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元スレ棚町「純一が恵子と浮気してる?」
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どなたかお客様のなかにインスピレーションの沸いた方いらっしゃいませんかー
あーインスピレーション沸かねーわ
諦めていい?
待つのは得意だから
諦めていい?
待つのは得意だから
――翌日、輝日東高校
橘「そうそう、それで……」
梅原「まったく、大将は末恐ろしいぜ」
ガラッ
棚町「おっはよー」
梅原「おう、おはよう。棚町さん」
橘「おはよう。また遅刻ギリギリだな、薫」
棚町「うっさいわねー、間に合ってるんだからいいじゃない」
棚町(純一はいつも通り、ね)
田中「おはよう、薫。今日も元気だね」
棚町「お、おはよう、恵子――」
棚町(って、あたしが動揺してどうすんのよ!)
橘「そうそう、それで……」
梅原「まったく、大将は末恐ろしいぜ」
ガラッ
棚町「おっはよー」
梅原「おう、おはよう。棚町さん」
橘「おはよう。また遅刻ギリギリだな、薫」
棚町「うっさいわねー、間に合ってるんだからいいじゃない」
棚町(純一はいつも通り、ね)
田中「おはよう、薫。今日も元気だね」
棚町「お、おはよう、恵子――」
棚町(って、あたしが動揺してどうすんのよ!)
田中「どうしたの、薫? 私の顔、何かおかしいかな」
棚町「え?! う、ううん。いつも通り、可愛い顔してるわよっ☆」
田中「も、もう! 薫はいっつもそうやってー」
棚町「ホントのことなんだし、いいじゃないのー」
キャッキャ
梅原「まったく、ふたりの仲には入れないな」
橘「ああ、ホントだな」ハハハ
梅原「――そういえば大将。昨日は、なんか用事あったのか?」
橘「……え?」
梅原「いや、昨日電話したんだが、電源落としてただろ?」
橘「あ、ああ。親戚の法事があってさ、切ってたんだ」
梅原「なーんだよ、大勝負の最中かと思ったぜ」
橘「そんなんじゃないよ、電話返せなくてごめんな」
梅原「うんにゃ、いいってことよ。何の用だったか、もう覚えてないくらいだしな」ハッハッハ
棚町(……あくまでも、法事ってことにするのね)
棚町「え?! う、ううん。いつも通り、可愛い顔してるわよっ☆」
田中「も、もう! 薫はいっつもそうやってー」
棚町「ホントのことなんだし、いいじゃないのー」
キャッキャ
梅原「まったく、ふたりの仲には入れないな」
橘「ああ、ホントだな」ハハハ
梅原「――そういえば大将。昨日は、なんか用事あったのか?」
橘「……え?」
梅原「いや、昨日電話したんだが、電源落としてただろ?」
橘「あ、ああ。親戚の法事があってさ、切ってたんだ」
梅原「なーんだよ、大勝負の最中かと思ったぜ」
橘「そんなんじゃないよ、電話返せなくてごめんな」
梅原「うんにゃ、いいってことよ。何の用だったか、もう覚えてないくらいだしな」ハッハッハ
棚町(……あくまでも、法事ってことにするのね)
棚町(別にあたしは、純一と恵子の間になにかあることを疑ってるわけじゃないのよ)
棚町(そう、あくまでも! ……嘘をつかれてたのが、気に入らないだけ)
棚町(そのことだけ認めてくれれば、それでいいのよ。あたしは)
ガラッ
高橋「はい、HRはじめるわよー。すみやかに席に着きなさーい」
梅原「おっと、麻耶ちゃんだ。また次の休みにな、大将」
橘「ああ、続きが気になるよ。……薫も、早く席戻った方がいいぞ」
棚町「え、そ、そうね。そうするわ!」
橘「……? 田中さんを巻き込んでるんだからな」ハハハ
田中「わ、私はもう戻るよ。じゃあ薫、またね」
棚町(なによ、あたしより恵子のことが気になるってわけ?)
棚町(……って、いけないいけない。そんなの、カッコ悪い!)
田中「薫?」
棚町「え? あ、うん! また次ねー」
田中「……う、うん。それじゃ、またね。橘くんも」バイバイ
棚町(そう、あくまでも! ……嘘をつかれてたのが、気に入らないだけ)
棚町(そのことだけ認めてくれれば、それでいいのよ。あたしは)
ガラッ
高橋「はい、HRはじめるわよー。すみやかに席に着きなさーい」
梅原「おっと、麻耶ちゃんだ。また次の休みにな、大将」
橘「ああ、続きが気になるよ。……薫も、早く席戻った方がいいぞ」
棚町「え、そ、そうね。そうするわ!」
橘「……? 田中さんを巻き込んでるんだからな」ハハハ
田中「わ、私はもう戻るよ。じゃあ薫、またね」
棚町(なによ、あたしより恵子のことが気になるってわけ?)
