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元スレ女「私すごく不器用ですしっ、つ、つつつ付き合うとかそんにゃっ」

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251 = 31 :

「……んっしょ」

「ど、どうかな?」

「いいじゃん。制服の上からでも似合ってるし、型がすっきりしてるからスマートに見えるよ」

「す、すまーと……」

 「わー、とてもよくお似合いでいらっしゃいますー」
 
 「そのタイプ、今年のハヤリなんですよー、いちおしです。もうだいぶ数少なくなっちゃってますので~」

「そうですか。まぁ、適当に勝手に悩んで決めちゃいますので」

 「そ、そうですか~。何かあったらお気軽にお声がけくださいね~」

「どうも」

「……」ポカーン

「?」

「……なっ」

「馴れてる……!? 男くん超馴れてる……!」ガビーン

252 = 31 :

「う、えっ!? あっ!……ご、ごめん……」

「女性服売り場に場慣れしてる男とかって、き、キモい……よな……ははは……」

「き、キモくないよ! 全然だよ! むしろ頼りになるし頼もしいしお頼み申すよ!」

「日本語おかしいフォローありがとう。……あのな、これにはな、関門海峡よりも深い訳があって」

「……い、言い訳は後でゆっくり聞かせてもらうよ」

「それより、店員さんがこっちを……!」

 「……」ジーッ

「そそ、そうだな。うん。ちゃっちゃと作戦を遂げようか」

「お願いします軍曹……っ」

「せ、折角だから他のも羽織ってみなよ!」

「了解っっ」

254 :

イブにフトンの中でこういうSSを見るってのもオツなもんだな

255 = 31 :

「コートって高いんだね……」

「羽織ものは、どうしてもな。良かったのか? 普通のダッフルコートで」

「うん。あんまり高い服はやっぱり不相応だし。それに……」

「か、可愛かったでしょ?」

「ま、まぁ。俺はフードが着いてるタイプの服が好き……ってか、可愛いし」

「うんうん、ならいいや」

「大人っぽくはないかもしれないけど、私が背伸びしても、変なだけだしね……」

「そんなことないよ」

「なりたい自分が居るなら、ちょっとずつ、変わっていけばいいよ」

「色っぽい女さんってのも、ちょっと見てみたいしな」

「あー、なんかそれ、悪意感じます。確かに色っぽくは無いですよ? 無いですけどー?」

「……で、他にほしい服は?」

「もうっ。話ずらすのは卑怯ですよ~」

256 :

>>254
とりあえず起きなさい

257 = 31 :

 某ファミレス

「えっへへ。久しぶりにお洋服いっぱい買っちゃった♪」

「ありがとね、付き合ってくれて。お礼、っていったら変かもだけど、好きなもの頼んでいいからね」

「いやいや、むしろ俺も楽しませてもらちゃったよ」

「着せ替えショーみたいで」

「男くんって、言い方を少し気をつけるだけで、すごくいい人になると思うんだけど」

「そうそう、いい人なんてとんでもないからね。奢ったりしちゃだめだよ」

「えー……」

「お互いまだお金稼げてないしさ」

「……男くんが、そういうなら」

「好意はすごくうれしいし。俺はこうやって女さんと話せる時間ができるだけでも、結構嬉しいって言うか」

「な、ななな……男くん直球すぎ」

「会話のキャッチボールで変化球投げてもしょうがないでしょ?」

「それもなんか違うと思う~」

258 :

なんか泣きたくなってきた

259 = 167 :

この二人制服なんだよな?

260 = 31 :

「あ、そうだ。これは聞いとかなきゃ」

「どうしてあんなに場慣れしてたの?」

「……私の女子力の低さはどうしようもないの分かってるけど」

「なんかちょっと悔しかったよ」

「ドーバー海峡よりも深い理由があってさ」

「あれ? ドーバー?」

「細かいことは置いておいてね、まぁ実際すごく単純な話なんだけれどね」

「うんうん」

「姉ちゃんとか妹の買い物に、よく連れまわされてるからってだけなんだけどね」

「……はー、道理で」

「んぁー、ごめん。これ、実は俺のコンプレックスなんだ」

「男友達とか少ないの、多分このせいなんだ……」

261 = 85 :

チャレンジャー海淵

263 :

ねぇ一体俺の何がいけなかったの?俺とこいつの差はどうして生れたの?

264 = 31 :

「どういうこと?」

「女姉妹に囲まれてるせいか、小さい時は女の遊びばっかり覚えちゃって」

「……あやとりとか、それから、シール集めたりとかビーズで指輪作ったりとか」

「なにそれ可愛い……!

