元スレ女「私すごく不器用ですしっ、つ、つつつ付き合うとかそんにゃっ」

みんなの評価 : ★
301 :
>>300
だからいいんじゃないか
302 = 295 :
>>300
素質あるくらいが最高なんだろ
303 = 278 :
>>300
だからこそロマンチックなんだよ
304 = 186 :
>>300
と言いつつも読むんだろ?
305 = 31 :
女「男くんに『さびしくないの?』って聞かれて、すごく見透かされた気分になった」
女「でも『さびしい』なんて言って、男くんが埋めてくれるの?」
女「私の寂しさ、埋められるの?」
女「ちがうよね……違うんだよ……分かってるよ、求めたって無駄だって」
女「言ったって、無駄だって」
女「でもさぁ……やっぱり、私男くんの前で素直になりたいから……でも、言ったって無駄だから」
女「そういうの、もうごちゃまぜになって、ぐるぐるぐるぐる回っちゃって、苦しくって……っ!」
女「やっぱり私不器用だから……そういうの上手く処理できないんだよ。ヒートアップしちゃうんだよ」
女「耐えられないんだよぉ……!」
男「俺に、女さんの寂しさ。埋められないの?」
女「そうだよ……! 私が欲しい寂しさは……っ、もう、もうっ……」
女「どこにも――――」フラッ
男「……っ!? 女さんっ!!」
306 = 31 :
女「……」クテッ
男「急に倒れて……、っ!? 熱が……?」
女「……かえ、って……いいから……」
男「送る。送ってくから。あ、……病院っ!」
女「いい……びょういん、きら、ぃ」
女「おか、……さん、…………こゎ、ぃ……」
男「え……?」
女「いえ……かえ、……る……」
男「なら、おぶってくから。帰ろ。女さんの家に」
女「や、……だ。きちゃ、や、だ……こなぃ、で」
男「こっちの道でいいんだよね?……んっしょ」
女「……ぁ」
男「ちょっと、どばすから。揺れて気分悪くなったら言ってよ」
307 :
親共働きひとりっ子の寂しがり方は屈折してるからなあ。付き合うとなるとハードルが高いぞ。
この>>1はその辺よくわかってるな
308 = 31 :
男「(女さん、すごく軽い……)」
男「(こんなに細くて、華奢で。でも、すごく暖かくて)」
男「(こんな時に不謹慎だけど。背中の温度が…………幸せだ)」
女「…………ん」ギュッ
男「女……さん?」
女「……と……ん」
女「おと……さん」
女「……ぅぅ」
女「ゃだぁ……」
309 = 31 :
男「このマンション?」
女「……ん」
女「鍵、ポスト、に……」
男「う、うん」
女「男くん」
男「ん?」
女「なにがあって、も、せめて、友達で……いて、ね」
男「……」
女「おねがいだよ」
男「うん」
男「おじゃまします」
311 = 307 :
オニのように支援する
312 :
イブになんてもの見せるんだ
313 = 31 :
マンションの中に入って、女さんをベットに寝かせた。
女さんの(であろう)部屋は、飾りっ気のない質素な雰囲気。
ただ、大きなペンギンのぬいぐるみが1つ、ベットの脇に転がっていた。
抱きしめながら寝てるのかな、とか想像したら、思わずにやけてしまう。
タオルを見つけて、濡らしてから女さんの額に当ててあげる。
お約束の、身体を拭いてあげる云々をやる勇気は俺にはない。
でも、女さんは、くるしそうに息を吸ったり吐いたりして、時折「寒い」とか「苦しい」と声をもらしていた。
そんな女さんを助けたくて、僕は居間にあった電話帳を手に取り、電話をかけた。
『はい、市立VIP病院コールセンターです」
男「看護士の母さんをお願いします」
男「娘さんの事で、急ぎお伝えしたい事があるんです」
315 = 199 :
しえん
316 = 31 :
母「女っ!!!」
男「……あ」
母「女は?」