棚町(……って、いけないいけない。そんなの、カッコ悪い!)
田中「薫?」
棚町「え? あ、うん! また次ねー」
田中「……う、うん。それじゃ、またね。橘くんも」バイバイ
――昼休み、学食
棚町「はー、お腹へったー。今日の定食は……っと!」タタッ
橘「おいおい薫、そんなにはしゃぐなよ」
棚町「ふっふっふ、あたしはこのときのために午前の授業を受けていたようなものよ!」
橘「――って言っても、ほとんど寝てたじゃないか」
棚町「うっさいわねー、細かいこと気にする男は好かれないわよ」
梅原「毎度、大将と棚町さんの掛け合いには和まされるねえ」
田中「ふふ……、そうだね」
―――
――
―
美也「美也はみそラーメンにする! 逢ちゃんと紗江ちゃんはどうする?」
七咲「うーん……、私はA定食かな」
中多「どうしよう……。お、オススメって、あるかな?」
美也「ふっふっふ、そういうことなら美也に任せなさい!」
美也「えーっと、紗江ちゃんへのオススメはねえ――」
棚町「はー、お腹へったー。今日の定食は……っと!」タタッ
橘「おいおい薫、そんなにはしゃぐなよ」
棚町「ふっふっふ、あたしはこのときのために午前の授業を受けていたようなものよ!」
橘「――って言っても、ほとんど寝てたじゃないか」
棚町「うっさいわねー、細かいこと気にする男は好かれないわよ」
梅原「毎度、大将と棚町さんの掛け合いには和まされるねえ」
田中「ふふ……、そうだね」
―――
――
―
美也「美也はみそラーメンにする! 逢ちゃんと紗江ちゃんはどうする?」
七咲「うーん……、私はA定食かな」
中多「どうしよう……。お、オススメって、あるかな?」
美也「ふっふっふ、そういうことなら美也に任せなさい!」
美也「えーっと、紗江ちゃんへのオススメはねえ――」
――学食、テーブル
七咲「……あれ、あそこにいるのって、美也ちゃんのお兄さんじゃない?」
美也「へ? あー、ほんとだ!」
七咲「なんだか、すごく賑やかそう」クスクス
美也「もー、恥ずかしいなあにぃ……お兄ちゃんは! ちょっと言ってくるね!」ダッ
中多「み、美也ちゃん?」
―――
――
―
橘「薫もわかってないな、B定食の至高は焼きサンマに決まっているじゃないか!」
棚町「なに言ってんのよ、焼き魚はちょっと食べにくかったりするし――」
田中「ま、まあまあ。ふたりとも、落ち着いて……」
美也「ちょっとお兄ちゃん!」
橘「み、美也?!」
美也「こっちまで声が聞こえてくるよ! 恥ずかしいからあんまり騒がないで!」
橘「……ご、ごめん」
七咲「……あれ、あそこにいるのって、美也ちゃんのお兄さんじゃない?」
美也「へ? あー、ほんとだ!」
七咲「なんだか、すごく賑やかそう」クスクス
美也「もー、恥ずかしいなあにぃ……お兄ちゃんは! ちょっと言ってくるね!」ダッ
中多「み、美也ちゃん?」
―――
――
―
橘「薫もわかってないな、B定食の至高は焼きサンマに決まっているじゃないか!」
棚町「なに言ってんのよ、焼き魚はちょっと食べにくかったりするし――」
田中「ま、まあまあ。ふたりとも、落ち着いて……」
美也「ちょっとお兄ちゃん!」
橘「み、美也?!」
美也「こっちまで声が聞こえてくるよ! 恥ずかしいからあんまり騒がないで!」
橘「……ご、ごめん」
美也「もう、お兄ちゃんはちょっと目を離したらこれなんだから――」
橘「だ、だからごめんって……」
美也「逢ちゃんにも笑われちゃったんだからね!」
橘「な、七咲に? またからかわれるな……」
棚町(……美也ちゃん。そうだ、ひらめいたわ!)
