私的良スレ書庫
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元スレ翔「アリエッティ、君たちのために畑を作ったよ」
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アリエッティ「あ…ああ…」ガクガク
ポッド「恐れるなアリエッティ!早く剣を構えて私の後ろ――――」
ボキリ!!
ポッド「――――に……っ!?」ズル…
殺し合いにゴングなど無かった。
ポッドがリオックから目を放した次の瞬間、
恐るべき跳躍力でポッドに飛び掛ったリオックは既に彼の腕へとかじりつき、
強靭すぎる咀嚼力でその片腕を食い千切らんとしていたのだ。
ポッド「ぐ…あああ!!」
頑丈な、まるで鋼鉄でできた虎バサミのようなリオックの歯がゴリゴリと音を立てる。
本人にも見えぬが、その凶刃はきっと肉を裂いて神経を断ち骨にまで達しているであろう。
苦痛に歪むポッドの表情と悲鳴はアリエッティを竦みあがらせた。
ポッド「恐れるなアリエッティ!早く剣を構えて私の後ろ――――」
ボキリ!!
ポッド「――――に……っ!?」ズル…
殺し合いにゴングなど無かった。
ポッドがリオックから目を放した次の瞬間、
恐るべき跳躍力でポッドに飛び掛ったリオックは既に彼の腕へとかじりつき、
強靭すぎる咀嚼力でその片腕を食い千切らんとしていたのだ。
ポッド「ぐ…あああ!!」
頑丈な、まるで鋼鉄でできた虎バサミのようなリオックの歯がゴリゴリと音を立てる。
本人にも見えぬが、その凶刃はきっと肉を裂いて神経を断ち骨にまで達しているであろう。
苦痛に歪むポッドの表情と悲鳴はアリエッティを竦みあがらせた。
餌にかぶりついたリオックがグチ、グチと音を立ててポッドの腕をミンチへと変えていく。
だが反撃の力と手段を残していたポッドが一転、攻勢へと打って出た。
狙いをすまして振り下ろした彼の針がリオックの左目を貫く。
痛みを堪えつつ、彼は自らの片腕と引き換えに悪霊の片目を潰したのだ。
ポッドが針をぐり、とかき回して引き抜くと、リオックから気味の悪い体液が飛び散った。
これにはたまらず悪霊も飛びずさり、残された片目でポッドを見据えながら荒々しく威嚇を始めた。
手痛い一撃を警戒してか、先ほどの獰猛さと積極性は影を潜めていた。
アリエッティ「パ…パパ…?」
荒ぶる吐息を押し殺し、彼は今にも泣き出しそうな表情で震える娘へと、優しく笑いかける。
ポッド「大丈夫だ。――――心配ない」
――――だが隻腕となり血にまみれた父の言葉が真実ではないのは明白だ。
翔「へえ。すごいねハルさん。リオックってあんなに強いんだ」
ハル「甲虫や毒虫を除けばあれに敵う虫なんてそうそういやしませんよ」
だが反撃の力と手段を残していたポッドが一転、攻勢へと打って出た。
狙いをすまして振り下ろした彼の針がリオックの左目を貫く。
痛みを堪えつつ、彼は自らの片腕と引き換えに悪霊の片目を潰したのだ。
ポッドが針をぐり、とかき回して引き抜くと、リオックから気味の悪い体液が飛び散った。
これにはたまらず悪霊も飛びずさり、残された片目でポッドを見据えながら荒々しく威嚇を始めた。
手痛い一撃を警戒してか、先ほどの獰猛さと積極性は影を潜めていた。
アリエッティ「パ…パパ…?」
荒ぶる吐息を押し殺し、彼は今にも泣き出しそうな表情で震える娘へと、優しく笑いかける。
ポッド「大丈夫だ。――――心配ない」
――――だが隻腕となり血にまみれた父の言葉が真実ではないのは明白だ。
翔「へえ。すごいねハルさん。リオックってあんなに強いんだ」
ハル「甲虫や毒虫を除けばあれに敵う虫なんてそうそういやしませんよ」
片目を潰され闘争心を殺がれたとはいえ、リオックはアリエッティたちを諦めたわけではない。