男「ベットで」
母「……っ、ごめん悪いんだけど、水汲んできて」
男「あ、は、はいっ」
母「熱っ。……あーっ、もう! これ、40度近くあるよ……」
男「水ですっ」
母「ん。……いい子だから飲んでね……飲まないと、熱下がらないよ」
女「ん、っ……う……」ゴクゴク
母「うん。いい子だ。……ほんと、女は昔から素直でいい子だ」
男「……」
317 = 31 :
母「薬飲ませたから、多分だいじょうぶだと思う」
母「これで下がらなかったら、明日無理やりにでも病院連れて行くから」
男「そうですか……」ホッ
母「……あ、ごめん。まぁ、分かってると思うけど、女の母です。電話の……男くんだよね?」
男「あ、はい」ペコリ
母「いきなりで失礼だけど、女とは……」
男「友達です」
母「友達?」
男「え、えぇ」
母「嘘じゃないよね? ただのクラスメイトとかじゃなくて?」
男「クラスメイトでもありますけど、今日一緒に買いものにいったりもしましたし」
母「あ!」ピーン
母「キミかぁ!!」
男「え?」
319 = 31 :
母「いやあ、なんでもないのさ。なんでもねーっ」
男「はぁ」
母「でもさーでもでもっ、実際のところどうなのさ?」
男「え? といいますと?」
母「どこまですすんでんの?」
男「?」
母「かーーーっ、分かってる癖に分かってないフリたぁあんた分かってるねーーっ!」
母「エロゲの主人公かってーの!」
男「えっとその……決してそういうつもりは」
母「好きなんでしょ?」
男「え」
母「女の事が」
321 = 31 :
男「あの……そういう質問に上手く答えられないんですけど……」
母「そうなの? 好きじゃないんだ?」
男「あ、その、決して嫌いじゃないですけど」
男「まだ、しっかり話すようになってからひと月位しかたってないですし」
男「気持ちを定めるには、早いというか、ちょっと失礼っていうか……」
母「ふーん」
男「えー、その……」
男「なんかすいません」
母「私があの人と出会ったときはね、それこそ一瞬だった」
男「……と、いいますと?」
母「話の流れから察しなさいって。女の父親のことに決まってるでしょうがっ!」
322 :
母テンション高いの
323 = 31 :
母「女は、父親のこと……なんか言ってた?」
男「えっと……なんとか証券に勤めてるとか」
男「家に殆ど帰って来ないだとか」
母「そう」
男「……違うんですか?」
母「違う」
母「でも、どう違うかは、私の口からいえない」
男「そう、ですか」
母「ごめんね。私は嘘つきなんだ」
母「素直で、正直なことも大切だけど。大人は……親は、嘘をつかなきゃいけない生き物なんだよ」
母「今、私は男くんに、嘘は言えない」
母「だから、黙っておくことにする」
326 = 31 :
私はお父さんと一緒に公園で遊んでいた。
私は、今よりもうんとうんと、背が小さかった。
お父さんは、私の何倍も大きい体をしていた。
ブランコを押してくれて、私の作った泥だんごをたべてくれて、滑り台で私を乗せてすべってくれた。
ひとしきり遊んで、日が暮れきったころに、怒ったお母さんがやってきた。
だめだよ、お母さん。
お父さんは私と遊んでくれたんだから。
怒るなら、私を怒って。
お願い、お母さん。
お父さんを怒らないで……
女「…………男くん」
男「あ……起きた?」
女「わたし……あれ……?」
男「大丈夫。寝てていいから。のど乾いたよね。水もってくるから」
328 = 254 :
なんか重くなってきたぞ・・・
329 = 31 :
女「……ん」コクコク
男「お母さんは、今夕飯の買い物に行ってる」
男「女さんの好きな桃買ってきてくれるって言ってたよ」
女「こんな季節に桃なんか……」
男「桃缶よりも喜んでくれるから探す、って言ってた」
女「……そう」