棚町(こんなところで変な空気にさせるのもなんだけど……、これしかないわね)
棚町「それにしても、美也ちゃんも大変ねー。純一、昨日は静かにしてたの?」
美也「……? 昨日?」
橘「え! ……、え――、えっと」
棚町(思った通りだわ! このまま畳みかけて……)
棚町「法事なんて、純一が静かにいられるはずがないもの。ねえ?」
橘「そ、そんなことないぞ! 僕だって、やるときはやるんだ」
美也→薫の二人称ってなんだっけ?
そして携帯完全に普通に出しちゃったわ
橘「だ、だからごめんって……」
美也「逢ちゃんにも笑われちゃったんだからね!」
橘「な、七咲に? またからかわれるな……」
棚町(……美也ちゃん。そうだ、ひらめいたわ!)
棚町(こんなところで変な空気にさせるのもなんだけど……、これしかないわね)
棚町「それにしても、美也ちゃんも大変ねー。純一、昨日は静かにしてたの?」
美也「……? 昨日?」
橘「え! ……、え――、えっと」
棚町(思った通りだわ! このまま畳みかけて……)
棚町「法事なんて、純一が静かにいられるはずがないもの。ねえ?」
橘「そ、そんなことないぞ! 僕だって、やるときはやるんだ」
美也→薫の二人称ってなんだっけ?
そして携帯完全に普通に出しちゃったわ
棚町「ふふーん、そうかしら? ねえ、どうだったの、美也ちゃん?」
美也「え、えーっと。ほ、法事って何のこと――」
田中「――きゃっ!」ガシャン、ドバッ
梅原「おわっ! ……あっち!」
橘「ど、どうしたの田中さん、大丈夫か梅原!」
田中「ご、ごめんなさい! 腕がひっかかって……」
棚町「け、恵子! いま、何か拭くものを――」
ドタバタ
美也「あ゙……。と、とにかく、学校であんまり変なことしないでよね、兄ちゃん!」スタスタ
棚町「ちょ、ちょっと待って美也ちゃん、まだ聞きたい事が……!」
棚町(ああもう、せっかくのチャンスだったのにっ!)
棚町(それにしても、なんてタイミングでやってくれちゃったのよ恵子は!)
棚町(――まさか、わ、わざとなんて……ね)
棚町(恵子は、そんなことするような子じゃない)
美也「え、えーっと。ほ、法事って何のこと――」
田中「――きゃっ!」ガシャン、ドバッ
梅原「おわっ! ……あっち!」
橘「ど、どうしたの田中さん、大丈夫か梅原!」
田中「ご、ごめんなさい! 腕がひっかかって……」
棚町「け、恵子! いま、何か拭くものを――」
ドタバタ
美也「あ゙……。と、とにかく、学校であんまり変なことしないでよね、兄ちゃん!」スタスタ
棚町「ちょ、ちょっと待って美也ちゃん、まだ聞きたい事が……!」
棚町(ああもう、せっかくのチャンスだったのにっ!)
棚町(それにしても、なんてタイミングでやってくれちゃったのよ恵子は!)
棚町(――まさか、わ、わざとなんて……ね)
棚町(恵子は、そんなことするような子じゃない)
>>74
×兄ちゃん→○お兄ちゃん
――放課後、教室
カエロー、ドコカヨッテイカナイ?、イイネーイコイコー
橘「薫、今日はバイトか?」
棚町「うん。9時まで、稼ぐわよー」
橘「いつも大変だな、僕もまた今度遊びに行くよ」
棚町「冷やかしに、の間違いじゃなくって?」クスクス
橘「この前も、きちんと注文はしたじゃないか!」
棚町「こんな美人ウェイトレスに接客してもらって、一品二品じゃあねえ?」
橘「からかうなよ、薫――」
棚町「……まあ、また来たいって言うなら、いつでも来なさい」フフン
橘「――ああ、そうするよ」
棚町「それじゃ、また明日ね!」
×兄ちゃん→○お兄ちゃん
――放課後、教室
カエロー、ドコカヨッテイカナイ?、イイネーイコイコー
橘「薫、今日はバイトか?」
棚町「うん。9時まで、稼ぐわよー」
橘「いつも大変だな、僕もまた今度遊びに行くよ」
棚町「冷やかしに、の間違いじゃなくって?」クスクス
橘「この前も、きちんと注文はしたじゃないか!」
棚町「こんな美人ウェイトレスに接客してもらって、一品二品じゃあねえ?」
橘「からかうなよ、薫――」
棚町「……まあ、また来たいって言うなら、いつでも来なさい」フフン
橘「――ああ、そうするよ」
棚町「それじゃ、また明日ね!」
田中さんの声はストーカーのあの子と同じなんだぜ……?