チッ、と血漿交じりの液を口から吐き出すとすぐに、飛びかかる姿勢へとシフトしていた。
なまじ知能を持たぬ虫にとって、旺盛な食欲は死の恐怖心にも勝る。
もぎ取った片腕をあっという間に胃に納めてしまった悪霊が、再び親子めがけて跳躍をしたのだ。
ところが、これはまったくのめくら打ちとなって終わることとなった。
片目となった悪霊は彼らとの距離を測りきることができなかったのだ。
この距離感の喪失こそが、アリエッティらに残されたわずかな血路とも言えるのだが。
全体重をかけて飛び出したリオックは親子の大分手前へ着地し、畑の土を巻き上げた。
間合いを詰められてしまった親子は降りしきる土の雨に身をうたれながら、
背を向けぬようジリジリとゆっくり後退し、再びリオックとの間に距離をとる。
アリエッティ「!パパ…血が…!」
未だ留まることなく流れ続ける血液はポッドの生命力を容赦なく奪い取っている。
視界がうっすらとぼやけ始め、胸郭を叩く鼓動が次第に弱まってきていることをポッド自身も感じ取っていた。
おそらくはもう十分と経たぬうちに失血死を迎えることとなろう。
ポッド(止血したところで無駄……だな……)
それを悟ったポッドは、網の外でやや退屈そうに観戦を決め込んでいた少年に、しゃがれ声で語りかけた。
チッ、と血漿交じりの液を口から吐き出すとすぐに、飛びかかる姿勢へとシフトしていた。
なまじ知能を持たぬ虫にとって、旺盛な食欲は死の恐怖心にも勝る。
もぎ取った片腕をあっという間に胃に納めてしまった悪霊が、再び親子めがけて跳躍をしたのだ。
ところが、これはまったくのめくら打ちとなって終わることとなった。
片目となった悪霊は彼らとの距離を測りきることができなかったのだ。
この距離感の喪失こそが、アリエッティらに残されたわずかな血路とも言えるのだが。
全体重をかけて飛び出したリオックは親子の大分手前へ着地し、畑の土を巻き上げた。
間合いを詰められてしまった親子は降りしきる土の雨に身をうたれながら、
背を向けぬようジリジリとゆっくり後退し、再びリオックとの間に距離をとる。
アリエッティ「!パパ…血が…!」
未だ留まることなく流れ続ける血液はポッドの生命力を容赦なく奪い取っている。
視界がうっすらとぼやけ始め、胸郭を叩く鼓動が次第に弱まってきていることをポッド自身も感じ取っていた。
おそらくはもう十分と経たぬうちに失血死を迎えることとなろう。
ポッド(止血したところで無駄……だな……)
それを悟ったポッドは、網の外でやや退屈そうに観戦を決め込んでいた少年に、しゃがれ声で語りかけた。
ポッド「……少年よ、ひとつ提案がある」
翔「?」
ポッド「お前の望みはアリエッティが絶望するところを見ることのはずだ……違うか……?」
翔「結論だけ言うとそうなるね。それで、提案って?」
ポッド「……なら俺にだけ戦わせろ。もしここで先にアリエッティが死ねば、お前の望みは叶わなくなるぞ……」
アリエッティ「パパ!?」
ポッド「家族を殺されたものがどれだけ絶望するか……さっきのダンゴムシの家族を見て分かっただろう……」
翔「……」
ポッド「この試合中はアリエッティをギャラリーにする……悪い条件じゃないはずだ」
ハル「おやおや。麗しい家族愛だこと。どうしましょうね坊ちゃん」
翔「……いいよ。その代わり、こちらも条件がある」
翔「?」
ポッド「お前の望みはアリエッティが絶望するところを見ることのはずだ……違うか……?」
翔「結論だけ言うとそうなるね。それで、提案って?」
ポッド「……なら俺にだけ戦わせろ。もしここで先にアリエッティが死ねば、お前の望みは叶わなくなるぞ……」
アリエッティ「パパ!?」
ポッド「家族を殺されたものがどれだけ絶望するか……さっきのダンゴムシの家族を見て分かっただろう……」
翔「……」