男「いいお母さんだね」
女「ちょっと怒りっぽくて、だらしないけどね」
男「でも、女さんの事をすごく大切にしてくれてる」
女「……うん、それは、…………そうかも」
330 = 31 :
男「調子はどう?」
女「まだちょっと、ボーッとするけど……」
男「布団、かぶってたほうがいいよ」
女「うん……」
男「ほら。タオル、さっきぬらした奴」
女「ありがと」
女「……ん。きもちー」
男「そっか」
女「えへへ」
女「男くん、やさしーんだ?」
男「病人に優しくしない奴がどこにいる」
女「ふーん……」
331 = 31 :
女「ねぇ……いつまで、いるの?」
男「さぁ」
女「今日、このまま泊まっちゃったら?」
男「さすがにそれは……、明日も学校あるし」
女「そっか」
男「でも、女さんがどうしてもって言うなら」
女「ううん、ちょっと言ってみただけ。そしたら少し面白いかなって」
女「もし男くんが泊まっちゃったら、わくわくしすぎて、身体治すどころじゃなくなっちゃうし」
男「そっか」
女「そうだよ」
男「じゃあ、お母さんが帰ってきたら帰ろうかな」
女「……うん」
332 = 31 :
女「でも……でも、帰っちゃう前に」
女「ひとつ、男くんに言わなきゃ。」
女「嘘、もう一個ついてたから」
女「今ならきっとね、静かに言える」
男「なにかな」
女「……言っても、嫌わないでね」
女「友達で居てね」
男「絶対だ」
女「私、お父さん居ないの」
女「私が小さい頃に事故で死んじゃったらしくて」
女「ほんとは、共働きじゃなくって、片親ってだけなんだ」
女「どうでもいいことだけどね……でも、みんなにこの嘘、ついちゃうんだ……」
333 = 307 :
ふむふむ。引き続き支援中
334 = 31 :
女「理由はね、わかってるの」
女「クラスメイトの子が……小学校の頃の話だけど、私と同じ片親の娘を馬鹿にしてた」
女「それだけなんだ」
女「ほんと、理由なんてそれだけ。それだけで、怖くて……」
女「バレるの怖くて」
女「だれにも、家に呼べなくなっちゃって」
女「ふふ」
女「あー、すっきりした」
男「俺は女さんの事を、そんなことで絶対に馬鹿にしないよ」
男「絶対。絶対だから。信じて」
女「……男くんはいちいち優しいなぁ、もう。……ふふ」
336 = 31 :
男「……俺さ、思ったんだ」
男「今までの人生で、……起伏のない、それこそなんとなく過ごしてた人生だったけど」
男「俺の貧弱なこれまでの十数年間で、一番、……一番だよ?」
男「強く思ったんだ。願ったんだ」
男「女さんの、寂しさを埋めたいって」
女「……私の……寂しさ……」
男「女さんを抱きしめて、背負って、感じたんだ。確信したんだ」
男「ほんとは、俺……ちゃんと話すようになってからひと月足らずでこんな事言うの、無責任だってずっと思ってたけど」
男「つまり、その……」
男「……えっと」
女「ねえ男くん」
女「私は時々、分からなくなるの」
女「私が、男くんに、何を求めてるのか」
337 = 297 :
男はまじで不器用なのか??だが支援
339 = 31 :
女「私はすごく勝手なんだよ」
女「自分に足りないものがなんなのか、すごく明確に分かってるのに」
女「それを男くんで、埋めようとしてる」
女「でもそれは、絶対にはまらない……そう、パズルのピースみたいなものなの」
女「もうね、これは、私に決定的にかかってる、呪いなの」
女「たぶん、一生、この呪いを解くことはできないの」
女「不器用だから」
男「俺に、女さんの父親の代わりはできないかもしれないし」
女「―――っ」
男「女さんが俺の事を、男としてみてくれてるかも分からない」
男「でも、これだけははっきりと言えるんだ」
女「いっちゃ、だめっ」
男「女さんが、誰よりも」
女「やだ!」
男「好きだって」