つまり、田中さんはスト……いや、何でもない
つまり、田中さんはスト……いや、何でもない
>>78
最高じゃないか
最高じゃないか
――街の通り、pm.4:45
棚町(お昼は、しくじっちゃったわね)
棚町(だけど、これでよかったのかもしれない。あんな搦め手、あたし向きじゃないわよ!)
棚町(こうなったら、正攻法で純一に問いただすしかないわ)
棚町(あんなメールまでして、あたしを騙せると思ったら大間違いなんだから!)
棚町(あんなメール……)
棚町(あんな……)
棚町(あれ? あたしの携帯――、机に入れっぱなし?!)
棚町(取りに戻らなきゃ、でも時間が……、ちょっと間に合わないかも)
棚町「ああ、もう!」
棚町(ちょっと走れば、大丈夫よね!)
棚町(お昼は、しくじっちゃったわね)
棚町(だけど、これでよかったのかもしれない。あんな搦め手、あたし向きじゃないわよ!)
棚町(こうなったら、正攻法で純一に問いただすしかないわ)
棚町(あんなメールまでして、あたしを騙せると思ったら大間違いなんだから!)
棚町(あんなメール……)
棚町(あんな……)
棚町(あれ? あたしの携帯――、机に入れっぱなし?!)
棚町(取りに戻らなきゃ、でも時間が……、ちょっと間に合わないかも)
棚町「ああ、もう!」
棚町(ちょっと走れば、大丈夫よね!)
――輝日東高校、教室、pm.4:45
梅原「おわ、もう教室俺たちだけか」
橘「ああ、ちょっと話しこんじゃったな」
梅原「大将といると、時間を忘れるぜ。そんじゃま、ぼちぼち帰りますか」
橘「ああ、悪い梅原。今日はちょっと図書館に寄っていく用があって……」
梅原「大将が図書館……?! 参ったな、俺、今日は傘持ってないぜ」
橘「ど、どういう意味だよ!」
梅原「はっは、冗談冗談。そんじゃ、俺は先帰るわ!」ガラガラ、スタスタ
橘「まったく、梅原のやつ――」
橘「……さて、僕も早く本返して、帰らなきゃ」
梅原「おわ、もう教室俺たちだけか」
橘「ああ、ちょっと話しこんじゃったな」
梅原「大将といると、時間を忘れるぜ。そんじゃま、ぼちぼち帰りますか」
橘「ああ、悪い梅原。今日はちょっと図書館に寄っていく用があって……」
梅原「大将が図書館……?! 参ったな、俺、今日は傘持ってないぜ」
橘「ど、どういう意味だよ!」
梅原「はっは、冗談冗談。そんじゃ、俺は先帰るわ!」ガラガラ、スタスタ
橘「まったく、梅原のやつ――」
橘「……さて、僕も早く本返して、帰らなきゃ」
ガラッ
田中「――、純一くん」
橘「あ、田中さん。どうしたの?」
田中「えへへ、その……今日は薫もバイトだって言うから」
田中「一緒に、帰らない? 寄り道も、付き合うよ」
橘「――うん、ありがとう。それじゃ、お願いしようかな」
田中「よかった」パアア
田中「それと、……ちゃんと、呼び直して欲しいな」
橘「え――、ああ。ごめん、恵子」
田中「うん、大丈夫だよ。純一くん」
橘「それじゃあ、ちょっと支度するから――」
田中「――、純一くん」
橘「あ、田中さん。どうしたの?」
田中「えへへ、その……今日は薫もバイトだって言うから」
田中「一緒に、帰らない? 寄り道も、付き合うよ」
橘「――うん、ありがとう。それじゃ、お願いしようかな」
田中「よかった」パアア
田中「それと、……ちゃんと、呼び直して欲しいな」
橘「え――、ああ。ごめん、恵子」
田中「うん、大丈夫だよ。純一くん」
橘「それじゃあ、ちょっと支度するから――」
田中「ねえ、昨日のこと……なんだけどね?」
橘「ああ、すごく楽しかったよ。また、一緒にどこか出かけよう?」ゴソゴソ
田中「うん。それも楽しみ、……なんだけど」
田中「薫に、嘘ついたの?」
橘「……え」
橘「ど、どうして?」
田中「今日のお昼、なんだかそんな空気だったから」
田中「『ついてないよ』って、私にも嘘つく?」
橘「――、薫から、出かけないかって誘われたからさ」
橘「家の用がある、って言ったんだ。それだけだよ」
田中「そっか。ううん、別にいいんだ」
田中「薫に正直に言って、なんて言えないし、そのつもりもないよ」