ポッド「この試合中はアリエッティをギャラリーにする……悪い条件じゃないはずだ」
ハル「おやおや。麗しい家族愛だこと。どうしましょうね坊ちゃん」
翔「……いいよ。その代わり、こちらも条件がある」
翔「難しいことじゃないよ。対戦相手の交代さ」
ポッド「…」
翔「リオックって、強くてワイルドだけどあまり見栄えがしないんだよね」
翔「苦しい戦いかもしれないけど」
翔「リオックよりは品のある相手を用意すると誓うよ」
ポッド「分かった……」
翔「よし。決まりだ」
アリエッティ「駄目よパパ!翔はもっと恐ろしい奴と戦わせるに決まってる!!」
カサッ
翔「それで止血するんだ。すぐに用意するから」
ポッド「…」
翔「リオックって、強くてワイルドだけどあまり見栄えがしないんだよね」
翔「苦しい戦いかもしれないけど」
翔「リオックよりは品のある相手を用意すると誓うよ」
ポッド「分かった……」
翔「よし。決まりだ」
アリエッティ「駄目よパパ!翔はもっと恐ろしい奴と戦わせるに決まってる!!」
カサッ
翔「それで止血するんだ。すぐに用意するから」
アリエッティ「パパ! パパぁ!!」
ハル「あんたはこっちさね」ヒョイッ
アリエッティ「放して!放しなさいよっ!!」シャキン
ハル「もしあたしの手をその針で刺したら、あんたのママをミキサーに入れてひき肉にしちまうからね?」
アリエッティ「…っ!」
ハル「そうそう。大人しくしてりゃ悪いようにはしないよ」
ホミリー「ああ……あなた……アリエッティ……」
翔「それとこの試合、キミが負けて殺されてもアリエッティの戦績にはならないから」
ポッド「……そうか」ギュッ
翔「安心して死んでね」ニコッ
ハル「あんたはこっちさね」ヒョイッ
アリエッティ「放して!放しなさいよっ!!」シャキン
ハル「もしあたしの手をその針で刺したら、あんたのママをミキサーに入れてひき肉にしちまうからね?」
アリエッティ「…っ!」
ハル「そうそう。大人しくしてりゃ悪いようにはしないよ」
ホミリー「ああ……あなた……アリエッティ……」
翔「それとこの試合、キミが負けて殺されてもアリエッティの戦績にはならないから」
ポッド「……そうか」ギュッ
翔「安心して死んでね」ニコッ
>>75
ジ・O
ジ・O
そこから怒涛の快進撃、ポッドはわずか数分のうちに3連勝を納めることとなる。
リオックの代打として起用されたヒヨケムシをはじめ、トビズムカデといった毒虫たちを次々に血祭りにあげたのだ。
無論、無傷で勝利というわけにはいかなかったものの、リオック戦で受けた傷以外に痛手となるものはこれといって受けてはいない。
特に三戦目などはハルまでもが思わず息をのむ一戦となった。
相手としてリングに降り立ったのはなんとスズメバチだったのだ!
ところがポッドはまったく怯むことなく、冷静にスズメバチの飛翔を見切り、
敵が攻撃を仕掛けてきたところに強烈な石飛礫を見舞ったのだ。
顔めがけて投擲された石はスズメバチの脳天を打ち、脳震盪を引き起こした。
搦め手を弄し、隙を作り出した彼は瞬間にして間合いを詰めた。
すかさずスズメバチの毒針が伸び、大顎が襲いくるもポッドはこれを紙一重で回避。
そのまま掻い潜った彼はスズメバチの脳髄を一突きにし神経節を切断。
見事なまでの手際で、あっさりとスズメバチを地に沈めたのだ。
ポッド「残念だったな……。この程度のスズメバチなら今までに何匹も倒している……」
リオックの代打として起用されたヒヨケムシをはじめ、トビズムカデといった毒虫たちを次々に血祭りにあげたのだ。
無論、無傷で勝利というわけにはいかなかったものの、リオック戦で受けた傷以外に痛手となるものはこれといって受けてはいない。
特に三戦目などはハルまでもが思わず息をのむ一戦となった。
相手としてリングに降り立ったのはなんとスズメバチだったのだ!
