おっ! なんだなんだ~その反応は!
   もしや棚町となんかあったなぁ~このこの~!」

「……なんもないよ、本当に…」

梅原「……。おっと、そうか…そりゃ変に疑って済まなかったぜ」
43 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:42:17.03 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,+0)
「………いいや、すまん。僕の方こそ、変な態度とってさ…うん」がた…

梅原「お、どっか行くのか大将?」

「……大事なことを済ませに、行ってくるよ」

梅原「…えらくもったいぶった言い方だなオイ……うむ!そうだな!」ぱしんっ!

「いたっ!? い、いきなり何するんだよ梅原ッ…!」

梅原「おいおい、大事なことを済ませに行くんだろ?そしたらな、んなしけた顔して行くんじゃねえよ」

「……気合、入れてくれたのか?」

梅原「皆まで言うなって……俺はいつまでも、大将に付いて行くぜ。つまんねーことがあったら、一緒に笑ってやるし。
   落ち込んじまった時があんなら、一緒に騒いでやる」

梅原「色々と大将のことにあーだこーだ言うつもりもねえ。だからよ、つまりは……あれだよあれ!」

「…なんだよ、あれってさ」

梅原「ははっ! んなこと言わねえでもわかるだろ?───大将、とりあえず頑張ってこい」

「……梅原…」

梅原「なんにも知らねえけど、お前さんの顔をみりゃー大体わかっちまうんだ。なんてったって親友だからよ!」
44 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:43:31.48 ID:eSfWqL/a0 (+14,+29,-31)
梅原…梅原ああああああああああ!!!
45 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:45:21.01 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,-312)
「……そう、だよな。梅原、僕らは親友だ」

梅原「おう」

「だから、何も言わなくたって……僕らはいつだって知っている」

梅原「それこそ言わなくたってわかってることだぜ? 大将?」

「…だな、ありがとう。ちょっと…いやだいぶ元気がでてきたよ」

梅原「いいってことよ~!……まぁ一丁、きばってこいや大将ぅ!」

「おう! 待っとけ梅原!」だっだっだ…

梅原「うまく言ったら何か後で奢れよぉー!」

「いやだー!」だっだっだ…

梅原「───……行ったか…」

梅原「…毎度毎度、アイツも大変だよなホントによ」

梅原「応援してるぜ、大将……親友としてな」
46 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:46:43.07 ID:QMVx6KVT0 (+24,+29,-14)
冷静に考えたら靴の中に手紙ってのは…?
47 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:47:48.76 ID:OqQfDvjvO (+19,+29,+0)
梅ちゃんかっこいい
48 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:48:41.55 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,-299)
梅原「……さーて、昼飯は何を食うかなぁ~──お、伊藤さんちぃーす!」すたすた…

体育館裏

「はぁっ……はぁっ…ちょ、ちょっと遅れちゃったけど、まだいるかな…っ…」

(詳細な時間は書いてなかったし、まだ昼休みも中盤……大丈夫だとは思うけど…)

「はぁっ……ふぅー……多分、七咲のことだから既に待ってるんだろうな…」

「………」

「うんっ!」ぱんぱん!

「──……いくぞっ!」すたすた… がらり…

「──あ、先輩……やっときてくれましたね」

「ごめん、ちょっと遅れちゃって…本当は早く来るつもりだったんだけどさ」

七咲「いいんです、先輩のことですから。それぐらいのことはわかってましたよ?」

「そ、そうだったの? あはは、やっぱり七咲には敵わないなぁ…」
49 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:49:47.51 ID:5RDvwdTo0 (+95,+30,-280)
七咲「ふふっ…先輩の事なら、私はなんだってお見通しですよ。嘘なんかすぐにバレちゃいますから」

「おお…それは恐いや」

七咲「ええ、もうそれほどまで……わたしは先輩のことを知り尽くしてます。これでもかってぐらいに」

「…うん、そっか。そうだね、それぐらい七咲とは…色々とあったしね」

七咲「当たり前じゃないですか、だって先輩とわたしですよ?──そうじゃなかったら困っちゃいますから」

「……今日は、どんな要件でここに呼んだのかな、七咲」

七咲「それは……言わなくちゃ、だめですか?」

「ううん、違うよ。聞いてみただけさ」

七咲「…なら、ありがとうございます。ちゃんとここに来てくれて」

「何があったってくるよ。七咲のお呼びだもん」

七咲「そうですか……ふふ、嬉しいです先輩」
50 : 以下、名無しにか - 2012/01/25(水) 17:49:53.79 ID:33PEUe/W0 (+29,+29,-3)
SSでの梅ちゃんのイケメンっぷりは異常
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