「ビーズで指輪なんて私やらなかった」

「あのなぁ、本人にとってみたら、結構深刻なんだぜ? 同じ年代の奴らがサッカーとか野球に精を出してる中」

「俺だけが姉ちゃんとかクラスの女子たちと……」

「あぁ……」

「中学とか高校になったら、なんか恥ずかしくて女子とはつるみ辛くなったし」

「かといって、男らしいスポーツとか得意ってわけでもないし……」

「はぁー。それはそれは……」

265 = 31 :

「頑張って男子の輪の中に入ろうとしても、いや、実際入れるんだけど」

「会話が上手くいかねぇ、っていうか……共通の話題とかで上手く盛り上がれないっていうか」

「うん……うん。それはちょっと、分かるかも」

「ほんと?」

「私も、友ちゃんとかとは、そんなかんじ」

「輪の中にいるし、よく絡むけど……それだけっていうか」

「むしろ、男くんの方が私の中に踏み込んでくれてるくらい」

「それは、うん。俺もだわ」

「クラスの男子よりも、女さんの方がよっぽど……付き合い短いのに」

「……なんでだろうね?」

「やっぱりアレじゃね? お互いに」

「不器用」

「そうそう」

267 :

俺とお前らみたいだな……///

268 :

>>267
やだ…///

269 :

今更氷川さんが思い浮かんだ、そういやあの人も不器用だったな…

270 = 186 :

ハァハァ

271 = 31 :

「……ははっ、なんだろうね。あの時出会ってからさ、まだひと月くらいだよね?」

「そういえば、そうだね。……なんだかここ最近毎日が長いような気がして」

「もっと経ってると思ってた」

「……これまで色んな事聞いてきたし、話したけど」

「まだまだ、そういうの、いっぱいある」

「……うん」

「不思議だね。……ほんと、そういう気持ちまで、一緒だもんね」

「何か、話したい事とかない?」

「話したい、こと?」

「うん。いつもどっちかが質問したりすることが多いでしょ?」

「だから、話したい事とかあるのかなって」

272 :

>>269
氷川さん豆腐も食べられないんですか?
猿でもできますよ?スプーン持ってきましょうか?

273 = 31 :

「……じゃあ、ちょっとだけ」

「私も、男くんにならって、不器用になった理由っぽいの話してみちゃおうかな」

「お? 興味あるある」

「両親、共働きって言ってったでしょ?」

「うん」

「だからね、小学校に上がるまではお母さんと一緒にいた記憶よりも、保育園に居た記憶の方が多くて」

「知ってる? 保育園って幼稚園に行ける年齢になっても、通い続けられるところがあるの」

「へぇ……」

「私ね、幼稚園には行けなくってね。お母さんの職場が近い保育園に、小学校へ上がるまで預けられてた」

「……保育園に居た記憶が多い、とか言っちゃったけど」

「実はぼんやりした記憶ばっかりで。うまく思い出せない」

「たぶん、嫌な記憶だったんだと思う」

「……」

274 = 170 :

はりあっぷ

275 :

何故か妹化したぞ

276 :

妹?

277 = 195 :

妹wwww

278 :

人類皆妹

280 = 31 :

「なんてね。暗い話になっちゃったけどね。……でも、ごめん」

「男くんに今……話したいかも」

「気にしないでよ。続けて」

「ありがと」

「……私が幼稚園に行ける年になったらね、保育園の子達はみんな年下ばっかりになっちゃって」

「そのうち、友達がいなくなっちゃって。先生とばっかり話すようになっちゃって」

「それからお昼寝が上手くできなかったりとか……、自分でも良く分からないけど急に泣き出しちゃったりとか」

「さっき言った見たいに、はっきりと良くは覚えてないんだけどね、どうもそういう……問題児だったみたいで」

「それで……それから……小学校にあがって」

「あがったら」

「…………えへへ。やっぱりやめよっか。こんな暗い話」

「聞きたい」

「…………あはは、困ったなぁ」

281 :

ただの打ち間違いだろ
>>1よ早くしてくれー

282 :

最後までおれなかったのでハッピーエンドでお>>1乙わらしてくだたいね

283 = 31 :

「いやぁ、良くある話だよぉ」

「上手く馴染めなくて……それで、人に嫌われるのが怖くって」

「まぁそれだけの話。うんうん」

「くやしい」

「……え?」

「もし、さ。子供の頃に女さんと俺に接点があったらさ」

「もっと、俺たち……ううん、女さんに、違う人生が待ってたかもしれない」

「え、えへへ……そりゃうれしいけど。でも、ほら。そういうの考えても仕方ないっていうか」

「うん……うれしいけど。まぁ、今となっては不器用なお陰で……ってのもあるし」

「……そっか」

「不器用なお陰で、俺と女さん……意気投合してるっていうか……」

「そうそう、そうだよ。これもきっと、なにかの運命なんだって」

285 = 31 :

「運命」

「そ、そんな大それたものじゃないかもしれないけどね」

「……あのさ、これ、俺のお願いなんだけど」

「?」

「女さん、俺に嘘とか、見栄張ったりとか。しなくていいから」

「気を使ったりとか、その……女さんすごく優しいの知ってるし、でもだからこそ、気楽にしてほしいっていうか……」

「あーーなんかうまく言えないけどっ。つまりは正直で居てほしいっていうかーーーこれも違うか」

「……もう、十分すぎるくらいだよ」ボソッ

「え?」

「う、ううん。そうだね……嬉しいよ。ほんとに、嬉しい」

「私なんかの為に。そこまで言ってくれて。本当に嬉しい」

「……ありがとう」

286 = 31 :