342 = 31 :
男「呪いなんて、知らない。パズルなんて、無理に完成させる必要ない」
女「そんなの分かってるよ! でもこればっかりはどうしようもないんだよ……」
女「なのに、なんでそんな『好き』だとか言うの?」
女「男くんは両親がしっかりいて、姉妹もいて、円満に暮らしてるから分からないんだよ」
女「私の気持ちが……」
男「……うん、ごめん。分かってあげれてないかもしれない」
男「でも、寄り添うことはできると思う」
男「女さんに」
女「…………え、へへ」
女「あのね、男さんにおんぶしてもらった時、お父さんを思い出したんだ」
女「おんぶしてもらった記憶なんて、ちっとも無いのにね」
女「これって、おかしいよね。……おかしいんだよ。私は、おかしいんだ」
男「おかしくなんかないよ。これから、少しずつ……」
女「ごめん」
女「今日は、帰って欲しいな」
343 :
支援
偶然だが踊るのオルゴール音がBGMになって何とも言えずいい雰囲気になってしもた
345 = 31 :
男「わかった」
女「……ごめんね、悪いのは、私だから」
女「でも、友達で居て欲しいのは本当なの……」
女「男くんといると、すごく、幸せだから」
男「……ペンギンってさ、鳥なんだよね」
女「……え?」
男「鳥が好きかって、昨日、聞いたよね?」
女「……」
男「そのペンギンのぬいぐるみ、どうしたの?」
女「わからない……。ものごころつく前からあったから」
女「よく抱いて寝てるけど」
男「そのぬいぐるみをプレゼントしてくれた人は、きっと女さんの事をすごく大切に思ってくれてるはずだよ」
男「きっと」
346 = 31 :
母「ただいま」
男「お帰りなさい」
母「悪いね、待たせちゃって。桃はちゃんと見つかったよ」
男「きっと、女さん喜びます」
母「……帰る? 夕飯食べてってもいいけど」
男「遠慮しておきます。その……女さんに追い出されちゃいましたし」
母「……まさか、手ェ出したんじゃないだろうね?」
男「そんな。俺にそんな甲斐性ないですよ」
母「また心にもないこと言って」
男「信じて下さいってば!」
348 = 31 :
男「ひとつだけ、聞いてもいいですか?」
男「あのペンギンの人形、お父さんからじゃ……?」
母「ん? あー、まぁ、そうだわな。あいつの置き土産……みたいなもんかな」
男「だとしたら、お父さんは立派な人です」
母「ぷっ」
男「え?」
母「いやいや。なんでもない。どうしてそう思った?」
男「あのペンギン……コウテイペンギンです」
男「世界で最も過酷な子育てをする、っていう」
母「そういう話もあるねぇ」
男「コウテイペンギンは、卵がヒナになるまで、オスが極寒の中じっと卵を温め続けてるんです」
男「だから……きっと、お父さんはコウテイペンギンのオスと自分を重ねて……」
349 = 31 :
母「おしい。……けどね、考え方がアマちゃんだよ」
男「え……?」
母「現実は、そんな夢物語みたいにして動かないんだ」
母「飛び越えたくても飛び越えられない、持ち上げたくても持ち上がらない」
母「どうしようもなく理不尽にできてるんだ」
男「……」
母「だから」
母「あんたがどんなにこれから努力しても」
母「……オリンピックで金メダルとろうが、ノーベル賞を総舐めにしようが」
母「あの子に……女に、父親が居ないっていう事実はどうしようもないんだよ」
男「……そう……です、けど……」
母「お願いだから、あの子に夢を見せないでやってほしい」
母「ピースの足りないパズルである自分を、どうか女に受け入れさせて欲しい」
母「勝手なお願いだって分かってるけどね。こんなこと頼めるの、あんたくらいしか居なくて」
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