橘「ああ、すごく楽しかったよ。また、一緒にどこか出かけよう?」ゴソゴソ
田中「うん。それも楽しみ、……なんだけど」
田中「薫に、嘘ついたの?」
橘「……え」
橘「ど、どうして?」
田中「今日のお昼、なんだかそんな空気だったから」
田中「『ついてないよ』って、私にも嘘つく?」
橘「――、薫から、出かけないかって誘われたからさ」
橘「家の用がある、って言ったんだ。それだけだよ」
田中「そっか。ううん、別にいいんだ」
田中「薫に正直に言って、なんて言えないし、そのつもりもないよ」
橘「恵子、僕は――」
田中「これからもね、こういうことって起こるんじゃないかなって思うんだ」
田中「私と薫は友達だし、純一くんとも、それぞれ……、親密だし」
橘「――、うん」
田中「純一くん最近、キスしてくれなくなった」
橘「……え」
田中「昨日も、一回もしてくれなかったし」
橘「あ、ああ……。そういえば、そうだったかも」
田中「薫と付き合い始めてからだよね、してくれなくなったの」
橘「そ、そんなこと――」
田中「あるよ。ちょうど、去年のクリスマス前くらいから」
田中「純一くんには、薫が一番になっちゃったから?」
橘「恵子? な……、なに言って……」
田中「私、そろそろじゃないかなって思ってるの」
田中「この関係が、終わっちゃうのって」
田中「これからもね、こういうことって起こるんじゃないかなって思うんだ」
田中「私と薫は友達だし、純一くんとも、それぞれ……、親密だし」
橘「――、うん」
田中「純一くん最近、キスしてくれなくなった」
橘「……え」
田中「昨日も、一回もしてくれなかったし」
橘「あ、ああ……。そういえば、そうだったかも」
田中「薫と付き合い始めてからだよね、してくれなくなったの」
橘「そ、そんなこと――」
田中「あるよ。ちょうど、去年のクリスマス前くらいから」
田中「純一くんには、薫が一番になっちゃったから?」
橘「恵子? な……、なに言って……」
田中「私、そろそろじゃないかなって思ってるの」
田中「この関係が、終わっちゃうのって」
橘「そんな急に――」
田中「だって純一くん、薫に嘘ついた」
田中「これまでは、『本当のことを話さない』だけでよかったのに」
田中「もう、『本当じゃないことを話す』のが必要になっちゃったんだよ」
田中「私は、純一くんが今まで通り付き合ってくれればいいと思ってた」
田中「薫と付き合い始めても、今まで通りならいいやって……」
田中「だけど、純一くんはそうしてくれなくなった。それに、薫もじきに感付いちゃうよ」
田中「薫は、そういう関係じゃ嫌だって思うんじゃないかな」
橘「僕は……、今でも恵子のことが好きだし……」
橘「薫には……、その、嘘をつき通せれば、大丈夫だと思う」
田中「そっか。でも、薫、もう気付いてるみたいじゃなかった?」
田中「なんだか、今朝から様子も変だったし」
橘「そ、そうかな? 僕はそんな風には感じなかったけど……」
ガラッ
棚町「――気付いてたわよ。間違いだって思ってた、そう願ってたけど」
田中「だって純一くん、薫に嘘ついた」
田中「これまでは、『本当のことを話さない』だけでよかったのに」
田中「もう、『本当じゃないことを話す』のが必要になっちゃったんだよ」
田中「私は、純一くんが今まで通り付き合ってくれればいいと思ってた」
田中「薫と付き合い始めても、今まで通りならいいやって……」
田中「だけど、純一くんはそうしてくれなくなった。それに、薫もじきに感付いちゃうよ」
田中「薫は、そういう関係じゃ嫌だって思うんじゃないかな」
橘「僕は……、今でも恵子のことが好きだし……」
橘「薫には……、その、嘘をつき通せれば、大丈夫だと思う」
田中「そっか。でも、薫、もう気付いてるみたいじゃなかった?」
田中「なんだか、今朝から様子も変だったし」
橘「そ、そうかな? 僕はそんな風には感じなかったけど……」
ガラッ
棚町「――気付いてたわよ。間違いだって思ってた、そう願ってたけど」
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