 帰り道

「すっかり日が暮れちゃったね。遅くまで付き合ってくれてありがとう」

「ここから家、近いんだっけ?」

「え? まぁ、そうかな。歩いて10分くらい」

「送ってくよ」

「いいの?」

「送りたいから」

「……男くんって、大学生になって、飲み会の後とかにそうやって……」

「誰にでもは言わないよ」

「それも皆にきっと言うんだ」

「でも、初めて言ったよ。これは本当」

「う、うー」

「信じるか信じないかは、女さん次第かな」

289 = 31 :

「わかったよ。信じてあげる」

「ありがたきしあわせ」

「そ、そりゃあ私が何か言う権利とか無いけどさ」

「私以外の人に、そういうの気安く言っちゃ駄目なんだからね」

「そういうのも、全部ひっくるめて……信じてるってことだからね?」

「……うん、分かった」

「ほんとに分かってる? 男くん、案外色男かも」

「色男? 俺が? どうして?」

「だ、だって……普通さ、そういうの、女の子って勘違いしちゃうんだよ?」

「気があるとかさ。やたらめったらそういうの振りまくのって、良くないと思う」

290 = 31 :

「……そっか。そういうもんか」

「分かってくれたならいいけど」

「じゃあ、さ。女さんは」

「?」

「女さんは…………、」

「ごめんやっぱ。なんでも、ない」

「あー、そういうの無しって言ったよね? 前に」

「ぐぐ。 そのだな。えっと……あー、ほら。大学の飲み会といえばさ」

「俺は進学するつもりなんだけど。……女さんは?」

「怪しい。それくらいの事なんで躊躇うかなー」

「いいからいいから」

「むー、……私はどうかな……。まだ、悩んでる」

「ただお母さんに迷惑かけちゃうから、あんまり学費の高いとこいけないなぁ」

291 :

いいっすな

292 :

いいっすね

293 = 31 :

「お母さん?」

「あ、……う、うんそう。共働きしてるくらいだからね。お金大変なんだー、うち」

「そっか……」

「で、でもたまに遊びにいくぐらいのお金はあるからね? 遠慮なく誘ってね?」

「いいの? 気つかってない?」

「使ってないよ。疑りぶかいなぁ~」

「だって、女さんほんと気使い屋さんだし。俺も気なんて使うどころか、こうやってズバズバついつい言っちゃうし」

「大丈夫。さっきの男くんの『お願い』は受け取ったから」

「私だってズバズバ正直に……」ポロッ

「あ」

「ふぇ?……あ、っれ?」ポロポロ

「へ、変だな……おかしいな」ポロポロポロ

「ごめんっ……目から……ちょ、ちょっと待って」

「…………………お願い、見ないで」

294 = 31 :

「ご、めんっ……こんな……」

「っ、う……す、すぐ、終わるっ……からっ……」

「あっち……向いてて……お願い」

「うぐっ……え、えぅ……………っ」

「うぁ……………ぁあ……」

「ごめん……ごめんだよぉ…………!」

「男くん、ごめんんだよぉ……ごめんなさい……ごめんなさいぃ……ごめんなさい!」

「わた、し……っ、うそつきっ、でっ……。嘘、ばっかり、で……っ」

「ほんとは、ほんとはぁ……」

「……こういう時、どうしたらいいかって。姉ちゃんの受け売りだけど」

 ギュッ

「……ふぁ」

「な、何言ったらいいか、わ、わから……無いから」

295 :

男イケメンすぎワロタ

296 = 31 :

「(……あったかい)」

「(男くん。……こんなに。あったかい)」

「(でも)」

「涙とか、鼻水とか、こすりつけてもいいから」

「そ、そ゛んなことしびゃいょ……」

「いいのに」

「…………ごめ。もう、……いいから」

「う、うん……」

「ずずずっ」チーン

「うー、お気にのハンカチが……ぐちょぐちょ」

「……大丈夫?」

「大丈夫って言葉かけられて、大丈夫って返せばいいのかな」

「う」

「……ごめん。意地悪なんてしていい立場じゃないのにね」

297 :

イケメンすぎ。支援

298 = 31 :

「私ね、男くんに怒ってる」

「えっ、あ…………勝手に抱きしめたりとかして、そのっ」

「そういうんじゃないの、あっ、ううん。そういうのももちろんあるんだけど、あるんだけどさ」

「もっと問題は深いの!」

「え……? ごめんちょっと……その、なんで怒ってるかしっかり教えてほしい」

「直すから」

「もーーばかぁっ!!」

「え? 馬鹿?」

「あのね、私は嘘をついてたから、男くんには何も言えないよ!? 言えないんだけどね!?」

「だからもうね、嘘なんか止めたよ! 本当の事を言うよ!!」

「う、うん……」

「私っ、本当は、……ずっと、ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずーーーーーーーぅっっっっと!!!!!」

「寂しかった…………!!」

299 :

……ふぅ


寝るわ

300 :

この二人メンヘラの素質ありすぎだろ


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