ところがポッドはまったく怯むことなく、冷静にスズメバチの飛翔を見切り、
敵が攻撃を仕掛けてきたところに強烈な石飛礫を見舞ったのだ。
顔めがけて投擲された石はスズメバチの脳天を打ち、脳震盪を引き起こした。
搦め手を弄し、隙を作り出した彼は瞬間にして間合いを詰めた。
すかさずスズメバチの毒針が伸び、大顎が襲いくるもポッドはこれを紙一重で回避。
そのまま掻い潜った彼はスズメバチの脳髄を一突きにし神経節を切断。
見事なまでの手際で、あっさりとスズメバチを地に沈めたのだ。
ポッド「残念だったな……。この程度のスズメバチなら今までに何匹も倒している……」
パチパチパチ
翔「おめでとう。次で5戦目だよ」
ポッド「はぁ……はぁ……うくっ……!」ガクッ
アリエッティ「パパ!!」
ポッド「まだ……まだ大丈夫だ……」グググ…
ホミリー「あなた……あなた……頑張って……」グスッ
アリエッティ(パパ……!負けないで……!!)
翔(大分弱ってきてるね。そろそろフィナーレにしようかな)
翔「おめでとう。次で5戦目だよ」
ポッド「はぁ……はぁ……うくっ……!」ガクッ
アリエッティ「パパ!!」
ポッド「まだ……まだ大丈夫だ……」グググ…
ホミリー「あなた……あなた……頑張って……」グスッ
アリエッティ(パパ……!負けないで……!!)
翔(大分弱ってきてるね。そろそろフィナーレにしようかな)
>>93
あんなもん器用な奴相手にしたら投げ飛ばしと装甲だけの雑魚やん
あんなもん器用な奴相手にしたら投げ飛ばしと装甲だけの雑魚やん
翔「ねえ、アリエッティ」
アリエッティ「……!」キッ
翔「そう睨まないで。もしこの5戦目、キミのパパが勝ったらみんなを解放してあげてもいい」
ハル「坊ちゃん!?何をおっしゃるんですか!?」
翔「今の彼らは剣闘士なんだ。なら、それに見合う報酬が必要だよ」
ホミリー「あなた!今の言葉、聞いた!?」
ポッド「ああ、だが本当に――――」
翔「僕は約束を破らない。信じてほしい」
ハル「ちょ、ちょっと待ってくださいよぉ!」
アリエッティ「……!」キッ
翔「そう睨まないで。もしこの5戦目、キミのパパが勝ったらみんなを解放してあげてもいい」
ハル「坊ちゃん!?何をおっしゃるんですか!?」
翔「今の彼らは剣闘士なんだ。なら、それに見合う報酬が必要だよ」
ホミリー「あなた!今の言葉、聞いた!?」
ポッド「ああ、だが本当に――――」
翔「僕は約束を破らない。信じてほしい」
ハル「ちょ、ちょっと待ってくださいよぉ!」
ハル「私は認めませんよ!むざむざこいつらを逃がすだなんて……!」
翔「僕が決めたことなんだ。ハルさんは黙ってて」
ハル「でも!」
翔「黙ってて」
ハル「う……。わ、分かりました……」
翔「それよりハルさん。すぐに次の対戦相手を用意してほしい」
ハル「え? あ、はい……畏まりました……」
ポッド(この少年の余裕、まさか最後の相手は――――)
翔「僕が決めたことなんだ。ハルさんは黙ってて」
ハル「でも!」
翔「黙ってて」
ハル「う……。わ、分かりました……」
翔「それよりハルさん。すぐに次の対戦相手を用意してほしい」
ハル「え? あ、はい……畏まりました……」
ポッド(この少年の余裕、まさか最後の相手は――――)
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